JP4371530B2 - 大環状ケトンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、香料等の製品やその中間体として利用される大環状ケトンを高効率で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
大環状ケトン、例えば、次の一般式(1)で示されるシベトンは麝香の香気成分として知られ、非常に高価で取引されている。
【化1】
【0003】
このシベトンの製造方法は、これまでに数多くの報告されて(最近の総説Alvin S. Williams, Synthesis, 1999, 10, 1707-1723)おり、例えば、オレイン酸エステルのメタセシスで製造した9-オクタデセン二酸ジエステルを原料とし、ディークマン縮合によるα-アルコキシカルボニル大環状ケトンとした後、これを加水分解してα-カルボキシ大環状ケトンとし、次にこのα-カルボキシ大環状ケトンを脱炭酸する(Choo, Yuen et al., J. Am. Oil Chem. Soc. 1994, 71(8), 911-913)方法も知られている。
【0004】
ところで、上記方法で用いられるディークマン縮合は、α-水素を持ったエステルを強塩基の存在下に縮合させて、β-ケトエステルを生成させる、いわゆるクライゼン縮合において、反応にあずかる2つのエステルが同一分子内に存在し、α-アルコキシカルボニル環状ケトンを生成する場合に、特に、その名で呼ばれるもので、一般には、5、6、7員環の形成に優れている。
【0005】
このディークマン縮合で13員環以上の環形成を行うときは、通常の濃度で反応させると分子内エステルの反応よりも分子間エステルの反応確率が高くなるために、高度希釈法によって閉環させることが行われている(Advanced Organic Chemistry, 4th ed., Jerry March, John Wiley & sons, 1992, 491-493)。従って、上記のシベトンの合成においても、ディークマン縮合反応試剤として強塩基の水素化カリウムを使用し、濃度0.024モル/リットルという高度希釈条件下で合成が行われており、反応効率が非常に悪いものであった。
【0006】
最近、本発明者は、四塩化チタン(TiCl4)、トリブチルアミン(Bu3N)および必要に応じてクロロトリメチルシラン(TMSCl)触媒を使用する新しいクライゼン縮合(ディークマン縮合)方法を報告した(Y. Tanabe et al., Tetrahedron Letters 1999, 40 4227-4230)。この方法によると、ヘキサン二酸ジメチルエステルを、TiCl4、Bu3NおよびTMSCl触媒の存在下、ジクロロメタン中、−78℃で2時間反応させることで、5員環のα-カルボメトキシシクロペンタノンを95%の収率で得ることができた。
【0007】
本発明者は、この新たに見出したディークマン縮合について、鋭意、研究を進めた結果、驚くべきことに、炭素数が18以上の長鎖ジカルボン酸のジエステルによる環形成においても、高度希釈法でなく、通常の濃度で反応させても、分子間エステルの反応よりも分子内エステル反応が優先して進行することを見出した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するもので、本発明の目的は、高濃度で合成でき、効率的に大環状ケトン類を製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の大環状ケトンの製造方法は、炭素数18〜21を有する長鎖ジカルボン酸のジエステルを四塩化チタン又は四塩化ジルコニウム及びトリアルキルアミンの存在下に分子内縮合、特に好ましくは、前記長鎖ジカルボン酸のジエステル及びトリアルキルアミンの混合溶液と四塩化チタン又は四塩化ジルコニウムの含有液とを反応容器に併注して分子内縮合させて、α-アルコキシカルボニル大環状ケトンとする方法及びこの方法で得られたα-アルコキシカルボニル大環状ケトンを、加水分解した後、脱炭酸する方法からなるものである。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明の原料である炭素数18〜21を有する長鎖ジカルボン酸のジエステルは、次式(2)
R1O2C-A-CO2R2 (2)
で表されるものであり、この式中の骨格部分Aを含むカルボン酸の炭素数が18〜21のものを意味している。
【0011】
骨格部分Aには、直鎖または分枝状のアルキレン基、及びこのアルキレン基中の1又は2以上の結合が二重結合、三重結合となった二価の基が含まれる。
【0012】
上記式中のR1、R2は炭化水素基であれば何ら支障はないが、特には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルなどの炭素数1〜4の低級アルキル基,ベンジル基、フェネチル基が好適である。また、このR1、R2は同一でも異なっていてもよい。
【0013】
