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JP4354157B2 - Liquid lubricant, lubricating oil composition and bearing oil - Google Patents

Liquid lubricant, lubricating oil composition and bearing oil Download PDF

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JP4354157B2
JP4354157B2 JP2002209014A JP2002209014A JP4354157B2 JP 4354157 B2 JP4354157 B2 JP 4354157B2 JP 2002209014 A JP2002209014 A JP 2002209014A JP 2002209014 A JP2002209014 A JP 2002209014A JP 4354157 B2 JP4354157 B2 JP 4354157B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体潤滑剤、潤滑油組成物及び軸受油に関し、特に、低粘度でありながら高い引火点を持ち、蒸発し難く、耐熱性に優れる液体潤滑剤、潤滑剤組成物及び軸受油に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気機器、特にCD,DVD,HDD,ポリゴンスキャナーなどに使用されるスピンドルモータは、年々、高速化しており、現在では10000rpm以上の高速回転が要求されるようになってきている。
従来、これらスピンドルモータには玉軸受に代表される転がり軸受が使用されてきたが、性能及びコスト面から非接触型の動圧流体軸受や低コストの焼結含油軸受が用いられるようになってきている。これら動圧流体軸受及び焼結含油軸受の高速回転時の性能(主に回転トルク)は、用いられる潤滑剤の粘度によって定まることが多く、低粘度であるほど高速回転時の回転トルクは低くなる傾向にある。
一方、これらの潤滑剤は、軸受機構にいったん封入されてしまうと、補給がない状態で生涯潤滑性を維持しなければならないため、潤滑剤の蒸発損失や分解損失は極力避けなければならない。
通常の鉱油に代表される炭化水素基油では、低粘度化(低分子量)すると蒸発損失も増え、低粘度化と低蒸発化とを両立するのは困難である。また、この両立を目指し、基油に極性化合物であるエステルを用いた技術が開示されている(特開平11−172267、特開平2001−240885及び特開2002−146374など)。
【0003】
しかしながら、エステルのような極性物質を使用すると、各種樹脂材、例えばCDやDVDディスクなどの被覆材やモータフレームなどの構成材を変形、変色させるという不具合が発生する。特に光信号で記録を行う、CDやDVDにとっては、被覆樹脂が光学的に曇ったり、変形することは極力さけねばならない。
このようなことから、特性として優れているエステル系油剤も実質使用できない環境がある。これに対し、CD、DVD及び樹脂材を多く使用するモータ機器には、従来から鉱油よりも蒸発性が低く、耐熱性に優れるポリ−α−オレフィンを基油とした潤滑剤が使用されてきた。
しかし、モータの高速化に対応するため、近年、基油の低粘度化が加速し、現在では40℃における動粘度が10mm2 /s程度のものが求められるようになってきている。基油として市販されているポリ−α−オレフィンは1−デセンのオリゴマーであり、その重合度によって粘度が決まる。最も重合度が低い2量体のポリ−α−オレフィンは、40℃における動粘度が約5mm2 /sであり、その上の3量体のポリ−α−オレフィンは、40℃における動粘度が約17mm2 /sである。よって、40℃における動粘度が10mm2 /sである流体潤滑剤を調製しようとすると、必然的に5mm2 /sと17mm2 /sとのブレンドとなる。この場合、目標とする動粘度は達成しているものの、2量体のポリ−α−オレフィンが蒸発しやすいため、潤滑剤の損失量が、同粘度の鉱油と比較して多くなるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、低粘度でありながら高い引火点を持ち、蒸発し難く、耐熱性に優れる液体潤滑剤、潤滑剤組成物及び焼結含油軸受油又は流体軸受油を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリ−α−オレフィンの原料を1−デセン(C(炭素数)10)に限らず、例えばC12(1−ドデセン)やC14(1−テトラデセン)とし、これらを重合することで、市販品の潤滑剤の中間分子量及び中間粘度流体を実現した。これにより、鉱油よりも蒸発性、耐熱性に優れ、かつ市販品(1−デセンオリゴマー)のブレンド調製液体よりも蒸発損失の少ない低粘度の液体潤滑剤を提供でき、さらにこの潤滑剤を基油として、各種添加剤を配合することにより、低粘度、低蒸発性、耐熱性、潤滑性に優れる潤滑剤組成物、それを用いた焼結含油軸受油又は流体軸受油を提供できることを見出し本発明を完成したものである。
【0006】
すなわち、本発明は、
炭素数21〜29の炭化水素からなり、40℃での動粘度が6〜16mm2 /s、100℃での動粘度が4.9mm2 /s以下、引火点が180℃以上、流動点が−15℃以下である液体潤滑剤、
(A)炭素数21〜29の炭化水素からなり、40℃での動粘度が6〜16mm2 /s、100℃での動粘度が4.9以下、引火点が180℃以上、流動点が−15℃以下である液体潤滑剤に、(B)酸化防止剤、摩擦調整剤、分散剤、防錆剤、金属不活性化剤、泡消剤、粘度指数向上剤及び増ちょう剤の中から選ばれる少なくとも一種の添加剤を配合してなる潤滑剤組成物、並びに、
前記液体潤滑剤又は前記潤滑剤組成物からなる焼結含油軸受油又は流体軸受油を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の液体潤滑剤は、炭素数21〜29の炭化水素からなり、40℃での動粘度が6〜16mm2 /s、100℃での動粘度が4.9mm2 /s以下、引火点が180℃以上、流動点が−15℃以下である。
本発明の液体潤滑剤における前記炭素数21〜29の炭化水素としては、炭素数4〜24の1−アルケン類から選ばれる少なくとも一種類の2量体以上のオリゴマーであると好ましく、炭素数12〜14の1−アルケン類から選ばれると特に好ましい。
1−アルケン類としては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1ーヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン,1−ノナデセン,1−エイコセン,1−ヘンエイコセン,1−ドコセン,1−トリコセン,1−テトラコセン,1−ペンタコセン,1−ヘキサコセン,1−ヘプタコセン,1−オクタコセン,1−ノナコセン等が挙げられ、これらの中でも、特に1−ドデセン,1−テトラデセンが好ましい。
【0008】
本発明の液体潤滑剤は、40℃での動粘度が6〜16mm2 /s、100℃での動粘度が4.9mm2 /s以下であり、40℃での動粘度が10〜14mm2 /s、100℃での動粘度が4mm2 /s以下であると好ましい。本発明の液体潤滑剤は、低粘度とすることを目的としたものであるからである。
本発明の液体潤滑剤は、引火点が180℃以上であり、200℃以上であると好ましい。引火点が、180℃未満であると、蒸発性や耐熱性に劣るからである。
本発明の液体潤滑剤は、流動点が−15℃以下であり、−35℃以下であると好ましい。流動点が−15℃を超えると、低温時の粘性抵抗が増し、モータの始動性や動作に悪影響を及ぼす。
本発明の液体潤滑剤は、薄膜下における80℃、96時間後の蒸発量は12質量%以下であると好ましく、4質量%以下であるとさらに好ましい。
【0009】
本発明の潤滑剤組成物は、(A)前記液体潤滑剤に、(B)酸化防止剤、摩擦調整剤、分散剤、防錆剤、金属不活性化剤、泡消剤、粘度指数向上剤及び増ちょう剤の中から選ばれる少なくとも一種の添加剤を配合してなる。
【0010】
(A)成分は、前述した本発明の液体潤滑剤と同一である。
(B)成分の酸化防止剤としては、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤及び硫黄系化合物などが挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、モノオクチルジフェニルアミン、モノノニルジフェニルアミンなどのモノアルキルジフェニルアミン系、4,4’−ジブチルジフェニルアミン、4,4’−ジペンチルジフェニルアミン、4,4’−ジヘキシルジフェニルアミン、4,4’−ジヘプチルジフェニルアミン、4,4’−ジオクチルジフェニルアミン、4,4’−ジノニルジフェニルアミンなどのジアルキルジフェニルアミン系、テトラブチルジフェニルアミン、テトラヘキシルジフェニルアミン、テトラオクチルジフェニルアミン、テトラノニルジフェニルアミンなどのポリアルキルジフェニルアミン系、α−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、ブチルフェニル−α−ナフチルアミン、ペンチルフェニル−α−ナフチルアミン、ヘキシルフェニル−α−ナフチルアミン、ヘプチルフェニル−α−ナフチルアミン、オクチルフェニル−α−ナフチルアミン、ノニルフェニル−α−ナフチルアミンなどのナフチルアミン系を挙げることができ、中でもジアルキルジフェニルアミン系のものが好ましい。上記のアミン系酸化防止剤は一種又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0011】
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどのモノフェノール系、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)などのジフェノール系を挙げることができる。上記のフェノール系酸化防止剤は一種又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
硫黄系化合物としては、フェノチアジン、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリルチオプロピオネート)、ビス(3,5−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、チオジエチレンビス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル))プロピオネート、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−メチルアミノ)フェノールなどが挙げられる。
