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JP4235313B2 - 両面研摩装置 - Google Patents

両面研摩装置 Download PDF

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JP4235313B2
JP4235313B2 JP13563199A JP13563199A JP4235313B2 JP 4235313 B2 JP4235313 B2 JP 4235313B2 JP 13563199 A JP13563199 A JP 13563199A JP 13563199 A JP13563199 A JP 13563199A JP 4235313 B2 JP4235313 B2 JP 4235313B2
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明 堀口
健 磯部
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Nippon Steel Precision Machining Co Ltd
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Sumco Corp
Nippon Steel Precision Machining Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシリコンウエーハの両面ポリシッング等に用いられる両面研摩装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの素材であるシリコンウエーハは、シリコン単結晶から切り出された後にラッピングを受け、その後さらにポリシッングを受けることにより、鏡面状態に仕上げられる。この鏡面仕上げは、これまではデバイス形成面のみに実施されていたが、8インチを超える例えば12インチの如き大径ウエーハにおいては、デバイスが形成されない裏面も鏡面に匹敵する仕上げが要求されるようになり、これに伴ってポリシッングも両面に必要となった。
【0003】
シリコンウエーハの両面ポリッシングには、通常、遊星歯車方式の両面研摩装置が使用される。この両面研摩装置の概略構造を図12及び図13により説明する。なお、図13は図12のA−A線矢示図である。
【0004】
遊星歯車方式の両面研摩装置は、上下一対の回転定盤1,2と、回転定盤1,2間の回転中心回りに遊星歯車として配置された複数のキャリア3,3・・と、回転定盤1,2間の回転中心部に配置された太陽ギヤ4と、回転定盤1,2間の外周部に配置された環状のインターナルギヤ5とを備えている。
【0005】
上側の回転定盤1は昇降可能であり、その回転方向は下側の回転定盤2の回転方向と反対である。回転定盤1,2の各対向面には研摩布(図示せず)が装着されている。各キャリア3は、偏心した円形の収容孔を有し、この収容孔内に、シリコンウエーハからなる円形のワーク6を保持する。太陽ギヤ4及びインターナルギヤ5は、複数のキャリア3に内側及び外側から噛み合い、通常は下側の回転定盤2と同方向に回転駆動される。
【0006】
ポリシッング作業では、上側の回転定盤1を上昇させた状態で、下側の回転定盤2の上に複数のキャリア3,3・・をセットした後、各キャリア3内にワーク6を搬送し、回転定盤2上に供給する。ワーク6,6・・の供給が終わると、上側の回転定盤1を降下させ、回転定盤1,2間、より具体的には上下の研摩布間にワーク6,6・・を挟む。この状態で、回転定盤1,2間に砥液を供給しつつ回転定盤1,2、太陽ギヤ4及びインターナルギヤ5を回転駆動する。
【0007】
この回転駆動により、複数のキャリア3,3・・は、逆方向に回転する回転定盤1,2の間で自転しつつ太陽ギヤ4の回りを公転する。これにより、複数のワーク6,6・・が同時に両面研摩される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようなシリコンウエーハの両面ポリッシング作業でも、その作業の自動化は重要な技術課題である。この自動化のためには、例えば、下側の回転定盤2上に複数のワーク6,6・・を自動的に供給することが必要となる。この自動供給については、従来は下側の回転定盤2を固定しておき、その上にセットされた複数のキャリア3,3・・内にワーク6,6・・を吸着式の移載ロボットにより同時に或いは順番に搬送することが考えられている。
【0009】
しかしながら、ワーク6が12インチのシリコンウエーハの場合、ワーク6の大型化に伴って回転定盤1,2及び周囲のインターナルギヤ5等が大型化し、これによる公差の増大の結果として、下側の回転定盤2上に載置されたキャリア3,3・・の位置が不正確になる。その一方では、キャリア3の内径とワーク6の外径との間の公差がより厳しく制限される。これらのため、回転定盤2上のキャリア3,3・・内にワーク6,6・・を機械的に搬送する方法では、キャリア3内にワーク6が完全に嵌合しない危険性があり、このため、作業員による監視及び手直しが必要となり、このことが完全な自動化を阻害する大きな要因になっていることが判明した。
【0010】
本発明の目的は、12インチのシリコンウエーハの如き大径ワークの場合も、下側の回転定盤上への完全自動供給を可能とする両面研摩装置を提供することにある。
【0011】
(削除)
