JP4347966B2

JP4347966B2 - Revolver insertion light source

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Publication number: JP4347966B2
Application number: JP32128299A
Authority: JP
Inventors: 英男北村; 重益岡田; 豊村上
Original assignee: Hitachi Metals Ltd; RIKEN Institute of Physical and Chemical Research; Sumitomo Heavy Industries Finetech Ltd
Current assignee: RIKEN Institute of Physical and Chemical Research; Sumitomo Heavy Industries Finetech Ltd; Proterial Ltd
Priority date: 1999-11-11
Filing date: 1999-11-11
Publication date: 2009-10-21
Anticipated expiration: 2019-11-11
Also published as: JP2001143899A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リボルバー式挿入光源に関するものであり、特に磁石列を真空槽に真空封止する技術に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
真空中において光速近くまで加速された電子ビームが磁界中で曲げられると、電子ビームの移動軌跡の接線方向に放射光を発光し、これをシンクロトロン放射光と呼んでいる。このようなシンクロトロン放射光を発生させる光源を、電子貯蔵リング（電子ビーム蓄積リング）の直線部に設置し、高指向性、高強度、高偏光性などの特性を生かした種々の技術の実用化のための研究が行われている。今日の電子貯蔵リングには、より高いビーム電流、より小さなビーム断面積による高輝度光源である挿入光源（アンジュレータ）が複数設けられている。
【０００３】
ここで、挿入光源にはリボルバー式と呼ばれるものがあり、これは、多数の磁石が列状に配置された第１磁石列と、この第１磁石列の複数が円周方向に沿って取り付け支持された第１支持体と、多数の磁石が列状に配置された第２磁石列と、この第２磁石列の複数が円周方向に沿って取り付け支持された第２支持体とを備えている。そして、第１支持体を回転することにより複数の第１磁石列のうちの１つを選択すると共に、第２支持体を回転することにより複数の第２磁石列のうち１つを選択することにより、これら選択された第１磁石列と第２磁石列との間に形成される真空のギャップ空間を電子ビームが通過することにより、前述したシンクロトロン放射光を発生させる。上記第１磁石列と第２磁石列との組み合わせを適宜選択することにより、所望の放射光を得ることができるようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術におけるリボルバー式挿入光源は、第１、第２磁石列が取り付け支持された第１、第２支持体が大気中に配置され、ギャップ空間に真空槽を配置して、この真空槽内を電子ビームが通過するようにしていた。したがって、ギャップ間隔を短くして装置を小型化したり高輝度光を得ようとしても、ギャップ空間の真空槽を配置しなければならないことから自ずと限界があった。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置全体の小型化に寄与できると共に従来よりも高輝度光を得ることのできるリボルバー式挿入光源を提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明に係るリボルバー式挿入光源は、
多数の磁石が列状に配置された第１磁石列と、
この第１磁石列の複数が円周方向に沿って取り付け支持された第１支持体と、
多数の磁石が列状に配置された第２磁石列と、
この第２磁石列の複数が円周方向に沿って取り付け支持された第２支持体と、前記第１支持体を回転することにより前記複数の第１磁石列のうちの１つを選択すると共に、前記第２支持体を回転することにより前記複数の第２磁石列のうち１つを選択することにより、これら選択された前記第１磁石列と前記第２磁石列との間に形成される電子ビームが通過するためのギャップ空間と、
前記複数の第１磁石列と前記複数の第２磁石列とを真空封止する真空槽と、
前記第１磁石列と前記第２磁石列の選択をするために前記第１支持体及び前記第２支持体を回転駆動する回転駆動装置と、
前記ギャップ空間のギャップ間隔又は位置を変更するために前記第１支持体及び前記第２支持体を直線駆動する直線駆動装置とを備え、
前記回転駆動装置と前記直線駆動装置が前記真空槽の外側の大気中に設けられていることを特徴とするものである。
【０００６】
この構成によると、真空槽の内部に複数の第１磁石列及び第２磁石列が封止されている。したがって、選択された第１磁石列と第２磁石列との間のギャップ空間を従来に比べて小さくすることができ、装置全体の小型化に寄与できると共に従来よりも高輝度光を得ることのできるリボルバー式挿入光源を提供することができた。
【０００７】
なお、前記第１支持体及び前記第２支持体を回転駆動する回転駆動装置は、真空槽の外側の大気中に設けられており、これによって複数ある第１磁石列と第２磁石列のうちの任意のものを選択することができる。また、前記第１支持体と第２支持体とを直線駆動する直線駆動装置も大気中に設けられており、これにより、ギャップ間隔又は位置を変更することができる。例えば、回転駆動装置を作動させるときに、第１磁石列と第２磁石列との干渉を防ぐために、直線駆動装置を作動させてギャップ間隔を広げるようにする。
【０００８】
本発明の好適な実施形態として、前記回転駆動装置は、前記第１支持体を回転駆動する第１回転駆動装置と、前記第２支持体を回転駆動する第２回転駆動装置を備えているものがあげられる。
この構成によると、第１支持体と第２支持体とをそれぞれ独立して回転駆動することができるので、各支持体を個別に精度良く位置決め制御することができる。
【０００９】
本発明の別の好適な実施形態として、前記直線駆動装置は、前記第１支持体を直線駆動する第１直線駆動装置と、前記第２支持体を直線駆動する第２直線駆動装置とを備えているものがあげられる。
この構成によると、第１支持体と第２支持体とをそれぞれ独立して直線駆動することができるので、ギャップ間隔及びギャップ位置を精度良く設定することができる。
【００１０】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記第１直線駆動装置により上下方向に移動する第１移動ベースと、
この第１移動ベースと前記第１支持体とを連結する第１連結機構と、
前記第２直線駆動装置により上下方向に移動する第２移動ベースと、
この第２移動ベースと前記第２支持体とを連結する第２連結機構とを備え、
前記第１移動ベースに前記第１回転駆動装置が支持され、前記第２移動ベースに前記第２回転駆動装置が支持されるものがあげられる。
【００１１】
この構成によると、第１直線駆動装置により第１移動ベースを上下方向に移動させ、この第１移動ベースの移動により第１連結機構を介して第１支持体を上下方向に移動させることができる。そして、この第１移動ベースに第１回転駆動装置が支持されているから、第１支持体の上下移動に連動して第１回転駆動装置も上下移動させることができる。したがって、第１支持体の上下動に関わらず、常に第１回転駆動装置からの駆動力を適切に第１支持体に対して伝達させることができる。また、第１回転駆動装置を上下動させるための機構を専用に設ける必要がないから、上記構成によりコスト低減に寄与することができる。
以上の点は、第２移動ベース、第２直線駆動装置、第２回転駆動装置に関しても同様である。
【００１２】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記第１支持体と前記第２支持体にそれぞれ一体形成された回転駆動軸と、
この回転駆動軸の前記真空槽から突出する部分に設けられたベローズ継手と、
このベローズ継手の軸方向外側に軸方向に沿って順に配置された第２真空軸シール室及び第１真空軸シール室とを備えているものがあげられる。
【００１３】
所望の高輝度光を得るためには、真空槽の内部を超高真空に維持する必要がある。しかも、大気中に設けられた回転駆動装置、直線駆動装置により真空槽内部の第１支持体、第２支持体を回転、直線駆動させる必要がある。そのために、まず、各支持体に一体形成された回転駆動軸が真空槽から突出する部分にベローズ継手を設けることで、各支持体の上下移動を可能にしている。このベローズ継手の内部空間は真空槽の内部と連通した超高真空となっており、さらに、このベローズ継手の軸方向外側に軸方向に沿って順に（少なくとも）第２真空軸シール室、第１真空軸シール室を配置する。このように、（少なくとも）二段の差動排気システムを採用することにより、真空槽内部を超高真空に保持した状態で、各支持体を大気中に設けられた回転駆動装置により回転させることができた。
【００１４】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記ベローズ継手の内部空間と前記第１真空軸シール室との境界部分に、耐熱性及び耐放射線性を有する合成樹脂製のシールリングが前記回転駆動軸の外周部に設けられているものがあげられる。
真空槽及びベローズ継手の内部の超高真空を保持しつつ回転駆動軸を回転できるようにするには、ベローズ継手の内部空間と第２真空軸シール室との境界部分であって、回転駆動軸の外周部にシールリングを設ける必要がある。ただし、シールリングの素材として通常のゴムを用いたのでは、ゴムの性能劣化等により所望の超高真空を維持することができない。真空槽内部を超高真空とするための過熱排気時のベーキング温度に耐え、しかも、放射線にさらされる条件下での使用に耐えるような耐熱性及び耐放射線性を有する合成樹脂をシールリングの素材として採用することにより、所望の超高真空を維持することができる。かかる合成樹脂としては例えばポリイミドが好ましくは採用される。
【００１５】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記シールリングの前記回転駆動軸の外周部に対する押圧力を調整可能に構成しているものがあげられる。これによって、真空槽の内部を常時、所望の超高真空に維持できるようにすることができる。
【００１６】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記真空槽内に前記回転駆動軸を支持するベアリングを備え、前記ベアリングの少なくとも転がり接触部分に金被膜が施されているものがあげられる。
真空槽内は超高真空であるから、そこに用いられるベアリングに潤滑油を使用することはできない。そこで、ベアリングの少なくとも転がり接触部分に金被膜を施すことにより、無潤滑でベアリングを使用することができ、所望の超高真空を維持することができる。金被膜を作成する技術としては、メッキ、イオンプレーティング、蒸着、スパッタリング等があげられる。
【００１７】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記第１磁石列及び前記第２磁石列の列方向の端部と、前記真空槽の電子ビームが導入される開口部との間のビーム路を滑らかに接続するためのビーム路形状変換部が備えられ、
このビーム路形状変換部が前記第１磁石列及び第２磁石列の前記端部に押圧される状態と、前記端部から切り離される状態とに切り換えるための着脱装置が設けられているものがあげられる。
