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JP4377528B2 - 建材一体型太陽電池モデュール - Google Patents

建材一体型太陽電池モデュール Download PDF

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JP4377528B2
JP4377528B2 JP2000191385A JP2000191385A JP4377528B2 JP 4377528 B2 JP4377528 B2 JP 4377528B2 JP 2000191385 A JP2000191385 A JP 2000191385A JP 2000191385 A JP2000191385 A JP 2000191385A JP 4377528 B2 JP4377528 B2 JP 4377528B2
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の屋根材として用いられる建材パネルに太陽電池パネルを固定した建材一体型太陽電池モデュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の屋根材として用いられる瓦に太陽電池を搭載し、太陽エネルギーを電気に変換して利用する技術は、例えば、特開平11−1999号公報で知られており、また建材パネルに太陽電池を搭載した太陽電池モデュールは、例えば、特開平6−85306号公報で知られている。
【0003】
特開平11−1999号公報は、屋根瓦基材の表面に設けた凹陥部に太陽電池パネルを配設し、この太陽電池パネルの裏面における太陽電池パネルの側縁の内側に、シリコーン系防水パッキンを設け、この防水パッキンをシリコーン系接着剤によって接着することを開示している。
【0004】
特開平6−85306号公報は、金属屋根上に太陽電池パネルを両面粘着テープだけで固定したものである。このように両面粘着テープのみによって太陽電池パネルを金属屋根上に固定したものは、大量の両面粘着テープが必要となり、コストアップの原因となる。従って、太陽電池パネルと建材パネルとの固定には接着剤によることが望ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、太陽電池パネルを屋根瓦基材や金属屋根上等の建材パネルに接着する場合、接着剤層の厚みが薄すぎると、異種材料の熱膨張の差を緩和することができず、太陽電池パネルが剥がれることがあり、ある程度の厚みが必要である。しかしながら、そのように厚みを設けて接着すると、接着剤が存在しない太陽電池パネルと建材パネルの端縁部間に隙間が生じ、その隙間から水や光が侵入し、接着剤を劣化させることがわかった。
【0006】
従って、本発明の目的は、太陽電池パネルの裏面と建材パネルとを両者の端縁部を除いて接着剤によって固定した建材一体型太陽電池モデュールにおいて、特に光に起因する接着剤の劣化を防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、矩形平板状の建材パネルと、太陽電池パネルと、断熱材を備え、前記建材パネルは、その長手方向の一側部が上部へコ字状に折り返されて第1の嵌合部を形成し、かつ前記一側部に対向する側部が下部へコ字状に折り返されて第2の嵌合部を形成し、前記建材パネルには、前記一側部から、前記建材パネルの幅の30%までに相当する領域を除く領域に、両面粘着テープが貼付されるとともに接着剤が塗布され、前記太陽電池パネルは、その一側部が前記第1の嵌合部に挿入され、かつその裏面が前記両面粘着テープおよび前記接着剤により前記建材パネルに固定され、前記断熱材は、その一側部が前記第2の嵌合部に挿入されて前記建材パネルに接着されており、前記太陽電池パネルの裏面と前記建材パネルの端縁部の隙間に緩衝材が充填されていることを特徴とする建材一体型太陽電池モデュールを提供する。
【0008】
本発明において、緩衝材は、暗色を示す弾性発泡体からなることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本発明の好ましい実施の形態に係る建材一体型太陽電池モデュールを示し、(a)は、平面図である(b)における線A−Aに沿った縦断側面図である。以後詳述するように、この建材一体型太陽電池モデュールにおいて、建材パネル1と太陽電池パネル4は接着剤10により接着固定されており、両者の端縁部には接着剤は存在しない。
【0011】
