JP4350018B2 - 粘着テープ貼着装置 - Google Patents
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Description
ここで、従来より粘着テープをリングフレーム及びウェハにそれぞれ貼着する際には、均一の張力で全体に貼着する為に、リングフレームの径より幅広のローラを一方向より転動させることにより、帯状の粘着テープをリングフレームに対して押圧し、貼着させた後にリングフレームの形状に沿って円形状に粘着テープを切断していた。図10はリングフレーム101に粘着テープ102を用いて一体に貼着(マウント)されたウェハ103を示した模式図である。図10に示すように粘着テープ102は、リングフレーム101上においてリングフレーム101の形状(円環形状)に沿って円形状に切断され、リングフレーム101の中空部に位置する粘着テープ102に対してウェハ103の一面が貼着されている。
そして、このように粘着テープを貼着する装置として、例えば特開2001−123128号公報には、基板の表面の周縁部を基板保持台で支持するとともに、周縁支持部位より内側において基板に表面側から負圧を作用させて、基板の周縁部を基板保持台に吸着保持し、基板の裏面に供給された粘着テープを、基板に沿って転動する中太状のゴムロールで押圧して基板の表面に貼付ける粘着テープ貼付け装置が記載されている。ここで、前記従来の粘着テープ貼付け装置では、基板とともにリングフレームに対して粘着テープを貼着させる際にも、同様に幅広のローラを一方向より転動させることにより行っていた。
図11に示すように幅広のローラ105をリングフレーム106上に載置された粘着テープ107上で転動させると、リングフレーム上に位置するローラ105から受ける力がリングフレーム106の面に当接するテープ部分108と、中央の中空部に位置するテープ部分109とで異なる。従って、リングフレーム106の最後に貼着される部分110では、その受ける力の差によって粘着テープの長さにずれが生じ、シワが発生することとなる。
具体的には、円環形状を有するリングフレームの一面に粘着テープを貼着し、円環内部にウェハWを同様に粘着テープに対して貼着することによって一体に支持するものである(図10参照)。
ウェハ供給部2は、保護テープ20が貼り付けられた表面を上向きにした水平姿勢のウェハWを、上下に適当な間隔を持った状態でカセットに差し込み収納して、カセット台に装填する。リングフレーム回収部26も、保護テープ剥離処理の済んだウェハWがウェハマウントされたリングフレーム8を、上下に適当な間隔を持った状態でリングフレームカセットに差し込み収納して、カセット台に装填する。
また、粘着テープ回収部15は、切断後の粘着テープ11の回収を行う。
従って、リングフレーム昇降装置16の上昇に伴って、粘着テープ11が気泡を押し出すようにウェハWに貼り合わされるようになり、ウェハWと粘着テープ11との間に気泡が残存することなく両者を一体化することができる。
そして、回転盤44の上面には回転盤44の外周に沿ってそれぞれ3箇所にローラ支持部48が設けられ、各ローラ支持部48の先端部には押圧ローラ30がローラ回転軸32を中心に回転可能に支持されている。
また、同じく回転盤44の上面には回転盤44の外周に沿ってカッタ支持部49が設けられ、カッタ支持部49の外側には回転刃31が回転軸33を中心に回転可能に支持されている。更に、カッタ支持部49には回転刃31を回転軸33を介して回転駆動させる駆動源たるステッピングモータ50が設けられている。
そして、前記ローラ支持部48及びカッタ支持部49は回転盤44の回転中心(スライドシャフト47との接点)を通る直線上において前後方向にスライド可能に構成されている。従って、昇降部36が回転する際に押圧ローラ30及び回転刃31が描く円軌道(図5参照)の径を自由に変更することが可能であり、サイズの異なるリングフレーム8に対しても適切な粘着テープ11の貼着及び切断を行うことが可能となる。
図4に示すように、本実施形態に係るローラ支持部48は、略円筒形状を有する押圧ローラ30と、押圧ローラ30の回転軸となるローラ回転軸32と、回転盤44の上面に対してスライド可能に当接される底板部54と、押圧ローラ30を回転軸32を中心に回転可能に支持する支持板55とからなる。更に、底板部54と支持板55との間にはバネ56が設けられており、回動軸57を軸に連結された底板部54と支持板55は、バネ56の弾性に基づいて揺動し、押圧ローラ30は回転盤44に対して上下動可能に構成されている。