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の両面研摩装置は、研摩すべきワークを保持する複数のキャリアを、上下の回転定盤間で少なくとも自転させることにより、複数のキャリアに保持された複数のワークを同時に両面研摩する研摩装置本体と、研摩装置本体の外側でワークをキャリアに合体させる合体機構と、研摩装置本体の外側でキャリアと合体されたワークを合体状態のまま下定盤上に供給する供給機構とを具備し、前記合体機構は、複数枚のキャリアを所定間隔で上下方向に重ねて支持するキャリア収納部と、キャリア収納部からキャリア位置合わせ部へキャリアを1枚ずつ搬送するキャリア搬送部と、キャリア位置合わせ部で位置合わせされたキャリアにワークを合体状態に組み合わせるべくワークをキャリア位置合わせ部に搬送するワーク第1搬送部とを有し、前記供給機構は、旋回・昇降アームの先端部に吸着ヘッドを有しその吸着ヘッドによりキャリア及びこれに合体したワークを吸着して前記合体機構から下定盤上へ搬送する旋回・昇降式のワーク第2搬送部を有し、前記キャリア搬送部は、キャリア収納部の下降によりキャリア収納部からキャリアを一端部上に移載され、他端部がキャリアとワークの合体部を兼ねるキャリア位置合わせ部とされたテーブルと、テーブル上に一端部で移載されたキャリアをキャリア位置合わせ部へ搬送する搬送機構とを有し、前記キャリア位置合わせ部は、位置決めピンを上面に有する昇降板と、昇降板の上方に設けられて昇降板と共に昇降駆動されるワーク受け台とを有し、昇降板が上昇した状態で位置決めピンは前記テーブルを貫通してテーブル上に突出してテーブル上のキャリアを位置決めすると共に、ワーク受け台はキャリアのワーク収容孔を通ってキャリア上に位置した状態でワークを載置され、この状態から昇降板が初期位置へ下降することにより、ワーク受け台上のワークが、テーブル上で位置決めされたキャリアのワーク収容孔に挿入されて両者を合体状態に組み合わせるものである。
【0013】
従来は、複数のキャリアを下定盤上に予め載せておくことによるキャリアの位置精度低下が問題であった。本発明の両面研摩装置では、下定盤上へワークを供給する際に下定盤上へキャリアを予め載せることをせず、そのワークの供給前、即ち研摩装置本体の外側でウエーハとキャリアの合体操作を行うと共に、その合体操作において、複数枚のキャリアを所定間隔で上下方向に重ねて支持するキャリア収納部からキャリアをキャリア搬送部にて1枚ずつキャリア位置合わせ部に搬送すると共に、キャリア位置合わせ部に搬送に搬送されて位置合わせされたキャリアにワークを第1ワーク搬送部にて順次合体させる。合体操作の後は、キャリアと合体されたワークを第2ワーク搬送部にて合体機構から下定盤上へ順次搬送する。これにより、12インチのシリコンウエーハの場合も、その合体操作が確実に行われ、作業員による監視及び手直しが不要となることにより、下定盤上へのワークの完全自動供給が可能となる。
【0014】
本発明の両面研摩装置では、研摩後のワークはキャリアと別に下定盤上から排出してもよいし、キャリアと合体状態のまま下定盤上から排出してもよいが、後者の方が装置構造簡略化の点から好ましい。即ち、研摩後のワークをキャリアと合体状態のまま下定盤上から排出することにより、ワーク及びキャリアを下定盤上に供給する供給機構が、そのワーク及びキャリアの排出機構に利用可能となる。すなわち、供給機構におけるワーク第2搬送部は、下定盤上で研摩を終えたワークをキャリアと合体状態のまま前記合体機構へ排出する排出機構を兼ねることができる。また、合体機構におけるワーク第1搬送部は、キャリアと合体状態で合体機構へ排出されたワークをキャリアから分離する分離機構を兼ねることができ、合体機構におけるキャリア搬送部は、ワーク第1搬送部にてワークと分離されたキャリアを前記キャリア収納部へ返送する返送機構を兼ねることができる。
【0015】
合体機構については更に、簡単な装置構成で確実な合体操作を可能にする点から、前記キャリア搬送部は、キャリア収納部の下降によりキャリア収納部からキャリアを一端部上に移載され、他端部がキャリアとワークの合体部を兼ねるキャリア位置合わせ部とされたテーブルと、テーブル上に一端部で移載されたキャリアをキャリア位置合わせ部へ搬送する搬送機構とを有するものとされ、ここにおけるキャリア位置合わせ部は、位置決めピンを上面に有する昇降板と、昇降板の上方に設けられて昇降板と共に昇降駆動されるワーク受け台とを有し、昇降板が上昇した状態で位置決めピンは前記テーブルを貫通してテーブル上に突出してテーブル上のキャリアを位置決めると共に、ワーク受け台はキャリアのワーク収容孔を通ってキャリア上に位置してワークを載置され、この状態から昇降板が初期位置へ下降することにより、ワーク受け台上のワークがキャリアのワーク収容孔に挿入されて両者を合体状態に組み合わせるものとされる。
【0016】
下定盤上へのワーク供給については、従来は下定盤を固定しておいて、その定盤上の複数位置へワークを搬送していたが、この供給形態ではワーク搬送機構が複雑になり、搬送精度も低下するので、下定盤を所定角度ずつ回転させる割り出し操作を行うことにより、ワークを定位置へ順番に搬送することが好ましい。
【0017】
この場合、既に下定盤上に載置されているキャリアの下定盤に対する相対運動が生じないように、下定盤の割り出し操作を行うことが望まれる。既に下定盤上に載置されているキャリアは下定盤上で浮いた状態にあって非常に動きやすく、これが動いた場合はワーク位置が狂うと共にその下面が不用意に研磨される。割り出し操作時にキャリアの相対移動を阻止することにより、この問題が解決される。
【0018】
研磨装置本体が後述する複数のキャリアを定位置で自転させる形式の場合は、複数のキャリアに外側から噛み合う一体形式のインターナルギヤが存在しないので、キャリアの相対移動を伴わない割り出し操作が容易である。
【0019】
