JP4384285B2 - 手術用顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡を併用して手術を行うようにした手術用顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、微細な患部での手術であるマイクロサージャリーの発達、普及に伴い、脳神経外科、耳鼻咽喉科、眼科等の様々な分野で、手術用顕微鏡の観察下で行うマイクロサージャリーが盛んに行われるようになった。特に最近では手術後の速やかな社会復帰等を考慮して、より低侵襲な手術が行われるようになってきている。その中でも、従来の手術用顕微鏡による観察では見えない(死角)部分を観察する、いわゆる内視鏡を併用した外科手術が注目されている。
【0003】
脳神経外科等において内視鏡で術部を観察する場合、術者が内視鏡の観察方向を認識することが容易でなければならない。
また、内視鏡の操作時に組織を圧排することを極力少なくする低侵襲化が求められる。従って、手術用顕微鏡による観察下で内視鏡を使用する場合にはその内視鏡の挿入位置を常に確認しながら手術を行わなければならない。
【0004】
一方、手術用顕微鏡の視野内に内視鏡の観察像を併合表示するシステムが、特開平10−333047号公報、特開平7−261094号公報、特開昭62−166310号公報においてそれぞれ開示されている。具体的には特開平10−333047号公報での手術用顕微鏡では図3で示す如く、顕微鏡観察像の上部領域に内視鏡画像が同時に表示される。
【0005】
ところで、このような従来の手術用顕微鏡システムに使用される内視鏡にあってはその内視鏡による観察部位あるいは固体撮像素子による撮像部位を照明するため、別に設置された専用の光源装置から照明光がライトガイドファイバーを介して内視鏡に供給される。
【0006】
一方、眼科手術において使用される手術用顕微鏡としては、実開平4−83223号公報に示される如く、手術用顕微鏡の架台に設けた光源から眼内照明プローブに照明光を供給し、眼内を照明するようにしたものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−333047号公報、特開平7−261094号公報、特開昭62−166310号公報において開示される従来のシステムでは内視鏡用専用光源が必要であるため、その内視鏡システムが高額なものとなってしまう。また、手術室内に光源を設置するためにカート等の搭載器材が必要となり、手術室内の空間を狭める。また、光源装置は滅菌することができないため、手術部位から充分に離れたところに光源装置を隔離する必要がある。そのために内視鏡と光源を接続する長いライトガイドファイバーが必要であり、さらに、ライトガイドファイバーの自重、柔軟性により内視鏡操作時の抵抗となり、手術中、内視鏡をスムーズに移動できないという問題があった。
【0008】
また、実開平4−83223号公報に開示されている手術用顕微鏡においては手術用顕微鏡光源から眼内プローブへ照明光を供給しているために専用光源は必要がないものの、手術用顕微鏡の照明光と眼内プローブへの照明光は1つの光源ランプの光を切り換えて供給しているため、手術用顕微鏡と眼内プローブの両方を同時に照明することができず、その結果、観察することができない。
【0009】
一方、脳神経外科等で小さい開口から深部を手術している場合では顕微鏡を使わなければ内視鏡の先端位置の確認が非常に困難であり、複雑な組織である頭蓋内では内視鏡が何処を見ているのかを容易に判断することができない。また、内視鏡の視野を移動させる操作は内視鏡像を頼りに行うことになり、その結果、内視鏡による周辺組織への圧排の機会も多くなってしまう。
【0010】
また、照明光は手術用顕微鏡のアーム部からライトガイドファイバーにより、術部、すなわち眼内に導かれるため、手術を行う術者にとって、そのライトガイドファイバーが邪魔になり、手術効率を低下させる原因になっていた。
