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JP4210094B2 - スケール装置 - Google Patents

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JP4210094B2
JP4210094B2 JP2002295081A JP2002295081A JP4210094B2 JP 4210094 B2 JP4210094 B2 JP 4210094B2 JP 2002295081 A JP2002295081 A JP 2002295081A JP 2002295081 A JP2002295081 A JP 2002295081A JP 4210094 B2 JP4210094 B2 JP 4210094B2
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の工作機械や産業機械或いは精密機械等の機器に付設されて可動部の相対的な移動量や移動位置等の位置情報を検出する位置検出装置、デジタルスケール装置或いはエンコーダ等のスケール装置に関し、さらに詳しくはスケール部材を収納したケース部材と、このケース部材と相対的スライド動作するキャリアユニットとの防塵機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の工作機械、産業機械或いは精密機械等の機器には、一般にスケール装置が付設されてテーブル等の可動部の移動量や移動位置等の位置情報が検出され、この検出出力に基づいて位置制御等が行われる。スケール装置は、光学的、磁気的或いは機械的な位置信号が設けられて機器の固定部に取り付けられる長尺のスケール部材に対して、機器の可動部の移動動作に連動して検出器ユニットがスライド動作してこの検出器ユニットに設けた検出センサが位置信号を検出する。
【0003】
スケール装置は、機器固定部に取り付けられるケース部材内にスケール部材が収納されるとともに、機器可動部にキャリアユニットが取り付けられてなる。スケール装置は、ケース部材内にスケール部材に対してその信号記録面に検出センサを対向させて検出器ユニットが走行自在に配置され、この検出器ユニットが連結部材を介してキャリアユニットと連結されている。スケール装置は、ケース部材の側面にスケール部材の位置信号形成領域に対応してガイド開口が形成され、このガイド開口内に連結部材がスライド動作自在に貫通される。
【0004】
スケール装置は、上述したようにケース部材内にスケール部材と検出器ユニットとを収納することにより、位置信号の塵埃等に対する保護が図られるようにして高精度の測定・検出が行われるように構成される。スケール装置は、ケース部材にガイド開口が形成されており、連結部材のスライド動作を可能とさせながらガイド開口を全長に亘って閉塞するシール機構が付設されている。シール機構については、ガイド開口を全長に亘って閉塞する一対のシールリップ部材を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
スケール装置100は、図9に示すようにケース部材101に形成されたガイド開口102の両側部に沿って合成樹脂やゴム等により成形された一対のシールリップ部材103、104が取り付けられてなる。各シールリップ部材103、104は、それぞれの先端部103a、104aが互いに弾接するようにしてガイド開口102内の両側部に沿って取り付けられている。シールリップ部材103、104は、キャリアユニット105と図示しない検出器ユニットとを連結する連結部材106の両側面に弾接する。シールリップ部材103、104は、連結部材106がガイド開口102内をスライド移動した場合にも、先端部103a、104aが移動方向の全域に亘って両側面に弾接することによってガイド開口102を閉塞した状態に保持する。
【0006】
【特許文献1】
特許第2911746号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したスケール装置100においては、連結部材106がシールリップ部材103、104の先端部103a、104aを押し広げながらガイド開口102内をスライド移動する。スケール装置100においては、連結部材106が、中央部に対してスライド方向の両端部106a、106bに向かって次第に厚みを小さくするように断面形状が略舟形に形成されている。
【0008】
スケール装置100は、上述したように連結部材106の両側面にシールリップ部材103、104の先端部103a、104aが弾接してガイド開口102を閉塞するように構成されているが、図10に示すように両端部106a、106bに厚みがあるためにその近傍部位において先端部103a、104aが弾接せずに隙間107a、107bが生じてしまう。スケール装置100は、このためにシール機構の機能が損なわれてこれら隙間107a、107bから塵埃等が侵入することにより、測定・検出精度が低下したりスケール部材に記録された位置信号が損傷する等の問題が発生する虞があった。
【0009】