特に好適な炭素数18〜21を有する長鎖ジカルボン酸のジエステルの具体例としては、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、イコサン二酸、ヘンイコサン二酸、オクタデセン二酸、ノナデセン二酸、イコセン二酸、ヘンイコセン二酸等のジメチルエステル、ジエチルエステル、ジプロピルエステル、ジイソプロピルエステル、ジブチルエステル、ジベンジルエステル、ジフェネチルエステル等を挙げることができる。
【0014】
また、トリアルキルアミンとしては、炭素数1〜4の低級アルキル基のアミンが好ましく、特には、トリエチルアミン(Et3N)あるいはBu3Nが好適である。
【0015】
これらの長鎖ジカルボン酸ジエステルを原料として分子内縮合を行うには、以下の方法が特に好ましい。
(1)長鎖ジカルボン酸ジエステルとトリアルキルアミンとの溶媒希釈液と、TiCl4(または溶媒希釈液でもよい)又は四塩化ジルコニウム(ZrCl4)懸濁液とを、一定時間かけて連続的に混合する方法。
(2)ZrCl4の懸濁液に、長鎖ジカルボン酸ジエステルとトリアルキルアミンとの溶媒希釈液を、一定時間かけて混合する方法。
(3) 長鎖ジカルボン酸ジエステルとトリアルキルアミンとの溶媒希釈液と ZrCl4を分割して、一定時間かけて連続的に混合する方法。
【0016】
この場合のトリアルキルアミンの使用量は、原料1モルに対し2〜4モル、好ましくは2.5〜3.5モルで、TiCl4またはZrCl4の使用量は、原料1モルに対し2〜4モル、好ましくは2.5〜3.5モルである。
【0017】
溶媒は、本反応に不活性なものならいずれも使用できるが、炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素が良く、特にジクロロメタン、トルエンが好ましい。
【0018】
溶媒の使用量は少なすぎると、分子間反応が起りやすくなり、収率の低下を招く。いっぽうで多すぎると、反応が遅くなる、一定容積当たりの反応効率が悪くなるなどの不都合を生じる。このため、原料の種類によって、この使用量は適宜選択されるが、一般的には、原料の濃度が0.08〜0.2モル/リットルになるような範囲から選ぶと良い。
【0019】
反応温度は−20〜80℃、好ましくは−10〜30℃で反応させる。また、反応時間は反応液の濃度、混合速度などを考慮して適宜選定すればよい。
【0020】
この分子内縮合反応によって、α-アルコキシカルボニル大環状ケトン、例えば、9-オクタデセン二酸ジエステルを原料とした場合は、次式(3)のα-アルコキシカルボニルシベトンが生成する。
【化2】
【0021】
このα-アルコキシカルボニル大環状ケトンは、公知の方法(例えばChoo, Yuen et al., J. Am. Oil Chem. Soc. 1994, 71(8), 911-913)にしたがって加水分解、脱炭酸することにより、大環状ケトンとすることができる。
【0022】
なお、微生物酸化で得られる9-オクタデセン二酸ジエステルの立体配置は原理的にはシス体であり、Dieckmann縮合でもシス→トランス異性化が起こらないと考えられるため、このような9-オクタデセン二酸ジエステルから合成した場合、生成するシベトンは原理的には全シス体が得られる。
【0023】
以下に、具体例を挙げ、本発明を説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0024】
【実施例1】
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone
アルゴン気流下、フラスコにあらかじめCH2Cl2溶媒(0.1ml)入れ、これに0〜5℃でDimethyl cis-9-octadecenedioate(141mg, 0.41mmol)とBu3N(230mg, 1.24mmol)のCH2Cl2(1.7ml)混合溶液およびTiCl4(132μl, 1.20mmol)のCH2Cl2(2.0ml)溶液を、マイクロフィーダーを用い、1時間かけて併注滴下した。さらに同温度で 15 分間撹拌した。反応混合物に水を加え撹拌後、エーテル抽出し、有機層を水洗、飽和食塩水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)により精製し、目的物(57mg, 45%)と副生成物(34員環;22mg, 17%)を得た。
Colorless oil
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ:1.18-1.44(16H, m), 1.53-1.71(2H, m), 1.75-1.87(1H, m), 1.88-2.09(5H, m), 2.52(2H, t, J = 6.8 Hz), 3.49(0.93H, dd, J =9.0 Hz, J = 5.4 Hz: keto form), 3.70(2.78H, s: keto form), 3.75(0.22H, s: enol form), 5.28-5.40(2H, m), 12.72(0.07H, s: enol form).