これら酸化防止剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜10質量%の範囲であり、0.03〜5質量%の範囲が特に好ましい。
【0012】
(B)成分の油性剤としては、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪族飽和及び不飽和モノカルボン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸などの重合脂肪酸、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などのヒドロキシ脂肪酸、ラウリルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族飽和及び不飽和モノアルコール、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの脂肪族飽和及び不飽和モノアミン、ラウリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの脂肪族飽和及び不飽和モノカルボン酸アミド等が挙げられる。
これら油性剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜10質量%の範囲であり、0.1〜5質量%の範囲が特に好ましい。
【0013】
(B)成分の摩擦調整剤は、一般に油性剤又は極圧剤として用いられているものを使用することができ、特にリン酸エステル、リン酸エステルのアミン塩及び硫黄系極圧剤が挙げられる。
リン酸エステルとしては、下記の一般式(I)〜(V)で表されるリン酸エステル、酸性リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性亜リン酸エステルを包含する。
【0014】
【化1】

Figure 0004354157
【0015】
上記一般式(I)〜(V)において、R1 〜R3 は炭素数4〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアリールアルキル基を示し、R1 〜R3 は同一でも異なっていてもよい。
リン酸エステルとしては、トリアリールホスフェート、トリアルキルホスフェート、トリアルキルアリールホスフェート、トリアリールアルキルホスフェート、トリアルケニルホスフェートなどがあり、例えば、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ベンジルジフェニルホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、エチルジブチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ジクレジルフェニルホスフェート、エチルフェニルジフェニルホスフェート、ジエチルフェニルフェニルホスフェート、プロピルフェニルジフェニルホスフェート、ジプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリエチルフェニルホスフェート、トリプロピルフェニルホスフェート、ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ジブチルフェニルフェニルホスフェート、トリブチルフェニルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリデシルホスフェート、トリラウリルホスフェート、トリミリスチルホスフェート、トリパルミチルホスフェート、トリステアリルホスフェート、トリオレイルホスフェートなどを挙げることができる。
【0016】
酸性リン酸エステルとしては、例えば、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェート、テトラコシルアシッドホスフェート、イソデシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、トリデシルアシッドホスフェート、ステアリルアシッドホスフェート、イソステアリルアシッドホスフェートなどを挙げることができる。
【0017】
亜リン酸エステルとしては、例えば、トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリ(2−エチルヘキシル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリイソオクチルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、トリステアリルホスファイト、トリオレイルホスファイトなどを挙げることができる。
【0018】
酸性亜リン酸エステルとしては、例えば、ジブチルハイドロゲンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイト、ジオレイルハイドゲンホスファイト、ジステアリルハイドロゲンホスファイト、ジフェニルハイドロゲンホスファイトなどを挙げることができる。以上のリン酸エステル類の中で、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェートが好適である。
【0019】
さらに、これらとアミン塩を形成するアミン類としては、例えば一般式(VI)
4 nNH3-n ・・・(VI)
(式中、R4 は、炭素数3〜30のアルキル基もしくはアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基もしくはアリールアルキル基又は炭素数2〜30のヒドロキシアルキル基を示し、nは1、2又は3を示す。また、R4 が複数ある場合、複数のR4 は同一でも異なっていてもよい。)
で表されるモノ置換アミン、ジ置換アミン又はトリ置換アミンが挙げられる。上記一般式(VI)におけるR4 のうちの炭素数3〜30のアルキル基もしくはアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
【0020】
モノ置換アミンの例としては、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、ベンジルアミンなどを挙げることができ、ジ置換アミンの例としては、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジラウリルアミン、ジステアリルアミン、ジオレイルアミン、ジベンジルアミン、ステアリル・モノエタノールアミン、デシル・モノエタノールアミン、ヘキシル・モノプロパノールアミン、ベンジル・モノエタノールアミン、フェニル・モノエタノールアミン、トリル・モノプロパノールなどを挙げることができ、トリ置換アミンの例としては、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリラウリルアミン、トリステアリルアミン、トリオレイルアミン、トリベンジルアミン、ジオレイル・モノエタノールアミン、ジラウリル・モノプロパノールアミン、ジオクチル・モノエタノールアミン、ジヘキシル・モノプロパノールアミン、ジブチル・モノプロパノールアミン、オレイル・ジエタノールアミン、ステアリル・ジプロパノールアミン、ラウリル・ジエタノールアミン、オクチル・ジプロパノールアミン、ブチル・ジエタノールアミン、ベンジル・ジエタノールアミン、フェニル・ジエタノールアミン、トリル・ジプロパノールアミン、キシリル・ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミンなどを挙げることができる。
【0021】
硫黄系極圧剤としては、分子内に硫黄原子を有し、潤滑油基油に溶解又は均一に分散して、極圧性や優れた摩擦特性を発揮しうるものであればよい。このようなものとしては、例えば、硫化油脂、硫化脂肪酸、硫化エステル、硫化オレフィン、ジヒドロカルビルポリサルファイド、チアジアゾール化合物、チオリン酸エステル(チオフォスファイト、チオフォスフェート)、アルキルチオカルバモイル化合物、チオカーバメート化合物、チオテルペン化合物、ジアルキルチオジプロピオネート化合物などを挙げることができる。ここで、硫化油脂は硫黄や硫黄含有化合物と油脂(ラード油、鯨油、植物油、魚油等)を反応させて得られるものであり、その硫黄含有量は特に制限はないが、一般に5〜30質量%のものが好適である。その具体例としては、硫化ラード、硫化なたね油、硫化ひまし油、硫化大豆油、硫化米ぬか油などを挙げることができる。硫化脂肪酸の例としては、硫化オレイン酸などを、硫化エステルの例としては、硫化オレイン酸メチルや硫化米ぬか脂肪酸オクチルなどを挙げることができる。
【0022】
硫化オレフィンとしては、例えば、下記の一般式(VII)
5 −Sa −R6 ・・・(VII)
(式中、R5 は炭素数2〜15のアルケニル基、R6 は炭素数2〜15のアルキル基又はアルケニル基を示し、aは1〜8の整数を示す。)
で表される化合物などを挙げることができる。この化合物は、炭素数2〜15のオレフィン又はその二〜四量体を、硫黄、塩化硫黄等の硫化剤と反応させることによって得られ、該オレフィンとしては、プロピレン、イソブテン、ジイソブテンなどが好ましい。
【0023】
ジヒドロカルビルポリサルファイドとしては、下記の一般式(VIII)
7 −Sb −R8 ・・・(VIII)
(式中、R7 及びR8 は、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基又は環状アルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基又は炭素数7〜20のアリールアルキル基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、bは1〜8の整数を示す。)
で表される化合物である。ここで、R7 及びR8 がアルキル基の場合、硫化アルキルと称される。
【0024】
上記一般式(VIII)におけるR7 及びR8 は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル基などを挙げることができる。
【0025】
このジヒドロカルビルポリサルファイドとしては、例えば、ジベンジルポリサルファイド、各種ジノニルポリサルファイド、各種ジドデシルポリサルファイド、各種ジブチルポリサルファイド、各種ジオクチルポリサルファイド、ジフェニルポリサルファイド、ジシクロヘキシルポリサルファイドなどを好ましく挙げることができる。