【0011】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、内視鏡併用手術において手術用顕微鏡と内視鏡の両方に同時に照明が可能であり、しかも同時に観察も可能であり、さらに内視鏡の操作性を向上させると共に、術者に十分な作業空間を提供し、また、手術室内の空間の余裕を確保し、及び安価なシステムで内視鏡観察を可能にすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明は、術部を観察するための実体顕微鏡光学系と、術部へ照明光を伝達するための照明光学系とを備えた顕微鏡部と、術部を照明するための光源装置と、上記顕微鏡部に配設される出射端部を有し、上記光源装置から上記顕微鏡部まで照明光を伝達するライトガイドファイバーと、上記ライトガイドファイバーの出射端部で該ライトガイドファイバーを、上記照明光学系が接続される第1出射端と、内視鏡のライトガイドケーブルを着脱自在に接続する連結部を配置した第2出射端との2つの出射端に分岐し、上記光源装置からの照明光を、第1出射端から上記照明光学系に供給する照明光と、第2出射端から上記内視鏡のライトガイドケーブルに供給する照明光とに分岐する照明光分岐手段と、を備えたことを特徴とする手術用顕微鏡である。
【0013】
以上の様な構成により、一つの光源から発せられた照明光は顕微鏡部に導かれると共に分岐され、それぞれ第一の照明手段と第二の照明手段に供給され、それぞれの術部(観察部位)を同時に照明する。
【0014】
【発明の実施の形態】
[第一参考例]
図1乃至図3を参照して本発明の第一参考例について説明する。
【0015】
(構成)
図1は内視鏡を組み合わせた手術用顕微鏡システムの構成を概略的に示す。図1中、符号1は手術用顕微鏡を示し、この装置は床面に設置された架台部2と、この架台部2に接続されたアーム部4と、このアーム部4に支持された顕微鏡部3とを有し、この顕微鏡部3で術部を拡大観察する。顕微鏡部3はアーム部4によって支持され、空間内を3次元的に移動及び傾斜可能である。上記架台部2の支柱内には光源装置5が設置されている。この光源装置5はランプ5a及び集光レンズ5bを備えてなり、上記架台部2及びアーム部4の内部に配設された後述する可撓性ライトガイドファイバー14に照明光を入射させる。ライトガイドファイバー14に入射した照明光はそのライトガイドファイバー14を通じて顕微鏡部3に導かれる。
【0016】
手術用顕微鏡1にはその顕微鏡部3による視野観察においての死角を観察するための内視鏡6が接続される。この内視鏡6は挿入部6aと手元部6bを有しており、その手元部6bには接眼部6cとライトガイドケーブル6dが設けられている。内視鏡6の接眼部6cにはTVカメラヘッド7が接続される。上記TVカメラヘッド7のTVカメラケーブル7aは上記アーム部4及び架台部2の内部に導かれて上記架台部2内に配設されたカメラコントロールユニット7bに接続されている。カメラコントロールユニット7bはモニター8及び後述する如く顕微鏡部3に内蔵された小型モニター9に接続される。
【0017】
内視鏡6のライトガイドケーブル6dにはライトガイドファイバー6eが内蔵されており、このライトガイドケーブル6dは顕微鏡部3の下面部位に接続される。そして、ライトガイドファイバー6eに送り込まれた照明光を上記内視鏡6に取り込み、挿入部6aの先端から術部に向けて照射するようになっている。
【0018】
上記架台部2内には、手術時、術部を処置するための手術具である電気メスや超音波吸引装置のための電源11a、及び制御部12aが収納されており、電源11aの本体及び制御部12aの本体からそれぞれ導出されたケーブルは1本の可撓性総合ケーブル15に纏められて顕微鏡部3に導かれる。顕微鏡部3には中継ユニット13が設けられ、上記総合ケーブル15がこの中継ユニット13に接続される。また、電気メスのハンドピース11b、及び超音波吸引装置のハンドピース12bは上記中継ユニット13に接続され、上記電源11a及び制御部12aと電気的に接続される。
【0019】
次に、図2を参照して上記顕微鏡部3の具体的な構成を説明する。すなわち、顕微鏡部3の鏡体の内部には術部P側から順に、1つの対物レンズ20、紙面に垂直方向にある間隔をもって配設された一対のズームレンズ21a,21b、一対の結像レンズ22a,22b、一対のプリズム23a,23b、一対の接眼レンズ24a,24bにより構成されており、立体観察のために紙面に垂直な方向に2つの観察光路25a,25bを形成している。なお、ここで、図面中には観察光路25a,25bにおいて上記符号21〜25のものに関してbを添えた符号のものは図示していない。