したがって、本発明は、連結部材の両端部の近傍におけるシールリップ部材の僅かな隙間の発生を低減することによって塵埃等による影響を低減し、高精度の測定・検出が行い得るようにしたスケール装置を提供することを目的に提案されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかるスケール装置は、スケール部材と、ケース部材と、一対のシールリップ部材と、検出器ユニットと、キャリアユニットと、連結部材と、一対の保持ガイド部材とを備える。スケール装置は、スケール部材の信号形成面に、光学的、磁気的或いは機械的な位置信号が直線上に位置して形成される。スケール装置は、スケール部材を内部に収納固定するケース部材が、スケール部材の信号形成面に対応してガイド開口を形成するとともに、このガイド開口を構成する両側面部の内面にそれぞれガイド開口に沿ってシールリップ取付溝と保持ガイド溝とを上下2段に形成する。スケール装置は、一対のシールリップ部材が、可撓性を有するシート材によって形成され、基端部をケース部材のシールリップ取付溝に固定されることにより先端部が互いに弾接してガイド開口を全域に亘って閉塞する。スケール装置は、検出器ユニットが、ケース部材の内部にスケール部材の信号形成面と対向してスライド自在に収納され、スライド動作することにより内蔵した検出センサによって位置信号を検出して検出信号を出力する。スケール装置は、キャリアユニットが、機器可動部の移動動作に伴ってケース部材と相対的にスライド動作する。スケール装置は、連結部材が、ケース部材のガイド開口を貫通して検出器ユニットとキャリアユニットとを連結するとともに、ケース部材とキャリアユニットとの相対的なスライド動作にしたがって各シールリップ部材を押し広げながらガイド開口内を移動する。スケール装置は、保持ガイド部材が、各シールリップ部材を挟んでキャリアユニットに固定され、ケース部材の保持ガイド溝に沿ってスライド動作される連結部材よりも長尺の部材からなる。スケール装置は、保持ガイド部材が、それぞれの連結部材の両端部の外側近傍位置において相対し、各シールリップ部材の外側面をそれぞれ押圧することにより先端部を弾接させてガイド開口の閉塞習性を付与するシールリップ押圧手段を設ける。
【0011】
以上のように構成された本発明にかかるスケール装置によれば、連結部材の厚みによってその両端部の外側近傍部位において各シールリップ部材の先端部を押し広げるような力が生じる。スケール装置によれば、キャリアユニットに固定されるとともにケース部材に形成した保持ガイド溝に沿ってスライド動作される保持ガイド部材に設けたシールリップ押圧手段が各シールリップ部材の先端部を押圧してその拡がりを抑制することで、連結部材の両端部の外側近傍において隙間の発生を抑制する。したがって、スケール装置によれば、各シールリップ部材によるケース部材内の密閉性が保持されることによって、測定・検出精度が保持されるようにし或いはスケール部材に記録された位置信号の損傷等を防止する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として図面に示したスケール装置1は、例えば精密工作機器等に付設されてテーブル等の可動部の移動量や移動位置等の位置情報を精密に検出して検出信号を制御部等に出力することにより、可動部の位置制御等が行われるようにする。スケール装置1は、図1及び図2に示すように、詳細を省略する機器側の機器固定部2に取り付けられたスケール部3と、機器側の機器可動部4にスケール部3に対向して取り付けられることによりこの機器可動部4の移動動作に伴ってスライド動作する検出部5とから構成される。なお、以下の説明において、上下・左右・内外等の用語は、図1を基準として用いるものとする。
【0013】
スケール装置1は、スケール部3が、長尺のスケール部材6と、このスケール部材6の両端部をそれぞれ支持する支持部材7A、7Bと、スケール部材6を収納するとともに両端部に支持部材7A、7Bが組み合わされるケース部材8等の部材によって構成される。スケール部材6には、詳細を省略するが第1の主面上に、光学的、磁気的或いは機械的な位置信号が直線上に位置して設けられることによってこの第1の主面を信号形成面6aとして構成してなる。スケール部材6は、図1に示すように断面略下向きコ字状を呈する各支持部材7A、7Bの内面に両端部を位置決め保持され、これら支持部材7A、7Bを介してケース部材8の内部空間8a内に固定されて収納される。
【0014】
ケース部材8は、鉄材やステンレス材等の金属板により、図1及び図2に示すようにスケール部材6を収納して長さ方向の全域に亘って被覆するに足る長さを有するとともに、底面部が開放されてチャンネル状に形成されてなる。ケース部材8は、一方の側面部(取付側面部)8b側に詳細を省略するが機器固定部2に取付固定するための取付部が形成されている。ケース部材8は、スケール部材6を収納した状態において、両端の開口部位が支持部材7A、7Bによってそれぞれ閉塞され、取付側面8bにスケール部材6を対峙させた状態で収納する。
【0015】
ケース部材8は、底面部の開放部位が、詳細を後述するように検出部5が機器可動部4の移動動作に伴ってスケール部材6に沿って相対的スライド動作するガイド開口9を構成してなる。ケース部材8は、取付側面部8b、側面部8cが支持部材7A、7Bの下端部から突出する高さを有しており、図1に示すようにそれぞれの突出部位8d、8eの相対する内面に詳細を後述する左右一対のシールリップ取付溝10A、10Bと保持ガイド溝11A、11Bとが上下2段に形成されている。
【0016】