【0026】
チアジアゾール化合物としては、例えば、下記一般式(IX)
【化2】
Figure 0004354157
【0027】
(式中、R9 及びR10は、それぞれ水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基を示し、c及びdは、それぞれ0〜8の整数を示す。)
で表される1,3,4−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール化合物、1,4,5−チアジアゾールなどが好ましく用いられる。
このチアジアゾール化合物としては、例えば、2,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1,1,3,3,−テトラメチルブチルジチオ)−1,3,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、3,5−ビス(1,1,3,3,−テトラメチルブチルジチオ)−1,2,4−チアジアゾール、4,5−ビス(n−ヘキシルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(n−ノニルジチオ)−1,2,3−チアジアゾール、4,5−ビス(1,1,3,3,−テトラメチルブチルジチオ)−1,2,3−チアジアゾールなどを好ましく挙げることができる。
【0028】
チオリン酸エステルとしては、アルキルトリチオフォスファイト、アリール又はアルキルアリールチオフォスフェート、ジラウリルジチオリン酸亜鉛などが挙げられ、特にラウリルトリチオフォスファイト、トリフェニルチオフォスフェートが好ましい。
アルキルチオカルバモイル化合物としては、例えば、下記一般式(X)
【化3】
Figure 0004354157
【0029】
(式中、R11〜R14は、それぞれ炭素数1〜20のアルキル基を示し、eは1〜8の整数を示す。)
このアルキルチオカルバモイル化合物としては、例えば、ビス(ジメチルチオカルバモイル)モノスルフィド、ビス(ジブチルチオカルバモイル)モノスルフィド、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジブチルチオカルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジアミルチオカルバモイル)ジスルフィド、ビス(ジオクチルチオカルバモイル)ジスルフィドなどを好ましく挙げることができる。
【0030】
さらに、チオカーバメート化合物としては、例えば、ジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛を、チオテルペン化合物としては、例えば、五硫化リンとピネンの反応物を、ジアルキルチオジプロピオネート化合物としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。これらの中で、極圧性、摩擦特性、熱的酸化安定性などの点から、チアジアゾール化合物、ベンジルサルファイドが好適である。
【0031】
これら摩擦調整剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜10質量%の範囲であり、0.05〜5質量%の範囲が特に好ましい。配合量が0.01質量%未満の場合は、他成分との相乗効果による摩擦特性の向上効果が不十分な場合があり、配合量が10質量%を超えても、配合量に相当する効果の向上がみられない場合がある。
【0032】
(B)成分の分散剤としては、例えば、金属スルホネート、金属フェネート、金属サリチレート、金属ホスホネート、コハク酸イミドなど挙げることができる。
これら分散剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜10質量%の範囲であり、0.5〜5質量%の範囲が特に好ましい。
【0033】
(B)成分の防錆剤としては、例えば、ドデセニルコハク酸ハーフエステル、オクタデセニルコハク酸無水物、ドデセニルコハク酸アミドなどのアルキル又はアルケニルコハク酸誘導体、ソルビタンモノオレエート、グリセリンモノオレエート、ペンタエリスリトールモノオレエートなどの多価アルコール部分エステル、Ca−石油スルフォネート、Ca−アルキルベンゼンスルフォネート、Ba−アルキルベンゼンスルフォネート、Mg−アルキルベンゼンスルフォネート、Na−アルキルベンゼンスルフォネート、Zn−アルキルベンゼンスルフォネート、Ca−アルキルナフタレンスルフォネートなどの金属スルフォネート、ロジンアミン、N−オレイルザルコシンなどのアミン類、ジアルキルホスファイトアミン塩等が使用可能である。
これら防錆剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜5質量%の範囲であり、0.05〜2質量%の範囲が特に好ましい。
【0034】
(B)成分の金属不活性化剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、チアジアゾール系、没食子酸エステル系の化合物等が使用可能である。
これら金属不活性化剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜0.4質量%であり、0.01〜0.2質量%の範囲が特に好ましい。
(B)成分の消泡剤としては、液状シリコーンが適しており、例えば、メチルシリコーン,フルオロシリコーン,ポリアクリレートが使用可能である。
これら消泡剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.0005〜0.01質量%である。
【0035】
(B)成分の粘度指数向上剤としては、ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルスチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体などのオレフィン共重合体が使用可能である。
これら粘度指数向上剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.1〜15質量%であり、0.5〜7質量%の範囲が特に好ましい。
【0036】
(B)成分の増ちょう剤としては、金属セッケンが好ましく、例えば、12−ヒドロステアリン酸Li金属塩、12−ヒドロステアリン酸Ca金属塩、12−ヒドロステアリン酸Na金属塩又は下記一般式(1)で示すものが挙げられる。
(R−COO)n x ・・・(1)
(Mx は、Na,Mg,Al,K,Ca,Li,Ti,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn等の元素であり、Rは、炭素数4〜30のアルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基、アリールアルキル基を示す。nは1〜3の整数である。)
(1)式において、Mx がMg,Al又はZnであるものが好ましい。
これら増ちょう剤の好ましい配合量は、組成物全量基準で0.01〜10質量%であり、0.5〜5質量%の範囲が特に好ましい。
【0037】
本発明の潤滑剤組成物は、40℃での動粘度が6〜16mm2 /sであると好ましく、8〜14mm2 /sであると特に好ましく、10〜14mm2 /sであるとさらに好ましい。
また、引火点が200℃以上であると好ましく、210℃以上であるとさらに好ましく、流動点が−35℃以下であると好ましく、−40℃以下であるとさらに好ましい。
さらに、薄膜下における80℃、96時間後の蒸発量が12質量%以下であると好ましく、4質量%以下であるとさらに好ましい。
以上の本発明の液体潤滑剤及び潤滑剤組成物は、低粘度でありながら高い引火点を持ち、蒸発し難く、耐熱性に優れるため、高速モータ等に使用される焼結含油軸受油又は流体軸受油に適している。
【0038】
【実施例】
次に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。
なお、実施例及び比較例で用いる基油の性状及び含油軸受油の性能は、次のようにして測定した。
(1)動粘度
JIS K 2283に従って測定した。
(2)全酸価
JIS K 2501の5項に従って測定した。
(3)引火点
JIS K 2265に従って測定した。
(4)流動点
JIS K 2269に従って測定した。
(5)アニリン点
JIS K 2256に従って測定した。この値が低いほど、樹脂やゴムなどに溶解、膨潤させやすい。
(6)薄膜残さ試験(残油率)
JIS K 2540の潤滑油熱安定度試験に示されている容器及び恒温空気浴を用い、サンプル量を1gとして、80℃、96時間の残さ量を測定した。それを百分率で表し残油率とした。
また、96時間後の油剤外観を観察し、油に不溶なスラッジの有無を確認した。
なお、測定中は絶えず空気を10リットル/hr流し込んだ。
(7)耐荷重性試験
ASTM D 2783に準拠して、回転数1,800rpm,室温の条件で行った。最大非焼付荷重(LNL)と融着荷重(WL)から荷重摩耗指数(LWI)を求めた。この値が大きいほど耐荷重性が良好である。
(8)耐摩耗性試験
ASTM D 2783に準拠して、荷重392N、回転数1,200rpm、油温80℃、試験時間60分の条件で行った。1/2インチ球3個の摩耗痕径を平均して平均摩耗痕径を算出した。
【0039】
参考例1、実施例2及び比較例1〜4
液体潤滑剤として、表1に示す種類のものを調製し、その性能を評価した。その結果を表1に示す。
なお、表1中、比較例1の市販ポリ−α−オレフィンは、Amoco社製、商品名 DURASYN162、比較例2の市販ポリ−α−オレフィンは、Amoco社製、商品名 DURASYN164を用いた。
【0040】
【表1】
Figure 0004354157
※表1中の引火点における、COC法及びPM法は、JIS K 2265に準拠し、PM法は特に引火点の低いものに適用される。
【0041】
実施例3〜9及び比較例5
(A)成分の基油(液体潤滑剤)及び(B)成分の添加剤として、表2に示す成分を用いた潤滑剤組成物を調製し、その性状及び性能を評価した。その結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
Figure 0004354157
※表2中の摩擦調整剤のジ(モノ)メチルアシッドフォスフェートアミン塩は、モノ−体:ジ−体=50:50(モル比)の混合物である。