【００１８】
真空槽内にその開口部を通じて電子ビームが導入される場合に、そのビーム路の断面形状は略楕円形となっている。一方、選択された第１磁石列と第２磁石列との間に形成されるギャップ空間におけるビーム路の断面形状は略長方形である。したがって、楕円形の断面形状と長方形の断面形状を滑らかにつなぐためにビーム路形状変換部が設けられる。このビーム路形状変換部は、通常は、第１磁石列と第２磁石列の列方向の端部に押圧されている状態である。これは、第１、第２磁石列に発生する電流をビーム路形状変換部を介してアースに逃がすために設けられているものであるが、ビーム路形状変換部が各磁石列の端部に押圧された状態だと、第１、第２支持体を回転駆動することが困難である。そこで、着脱装置を設けて、ビーム路形状変換部を各磁石列の端部から切り離すことができるようにすることで、第１、第２支持体をスムーズに回転させることができる。
【００１９】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記着脱装置は、前記第１移動ベースに支持される第１着脱装置と、前記第２移動ベースに支持される第２着脱装置とからなるものがあげられる。
着脱装置を第１、第２着脱装置に分けて、それぞれを第１、第２移動ベースに支持させるようにすることで、第１、第２支持体が直線駆動装置により上下駆動されたとしても、着脱装置の着脱機能を常に適切に保持することができる。
【００２０】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記第１支持体と前記第２支持体は、それぞれ、その軸線方向の両側に前記回転駆動軸が形成されていると共に、その軸芯を貫通する冷却水通過往路と冷却水通過復路が形成され、
一方の側の前記回転駆動軸の前記真空槽から突出した部分に設けられた冷却水導入部を備え、
この冷却水導入部から導入された冷却水を前記冷却水通過往路を通過させて他方の側の回転駆動軸の前記真空槽から突出した部分にまで導くと共に反転させ、この反転された冷却水を前記冷却水通過復路を通過させて前記一方の側の前記回転駆動軸の前記真空槽から突出した部分に設けられた冷却水排出部から排出するように構成されているものがあげられる。
【００２１】
高輝度光の発生に伴い第１、第２支持体は加熱されてくるので冷却をする必要があるが、これら各支持体は真空槽内部に設けられていることから、冷却機構には特別の配慮が必要となる。そこで、第１、第２支持体にその軸線方向の両側にそれぞれ回転駆動軸を一体形成する。そして、一方の側の回転駆動軸から他方の側の回転駆動軸へと軸芯を貫通するように冷却水通過往路と冷却水通過復路からなる冷却水通路を形成する。
【００２２】
冷却水は一方の側の回転駆動軸の真空槽から突出した（大気中に露出した）部分に冷却水導入部を設けて、ここから冷却水を導入する。導入された冷却水は、冷却水通過往路を通過して他方の側の回転駆動軸の真空槽から突出した部分まで導き、ここで反転させる。冷却水通路における反転させる場所はナット等により封止しておく。また、この反転させる場所は真空槽の外側であるから、仮に水漏れがあったとしても超高真空に対して影響を与えなくてすむ。反転した冷却水は、冷却水通過復路を通過して再び、一方の側の回転駆動軸の真空槽から突出した部分に戻り、冷却水排出部から排出される。
【００２３】
以上のように、真空槽内部の超高真空性能に影響を与えることなく、真空槽内部に設けられた第１、第２支持体及びこれらに取り付け支持された第１、第２磁石列を冷却させることができる。
【００２４】
【発明の実施の形態】
＜リボルバー式挿入光源の全体構成＞
本発明に係るリボルバー式挿入光源の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図１は、リボルバー式挿入光源の全体構成を示す正面図、図２は、同じく側面図である。
このリボルバー式挿入光源Ｒは、床面に設置される共通ベース１と、この共通ベース１の上に組み付けられる門型の本体フレーム２と、内部が超高真空に維持される真空槽３とを備えている。真空槽３は、支持機構１６により共通ベース１に対して固定して取り付けられている。
【００２５】
真空槽３の内部には、多数の磁石列が列状に配置された第１磁石列の４つが円周方向に沿って取り付け支持された第１支持体４と、同じく多数の磁石列が列状に配置された第２磁石列の４つが円周方向に沿って取り付け支持された第２支持体５とが配置される。この磁石列の構成に関して図３で説明する。
【００２６】
＜磁石列の構成＞
図３は、磁石列の構成を模式的に示す図である。第１支持体３には、断面が正方形であり、円周方向に沿って等間隔に第１磁石列ａ，ｂ，ｃ，ｄが取り付け支持されている。第２支持体４にも同様に第２磁石列ｅ，ｆ，ｇ，ｈが取り付け支持されている。これら第１、第２支持体３，４をそれぞれ回転させることにより、特定の第１、第２磁石列を選択することができる。選択された第１、第２磁石列の間には電子ビームが通過するギャップ空間が形成されている。図３では、第１磁石列ｄと第２磁石列ｈとが選択されている。
【００２７】
ここで磁石列の構成を説明すると、第１磁石列ａにおいては主磁石列Ｍ１と、この主磁石列Ｍ１の両側に補助磁石列Ｍ２，Ｍ３が配置されている。第２磁石列ｅに関しても同様に主磁石列Ｍ４と、補助磁石列Ｍ５，Ｍ６が配置されている。図３に示すように各磁石列は、多数の磁石が列状に配置されている。主磁石列Ｍ１，Ｍ２の間には吸引力が作用して、この吸引力が第１、第２支持体３，４をひずませるので、この吸引力を打ち消すような反発力を補助磁石列Ｍ２，Ｍ５及びＭ３，Ｍ６により発生させるようにしている。これにより、第１，第２支持体３，４の変形を防止して所望のギャップ間隔δが得られるようにしているのである。第１、第２支持体３，４の断面形状は正方形に限らず、六角形、八角形等の正多角形を採用して、より多くの磁石列を搭載できるように構成しても良い。なお、この磁石列に関しての更なる詳細は、特願平１１−８１８３号に開示されている。
【００２８】
図１，２に戻り、本体フレーム２の上部には、第１支持体４を上下方向に直線駆動させるための第１直線駆動装置６が設けられており、共通ベース１の内部には第２支持体５を上下方向に直線駆動させるための第２直線駆動装置（不図示）が設けられている。これら第１、第２直線駆動装置は、真空槽３内部で向かい合っている第１磁石列と第２磁石列との間に形成される電子ビームが通過するためのギャップ空間の間隔や位置を変更するためのものである。また、第１、第２直線駆動装置は、それぞれ独立して駆動させることができる。
【００２９】
第１直線駆動装置６の概略を説明すると、本体フレーム２の上部に設けられたパルスモータ７と、減速機８，９（減速機９は一対設けられている。）と、減速機９の下方に設けられたボールネジ１０と、ボールナット１１と、ボールネジ１０の両端を支持する一対のベアリング１２が備えられている。ボールナット１１に連結されたサドル１３がリニアガイドにより上下方向にスムーズに移動可能に設けられており、このサドル１３に対して更に上側Ｉビーム１４（第１移動ベースに相当する。）が組み付けられている。なお、下側Ｉビーム１５に関しても同様に構成されている。
【００３０】
上側Ｉビーム１４と、第１支持体４との連結は、昇降用シャフト１７、熱伝導抑止用のサポータ１８、リニアガイド１９（これらは、第１連結機構に相当する。）により行なわれている。下側Ｉビーム１５と、第２支持体５との連結を行なう第２連結機構も同様の構成である。
【００３１】
また、第１支持体４を回転駆動するための第１回転駆動装置２０と、第２支持体５を回転駆動するための第２回転駆動装置２１とがそれぞれ設けられており、第１、第２支持体４，５は、それぞれ独立して回転駆動させることが可能である。また、第１回転駆動装置２０は、上側Ｉビーム１４に対してリニアガイド２２を介して取り付け支持されており、第２回転駆動装置２１は、下側Ｉビーム１５に対してリニアガイド２２を介して取り付け支持されている。つまり、第１、第２支持体４，５の上下移動に連動して第１、第２回転駆動装置２０，２１も連動して上下移動する。なお、リニアガイド２２を介して取り付け支持するのは、真空槽３の超高真空立ち上げ時における加熱排気の際に第１、第２支持体４，５の熱膨張に対してスライド移動できるようにするためである。
【００３２】
以上の構成によると、第１直線駆動装置６のパルスモータ７を駆動してボールネジ１０を回転させることで、上側Ｉビーム１４を上下移動させ、これにより第１支持体４を上下移動させることができる。また、真空槽３の内部に第１、第２磁石列を配置しているから、ギャップ間隔を０．３〜０．８ｍｍ程度まで縮めることが可能となる。ギャップ間隔を狭くすると、電子ビームの軌道が上下方向に変動した場合に、ギャップ空間の位置を追従して調整する必要があるが、直線駆動装置を上下の第１、第２直線駆動装置に分けて、第１、第２支持体４，５をそれぞれ独立して上下移動させることができるようにすることで、上記の調整を可能にしている。
【００３３】
回転駆動装置２０，２１により、真空槽３の内部にある第１、第２支持体４，５に対して超高真空を保持しつつ回転を伝達するために二段式差動排気機構を備えており、これは真空槽３の外側に設けられた一対の上側差動排気機構２３と、同じく一対の下側差動排気機構２４とから構成されている。詳しくは後述するが、これにより駆動軸部の確実な真空シールを実現している。上側差動排気機構２３は、支持フレーム２５とリニアガイド２６により上側Ｉビーム１４に支持されている。下側差動排気機構２４は、同じく支持フレーム２５とリニアガイド２６により下側Ｉビーム１５に支持されている。
【００３４】
＜二段式差動排気機構の詳細構成＞
次に、二段式差動排気機構２３，２４、回転駆動装置２０，２１等の詳細を説明する。図４は、図１の左側に位置するリボルバー式挿入光源の構成を示す図である。図５は、図１の右側に位置するリボルバー式挿入光源の構成を示す図である。図６は、差動排気機構の詳細構成を示す図である。図７は、シールリングの構成を示す拡大図である。
図４と図５において回転駆動装置２０，２１が設けられている点を除いて、その他の構造は基本的に同様である。
【００３５】
第１支持体４及び第２支持体５の軸線方向の両側には、それぞれ、回転駆動軸３０，３１が一体形成されている。第１、第２支持体４，５のたわみ変形を最小に押さえるために、各支持体４，５の両端部のすぐ外側の位置に一対のベアリング３２を設けている。このベアリング３２は、金メッキが施された転がり軸受であり、無潤滑により各支持体４，５を支持しており、真空槽３内部に摩耗粉が飛散しないように構成している。
【００３６】
また、ベアリング３２は、昇降用シャフト１７の端部に固定された軸受チョック３３に対して軸受固定用ナット３４により固定されている。つまり、昇降用シャフト１７の上下移動により各支持体４，５を上下移動させることができる。また、昇降用シャフト１７の周囲には公知のベローズ継手３５を設けている。これにより、真空槽３の内部を超高真空に維持した状態で昇降用シャフト１７の上下移動を許容している。
【００３７】
また、真空槽３の両端部には、真空槽開口部蓋２８が設けられており、この真空槽開口部蓋２８の開口部２８ａと各差動排気機構２３，２４との間にＩＣＦフランジ方式のベローズ継手２７を設けている。真空槽３の内部とベローズ継手２７の内部とは連通した超高真空状態となっている。
【００３８】
さて、真空槽３の内部は、１０^-11 Ｔｏｒｒのレベルであると共に、真空槽３における第１、第２磁石列のギャップ間隔の位置決め精度は０．００５ｍｍ、回転角度の位置決めは０．００２゜のレベルの高精度が要求される。しかも、第１、第２磁石列４ａ，５ａ（第１、第２支持体４，５）を回転駆動するための回転駆動装置２０，２１は、真空槽３の外部の大気中にある。したがって、各支持体４，５を回転させるための回転駆動軸３０，３１の軸周りを真空シールする機構は重要な技術となる。
