JP4226220B2 - シガレット用フリップトップ型ボックス - Google Patents

Description

【０００１】
この発明は、蓋を備えるパック、特に、シガレット用のヒンジ蓋付きボックスに関し、前記ボックスは、ボックス部と、これに回動可能に接続された蓋と、サブ区域すなわち固定部材を介して蓋内に設けられた別体のブランクからなるプリント媒体すなわちクーポンとを有する。
【０００２】
シガレットパックの構造と製品には、行事等に参加するためのチケットとしての付加的な広告手段としてプリント媒体すなわちクーポンを付加するための増大する需要が存在する。このプリント媒体すなわちクーポンは薄い材料、特に、紙製のブランクである。パック内におけるそれらの位置は、ユーザーに容易なアクセスを保証するものでなければならないが、パックの工業的製造に効率的でなければならない。
【０００３】
クーポンすなわちプリント媒体が、ヒンジ蓋付きボックスの端部壁と重ねたとき内側になる蓋のコーナータブの間において、ヒンジ蓋つきボックスの蓋の内部に固定されるヒンジ蓋付きボックスタイプのシガレットパックは、知られている。
【０００４】
この発明の目的は、プリント媒体すなわちクーポンが、特に取り扱いに有利な位置に設けられる蓋、特にシガレット用ヒンジ蓋付きボックスを提案することである。
【０００５】
この目的を達成するために、この発明のパックは、プリント媒体すなわちクーポンが蓋の区域内に、蓋の前部壁の方向に向く突起を備えるとともに、蓋の前部壁が、その内側に、前記の突起に対応する整合突起を備える点、および、蓋が開かれたとき、前記の突起とこれに対応する突起の相互作用によって、プリント媒体すなわちクーポンがボックス部の区域から引き出すことができる点に特徴を有する。
【０００６】
好ましくは折り曲げられることによって形成される脚部を備えるプリント媒体すなわちクーポンが蓋の前部壁に向けられ、その脚部の自由な境界部が蓋内側タブの横断方向縁部と形状が整合する態様で相互作用を行う１具体例が特に有利である。
【０００７】
その代わりに、プリント媒体／クーポンが、好ましくは、蓋の前部壁に向かう脚部の区域において接着によって蓋の前部壁に接続されても差し支えない。脚部は、パックが製造され、および／またはクーポンが導入されるときは、材料の復元力のおかげで、‐対応して大きさが決められる蓋の内側タブを越えて‐蓋の前部壁の内側に向かって強制的に押されて接着剤を介して蓋の前部壁と接続される。
【０００８】
パックすなわちヒンジ蓋付きボックスの別の特徴は、プリント媒体すなわちクーポンが、好ましくは、容易に剥離可能なように、シガレットの内側包装材のフラップに接続される点であり、前記フラップは、シガレット用のヒンジ蓋付きボックスにおいては従来どおりのものである。前記の接続構造は、フラップを操作することによって、プリント媒体すなわちクーポンがパックから引き出されるか、あるいは、プリント媒体すなわちクーポンがグリップされることによって、フラップが内側包装材から引き裂かれるように形成される。
【０００９】
前記タイプのクーポンを備えるパックは、例えば、DE19506844.0号にしたがって、容易に効率的に製造することができる。
【００１０】
この発明のパックの別の特徴は、添付図面を参照しつつ以下に説明される。
【００１１】