割り出し操作との組み合わせによる定位置へのワーク供給は、ワークをキャリアと合体させて研磨装置本体に供給する場合だけでなく、研磨装置本体に予めセットされている複数のキャリアにワークを組み合わせる場合にも適用可能であり、その適用により同様の効果を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る両面研摩設備の平面図、図2は同両面研摩設備に使用されている両面研摩装置の平面図、図3は下側の回転定盤の平面図、図4は下側の回転定盤の縦断面図、図5は上側の回転定盤の縦断面図、図6は合体機構の平面図、図7は合体機構の側面図、図8は合体機構内のキャリア搬送機構の側面図、図9は供給機構の平面図及び側面図、図10はブラシ収納部の平面図及び側面図、図11はドレッサ収納部の平面図及び側面図である。
【0021】
図1に示された両面研摩設備は、シリコンウエーハの自動両面ポリッシングに使用される。この両面研摩設備は、横方向に並列された複数の両面研摩装置100,100・・と、その側方に配置されたローダ・アンローダ装置200と、これらを繋ぐバスケット搬送装置300とを備えている。
【0022】
ローダ・アンローダ装置200は、吸着式のワーク搬送ロボット210を備えている。ワーク搬送ロボット210は、シリコンウエーハからなるポリッシング前のワーク400を搬入バスケット220内から取り出して、バスケット搬送装置300内の搬送バスケット310内に移載する。また、ポリッシング後のワーク400を搬送バスケット310内から取り出して、搬出バスケット230内に移載する。
【0023】
搬送バスケット310は、複数枚のワーク400,400・・を所定の間隔で上下方向に重ねて収容する。
【0024】
バスケット搬送装置300は、複数の両面研摩装置100,100・・に対応する複数の昇降機構320,320・・を備えており、ポリッシング前のワーク400が収容された搬送バスケット310を、ローダ・アンローダ装置200から複数の昇降機構320,320・・に選択的に搬送する。また、ポリッシング後のワーク400が収容された搬送バスケット310を昇降機構320,320・・からローダ・アンローダ装置200に搬送する。
【0025】
昇降機構320は、搬送バスケット310内に収容された複数枚のワーク400,400・・を、対応する両面研摩装置100に授受するために、搬送バスケット310をワーク400,400・・の収容整列ピッチに対応するピッチで昇降させる。
【0026】
両面研摩装置100は、図2に示すように、共通のベースフレーム上に研摩装置本体110、第1ワーク搬送部120、ワーク位置合わせ部130、キャリア収納部140、キャリア搬送部150、キャリア位置合わせ部160、第2ワーク搬送部170、ブラシ収納部180及びドレッサ収納部190を搭載した構造になっている。
【0027】
研摩装置本体110は、下側の回転定盤111と、その上に同心状に組み合わされた上側の回転定盤112(図5参照)と、下側の回転定盤111の中心部上に設けられたセンタギヤ113と、下側の回転定盤111の周囲に設けられた複数の自転手段114,114・・とを備えている。
【0028】
下側の回転定盤111は、センタギヤ113の周囲に複数のキャリア500,500・・を支持する。キャリア500は円形の外歯車であり、その中心に対して偏心した位置に円形の収容孔510を有し、この収容孔510内にワーク400であるシリコンウエーハを収容する。
【0029】
この回転定盤111は、図3及び図4に示すように、中心部に開口部を有する円盤であり、中心部に空洞を有する回転支持部材111aの円盤部上に取付けられている。回転支持部材111aは、図示されない駆動機構により所定の方向に回転駆動され、これにより、回転定盤111を所定の方向に回転させると共に、原点位置に停止させる。原点位置とは、ポリッシングの前後、特にポリッシング後における回転定盤111の基準停止位置である。
【0030】
回転定盤111には、回転定盤111を厚み方向に貫通する複数のノズル111b,111b・・が設けられている。複数のノズル111b,111b・・は、回転定盤111が原点位置に停止したときにキャリア500内のワーク400に対応するように設けられている。これらのノズル111b,111b・・は、回転定盤111と回転支持部材111aの円盤部間に設けられた導管111c,111c・・、回転支持部材111aの軸部に設けられた縦孔111d,111d・・及び該軸部に取付けられたロータリジョイント111eなどを介して、図示されない吸引装置に接続されている。
【0031】
上側の回転定盤112は、図5に示すように、環状の盤体であり、回転支持部材112aの円盤部下面に取付けられている。回転支持部材112aは、図示されない駆動機構により昇降駆動されると共に回転駆動される。これにより、回転定盤112は下側の回転定盤111上で昇降すると共に、回転定盤111と逆方向に回転し、且つ原点位置に停止する。
【0032】
回転定盤112には、回転定盤111と同様、回転定盤112を厚み方向に貫通する複数のノズル112b,112b・・が設けられている。複数のノズル112b,112b・・は、前記ノズル111b,111b・・と同様、回転定盤112が原点位置に停止したときにキャリア500内のワーク400に対応するように設けられている。これらのノズル112b,112b・・は、導管112c,112c・・、回転支持部材112aの円盤部に設けられた横孔及び縦孔等を介して、図示されない流体供給装置に接続されている。
【0033】
研摩装置本体110のセンタギヤ113は、回転定盤111の中心部上面に設けられた円形の凹部111fにより位置決めされ、回転定盤111上に配置された複数のキャリア500,500・・に噛み合う。センタギヤ113の駆動軸は、回転定盤111の中心部に設けられた開口部111g、回転支持部材111aの中心部に設けられた空洞111hを貫通して、回転支持部材111aの下方に突出し、図示されない駆動装置と連結されている。これにより、センタギヤ113は下側の回転定盤111に対して独立に回転駆動される。
【0034】