【００３９】
そのために、本発明においては二段式の差動排気機構２３，２４を採用している。これを、図６，７を中心として説明する。つまり、この二段式の差動排気機構２３は、初段目真空軸シール室（第１真空軸シール室に相当する。）４０と、二段目真空軸シール室（第２真空軸シール室に相当する。）４１とを備えている。真空槽３及びベローズ継手２７の内部は、三段目の真空シール室に相当し、真空槽３の内部は、９×１０^-11 Ｔｏｒｒ以下の超高真空環境に維持される。初段目真空軸シール室４０における真空排気の圧力レベルはターボ分子ポンプによる排気レベルとし、二段目真空軸シール室４１における真空排気のレベルをイオンポンプによる排気レベルとする。第１支持体４から軸方向に突出した回転駆動軸３０の軸線方向に沿って、真空槽３の外側にベローズ継手２７が配置され、さらにその軸方向外側に二段目真空軸シール室４１が配置され、更にその軸方向外側に初段目真空軸シール室４０が配置されるようにしている。
【００４０】
初段目真空軸シール室４０の蓋としての機能を有する軸受ハウジング４２が回転駆動軸３０の外周部に設けられ、この軸受ハウジング４２に形成された凹部に円錐コロ軸受４３が軸受止め輪４４により固定されている。また、回転駆動軸３０の外周と軸受ハウジング４２との間には、耐熱性と耐放射線性を有するＯリング４６が設けられている。さらに、円錐コロ軸受４３の外側には押圧力調整ナット４５が設けられている。
【００４１】
初段目真空軸シール室４０を構成するハウジング４７が、軸受ハウジング４２に隣接して設けられており、その凹部に針状コロ軸受４８が軸受止め輪４９により固定されている。軸受ハウジング４２は、ボルト５１によりハウジング４７に対して締結されている。軸受ハウジング４２とハウジング４７との間には、固定用で耐熱性・耐放射線性を有するＯリング５２が設けられている。また、ハウジング４７と回転駆動軸３０との間には、運動用（回転駆動軸３０が回転摺動する。）で耐熱性・耐放射線性を有するＯリング５３が設けられている。
【００４２】
二段目真空軸シール室４１を構成するハウジング５０が、ハウジング４７とベローズ継手２７との間に設けられている。ハウジング５０内には、特殊形状をしたシールリング５５と、ハウジング５０内にシールリング５５をボルト５７により取り付けるシールリング押え蓋５６とが設けられている。ハウジング５０は、ボルト５８によりハウジング４７に対して締結される。ハウジング４７とハウジング５０との間の壁面には、固定用で耐熱性・耐放射線性を有するＯリング５４が設けられている。
【００４３】
二段目真空軸シール室４１の低圧側は、ベローズ継手２７により、真空槽３の両側に設けられた真空槽開口部蓋２８に対して接続しており、これによって真空槽３の内部を所望の超高真空に保持するようにしている。ベローズ継手２７は、ボルト５９によりハウジング５０に対して締結されている。
【００４４】
初段目真空軸シール室４０には、初段目真空排気口としてのＩＣＦフランジ６０が設けられており、ターボ分子ポンプ系の配管が接続される。この初段目真空軸シール室４０においては、ターボ分子ポンプにより真空排気できる高真空圧領域の真空レベルを維持する。
【００４５】
二段目真空軸シール室４１は、初段目真空軸シール室４０との差圧による回転駆動軸部分の真空シールを行なうものであり、Ｏリング５３からの真空リークや、初段目、二段目真空軸シール室４０，４１の間に設けられたＯリング５２からの真空リークや、二段目真空軸シール室４１を構成する部品や材料の表面や内部からの脱ガス等をイオンポンプにより加熱排気する。二段目真空軸シール室４１には、二段目真空排気口としてのＩＣＦフランジ６１が設けられており、イオンポンプ系の配管が接続される。これにより、二段目真空軸シール室４１の内部を超高真空状態に維持する。
【００４６】
二段目真空軸シール室４１と真空槽３の内部とは、図７にその形状が詳細に示される、特殊形状のシールリング５５により別々の真空室として仕切られている。図７に示すように、回転駆動軸３０の大径部３０ａと小径部３０ｂとをつなぐ４５度の傾斜部３０ｃがあり、この部分にシールリング５５が押しつけられている。シールリング５５には、傾斜押圧部５５ａと垂直押圧部５５ｂとが形成されており、垂直押圧部５５ｂはシールリング押え蓋５５によりハウジング５０の垂直面に押圧されている。また、傾斜押圧部５５ａは押圧力調整ナット４５（図６参照）により、回転駆動軸３０の傾斜部３０ｃに押圧される。
【００４７】
シールリング５５は、真空槽３の内部を９×１０^-11 Ｔｏｒｒ以下の超高真空を維持するために耐超高真空性を有するとともに、超高真空とするための加熱排気時のベーキング温度に耐える耐熱性を有し、また放射線にさらされる条件下での使用に耐える耐放射線性を有する必要がある。さらに、シールリング５５は、無潤滑での耐摩耗性が良好で、高温におけるクリープが小さく、超高真空中での耐ガス放出性優れていて、機械要素としての物性（引張り強さ、伸び、曲げ強さ、曲げ弾性率、圧縮弾性率、圧縮応力−歪特性、疲労限界等の特性）に優れ、また、優れた機械加工性を持ち合わせた材料であることが要求される。そこで、本発明では、かかるシールリング５５の素材として図７に示される特殊形状に加工したポリイミド樹脂を選択した。
【００４８】
先ほど説明したように、ポリイミド製のシールリング５５を回転駆動軸３０の傾斜部３０ｃに押圧する場合の押圧力の調整は、押圧力調整ナット４５により行なうものである。この押圧力調整ナットは、差動排気機構２３を構成している、軸受ハウジング４２と、ハウジング４７，５０の全体を軸方向から押すことにより押圧力を調整するようにしている。そして、シールリング５５の傾斜押圧部５５ａから真空リークが発生した場合においても、大気中に設けた押圧力調整ナット４５の増し締めにより、傾斜部３０ｃへの押圧力を増加させることができるので、容易に真空リークを止めることができる。なお、シールリング５５の形状は図７の構成に限定されることなく，回転駆動軸３０との当接部の形状等に応じて選定することが望ましい。
【００４９】
円錐コロ軸受４３は、上述した押圧力によるスラスト荷重、および、回転駆動軸３０と差動排気機構２３との間に発生するラジアル荷重を受ける。また、初段目真空軸シール室４０に設けられた針状コロ軸受４８は、円錐コロ軸受４３と共に回転駆動軸３０の軸芯に対して差動排気機構２３の軸芯とを同芯となし、ラジアル荷重を回転支持する。さらに、針状コロ軸受４８は、ポリイミド製のシールリング５５を回転駆動軸３０の傾斜部３０ｃに押し付ける際の差動排気機構２３の軸芯方向への微小運動（わずかな滑り移動）に対する案内の役割も有する。
【００５０】
なお、針状コロ軸受４８は超高真空環境内で使用されるので、グリス等の潤滑油の使用は厳禁され、かつ、軸受からのガス放出をなくすために無潤滑での使用を可能にするため金メッキが施されたものを使用している。これは、他の真空槽３内で用いられるベアリングについても同様である。
【００５１】
なお、真空槽３の内部に設けられたベアリング３２と、差動排気機構２３に設けられた円錐コロ軸受４３と、針状コロ軸受４８とはその軸芯が同一直線上に存在するように、きわめて精度良く回転駆動軸３０に支持されている。
これまでの説明では、上側の差動排気機構２３に関して説明してきたが、下側の差動排気機構２４に関しても同じ構成である。また、各差動排気機構２３，２４は、各支持体４，５の両側に設けられているが、これらの構成についても同じである（図４、図５参照）。
【００５２】
＜回転駆動装置＞
次に回転駆動装置について説明する。図４に示されるように、第１回転駆動装置２０は、バックラッシュレスのギヤードパルスモータ６３と、ギヤードパルスモータ６３の出力軸に取り付けられた第１ギヤ６４と、第１ギヤ６４と噛み合い回転軸芯が回転駆動軸３０にある第２ギヤ６５と、ハーモニックドライブ減速機構６６と、バックラッシュレスのカップリング６７とを備えている。これにより、パルスモータ６３を駆動することで、回転駆動軸３０、即ち、第１支持体４及び第１磁石列４ａを回転させることができる。
【００５３】
また、ギヤードパルスモータ６３の出力軸とは反対側に設けられたスプロケット６８と、絶対値型のロータリエンコーダ６９に設けられたスプロケット７０とにチェーン７１が巻回されている。このロータリエンコーダ６９により、ギヤードパルスモータ６３の高精度の回転制御を行なうことができる。
【００５４】
第２回転駆動装置２１も同じ構成を備えており、パルスモータ６３を駆動することで、回転駆動軸３０、即ち、第２支持体５及び第２磁石列５ａを回転させることができる。
【００５５】
＜各支持体の昇降機構＞
すでに説明したが、第１支持体４と昇降用シャフト１７との連結部の機構を図１０に拡大して示す。第１支持体４と一体形成された回転駆動軸３０が設けられ、回転駆動軸３０を支持するためのベアリング３２が取り付けられる軸受チョック３３が設けられる。軸受チョック３３は、昇降用シャフト１７と一体的にネジ機構により連結されている。ベアリング３２は、軸受固定用ナット３４により軸受チョック３３に固定される。
【００５６】
＜着脱装置＞
次に、ビーム路形状変換部の着脱装置について説明する。図４に示される様に、電子ビームは左側からビーム通路７４を通じて導入され真空槽３の開口部３ａに至る。この開口部３ａにおいては、ビーム径は略楕円形状となっている。この電子ビームは、第１支持体４において選択されている第１磁石列４ａと第２支持体５において選択されている第２磁石列５ａの間のギャップ空間に導かれるが、このギャップ空間においてビーム径の断面形状は略長方形である。したがって、ビーム径の断面形状が楕円形から長方形にスムーズにつながるようにビーム路形状変換部７３を設けている。
【００５７】
このビーム路形状変換部７３の機能としては上記のほか、電子ビームによる発熱を抑制するための冷却機能と、第１、第２磁石列４ａ，５ａに発生する電流をビーム路形状変換部７３を介してアースに逃がす機能も有している。そのため、ビーム路形状変換部７３の端部は、第１、第２磁石列４ａ，５ａの端部Ｍに押圧するようにしている。
【００５８】
ところが、第１、第２支持体４，５を回転駆動させようとすると、ビーム路形状変換部７３を押圧しているために、このままでは回転させることができない。そこで、ビーム路形状変換部７３を各磁石列４ａ，５ａの端部に押圧される状態と、端部から切り離される状態とに切り換えるための着脱装置を設けている。
【００５９】
このビーム路形状変換部７３の詳細形状を図１３に示す。この図では、通路形成部７５と、この通路形成部７５の外周に設けられている冷却用パイプ７６とが示されている。通路形成部７５は、ベリリウム銅の薄板を材料としており、これに数カ所のスリット切り込みを行なって帯状材の集合構造とし、これにより楕円形状と長方形形状を滑らかに接続している。図４においては、図１３に示されるビーム路形状変換部７３が上下に設けられている。
【００６０】
着脱装置は、上側に位置する第１着脱装置７８と、下側に位置する第２着脱装置７９とに分かれており（図４参照）、第１着脱装置７８は上側Ｉビーム１４に支持されており、第２着脱装置７９は下側Ｉビーム１５に支持されている。これにより、第１、第２支持体４，５の上下移動に連動して第１、第２着脱装置７８，７９を上下移動させることができる。なお、第１着脱装置７８と第２着脱装置７９とは同じ構成である。
【００６１】
＜着脱装置の具体的構成＞
図８は、第１着脱装置７８の一部を示す正面図、図９は、第１着脱装置７９の残りの一部を示す図、図１１は、第１着脱装置７８におけるリンク機構を示す側面図、図１２は、リンク機構の構成を示す斜視図である。
エアーアクチュエータを構成するピストンロッド８２の下端に熱伝導抑止サポータ８１が連結され、さらに熱伝導抑止サポータ８１の下端に昇降用シャフト８０が連結されている。
【００６２】