【0043】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の液体潤滑剤及び潤滑剤組成物は、低粘度でありながら高い引火点を持ち、蒸発し難く、耐熱性に優れる。このため、高速モータ等に使用される焼結含油軸受油又は流体軸受油に有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid lubricant, a lubricating oil composition, and a bearing oil, and in particular, relates to a liquid lubricant, a lubricant composition, and a bearing oil that have a low flash point, a high flash point, are difficult to evaporate, and are excellent in heat resistance. Is.
[0002]
[Prior art]
Spindle motors used in electrical equipment, particularly CDs, DVDs, HDDs, polygon scanners, etc., have been increasing in speed year by year, and at present, high-speed rotation of 10,000 rpm or more is required.
Conventionally, rolling bearings represented by ball bearings have been used for these spindle motors, but non-contact type hydrodynamic bearings and low-cost sintered oil-impregnated bearings have come to be used in terms of performance and cost. ing. The performance (mainly rotational torque) of these hydrodynamic bearings and sintered oil-impregnated bearings is often determined by the viscosity of the lubricant used. The lower the viscosity, the lower the rotational torque at high speed. There is a tendency.
On the other hand, once these lubricants are sealed in the bearing mechanism, they must maintain their lifetime lubrication in a state where they are not replenished. Therefore, evaporation loss and decomposition loss of the lubricant must be avoided as much as possible.
With hydrocarbon base oils typified by ordinary mineral oil, evaporation loss increases when the viscosity is reduced (low molecular weight), and it is difficult to achieve both low viscosity and low evaporation. Also, with the aim of achieving both of these, techniques using esters, which are polar compounds, in base oils have been disclosed (JP-A-11-172267, JP-A-2001-240885, JP-A-2002-146374, etc.).
[0003]
However, when a polar substance such as ester is used, there is a problem in that various resin materials, for example, a covering material such as a CD or a DVD disk or a constituent material such as a motor frame is deformed or discolored. In particular, for CDs and DVDs that perform recording with optical signals, it is necessary to avoid the coating resin from being optically clouded or deformed as much as possible.
For this reason, there are environments in which ester oils that are excellent in properties cannot be used. On the other hand, lubricants based on poly-α-olefins having a lower evaporation property than mineral oil and excellent heat resistance have been used for motor devices that use a large amount of CD, DVD and resin materials. .
However, in order to cope with the higher speed of motors, in recent years, the reduction in viscosity of base oils has accelerated, and at present, a kinematic viscosity at 40 ° C. of about 10 mm 2 / s has been demanded. A poly-α-olefin marketed as a base oil is an oligomer of 1-decene, and its viscosity is determined by its degree of polymerization. The dimer poly-α-olefin having the lowest degree of polymerization has a kinematic viscosity at 40 ° C. of about 5 mm 2 / s, and the trimer poly-α-olefin above has a kinematic viscosity at 40 ° C. About 17 mm 2 / s. Thus, kinematic viscosity at 40 ° C. is when you try to prepare a fluid lubricant is 10 mm 2 / s, a blend of naturally 5 mm 2 / s and 17 mm 2 / s. In this case, although the target kinematic viscosity has been achieved, the dimer poly-α-olefin is likely to evaporate, and therefore, there is a problem that the amount of lubricant loss is larger than that of mineral oil of the same viscosity. there were.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and is a liquid lubricant, a lubricant composition, and a sintered oil-impregnated bearing oil that have a low flashing point, a high flash point, hardly evaporate, and excellent heat resistance. Or it aims at providing fluid bearing oil.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have not limited the raw material of poly-α-olefin to 1-decene (C (carbon number) 10), for example, C12 (1-dodecene). And C14 (1-tetradecene), and by polymerizing these, an intermediate molecular weight and intermediate viscosity fluid of a commercially available lubricant was realized. As a result, it is possible to provide a low-viscosity liquid lubricant that is more evaporative and heat resistant than mineral oil and has less evaporation loss than a commercially available blend preparation liquid (1-decene oligomer). As a result of the present invention, it has been found that by adding various additives, a lubricant composition excellent in low viscosity, low evaporation, heat resistance and lubricity, and a sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil using the same can be provided. Is completed.
