JP4207476B2 - 真空断熱材及び真空断熱材を用いた機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、真空断熱材及び真空断熱材を用いた機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
真空断熱材の外被材は、内部の真空度を維持するために、少なくとも外力や芯材によるピンホールの発生を防止するための突き刺し保護機能と、外部からガスが透過することを防止するためのガスバリア性と、芯材を覆って密着封止するための熱融着機能が必要であり、各機能特性を有するフィルムを複数枚組み合わせて積層したラミネートフィルムとして構成されている。
【0003】
例えば、特開昭59−140046号公報では、熱融着層に用いるフィルムは、熱融着部に沿って透過するガスを防ぐガスバリア性、及び耐熱性の観点から高密度ポリエチレンとポリプロピレンが好ましいことが開示されている。
【0004】
また、特開2000−108255号公報では、熱融着時に異物が存在した場合でも気密性を確保するために、熱融着層に融点の異なるポリエチレンを積層したフィルムを用いた技術が開示されている。
【0005】
更に、真空断熱材は外被材を熱融着により封止するとともに、芯材を挿入するために少し大きめの構造となっている部分を含めて、真空断熱材の外縁には外被材のみで構成される、ひれ部が生じる。ひれ部には断熱効果がないため有効断熱面積が減少するだけでなく、真空断熱材を冷蔵庫等の断熱壁に適用する場合において、ヒートブリッジや発泡断熱材の流動を阻害する要因となる。
【0006】
そこで、ひれ部の悪影響をなくすため、特開平10−141583号公報にひれ部(封止部)を折り返して固定する技術が開示されている。これは、断熱壁の内側面に取り付けた真空断熱材のひれ部を他方の面材側に折り返すことによって、ひれ部のヒートブリッジによる断熱性能の低下を最小限に抑えるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ひれ部を折り曲げると外被材に引張応力がかかるために外被材の折り曲げられた部分にピンホールが発生しやすくなり、発生したピンホールからのガス侵入が真空断熱材の断熱性能を劣化させるという問題がある。
【0008】
更に、真空断熱材を冷蔵庫の大きな断熱壁に適用する場合にはサイズや重量が大きくなるために、ひれ部折り曲げによるものだけでなく、芯材を製袋した外被材に挿入する時にもピンホールが生じやすくなる。
【0009】
以上のように、真空断熱材を冷蔵庫などの機器に搭載することを考慮すると、外被材の耐ピンホール性の改善は機器の断熱性能を保証するための重要な課題となる。
【0010】
外被材のピンホールは、外被材と芯材の材料や仕様、及び外部からの要因など、それぞれが違った形の因子となって発生するものであるが、その中で、芯材によって真空断熱材の内側から発生するピンホールがある。この原因を外被材について取り上げると、熱融着層の縦方向と横方向の伸延度の違いによる異方性がある。これは、突き刺し要因に対して熱融着層を構成するフィルムに異方性があることでピンホールが生じる際にひずみが生じ、積層された他のフィルムにも悪影響を与えるもので、たとえ縦方向又は横方向どちらかの伸度が大きくてもピンホールが生じ易くなる。
【0011】
例えば、熱融着層に異方性を持たない無延伸ポリプロピレンを使用するとピンホールが発生しない場合でも、縦横の異方性が大きい高密度ポリエチレンを使用するとピンホールが生じやすくなる。ただし、無延伸ポリプロピレンでは冷蔵庫の使用条件である常温領域においてのガスバリア性が高密度ポリエチレンよりも劣っているという問題がある。
【0012】
本発明は、真空断熱材の熱融着層に用いるフィルムの仕様を限定することにより、熱融着層にも耐ピンホール性の向上を行って芯材による内側からの突き刺し保護を向上し、それに伴ってひれ部折り曲げや芯材挿入時のピンホール発生を抑制し、同時に熱融着部のガスバリア性も確保することによって、優れた断熱性能を長期にわたって維持できる真空断熱材を提供するとともに、断熱性能及び省エネルギーに優れた冷蔵庫等の機器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の真空断熱材は、芯材と、突き刺し保護とガスバリアと熱融着の各機能を有する複数のフィルムを積層したラミネートフィルムからなる外被材とを備え、前記外被材の熱融着層に、縦方向及び横方向の引張伸度がそれぞれ400%以上で横方向の引張伸度に対して縦方向の引張伸度が2倍以下のプラスチックフィルムを用いたものである。
【0014】
これによって熱融着層にも耐ピンホール性の向上を行い、外被材の熱融着層を構成するフィルムの異方性が大きいと芯材による突き刺し要因に対して弱いという、外被材に起因するピンホールの発生を抑制することができる。
【0015】
本発明の真空断熱材は、外被材の熱融着層となるプラスチックフィルムに、比重が0.935以上の直鎖状低密度ポリエチレンを用いたものである。
