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JP4229402B2 - フィルタ形成ガラス板の加工方法 - Google Patents

フィルタ形成ガラス板の加工方法 Download PDF

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JP4229402B2
JP4229402B2 JP15128998A JP15128998A JP4229402B2 JP 4229402 B2 JP4229402 B2 JP 4229402B2 JP 15128998 A JP15128998 A JP 15128998A JP 15128998 A JP15128998 A JP 15128998A JP 4229402 B2 JP4229402 B2 JP 4229402B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明、カラーフィルタを形成したガラス板の加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
映写機等のプロジェクタに使用されるカラーフィルタは、透明ガラス板を基材として複数の半透明カラーフィルタが縦横に形成され、このガラス板を切削して個々のフィルタに分離する加工がなされる。この切削加工では、通常回転ブレードを備えた精密切削装置が用いられ、フィルタの形成されたガラス板をチャックテーブル上に吸引保持し、そのガラス板を光学的撮像手段で撮像することによりフィルタの存在位置を検出し、フィルタ間の切削ラインに沿って回転ブレードで切削加工する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の加工方法によると、半透明フィルタの形成された透明ガラス板をチャックテーブル上に吸引保持して、光学的撮像手段でフィルタを検出しアライメントをしようとしても、ガラス板全体がチャックテーブルの上面に同化してしまい、半透明フィルタの検出が困難であり、撮像した画像に基づく画像処理は殆ど不可能であった。又、チャックテーブルの上面に種々の色彩を施しても良い結果は得られなかった。
従って、オペレータの肉眼に依存してアライメントを遂行するが、作業能率が悪いばかりか品質のばらつきが生じてしまう。フィルタ形成ガラス板から半透明フィルタを切り出すことは容易でなく、自動でアライメントをし且つ自動で切削することはできなかった。
【0004】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされ、アライメント時にフィルタ形成ガラス板の半透明フィルタを容易且つ正確に検出できるようにした加工方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための手段として、本発明は、半透明フィルタが透明領域によって区画形成されたガラス板を撮像手段によって撮像し、半透明フィルタを検出してガラス板を加工する方法であって、
前記ガラス板を保持する保持面が鏡面加工されていて、この保持面にガラス板を保持する保持工程と、
ガラス板に光を照射する照射工程と、
このガラス板の透明領域を透過して前記鏡面加工された保持面から反射する光と、前記半透明フィルタによって乱反射する光との強弱によってコントラストが生成されるコントラスト生成工程と、
このコントラスト生成工程で生成された明暗のコントラストに基づいて半透明フィルタが前記撮像手段によって検出される検出工程と、
検出工程が終了した後、前記ガラス板に所要の加工が施される加工工程と、から構成されるフィルタ形成ガラス板の加工方法を要旨とする。
又、前記検出工程において、半透明フィルタのコーナーをキーパターンとし、撮像手段によって撮像された画像に基づいてパターンマッチングの画像処理が遂行され、半透明フィルタが検出されること、
前記加工工程は分割工程であり、検出工程が終了した後半透明フィルタを区画する透明領域を切削し、この半透明フィルタを個々に分割すること、
前記鏡面加工された保持面は、ガラス板を吸引保持するチャックテーブルの保持面であること、
前記鏡面加工された保持面は、ガラス板に粘着するテープの保持面であること、を特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳説する。
図1において、1は透明ガラス板であり、このガラス板1に複数の半透明カラーフィルタ2が縦横に配設されている。3はリング状のフレームであり、このフレーム3に前記ガラス板1が薄い粘着テープ4を介して貼着固定されている。
【0007】
前記フレーム3に固定されたガラス板1は、図2に仮想線で示すカセット5内に複数枚収納され、このカセット5が加工装置この場合はダイシング装置のカセット載置領域6上に載置される。カセット載置領域6は昇降可能に形成され、進退自在に形成された搬出入手段7によってカセット5内のフレーム付きガラス板1を待機領域8に搬出し、次いで旋回式搬送手段9によりチャックテーブル10上に搬送する。
【0008】
チャックテーブル10は、表面の保持面10aが鏡面加工されており、回転自在に形成されると共に横方向(X軸方向)に往復移動可能に形成され、両側部には固定具10bを有し、この固定具10bで前記フレーム3を固定することによりガラス板1をチャックテーブル10の保持面10aに保持する。この時、フレーム3はガラス板1の上面より低位となるように固定具10bにより押し下げて固定される。尚、保持面10aにはガラス板1を吸引保持する吸引溝を形成することが好ましい。
【0009】
11は光学的な撮像手段であり、前記ガラス板1に光を照射する照射機能と、撮像された画像に基づいてパターンマッチングする画像処理機能を有し、ガラス板1に形成された前記フィルタ2のアライメントを遂行し位置決めをする。
【0010】
このアライメントは、先ず前記チャックテーブル10を移動して撮像手段11の下に位置付け、ガラス板1の上から光を照射する。この照射光はガラス板1を透過してチャックテーブル10の保持面10aで反射し、再びガラス板1を透過して撮像手段11に入射するが、この際ガラス板1の透明領域を透過して反射する光と、前記半透明のフィルタ2によって乱反射する光との強弱によりコントラストが生成される。
つまり、図3に示すようにガラス板1の透明領域Pと、フィルタ2の半透明領域Qとでは明暗のコントラストが生じる。ガラス板1とチャックテーブル10の保持面10aとの間には、前記粘着テープ4が介在するが光の透過の点では殆ど無視することができる。
【0011】
生成した明暗のコントラストを利用し、例えばフィルタ2のコーナーをキーパターンとし、撮像手段11によって撮像された画像に基づきパターンマッチングの画像処理を遂行することでフィルタ2を容易に検出し、アライメントを正確に行うことができる。
【0012】
アライメントの終了後、切削手段12でガラス板1を切削しフィルタ2を個々に分割する。切削手段12は先端部に回転ブレード13が着脱可能に装着され、前後方向(Y軸方向)及び上下方向(Z軸方向)に移動可能に形成されており、回転ブレード13でフィルタ2を区画する透明領域(切削ライン)に沿って切削する。この切削は、前記チャックテーブル10を回転ブレード13に対してX軸方向に往復移動させ、切削ラインの間隔に合わせて切削手段12をY軸方向にピッチ移動させながら順次切削する。そして、X軸方向の切削ラインを全部切削した後、これと直交する切削ラインをチャックテーブル10を90°回転させることによりX軸方向に合わせて前記と同様に切削する。
【0013】
切削時には切削手段12に配設されたノズル12aから切削水が供給され、この切削水が分割されたフィルタ2に付着するため、切削終了後にスピン洗浄手段14にて洗浄及び乾燥がなされる。15は搬送手段であり、切削後のフィルタ2をフレーム3ごとチャックテーブル10からスピン洗浄手段14まで搬送する。
【0014】
洗浄及び乾燥されたフィルタ2は、フレーム3ごと前記旋回式搬送手段9によって待機領域8に搬送され、次いで前記搬出入手段7によってカセット5内に搬入される。これら一連の工程はタイミングを取りながら連続的に行われる。
尚、チャックテーブル10の保持面10aを鏡面にすることに代え、粘着テープ4の保持面に銀光沢を施して鏡面加工しても良い。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、チャックテーブルの保持面を鏡面加工したので、その上にフィルタ形成ガラス板を保持して光を照射すると、ガラス板1の透明領域と、フィルタの半透明領域とで明暗のコントラストが生じ、この明暗のコントラストにより光学的撮像手段でフィルタを容易且つ確実に検出することができる。従って、撮像した画像に基づく画像処理が可能となり、自動でアライメントを遂行して自動で切削加工することができ、作業能率の向上と品質の向上を図れる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィルタ形成ガラス板をフレームに固定した状態を示す斜視図。
【図2】 本発明に用いる加工装置を示す斜視図である。
【図3】フィルタ形成ガラス板に明暗のコントラストが生じる状態を示す説明図。
【符号の説明】
1…ガラス板
2…フィルタ
3…フレーム
4…粘着テープ
5…カセット
6…カセット載置領域
7…搬出入手段
8…待機領域
9…旋回式搬送手段
10…チャックテーブル
11…撮像手段
12…切削手段
13…回転ブレード
14…スピン洗浄手段
15…搬送手段