添付図面は、ヒンジ蓋付きボックスタイプのシガレットパックの構造に関する。ヒンジ蓋付きボックスは、ボックス部１０と蓋１１を形成するための薄いカードボード製のブランクを備える。ボックス部１０は、ボックス前部壁１２と、ボックス後部壁１３と、ボックスの両側部壁１４、１５と、ボックス底部壁１６とを有する。同様に、蓋１１は、蓋の前部壁１７と、蓋の後部壁１８と、蓋の両側部壁１９、２０および頂部端部壁２１とを有する。ボックス部１０と蓋１１は、ボックス後部壁１３と蓋の後部壁１８の区域において横断方向を向く関節線２２によって回動可能に互いに接続される。カラー２３は、ヒンジ蓋付きボックス内に設けられる。前記カラーは、カラーの前部壁２４と、カラーの両側部壁２５、２６を有する。このカラー２３は、ボックス部１０内において、底部サブ区域を介して、すなわち、ボックス前部壁１２および／またはボックス両側部壁１４、１５の内側に固定される。カラー２３の頂部サブ区域は、ボックス部１０から突出する。蓋１１が閉じているときは、カラー２３のこの部分は蓋１１によって包囲される(図１、図２参照)。
【００１２】
カラー２３は、弧状に湾曲した縁部によって区画される切り欠き部２７が、カラーの前部壁２４の区域において、ボックス前部壁１２の上方に形成されるように、従来通りに形成される。前記切り欠き部２７は、カラー前部壁２４の両直立隆起部２８、２９によって横方向に区画される。
【００１３】
パックの内容物は、内側包装材３０によって(完全に)包囲されるシガレットグループを有する。このシガレットグループは、内側包装材３０を備えるシガレットブロック３１を形成する。内側包装材３０は、錫箔、紙またはフィルムから構成される。
【００１４】
内側包装材３０は、(端部壁２１に隣接する)頂部壁３２が、折り曲げタブ、すなわち、重ねたとき外側になる外側タブ３３と重ねたとき内側になる内側タブ３４から形成されるように、シガレットグループの周囲に折り曲げられる。外側タブ３３は、内側包装材３０の(直立)前部壁３５に合流する。外側タブ３３の頂部は、フラップ３６、すなわち、引き抜かれるか、分離されることができる内側包装材３０の一部を形成する。シガレットパックが、‐蓋１１を操作して‐初めて開かれるとき、フラップ３６が内側包装材３０から引き抜かれるので、シガレットが取り出しの目的で頂部前部区域に露出される。フラップ３６は、打ち抜き線３７または穿孔列線によって、内側包装材３０から分離されるか、あるいは、別体の独立ブランクとして設計されてもよい。このヒンジ蓋付きボックスは、紙、シート材料等からなり、プリント媒体または広告媒体の機能を備え、以下においてはクーポン３８として参照される薄い壁をなすブランクを伴う。このブランクすなわちクーポン３８は長方形のブランクとして設計され、ヒンジ蓋付きボックスの前側に、すなわち、シガレットブロック３１とヒンジ蓋付きボックスの間に配置される。頂部区域において、クーポン３８は、シガレットブロック３１とカラー２３の間に延出する。
【００１５】
ボックス部１０においては、図１に示されるように、前部壁１２の内側を底部壁１６に至るまで延出することができる。クーポン３８の底部端部区域は、ここでは、円錐状に、すなわち、クーポン３８をパック内に導入するのに都合がよいように、その境界縁部が下に向かって収束するように設計される。このクーポン３８は、底部壁１６の面に支持されることができる。これに代えて、クーポンは、例えば、DE19506844.0号にしたがって、カラー２３またはカラーの前部壁２４の突出面において、底部横断方向境界面に支持されてもよい。
【００１６】
クーポン３８の上部区域は、蓋１１内に延出する。クーポン３８はここで固定される。図１〜図５の模範具体例においては、クーポン３８は、蓋が開かれるとき、クーポンが初期位置から、取り出しのために都合のよい位置にある程度引き出されるように、形状が整合する係合態様によって蓋１１に接続される。
【００１７】
好ましい模範具体例において、クーポン３８は、頂部区域において、蓋１１の整合ストッパーと形状整合態様で相互作用を行うストッパーを形成する。整合ストッパーとして機能する部材は、蓋の前部壁１７の内側と対向接触する蓋の内側タブ３９であり、通常は、接着によって蓋の前部壁１７に接続される。蓋の内側タブ３９の横断方向縁部４０は、クーポン３８のストッパーとして機能する。