【0016】
高密度ポリエチレンの分子構造は、分岐していないエチレンの直鎖からなっており、一方に配向した組成となっているために縦横の異方性が大きいのに対し、直鎖状低密度ポリエチレンの分子構造は炭素数2から6の短い側鎖があり、一方向へ配向することがなくなるために縦横の異方性がなくなる。このため、耐ピンホール性だけでなく、ヒートシール強度、突き刺し強度、落袋衝撃強度などの機械的性質において、高密度ポリエチレンや無延伸ポリプロピレンなどの他の熱融着フィルムに比べ総合的に優れており、直鎖状低密度ポリエチレンを熱融着層に使用することによって、外被材における芯材側の機械的性能の向上を図ることができる。
【0017】
また、一般にフィルムのガス透過度は結晶化度に依存しており、結晶化度が高いほどガスバリア性が高くなる。直鎖状低密度ポリエチレンの比重を0.935以上にすることによって、結晶化度が高まり耐熱性の向上が図れるとともに、高密度ポリエチレンと同等もしくはそれ以上のガスバリア性を示すようになるために、真空断熱材の熱融着層に用いた場合においてもガスバリア性が向上する。
【0018】
本発明の真空断熱材は、外被材の熱融着層となるプラスチックフィルムに、直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムを用いたもので、このフィルムの高密度ポリエチレンの含有率が50wt%以上70wt%以下であることを特徴とするものである。
【0019】
高密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンをペレットの状態でブレンドすることによって、それぞれが均一に混ざり合うため両方の中間の性質を示すようになり、ブレンド比率によって性質を制御することができるものであり、真空断熱材の熱融着層に用いた場合においても、直鎖状低密度ポリエチレンの耐ピンホール性と高密度ポリエチレンのガスバリア性を活かすことができる。
【0022】
本発明の、真空断熱材を用いた機器は、外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱とによって形成される空間に本発明の真空断熱材を配設したものである。
【0023】
本発明の真空断熱材は、外被材の熱融着層を改善することによって、例えば、真空断熱材を冷蔵庫の大きな断熱壁に適用する場合でも耐ピンホール性に優れ、かつ、長期信頼性に優れたものであるため、長期間省エネルギーを保つ冷蔵庫を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、芯材を外被材で覆い、その内部を減圧してなる真空断熱材において、縦横の異方性が小さいフィルムを外被材の熱融着層として使用することを特徴とするものである。
【0025】
芯材は、有機或いは無機繊維をボード化したもの、粉末を固形化してボード化したもの、発泡樹脂など、特に限定するものではない。
【0026】
例えば繊維をボード化した芯材では、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等の無機繊維、或いは木綿等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維等の有機繊維など、公知の材料を使用することができる
また、粉末をボード化した芯材ではシリカ、パーライト、カーボンブラック等の無機粉末、或いは合成樹脂粉末等の有機粉末などを、繊維バインダー或いは無機や有機の液状バインダーにて固形化する等、公知の材料を使用することができる。
【0027】
また、発泡樹脂ではウレタンフォーム、フェノールフォーム、スチレンフォーム等、公知の材料を使用することができる。
【0028】
また、外被材は、少なくとも突き刺し保護機能、ガスバリア性、及び熱融着機能を有するものであり、それぞれの特性を持つフィルムを複数枚積層してもよいし、一つのフィルムが複数の機能を備えていてもよく、それらを必要に応じて組み合わせてラミネートフィルムを構成すればよい。
【0029】
ガスバリア層としては、金属箔、又は、金属酸化物或いはダイヤモンドライクカーボンを蒸着したプラスチックフィルム等を用いることができるが、気体透過を低減する目的で用いるものであれば特に指定するものではない。
【0030】
金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、鉄等の箔を用いることができるが特に指定するものではない。
【0031】
また、金属等の蒸着を行う基材となるプラスチックフィルムの材料は特に指定するものではないが、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリイミドなどへの蒸着が好ましい。
【0032】
プラスチックフィルム上への金属蒸着の材料は、アルミニウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、銅、銀、或いはそれらの混合物等特に指定するものではない。
【0033】