[0006]
That is, the present invention
It consists of hydrocarbons having 21 to 29 carbon atoms, has a kinematic viscosity at 40 ° C. of 6 to 16 mm 2 / s, a kinematic viscosity at 100 ° C. of 4.9 mm 2 / s or less, a flash point of 180 ° C. or more, and a pour point. A liquid lubricant having a temperature of −15 ° C. or lower,
(A) It consists of a hydrocarbon having 21 to 29 carbon atoms, has a kinematic viscosity at 40 ° C. of 6 to 16 mm 2 / s, a kinematic viscosity at 100 ° C. of 4.9 or less, a flash point of 180 ° C. or more, and a pour point. In liquid lubricants of -15 ° C or lower, among (B) antioxidants, friction modifiers, dispersants, rust preventives, metal deactivators, foam quenchers, viscosity index improvers and thickeners A lubricant composition comprising at least one selected additive, and
A sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil comprising the liquid lubricant or the lubricant composition is provided.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The liquid lubricant of the present invention comprises a hydrocarbon having 21 to 29 carbon atoms, has a kinematic viscosity at 40 ° C. of 6 to 16 mm 2 / s, a kinematic viscosity at 100 ° C. of 4.9 mm 2 / s or less, and a flash point. Is 180 ° C. or higher and the pour point is −15 ° C. or lower.
The hydrocarbon having 21 to 29 carbon atoms in the liquid lubricant of the present invention is preferably at least one dimer or more oligomer selected from 1 to alkenes having 4 to 24 carbon atoms, and has 12 carbon atoms. It is particularly preferred when selected from ˜14 1-alkenes.
Examples of 1-alkenes include 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-heptene, 1-octene, 1-nonene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1-hexadecene, 1- Heptadecene, 1-octadecene, 1-nonadecene, 1-eicosene, 1-henecocene, 1-docosene, 1-tricosene, 1-tetracocene, 1-pentacocene, 1-hexacocene, 1-heptacene, 1-octacocene, 1-nonacocene, etc. Among these, 1-dodecene and 1-tetradecene are particularly preferable.
[0008]
The liquid lubricant of the present invention has a kinematic viscosity at 40 ° C. of 6 to 16 mm 2 / s, a kinematic viscosity at 100 ° C. of 4.9 mm 2 / s or less, and a kinematic viscosity at 40 ° C. of 10 to 14 mm 2. The kinematic viscosity at 100 ° C./s is preferably 4 mm 2 / s or less. This is because the liquid lubricant of the present invention is intended to have a low viscosity.
The liquid lubricant of the present invention has a flash point of 180 ° C. or higher and preferably 200 ° C. or higher. This is because if the flash point is lower than 180 ° C., the evaporation property and heat resistance are poor.
The liquid lubricant of the present invention has a pour point of −15 ° C. or lower and preferably −35 ° C. or lower. When the pour point exceeds −15 ° C., the viscous resistance at low temperatures increases, which adversely affects the startability and operation of the motor.
In the liquid lubricant of the present invention, the evaporation amount after 96 hours under the thin film is preferably 12% by mass or less, and more preferably 4% by mass or less.
[0009]
The lubricant composition of the present invention comprises (A) the liquid lubricant, (B) an antioxidant, a friction modifier, a dispersant, a rust inhibitor, a metal deactivator, a defoamer, and a viscosity index improver. And at least one additive selected from thickeners.
[0010]
The component (A) is the same as the liquid lubricant of the present invention described above.
(B) As an antioxidant of a component, an amine antioxidant, a phenolic antioxidant, a sulfur type compound, etc. are mentioned.
Examples of amine-based antioxidants include monoalkyldiphenylamines such as monooctyldiphenylamine and monononyldiphenylamine, 4,4′-dibutyldiphenylamine, 4,4′-dipentyldiphenylamine, 4,4′-dihexyldiphenylamine, 4, 4'-diheptyldiphenylamine, 4,4'-dioctyldiphenylamine, dialkyldiphenylamines such as 4,4'-dinonyldiphenylamine, polyalkyldiphenylamines such as tetrabutyldiphenylamine, tetrahexyldiphenylamine, tetraoctyldiphenylamine, tetranonyldiphenylamine , Α-naphthylamine, phenyl-α-naphthylamine, butylphenyl-α-naphthylamine, pentylphenyl-α-naphthylamine, hexyl Butylphenyl -α- naphthylamine, heptylphenyl -α- naphthylamine, octylphenyl -α- naphthylamine, there may be mentioned naphthylamine such as nonylphenyl -α- naphthylamine, among others those of the dialkyl diphenylamine is preferred. You may use said amine antioxidant in combination of 1 type, or 2 or more types.
[0011]
Examples of the phenolic antioxidant include 2,6-di-tert-butyl-4-methylphenol, 2,6-di-tert-butyl-4-ethylphenol 2,6-di-tert-butyl-p. -Monophenols such as cresol, diphenols such as 4,4'-methylenebis (2,6-di-tert-butylphenol), 2,2'-methylenebis (4-ethyl-6-tert-butylphenol) be able to. You may use said phenolic antioxidant in combination of 1 type, or 2 or more types.
Examples of sulfur compounds include phenothiazine, pentaerythritol-tetrakis- (3-laurylthiopropionate), bis (3,5-tert-butyl-4-hydroxybenzyl) sulfide, thiodiethylenebis (3- (3,5 -Di-tert-butyl-4-hydroxyphenyl)) propionate, 2,6-di-tert-butyl-4- (4,6-bis (octylthio) -1,3,5-triazine-2-methylamino) Examples include phenol.
The preferable compounding quantity of these antioxidants is the range of 0.01-10 mass% on the basis of the total amount of the composition, and the range of 0.03-5 mass% is particularly preferable.
[0012]
(B) Component oily agents include aliphatic saturated and unsaturated monocarboxylic acids such as stearic acid and oleic acid, polymerized fatty acids such as dimer acid and hydrogenated dimer acid, hydroxy such as ricinoleic acid and 12-hydroxystearic acid Fatty saturated and unsaturated monoalcohols such as fatty acids, lauryl alcohol, oleyl alcohol, aliphatic saturated and unsaturated monoamines such as stearylamine and oleylamine, aliphatic saturated and unsaturated monocarboxylic acids such as lauric acid amide and oleic acid amide Examples include amides.
The preferable compounding amount of these oily agents is in the range of 0.01 to 10% by mass, particularly preferably in the range of 0.1 to 5% by mass based on the total amount of the composition.
[0013]
As the friction modifier of component (B), those generally used as oiliness agents or extreme pressure agents can be used, and in particular, phosphate esters, amine salts of phosphate esters, and sulfur-based extreme pressure agents. .
Examples of phosphoric acid esters include phosphoric acid esters, acidic phosphoric acid esters, phosphorous acid esters, and acidic phosphorous acid esters represented by the following general formulas (I) to (V).