次にリンク機構の詳細を説明する。図１１、図１２に示されるように、このリンク機構は、昇降用シャフト８０の下部に連結される、門型の形状をした２列リンク同期用の駆動ブラケット８３と、上側の第１揺動リンク８７と、下側の第２揺動リンク８８と、第１、第２揺動リンク８７，８８を同期駆動させる駆動リンク８５と、駆動リンク８５と駆動ブラケット８３とを連結するための連結揺動リンク８４と、第１、第２揺動リンク８７，８８の揺動支点を定義するための支持フレーム８６と、ビーム路形状変換部７３の着脱プレートを駆動するための駆動リンク８９とを備えている。
【００６３】
支持フレーム８６は、その支持部８６ａが軸受チョック３３に固定されている。支持フレーム８６に、第１、第２揺動リンク８７，８８の揺動支点８７ａ，８８ａが設けられているが、これは固定された支点である。第１揺動リンク８７の一方の腕部は支点８７ｂにて、第２揺動リンク８８の一方の腕部は支点８８ｂにて、それぞれ相対的に揺動可能に駆動リンク８５に支持されている。連結揺動リンク８４は、その一端部が支点８４ａにより駆動ブラケット８３に、他端部が支点８４ｂにより駆動リンク８５に、それぞれ相対的に揺動可能に支持されている。また、駆動リンク８９には一対の第１腕部８９ａと第２腕部８９ｂが形成されており、第１腕部８９ａの支点８９ｃに第１揺動リンク８７の他方の腕部が、第２腕部８９ｂの支点８９ｄに第２揺動リンク８８の他方の腕部が、それぞれ相対的に揺動可能に支持されている。
【００６４】
図１１に示すように、駆動リンク８９は溶接等の適宜の手法によりビーム路形状変換部７３と着脱プレート９０と連結している。この図１１においては、着脱プレート９０の端部と第１磁石列４ａの端部との間に隙間Δが形成されており、第１支持体４を回転できる状態である。
【００６５】
昇降用シャフト８０を上下移動させると、第１、第２揺動リンク８７，８８を揺動支点８７ａ，８８ａ周りに揺動させる。これにより、駆動リンク８９を水平方向に移動させる。駆動リンク８９の水平方向の移動に連動して、着脱プレート９０も水平移動する。このとき、駆動リンク８５も水平移動しようとするが、連結揺動リンク８４を設けることにより、駆動リンク８５の水平移動を可能にしている。なお、昇降用シャフト８０の一部を取り囲むようにベローズ継手７７を設けており、これにより真空槽３内を超高真空に維持したまま昇降用シャフト８０を上下移動可能にしている。
【００６６】
したがって、着脱プレート９０を端部Ｍに押圧したり、端部Ｍから切り離したりした状態とを切り換えることができる。つまり、ビーム路形状変換部７３は、着脱プレート９０を介して第１、第２磁石列４ａ，５ａの端部Ｍに押圧されたり、端部Ｍから切り離したりされることになる。なお、隙間Δとしては１〜２ｍｍ程度で良い。
【００６７】
なお、図示はされていないが、リンク機構を構成する各支点には、金メッキされた転がり軸受が採用されている。これにより、超高真空環境での無潤滑支持を可能としている。
【００６８】
＜エアーアクチュエータの構成＞
次に、図９により第１着脱装置７８におけるエアーアクチュエータの構成を示す。図９に示される機構は、図８に示される機構の上側に位置する。
このエアーアクチュエータは、円筒状に形成された第１ブラケット９２と、この第１ブラケット９２の下端部にボルト９４により締結される第２ブラケット９３と、第１ブラケット９２の上端部に設けられたシリンダカバー９５とを備えている。また、ピストンロッド８２の上端部に設けられた押圧力調整ネジ９６と、押圧力調整ネジ９６のすぐ下側に設けられたピストン９７と、ピストン９７と第２ブラケット９３との間に作用する圧縮バネ９８とを備えている。
【００６９】
シリンダカバー９５と第１ブラケット９２と接合部の間にはＯリング９９が設けられている。ピストン９７の外周面と第１ブラケット９２との間にはピストンシール１００が、ピストン９７の内周面とピストンロッド８２との間にはロッドシール１０１が、それぞれ設けられている。第２ブラケット９３の内周面とピストンロッド８２との間にはダクトシール１０２が設けられている。第１ブラケット９２の上方側面部には圧縮空気を導入するための供給ポート９２ａが形成されている。また、第１ブラケット９２の下方側面部には排気ポート９２ｂが設けられている。圧縮力調整ネジ９６により圧縮バネ９８の圧縮力及び着脱プレート９０を着脱する際のストロークを調整することができる。
【００７０】
第２ブラケット９３のすぐ下側にベース１０３が設けられており、両者はボルト１０４により締結されている。また、ベース１０３には、ピストンロッド８２をガイドするための案内ブッシュ１０５が設けられている。なお、上記ベース１０３と案内ブッシュ１０５は、ピストンロッド８２の下側にも設けられている（図８参照）。
【００７１】
以上の構成により、供給ポート９２ａから圧縮空気を導入することにより、ピストンロッド８２を押し下げることができる。図９は、ピストンロッド８２が押し下げられた状態を示す。これにより、サポータ８１と昇降用シャフト８０も下方に押し下げられる。これにより、図１１において、第１、第２揺動リンク８７，８８を揺動支点８７ａ，８８ａ周りに反時計方向に回転させる。これに連動して、駆動リンク８９は図１１の左方向に移動するように作用するので、着脱プレート９０が第１磁石列４ａの端部Ｍから離脱する。また、圧縮空気を供給しない状態では、圧縮バネ９８のバネ力によりピストンロッド８２は上方に押しやられる。これにより、着脱プレート９０は端部Ｍに押圧させられる。
【００７２】
＜支持体の冷却機構＞
第１、第２支持体４，５を冷却するために冷却水通路が設けられている。ここで、第１、第２支持体４，５は、真空槽３の内部に取り付けられていることから、冷却水通路を構成する際には特別な配慮が必要となる。
図１４により本発明特有の冷却機構について説明する。図１４（ａ）は、第１支持体４の断面図であり、（ｂ）は、冷却水通路の側面図を示す。
【００７３】
すでに説明したように、第１支持体４の軸線方向の両側には回転駆動軸３０，３１が一体形成されている（図４，５参照）。この一体化された回転駆動軸３０，３１及び第１支持体４の軸芯を貫通するように冷却水通路用の貫通穴が形成されている。
【００７４】
上記貫通穴にパイプ３７が設けられ、放射方向に突出した４本の支持部３７ａにより第１支持体４に支持されている。パイプ３７の内部は冷却水通過往路３７ｂとして機能し、外側は冷却水通過復路３７ｃとして機能する。長手状のパイプ３７の一端部には冷却水が導入される冷却水導入部Ｉが設けられており、また、そのすぐ近傍に冷却水排出部Ｏが設けられている。冷却水導入部Ｉと冷却水排出部Ｏは、回転駆動軸３１の真空槽３から突出した部分に設けられており（図５参照）、大気中から冷却水の導入・排出を行なうことができる。
【００７５】
また、各磁石列を回転駆動するときに冷却水の供給源は回転してはいけないので、図１４（ｂ）に示すように固定された冷却水分配箱３９を設けている。この冷却水分配箱３９には、冷却水を導入する導入部３９ａと、冷却水を排出する排出部３９ｂとが形成されており、さらに、回転駆動軸３１の外周面との間には水漏れ防止用のＯリング３９ｃが設けられている。
【００７６】
冷却水導入部Ｉから導入された冷却水は、冷却水通過往路３７ｂを通過して、第１支持体４の内部を通過してもう一方の側の回転駆動軸３０の端部に到達する。この端部には冷却水通路封止用の蓋部材３８が設けられている。冷却水はこの部分で反転し、冷却水通過復路３７ｃを通過して、冷却水排出部Ｏから排出される。蓋部材３８は、回転駆動軸３１の真空槽３から突出した部分、つまり大気中に設けられている。このように、真空槽３の超高真空性能に影響を与えることなく第１支持体４の冷却を行なうことができる。
【００７７】
＜別実施形態＞
本実施形態に用いられているベアリングは金メッキが施されているが、メッキ以外にイオンプレーティング、蒸着、スパッタリング等により金被膜を施すようにしてもよい。
【００７８】
【発明の効果】
以上のように本発明の構成によると、真空槽３の内部に複数の第１磁石列及び第２磁石列が封止されている。したがって、選択された第１磁石列と第２磁石列との間のギャップ空間δを従来に比べて小さくすることができ、装置全体の小型化に寄与できると共に従来よりも高輝度光を得ることのできるリボルバー式挿入光源Ｐを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施形態に係るリボルバー式挿入光源の構成を示す正面図
【図２】実施形態に係るリボルバー式挿入光源の構成を示す側面図
【図３】磁石列の構成を模式的に示す図
【図４】図１の左側に位置するリボルバー式挿入光源の構成を示す図
【図５】図１の右側に位置するリボルバー式挿入光源の構成を示す図
【図６】差動排気機構の詳細構成を示す図
【図７】シールリングの構成を示す拡大図
【図８】第１着脱装置の一部を示す正面図
【図９】第１着脱装置の残りの一部を示す図
【図１０】支持体の昇降機構を示す拡大図
【図１１】第１着脱装置におけるリンク機構を示す側面図
【図１２】リンク機構の構成を示す斜視図
【図１３】ビーム路形状変換部の詳細を示す図
【図１４】支持体の冷却機構の構成を示す図
【符号の説明】
３真空槽
４第１支持体
４ａ第１磁石列
５第２支持体
５ａ第２磁石列
６第１直線駆動装置
１４上側Ｉビーム
１５下側Ｉビーム
２０第１回転駆動装置
２１第２回転駆動装置
２３差動排気機構
２４差動排気機構
２７ベローズ継手
３０，３１回転駆動軸
３７ａ冷却水通過往路
３７ｂ冷却水通過復路
４０初段目真空軸シール室
４１二段目真空軸シール室
５５シールリング
７３ビーム路形状変換部
７８第１着脱装置
７９第２着脱装置
Ｉ冷却水導入部
Ｏ冷却水排出部
Ｐリボルバー式挿入光源
δ ギャップ間隔[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a revolver type insertion light source, and more particularly to a technique for vacuum-sealing a magnet array in a vacuum chamber.
[0002]
[Prior art]
When an electron beam accelerated to near the speed of light in a vacuum is bent in a magnetic field, emitted light is emitted in the tangential direction of the movement trajectory of the electron beam, and this is called synchrotron radiation. A light source that generates synchrotron radiation is installed in the straight section of an electron storage ring (electron beam storage ring), and various technologies that utilize characteristics such as high directivity, high intensity, and high polarization are utilized. Research is underway to make it easier. Today's electron storage rings are provided with a plurality of insertion light sources (undulators), which are high-intensity light sources with a higher beam current and a smaller beam cross-sectional area.