【００１８】
前記のクーポンは、折り曲げられることによって脚部４１を備える。この目的で、クーポン３８は、脚部４１の折り曲げ作業に好都合なように、折り曲げ縁部４２に沿って脆弱化材料セクション、例えば、穿孔列線を備える。脚部４１の自由境界縁部４３は、蓋の内側タブ３９と相互作用を行うストッパーを形成する。
【００１９】
クーポン３８は、クーポン３８の折り曲げられた脚部４１が蓋１１内に延出し、蓋の前部壁１７に向かうようにヒンジ蓋付きボックス内に配置される。脚部４１は、蓋の内側タブ３９の上方に配置される。出発位置においては、クーポン３８の境界縁部４３が横断方向縁部４０と向き合って接し、および／または、隣り合うように、それらの大きさが互いに調整される。脚部４１の復元力によって、形状が整合する支持態様が保証され、その結果、蓋の前部壁１７との信頼できる対向接触が保証される。
【００２０】
(最初に)ヒンジ蓋付きボックスを開く場合は、図３、図４および図５から集約される移動ステップにしたがって進行する。蓋の前部壁１７との形状整合接続のために、蓋１１が開かれるとき、クーポン３８はボックス部から引っ張られる。蓋１１が更に開かれるうちに、蓋の前部壁１７とクーポン３８との形状整合による係合は失われる(図４参照)。蓋１１が完全に開かれると、材料によってもたらされる復元力によって、ヒンジ蓋付きボックスから突出するクーポン３８の上部区域は、(多かれ少なかれ)直立した位置に復帰する(図５参照)。クーポン３８は、したがって、上部の自由な部分によって容易にグリップされることができ、ヒンジ蓋付きボックスから外に全長まで引っ張られる。
【００２１】
蓋の内側タブ３９とクーポン３８の脚部４１は、相互の係合が保証されるように、寸法という観点において互いに調整される。現模範具体例においては、蓋の内側タブ３９が蓋の前部壁１７のほぼ半分の高さに亘って延出する。したがって、脚部４１またはクーポン３８は、多かれ少なかれ端部壁２１まで延出することができる。形状整合による係合を失うことなく、前記の延出の比率を変更することも可能である。更にまた、クーポン３８のストッパーの他の形態を蓋の前部壁１７の内側に、例えば、打ち抜き、穿孔等によって形成される蓋の内側タブ３９の内側の突起部によって、蓋の前部壁１７の内側に設けることも可能である。この場合は、クーポン３８またはその脚部４１がこのタイプの材料突起部と向き合って接する。
【００２２】
クーポン３８は、脚部４１が、カラーの前部壁２４の上部境界すなわち隆起部２８、２９の上端部の周囲に亘って折り曲げられるように、ボックス部１０内に配置される。クーポン３８を整合させるために、DE19506844.0号記載の態様で処理することも可能であり、クーポン３８が一旦導入されると脚部４１が隆起部２８、２９の両端部の周囲で折り曲げられる。
【００２３】
脚部４１を備えるクーポン３８の外形と配置は、図６、図７の設計にしたがって工業的な製造を行うことも可能にし、この場合、クーポン３８は接着によって、つまり、１または複数個の接着剤スポット４４によって、蓋の前部壁１７の内側に固着される。この接着剤による接続は、脚部４１の区域に形成される。製造と言う観点においては、脚部４１に存在する復元力がここでも利用される。接着剤スポット４４は、蓋の前部壁１７または脚部４１の内側に付与される。脚部４１が一旦折り曲げられて、ヒンジ蓋付きボックスが完成すると、脚部４１が蓋の前部壁１７と強制的に対向接触されて、接着による接続部が生じる。
【００２４】
この態様で設計されたヒンジ蓋付きボックスを取り扱う間、蓋１１が初めて開かれたとき、クーポン３８はボックス部１０から引き出され(図７参照)、次いで、蓋から分離される。
【００２５】