[0014]
[Chemical 1]
Figure 0004354157
[0015]
In the above general formulas (I) to (V), R 1 to R 3 represent an alkyl group having 4 to 30 carbon atoms, an alkenyl group, an alkylaryl group, and an arylalkyl group, and R 1 to R 3 are the same or different. May be.
Examples of the phosphate ester include triaryl phosphate, trialkyl phosphate, trialkylaryl phosphate, triarylalkyl phosphate, trialkenyl phosphate, and the like, for example, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, benzyldiphenyl phosphate, ethyl diphenyl phosphate, Tributyl phosphate, ethyl dibutyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate, dicresyl phenyl phosphate, ethyl phenyl diphenyl phosphate, diethyl phenyl phenyl phosphate, propyl phenyl diphenyl phosphate, dipropyl phenyl phenyl phosphate, triethyl phenyl phosphate, tripropyl phenyl phosphate, butyl phenyl diphenyl Examples include sulfate, dibutylphenylphenyl phosphate, tributylphenyl phosphate, trihexyl phosphate, tri (2-ethylhexyl) phosphate, tridecyl phosphate, trilauryl phosphate, trimyristyl phosphate, tripalmityl phosphate, tristearyl phosphate, trioleyl phosphate be able to.
[0016]
Examples of the acidic phosphate ester include 2-ethylhexyl acid phosphate, ethyl acid phosphate, butyl acid phosphate, oleyl acid phosphate, tetracosyl acid phosphate, isodecyl acid phosphate, lauryl acid phosphate, tridecyl acid phosphate, stearyl acid phosphate , Isostearyl acid phosphate and the like.
[0017]
Examples of phosphites include triethyl phosphite, tributyl phosphite, triphenyl phosphite, tricresyl phosphite, tri (nonylphenyl) phosphite, tri (2-ethylhexyl) phosphite, tridecyl phosphite, Examples include trilauryl phosphite, triisooctyl phosphite, diphenylisodecyl phosphite, tristearyl phosphite, and trioleyl phosphite.
[0018]
Examples of the acidic phosphite include dibutyl hydrogen phosphite, dilauryl hydrogen phosphite, dioleylhydrogen phosphite, distearyl hydrogen phosphite, and diphenyl hydrogen phosphite. Of the above phosphoric acid esters, tricresyl phosphate and triphenyl phosphate are preferred.
[0019]
Furthermore, as amines which form amine salts with these, for example, general formula (VI)
R 4 n NH 3-n (VI)
(In the formula, R 4 represents an alkyl group or alkenyl group having 3 to 30 carbon atoms, an aryl group or arylalkyl group having 6 to 30 carbon atoms, or a hydroxyalkyl group having 2 to 30 carbon atoms; or an 3. also, if R 4 is plural, R 4 may be the same or different.)
And mono-substituted amines, di-substituted amines, and tri-substituted amines. The alkyl group or alkenyl group having 3 to 30 carbon atoms in R 4 in the general formula (VI) may be linear, branched or cyclic.
[0020]
Examples of mono-substituted amines include butylamine, pentylamine, hexylamine, cyclohexylamine, octylamine, laurylamine, stearylamine, oleylamine, benzylamine, etc. Examples of disubstituted amines include dibutylamine, Dipentylamine, dihexylamine, dicyclohexylamine, dioctylamine, dilaurylamine, distearylamine, dioleylamine, dibenzylamine, stearyl monoethanolamine, decyl monoethanolamine, hexyl monopropanolamine, benzyl monoethanolamine , Phenyl monoethanolamine, tolyl monopropanol and the like. Examples of tri-substituted amines include tributylamine, tripentylamine. , Trihexylamine, tricyclohexylamine, trioctylamine, trilaurylamine, tristearylamine, trioleylamine, tribenzylamine, dioleyl monoethanolamine, dilauryl monopropanolamine, dioctyl monoethanolamine, dihexyl monopropanolamine , Dibutyl monopropanolamine, oleyl diethanolamine, stearyl dipropanolamine, lauryl diethanolamine, octyl dipropanolamine, butyl diethanolamine, benzyl diethanolamine, phenyl diethanolamine, tolyl dipropanolamine, xylyl diethanolamine, triyl Ethanolamine, tripropanolamine, etc. .
[0021]
Any sulfur-based extreme pressure agent may be used as long as it has a sulfur atom in the molecule and can be dissolved or uniformly dispersed in the lubricating base oil to exhibit extreme pressure properties and excellent friction characteristics. Examples of such compounds include sulfurized fats and oils, sulfurized fatty acids, sulfurized esters, sulfurized olefins, dihydrocarbyl polysulfides, thiadiazole compounds, thiophosphates (thiophosphites, thiophosphates), alkylthiocarbamoyl compounds, thiocarbamate compounds, thioterpene compounds. And dialkylthiodipropionate compounds. Here, sulfurized fats and oils are obtained by reacting sulfur and sulfur-containing compounds with fats and oils (lard oil, whale oil, vegetable oil, fish oil, etc.), and the sulfur content is not particularly limited, but generally 5 to 30 mass. % Is preferred. Specific examples thereof include sulfurized lard, sulfurized rapeseed oil, sulfurized castor oil, sulfurized soybean oil, and sulfurized rice bran oil. Examples of the sulfurized fatty acid include sulfurized oleic acid, and examples of the sulfurized ester include sulfurized methyl oleate and sulfurized rice bran fatty acid octyl.
[0022]
As the sulfurized olefin, for example, the following general formula (VII)
R 5 -S a -R 6 (VII)
(In the formula, R 5 represents an alkenyl group having 2 to 15 carbon atoms, R 6 represents an alkyl group or alkenyl group having 2 to 15 carbon atoms, and a represents an integer of 1 to 8)
The compound etc. which are represented by these can be mentioned. This compound is obtained by reacting an olefin having 2 to 15 carbon atoms or a dimer to tetramer thereof with a sulfurizing agent such as sulfur or sulfur chloride. As the olefin, propylene, isobutene, diisobutene and the like are preferable.
[0023]
As dihydrocarbyl polysulfide, the following general formula (VIII)
R 7 -S b -R 8 ··· ( VIII)
(In the formula, R 7 and R 8 are each an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms or a cyclic alkyl group, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, an alkylaryl group having 7 to 20 carbon atoms, or 7 to 20 carbon atoms. An arylalkyl group, which may be the same as or different from each other, and b represents an integer of 1 to 8.
It is a compound represented by these. Here, when R 7 and R 8 are alkyl groups, they are referred to as alkyl sulfides.
[0024]
R 7 and R 8 in the general formula (VIII) are methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, various pentyl groups, Various hexyl groups, various heptyl groups, various octyl groups, various nonyl groups, various decyl groups, various dodecyl groups, cyclohexyl groups, cyclooctyl groups, phenyl groups, naphthyl groups, tolyl groups, xylyl groups, benzyl groups, phenethyl groups, etc. Can be mentioned.
[0025]
Preferred examples of the dihydrocarbyl polysulfide include dibenzyl polysulfide, various dinonyl polysulfides, various didodecyl polysulfides, various dibutyl polysulfides, various dioctyl polysulfides, diphenyl polysulfide, dicyclohexyl polysulfide, and the like.