複数の自転手段114,114・・は、回転定盤111上に配置された複数のキャリア500,500・・の外側にあり、各自転手段114は、対応するキャリア500に噛み合う垂直な2つの歯車114a,114aを有している。歯車114a,114aは、図示されない駆動装置により同期して同方向に回転駆動され、これにより、対応するキャリア500をセンタギヤ113と共同して定位置で自転させる。歯車114a,114aは又、キャリア500に噛み合う動作位置と、その下方の退避位置との間を昇降することにより、ポリッシング前後にキャリア500を解放する。
【0035】
以上が研摩装置本体110の構造である。以下に、第1ワーク搬送部120、ワーク位置合わせ部130、キャリア収納部140、キャリア搬送部150、キャリア位置合わせ部160、第2ワーク搬送部170、ブラシ収納部180及びドレッサ収納部190の各構造を順番に説明する。
【0036】
なお、研摩装置本体110の外側でワーク400をキャリア500に合体させる合体機構は、第1ワーク搬送部120、ワーク位置合わせ部130、キャリア搬送部150及びキャリア位置合わせ部160により構成されており、第1ワーク搬送部120は、ワーク400を両面研摩装置100に搬入する搬入機構を兼ねている。また、研摩装置本体110の外側で合体されたワーク400及びキャリア500を研摩装置本体110の下側の回転定盤111上に供給する供給機構は、第2ワーク搬送部170により構成されており、この第2ワーク搬送部170は、下側の回転定盤111上で研摩を終えたワーク400をキャリア500と合体状態のまま研摩装置本体110の外側に排出する排出機構を兼ねている。
【0037】
第1ワーク搬送部120は、バスケット搬送装置300の昇降機構320に停止した搬送バスケット310からワーク400を両面研摩装置100に搬入するワーク搬入機構と、ワーク位置合わせ部130からキャリア位置合わせ部160へのワーク400の搬送を行うワーク搬送機構とを兼ねている。この第1ワーク搬送部120は、図6及び図7に示すように、先端部下面にてワーク400を上方から水平に吸着する吸着アーム121と、吸着アーム121を水平方向及び垂直方向に駆動する多関節ロボットからなる駆動機構122とを備えている。
【0038】
ワーク位置合わせ部130は、図6及び図7に示すように、ワーク400を両側からクランプする一対の把持部材131,131と、把持部材131,131を接離駆動する駆動機構132とを備えている。把持部材131,131の各対向面は、ワーク400の外周面に対応した円弧面になっている。
【0039】
第1ワーク搬送部120は、バスケット搬送装置300の昇降機構320に停止した搬送バスケット310からワーク400をワーク位置合わせ部130の図示されない台上に載置する。台上に載置されたワーク400は、両側に離反した把持部材131,131間に位置する。この状態で、把持部材131,131は内側へ接近し、ワーク400を両側からクランプすることにより、ワーク400を定位置に移動させる。これにより、ワーク400は位置決めされる。
【0040】
位置決めされたワーク400は、再び第1ワーク搬送部120により吸着され、後述するキャリア位置合わせ部160に搬送される。
【0041】
キャリア収納部140は、図6及び図7に示すように、複数枚のキャリア500,500・・を所定の間隔で上下方向に重ねて支持する複数段の支持板141,141・・を備えている。支持板141,141・・を支持する支持軸142は、垂直に固定されたガイドスリーブ143により軸方向に移動自在に支持され、ガイドスリーブ143に取付けられたボールネジ式の駆動機構144により軸方向に駆動される。これにより、支持板141,141・・は上限位置から所定ピッチで間欠的に下降し、キャリア500,500・・を後述するキャリア搬送部150の支持台151上に順番に載置する。この載置のために、各支持板141はキャリア500をその一部が両側へ張り出した状態で支持する。
【0042】
キャリア搬送部150は、キャリア収納部140からキャリア位置合わせ部160へキャリア500を搬送する。このキャリア搬送部150は、図6に示すように、キャリア500を水平に支持する支持台151と、支持台151の両側に設けられた一対の搬送機構152,152とを備えている。
【0043】
支持台151は、キャリア収納部140の支持板141,141・・が通過する切り込み151aを、キャリア収納部140側の端部に有している。支持第151のキャリア位置合わせ部160側の端部には、後述するキャリア位置合わせ部160の受け台162が通過する円形の大径開口部151bと、複数の位置決めピン163,163・が挿入される複数の小径開口部151c,151c・が設けられている。
【0044】
各側の搬送機構152は、図8に示すように、支持台151の側面に取付けられた水平なガイドレール152aと、ガイドレール152aに移動自在に支持されたスライダ152bと、スライダ152bを駆動する駆動機構152cとを備えている。駆動機構152cは、モータでベルトを駆動することにより、ベルトに連結されたスライダ152bをガイドレール152aに沿って直進駆動する。スライダ152bは、上方に突出するピン状の係合部152dを有している。係合部152dは、支持台151上に載置されたキャリア500の外周歯の側部に係合する。
【0045】
即ち、両側の搬送機構152,152のスライダ152b,152bが支持台151の一端部両側に位置する状態で、キャリア収納部140から支持台151の一端部上にキャリア500が載置されることにより、キャリア500の外周歯の両側部には両側のスライダ152b,152bの係合部152d,152bが係合する。この状態で、スライダ152b,152bが支持台151の他端部両側へ同期して移動することにより、キャリア500は支持台151の他端部上まで搬送され、キャリア位置合わせ部160に送られる。