シールリップ取付溝10A、10Bは、ケース部材8の突出部位8d、8eの相対する内面にそれぞれ対向して形成され、少なくともガイド開口9の全長に対応する長さを有する凹溝からなる。シールリップ取付溝10A、10Bは、それぞれ底部から開口部に向かって次第に下方へと傾斜してガイド開口9に開口されている。シールリップ取付溝10A、10Bには、図1に示すように詳細を後述するシールリップ部材12A、12Bが片持ち状態で組み付けられる。
【0017】
保持ガイド溝11A、11Bは、ケース部材8の突出部位8d、8eの相対する内面にそれぞれ対向して形成され、シールリップ取付溝10A、10Bとそれぞれ平行でかつ少なくともガイド開口9の全長に対応する長さを有する凹溝からなる。保持ガイド溝11A、11Bには、詳細を後述するように検出部5の保持ガイド部材21A、21Bが相対係合することによってケース部材8とキャリアユニット13との組合せ状態が保持されるようにする。なお、保持ガイド溝11A、11Bは、キャリアユニット13がスライド動作する際に、保持ガイド部材21A、21Bを溝内にスライド動作可能とする。
【0018】
シールリップ部材12A、12Bは、弾性素材、例えばフッ化系ゴムやポリウレタン樹脂等によって成形されてなる。シールリップ部材12A、12Bは、それぞれシールリップ取付溝10A、10Bに嵌合される基部12a、12bと、この基部12a、12bから一体に突出されたシール部12c、12dとからなる。シールリップ部材12A、12Bは、基部12a、12bがやや厚みのある剛性を有して形成されるとともに、シール部12c、12dが薄肉のシート状とされてなる。
【0019】
シールリップ部材12A、12Bは、全体がガイド開口9の長さとほぼ同等の全長を有しており、各シール部12c、12dがガイド開口9の開口幅の1/2よりもやや大きな長さ(高さ)を有して形成されている。シールリップ部材12A、12Bは、基部12a、12bがシールリップ取付溝10A、10Bに嵌合されることによりケース部材8に片持ち状態で組み付けられ、この組付状態において各シール部12c、12dがガイド開口9内に互いに向き合って突出する。
【0020】
シールリップ部材12A、12Bは、基部12a、12bが上述したように傾斜凹溝からなるシールリップ取付溝10A、10Bに嵌合されることにより、各シール部12c、12dがガイド開口9内に互いに近づきながら下方に向かって突出する。シールリップ部材12A、12Bは、各シール部12c、12dが図1に示すように相対する先端部12e、12fにおいて互いに弾接することによって、ガイド開口9を長さ方向の全域に亘って閉塞する。シールリップ部材12A、12Bは、これによってガイド開口9からケース部材8の内部空間8aへの塵埃等の侵入を防止する作用を奏する。
【0021】
スケール装置1は、検出部5が、機器可動部4に固定された上述したキャリアユニット13と、スケール部材6の位置信号を検出する検出センサ14を搭載した検出器ユニット15と、これらキャリアユニット13と検出器ユニット15とを連結する連結部材16等のユニット体や部材によって構成される。検出器ユニット15は、図2に示すようにスケール部材6の信号形成面6aと平行に対峙する基板部材17と、この基板部材17に対してセンサ取付部材18を介して搭載された検出センサ14と、複数個のガイドローラ19A〜19E等の部材から構成される。
【0022】
検出器ユニット15は、ケース部材8の内部空間8a内に、検出センサ14が信号形成面6aと所定の対向間隔を保持された状態でスケール部材6の長手方向に沿ってスライド自在に収納される。検出器ユニット15は、基板部材17がスケール部材6に対して精密に位置決めされて組み合わされるとともにこの基板部材17に対してセンサ取付部材18が精密に位置決めされて組み合わされることにより、検出センサ14がスケール部材6の位置信号形成領域6bに対して精密に位置決めされる。
【0023】
検出器ユニット15には、詳細を省略するが複数個のガイドローラ19A〜19Eが基板部材17の長手方向の両端部近傍やスケール部材6の下縁部との対向位置にそれぞれ配置されている。検出器ユニット15は、後述するように機器可動部4の移動動作にしたがって各ガイドローラ19A〜19Eが信号形成面6a及び下縁部を転動することにより、スケール部材6に対して縦振れや横振れ等を生じることなく円滑なスライド動作が行われる。
【0024】
検出器ユニット15は、機器可動部4の移動動作に伴ってスケール部材6に沿ってスライド動作することで、検出センサ14が信号形成面6aに設けられた位置信号の検出を行う。検出器ユニット15は、検出センサ14が図示しないフレキシブルケーブルを介してキャリアユニット13と接続されており、位置信号の検出出力をキャリアユニット13へと送出する。
【0025】
キャリアユニット13は、上述したように機器可動部4に固定される。キャリアユニット13は、検出器ユニット15からのフレキシブルケーブルの一端部が接続されるとともに詳細を省略するが図示しない機器制御部や表示装置と接続されたケーブル20が設けられており、検出センサ14が検出した位置信号の検出出力を機器制御部や表示装置へと供給する。キャリアユニット13には、上面部の幅方向の両側に沿って、一対の保持ガイド部材21A、21Bが設けられている。
【0026】