【0020】
一方、観察光路25aにおけるプリズム23aと接眼レンズ24aの間には光合成用プリズム16が配置され、これにより視野内表示用光路17を形成する。この視野内表示光路17上にはプリズム16側から順に結像レンズ18及び上記小型モニター9が配設されている。小型モニター9は前述のカメラコントロールユニット7bに接続される。
【0021】
また、顕微鏡部3には上記可撓性のライトガイドファイバー14の出射端14aが配設され、さらに、この出射端14a側から順に、集光レンズ26、照明ズームレンズ27、照明プリズム28、及び上記対物レンズ20に至る顕微鏡用照明光路29が構成されている。照明ズームレンズ27は上記観察光路25aのズームレンズ21aと連動するものであり、その照明光学系による照明範囲は観察視野の大きさに応じて変わる。
【0022】
上記顕微鏡照明光路29の途中にはハーフミラー30が配設され、このハーフミラー30により顕微鏡照明光路29から分岐した内視鏡照明光路31を形成する。上記ハーフミラー30によって上記顕微鏡照明光路29の照明光を所定の明るさの比にて分割し、その照明光の一部を分岐してこれを内視鏡照明光路31に導き入れる照明光分岐手段を構成する。内視鏡照明光路31上には集光レンズ32が配設され、分岐した照明光を内視鏡6のライトガイドケーブル6d内の可撓性光伝達手段であるライトガイドファイバー6eの入射端6fに入射させるようになっている。
【0023】
内視鏡6のライトガイドケーブル6dの入射端部には外周に図示しないネジを形成したコネクタ6gが設けられ、このコネクタ6gを利用して内視鏡6のライトガイドケーブル6dを顕微鏡部3に対して着脱可能に接続するようになっている。
【0024】
(作用)
手術用顕微鏡1の架台部2内の光源装置5から発せられた照明光はライトガイドファイバー14を介して顕微鏡部3に位置する出射端14aへと導かれ、その出射端14aから集光レンズ26、照明ズームレンズ27、照明プリズム28、対物レンズ20を介して術部Pへと導かれる。術部Pにて反射された光は、対物レンズ20、一対のズームレンズ21a,21b、一対の結像レンズ22a,22b、一対のプリズム23a,23b、一対の接眼レンズ24a,24bにより術者の目へと導かれ、術部Pが立体的に観察される。
【0025】
一方、顕微鏡用照明光路29の照明光はハーフミラー30にて一定の割合で反射された照明光の一部が分割されてこの分割された光が内視鏡用照明光路31に導かれ、その内視鏡用照明光路31の集光レンズ32により内視鏡6のライトガイドファイバー6eに導かれる。
【0026】
これにより、内視鏡6の先端から術部P、すなわち、内視鏡6の観察部位を照明する。内視鏡6の観察像はTVカメラヘッド7、TVカメラケーブル7a、カメラコントロールユニット7bへと導かれ、モニター8及び顕微鏡部3内の小型モニター9に表示される。小型モニター9の表示画像は上記視野内表示光路17を通して顕微鏡観察光路25a,25bの中に挿入されて、術者の目へ導かれ、図3に示す如く、顕微鏡視野40の画像領域の一部に内視鏡画像41が表示される。
【0027】
(効果)
本参考例によれば、内視鏡6のライトガイドケーブル6dを顕微鏡部3の下面部位に接続するため、ライトガイドケーブル6dが最も短く構成でき、邪魔にならない。また、内視鏡用ライトガイドケーブル6dは顕微鏡部3に着脱可能であるため、内視鏡6を使用しない場合には取り外しておけるので、全く邪魔にならない。さらに、手術の手技に合わせて内視鏡6の種類を交換することも容易である。
【0028】
尚、本参考例では手術用顕微鏡1の架台部2内に、手術時に患部を処置するための手術具の本体である電源11a及び制御部12aが収納されているが、これらを手術室壁面へ内蔵設置し、まとめて1本化された総合ケーブルを介して中継ユニットを手術台2の下部に設置し、この中継ユニットに手術具のハンドピースを接続して使用することも十分可能である。また、光学的光路分割手段はハーフミラーではなく、ビームスプリッターであっても良い。
【0029】
[第二参考例]