図1に示すように、建材パネル1は、例えば鉄板等の金属パネルによって矩形平板状に形成されている。建材パネル1の長手方向に沿う一側部には上部へコ字状に折り返し折曲して形成した第1の嵌合部2が設けられ、他側部には下部へコ字状に折り返し折曲して形成した第2の嵌合部3が設けられている。
【0012】
建材パネル1の上面は後述する太陽電池パネル4の取付け部5に形成され、下面は断熱材6の取付け部7に形成されている。
【0013】
太陽電池パネル4は、建材パネル1と同一サイズの例えば1枚のガラス基板に透明電極層、半導体からなる光電変換ユニット層、裏面電極層を形成したもので、裏面にはさらに封止材により絶縁、防水等のための封止を行った矩形状の薄板パネル構造のものである。半導体としては、アモルファス半導体が好適に用いられるが、単結晶、多結晶または微結晶半導体であってもよく、またSi系でも化合物系でもよい。
【0014】
太陽電池パネル4の裏面における幅方向の略中間部には、出力取出し線(図示しない)の配線部8(図2参照)が設けられ、この配線部8は他の部分よりも若干盛り上がっている。
【0015】
太陽電池パネル4は、建材パネル1の取付け部5に対して両面粘着テープ9と接着剤10とによって固定されている。両面粘着テープ9は、例えばコニシ社製のTMテープW−1であり、基材がポリエチレン樹脂、粘着剤がアクリル系で、厚みが1.1mmに形成されているが、厚みは1.1mmに限定されず、0.3〜3.0mmであればよい。
【0016】
両面粘着テープ9を所望の長さに切断した後、剥離紙を剥離し、両面粘着テープ9を建材パネル1の取付け部5に予め貼り付けるが、前記配線部8を避けて取付け部5の長手方向の両端部側で、嵌合部2から離れた偏った部分に、例えばコ字状に貼り付ける。すなわち、図2に示すように、取付け部5の幅Wを100%としたとき、嵌合部2側から0〜30%の範囲には両面粘着テープ9を貼り付けないようにする。また、両面粘着テープ9によって囲まれる接着剤塗布部11には、その全域に接着剤を塗布してもよいが、図1示すようにビード状に接着剤10を塗布することにより、接着剤10が両面粘着テープ9によって堰き止められ、接着剤10が周囲に流れ出るのを防止することができる。
【0017】
このように両面粘着テープ9の貼り付け位置を嵌合部2から離れた偏った部分とすることにより、太陽電池パネル4を取付け部5に固定する際に、図1に2点鎖線で示すように、太陽電池パネル4を斜め方向から嵌合部2に矢印a方向に挿入する際に、太陽電池パネル4の裏面が両面粘着テープ9の粘着面に付着することはなく、太陽電池パネル4の一辺を嵌合部2に深く挿入した状態で、矢印b方向に押し付けることができる。
【0018】
さて、建材パネルと太陽電池パネルとが接着剤により一体化された本発明の太陽電池モデュールは、その接着剤の周囲に、あるいはその端縁部に緩衝材、好ましくは防水性充填材12が充填されている。この緩衝材12は、図1(b)によく示されているように、嵌合部2側の辺を除く建材パネル1の3辺を含む端縁部に帯状の充填材12を接着剤により貼着しておき、上に述べたように太陽電池パネルの一辺を嵌合部2に挿入し、下方に押し付ける際に同時に設置することができる。緩衝材12としては、防水性を有するものが特に好ましいが、上記建材パネルと太陽電池パネルとの間の隙間に充填して所期の目的を達成できるものであれば特に制限されず、パッキング等を使用することができる。最も好ましい干渉材は、暗色を示す弾性発泡体であり、独立気泡が全気泡の50%以上を占めるものであることがさらに好ましい。そのような発泡体は、エプトシーラー686P(半独立、半連続気泡型、黒色)の商品名の下で日東電工(株)から入手することができる。このシーラー充填材は、防水性のみならず、耐候性にも優れている。このように本発明により嵌合部2に対応する辺縁を除く3つの辺縁に緩衝材12特に防水性のものを充填することにより建材パネルと太陽電池パネルとの間の端縁部の隙間が封止され、内部への水や光の侵入が阻止され、それだけ接着剤10の劣化を防止することができる。緩衝材が暗色特に黒色に着色されている場合には、当該太陽電池モデュールを屋根上等に搭載したときに外観的にも好ましいものとなる。
【0019】
さて、上に述べたように太陽電池パネルの一辺を嵌合部2に挿入し、下方に押し付けた後、図3(a)に示すように、建材パネル1を裏返して太陽電池パネル4を下側にし、建材パネル1の裏面側から両面粘着テープ9に対向する部分をローラ12によって約10kgの押圧力を付与する。また、第2の嵌合部3に対向する部分においては、図3(b)に示すように、コ字状の切欠部13aを有する押圧治具13を用いて同様に押圧することにより、建材パネル1の取付け部5に対して太陽電池パネル4を貼り付けることができる。