キャリアユニット13は、上述したように連結部材16を介して検出器ユニット15と連結されている。連結部材16は、全体板状の部材であり、図1及び図2に示すように上面部において検出器ユニット15の底面に固定されるとともに基部16aがガイド開口9を貫通しかつ底面部においてキャリアユニット13の上面に固定されることにより、キャリアユニット13と検出器ユニット15とを一体化する。連結部材16は、基部16aが、図3に示すように長さ方向の左右両端部16b、16cの厚みを次第にすぼめた断面略舟型を呈して形成されている。
【0027】
連結部材16には、図3に示すようにガイド開口9を貫通する基部16aの両側面に、シールリップ部材12A、12Bのシール部12c、12dが弾性変形した状態で長さ方向の全域に亘って当接する。連結部材16は、機器可動部4の移動動作に伴ってキャリアユニット13を介してガイド開口9内をスライド動作する際にも、詳細を後述する機構によってシール部12c、12dによる両側面の当接状態が保持される。したがって、スケール装置1は、ガイド開口9内を連結部材16がスライド動作するが、シールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞状態が保持されることでケース部材8の内部空間8aへの塵埃等の侵入が阻止されて精密な計測が行われる。
【0028】
保持ガイド部材21A、21Bは、低摩擦、耐摩耗特性を有する樹脂材、例えばテフロン(登録商標)やポリアセタール樹脂等によって成形される。保持ガイド部材21A、21Bは、それぞれ後述する連結部材16よりもやや長尺の部材であり、図1に示すように断面略コ字状を呈している。保持ガイド部材21A、21Bは、それぞれ下端部がキャリアユニット13に固定されるとともに上端部がケース部材8に形成した保持ガイド溝11A、11Bに相対係合されて組み付けられることにより、図3に示すようにシールリップ部材12A、12Bを挟んで相対して配置される。
【0029】
保持ガイド部材21A、21Bは、保持ガイド溝11A、11Bに相対係合されることにより、キャリアユニット13とケース部材8との組合せ状態、換言すればスケール部3と検出部5との組合せ状態を保持する。したがって、スケール装置1は、保持ガイド部材21A、21Bと保持ガイド溝11A、11Bとが相対係合してスケール部3と検出部5と分離されない構造とすることから、例えばスケール部3と検出部5とを機器固定部2や機器可動部4にそれぞれ取り付ける際にもガイド開口9からケース部材8の内部空間8aへの塵埃等の侵入が防止される。
【0030】
なお、保持ガイド部材21A、21Bは、後述するキャリアユニット13の移動動作に伴って保持ガイド溝11A、11B内を移動動作するが、低摩擦、耐摩耗特性を有する樹脂材によって成形されることでキャリアユニット13を円滑に移動動作させるとともに耐久性も高い。
【0031】
取付側面部8b側に固定される保持ガイド部材21Aには、連結部材16の長さ方向の左右両端部16b、16cの近傍に対向位置してそれぞれガイド開口9に突出する第1のシールリップ押圧部22Aと第2のシールリップ押圧部22Bと一体に形成されている。第1のシールリップ押圧部22Aと第2のシールリップ押圧22Bは、図1に示すように先端部22a、22bがガイド開口9の幅方向の中心よりもやや外側に位置されるとともにシールリップ部材12Aの外側面を押圧するに足る突出量を以って保持ガイド部材21Aに形成されている。
【0032】
側面部8c側に固定される保持ガイド部材21Bにも、保持ガイド部材21A側の第1のシールリップ押圧部22Aと第2のシールリップ押圧22Bとにそれぞれ対向しかつ連結部材16の左右両端部16b、16cの近傍に対向位置してそれぞれガイド開口9に突出する第1のシールリップ押圧部23Aと第2のシールリップ押圧部23Bが一体に形成されている。第1のシールリップ押圧部23Aと第2のシールリップ押圧23Bも、図1に示すように先端部23a、23bがガイド開口9の幅方向の中心よりもやや外側に位置されるとともにシールリップ部材12Bの外側面を押圧するに足る突出量を以って保持ガイド部材21Bに形成されている。
【0033】
保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23Aとは、図3に示すように連結部材16の左端部16bの近傍位置において、シールリップ部材12A、12Bが互いに弾接状態を保持されるようにそれぞれの外側面を押圧して挟持する。保持ガイド部材21Aの第2のシールリップ押圧部22Bと保持ガイド部材21Bの第2のシールリップ押圧部23Bとは、図3に示すように連結部材16の右端部16cの近傍位置において、シールリップ部材12A、12Bが互いに弾接状態を保持されるようにそれぞれの外側面を押圧して挟持する。
【0034】
シールリップ部材12A、12Bは、上述したようにシール部12c、12dが連結部材16の両側面に弾接しているが、連結部材16の基部16aの厚みによりその左右両端部16b、16cの近傍においてシール部12c、12dに対して押し広げる方向の力が作用する。シールリップ部材12A、12Bは、シール部12c、12dが連結部材16の左右両端部16b、16cの近傍位置において、保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23A及び保持ガイド部材21Aの第2のシールリップ押圧部22Bと保持ガイド部材21Bの第2のシールリップ押圧部23Bとによってそれぞれ押圧されることにより、連結部材16との間の隙間発生が抑制されてガイド開口9を確実に閉塞する。