図4を参照して第二参考例について説明する。
【0030】
(構成)
第二参考例は、一般的にドレープと呼ばれる透明の滅菌された袋を手術用顕微鏡1に被せて使用するようにした場合の第一参考例に係る手術用顕微鏡の変形例である。
【0031】
この場合において、上記内視鏡6のライトガイドケーブル6dを接続するために顕微鏡部3に設けた接続部は図4で示す如く構成される。すなわち、顕微鏡部3の下面部位には略筒状の接続筒45が固定的に取着され、この接続筒45の内部には上記内視鏡照明光路31の滅菌済みの集光レンズ32が設置されている。また、接続筒45は顕微鏡部3の下面から突き出して設けられ、そして、この接続筒45の突出端にドレープ装着孔46が形成される。このドレープ装着孔46にはドレープ47の滅菌済みの接続用ポート48が差し込まれて装着される。
【0032】
上記ドレープ47は顕微鏡部3を覆うことができる透明な薄膜状の袋体からなり、上記接続筒45に対応する部分には略筒状に形成した接続用ポート48が設けられている。この接続用ポート48は弾性材で略円筒状に構成され、上記ドレープ47の一部分を貫通し、ドレープ47に対して気密的に固着されている。
【0033】
さらに、接続用ポート48の差込み側端(内端)には端縁鍔部48aが形成されている。この端縁鍔部48aはドレープ装着孔46に接続用ポート48を差し込んだとき、接続筒45のドレープ装着孔46の内端に形成される段差45aに係止し、ドレープ装着孔46に挿通した接続用ポート48が脱落しないようにする。
【0034】
上記接続用ポート48の内径部にはネジ48bが形成されており、このネジ48bは内視鏡用ライトガイドケーブル6dのコネクタ6gに形成された図示しないネジ部と螺合する。
【0035】
また、接続ポート47の内方端部には、照明光を透過可能で滅菌済の光学部材49が接着して気密的に固定されている。この光学部材49は合成樹脂あるいはガラス等の部材で構成されている。
【0036】
従って、ドレープ47を顕微鏡部3に被せて装着すると、その顕微鏡部3の滅菌状態が確保される。一般に、内視鏡6のライトガイドケーブル6dは高圧蒸気により滅菌されおり、減菌されている接続用ポート48を介して顕微鏡部3に装着されるため、顕微鏡部3の滅菌状態は確保される。また、内視鏡6のライトガイドケーブル6dを外しても顕微鏡部3は光学部材49により外部と隔離されているため、術部に不潔物が落下することもない。
【0037】
[実施形態]
図5を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0038】
(構成)
本実施形態は第一参考例に比べて顕微鏡照明光路29及び内視鏡照明光路31の部分の構成のみが異なり、その他の部分は第一参考例と同じなので、ここではその相違点を中心に説明する。
【0039】
図5は顕微鏡部3とその周辺機器の構成を示す。同図中、50はライトガイドケーブルであり、これには二分割のライトガイドファイバー51が内蔵されている。ライトガイドファイバー51はその入射側部分が纏められて同一に結束されている。この一本の束に纏められた入射端51aは第一参考例と同じく光源装置5に接続される。
【0040】
また、ライトガイドファイバー51の出射側部分は二股に分岐し、この2つの出射端51b,51cはいずれも顕微鏡部3に対して着脱自在に接続される。そして、一方の入射端51bは第一参考例と同様に顕微鏡部3の顕微鏡用照明光路29に接続される。つまり、出射端部51b側から順に顕微鏡用照明光路29の集光レンズ26、照明ズームレンズ27、照明プリズム28、及び上記対物レンズ20が配設されている。つまり、ここでの照明光分岐手段は分割されたライトガイドファイバーによって構成する。
【0041】
ここでは、他方の出射端51cは顕微鏡部3の下部に突出して形成した連結部52に対して接続される。連結部52には内視鏡6のライトガイドケーブル6dのコネクタ6gが着脱自在に接続される。そして、ライトガイドファイバー51の出射端51dは連結部52内において上記ライトガイドケーブル6d内のライトガイドファイバー6eの入射端6fに直接に向き合って対向して接触するように配置される。
【0042】
(作用)