Claims (5)

  1. 半透明フィルタが透明領域によって区画形成されたガラス板を撮像手段によって撮像し、半透明フィルタを検出してガラス板を加工する方法であって、
    前記ガラス板を保持する保持面が鏡面加工されていて、この保持面にガラス板を保持する保持工程と、
    ガラス板に光を照射する照射工程と、
    このガラス板の透明領域を透過して前記鏡面加工された保持面から反射する光と、前記半透明フィルタによって乱反射する光との強弱によってコントラストが生成されるコントラスト生成工程と、
    このコントラスト生成工程で生成された明暗のコントラストに基づいて半透明フィルタが前記撮像手段によって検出される検出工程と、
    検出工程が終了した後、前記ガラス板に所要の加工が施される加工工程と、から構成されるフィルタ形成ガラス板の加工方法。
  2. 前記検出工程において、半透明フィルタのコーナーをキーパターンとし、撮像手段によって撮像された画像に基づいてパターンマッチングの画像処理が遂行され、半透明フィルタが検出される請求項1記載のフィルタ形成ガラス板の加工方法。
  3. 前記加工工程は分割工程であり、検出工程が終了した後半透明フィルタを区画する透明領域を切削し、この半透明フィルタを個々に分割する請求項1又は2記載のフィルタ形成ガラス板の加工方法。
  4. 前記鏡面加工された保持面は、ガラス板を吸引保持するチャックテーブルの保持面である請求項1又は2又は3記載のフィルタ形成ガラス板の加工方法。
  5. 前記鏡面加工された保持面は、ガラス板に粘着するテープの保持面である請求項1又は2又は3記載のフィルタ形成ガラス板の加工方法。
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