13C-NMR(100MHz, CDCl3) δ:23.34, 26.46, 26.58, 26.79, 27.05, 27.95, 27.99, 28.08, 28.15, 28.35, 28.45, 28.98, 29.01, 41.54, 52.24, 58.42, 130.07, 130.14, 170.22(keto form), 175.51(enol form), 206.34.
【0025】
【実施例2】
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone
アルゴン気流下、二口フラスコにあらかじめCH2Cl2溶媒(0.5ml)を入れ、これに0〜5℃でDimethyl cis-9-octadecenedioate(170mg, 0.50mmol)とBu3N(278mg, 1.50mmol)のCH2Cl2(2.1ml)混合溶液およびTiCl4(159μl, 1.45mmol)のCH2Cl2(2.5ml)溶液を、マイクロフィーダーを用い約1時間かけて併注滴下した。さらに同温度で15分間撹拌した。反応混合液に水を加え撹拌後、エーテル抽出し、有機層を水洗、飽和食塩水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)により精製し、目的物(75mg, 49%)と副生成物(34員環;26mg, 18%)を得た。
【0026】
【実施例3】
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone
アルゴン気流下、二口フラスコにあらかじめCH2Cl2溶媒(0.5ml)を入れ、これに0〜5℃でDimethyl cis-9-octadecenedioate(170mg, 0.50mmol)とEt3N(152mg, 1.50mmol)のCH2Cl2(2.15ml)混合溶液およびTiCl4(159μl, 1.45mmol)のCH2Cl2(2.45ml)溶液を、マイクロフィーダーを用い約1時間かけて併注滴下した。さらに同温度で15分間撹拌した。反応混合液に水を加え撹拌後、エーテル抽出し、有機層を水洗、飽和食塩水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)により精製し、目的物(83mg, 54%)と副生成物(34員環;21mg, 14%)を得た。
【0027】
【実施例4】
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone
トルエンを溶媒とし、実施例3(TiCl4/Et3N system)に記載した方法と同様の方法により、目的物(54mg, 35%)と副生成物(34員環;26mg, 17%)を得た。
【0028】
【実施例5】
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone
アルゴン気流下、ZrCl4(338mg, 1.45mmol)のCH2Cl2(1.0ml)懸濁溶液に0〜5℃でDimethyl cis-9-octadecenedioate(170mg, 0.50mmol)とBu3N(278mg, 1.50mmol)のCH2Cl2(4.0ml)混合溶液をマイクロフィーダーを用い約1時間かけて滴下した。さらに同温度で 15 分間撹拌した。反応混合液に水を加え撹拌後、エーテル抽出し、有機層を水洗、飽和食塩水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)により精製し、目的物(43mg, 28%)と副生成物(34員環:6mg, 4%)を得た。
【0029】
【実施例6】
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone
アルゴン気流下、二口フラスコにあらかじめCH2Cl2溶媒(0.5ml)を入れ、これに0〜5℃でDimethyl cis-9-octadecenedioate(170mg, 0.50mmol)とBu3N(278mg, 1.50mmol)のCH2Cl2(4.5ml)混合溶液を、マイクロフィーダーを用い約1時間かけて滴下した。ZrCl4(338mg, 1.45mmol)を、上記混合溶液の滴下開始5分後から、10分毎に計6回に分割して加えた。エステルとアミンの混合溶液の滴下終了後、さらに同温度で15分間撹拌した。反応混合液に水を加え撹拌後、エーテル抽出し、有機層を水洗、飽和食塩水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1→10/1)により精製し、目的物(28mg, 18%)と副生成物(34員環;18mg, 12%)を得た。