[0026]
As the thiadiazole compound, for example, the following general formula (IX)
[Chemical formula 2]
Figure 0004354157
[0027]
(In the formula, R 9 and R 10 each represent a hydrogen atom and a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, and c and d each represent an integer of 0 to 8)
1,3,4-thiadiazole, 1,2,4-thiadiazole compound, 1,4,5-thiadiazole and the like are preferably used.
Examples of the thiadiazole compound include 2,5-bis (n-hexyldithio) -1,3,4-thiadiazole, 2,5-bis (n-octyldithio) -1,3,4-thiadiazole, 5-bis (n-nonyldithio) -1,3,4-thiadiazole, 2,5-bis (1,1,3,3-tetramethylbutyldithio) -1,3,4-thiadiazole, 3,5- Bis (n-hexyldithio) -1,2,4-thiadiazole, 3,5-bis (n-octyldithio) -1,2,4-thiadiazole, 3,5-bis (n-nonyldithio) -1,2 , 4-thiadiazole, 3,5-bis (1,1,3,3-tetramethylbutyldithio) -1,2,4-thiadiazole, 4,5-bis (n-hexyldithio) -1,2, 3-thiadiazole, 4, -Bis (n-octyldithio) -1,2,3-thiadiazole, 4,5-bis (n-nonyldithio) -1,2,3-thiadiazole, 4,5-bis (1,1,3,3) Preferred examples include -tetramethylbutyldithio) -1,2,3-thiadiazole.
[0028]
Examples of the thiophosphate include alkyl trithiophosphate, aryl or alkylaryl thiophosphate, zinc dilauryl dithiophosphate, and lauryl trithiophosphate and triphenyl thiophosphate are particularly preferable.
Examples of the alkylthiocarbamoyl compound include the following general formula (X)
[Chemical 3]
Figure 0004354157
[0029]
(Wherein, R 11 to R 14 are each an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, e is an integer of 1-8.)
Examples of the alkylthiocarbamoyl compound include bis (dimethylthiocarbamoyl) monosulfide, bis (dibutylthiocarbamoyl) monosulfide, bis (dimethylthiocarbamoyl) disulfide, bis (dibutylthiocarbamoyl) disulfide, and bis (diamilthiocarbamoyl). Preferred examples include disulfide and bis (dioctylthiocarbamoyl) disulfide.
[0030]
Further, as the thiocarbamate compound, for example, zinc dialkyldithiocarbamate, as the thioterpene compound, for example, a reaction product of phosphorus pentasulfide and pinene, and as the dialkylthiodipropionate compound, for example, dilaurylthiodipropionate. And distearyl thiodipropionate. Of these, thiadiazole compounds and benzyl sulfide are preferable from the viewpoints of extreme pressure, friction characteristics, thermal oxidation stability, and the like.
[0031]
The preferable compounding amount of these friction modifiers is in the range of 0.01 to 10% by mass, particularly preferably in the range of 0.05 to 5% by mass, based on the total amount of the composition. When the blending amount is less than 0.01% by mass, the effect of improving the friction characteristics due to the synergistic effect with other components may be insufficient. Even if the blending amount exceeds 10% by mass, the effect corresponding to the blending amount May not be improved.
[0032]
Examples of the dispersant for component (B) include metal sulfonates, metal phenates, metal salicylates, metal phosphonates, and succinimides.
A preferable blending amount of these dispersants is in a range of 0.01 to 10% by mass, particularly preferably in a range of 0.5 to 5% by mass based on the total amount of the composition.
[0033]
Examples of the rust inhibitor of the component (B) include alkyl or alkenyl succinic acid derivatives such as dodecenyl succinic acid half ester, octadecenyl succinic anhydride, dodecenyl succinic acid amide, sorbitan monooleate, glycerin monooleate, penta Polyhydric alcohol partial esters such as erythritol monooleate, Ca-petroleum sulfonate, Ca-alkyl benzene sulfonate, Ba-alkyl benzene sulfonate, Mg-alkyl benzene sulfonate, Na-alkyl benzene sulfonate, Zn-alkyl benzene sulfonate Nate, metal sulfonates such as Ca-alkylnaphthalene sulfonate, rosin amine, amines such as N-oleyl sarcosine, dialkyl phosphite amine salts, etc. can be used. .
The preferable compounding quantity of these rust preventives is the range of 0.01-5 mass% on the composition whole quantity basis, and the range of 0.05-2 mass% is especially preferable.
[0034]
As the metal deactivator of the component (B), for example, benzotriazole-based, thiadiazole-based, gallic acid ester-based compounds, and the like can be used.
The preferable compounding amount of these metal deactivators is 0.01 to 0.4% by mass, particularly preferably 0.01 to 0.2% by mass based on the total amount of the composition.
As the antifoaming agent of component (B), liquid silicone is suitable, and for example, methyl silicone, fluorosilicone, and polyacrylate can be used.
A preferable blending amount of these antifoaming agents is 0.0005 to 0.01% by mass based on the total amount of the composition.
[0035]
(B) Component viscosity index improvers include olefin copolymers such as polyalkyl methacrylate, polyalkyl styrene, polybutene, ethylene-propylene copolymer, styrene-diene copolymer, styrene-maleic anhydride ester copolymer. Coalescence can be used.
A preferable blending amount of these viscosity index improvers is 0.1 to 15% by mass based on the total amount of the composition, and a range of 0.5 to 7% by mass is particularly preferable.
[0036]
As the thickener of the component (B), metal soap is preferable. For example, 12-hydrostearic acid Li metal salt, 12-hydrostearic acid Ca metal salt, 12-hydrostearic acid Na metal salt, or the following general formula (1 ).
(R-COO) n M x (1)
(M x is an element such as Na, Mg, Al, K, Ca, Li, Ti, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, and R is an alkyl group having 4 to 30 carbon atoms, alkylaryl. A group, an alkenyl group or an arylalkyl group, n is an integer of 1 to 3)
In the formula (1), it is preferable that M x is Mg, Al or Zn.
A preferable blending amount of these thickeners is 0.01 to 10% by mass based on the total amount of the composition, and a range of 0.5 to 5% by mass is particularly preferable.
[0037]
Lubricant composition of the present invention preferably has a kinematic viscosity at 40 ° C. is 6~16mm 2 / s, particularly preferable to be 8 to 14 mm 2 / s, further preferably a 10~14mm 2 / s .
The flash point is preferably 200 ° C. or higher, more preferably 210 ° C. or higher, the pour point is preferably −35 ° C. or lower, and more preferably −40 ° C. or lower.
Furthermore, the amount of evaporation after 96 hours under 80 ° C. is preferably 12% by mass or less, and more preferably 4% by mass or less.
The above-described liquid lubricant and lubricant composition of the present invention have a low flash viscosity, a high flash point, hardly evaporate, and excellent heat resistance. Therefore, a sintered oil-impregnated bearing oil or fluid used for a high-speed motor or the like. Suitable for bearing oil.
[0038]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail using examples.
The properties of the base oil and the performance of the oil-impregnated bearing oil used in the examples and comparative examples were measured as follows.
(1) Kinematic viscosity Measured according to JIS K 2283.