[0003]
Here, there is an insertion light source called a revolver type, which is a first magnet row in which a large number of magnets are arranged in a row, and a plurality of the first magnet rows are attached and supported along the circumferential direction. A first support body, a second magnet array in which a large number of magnets are arranged in a row, and a second support body in which a plurality of the second magnet arrays are attached and supported along the circumferential direction. Yes. Then, one of the plurality of first magnet rows is selected by rotating the first support body, and one of the plurality of second magnet rows is selected by rotating the second support body. Accordingly, the electron beam passes through the vacuum gap space formed between the selected first magnet row and the second magnet row, thereby generating the synchrotron radiation described above. By appropriately selecting a combination of the first magnet row and the second magnet row, desired radiated light can be obtained.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the revolver-type insertion light source in the prior art has the first and second support bodies, to which the first and second magnet arrays are attached and supported, disposed in the atmosphere, and the vacuum chamber is disposed in the gap space. The electron beam was allowed to pass through. Therefore, even if it is attempted to reduce the size of the apparatus or obtain high brightness light by shortening the gap interval, there is naturally a limit because a vacuum chamber in the gap space has to be arranged. The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a revolver-type insertion light source that can contribute to downsizing of the entire apparatus and can obtain brighter light than in the past.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a revolver type insertion light source according to the present invention comprises:
A first magnet row in which a number of magnets are arranged in a row;
A first support body in which a plurality of the first magnet rows are attached and supported along the circumferential direction;
A second magnet row in which a number of magnets are arranged in a row;
A second support body in which a plurality of second magnet arrays are attached and supported along a circumferential direction, and one of the plurality of first magnet arrays is selected by rotating the first support body. By selecting one of the plurality of second magnet rows by rotating the second support body, the first support is formed between the selected first magnet row and the second magnet row. A gap space for the electron beam to pass through;
A vacuum chamber for vacuum-sealing the plurality of first magnet rows and the plurality of second magnet rows;
A rotational drive device for rotationally driving the first support and the second support in order to select the first magnet array and the second magnet array;
A linear drive device that linearly drives the first support and the second support to change the gap interval or position of the gap space;
The rotary drive device and the linear drive device are provided in the atmosphere outside the vacuum chamber.
[0006]
According to this configuration, a plurality of first magnet rows and second magnet rows are sealed inside the vacuum chamber. Therefore, the gap space between the selected first magnet row and the second magnet row can be made smaller than before, which can contribute to the miniaturization of the entire apparatus and obtain higher brightness light than before. It was possible to provide a revolver type insertion light source.
[0007]
In addition, the rotational drive device which rotationally drives the first support body and the second support body is provided in the atmosphere outside the vacuum chamber, and thereby, among the plurality of first magnet arrays and second magnet arrays. You can choose any one. Further, a linear drive device that linearly drives the first support and the second support is also provided in the atmosphere, whereby the gap interval or position can be changed. For example, when the rotary drive device is operated, the linear drive device is operated to widen the gap interval in order to prevent interference between the first magnet row and the second magnet row.
[0008]
As a preferred embodiment of the present invention, the rotational drive device includes a first rotational drive device that rotationally drives the first support member and a second rotational drive device that rotationally drives the second support member. Is given.
According to this configuration, the first support body and the second support body can be driven to rotate independently of each other, so that each support body can be individually positioned and controlled with high accuracy.
[0009]
As another preferred embodiment of the present invention, the linear drive device includes a first linear drive device that linearly drives the first support and a second linear drive device that linearly drives the second support. I can give you.
According to this configuration, since the first support and the second support can be independently linearly driven, the gap interval and the gap position can be set with high accuracy.
[0010]
As still another preferred embodiment of the present invention, a first moving base that moves in the vertical direction by the first linear drive device;
A first coupling mechanism coupling the first moving base and the first support;
A second moving base that moves up and down by the second linear drive device;
A second connecting mechanism for connecting the second moving base and the second support,
Examples include one in which the first rotation drive device is supported by the first movement base and the second rotation drive device is supported by the second movement base.
[0011]
According to this configuration, the first moving base can be moved in the vertical direction by the first linear drive device, and the first support can be moved in the vertical direction via the first coupling mechanism by the movement of the first moving base. . And since the 1st rotation drive device is supported by this 1st movement base, the 1st rotation drive device can also be moved up and down in conjunction with the up-and-down movement of the 1st support. Therefore, the driving force from the first rotary drive device can always be properly transmitted to the first support regardless of the vertical movement of the first support. In addition, since it is not necessary to provide a dedicated mechanism for moving the first rotation drive device up and down, the above configuration can contribute to cost reduction.
The same applies to the second movement base, the second linear drive device, and the second rotation drive device.
[0012]
As still another preferred embodiment of the present invention, a rotary drive shaft integrally formed on the first support and the second support, respectively,
A bellows joint provided on a portion of the rotary drive shaft protruding from the vacuum chamber;
One having a second vacuum shaft seal chamber and a first vacuum shaft seal chamber disposed in order along the axial direction on the outer side in the axial direction of the bellows joint may be mentioned.
[0013]
In order to obtain desired high-intensity light, it is necessary to maintain the inside of the vacuum chamber in an ultra-high vacuum. In addition, it is necessary to rotate and linearly drive the first support body and the second support body inside the vacuum chamber by a rotation drive device and a linear drive device provided in the atmosphere. For this purpose, first, by providing a bellows joint at a portion where the rotary drive shaft formed integrally with each support protrudes from the vacuum chamber, each support can be moved up and down. The internal space of the bellows joint is an ultra-high vacuum communicating with the inside of the vacuum chamber, and further (at least) the second vacuum shaft seal chamber and the first in order along the axial direction outward in the axial direction of the bellows joint. A vacuum shaft seal chamber is arranged. In this way, by adopting a (at least) two-stage differential exhaust system, each support is rotated by a rotary drive device provided in the atmosphere while the inside of the vacuum chamber is kept in an ultrahigh vacuum. I was able to.
[0014]
As still another preferred embodiment of the present invention, a synthetic resin seal ring having heat resistance and radiation resistance is rotationally driven at a boundary portion between the internal space of the bellows joint and the first vacuum shaft seal chamber. The thing provided in the outer peripheral part of the axis | shaft is mention | raise | lifted.
In order to be able to rotate the rotary drive shaft while maintaining an ultrahigh vacuum inside the vacuum chamber and the bellows joint, the rotary drive shaft is a boundary portion between the internal space of the bellows joint and the second vacuum shaft seal chamber. It is necessary to provide a seal ring on the outer periphery of the. However, if ordinary rubber is used as the material of the seal ring, a desired ultra-high vacuum cannot be maintained due to deterioration of rubber performance or the like. The material of the seal ring is a synthetic resin with heat resistance and radiation resistance that can withstand the baking temperature at the time of superheated exhaust to make the inside of the vacuum chamber an ultra-high vacuum and that can withstand use under conditions exposed to radiation. By adopting as, it is possible to maintain a desired ultra-high vacuum. As such a synthetic resin, for example, polyimide is preferably employed.
[0015]
As another preferred embodiment of the present invention, there is a configuration in which the pressing force of the seal ring against the outer peripheral portion of the rotary drive shaft is adjustable. As a result, the inside of the vacuum chamber can always be maintained at a desired ultra-high vacuum.
[0016]
As still another preferred embodiment of the present invention, a bearing that supports the rotary drive shaft in the vacuum chamber is provided, and a gold film is applied to at least a rolling contact portion of the bearing.
Since the inside of the vacuum chamber is an ultra-high vacuum, lubricating oil cannot be used for the bearing used there. Therefore, by applying a gold film to at least the rolling contact portion of the bearing, the bearing can be used without lubrication, and a desired ultra-high vacuum can be maintained. Examples of the technique for forming the gold film include plating, ion plating, vapor deposition, and sputtering.
[0017]
As still another preferred embodiment of the present invention, a beam path between an end portion of the first magnet row and the second magnet row in the row direction and an opening portion into which the electron beam of the vacuum chamber is introduced. A beam path shape converter for smooth connection is provided,
The beam path shape conversion unit is provided with an attachment / detachment device for switching between a state in which the beam path shape conversion unit is pressed against the end portions of the first magnet row and the second magnet row and a state in which the beam path shape conversion portion is disconnected from the end portions. It is done.
[0018]
When an electron beam is introduced into the vacuum chamber through the opening, the cross-sectional shape of the beam path is substantially elliptical. On the other hand, the cross-sectional shape of the beam path in the gap space formed between the selected first magnet row and the second magnet row is substantially rectangular. Therefore, a beam path shape conversion unit is provided to smoothly connect the elliptical cross-sectional shape and the rectangular cross-sectional shape. This beam path shape conversion unit is normally in a state of being pressed by the end portions in the row direction of the first magnet row and the second magnet row. This is provided to allow the current generated in the first and second magnet rows to escape to the ground via the beam path shape converter, but the beam path shape converter is provided at the end of each magnet row. In the pressed state, it is difficult to rotationally drive the first and second supports. Therefore, by providing an attachment / detachment device so that the beam path shape conversion unit can be separated from the end of each magnet row, the first and second supports can be smoothly rotated.
[0019]
As still another preferred embodiment of the present invention, the attachment / detachment device includes a first attachment / detachment device supported by the first movement base and a second attachment / detachment device supported by the second movement base. can give.
Even if the first and second support bodies are driven up and down by the linear drive device by dividing the attachment and detachment device into the first and second attachment and detachment devices and supporting them on the first and second moving bases, respectively. The attachment / detachment function of the attachment / detachment device can always be appropriately maintained.
[0020]
As still another preferred embodiment of the present invention, the first support body and the second support body each have the rotational drive shaft formed on both sides in the axial direction thereof and penetrate the shaft core. A cooling water passage forward path and a cooling water passage return path are formed,
A cooling water introduction part provided at a portion protruding from the vacuum chamber of the rotary drive shaft on one side;
The cooling water introduced from the cooling water introduction section is guided to the portion protruding from the vacuum tank of the rotation drive shaft on the other side through the cooling water passage, and reversed. There is one configured to pass through the cooling water passage return path and discharge from a cooling water discharge portion provided at a portion protruding from the vacuum chamber of the rotary drive shaft on the one side.
[0021]
Since the first and second supports are heated with the generation of high-intensity light, it is necessary to cool them. However, since these supports are provided inside the vacuum chamber, the cooling mechanism has a special feature. Consideration is required. Therefore, the rotary drive shafts are integrally formed on the first and second support bodies on both sides in the axial direction. Then, a cooling water passage composed of a cooling water passage forward path and a cooling water passage return path is formed so as to penetrate the shaft core from the rotation driving shaft on one side to the rotation driving shaft on the other side.
[0022]
A cooling water introduction part is provided in the part which protruded from the vacuum tank of the rotation drive shaft of one side (exposed to air | atmosphere), and introduces cooling water from here. The introduced cooling water passes through the cooling water passage and is led to a portion protruding from the vacuum tank of the rotation drive shaft on the other side, where it is reversed. The place to be reversed in the cooling water passage is sealed with a nut or the like. Further, since the place to be reversed is outside the vacuum chamber, even if there is a water leak, it is not necessary to affect the ultrahigh vacuum. The inverted cooling water passes through the cooling water passage return path, returns to the portion protruding from the vacuum tank of the rotation drive shaft on one side, and is discharged from the cooling water discharge portion.
[0023]
As described above, the first and second support bodies provided in the vacuum chamber and the first and second magnet arrays attached to and supported by the vacuum chamber are cooled without affecting the ultrahigh vacuum performance in the vacuum chamber. Can be made.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
<Overall configuration of revolver type insertion light source>
A preferred embodiment of a revolver type insertion light source according to the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a front view showing an entire configuration of a revolver type insertion light source, and FIG. 2 is a side view of the same.
The revolver-type insertion light source R includes a common base 1 installed on the floor, a portal-type body frame 2 assembled on the common base 1, and a vacuum chamber 3 in which the interior is maintained at an ultrahigh vacuum. I have. The vacuum chamber 3 is fixedly attached to the common base 1 by a support mechanism 16.
