JP4228889B2 - 空調装置 - Google Patents
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Description
(構成)
図1は、本実施形態に係る車両用空調装置100の構成の概略を示した構成図である。
(作動)
次に、上述した車両用空調装置100を構成する制御装置50における、各室の空調性能を安定的に維持する作動に関して図2を用いて説明する。
上述した構成と作動とにより、一階車室10の冷房能力値Aが一階車室10における最大冷房能力値Bよりも大きい、すなわち一階車室10の熱負荷が高く、かつ、二階車室20の冷房能力値Cが二階車室20における最大冷房能力値Dよりも小さい、すなわち二階車室20の熱負荷が低い場合、二階車室20への空調能力には余裕があると判定し、二階車室20を空調する二階用第一、第二冷凍サイクル19、29のうち、二階用第一冷凍サイクル19内を流通する冷媒を、分流装置30と環流装置40とで、一階用冷凍サイクル9へと分配する事が可能となる。
上述した第一実施形態では、制御装置50における、第一の比較判定手段(ステップS2、ステップS3、ステップS5、ステップS6の処理内容)、すなわち、一階車室10の冷房能力値が、一階車室室10を冷房する冷凍サイクル9の最大冷房能力値Bを超えていれば、二階車室20を冷房する二階用第一冷凍サイクル19から冷媒を分配すると言う処理内容であった。
(作動)
図3に、冷房能力値の高い車室の冷凍サイクルから、熱負荷の高い車室を冷房する冷凍サイクルへ冷媒を分配する際の制御装置50における作動のフローチャートを示す。
(作用効果)
第一実施形態では、まず最大冷房能力値と、現時点での冷房能力値とを比較する作動であった為、実際に分流装置30(第一、第二の二方弁31、33)と環流装置40(第三の二方弁42)とを作動させるまでのステップ数は、ステップS1〜ステップS6まで必要であるが、図3に示すフローチャートでは、実際に分流装置30(第一、第二の二方弁31、33)と環流装置40(第三の二方弁42)とを作動させるまでのステップ数は、ステップS11〜ステップS14となり、少ないステップ数にて、各室の空調による快適性を安定的に維持する事が可能となる。
上述した第一、第二実施形態における分流装置30は、第一、第二の二方弁31、33と分流管32の3つの部品点数にて構成されていたが、分流管32と二階用第一冷凍サイクル19の冷媒配管2との結合部32aに、三方弁34を1つ設ける事で、第一、第二の二方弁31、33を削除する事が可能となり、分流装置30を構成する部品の点数を低減する事が可能となる。
上述した第一〜第三の各実施形態で示した車両用空調装置100には、二階用第一冷凍サイクル19から、一階用冷凍サイクル9へ冷媒を分流させる為に、分流装置30を設けている。
図5に、一階用冷凍サイクル9を構成する膨張弁を電子式膨張弁5aに、二階用第一冷凍サイクル19を構成する膨張弁を電子式膨張弁15aに、それぞれ変更した場合の車両用空調装置100の概略構成図を示す。
電子式膨張弁5aと、電子式膨張弁15aは、通常時は空調用ECUからの制御信号を受信し、弁体の開閉制御を行っている。
図5に示す示す電子式膨張弁5a、15aによって、第一、第二二方弁31、33、若しくは三方弁34による冷媒の分流制御と、同等の分流制御を行う事が可能となるので、分流装置30の構成を更に安価なものにする事が可能となる。
上述した第一〜第四実施形態では、一階車室10と二階車室20との熱負荷を検知する手段としては、室温計8、18であったが、一階車室10と二階車室20とに乗車している乗員の人数を検知する人数検知装置であっても良い。
2、12、22 冷媒配管
3、13、23 コンデンサ
4、14、24 レシーバ
5、15、25 膨張弁
6、16、26 エバポレータ
7a、7b、17a、17b ブロワファン
8、18 室温計(第一、第二熱負荷検知手段)
9 一階用冷凍サイクル
19 二階用第一冷凍サイクル
29 二階用第二冷凍サイクル