(2) Total acid value Measured according to item 5 of JIS K 2501.
(3) Flash point Measured according to JIS K 2265.
(4) Pour point Measured according to JIS K 2269.
(5) Aniline point Measured according to JIS K 2256. The lower this value, the easier it is to dissolve and swell in resins and rubbers.
(6) Thin film residue test (residual oil rate)
Using the container and constant temperature air bath shown in the lubricating oil thermal stability test of JIS K 2540, the amount of sample was 1 g, and the remaining amount at 80 ° C. for 96 hours was measured. It was expressed as a percentage and used as the residual oil rate.
In addition, the appearance of the oil after 96 hours was observed to confirm the presence or absence of sludge insoluble in oil.
During the measurement, air was constantly introduced at 10 liters / hr.
(7) Load bearing test The test was carried out under the conditions of a rotation speed of 1,800 rpm and room temperature in accordance with ASTM D 2783. The load wear index (LWI) was determined from the maximum non-seizure load (LNL) and the fusion load (WL). The larger this value, the better the load resistance.
(8) Abrasion resistance test Based on ASTM D 2783, the test was performed under the conditions of a load of 392 N, a rotation speed of 1,200 rpm, an oil temperature of 80 ° C., and a test time of 60 minutes. The average wear scar diameter was calculated by averaging the wear scar diameters of three 1/2 inch spheres.
[0039]
Reference Example 1, Example 2 and Comparative Examples 1-4
As the liquid lubricant, those shown in Table 1 were prepared, and their performance was evaluated. The results are shown in Table 1.
In Table 1, the commercially available poly-α-olefin of Comparative Example 1 was manufactured by Amoco, product name DURASYN162, and the commercially available poly-α-olefin of Comparative Example 2 was manufactured by Amoco, product name DURASYN164.
[0040]
[Table 1]
Figure 0004354157
* The COC method and PM method at the flash points in Table 1 conform to JIS K 2265, and the PM method is applied to those with particularly low flash points.
[0041]
Examples 3 to 9 and Comparative Example 5
As a base oil (liquid lubricant) of component (A) and an additive of component (B), a lubricant composition using the components shown in Table 2 was prepared, and its properties and performance were evaluated. The results are shown in Table 2.
[0042]
[Table 2]
Figure 0004354157
* The di (mono) methyl acid phosphate amine salt of the friction modifier in Table 2 is a mixture of mono-form: di-form = 50: 50 (molar ratio).
[0043]
【The invention's effect】
As described above in detail, the liquid lubricant and the lubricant composition of the present invention have a low flash viscosity, a high flash point, hardly evaporate, and excellent heat resistance. For this reason, it is useful for sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil used for high-speed motors and the like.

Claims (13)

1−テトラデセンの二量体である炭素数28の炭化水素からなり、40℃での動粘度が10〜14mm2/s、100℃での動粘度が4.9mm2/s以下、引火点が180℃以上、流動点が−15℃以下、薄膜下における80℃、96時間後の蒸発量が4質量%以下である、焼結含油軸受油用又は流体軸受油用液体潤滑剤。 It consists of a hydrocarbon having 28 carbon atoms, which is a dimer of 1-tetradecene , has a kinematic viscosity at 40 ° C. of 10 to 14 mm 2 / s, a kinematic viscosity at 100 ° C. of 4.9 mm 2 / s or less, and a flash point. A liquid lubricant for sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil , having a pour point of −15 ° C. or less, 80 ° C. under a thin film, and an evaporation amount after 96 hours of 4% by mass or less . 前記引火点が200℃以上である請求項1に記載の液体潤滑剤。The liquid lubricant according to claim 1, wherein the flash point is 200 ° C. or higher. 前記流動点が−35℃以下である請求項1に記載の液体潤滑剤。The liquid lubricant according to claim 1, wherein the pour point is −35 ° C. or lower. 1−テトラデセンの二量体である炭素数28の炭化水素からなり、40℃での動粘度が10〜14mm 2 /s、100℃での動粘度が4.9mm 2 /s以下、引火点が180℃以上、流動点が−15℃以下、薄膜下における80℃、96時間後の蒸発量が4質量%以下である液体潤滑剤に、(B)酸化防止剤、摩擦調整剤、分散剤、防錆剤、金属不活性化剤、泡消剤、粘度指数向上剤及び増ちょう剤の中から選ばれる少なくとも一種の添加剤を配合してなる焼結含油軸受油用又は流体軸受油用潤滑剤組成物。 It consists of a hydrocarbon having 28 carbon atoms, which is a dimer of 1-tetradecene , has a kinematic viscosity at 40 ° C. of 10 to 14 mm 2 / s, a kinematic viscosity at 100 ° C. of 4.9 mm 2 / s or less, and a flash point of 180B or higher, pour point is −15 ° C. or lower, 80 ° C. under the thin film, and a liquid lubricant whose evaporation amount after 96 hours is 4% by mass or less. (B) Antioxidant, friction modifier, dispersant, Lubricant for sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil comprising at least one additive selected from rust preventive, metal deactivator, foam deterrent, viscosity index improver and thickener Composition. (B)成分の酸化防止剤が、アミン系酸化防止剤からなる請求項4に記載の潤滑剤組成物。The lubricant composition according to claim 4, wherein the antioxidant of component (B) comprises an amine-based antioxidant. (B)成分の摩擦調整剤が、リン酸エステル及び/又はリン酸エステルのアミン塩からなる請求項4に記載の潤滑剤組成物。The lubricant composition according to claim 4, wherein the friction modifier (B) comprises a phosphate ester and / or an amine salt of phosphate ester. (B)成分の増ちょう剤が金属セッケンからなる請求項4に記載の潤滑剤組成物。The lubricant composition according to claim 4, wherein the thickener of component (B) comprises a metal soap. 40℃での動粘度が6〜16mmKinematic viscosity at 40 ° C is 6-16mm 22 /sである請求項4に記載の潤滑剤組成物。The lubricant composition according to claim 4, which is / s. 引火点が200℃以上である請求項4に記載の潤滑剤組成物。The lubricant composition according to claim 4, having a flash point of 200 ° C or higher. 流動点が−35℃以下である請求項4に記載の潤滑剤組成物。The lubricant composition according to claim 4, wherein the pour point is -35 ° C or lower. 薄膜下における80℃、96時間後の蒸発量が12質量%以下である請求項4に記載の潤滑剤組成物 The lubricant composition according to claim 4, wherein the amount of evaporation after 96 hours at 80 ° C under the thin film is 12% by mass or less . 請求項1〜3のいずれかに記載の焼結含油軸受油用又は流体軸受油用液体潤滑剤からなる焼結含油軸受油又は流体軸受油。A sintered oil-impregnated bearing fluid or fluid bearing oil comprising the liquid lubricant for sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil according to any one of claims 1 to 3. 請求項4〜11のいずれかに記載の焼結含油軸受油用又は流体軸受油用潤滑剤組成物からなる焼結含油軸受油又は流体軸受油。A sintered oil-impregnated bearing fluid or fluid bearing oil comprising the lubricant composition for sintered oil-impregnated bearing oil or fluid bearing oil according to any one of claims 4 to 11.
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