従って、粘着テープ11の切断を行う為に昇降部36を上昇させ、押圧ローラ30の上面30Aをリングフレーム8の下面に位置する粘着テープ11に対して当接させる際に、適切な押圧力で押し当てることが可能となり、押圧不足や押圧が強すぎることにより貼着が不完全となることを防止することができる。尚、ここでは回転盤44に対して三箇所に設けられた三つのローラ支持部48の内、一のローラ支持部48のみについて説明したが、他のローラ支持部48についても全て同じ構成を有しており、ここではその説明は省略する。
図5に示すように、昇降部36の回転に伴って矢印61方向に周回される三つの押圧ローラ30はリングフレーム8に載置された粘着テープ11上でそれぞれ同一の円形の周回軌道62を描く。ここで、周回軌道62はスライドシャフト47の回転軸を中心とする押圧ローラ30までの距離を半径とした円となる。そして、周回軌道62上を周回する押圧ローラ30は、図3に示すように押圧ローラ30の上面30Aが粘着テープ11の下面11Aに接し、リングフレーム8の形状に沿って粘着テープ11上を転動する。そして、粘着テープ11上を転動する押圧ローラ30は、リングフレーム8の下面8Aに載置される粘着テープ11を周方向に順にリングフレーム8に対して貼着させる。尚、その際に押圧ローラ30が周回する速度Vは、後述する回転刃31の周回する速度Vと同一である。
更に、本実施形態では一定角度を有して押圧ローラ30が計三箇所に形成されているので、360度周回させた際に各部分が3回ずつ押圧されることとなり、より確実に貼着することが可能となる。
図6に示すように、本実施形態に係るカッタ支持部49は、略円形板形状を有する回転刃31と、回転刃31の回転軸33と、回転盤44の上面に対してスライド可能に当接される底板部51と、回転刃31を回転軸33中心に回転可能に支持する支持板52とからなり、支持板52の内側面には回転刃31を回転駆動させるステッピングモータ50が設けられている。更に、底板部51と支持板52との間にはバネ53が設けられており、支持板52がバネ53の弾性に基づいて回転盤44に対して上下動可能に構成されている。
従って、粘着テープ11の切断を行う為に昇降部36を上昇させ、回転刃31の端部をリングフレーム8に貼着された粘着テープ11に対して当接させる際に、適切な押圧力で押し当てることが可能となり、押圧不足により切断が不完全となったり、押圧が強すぎてリングフレーム8に回転刃31によって深い傷が生じることを防止することができる。
図7に示すように、昇降部36の回転に伴って矢印63方向に周回される回転刃31は押圧ローラ30によって貼着された粘着テープ11上で押圧ローラ30と同一の円形の周回軌道62を描く。一方、それと同時に回転刃31はステッピングモータ50の駆動に従って、矢印65方向に回転軸33を中心に回転駆動される。
具体的には、周回する回転刃31及び押圧ローラ30の速度Vは使用される粘着テープ11の種類及び厚さに基づいて使用者が操作パネル(図示せず)で設定することが可能であり、その速度は10〜100mm/secの間で設定することができる。ここで、ダイシングテープとして用いられる粘着テープ11としては、紫外線硬化型テープや再剥離型テープなどがあり、更に、その厚さはウェハWの厚さによって変化する(ウェハの厚さを薄くすると、粘着テープの厚さは厚くしなければならない)。
従って、粘着テープ11の種類や厚さによってテープの剛性が異なる場合であっても、剛性が高いテープに対しては周回速度Vを低く設定することにより粘着テープの切断を確実に行うことができる。また、剛性が低いテープに対しては周回速度Vを高く設定することにより粘着テープの切断を迅速に行うことができる。
更に、同一の工程内でリングフレーム8に対して押圧ローラ30により粘着テープ11を貼着させつつ、押圧ローラ30と一体に周回する回転刃31を用いて粘着テープ11を同時に切断することが可能となるので、製造工程を簡略化することができるとともに作業効率も向上する。
また、RAM74は、CPU72で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
更に、ステッピングモータ50及び回転駆動モータ40とを駆動制御するモータ駆動回路75がCPU72の出力に接続されている。モータ駆動回路75は、CPU72から出力される駆動指令等の制御信号を受けて各駆動モータの動作を制御する。
その後、ウェハWの吸着状態を確認し(S3)、ウェハWの平面度が悪く、反り等によって、吸着状態が悪い場合(S4:YES)は、ウェハ押圧装置4によりウェハWを平面に矯正する(S5)。更に、ウェハWのオリエンテーションフラットやノッチ等の検出に基づいて、ウェハWの位置合わせが行われる。