【0035】
スケール装置1においては、保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23A及び保持ガイド部材21Aの第2のシールリップ押圧部22Bと保持ガイド部材21Bの第2のシールリップ押圧部23Bとが、図4実線で示すようにシールリップ部材12A、12Bの先端部12e、12fを押圧挟持する場合、それらの対向間隔L1が、
2(t−δ)<L1<2t
但し、t:各シールリップ部材12A、12Bの厚み。δ:各シールリップ部材12A、12Bの弾性変形量。
に設定される。
【0036】
スケール装置1においては、上述した構成により、保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23Aとがシールリップ部材12A、12Bの先端部12eを押圧することにより、弾接状態が直接保持される。また、スケール装置1においては、保持ガイド部材21Aの第2のシールリップ押圧部22Bと保持ガイド部材21Bの第2のシールリップ押圧部23Bとがシールリップ部材12A、12Bの先端部12fを押圧することにより、弾接状態が直接保持される。
【0037】
また、スケール装置1においては、保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23A及び保持ガイド部材21Aの第2のシールリップ押圧部22Bと保持ガイド部材21Bの第2のシールリップ押圧部23Bとが、図4破線で示すようにシールリップ部材12A、12Bの先端部12e、12fから所定の高さ位置のシール部12c、12dを押圧する場合、それらの対向間隔L2が、
2(t−δ)<L2<C・tanθ+2t
但し、t:各シールリップ部材12A、12Bの厚み。δ:各シールリップ部材12A、12Bの弾性変形量。C:シールリップ部材12A、12Bの先端部12e、12fからの押圧部位の高さ位置。θ:シールリップ部材12A、12Bの開き角度。
に設定される。
【0038】
スケール装置1においては、上述した構成により、図4に示すように保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23Aとがシールリップ部材12Aのシール部12cに弾性変形を生じさせ、連結部材16の一端部(左端部)16bにおいてシールリップ部材12A、12Bの先端部12e、12fの弾接状態が保持されるようにする。また、スケール装置1においては、保持ガイド部材21Aの第1のシールリップ押圧部22Aと保持ガイド部材21Bの第1のシールリップ押圧部23Aとがシールリップ部材12Bのシール部12dに弾性変形を生じさせ、連結部材16の端部16cにおいてシールリップ部材12A、12Bの先端部12e、12fの弾接状態が保持されるようにする
【0039】
スケール装置1においては、上述した構成によりシールリップ押圧部22A、22Bとシールリップ押圧部23A、23Bがシールリップ部材12A、12Bの先端部12e、12fに対して押圧位置が遠ざけられることから、摺動抵抗が低減されて耐久性の向上が図られるようになる。また、スケール装置1においては、シールリップ押圧部22A、22Bとシールリップ押圧部23A、23Bとが対向間隔L2の許容幅が大きくなり、位置決めが容易となる。
【0040】
以上のように構成されたスケール装置1においては、機器固定部2側に取り付けられたケース部材8の内部空間8a内にスケール部材6と対向してスライド自在に収納された検出器ユニット15と機器可動部4側に取り付けられたキャリアユニット13とが、ケース部材8に形成したガイド開口9を貫通する連結部材16を介して連結されることによって検出部5を構成する。スケール装置1においては、ケース部材8に一対のシールリップ部材12A、12Bが設けられ、それぞれのシール部12c、12dが弾接することによりガイド開口9を長さ方向の全域に亘って閉塞して内部空間8a内への塵埃等の侵入が抑制されている。
【0041】
スケール装置1においては、ガイド開口9を貫通する連結部材16の基部16aの両側面にシールリップ部材12A、12Bのシール部12c、12dが弾接することで、連結部材16の貫通部位においてもシールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞状態が保持され内部空間8a内への塵埃等の侵入が抑制されている。スケール装置1においては、連結部材16の左右両端部16b、16cの近傍に位置して保持ガイド部材21A、21Bに形成されたシールリップ押圧部22A、22B及びシールリップ押圧部23A、23Bが、それぞれシールリップ部材12A、12Bを押圧する。スケール装置1においては、連結部材16の左右両端部16b、16cの近傍においてもシールリップ部材12A、12Bの弾接状態が保持されている。
【0042】
スケール装置1においては、機器固定部2に対して機器可動部4が移動動作すると、機器可動部4とともにキャリアユニット13がケース部材8に沿ってスライド動作する。スケール装置1においては、キャリアユニット13のスライド動作に伴って連結部材16を介して検出器ユニット15がケース部材8の内部空間8a内においてスケール部材6に沿ってスライド動作する。スケール装置1においては、検出器ユニット15に搭載した検出センサ14がスケール部材6の位置信号形成領域6bを走査して記録された位置信号を検出する。スケール装置1においては、検出センサ14から検出出力がキャリアユニット13へと送出され、ケーブル20を介して機器制御部や表示装置へと供給される。