【0046】
キャリア位置合わせ部160は、支持台151の他端部と組み合わされているこのキャリア位置合わせ部160は、図6及び図7に示すように、キャリア500を位置決めするための昇降板161と、ワーク400を載置する円形の受け台162とを備えている。昇降板161は、上方に突出した複数の位置決めピン163,163・を有している。受け台162は、昇降板161の上方に位置し、下方の駆動機構164により、昇降板161と共に昇降駆動される。
【0047】
即ち、キャリア位置合わせ部160は、上段の受け台162の上面が、キャリア搬送部150の支持台151の上面とほぼ面一となる状態を初期位置とする。従って、この初期位置では、複数の位置決めピン163,163・は、支持板151の下方に位置する。この状態で、キャリア500が支持台151の他端部上に搬送されると、キャリア500の収容孔510は、支持台151の大径開口部151bと合致する。その搬送が終わると、昇降板161及び受け台162が上昇する。この上昇により、複数の位置決めピン163,163・は、支持台151の他端部に設けられた小径開口部151c,151c・を通って、他端部上のキャリア500に設けられた複数の位置決めのための小径孔520,520・に下方から挿入される。これにより、キャリア500は、支持台151の他端部上で位置決めされる。
【0048】
このとき、受け台162は、支持台151の大径開口部151b及びキャリア500の収容孔510を通って、キャリア500の上方まで上昇する。上昇した受け台162の上には、ワーク位置合わせ部130で位置合わせされたワーク400が、第1ワーク搬送部120により吸着搬送され、載置される。この載置が終わると、昇降板161及び受け台162は初期位置まで下降する。これにより、支持台151の他端部上で位置決めされたキャリア500の収容孔510に受け台162上のワーク400が挿入され、ワーク400がキャリア500と分離自在な合体状態に組み合わされる。
【0049】
両面研摩装置100の第2ワーク搬送部170は、この合体したワーク400及びキャリア500を研摩装置本体110へ搬送する。この第2ワーク搬送部170は、図9に示すように、水平なアーム171の先端部に取付けられた吸着ヘッド172と、アーム171をその基部を中心として水平面内で回転させると共に垂直方向に昇降駆動する駆動機構173とを備えている。
【0050】
吸着ヘッド172は、その下方に合体したワーク400及びキャリア500を水平に保持するために、下面に複数の吸着パッド174,174・・を装備しており、この吸着と、アーム171の回転及び昇降に伴う吸着ヘッド172の旋回及び昇降との組み合わせにより、キャリア位置合わせ部160で合体したワーク400及びキャリア500が研摩装置本体110の下側の回転定盤111上へ搬送される。吸着ヘッド172には、後述するドレッサ収納部190の複数の支持ピン193、193・との干渉を回避するために、複数の逃げ孔172a,172a・が設けられている。
【0051】
ブラシ収納部180は、図10に示すように、複数枚のブラシ600,600・・を厚み方向に重ねて支持する支持台181と、支持台181上のブラシ600,600・・を保持する複数の保持部材182,182とを備えている。支持台181を支持する支持軸183は、垂直に固定されたガイドスリーブ184により軸方向に移動自在に支持され、ガイドスリーブ184に取付けられたボールネジ式の駆動機構185より軸方向に駆動される。
【0052】
各ブラシ600は、キャリア500に対応する形状の外歯車であり、回転定盤111,112の対向面に装着される研摩布の清掃に使用される。この清掃のために、ブラシ600の上下面には複数のブラシ部610,610・・が設けられている。ブラシ部610,610・・を分散配置したのは、その吸着搬送を可能にするためである。上面側のブラシ部610,610・・と下面側のブラシ部は、ブラシ600,600・・を積み重ねたときに相互干渉しないように、周方向に変位している。保持部材182,182は、支持台181上のブラシ600,600・・の外周歯部に係合することにより、ブラシ600,600・・を保持する。
【0053】
ドレッサ収納部190は、図11に示すように、複数枚のドレッサ700,700・・を厚み方向に積層して支持する支持台191と、支持台191上のドレッサ700,700・・を保持する複数の保持部材192,192とを備えている。支持台191は、ドレッサ700,700・・を厚み方向に隙間をあけて支持するために、外径が上から下へ段階的に増大する複数の支持ピン193,193・によりドレッサ700,700・・を支持する。支持台191を支持する支持軸194は、垂直に固定されたガイドスリーブ195により軸方向に移動自在に支持され、ガイドスリーブ195に取付けられたボールネジ式の駆動機構196より軸方向に駆動される。
【0054】
各ドレッサ700は、キャリア500に対応する形状の外歯車である。ドレッサ700の外周部上下面には、回転定盤111,112の対向面に装着される研摩布の面慣らしを行うために、多数のダイヤモンドペレット等からなる研削部710,710・・が取付けられている。研削部710,710・・をドレッサ700の外周部に限定的に設けため、このドレッサ700も吸着搬送が可能になる。
【0055】
キャリア位置合わせ部160で合体したワーク400及びキャリア500を研摩装置本体110に吸着搬送する第2ワーク搬送部170は、ブラシ600及びドレッサ700を研摩装置本体110に吸着搬送する搬送部を兼ねている。このため、ブラシ収納部180及びドレッサ収納部190は、第2ワーク搬送部170の吸着ヘッド172の旋回円弧の真下に配置されている。
【0056】
次に、上記両面研摩設備を用いたシリコンウエーハの自動両面ポリッシング操作について説明する。