別の特徴が図８、図９から集約される。この模範具体例においては、クーポン３８がシガレットブロック３１すなわち内側包装材３０に、正確に言えば、１または複数個の接着剤スポット４５によって、接続される。特定の用語を用いて表現すれば、クーポン３８は、内側包装材３０のフラップ３６、すなわち引出しフラップに接続される。図８、図９の模範具体例においては、接着接続部すなわち接着剤スポット４５が、頂部壁３２の外側タブ３３の区域に、つまり、フラップ３６と隣り合う折り曲げタブに接続される。クーポン３８が‐蓋１１が開かれるとき‐グリップされるので、クーポン３８は、先ず最初に、外側タブ３３を直立位置に移し、次に、フラップ３６をその初期位置から引出し、および／または、フラップ３６を内側包装材３０から分離することに役立つ(図９参照)。フラップ３６は、クーポン３８を援用して取り出される。
【００２６】
この場合クーポン３８は、特定の態様で配置される。横断方向の脚部４６が、頂部壁３２の上部の面内に延出して、頂部壁と接続する。１つの端部タブ４７は横断方向脚部４６の面(図８のスタート位置)に折り曲げられ、蓋１１が開かれると、前記の端部タブは材料からもたらされる復元力が原因となって、直立位置に移行される(図９参照)。端部タブ４７は、蓋の前部壁１７の内側まで延出し、および／または、前記前部壁１７と小さな押圧力で向き合って接するので、蓋１１が開いたとき、端部タブ４７が付随的に直立位置に移動する。
【００２７】
図１０、図１１の模範具体例においても、クーポン３８は内側包装材３０に接続される。１または複数個の接着剤スポット４８が直立した前部フラップ壁４９に付与される。クーポン３８は、内側包装材３０の頂部壁３２が自由にアクセス可能なように設計され、および／または、配置される。この設計にあっては、パックが初めて開かれたとき、フラップ３６が従来の態様で、つまり、外側タブ３３を援用して取り出される。クーポン３８は、前記外側タブおよび／またはフラップ３６とともにパックから引き出される(図１１参照)。この設計においては、フラップ３６がしたがって二重の機能を果たす。
【００２８】
参照符号一覧
１０…ボックス部，１１…蓋，１２…ボックス前部壁，１３…ボックス後部壁，１４…ボックス側部壁，１５…ボックス側部壁，１６…底部壁，１７…蓋の前部壁，１８…蓋の後部壁，１９…蓋の側部壁，２０…蓋の側部壁，２１…端部壁，２２…関節線，２３…カラー，２４…カラーの前部壁，２５…カラーの側部タブ，２６…カラーの側部タブ，２７…切り欠き部，２８…隆起部，２９…隆起部，３０…内側包装材，３１…シガレットブロック，３２…頂部壁，３３…外側タブ，３４…内側タブ，３５…前部壁，３６…フラップ，３７…打ち抜き線，３８…クーポン，３９…蓋の内側タブ、４０…横断方向縁部，４１…脚部，４２…折り曲げ縁部，４３…境界縁部，４４…接着剤スポット，４５…接着剤スポット，４６…横断方向脚部，４７…端部タブ，４８…接着剤スポット，４９…フラップ壁。
【図面の簡単な説明】
【図１】 一部を切り欠いて示すヒンジ蓋付きボックスの斜視図。
【図２】 ヒンジ蓋付きボックスの頂部区域の拡大断面図。
【図３】 蓋が開いた状態にある図２の細部。
【図４】 蓋が一層開いた状態にある図２、図３に関連した図。
【図５】 蓋が完全に開いた状態にある図２〜図４に対応した図。
【図６】 ヒンジ蓋付きボックスの別の模範具体例のための図２と同様な図。
【図７】 開いた位置にある図６のヒンジ蓋付きボックス。
【図８】 ヒンジ蓋付きボックスのさらに別の模範具体例のための図２と同様な図。
【図９】 開いた位置にある図８のヒンジ蓋付きボックス。
【図１０】 ヒンジ蓋付きボックスの更に別の模範具体例のための図２と同様な図。
【図１１】 開いた位置にある図１０のヒンジ蓋付きボックス。

Claims (6)

1. シガレット用のヒンジ蓋付きボックスであって、
   ボックス部（１０）と、