【0030】
【実施例7】
2-Methoxycarbonylcyclononanone
Dimethyl eicosanedioate(185mg, 0.50mmol)を基質とし、実施例1(TiCl4/Bu3N system)に記載の方法と同様の方法により、2-Methoxycarbonyl cyclononanone(36mg, 21%)と副生成物(38員環;29mg, 17%)を得た。
Colorless oil
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.22-1.37(28H, m), 1.52-1.72(2H, m), 1.76-1.98(2H, m), 2.46-2.61(2H, m), 3.50(0.96H, dd, J=8.5Hz, J=6.1Hz: keto form), 3.70(2.87H, s: keto form), 3.75(0.13H, s: enol form), 12.75(0.04H, s: enol form).
13C-NMR(100MHz, CDCl3) δ: 23.27, 26.86, 27.27, 27.44, 27.47, 27.57, 27.65, 27.83, 27.95, 28.15, 28.19, 28.22, 28.26, 28.53, 41.95, 52.25, 58.33, 170.28, 206.31.
【0031】
【実施例8】
9-Cycloheptadecenone(Civetone)
2-Methoxycarbonyl-9-cycloheptadecenone(92mg, 0.30mmol)を5%NaOHaq./ethanol/THF(2.5:5.0:2.5, vol./vol./vol.)の混合溶媒に溶解し、80℃で5時間還流した。反応溶液を0℃まで冷却後、10%硫酸水溶液を用い微酸性にし、これを更に10分間還流した。溶媒を減圧留去した後、残留物をエーテル抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水洗、水洗、飽和食塩水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した後、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/1)により精製し、目的物(71mg, 95%)を得た。
Colorless oil with a musky odor
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ: 1.24-1.39(16H, m), 1.57-1.67(4H, m), 1.96-2.06 (4H, m), 2.40(4H, t, J=6.7Hz), 5.30-5.39(2H, m).
13C-NMR(100MHz, CDCl3) δ: 23.84, 26.68, 28.11, 28.19, 28.58, 29.01, 42.41, 130.12, 212.50.
【0032】
【発明の効果】
本発明は、長鎖ジカルボン酸ジエステルを四塩化チタン又は四塩化ジルコニウム及びトリアルキルアミンの存在下に分子内縮合させるようにしたため、高濃度で合成でき、効率的に大環状ケトン類を製造できるという格別の効果を奏する。
Claims (3)
- 炭素数18〜21を有する長鎖ジカルボン酸のジエステルを四塩化チタン又は四塩化ジルコニウム及びトリアルキルアミンの存在下に分子内縮合させることを特徴とするα‐アルコキシカルボニル大環状ケトンの製造方法。
- 炭素数18〜21を有する長鎖ジカルボン酸のジエステル及びトリアルキルアミンの混合溶液と四塩化チタン又は四塩化ジルコニウムの含有液とを反応容器に併注して分子内縮合させることを特徴とする請求項1に記載のα‐アルコキシカルボニル大環状ケトンの製造方法。
- 上記請求項1または2に記載の方法でα‐アルコキシカルボニル大環状ケトンを得、次いでこれを加水分解した後、脱炭酸することを特徴とする大環状ケトンの製造方法。
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