30 分流装置(分流手段)
40 環流装置(環流手段)
50 制御装置(制御手段)
60 分配制御装置(分配制御手段)
100 車両用空調装置(空調装置)
Claims (16)
- 第一の室(10)を空調する第一の冷凍サイクル(9)と、
前記第一の冷凍サイクル(9)を構成する第一のエバポレータ(6)と、
第二の室(20)を空調する第二の冷凍サイクル(19)と、
前記第二の冷凍サイクル(19)を構成する第二のエバポレータ(16)と、
前記第一の室(10)または前記第二の室(20)のいずれか一方の室の熱負荷が、前記一方の室を空調する一方の冷凍サイクルの空調能力値を超えた場合、他方の室を空調する他方の冷凍サイクル内を流通する冷媒を、前記他方の冷凍サイクルのエバポレータの冷媒上流側から分配して、前記一方の冷凍サイクルのエバポレータ内に流通させ、他方の冷凍サイクルのエバポレータの冷媒下流側に還流させて、前記一方の冷凍サイクルのエバポレータを流通する冷媒流量を増加させる分配制御手段(60)とを備える事を特徴とする空調装置。 - 前記第二の冷凍サイクル(19)の空調能力値は、前記第一の冷凍サイクル(9)の空調能力値よりも予め高く設定されており、前記分配制御手段(60)は、前記第一の室(10)の熱負荷が、前記第一の冷凍サイクル(9)の空調能力値を超えた場合は、前記第二の冷凍サイクル(19)内を流通する冷媒を前記第一の冷凍サイクル(9)の前記第一のエバポレータ(6)内に分配する事を特徴とする請求項1に記載の空調装置。
- 前記分配制御手段(60)は、前記第一の室(10)における熱負荷を検知する第一の熱負荷検知手段(8)と、
前記第一の冷凍サイクル(9)を構成する第一の膨張弁(5)の上流側冷媒配管と前記第二の冷凍サイクル(19)を構成する第二の膨張弁(15)の上流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する分流手段(30)と、
前記第二のエバポレータ(16)の下流側冷媒配管と、前記第一のエバポレータ(6)の下流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する環流手段(40)と、
前記第一の熱負荷検知手段(8)が検知した熱負荷と、前記第一の冷凍サイクル(9)の空調能力値とを比較判定し、前記熱負荷が前記空調能力値を超えた場合に、前記第二の冷凍サイクル(19)側から前記第一の冷凍サイクル(9)
側に前記冷媒が流通するように前記分流手段(30)の分流作動の制御を行うと共に、前記第一の冷凍サイクル(9)側から前記第二の冷凍サイクル(19)側に前記冷媒が流通するように前記環流手段(40)の環流作動の制御を行う制御手段(50)とからなる事を特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。 - 前記制御手段(50)は、前記第一の熱負荷検知手段(8)が検知した熱負荷と、前記第一の冷凍サイクル(9)の空調能力値とを比較判定する第一の比較判定手段(S2、S3、S5、S6)を備える事を特徴とする請求項3に記載の空調装置。
- 前記分配制御手段(60)は、前記第一の室(10)における熱負荷を検知する第一の熱負荷検知手段(8)と、
前記第二の室(20)における熱負荷を検知する第二の熱負荷検知手段(18)と、
前記第一の冷凍サイクル(9)を構成する第一の膨張弁(5)の上流側冷媒配管と前記第二の冷凍サイクル(19)を構成する第二の膨張弁(15)の上流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する分流手段(30)と、
前記第二のエバポレータ(16)の下流側冷媒配管と、前記第一のエバポレータ(6)の下流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する環流手段(40)と、