【0057】
両面研摩装置100は、バスケット搬送装置300の昇降機構320に停止した搬送バスケット310から複数枚のワーク400、400・・を第1ワーク搬送部120により搬入する。具体的には、第1ワーク搬送部120の吸着アーム121により搬送バスケット310内のワーク400,400・・を上から順番に吸着し、ワーク位置合わせ部130の図示されない台上に載置する。ワーク400,400・・の取り出しに伴い、搬送バスケット310は昇降機構320により1ピッチずつ上方へ駆動される。
【0058】
ワーク位置合わせ部130の図示されない台上にワーク400が載置されると、把持部材131,131が接近する。これにより、ワーク400は所定位置に位置決めされる。
【0059】
搬送バスケット310内のワーク400,400・・の搬入と並行して、キャリア収納部140内のキャリア500,500・・がキャリア搬送部150により支持台151の一端部上から他端部上へ搬送され、キャリア位置合わせ部160に送られる。キャリア位置合わせ部160に送られたキャリア500は、昇降板161及び受け台162が上昇し、複数の位置決めピン163,163・が上昇することにより、所定位置に位置決めされる。
【0060】
昇降板161及び受け台162が上昇すると、第1ワーク搬送部120の吸着アーム121により、ワーク位置合わせ部130からその受け台162上にワーク400が搬送される。ここで、第1ワーク搬送部120の吸着アーム121は、ワーク位置合わせ部130で位置合わせされたワーク400を上方から吸着して受け台162上に搬送するだけであるので、ワーク位置合わせ部130でワーク400が所定位置にあれば、受け台162上でもワーク400は所定位置に位置決めされることになり、これにより、ワーク400はその下の位置決めされたキャリア500の収容孔510に対して正確に位置決めされることになる。
【0061】
そして、昇降板161及び受け台162が初期位置に下降することにより、ワーク400はキャリア500の収容孔510に確実に挿入される。
【0062】
このように、研摩装置本体110の外側で位置決めされたワーク400及びキャリア500を、研摩装置本体110の外側で分離自在な合体状態に組み合わせることにより、その合体操作が確実に行われる。従って、作業員による監視及び手直しが不要になる。しかも、ワーク位置合わせ部130へのワーク400の搬送が、吸着式の簡単な第1ワーク搬送部120により行われ、第1ワーク搬送部120に複雑な誘導機構等を設ける必要がないので、装置構成も簡単になる。
【0063】
ワーク位置合わせ部130でワーク400とキャリア500の合体が終わると、そのワーク400及びキャリア500が、第2ワーク搬送部170により合体状態のまま研摩装置本体110の下側の回転定盤111上の定位置に搬送される。このとき、研摩装置本体110では、上側の回転定盤112は上昇し、複数の自転手段114,114・・は下降している。
【0064】
下側の回転定盤11を所定角度ずつ回転させる割り出し操作を行いながら、回転定盤111上の定位置へのワーク400及びキャリア500の搬送を繰り返すことにより、複数枚のワーク400,400・・が下側の回転定盤111上に供給される。回転定盤111上の定位置へワーク400及びキャリア500を順番に搬送する第2ワーク搬送部170は、回転定盤111上の複数位置へ振り分け搬送を行うものと比べて構造が簡単であり、搬送精度も高い。このとき、複数の自転手段114,114・・は下降しているため、回転定盤111上のキャリア500,500・・と噛み合わない。一方、センタギヤ113は回転定盤111上のキャリア500,500・・に噛み合うが、回転定盤111上のキャリア500,500・・が回転定盤111に対して相対移動しないように、回転定盤111の回転に同期して駆動される。これらのため、下側の回転定盤111上に供給されたワーク400,400・・は、回転定盤111の割り出し操作によっても、回転定盤111上での不用意な移動を生じない。
【0065】
下側の回転定盤111上へのワーク400及びキャリア500の搬送が終了すると、複数の自転手段114,114・・が定位置まで上昇すると共に、上側の回転定盤112が下降する。これにより、回転定盤111上の複数のワーク400,400・・は研摩布により上下から挟まれる。この状態で、回転定盤111,112間に砥液を供給しながら、回転定盤111,112を逆方向に回転させる。また、キャリア500,500・・に噛み合うセンタギヤ113及び自転手段114,114・・を同期して回転駆動する。これにより、キャリア500,500・・は回転定盤111,112間の定位置で自転を続け、キャリア500,500・・に保持されたワーク400,400・・は偏心回転運動を行う。これにより、各ワーク400の両面がポリッシングされる。
【0066】
回転定盤111,112間のキャリア500,500・・を定位置で自転させるこの研摩装置本体110は、従来の公転を伴う遊星歯車方式のものと比べて、大型のインターナルギヤが不要となることにより、高い研摩精度を維持しつつ装置価格の低減を図ることができる。また、自転手段114,114・・を昇降式とすることにより、ワーク400,400・・を供給するときの回転定盤111の割り出し操作も、回転定盤111及びセンタギヤ113の回転だけで簡単に行われる。センタギヤ113を自転手段114,114・・と同様に昇降式とすれば、回転定盤111のみの回転で割り出し操作が可能になる。
【0067】
ワーク400,400・・の両面ポリッシングが終了すると、上下の回転定盤111,112は原点位置に停止する。その停止後、上側の回転定盤112に設けられた複数のノズル112b,112b・・から水等の流体を噴射しつつ、その回転定盤112を上昇させる。また、下側の回転定盤111に設けられた複数のノズル111b,111b・・を吸引する。
