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JP4360837B2 - 電子機器における配線構造 - Google Patents

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JP4360837B2
JP4360837B2 JP2003160503A JP2003160503A JP4360837B2 JP 4360837 B2 JP4360837 B2 JP 4360837B2 JP 2003160503 A JP2003160503 A JP 2003160503A JP 2003160503 A JP2003160503 A JP 2003160503A JP 4360837 B2 JP4360837 B2 JP 4360837B2
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printed circuit
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清隆 楯川
真 秋定
一将 熊本
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Dxアンテナ株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリント基板(片面プリント基板)を用いた電子機器における配線構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板を内蔵する電子機器においては、プリント基板と機器ケース(シールドケース)とを半田付けする場合には、プリント基板のプリント配線面に形成されるアースパターン(銅箔)と機器ケースの側面に形成されたアース部とを半田付けにより接続するのが一般的である。
【0003】
具体的には、例えば、上方を開放した金属製のケース枠体(機器ケース)と、このケース枠体内に装着されるプリント基板と、前記ケース枠体の上方の開放部を覆うカバーとを具備し、前記ケース枠体の側面に、L字状のアース部を形成するための開口をあらかじめ形成し、このアース部を90°内側に折り曲げることにより、アース部の先端にプリント基板を嵌合させ、さらにこのアース部とプリント基板のアースパターンを半田により半田付けすることにより接続するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−172283号公報(第2,3頁及び図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのようにアース部を90°内側に折り曲げて形成する場合には、加工が面倒であり、そのアース部の加工に合わせてプリント基板側も加工しなければならない。
【0006】
それに加えて、コストダウンの観点から、一面がプリント配線が施されているプリント配線面で他面が電子部品配置面である片面プリント基板を採用したいという要求があるにもかかわらず、前記特許文献1に記載の構造では、アースパターンが上面側に位置する両面プリント基板にしか用いることができない。すなわち、片面プリント基板である場合には、通常、電子部品配置面が上面となり、下面となるプリント配線面にアースパターンが形成されているので、前記特許文献1に記載の構造であれば、アースパターンとケース枠体のアース部とを半田付けで接続することができない。
【0007】
また、ケース枠体(機器ケース)を、上面部材、底面部材及び4つの側面を有する側面部材の3つの部材に分割して構成すれば、いずれの側からも半田付けができるようになるが、そのようにすると、特許文献1の構造のようにケース枠体と蓋体とで構成する場合に比べて、部品点数が多くなる。
【0008】
また、底面部を開閉可能な蓋として構成することも考えられるが、そのような構成とすると、構造が複雑となると共に、閉じた状態で側面部に対する底面部(蓋)の接触が不十分であると、発振のおそれがある。
【0009】
この発明は、片面プリント基板を内蔵する電子機器において、電子部品配置面からも、(機器ケースとの)アースのための半田付けが可能である電子機器の構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、導電性を有する機器ケース内にプリント基板が内蔵される電子機器における配線構造であって、前記機器ケースが、開口部を有するケース本体と、そのケース本体の開口部を閉塞する蓋体とを備える構成とされ、前記ケース本体が、底板部と、その底板部の周縁に連接されその底板部に対し直交する方向に延びる側板部とを有する箱形形状に形成され、前記側板部には、前記プリント基板の取付位置を決める複数の突起が設けられ、前記プリント基板は、プリント配線面と電子部品配置面とを有する片面プリント基板で、前記プリント配線面が底板部に対向するように前記底板部に間隔を開けて、前記突起によって位置決めされて設けられ、前記電子部品配置面には、前記プリント配線面のアースパターンに接続されるアース用ジャンパ線が側板部付近に設けられ、このジャンパ線が前記側板部に半田付けにより電気的に接続される構成とする。ここで、箱形形状は、底板部が矩形状の場合のほか、円形状、三角形状、五角形状などの場合も含まれ、特に制限されない。
【0011】
このようにすれば、両面プリント基板ではなく、片面プリント基板を用いても、ジャンパ線(TA線ともいう)を利用することにより、電子部品配置面側から機器ケース(側板部)との半田付けによる接続によりアースを確保することができる。
【0012】