[0025]
Inside the vacuum chamber 3, a first support body 4 in which four of the first magnet rows in which a number of magnet rows are arranged in a row is attached and supported along the circumferential direction, and a number of magnet rows are also arranged. And a second support body 5 on which four of the second magnet arrays arranged in a shape are attached and supported along the circumferential direction. The configuration of this magnet array will be described with reference to FIG.
[0026]
<Configuration of magnet array>
FIG. 3 is a diagram schematically showing the configuration of the magnet array. The first support 3 has a square cross section, and the first magnet rows a, b, c, d are attached and supported at equal intervals along the circumferential direction. Similarly, second magnet arrays e, f, g, and h are attached to and supported by the second support 4. By rotating the first and second supports 3 and 4 respectively, specific first and second magnet arrays can be selected. A gap space through which the electron beam passes is formed between the selected first and second magnet arrays. In FIG. 3, the first magnet row d and the second magnet row h are selected.
[0027]
Here, the configuration of the magnet row will be described. In the first magnet row a, the main magnet row M1 and auxiliary magnet rows M2 and M3 are arranged on both sides of the main magnet row M1. Similarly, for the second magnet row e, a main magnet row M4 and auxiliary magnet rows M5 and M6 are arranged. As shown in FIG. 3, each magnet row has a large number of magnets arranged in a row. An attractive force acts between the main magnet arrays M1 and M2, and this attractive force distorts the first and second supports 3 and 4. Therefore, a repulsive force that cancels this attractive force is applied to the auxiliary magnet array M2. , M5 and M3, M6. As a result, the first and second supports 3 and 4 are prevented from being deformed to obtain a desired gap interval δ. The cross-sectional shape of the first and second supports 3 and 4 is not limited to a square, and a regular polygon such as a hexagon or an octagon may be adopted so that more magnet rows can be mounted. Further details regarding this magnet array are disclosed in Japanese Patent Application No. 11-8183.
[0028]
Returning to FIGS. 1 and 2, a first linear drive device 6 for linearly driving the first support 4 in the vertical direction is provided on the upper portion of the main body frame 2. A second linear drive device (not shown) for linearly driving the support 5 in the vertical direction is provided. These first and second linear drive devices change the interval and position of the gap space through which the electron beam formed between the first magnet row and the second magnet row facing each other inside the vacuum chamber 3 passes. Is to do. Moreover, the first and second linear drive devices can be driven independently.
[0029]
The outline of the first linear drive device 6 will be described. A pulse motor 7 provided at the upper part of the main body frame 2, speed reducers 8 and 9 (a pair of speed reducers 9 is provided), and a lower part of the speed reducer 9. Are provided with a ball screw 10, a ball nut 11, and a pair of bearings 12 that support both ends of the ball screw 10. A saddle 13 connected to the ball nut 11 is provided so as to be smoothly moved in the vertical direction by a linear guide, and an upper I beam 14 (corresponding to a first moving base) is further assembled to the saddle 13. ing. The lower I beam 15 is similarly configured.
[0030]
The upper I beam 14 and the first support 4 are connected by a lifting shaft 17, a supporter 18 for suppressing heat conduction, and a linear guide 19 (these correspond to the first connecting mechanism). . The second connection mechanism that connects the lower I beam 15 and the second support 5 also has the same configuration.
[0031]
In addition, a first rotation driving device 20 for rotating the first support 4 and a second rotation driving device 21 for rotating the second support 5 are provided, respectively. The two supports 4 and 5 can be independently driven to rotate. The first rotation drive device 20 is attached and supported to the upper I beam 14 via a linear guide 22, and the second rotation drive device 21 is attached to the lower I beam 15 via the linear guide 22. And is supported. That is, the first and second rotary drive devices 20 and 21 move up and down in conjunction with the vertical movement of the first and second supports 4 and 5. Note that the attachment and support via the linear guide 22 is such that the first and second supports 4 and 5 can be slid relative to the thermal expansion during the heating and exhausting of the vacuum chamber 3 when the ultrahigh vacuum is started up. It is to make it.
[0032]
According to the above configuration, the upper I beam 14 is moved up and down by driving the pulse motor 7 of the first linear drive device 6 and rotating the ball screw 10, thereby moving the first support 4 up and down. it can. Moreover, since the first and second magnet rows are arranged inside the vacuum chamber 3, the gap interval can be reduced to about 0.3 to 0.8 mm. If the gap interval is narrowed, the position of the gap space needs to be adjusted when the electron beam trajectory fluctuates in the vertical direction, but the linear drive device is divided into upper and lower first and second linear drive devices. Thus, the first and second supports 4 and 5 can be independently moved up and down to enable the above adjustment.
[0033]
A two-stage differential pumping mechanism is provided to transmit rotation while maintaining ultrahigh vacuum to the first and second supports 4 and 5 inside the vacuum chamber 3 by the rotation driving devices 20 and 21. This is composed of a pair of upper differential exhaust mechanisms 23 provided outside the vacuum chamber 3 and a pair of lower differential exhaust mechanisms 24. As will be described in detail later, this ensures a reliable vacuum seal of the drive shaft. The upper differential exhaust mechanism 23 is supported by the upper I beam 14 by a support frame 25 and a linear guide 26. Similarly, the lower differential exhaust mechanism 24 is supported by the lower I beam 15 by a support frame 25 and a linear guide 26.
[0034]
<Detailed configuration of two-stage differential exhaust mechanism>
Next, details of the two-stage differential exhaust mechanisms 23 and 24, the rotary drive devices 20 and 21, and the like will be described. 4 is a diagram showing a configuration of a revolver type insertion light source located on the left side of FIG. FIG. 5 is a diagram showing a configuration of a revolver type insertion light source located on the right side of FIG. FIG. 6 is a diagram showing a detailed configuration of the differential exhaust mechanism. FIG. 7 is an enlarged view showing the structure of the seal ring.
The other structures are basically the same except that the rotary drive devices 20 and 21 are provided in FIGS.
[0035]
On both sides of the first support 4 and the second support 5 in the axial direction, rotary drive shafts 30 and 31 are integrally formed, respectively. In order to minimize the deformation of the first and second supports 4 and 5, a pair of bearings 32 are provided at positions just outside both ends of the supports 4 and 5. This bearing 32 is a rolling bearing to which gold plating is applied, and supports each support body 4, 5 without lubrication, and is configured so that abrasion powder does not scatter inside the vacuum chamber 3.
[0036]
The bearing 32 is fixed to a bearing chock 33 fixed to the end of the lifting shaft 17 by a bearing fixing nut 34. That is, the support bodies 4 and 5 can be moved up and down by moving the lifting shaft 17 up and down. A known bellows joint 35 is provided around the elevating shaft 17. Thereby, the vertical movement of the elevating shaft 17 is allowed in a state where the inside of the vacuum chamber 3 is maintained in an ultrahigh vacuum.
[0037]
Further, a vacuum chamber opening lid 28 is provided at both ends of the vacuum chamber 3, and an ICF flange system is provided between the opening 28 a of the vacuum chamber opening lid 28 and each of the differential exhaust mechanisms 23 and 24. The bellows joint 27 is provided. The inside of the vacuum chamber 3 and the inside of the bellows joint 27 are in an ultrahigh vacuum state in communication.
[0038]
Now, the inside of the vacuum chamber 3 is 10 ^-11 In addition to the Torr level, the positioning accuracy of the gap interval between the first and second magnet arrays in the vacuum chamber 3 is required to be high accuracy of 0.005 mm, and the rotational angle positioning of 0.002 °. Moreover, the rotational drive devices 20 and 21 for rotationally driving the first and second magnet arrays 4 a and 5 a (first and second support bodies 4 and 5) are in the atmosphere outside the vacuum chamber 3. Therefore, a mechanism for vacuum-sealing around the rotation drive shafts 30 and 31 for rotating the supports 4 and 5 is an important technique.
[0039]
Therefore, in the present invention, two-stage differential exhaust mechanisms 23 and 24 are employed. This will be described with reference to FIGS. That is, the two-stage differential exhaust mechanism 23 includes a first-stage vacuum shaft seal chamber (corresponding to a first vacuum shaft seal chamber) 40 and a second-stage vacuum shaft seal chamber (second vacuum shaft seal chamber). 41). The interior of the vacuum chamber 3 and the bellows joint 27 corresponds to a third-stage vacuum seal chamber, and the interior of the vacuum chamber 3 is 9 × 10 ^-11 Maintained in an ultra-high vacuum environment below Torr. The pressure level of the vacuum exhaust in the first stage vacuum shaft seal chamber 40 is the exhaust level by the turbo molecular pump, and the level of vacuum exhaust in the second stage vacuum shaft seal chamber 41 is the exhaust level by the ion pump. A bellows joint 27 is disposed outside the vacuum chamber 3 along the axial direction of the rotary drive shaft 30 protruding in the axial direction from the first support 4, and a second-stage vacuum shaft seal chamber 41 is further provided outside the axial direction. Further, the first-stage vacuum shaft seal chamber 40 is disposed on the outer side in the axial direction.
[0040]
A bearing housing 42 that functions as a lid for the first stage vacuum shaft seal chamber 40 is provided on the outer periphery of the rotary drive shaft 30, and a conical roller bearing 43 is fixed to the recess formed in the bearing housing 42 by a bearing retaining ring 44. Has been. An O-ring 46 having heat resistance and radiation resistance is provided between the outer periphery of the rotary drive shaft 30 and the bearing housing 42. Further, a pressing force adjusting nut 45 is provided outside the conical roller bearing 43.
[0041]
A housing 47 constituting the first stage vacuum shaft seal chamber 40 is provided adjacent to the bearing housing 42, and a needle roller bearing 48 is fixed to the recess by a bearing retaining ring 49. The bearing housing 42 is fastened to the housing 47 by bolts 51. Between the bearing housing 42 and the housing 47, an O-ring 52 for fixing and having heat resistance and radiation resistance is provided. Further, an O-ring 53 having heat resistance and radiation resistance is provided between the housing 47 and the rotary drive shaft 30 for exercise (the rotary drive shaft 30 rotates and slides).
[0042]
A housing 50 constituting the second-stage vacuum shaft seal chamber 41 is provided between the housing 47 and the bellows joint 27. A specially shaped seal ring 55 and a seal ring presser cover 56 for attaching the seal ring 55 to the housing 50 with bolts 57 are provided in the housing 50. The housing 50 is fastened to the housing 47 by bolts 58. A wall surface between the housing 47 and the housing 50 is provided with an O-ring 54 for fixing and having heat resistance and radiation resistance.
[0043]
The low pressure side of the second-stage vacuum shaft seal chamber 41 is connected to the vacuum chamber opening lids 28 provided on both sides of the vacuum chamber 3 by bellows joints 27, whereby the inside of the vacuum chamber 3 is desired. The ultra high vacuum is maintained. The bellows joint 27 is fastened to the housing 50 by a bolt 59.
[0044]
The first-stage vacuum shaft seal chamber 40 is provided with an ICF flange 60 as a first-stage vacuum exhaust port, and a turbo molecular pump system pipe is connected thereto. In the first stage vacuum shaft seal chamber 40, the vacuum level in a high vacuum pressure region that can be evacuated by a turbo molecular pump is maintained.