上記光源装置5から発せられた照明光はライトガイドファイバー51で2分割され、それぞれ顕微鏡用照明光路29、及び内視鏡6のライトガイドファイバー6eに導かれ、それぞれ顕微鏡観察部位、内視鏡観察部位を同時に照明する。
【0043】
(効果)
本実施形態では顕微鏡照明光路29は一般的な構成であり、内視鏡6への照明光の分割をライトガイドファイバー51のみで行っているため、顕微鏡部3の構成が非常に簡略化することができると共に小型化が可能である。
【0044】
[第三参考例]
図6を参照して第三参考例について説明する。
【0045】
(構成)
本実施形態は第一参考例に比べてその顕微鏡照明光路29及び内視鏡照明光路31の部分の構成のみが異なり、その他の部分は第一参考例と同じなので、ここではその相違点を中心に説明する。
【0046】
図6は顕微鏡部3とその周辺機器の構成を示す。同図中、60は顕微鏡照明光路29の中に配設された光学的光路分割手段としてのプリズムであり、このプリズム60は顕微鏡照明光路29の照明光の一部を偏向し、新たな内視鏡照明光路61を形成する。
【0047】
内視鏡照明光路61上には第一参考例と同様に、集光レンズ62、内視鏡用ライトガイドファイバー6dの入射端6fが配設されている。ここで、プリズム60、集光レンズ62、内視鏡用ライトガイドファイバー6dの入射端6fの部分はハウジング63に一体的に配設されている。ハウジング63はツマミ64を回転することによりラックアンドピニオンによるギア伝達機構65により顕微鏡部3に対して上記内視鏡照明光路61の軸方向に移動可能に構成されている。すなわち顕微鏡照明光路29の中へのプリズム60の挿入量が可変であり、その挿入量を調整することにより、内視鏡照明光路61へ分岐する光量を可変にする光量可変手段を構成する。
【0048】
(作用)
ライトガイド出射端14aから出射した照明光は顕微鏡用照明光路29からプリズム60にて一部の光が分割され、集光レンズ62を介して内視鏡6のライトガイドファイバー6dに導かれる。これにより内視鏡6の先端から術部P、すなわち内視鏡6の観察部位を照明する。
【0049】
実際の手術で内視鏡観察時に内視鏡6側の照明を明るくしようとした場合は顕微鏡照明光路29から照明光を内視鏡照明光路61へ分割する光量の割合を多くするためにツマミ64を回転させ、ギア伝達機構65を介して、ハウジング63をスライドさせ、プリズム60を顕微鏡照明光路29中の広範囲に挿入し、照明光量の分割割合を大きくすれば良い。
【0050】
当然ながら、手術用顕微鏡1のみで内視鏡6を使用しない場合はプリズム60を顕微鏡照明光路29から退避させることにより、手術用顕微鏡側に明るい照明を供給することができる。
【0051】
(効果)
本参考例では顕微鏡の照明光と内視鏡の照明光の明るさの割合を可変にしたため、それぞれの手術において最適な明るさで手術が可能である。
【0052】
[第四参考例]
図7を参照して第四参考例について説明する。
【0053】
(構成・作用)
本実施形態は第一参考例及び第三参考例の光源装置からライトガイドファイバーによる顕微鏡部3への照明光の伝達方式を変更し、顕微鏡部3内に直接ランプを内蔵したものであり、第一参考例のものを変形した形態で説明する。第一参考例との変更点はライトガイド出射端の代わりに反射鏡付きランプ70を顕微鏡照明光路29上に配設した点である。上記ランプ70は上記架台部2内の図示しない電源により発光駆動される。他の構成は同様であり説明は省略する。
【0054】
上記ランプ70から発せられた光は第一参考例と同様の作用で術部Pに伝達される。
【0055】
(効果)
直接に顕微鏡部3内にランプ70を配設したことによりライトガイドファイバーを通すことによる明るさの損失が少なく、効率の良い照明が可能である。
【0056】
尚、本発明は前述した実施形態のものに限定されるものではなく、また、前述した実施形態及び参考例の説明によれば少なくとも以下に列記する事項及びそれらを任意に組み合わせた事項が得られる。
【0057】
<付記>
1.術部を観察するための実体顕微鏡光学系からなる第一の観察手段を備えた顕微鏡部と、術部を照明するための光源装置と、上記光源装置からの照明光を術部へ伝達するための第一の照明光学系とを有し、さらに第二の照明光学系を備えた第二の観察手段が接続可能な手術用顕微鏡において、