【0020】
さらに、図3(c)に示すように、建材パネル1と太陽電池パネル4とを複数個のクリップ14によって挟持し、接着剤10が硬化するまで放置することにより、建材パネル1に対して太陽電池パネル4を固定できる。
【0021】
なお、建材パネル1に対して太陽電池パネル4が両面粘着テープ9によって仮固定されているため、接着剤10が硬化する前においても、太陽電池パネル4が位置ずれすることはなく、次の組立工程に搬送することも可能であり、前記クリップ14は必ずしも必要としない。
【0022】
前述したように、両面粘着テープ9と接着剤10によって太陽電池パネル4を建材パネル1に対して固定することにより、両面粘着テープ9の厚さ(例えば114mm)によって所望の接着剤層を確保でき、建材パネル1と太陽電池パネル4との間に隙間を形成することができるため、異種材料の熱膨張の差を緩和することができる。
【0023】
さらに、建材パネル1の裏面側における取付け部7においては、発泡材等の断熱材6を、その一辺を第2の嵌合部3に挿入した状態で、取付け部7に接着するとともに、断熱材6をビス15によって建材パネル1に取付けることにより太陽電池モデュールが完成する。
【0024】
なお、前記実施の形態においては、建材パネル1の一辺に第1の嵌合部2を設け、太陽電池パネル4を斜め方向から第1の嵌合部2に挿入して太陽電池パネル1の位置決めを行うようにしたが、第1の嵌合部2は必ずしも設ける必要はなく、平板状の取付け部に予め両面粘着テープ9を貼り付けるとともに、接着剤10を塗布し、太陽電池パネル4を上方から押し付けて固定するようにしてもよい。
【0025】
また、両面粘着テープ9を取付け部5に対してコ字状に貼り付けたが、両面粘着テープ9の貼り付け形状は限定されるものではなく、任意に変更可能であるが、接着剤10を堰き止めることができることが望ましい。
【0026】
以上、本発明を特定の実施の形態に関し説明したが、本発明はそれらの実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、建材パネルと太陽電池パネルとは両面粘着テープと接着剤とを併用することにより固定しているが、両面粘着テープを用いない場合にも本発明が適用できることは明らかである。本発明は、太陽電池パネルの裏面と建材パネルとを両者の端縁部を除いて接着剤によって固定した建材一体型太陽電池モデュール全般に適用できるものである。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、太陽電池パネルの裏面と建材パネルとを両者の端縁部を除いて接着剤によって固定した建材一体型太陽電池モデュールにおいて、建材パネルと太陽電池パネルとの端縁部間の隙間が緩衝材で充填されているため、光の侵入が阻止され、接着剤の劣化を効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の建材一体型太陽電池モデュールを示し、(a)は縦断側面図、(b)は平面図。
【図2】同実施形態の建材一体型太陽電池モデュールの平面図。
【図3】同実施形態の建材一体型太陽電池モデュールの組立方法を説明するための斜視図。
【符号の説明】
1…建材パネル
2…第1の嵌合部
3…第2の嵌合部
4…太陽電池パネル
9…両面粘着テープ
10…接着剤
12…緩衝材

Claims (2)

  1. 矩形平板状の建材パネルと、太陽電池パネルと、断熱材を備え、
    前記建材パネルは、その長手方向の一側部が上部へコ字状に折り返されて第1の嵌合部を形成し、かつ前記一側部に対向する側部が下部へコ字状に折り返されて第2の嵌合部を形成し、
    前記建材パネルには、前記一側部から、前記建材パネルの幅の30%までに相当する領域を除く領域に、両面粘着テープが貼付されるとともに接着剤が塗布され、
    前記太陽電池パネルは、その一側部が前記第1の嵌合部に挿入され、かつその裏面が前記両面粘着テープおよび前記接着剤により前記建材パネルに固定され、
    前記断熱材は、その一側部が前記第2の嵌合部に挿入されて前記建材パネルに接着されており、
    前記太陽電池パネルの裏面と前記建材パネルの端縁部の隙間に緩衝材が充填されている
    ことを特徴とする建材一体型太陽電池モデュール。
  2. 前記緩衝材が、暗色を示す弾性発泡体からなることを特徴とする請求項1に記載の建材一体型太陽電池モデュール。
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