特に、ジャンパ線を用いているので、電子部品の配置をあらかじめ決め、その後開いている位置から、プリント基板の外周縁付近においてアース用ジャンパ線の位置を決めればよいので、機器ケースとの間をできるだけ狭くとり、アース接続のための半田付けを行うことができる。また電子部品の配置をあらかじめ決めることができるので、電子部品のレイアウトの自由度が高くなる。
【0013】
このように、両面プリント基板ではなく、片面プリント基板を用い、電子部品配置面側からアースのための半田付けを行うことができるので、コストダウンを図る上で有利な構造となる。また、機器ケースをケース本体と蓋体とで構成でき、しかも機器ケースの底面を開閉させる構造を作用する必要がなくなるので、部品点数を増加させることがなく、コストダウンに有利となるのに加えて、シールドの強化も図れる。
【0014】
特に、自動加工によって機械的に簡単に組み付けられるジャンパ線という従来からの接続用の部品を利用して、アースのための接続ができるようにし、その接続を半田付けによって行うようにしているので、特別な加工が必要でなく、従来行われていた組み付け作業の一部として(従来行われていたジャンパ線の組み付け作業と同様な作業として)行うことができるので、組み付け作業性を損なうこともない。
【0015】
請求項2に記載のように、前記ケース本体の側板部に接続端子が設けられ、その接続端子の芯線が底板部と片面プリント基板との間に位置するように設けられ、この接続端子の芯線が片面プリント基板のプリント配線面側から電子部品配置面側に貫通する一方、電子部品配置面側で前記接続端子が設けられる側板部付近に、前記接続端子に対応するプリント配線に接続される接続端子用ジャンパ線が設けられ、前記貫通した接続端子の芯線先端部と接続端子用ジャンパ線が半田付けにて接続されている構成とすることも可能である。
【0016】
このようにすれば、接続端子の芯線と、プリント配線面側の接続端子に対応するプリント配線とを接続するための半田付けも、接続端子用ジャンパ線を利用して、電子部品配置面から行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に沿って説明する。
【0018】
図1は本発明に係る電子機器の機器ケースの蓋体を開放した状態を示す平面図、図2は本発明に係る電子機器の機器ケースを底面側から見た斜視図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、本発明に係る電子機器は、導電性を有する機器ケース(いわゆるシールドケース)内に、片面プリント基板11が内蔵されるものである。前記機器ケースは、開口部12aを有するケース本体12と、そのケース本体12の開口部12aを閉塞する蓋体(図示せず)とを備える。
【0020】
ケース本体12は、矩形状の底板部12Aと、その底板部12Aの周縁に連接されその底板部12Aに対し直交する方向に延びる4つの側板部12Bとを有する。すなわち、ケース本体12は、底板部12Aに対し4つの側板部12Bが4面を構成するように折り曲げられてなり、蓋体にて閉塞される1つの面を除き、5つの面を有する箱形形状とされている。
【0021】
ケース本体12内には、図1におけるIII−III線断面図である図3に示すように、片面プリント基板11がプリント配線面11Aが底板部12Aに対向するように底板部12Aに間隔を開けて(本例では平行に)設けられている。つまり、蓋体を取り外し開放した状態では、片面プリント基板11の電子部品配置面11Bのみケース本体12の開口部12aを通じて露出し、プリント配線面11A側は見ることができない。なお、各側板部12Bには、プリント基板11の取付位置を決める突起12bが設けられている。
【0022】
前記プリント基板11の電子部品配置面11Bの周縁部分(側板部12Bの近傍)には、複数のアース用ジャンパ線13(TA線)が、電子部品配置面11B側からの挿入により取り付けられている。このジャンパ線13は、側板部12Bに沿って設けられ、プリント配線面11A側のアースパターン(図示せず)に接続されている。
【0023】
そして、図4に示すように、プリント基板11がケース本体12に取り付けられた状態(プリント配線面11A側のアースパターンが見えない状態)で、このジャンパ線13がケース本体12(側板部12B)に半田付け(半田付け部分S1参照)により電気的に接続され、アースのための配線がされる構成となっている。これは、電子部品配置面11B側において、ケース本体12へのアース確保のための半田付けを行うものであり、このアース確保と同時にジャンパ線13とケース本体12との半田付けにより、プリント基板11(突起12bにて位置決めされている)がケース本体12に固定されることになる。よって、ネジなどの固定手段を用いてプリント基板11を機器ケースに固定する必要がなくなる。
【0024】
電子部品のレイアウトの終了後の段階において、開いている位置からアース用ジャンパ線13を設ける位置を決定できるので、アース用ジャンパ線13とケース本体12の側板部12Bとの間隔をできるだけ狭くとることができる。これにより、ジャンパ線13と側板部12Bとの間隔が狭いので、半田付けを無理なく行える。
【0025】
ジャンパ線13は、プリント基板11の電子部品配置面11B側に位置し側板部12Bに半田付けされる部分13aと、この部分13aの両端部より前記部分13aに直交する方向に延びる挿入部13bとを有する。このようなジャンパ線13は、図示しない加工機により、電子部品配置面11B側から、プリント基板11の取付孔11aに挿入部13bを挿入することにより取り付けられ、その取付けによりプリント配線面11A側のアースパターンに半田付けにより接続される。なお、前記取付孔11aはあらかじめプリント配線面11A側のアースパターンに接続される位置に開孔されている。