[0045]
The second-stage vacuum shaft seal chamber 41 performs vacuum sealing of the rotary drive shaft portion due to a differential pressure with the first-stage vacuum shaft seal chamber 40, and causes vacuum leakage from the O-ring 53, first-stage and second-stage vacuum chambers. Ion pump heats the vacuum leak from the O-ring 52 provided between the vacuum shaft seal chambers 40 and 41, the degassing from the surface and the inside of the parts and materials constituting the second-stage vacuum shaft seal chamber 41, etc. Exhaust. The second-stage vacuum shaft seal chamber 41 is provided with an ICF flange 61 as a second-stage vacuum exhaust port, to which an ion pump system pipe is connected. Thereby, the inside of the second stage vacuum shaft seal chamber 41 is maintained in an ultra-high vacuum state.
[0046]
The second-stage vacuum shaft seal chamber 41 and the inside of the vacuum chamber 3 are partitioned as separate vacuum chambers by a special-shaped seal ring 55 whose shape is shown in detail in FIG. As shown in FIG. 7, there is a 45-degree inclined portion 30c that connects the large-diameter portion 30a and the small-diameter portion 30b of the rotary drive shaft 30, and the seal ring 55 is pressed against this portion. The seal ring 55 is formed with an inclined pressing portion 55 a and a vertical pressing portion 55 b, and the vertical pressing portion 55 b is pressed against the vertical surface of the housing 50 by the seal ring pressing lid 55. The inclined pressing portion 55a is pressed against the inclined portion 30c of the rotary drive shaft 30 by a pressing force adjusting nut 45 (see FIG. 6).
[0047]
The seal ring 55 is 9 × 10 inside the vacuum chamber 3. ^-11 It has ultra-high vacuum resistance in order to maintain an ultra-high vacuum below Torr, and has heat resistance that can withstand the baking temperature during heating and exhaust for ultra-high vacuum, and under conditions exposed to radiation. Must be radiation resistant to withstand use. Further, the seal ring 55 has good lubrication resistance without lubrication, small creep at high temperature, excellent gas discharge resistance in ultra-high vacuum, and physical properties (tensile strength, elongation, It is required to be a material having excellent bending strength, flexural modulus, compressive modulus, compressive stress-strain characteristics, fatigue limit, and the like, and excellent machinability. Therefore, in the present invention, a polyimide resin processed into a special shape shown in FIG.
[0048]
As described above, adjustment of the pressing force when pressing the polyimide seal ring 55 against the inclined portion 30 c of the rotary drive shaft 30 is performed by the pressing force adjusting nut 45. The pressing force adjusting nut adjusts the pressing force by pressing the entire bearing housing 42 and the housings 47 and 50 constituting the differential exhaust mechanism 23 from the axial direction. And even when a vacuum leak occurs from the inclined pressing portion 55a of the seal ring 55, the pressing force to the inclined portion 30c can be increased by retightening the pressing force adjusting nut 45 provided in the atmosphere. Vacuum leak can be easily stopped. The shape of the seal ring 55 is not limited to the configuration shown in FIG. 7, and is preferably selected according to the shape of the contact portion with the rotation drive shaft 30.
[0049]
The conical roller bearing 43 receives the thrust load due to the pressing force described above and the radial load generated between the rotary drive shaft 30 and the differential exhaust mechanism 23. The needle roller bearing 48 provided in the first stage vacuum shaft seal chamber 40 is concentric with the conical roller bearing 43 and the shaft of the differential exhaust mechanism 23 with respect to the shaft of the rotary drive shaft 30. The radial load is supported by rotation. Further, the needle roller bearing 48 provides guidance for minute movement (slight sliding movement) in the axial direction of the differential exhaust mechanism 23 when the polyimide seal ring 55 is pressed against the inclined portion 30c of the rotary drive shaft 30. Also has a role.
[0050]
Since the needle roller bearing 48 is used in an ultra-high vacuum environment, the use of lubricating oil such as grease is strictly prohibited, and it can be used without lubrication in order to eliminate gas emission from the bearing. For this reason, gold-plated ones are used. The same applies to bearings used in other vacuum chambers 3.
[0051]
In addition, the bearing 32 provided in the vacuum chamber 3, the conical roller bearing 43 provided in the differential exhaust mechanism 23, and the needle roller bearing 48 are arranged so that their axial centers are on the same straight line. The rotary drive shaft 30 is supported with extremely high accuracy.
In the above description, the upper differential exhaust mechanism 23 has been described. However, the lower differential exhaust mechanism 24 has the same configuration. Further, the differential exhaust mechanisms 23 and 24 are provided on both sides of the support bodies 4 and 5, respectively, but the configuration is the same (see FIGS. 4 and 5).
[0052]
<Rotary drive device>
Next, the rotation drive device will be described. As shown in FIG. 4, the first rotation driving device 20 includes a backlashless geared pulse motor 63, a first gear 64 attached to the output shaft of the geared pulse motor 63, and meshing rotation with the first gear 64. A second gear 65 whose axis is located on the rotary drive shaft 30, a harmonic drive speed reduction mechanism 66, and a backlashless coupling 67 are provided. Thereby, by driving the pulse motor 63, the rotation drive shaft 30, that is, the first support body 4 and the first magnet row 4a can be rotated.
[0053]
A chain 71 is wound around a sprocket 68 provided on the opposite side of the output shaft of the geared pulse motor 63 and a sprocket 70 provided on an absolute value type rotary encoder 69. The rotary encoder 69 can perform highly accurate rotation control of the geared pulse motor 63.
[0054]
The second rotation drive device 21 also has the same configuration, and by driving the pulse motor 63, the rotation drive shaft 30, that is, the second support 5 and the second magnet array 5a can be rotated.
[0055]
<Elevating mechanism of each support>
As already described, the mechanism of the connecting portion between the first support 4 and the lifting shaft 17 is shown in an enlarged manner in FIG. A rotation drive shaft 30 integrally formed with the first support 4 is provided, and a bearing chock 33 to which a bearing 32 for supporting the rotation drive shaft 30 is attached is provided. The bearing chock 33 is connected to the lifting shaft 17 integrally by a screw mechanism. The bearing 32 is fixed to the bearing chock 33 by a bearing fixing nut 34.
[0056]
<Removable device>
Next, the attachment / detachment device for the beam path shape conversion unit will be described. As shown in FIG. 4, the electron beam is introduced from the left side through the beam passage 74 and reaches the opening 3 a of the vacuum chamber 3. In the opening 3a, the beam diameter is substantially elliptical. This electron beam is guided to the gap space between the first magnet row 4a selected in the first support 4 and the second magnet row 5a selected in the second support 5, and in this gap space The cross-sectional shape of the beam diameter is substantially rectangular. Therefore, the beam path shape conversion unit 73 is provided so that the cross-sectional shape of the beam diameter is smoothly connected from an ellipse to a rectangle.
[0057]
In addition to the functions described above, the beam path shape conversion unit 73 has a cooling function for suppressing heat generation by the electron beam, and a current generated in the first and second magnet arrays 4a and 5a is supplied to the beam path shape conversion unit 73. It also has a function to escape to ground. Therefore, the end of the beam path shape conversion unit 73 is pressed against the end M of the first and second magnet arrays 4a and 5a.
[0058]
However, if the first and second supports 4 and 5 are to be driven to rotate, the beam path shape conversion unit 73 is being pressed and cannot be rotated as it is. Therefore, an attachment / detachment device is provided for switching the beam path shape conversion unit 73 between a state in which the beam path shape conversion unit 73 is pressed against the end of each of the magnet rows 4a and 5a and a state in which the beam path shape conversion unit 73 is disconnected from the end.
[0059]
The detailed shape of the beam path shape conversion unit 73 is shown in FIG. In this figure, a passage forming portion 75 and a cooling pipe 76 provided on the outer periphery of the passage forming portion 75 are shown. The passage forming portion 75 is made of a thin plate of beryllium copper, and slits are cut in several places to form an aggregate structure of strips, thereby smoothly connecting the elliptical shape and the rectangular shape. In FIG. 4, the beam path shape conversion unit 73 shown in FIG. 13 is provided vertically.
[0060]
The attachment / detachment device is divided into a first attachment / detachment device 78 located on the upper side and a second attachment / detachment device 79 located on the lower side (see FIG. 4). The first attachment / detachment device 78 is supported by the upper I-beam 14. The second attachment / detachment device 79 is supported by the lower I beam 15. Accordingly, the first and second attachment / detachment devices 78 and 79 can be moved up and down in conjunction with the vertical movement of the first and second supports 4 and 5. The first attachment / detachment device 78 and the second attachment / detachment device 79 have the same configuration.
[0061]
<Specific configuration of the detachable device>
8 is a front view showing a part of the first attachment / detachment device 78, FIG. 9 is a view showing the remaining part of the first attachment / detachment device 79, and FIG. 11 is a side view showing a link mechanism in the first attachment / detachment device 78. 12 and 12 are perspective views showing the configuration of the link mechanism.
A heat conduction suppression supporter 81 is connected to the lower end of the piston rod 82 constituting the air actuator, and an elevating shaft 80 is connected to the lower end of the heat conduction suppression supporter 81.
[0062]
Next, the details of the link mechanism will be described. As shown in FIGS. 11 and 12, this link mechanism includes a gate-shaped two-row link driving bracket 83 connected to the lower portion of the lifting shaft 80, and an upper first swing. Link 87, lower second swing link 88, drive link 85 for driving first and second swing links 87, 88 synchronously, and connecting swing for connecting drive link 85 and drive bracket 83 to each other. A moving link 84, a support frame 86 for defining the swing fulcrum of the first and second swing links 87 and 88, and a drive link 89 for driving the detachable plate of the beam path shape conversion unit 73. ing.
[0063]
The support frame 86 has a support portion 86 a fixed to the bearing chock 33. The support frame 86 is provided with swing support points 87a and 88a of the first and second swing links 87 and 88, which are fixed support points. One arm portion of the first swing link 87 is supported by the drive link 85 at a fulcrum 87b, and one arm portion of the second swing link 88 is supported by the drive link 85 at a fulcrum 88b. . One end of the connecting swing link 84 is supported by the drive bracket 83 by a fulcrum 84a, and the other end is supported by the drive link 85 by a fulcrum 84b so as to be relatively swingable. The drive link 89 has a pair of first arm 89a and second arm 89b, and the other arm of the first swing link 87 is connected to the fulcrum 89c of the first arm 89a. The other arm portion of the second swing link 88 is supported on the fulcrum 89d of the arm portion 89b so as to be relatively swingable.
[0064]
As shown in FIG. 11, the drive link 89 is connected to the beam path shape conversion unit 73 and the detachable plate 90 by an appropriate technique such as welding. In FIG. 11, a gap Δ is formed between the end of the detachable plate 90 and the end of the first magnet row 4a, and the first support 4 can be rotated.
[0065]
When the elevating shaft 80 is moved up and down, the first and second swing links 87 and 88 are swung around the swing support points 87a and 88a. As a result, the drive link 89 is moved in the horizontal direction. In conjunction with the horizontal movement of the drive link 89, the detachable plate 90 also moves horizontally. At this time, the drive link 85 also tries to move horizontally, but the drive link 85 can be moved horizontally by providing the connecting swing link 84. In addition, a bellows joint 77 is provided so as to surround a part of the lifting shaft 80, so that the lifting shaft 80 can be moved up and down while maintaining the inside of the vacuum chamber 3 in an ultrahigh vacuum.
[0066]
Therefore, it is possible to switch between the state in which the detachable plate 90 is pressed against the end M and separated from the end M. That is, the beam path shape conversion unit 73 is pressed by the end portion M of the first and second magnet arrays 4a and 5a via the attachment / detachment plate 90, or is separated from the end portion M. The gap Δ may be about 1 to 2 mm.