   ボックス部に対して回動可能に接続された蓋（１１）と、
   プリント媒体即ちクーポン（３８）と、を有し
   このクーポンは、別個の用紙であって、その領域の一部が蓋（１１）の中に配置され且つ係合される、ヒンジ蓋付きボックスにおいて、
   ａ） 前記蓋の前部壁（１７）の内側に、上方向に向いた横方向縁部（４０）を有する蓋の内側タブ（３９）が設けられていること；
   ｂ） 前記クーポン（３８）は、前記蓋（１１）の内側の領域内に、前記蓋の前部壁（１７）の方向に向いた突出部を有していること；
   ｃ） この突出部は、前記クーポン（３８）を前記蓋の前部壁（１７）の内側に向けて折り畳むことにより形成された脚部（４１）により構成され、この脚部は下方向に向いた境界縁部（４３）を有していること；
   ｄ） 前記クーポン（３８）の前記脚部（４１）が、前記蓋の内側タブ（３９）の上方で、前記蓋の前部壁（１７）の内側に接していること；
   ｅ） 前記脚部（４１）の下方向に向いた境界縁部（４３）が、前記蓋の内側タブ（３９）の、上方向に向いた横方向縁部（４０）に接していること；
   を特徴とするヒンジ蓋付きボックス。
2. 下記特徴を有する請求項１に記載のヒンジ蓋付きボックス：
   前記クーポン（３８）は、シガレットの束と内側包装材（３０）とを有し当該ボックスの中身を構成するシガレットブロック（１１）と、前記ボックス部（１０）との内側に固定されたカラー、即ちカラーの前部壁（２４）との間に、配置されている。
3. 内側包装材（３０）で包まれたシガレットの束のためのヒンジ蓋付きボックスであって：
   ボックス部（１０）と、
   ボックス部に対して回動可能に接続された蓋（１１）と、
   カラー（２３）と、
   プリント媒体即ちクーポン（３８）と、を有し、
   このクーポンは、シガレットの束を包む前記内側包装材（３０）と、前記カラー（２３）即ちカラーの前部壁（２４）との間に配置された、別個の用紙により形成された、ヒンジ蓋付きボックスにおいて：
   ａ） 前記内側包装材（３０）は、フラップ（３６）を有し、このフラップは、当該ヒンジ蓋付きボックスから引き出され、且つ、前記内側包装材（３０）から取り外されることが可能であること；
   ｂ） 前記クーポン（３８）は、前記フラップ（３６）に接着により接続され、それによって、前記フラップ（３６）または前記クーポン（３８）が、前記ボックス部（１０）から引き出されるとき、それぞれの相手方、即ち前記クーポン（３８）または前記フラップ（３６）が、それとともに引き出されることが可能であるように構成されていること；
   を特徴とするヒンジ蓋付きボックス。
4. 下記特徴を有する請求項３に記載のヒンジ蓋付きボックス；
   ａ） 前記カラー（２３）の前部壁（２４）は、弧状に湾曲した縁部により境界付けられる切欠部（２７）を有し；
   ｂ） 前記クーポン（３８）は、前記カラー（２３）の切欠部（２７）の領域内で、前記フラップ（３６）に接着剤（４５）で接続されている。
5. 下記特徴を有する請求項３または４に記載のヒンジ蓋付きボックス；
   前記クーポン（３８）は、横方向の脚部（４６）を有しており、この脚部は、タブを折 り曲げることによって形成された、前記内側包装材（３０）の頂部壁（３２）の領域内で、前記内側包装材（３０）の前記フラップ（３６）に、即ち前記フラップ（３６）に続く外側タブ（３３）に、接続されている。
6. 下記特徴を有する請求項５に記載のヒンジ蓋付きボックス；
   前記横方向の脚部（４６）は、端部タブ（４７）を有しており、この端部タブは、折り畳まれることにより形成され、且つ、前記蓋（１１）が開けられたとき、前記クーポン（３８）をつかむ目的で設けられている。

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