【0043】
スケール装置1においては、検出器ユニット15のスライド動作に伴って連結部材16がシールリップ部材12A、12Bを押し広げながらガイド開口9内をスライド動作する。スケール装置1においては、連結部材16のスライド動作に際してもシールリップ押圧部22A、22B及びシールリップ押圧部23A、23Bが左右両端部16b、16cの近傍においてシールリップ部材12A、12Bを押圧することで、シールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞状態が保持される。スケール装置1においては、工作機等に付設されて用いられた場合でも、加工中に塵埃、加工粉或いは油滴等のケース部材8内への侵入が確実に阻止されて精密な計測を行う。
【0044】
スケール装置1においては、上述したようにキャリアユニット13に、保持ガイド部材21A、21Bを設けるとともに、各保持ガイド部材21A、21Bにシールリップ押圧部22A、22B及びシールリップ押圧部23A、23Bを形成したが、かかる構成に限定されるものでは無いことは勿論である。スケール装置1は、例えば保持ガイド部材21A、21Bを連結部材16に一体に形成するようにしてもよい。スケール装置1は、キャリアユニット13がケース部材8と他の保持ガイド機構を介して組み合わされている場合に、キャリアユニット13に保持ガイド部材21A、21Bを一体に形成するようにしてもよい。また、スケール装置1は、シールリップ押圧部22A、22B及びシールリップ押圧部23A、23Bを別部材として保持ガイド部材21A、21Bに組み合わせたり、キャリアユニット13に対して一体に形成し或いは別部材として組み合わせるようにしてもよい。
【0045】
図5に示したスケール装置30は、上述したスケール装置1と同様に、保持ガイド部材21A、21Bに、連結部材16の左右両端部16b、16cに対応位置してシールリップ押圧部31A乃至31Dが一体に形成されてなる。スケール装置30は、それぞれ半円状に形成された各シールリップ押圧部31A乃至31Dの根元部位に、それぞれスリット32A乃至32Dが形成された構成に特徴を有している。なお、スケール装置30は、その他の構成を上述したスケール装置1と同様とすることから、その説明を省略する。
【0046】
シールリップ押圧部31A、31Cは、保持ガイド部材21A、21Bの連結部材16の端部16bに対応位置して形成されており、それぞれのスリット32A、32Cが互いに向き合うように内側に開口するとともに、スライド方向に平行な方向、換言すればシールリップ部材12Aと平行に形成されている。シールリップ押圧部31B、31Dは、保持ガイド部材21A、21Bの連結部材16の端部16cに対応位置して形成されており、それぞれのスリット32B、32Dが内側に開口するとともに、スライド方向に平行な方向、換言すればシールリップ部材12Aと平行に形成されている。
【0047】
以上のように構成されたスケール装置30によれば、連結部材16がガイド開口9内をスライド移動する際に上下方向に揺動することがある。スケール装置30によれば、各シールリップ押圧部31A乃至31Dが根元部位において形成されたスリット32A乃至32Dを介して弾性変形することにより、シールリップ部材12A、12Bに対する押圧状態が保持されるようになる。したがって、スケール装置30によれば、シールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞習性がより確実に保持されるようになる。
【0048】
図6に示したスケール装置35は、保持ガイド部材21A、21Bに、連結部材16の左右両端部16b、16cに対応位置してシールリップ押圧コロ36A乃至36Dが設けられてなる。シールリップ押圧コロ36A、36Cは、連結部材16の端部16bの近傍においてシールリップ部材12A、12Bのシール部12c、12dをある高さ範囲で挟持する。同様にして、シールリップ押圧コロ36B、36Dは、連結部材16の端部16cの近傍においてシールリップ部材12A、12Bのシール部12c、12dをある高さ範囲で挟持する。
【0049】
以上のように構成されたスケール装置35によれば、キャリアユニット13の移動動作に伴って保持ガイド部材21A、21Bがスライド動作する際に、各シールリップ押圧コロ36A乃至36Dがシールリップ部材12A、12Bを押圧した状態で回転動作することから摺動抵抗が低減され、スケール装置1の耐久性の向上を図るようにする。また、スケール装置35によれば、各シールリップ押圧コロ36A乃至36Dがシールリップ部材12A、12Bをある高さ範囲で押圧した状態で回転動作することから、連結部材16がガイド開口9内をスライド移動する際に上下方向に揺動したり各部の寸法精度の公差範囲が大きな場合であってもシールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞習性がより確実に保持されるようにする。
【0050】