【0068】
このとき、上下の回転定盤111,112は原点位置に停止しているので、ノズル112b,112b・・はワーク400,400・・の上面に対向しており、ノズル111b,111b・・はワーク400,400・・の上面に対向している。このため、ワーク400,400・・は上方からの流体噴射による押圧と下方への吸引を受け、上側の回転定盤112の上昇時に、液体の溜まった下側の回転定盤111の側に確実に保持される。このため、ワーク400,400・・の乾燥が防止される。しかも、ワーク保持力は、上方からの押圧力も下方への吸引力も共に流体圧であるため、ワーク400,400・・にダメージを与える危険がない。
【0069】
下側の回転定盤111に設けられた複数のノズル111b,111b・・による下方への吸引は、ワーク400,400・・の乾燥を防止するために短時間とし、その吸引の省略も可能である。ノズル111b,111b・・による下方への吸引を省略しても、ノズル112b,112b・・からの流体による上方からの押圧が強力なため、ワーク400,400・・が上側の回転定盤112の側へ移行する危険は殆どない。
【0070】
上側の回転定盤112が定位置まで上昇すると、第2ワーク搬送部170により、下側の回転定盤111上からワーク位置合わせ部130へワーク400,400・・をキャリア500,500・・と合体状態のまま搬送する。この排出時にも、下側の回転定盤11を所定角度ずつ回転させる割り出し操作を行う。
【0071】
ワーク位置合わせ部130へ搬送されたワーク400及びキャリア500は、ワーク位置合わせ部130の合体時と逆の操作により分離される。キャリア500から分離されたワーク400は、第1ワーク搬送部120により搬送バスケット310に収容され、残ったキャリア500はキャリア搬送部150によりキャリア収納部140に収容される。
【0072】
このように、両面ポリッシング後のワーク400,400・・は、ワーク供給に使用される第2ワーク搬送部170、ワーク位置合わせ部130及び第1ワーク搬送部120などを利用して、両面研摩装置100の外に排出され、搬送バスケット310によりローダ・アンローダ装置200へ搬送される。
【0073】
1回の両面ポリッシング作業が終了すると、次の両面ポリッシングを開始する前に、ブラシ収納部180に収納されている複数のブラシ600,600・・が、第2ワーク搬送部170により下側の回転定盤111上へ順次搬送される。この搬送も、ワーク400及びキャリア500の搬送と同様に行われ、回転定盤111は割り出し操作を行う。また、ブラシ収納部180ではブラシ600の搬出ごとに支持台181が1ピッチずつ上昇して、最上段のブラシ600を搬出位置へ移動させる。
【0074】
下側の回転定盤111上へのブラシ600,600・・の搬送が終わると、上側の回転定盤112を下降させ、上下の研摩布間にブラシ600,600・・を挟む。この状態で、回転定盤111,112を逆方向に回転させつつ、ブラシ600,600・・に噛み合うセンタギヤ113及び自転手段114,114・・を同期して回転駆動する。これにより、上下の研摩布がブラシ600,600・・により清掃される。
【0075】
上下の研摩布の清掃が終わると、上側の回転定盤112を上昇させ、第2ワーク搬送部170により、下側の回転定盤111上からブラシ収納部180へブラシ600,600・・を搬送する。このブラシ排出時にも、下側の回転定盤11を所定角度ずつ回転させる割り出し操作を行う。
【0076】
ブラシ600,600・・の排出が終わると、次のワーク400,400・・の両面ポリッシングを開始する。
【0077】
数回の両面ポリッシング作業が終了すると、次の両面ポリッシングを開始する前に、ドレッサ収納部180に収納されている複数のドレッサ700,700・・が、第2ワーク搬送部170により、下側の回転定盤111上へ順次搬送される。この搬送も、ブラシ600の搬送と同様に行われ、回転定盤111は割り出し操作を行い、ドレッサ収納部190ではドレッサ700の搬出ごとに支持台191が1ピッチずつ上昇して、最上段のドレッサ700を搬出位置へ移動させる。
【0078】
下側の回転定盤111上へのドレッサ700,700・・の搬送が終わると、上側の回転定盤112を下降させ、上下の研摩布間にドレッサ700,700・・を挟む。この状態で、回転定盤111,112を逆方向に回転させつつ、ドレッサ700,700・・に噛み合うセンタギヤ113及び自転手段114,114・・を同期して回転駆動する。これにより、上下の研摩布がドレッサ700,700・・により面慣らしされる。
【0079】
ドレッサ700,700・・による上下の研摩布の面慣らしが終わると、上側の回転定盤112を上昇させ、第2ワーク搬送部170により、下側の回転定盤111上からドレッサ収納部180へドレッサ700,700・・を搬送する。このドレッサ排出時にも、下側の回転定盤11を所定角度ずつ回転させる割り出し操作を行う。
【0080】
ドレッサ700,700・・の排出が終わると、ブラシ600,600・・による研摩布の清掃を行ってから、次のワーク400,400・・の両面ポリッシングを開始する。
【0081】
このように、両面研摩装置100は、ブラシ600,600・・を収納するブラシ収納部180及びそのブラシ600,600・・を下側の回転定盤111上へ搬送する第2ワーク搬送部170を備え、研摩布のブラシングを自動で行うことができるので、1回のポリッシングごとと言うような頻繁なブラシングが可能である。従って、ポリッシングの品質を高めることができる。しかも、ブラシ600,600・・を下側の回転定盤111上へ搬送する第2ワーク搬送部170は、ワーク400,400・・を回転定盤111上へ搬送するものであり、これらの搬送を兼用するので、装置構成が簡単である。
【0082】