【0026】
また、前記ケース本体12の4つの側板部のうち1つの側板部12Bには3つの接続端子14(F座端子)が設けられている。この接続端子14は、図5に示すように、挿入部分が片面プリント基板11と底板部12Aとの間に位置するように取り付けられている。接続端子14の芯線14aは、挿入方向と直交する方向(プリント基板11が設けられている方向)に折り曲げられ、プリント配線面11A側から電子部品配置面11B側にプリント基板11を貫通し、先端部分が電子部品配置面11B上に位置するようになっている。そして、図5に示すように、電子部品配置面11B側で、プリント配線面11A側の、接続端子14に対応するプリント配線(図示せず)に接続される接続端子用ジャンパ線15に半田付け(半田付け部分S2参照)にて接続されている。
【0027】
この接続端子用ジャンパ線15は、アース用ジャンパ線13と同一の形状で同様に、図示しない加工機により取付けられ、接続端子14に対応するプリント配線に接続される。
【0028】
このように構成すれば、片面プリント基板11に対しては、蓋体を取り外した状態で、外部に露出する電子部品配置面11B側において、ケース本体12との半田付けによるアースを確保することができる。
【0029】
つまり、プリント基板11の外周縁付近において開いている(電子部品のための配線がなされていない)複数の箇所において、ジャンパ線13を加工機にて自動挿入してプリント配線面11A側のアースパターンに接続する。
【0030】
ジャンパ線13とケース本体12との間隔をできるだけ狭くとるようにしているので、ジャンパ線13とケース本体12との半田付けは簡単になされる。
【0031】
また、プリント基板11を上からケース本体12内に組み込む際に、接続端子14(F座端子)の芯線14aが接続端子14の挿入方向と直交する方向に折り曲げられているので、プリント配線面11A側から電子部品配置面11B側にプリント基板11を貫通し、芯線14aの先端部分が電子部品配置面11B上に突出する。この芯線14aの先端部分付近に、プリント配線面側の接続端子用配線に接続されるジャンパ線15が設けられているので、そのジャンパ線15に芯線14aの先端部分を半田付けすることで、それらの電気的な接続がなされる。
【0032】
機器ケースをケース本体12と蓋体とで構成でき、しかもケース本体12の底面を開閉させる構造を作用する必要がなくなるので、機器ケースの部品点数を増加させることがなく、コストダウンに有利となるのに加えて、シールドの強化も図れる。
【0033】
【発明の効果】
この発明は、以上に説明したように実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【0034】
請求項1の発明によれば、機器ケースをケース本体と蓋体とで構成するので、部品点数を低減することができ、コストダウンを図ることができる。また、その場合に、片面プリント基板を用いてもジャンパ線を用いてアースをとることができるので、片面プリント基板を用いることによるコストダウンも図ることができる。
【0035】
請求項2の発明によれば、接続端子の芯線とプリント配線との接続のための半田付けも、電子部品配置面から行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子機器の機器ケースの蓋体を開放した状態を示す平面図である。
【図2】本発明に係る電子機器の機器ケースを底面側から見た斜視図である。
【図3】図1におけるIII−III線断面図である。
【図4】図1におけるA部拡大図である。
【図5】図1におけるB部拡大図である。
【符号の説明】
11 片面プリント基板
11A プリント配線面
11B 電子部品配置面
12 ケース本体
12A 底板部
12B 側板部
12a 開口部
13 アース用ジャンパ線
14 接続端子
14a 芯線
15 接続端子用ジャンパ線
S1,S2 半田付け部分

Claims (2)

  1. 導電性を有する機器ケース内にプリント基板が内蔵される電子機器における配線構造であって、
    前記機器ケースが、開口部を有するケース本体と、そのケース本体の開口部を閉塞する蓋体とを備える構成とされ、
    前記ケース本体が、底板部と、その底板部の周縁に連接されその底板部に対し直交する方向に延びる側板部とを有する箱形形状に形成され、
    前記側板部には、前記プリント基板の取付位置を決める複数の突起が設けられ、
    前記プリント基板は、プリント配線面と電子部品配置面とを有する片面プリント基板で、前記プリント配線面が底板部に対向するように前記底板部に間隔を開けて、前記突起によって位置決めされて設けられ、
    前記電子部品配置面には、前記プリント配線面のアースパターンに接続されるアース用ジャンパ線が側板部付近に設けられ、このジャンパ線が前記側板部に半田付けにより電気的に接続されることを特徴とする電子機器における配線構造。
  2. 前記ケース本体の側板部に接続端子が設けられ、その接続端子の芯線が底板部と片面プリント基板との間に位置するように設けられ、
    この接続端子の芯線が片面プリント基板のプリント配線面側から電子部品配置面側に貫通する一方、
    電子部品配置面側で前記接続端子が設けられる側板部付近に、前記接続端子に対応するプリント配線に接続される接続端子用ジャンパ線が設けられ、
    前記貫通した接続端子の芯線先端部と接続端子用ジャンパ線が半田付けにて接続されている請求項1記載の電子機器における配線構造。
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