図7に示したスケール装置40は、連結部材16の左右両端部16b、16cに対応位置して保持ガイド部材21A、21Bにバネ材からなるシールリップ押圧部材41A乃至41Dを設けてなる。シールリップ押圧部材41A乃至41Dは、基端部が保持ガイド部材21A、21Bに取り付けられ、それぞれの自由端部によりシールリップ部材12A、12Bを連結部材16の左右両端部16b、16cの近傍において基部16aの両側面に押圧する。
【0051】
スケール装置40は、連結部材16がガイド開口9内を移動動作する際に上下方向や幅方向に揺動することがある。スケール装置40は、シールリップ押圧部材41A乃至41Dによってシールリップ部材12A、12Bを連結部材16の両側面に積極的に押圧することで、シールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞習性がより確実に保持されるようにする。スケール装置40は、各部の寸法精度の公差範囲が大きく、シールリップ押圧部材41A乃至41Dのセンタ位置に多少のズレがあってもシールリップ部材12A、12Bによるガイド開口9の閉塞習性を確実に保持する。
【0052】
ところで、スケール装置1においては、上述したようにケース部材8とキャリアユニット13との組合せ状態の保持構造が、ケース部材8の内面に形成した保持ガイド溝11A、11Bにキャリアユニット13に設けた保持ガイド部材21A、21Bをそれぞれ相対係合させて構成されている。図8に示したスケール装置45は、ケース部材8の取付側面8b、側面部8cの外側面に長さ方向の保持ガイド溝46A、46Bが形成され、これら保持ガイド溝46A、46Bに対応してキャリアユニット13に保持ガイド凸部47A乃至47Dが一体に形成されてなる。なお、スケール装置45は、その他の基本的な構成を上述したスケール装置1と同様とすることから、対応する部位には同一符号を付すことにより説明を省略する。
【0053】
したがって、スケール装置45においても、機器への取付等の操作に際してもケース部材8とキャリアユニット13とが分離されない構造となっており、ガイド開口9からケース部材8の内部空間8aに塵埃等が侵入することが確実に抑制される。また、スケール装置45においては、ガイド開口9が外方に直接露出されない構造となっていることからも、塵埃等の侵入抑制がより確実となる。
【0054】
なお、上述したスケール装置1、45においては、ケース部材8を機器固定部2に取り付けるとともにキャリアユニット13を機器可動部4に取り付けることによって連結部材16がガイド開口9内をスライド動作するように構成されている。スケール装置1、45においては、ケース部材8を機器可動部4に取り付けるとともにキャリアユニット13を機器固定部2に取り付けて用いられることもあるが、この場合には連結部材16の位置が固定でガイド開口9側が移動することになる。スケール装置1、45においては、かかる使用例であっても上述したシーリング作用が確実に保持される。
【0055】
スケール装置1、45においては、ケース部材8を断面コ字状に形成して開放された底面部をガイド開口9として構成したが、ケース部材8がかかる構成に限定されるものではないことは勿論である。ガイド開口9については、機器に対するスケール装置1、45の組合せ構造、ケース部材8とキャリアユニット13との組合せ構造等によってケース部材8に適宜形成される。ガイド開口9は、いずれの場合にもケース部材8に長手方向の開口部として形成され、上述したシール構造が付設される。
【0056】
また、スケール装置1、45においては、上述したようにケース部材8に保持ガイド溝11、46を形成するとともにキャリアユニット13に保持ガイド部材21或いは保持ガイド凸部47を形成して、ケース部材8とキャリアユニット13との組合せ状態を保持するように構成したが、本発明はかかる保持構造を必須とするものでは無いことは勿論である。スケール装置1、45は、上述した構造に代えて例えば適宜の結合部材等を用いてケース部材8とキャリアユニット13とを仮保持するようにしてもよく、また機器の設置環境によっては特に保持構造を不要とする場合もある。
【0057】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかるスケール装置によれば、シールリップ部材によって閉塞されたケース部材のガイド開口内をスライド動作する連結部材の両端部の外側近傍部位においてキャリアユニットに固定されるとともにケース部材に形成した保持ガイド溝に沿ってスライド動作される保持ガイド部材に設けたシールリップ押圧手段によシールリップ部材の先端部を押圧してその拡がりを抑制することにより、連結部材の両端部の近傍部位におけるシールリップ部材間の隙間の発生が抑制される。したがって、スケール装置によれば、シールリップ部材によるケース部材内の密閉性が確実に保持され、測定・検出精度が保持されるとともにスケール部材に記録された位置信号の損傷等の防止が図られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるスケール装置の使用状態を説明する要部縦断面図である。
【図2】同スケール装置の一部切欠き要部側面図である。
【図3】同スケール装置のシール構造を説明する要部水平断面図である。
【図4】同スケール装置のシールリップ部材に対するシールリップ押圧部材による押圧構造の説明図である。
【図5】他のシール構造を説明する要部水平断面図である。
【図6】他のシール構造を説明する要部水平断面図である。