先ず、S11においてシリンダ39を駆動させ、昇降部36を所定高さまで上昇させる。その後、回転駆動モータ40によって昇降部36の回転駆動を開始するとともに、ステッピングモータ50によって回転刃31を回転駆動させる(S12)。その際、昇降部36の回転速度は前記S1において設定した回転刃31及び押圧ローラ30の周回速度Vによって決定され回転駆動モータ40の駆動が制御される。更に、回転刃31の自転する角速度ωは前記したように周回速度Vに基づいて決定され、CPU72によりステッピングモータ50の駆動が制御される。
尚、使用される粘着テープ11の種類及び厚さに基づいてそれぞれ最適な周回速度を予めRAM74に記憶させておき、操作パネル76で粘着テープ11の種類と厚さを選択することによって、自動的に最適な周回速度で回転刃31を周回するように制御することも可能である。それにより、一連の作業をより高効率化することが可能となる。
また、同一の工程内でリングフレーム8に対して押圧ローラ30により粘着テープ11を貼着させつつ、押圧ローラ30と一体に周回する回転刃31を用いて粘着テープ11を切断することが同時に可能となるので、製造工程を簡略化することができるとともに作業効率も向上する。
更に、回転刃31を粘着テープ上で切断する際に回転刃31を周回速度Vに応じた角速度ωによって自転させるようにステッピングモータ50を制御するので、粘着テープ11の種類及び厚さに関わらず、粘着テープ11上を周回する回転刃31が粘着テープ11との間で生じる摩擦力を最小限に押さえることができ、周回する回転刃31を正確に周回軌道62上を周回させることが可能となる。従って、切断開始位置と切断終了時の回転刃31の位置とにズレを生じさせることなく、切り抜き後の粘着テープ11の切断面にヒゲが生じることを防止することができる。
例えば、前記本実施形態においては、押圧ローラ30及び回転刃31を回転盤44に対して設け、粘着テープ11のリングフレーム8への貼着と切断とを同時に行っているが、必ずしも同時に行う必要はなく、先ず、押圧ローラ30を周回させて貼着を行い、貼着が終了した後に回転刃31を周回させて粘着テープの切断を行うようにしても良い。
8 リングフレーム
11 粘着テープ
14 粘着テープ貼着装置
30 押圧ローラ
31 回転刃
33 回転軸
40 回転駆動モータ
50 ステッピングモータ
62 周回軌道
72 CPU
73 ROM
74 RAM
76 操作パネル
W 半導体ウェハ
Claims (3)
- 回転可能に支持された押圧ローラと、
半導体ウェハをマウントするリングフレームの一面に粘着テープを供給する粘着テープ供給手段と、を有し、
前記粘着テープ供給手段により供給された前記粘着テープを前記押圧ローラによって前記リングフレームの一面に対して押圧することにより、粘着テープをリングフレームに貼着する粘着テープ貼着装置において、
前記押圧ローラを前記リングフレームの周方向に周回させるローラ周回手段と、
回転軸を中心に回転可能に支持された回転刃と、
前記回転刃を所定の回転速度で前記回転軸を中心に回転駆動させる駆動手段と、
前記回転刃を前記リングフレームの周方向に所定の周回速度で周回させる回転刃周回手段と、を有し、
前記ローラ周回手段によって周回する前記押圧ローラを前記粘着テープ上で転動させることにより粘着テープをリングフレームの一面に対して押圧して貼着させつつ、前記回転刃を前記リングフレームの周方向に周回させるとともに前記回転軸を中心に回転駆動させることによって貼着された粘着テープをリングフレームの周方向に沿って切断することを特徴とする粘着テープ貼着装置。 - 前記回転刃周回手段によって周回する前記回転刃の周回速度に対応して回転刃が前記回転軸を中心に回転されるように前記駆動手段を制御する回転制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ貼着装置。
- 前記押圧ローラ及び前記回転刃が設けられた回転部と、
前記回転部を回転駆動させる回転駆動手段と、を有し、
前記ローラ周回手段及び前記回転刃周回手段は、前記回転部の回転駆動に基づいて前記押圧ローラ及び前記回転刃を一体に周回させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粘着テープ貼着装置。
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