また、両面研摩装置100は、ドレッサ700,700・・を収納するドレッサ収納部190及びそのドレッサ700,700・・を下側の回転定盤111上へ搬送する第2ワーク搬送部170を備え、研摩布のドレッシングを自動で行うことができるので、数回のポリッシングに1回と言うような頻繁なドレッシングが可能であり、1回のポリッシングごとのドレッシングさえも可能である。従って、ポリッシングの品質をより一層高めることができる。しかも、ドレッサ700,700・・の搬送を行う第2ワーク搬送部170は、ワーク400,400・・を回転定盤111上へ搬送するものであり、これらの搬送を兼用するので、装置構成が簡単である。
【0083】
なお、上記実施形態では、両面研摩装置100は、シリコンウエーハのポリッシングを行うものであるが、シリコンウエーハのラッピングにも適用可能であり、シリコンウエーハ以外のポリッシングやラッピングにも適用可能である。
【0084】
また、両面研摩装置100の研摩装置本体110は、回転定盤111,112間の定位置でキャリア500,500・・の自転のみを行うものであるが、自転と公転を組み合わせた遊星歯車方式であってもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上に説明した通り、本発明の両面研摩装置は、下定盤上へワークを供給する前に、該ワークをキャリアと分離自在な合体状態に組み合わせてから、該ワークをキャリアと合体状態のまま下定盤上に供給することにより、12インチのシリコンウエーハの場合も、その合体操作を確実に行うことかできる。従って、作業員による監視及び手直しが不要になり、下定盤上へのワークの完全自動供給が可能になることにより、12インチのシリコンウエーハの場合も、完全自動の両面研摩が可能になり、その研摩コストが大きく低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る両面研摩設備の平面図である。
【図2】同両面研摩設備に使用されている両面研摩装置の平面図でる。
【図3】下側の回転定盤の平面図である。
【図4】下側の回転定盤の縦断面図である。
【図5】上側の回転定盤の縦断面図である。
【図6】ワークとキャリアを合体させる合体機構の平面図である。
【図7】合体機構の側面図である。
【図8】合体機構内のキャリア搬送機構の側面図である。
【図9】ワークを下定盤上へ供給する供給機構の平面図及び側面図である。
【図10】ブラシ収納部の平面図及び側面図である。
【図11】ドレッサ収納部の平面図及び側面図である。
【図12】両面研摩装置の概略構成図である。
【図13】図12のA−A線矢示図である。
【符号の説明】
100 両面研摩装置
110 研摩装置本体
111,112 回転定盤
113 センタギヤ
114 自転手段
120 第1ワーク搬送部
130 ワーク位置合わせ部
140 キャリア収納部
150 キャリア搬送部
160 キャリア位置合わせ部
170 第2ワーク搬送部
180 ブラシ収納部
190 ドレッサ収納部
200 ローダ・アンローダ装置
300 バスケット搬送装置
400 ワーク
500 キャリア
600 ブラシ
700 ドレッサ

Claims (4)

  1. 研摩すべきワークを保持する複数のキャリアを、上下の回転定盤間で少なくとも自転させることにより、複数のキャリアに保持された複数のワークを同時に両面研摩する研摩装置本体と、研摩装置本体の外側でワークをキャリアに合体させる合体機構と、研摩装置本体の外側でキャリアと合体されたワークを合体状態のまま下定盤上に供給する供給機構とを具備し、
    前記合体機構は、複数枚のキャリアを所定間隔で上下方向に重ねて支持するキャリア収納部と、キャリア収納部からキャリア位置合わせ部へキャリアを1枚ずつ搬送するキャリア搬送部と、キャリア位置合わせ部で位置合わせされたキャリアにワークを合体状態に組み合わせるべくワークをキャリア位置合わせ部に搬送するワーク第1搬送部とを有し、
    前記供給機構は、旋回・昇降アームの先端部に吸着ヘッドを有しその吸着ヘッドによりキャリア及びこれに合体したワークを吸着して前記合体機構から下定盤上へ搬送する旋回・昇降式のワーク第2搬送部を有し、
    前記キャリア搬送部は、キャリア収納部の下降によりキャリア収納部からキャリアを一端部上に移載され、他端部がキャリアとワークの合体部を兼ねるキャリア位置合わせ部とされたテーブルと、テーブル上に一端部で移載されたキャリアをキャリア位置合わせ部へ搬送する搬送機構とを有し、
    前記キャリア位置合わせ部は、位置決めピンを上面に有する昇降板と、昇降板の上方に設けられて昇降板と共に昇降駆動されるワーク受け台とを有し、昇降板が上昇した状態で位置決めピンは前記テーブルを貫通してテーブル上に突出してテーブル上のキャリアを位置決めすると共に、ワーク受け台はキャリアのワーク収容孔を通ってキャリア上に位置した状態でワークを載置され、この状態から昇降板が初期位置へ下降することにより、ワーク受け台上のワークが、テーブル上で位置決めされたキャリアのワーク収容孔に挿入されて両者を合体状態に組み合わせることを特徴とする両面研摩装置。
  2. 前記供給機構におけるワーク第2搬送部は、下定盤上で研摩を終えたワークをキャリアと合体状態のまま前記合体機構へ排出する排出機構を兼ねる請求項1に記載の両面研摩装置
  3. 前記合体機構におけるワーク第1搬送部は、キャリアと合体状態で合体機構へ排出されたワークをキャリアから分離する分離機構を兼ねる請求項1に記載の両面研磨装置
  4. 前記合体機構におけるキャリア搬送部は、ワーク第1搬送部にてワークと分離されたキャリアを前記キャリア収納部へ返送する返送機構を兼ねる請求項3に記載の両面研磨装置。
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