【図7】他のシール構造を説明する要部水平断面図である。
【図8】他のケース部材とキャリアユニットとの結合構造を説明する要部斜視図である。
【図9】従来のスケール装置のシール構造を説明する要部水平断面図である。
【図10】同スケール装置のシール構造を説明する要部水平断面図である。
【符号の説明】
1 スケール装置、2 機器固定部、3 スケール部、4 機器可動部、5 検出部、6 スケール部材、6b 位置信号形成領域、7 支持部材、8ケース部材、9 ガイド開口、10 シールリップ取付溝、11 保持ガイド溝、12シールリップ部材、13 キャリアユニット、14 検出センサ、15 検出器ユニット、16 連結部材、21 保持ガイド部材、22 シールリップ押圧部、23 シールリップ押圧部、31 シールリップ押圧部、32 スリット、36 シールリップ押圧コロ、41 シールリップ押圧部材、46 保持ガイド溝、47 保持ガイド凸部

Claims (8)

  1. 信号形成面に位置信号を形成したスケール部材と、
    上記スケール部材を内部に収納固定し、上記信号形成面に対応してガイド開口を形成するとともに、このガイド開口を構成する両側面部の内面にそれぞれ上記ガイド開口に沿ってシールリップ取付溝と保持ガイド溝とを上下2段に形成したケース部材と、
    可撓性を有するシート材によって形成され、基端部を上記ケース部材の上記シールリップ取付溝に固定されることにより先端部が互いに弾接して上記ガイド開口を全域に亘って閉塞する一対のシールリップ部材と、
    上記ケース部材の内部に上記スケール部材の信号形成面と対向してスライド自在に収納されて内蔵した検出センサにより上記位置信号を検出する検出器ユニットと、
    機器可動部の移動動作に伴って上記ケース部材と相対的スライド動作するキャリアユニットと、
    上記ケース部材のガイド開口を貫通して上記検出器ユニットと上記キャリアユニットとを連結するとともに、上記ケース部材と上記キャリアユニットとの相対的スライド動作にしたがって上記各シールリップ部材を押し広げながら上記ガイド開口内を移動する連結部材と、
    上記各シールリップ部材を挟んで上記キャリアユニットに固定され、上記ケース部材の上記保持ガイド溝に沿ってスライド動作される上記連結部材よりも長尺の部材からなる一対の保持ガイド部材とを備え、
    上記各保持ガイド部材には、それぞれの上記連結部材の両端部の外側近傍位置において相対して設けられ、上記各シールリップ部材の外側面をそれぞれ押圧することにより先端部を弾接させて上記ガイド開口の閉塞習性を付与するシールリップ押圧手段を有することを特徴とするスケール装置。
  2. 上記保持ガイド部材に設ける上記シールリップ押圧手段が、相対する上記各シールリップ部材の外側面を押圧する押圧部位の対向間隔Lを、
    2(t−δ)<L<2t
    ただし、t:各シールリップ部材の厚み。δ:各シールリップ部材の弾性変形量。
    に設定されて設けられることを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
  3. 上記保持ガイド部材に設ける上記シールリップ押圧手段が、相対する上記各シールリップ部材の外側面を押圧する押圧部位の対向間隔Lを、
    2(t−δ)<L<C・tanθ+2t
    ただし、t:各シールリップ部材の厚み。δ:各シールリップ部材の弾性変形量。C:シールリップ部材の先端からの押圧部位の位置。θ:一対のシールリップ部材の開き角度。
    に設定されて設けられることを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
  4. 上記保持ガイド部材に設ける上記シールリップ押圧手段が、それぞれ低摩擦特性及び耐摩耗特性を有することを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
  5. 上記保持ガイド部材に設ける上記シールリップ押圧手段が、それぞれ上記保持ガイド部材に一体に形成された凸部からなり、
    上記各凸部の基端に上記シールリップ部材と平行な方向のスリットが形成されることにより上記シールリップ部材の押圧方向に対して弾性を付与されることを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
  6. 上記保持ガイド部材に設ける上記シールリップ押圧手段が、それぞれ上記保持ガイド部材に回転自在に取り付けたコロ軸受体からなることを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
  7. 上記保持ガイド部材に設ける上記シールリップ押圧手段が、それぞれの一端部を上記保持ガイド部材に片持ち支持され、自由端により上記シールリップ部材の外側面を押圧する弾性片からなることを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
  8. 上記ケース部材と上記キャリアユニットとの相対向するそれぞれの側面部に、相対係合することによって上記ケース部材と上記キャリアユニットとの組合せ状態を保持する保持部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスケール装置。
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