前記第一の熱負荷検知手段(8)が検知した第一の熱負荷と、前記第二の熱負荷検知手段(18)が検知した第二の熱負荷とを比較判定し、前記第一の熱負荷が前記第二の熱負荷よりも高い場合に、前記第二の冷凍サイクル(19)側から前記第一の冷凍サイクル(9)側に前記冷媒が流通するように前記分流手段(30)の分流作動の制御を行うと共に、前記第一の冷凍サイクル(9)側から前記第二の冷凍サイクル(19)側に前記冷媒が流通するように前記環流手段(40)の環流作動の制御を行う制御手段(50)とからなる事を特徴とする請求項1または2に記載の空調装置。 - 前記制御手段(50)は、前記第一の熱負荷と、前記第二の熱負荷とを比較判定する第二の比較判定手段(S13、S14)を備える事を特徴とする請求項5に記載の空調装置。
- 前記分流手段(30)は、前記第一の膨張弁(5)の上流側冷媒配管と、前記第二の膨張弁(15)の上流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する分流管(32)と、
前記分流管(32)の前記第二の膨張弁(15)の上流側冷媒配管との結合部(32a)と、前記第二の膨張弁(15)との間の前記冷媒配管に設けられ、前記制御手段(50)と電気的に接続する第一の二方弁(31)と、
前記分流管(32)の途中に設けられ、前記制御手段(50)と電気的に接続する第二の二方弁(33)とからなる事を特徴とする請求項3または5に記載の空調装置。 - 前記分流手段(30)は、前記第一の膨張弁(5)の上流側冷媒配管と、前記第二の膨張弁(15)の上流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する分流管(32)と、
前記分流管(32)と前記第二の膨張弁(15)の上流側冷媒配管との結合部(32a)に設けられるとともに、前記制御手段(50)と電気的に接続する三方弁(34)とから構成される事を特徴とする請求項3または5に記載の空調装置。 - 前記分流手段(30)は、前記第一の冷凍サイクル(9)を構成するとともに、前記制御手段(50)と電気的に接続する第一の電子式膨張弁(5a)と、
前記第二の冷凍サイクル(19)を構成するとともに、前記制御手段(50)と電気的に接続する第二の電子式膨張弁(15a)と、
前記第一の電子式膨張弁(5a)の上流側冷媒配管と、前記第二の電子式膨張弁(15a)の上流側冷媒配管とを、前記冷媒が流通可能に接続する分流管(32)とからなる事を特徴とする請求項3または5に記載の空調装置。 - 前記環流手段(40)は、前記第二のエバポレータ(16)の下流側冷媒配管と、前記第一のエバポレータ(6)の下流側配管とを前記冷媒が流通可能に接続する環流管(41)と、
前記環流管(41)の途中に、前記制御手段(50)と電気的に接続する第三の二方弁(42)とから構成される事を特徴とする請求項3または5に記載の空調装置。 - 前記第一の熱負荷検知手段(8)は、前記第一の室(10)の室内温度を検知する室温検知手段である事を特徴とする請求項3または4に記載の空調装置。
- 前記第一の熱負荷検知手段(8)と、前記第二の熱負荷検知手段(18)とは、前記第一の室(10)ならびに前記第二の室(20)の室内温度を各々検知する室温検知手段である事を特徴とする請求項5または6に記載の空調装置。
- 前記第一の熱負荷検知手段(8)は、前記第一の室(10)の室内者の人数を検知する室内人数検知手段である事を特徴とする請求項3または4に記載の空調装置。
- 前記第一の熱負荷検知手段(8)と、前記第二の熱負荷検知手段(18)とは、前記第一の室(10)ならびに前記第二の室(20)の室内者の人数を各々検知する室内人数検知手段である事を特徴とする請求項5または6に記載の空調装置。
- 前記第二の冷凍サイクルは、複数の冷凍サイクル(19、29)から構成される事を特徴とする請求項1〜3および5または9のいずれかに記載の空調装置。
- 少なくとも2室を有する車両に設けられる事を特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の空調装置。
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