[0067]
Although not shown, a gold-plated rolling bearing is employed at each fulcrum constituting the link mechanism. This enables non-lubricating support in an ultra-high vacuum environment.
[0068]
<Configuration of air actuator>
Next, the structure of the air actuator in the 1st attachment / detachment apparatus 78 is shown by FIG. The mechanism shown in FIG. 9 is located above the mechanism shown in FIG.
The air actuator includes a first bracket 92 formed in a cylindrical shape, a second bracket 93 fastened to the lower end portion of the first bracket 92 by a bolt 94, and a cylinder provided at the upper end portion of the first bracket 92. And a cover 95. In addition, a pressing force adjusting screw 96 provided at the upper end of the piston rod 82, a piston 97 provided immediately below the pressing force adjusting screw 96, and a compression acting between the piston 97 and the second bracket 93. And a spring 98.
[0069]
An O-ring 99 is provided between the cylinder cover 95, the first bracket 92, and the joint. A piston seal 100 is provided between the outer peripheral surface of the piston 97 and the first bracket 92, and a rod seal 101 is provided between the inner peripheral surface of the piston 97 and the piston rod 82. A duct seal 102 is provided between the inner peripheral surface of the second bracket 93 and the piston rod 82. A supply port 92 a for introducing compressed air is formed on the upper side surface portion of the first bracket 92. An exhaust port 92 b is provided on the lower side surface portion of the first bracket 92. The compression force of the compression spring 98 and the stroke when attaching / detaching the attachment / detachment plate 90 can be adjusted by the compression force adjusting screw 96.
[0070]
A base 103 is provided immediately below the second bracket 93, and both are fastened by bolts 104. The base 103 is provided with a guide bush 105 for guiding the piston rod 82. The base 103 and the guide bush 105 are also provided below the piston rod 82 (see FIG. 8).
[0071]
With the above configuration, the piston rod 82 can be pushed down by introducing compressed air from the supply port 92a. FIG. 9 shows a state where the piston rod 82 is pushed down. As a result, the supporter 81 and the lifting shaft 80 are also pushed downward. Accordingly, in FIG. 11, the first and second swing links 87, 88 are rotated counterclockwise around the swing support points 87a, 88a. In conjunction with this, the drive link 89 acts to move leftward in FIG. 11, so that the detachable plate 90 is detached from the end M of the first magnet row 4a. In a state where compressed air is not supplied, the piston rod 82 is pushed upward by the spring force of the compression spring 98. Thereby, the detachable plate 90 is pressed against the end M.
[0072]
<Cooling mechanism of support>
A cooling water passage is provided to cool the first and second supports 4 and 5. Here, since the 1st, 2nd support bodies 4 and 5 are attached in the inside of the vacuum chamber 3, special consideration is needed when comprising a cooling water channel | path.
The cooling mechanism unique to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 14A is a cross-sectional view of the first support 4 and FIG. 14B is a side view of the cooling water passage.
[0073]
As already described, the rotary drive shafts 30 and 31 are integrally formed on both sides of the first support 4 in the axial direction (see FIGS. 4 and 5). A through hole for the cooling water passage is formed so as to pass through the integrated rotation drive shafts 30 and 31 and the shaft core of the first support 4.
[0074]
A pipe 37 is provided in the through hole, and is supported by the first support 4 by four support portions 37a protruding in the radial direction. The inside of the pipe 37 functions as a cooling water passage forward path 37b, and the outside functions as a cooling water passage return path 37c. A cooling water introduction part I into which cooling water is introduced is provided at one end of the elongated pipe 37, and a cooling water discharge part O is provided in the immediate vicinity thereof. The cooling water introduction part I and the cooling water discharge part O are provided in a portion protruding from the vacuum chamber 3 of the rotary drive shaft 31 (see FIG. 5), and can introduce and discharge the cooling water from the atmosphere. .
[0075]
Further, since the cooling water supply source should not rotate when each magnet row is driven to rotate, a fixed cooling water distribution box 39 is provided as shown in FIG. The cooling water distribution box 39 is formed with an introduction portion 39 a for introducing cooling water and a discharge portion 39 b for discharging cooling water, and further, water leakage between the outer peripheral surface of the rotary drive shaft 31. An O-ring 39c for prevention is provided.
[0076]
The cooling water introduced from the cooling water introduction part I passes through the cooling water passage forward path 37b, passes through the inside of the first support 4 and reaches the end of the rotation drive shaft 30 on the other side. A lid member 38 for sealing the cooling water passage is provided at this end. The cooling water is reversed at this portion, passes through the cooling water passage return path 37c, and is discharged from the cooling water discharge portion O. The lid member 38 is provided in a portion protruding from the vacuum chamber 3 of the rotary drive shaft 31, that is, in the atmosphere. In this way, the first support 4 can be cooled without affecting the ultrahigh vacuum performance of the vacuum chamber 3.
[0077]
<Another embodiment>
The bearing used in this embodiment is gold-plated, but a gold coating may be applied by ion plating, vapor deposition, sputtering, or the like in addition to plating.
[0078]
【The invention's effect】
As described above, according to the configuration of the present invention, a plurality of first magnet rows and second magnet rows are sealed inside the vacuum chamber 3. Therefore, the gap space δ between the selected first magnet row and the second magnet row can be reduced as compared with the conventional case, which contributes to the downsizing of the entire apparatus and obtains brighter light than before. The revolver type insertion light source P that can be provided can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a configuration of a revolver type insertion light source according to an embodiment.
FIG. 2 is a side view showing a configuration of a revolver type insertion light source according to the embodiment.
FIG. 3 is a diagram schematically showing the configuration of a magnet array
FIG. 4 is a diagram showing a configuration of a revolver type insertion light source located on the left side of FIG.
FIG. 5 is a diagram showing a configuration of a revolver type insertion light source located on the right side of FIG. 1;
FIG. 6 is a diagram showing a detailed configuration of the differential exhaust mechanism
FIG. 7 is an enlarged view showing the structure of the seal ring.
FIG. 8 is a front view showing a part of the first attachment / detachment device.
FIG. 9 is a view showing the remaining part of the first attachment / detachment device.
FIG. 10 is an enlarged view showing an elevating mechanism of the support body.
FIG. 11 is a side view showing a link mechanism in the first attachment / detachment device.
FIG. 12 is a perspective view showing a configuration of a link mechanism.
FIG. 13 is a diagram showing details of a beam path shape conversion unit.
FIG. 14 is a diagram showing a configuration of a support cooling mechanism.
[Explanation of symbols]
3 Vacuum chamber
4 First support
4a 1st magnet row
5 Second support
5a Second magnet row
6 First linear drive device
14 Upper I-beam
15 Lower I beam
20 First rotation drive device
21 2nd rotation drive device
23 Differential exhaust mechanism
24 Differential exhaust mechanism
27 Bellows fittings
30, 31 Rotation drive shaft
37a Cooling water passage
37b Return path through cooling water
40 First stage vacuum shaft seal chamber
41 Second stage vacuum shaft seal chamber
55 Seal Ring
73 Beam path shape converter
78 First attachment / detachment device
79 Second attachment / detachment device
I Cooling water introduction part
O Cooling water discharge part
P Revolver type insertion light source
δ Gap interval

Claims

A first magnet row in which a number of magnets are arranged in a row;
A first support body in which a plurality of the first magnet rows are attached and supported along the circumferential direction;
A second magnet row in which a number of magnets are arranged in a row;
A second support body in which a plurality of the second magnet rows are attached and supported along the circumferential direction;
Selecting one of the plurality of first magnet rows by rotating the first support and selecting one of the plurality of second magnet rows by rotating the second support A gap space for passing an electron beam formed between the selected first magnet row and the second magnet row,
A vacuum chamber for vacuum-sealing the plurality of first magnet rows and the plurality of second magnet rows;
A rotational drive device for rotationally driving the first support and the second support in order to select the first magnet array and the second magnet array;
A linear drive device for linearly driving the first support and the second support in order to change the gap interval or position of the gap space;
A rotary drive shaft integrally formed with each of the first support and the second support;
A bellows joint provided on a portion of the rotary drive shaft protruding from the vacuum chamber;
A second vacuum shaft seal chamber and a first vacuum shaft seal chamber disposed in order along the axial direction on the axially outer side of the bellows joint,
The revolver type insertion light source, wherein the rotation drive device and the linear drive device are provided in the atmosphere outside the vacuum chamber.

The said rotational drive apparatus is provided with the 1st rotational drive apparatus which rotationally drives the said 1st support body, and the 2nd rotational drive apparatus which rotationally drives the said 2nd support body. Revolver type insertion light source.

The linear driving device includes a first linear driving device that linearly drives the first support and a second linear driving device that linearly drives the second support. Revolver type insertion light source as described.

A first moving base that moves up and down by the first linear drive device;
A first coupling mechanism coupling the first moving base and the first support;
A second moving base that moves up and down by the second linear drive device;
A second connecting mechanism for connecting the second moving base and the second support,
4. The revolver-type insertion light source according to claim 3, wherein the first rotation drive device is supported by the first movement base, and the second rotation drive device is supported by the second movement base. 5.

A seal ring made of synthetic resin having heat resistance and radiation resistance is provided on an outer peripheral portion of the rotary drive shaft at a boundary portion between the inner space of the bellows joint and the second vacuum shaft seal chamber. The revolver type insertion light source according to claim 1.

The revolver-type insertion light source according to claim 5, wherein the synthetic resin is polyimide.

The revolver-type insertion light source according to claim 5 or 6, wherein a pressing force of the seal ring against an outer peripheral portion of the rotary drive shaft is adjustable.

8. The bearing according to claim 1, further comprising a bearing for supporting the rotary drive shaft in the vacuum chamber, wherein a gold coating is applied to at least a rolling contact portion of the bearing. Revolver type insertion light source described in 1.

A beam path shape conversion unit for smoothly connecting a beam path between end portions of the first magnet row and the second magnet row in the row direction and an opening portion into which the electron beam of the vacuum chamber is introduced; Provided,
An attachment / detachment device is provided for switching between a state in which the beam path shape conversion unit is pressed by the end portions of the first magnet row and the second magnet row and a state in which the beam path shape conversion portion is separated from the end portions. The revolver type insertion light source according to any one of claims 1, 4 to 8.

A beam path shape conversion unit for smoothly connecting a beam path between end portions of the first magnet row and the second magnet row in the row direction and an opening portion into which the electron beam of the vacuum chamber is introduced; Provided with an attachment / detachment device for switching between a state in which the beam path shape conversion unit is pressed against the end portions of the first magnet row and the second magnet row and a state in which the beam path shape conversion portion is separated from the end portions, 5. The revolver-type insertion light source according to claim 4 , wherein the attachment / detachment device includes a first attachment / detachment device supported by the first movement base and a second attachment / detachment device supported by the second movement base. .

The first support body and the second support body have the rotation drive shafts formed on both sides in the axial direction, respectively, and a cooling water passage forward path and a cooling water passage return path penetrating the shaft core. ,
A cooling water introduction part provided at a portion protruding from the vacuum chamber of the rotary drive shaft on one side;
The cooling water introduced from the cooling water introduction section is guided to the portion protruding from the vacuum tank of the rotation drive shaft on the other side through the cooling water passage, and reversed. The cooling water passage return path is configured to pass through a cooling water discharge portion provided at a portion protruding from the vacuum chamber of the rotary drive shaft on the one side. The revolver-type insertion light source according to any one of 1, 5 to 10.