上記第一の照明光学系からの照明光を分岐して上記第二の照明光学系に供給する照明光分岐手段を備えたことを特徴とする手術用顕微鏡。
2.上記照明光分岐手段は、上記顕微鏡部内に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡。
【0058】
3.上記照明光分岐手段は、上記第一の照明光学系の照明光路上に挿入された光路分割手段であることを特徴とする第1,2項に記載の手術用顕微鏡。
4.上記照明光分岐手段は、上記第一の照明光学系の照明光路上の一部に、挿入された光学的反射手段であることを特徴とする第1,2項に記載の手術用顕微鏡。
【0059】
5.上記照明光分岐手段は、上記第一の照明光学系の分岐された可撓性光伝達手段であることを特徴とする第1,2項に記載の手術用顕微鏡。
6.上記照明光分岐手段は、上記第一の照明光学系と第二の照明光学系への分岐光量を可変にする光量可変手段を備えたことを特徴とする第1,4項に記載の手術用顕微鏡。
【0060】
7.上記光学的光路分割手段は、ハーフミラーであることを特徴とする第3項に記載の手術用顕微鏡。
8.上記光学的光路分割手段はビームスプリッターであることを特徴とする第3項に記載の手術用顕微鏡。
【0061】
9.上記光学的光路反射手段は、プリズムであることを特徴とする第4項に記載の手術用顕微鏡。
10.上記光学的光路反射手段は、ミラーであることを特徴とする第4項に記載の手術用顕微鏡。
9.上記可撓性光伝達手段は、分割されたライトガイドファイバーであることを特徴とする第5項に記載の手術用顕微鏡。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の手術用顕微鏡によれば、内視鏡併用手術において手術用顕微鏡と内視鏡の両方に同時に照明が可能である。すなわち手術用顕微鏡と内視鏡の両方によってそれぞれの視野を同時に観察することが可能である。また、顕微鏡部から内視鏡に照明光を供給しているので、内視鏡用に専用の光源装置が必要でないため、構成の簡略化が図れ、安価な装置を提供することが可能である。また、手術室内に光源装置を設置するためのカート等が不要であり、手術室内の空間を広く保つことができる。さらにはライトガイド手段は内視鏡と顕微鏡部を接続するのみであり、短縮化が図れるため、そのライトガイド手段の自重、柔軟性により、内視鏡の操作性を損ねることがないと共に、術者に邪魔になることがなく、十分な作業空間を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一参考例に係る手術用顕微鏡の構成を概略的に示す説明図。
【図2】 同じく第一参考例に係る手術用顕微鏡の顕微鏡部周辺の構成を概略的に示す説明図。
【図3】 同じく第一参考例に係る手術用顕微鏡の顕微鏡視野示す説明図。
【図4】 第二参考例に係る手術用顕微鏡の構成を概略的に示す説明図。
【図5】 本発明の実施形態に係る手術用顕微鏡の構成を概略的に示す説明図。
【図6】 第三参考例に係る手術用顕微鏡の構成を概略的に示す説明図。
【図7】 第四参考例に係る手術用顕微鏡の構成を概略的に示す説明図。
【符号の説明】
1…手術用顕微鏡
2…架台部
3…顕微鏡部
4…アーム部
5…光源装置
6…内視鏡
14…ライトガイドファイバー
30…ハーフミラー
Claims (1)
- 術部を観察するための実体顕微鏡光学系と、術部へ照明光を伝達するための照明光学系とを備えた顕微鏡部と、
術部を照明するための光源装置と、
上記顕微鏡部に配設される出射端部を有し、上記光源装置から上記顕微鏡部まで照明光を伝達するライトガイドファイバーと、
上記ライトガイドファイバーの出射端部で該ライトガイドファイバーを、上記照明光学系が接続される第1出射端と、内視鏡のライトガイドケーブルを着脱自在に接続する連結部を配置した第2出射端との2つの出射端に分岐し、上記光源装置からの照明光を、第1出射端から上記照明光学系に供給する照明光と、第2出射端から上記内視鏡のライトガイドケーブルに供給する照明光とに分岐する照明光分岐手段と、
を備えたことを特徴とする手術用顕微鏡。
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