また、プラスチックフィルム上への金属酸化物蒸着の材料は、シリカ、アルミナ等を用いることができるが特に指定するものではない。
【0034】
突き刺し保護は表面保護層とするが、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムの延伸加工品などが利用でき、更に外側にナイロンフィルムなどを設けると可とう性が向上し、耐折り曲げ性などが向上する。
【0035】
熱融着層は、外被材を構成するフィルムの中で最もガス透過度が大きい部分であり、真空断熱材の経時断熱性能に大きく影響する。
【0036】
熱融着層の厚さは、減圧封止工程における封止品質の安定性や、熱融着部端面からのガス侵入の抑制や、ガスバリア層として金属箔を用いた場合における表面からのヒートリークを考慮すると、25μm〜60μmが適している。
【0037】
また、外被材の袋形状は、四方シール袋、ガゼット袋、L字袋、ピロー袋、センターテープシール袋等、特に指定するものではない。
【0038】
更に、真空断熱材の初期断熱性能及び経時断熱性能を向上させる場合は、ガス吸着剤や水分吸着剤等のゲッター物質を使用することも可能である。
【0039】
真空断熱材の製造方法は、まず外被材を製袋し、その製袋した外被材中に芯材を挿入し内部を減圧してから熱融着により封止してもよく、或いは、減圧槽中に芯材とロール状或いはシート状のラミネートフィルムからなる外被材を設置し、ロール状或いはシート状の外被材を芯材に沿わせた状態にしてから外被材を熱融着により封止してもよい。
【0040】
また、本発明の真空断熱材は、冷凍機器や冷蔵庫の断熱材として好ましく用いられる。冷蔵庫に適用した場合、冷蔵庫の外箱と内箱との間の空間の外箱側又は内箱側に真空断熱材を貼付しその他の空間に樹脂発泡体を充填する、或いは真空断熱材と発泡樹脂体とを一体発泡した断熱体を冷蔵庫の外箱と内箱との間の空間に配設する、或いはドア部に同様に使用する、或いは仕切り板に使用する等特に指定するものではないが、機械室と内箱との間、或いは冷凍室の周囲に前記真空断熱材を用いることは、特に断熱効率に優れ、低電力量で冷蔵庫を運転できるため望ましい。
【0041】
前記の樹脂発泡体としては、例えば硬質ウレタンフォーム、フェノールフォームやスチレンフォームなどを使用することができるが、特に指定するものではない。
【0042】
また、例えば硬質ウレタンフォームを発泡するために用いる発泡剤としては、特に指定するものではないが、オゾン層保護、地球温暖化防止の観点から、シクロペンタン、イソペンタン、n−ペンタン、イソブタン、n−ブタン、水(炭酸ガス発泡)、アゾ化合物、アルゴン等が望ましく、特に断熱性能の点からシクロペンタンが特に望ましい。
【0043】
また、使用する冷媒は、フロン134a、イソブタン、n−ブタン、プロパン、アンモニア、二酸化炭素、水等、特に指定するものではない。
【0044】
本発明において、真空断熱材を用いた機器は、一般的な冷凍機器、冷温機器、冷蔵庫等の他、電子冷却を利用した冷蔵庫等や、自動販売機等のより高温までの範囲で温冷熱を利用した冷温機器や、保冷車、ガス機器、或いはクーラーボックス等動力を必要としない機器も含むものである。
【0045】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明は本実施例のみに限定されるものではない。なお、これらの結果を、実施例は(表1)に、比較例は(表2)に示す。
【0046】
(実施例1)
図1は本発明の実施例による真空断熱材の断面模式図で、図2は図1の要部詳細図である。図1及び図2において、真空断熱材1は、外被材2中に芯材3を挿入して内部を減圧したもので、周囲に熱融着を施したひれ部2Aを有する。
【0047】
外被材2は内側から、熱融着層4、ガスバリア層5、保護層6、最外層7の4層を有するラミネートフィルムであり、熱融着層4は厚さ50μm、比重0.935の直鎖状低密度ポリエチレン、ガスバリア層5は厚さ6μmのアルミ箔、保護層6は厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート、最外層7は厚さ12μmのナイロンにより構成している。なお、直鎖状低密度ポリエチレンの引張伸度は、縦方向580%、横方向590%である。
【0048】
図3及び図4は、本発明の実施例による芯材を挿入する前の外被材の外観斜視図である。図3において、外被材2は2枚のラミネートフィルムを熱融着により三方シールにて製袋している。
【0049】
真空断熱材1の作製は、140℃の乾燥炉で1時間乾燥した芯材3を外被材2中に挿入し、内部を10Paまで減圧し、開口部2Bを熱融着により封止した。
【0050】
以上のようにして得た真空断熱材1について、以下の評価試験を行った。
▲1▼断熱性能試験による初期熱伝導率の評価
▲2▼断熱性能の加速試験による10年後の熱伝導率の評価
▲3▼ひれ部2Aの繰り返し折り曲げ試験によるピンホール有無の評価
▲4▼ゲルボフレックス試験による耐ピンホール性の評価
▲5▼酸素透過度試験によるガスバリア性の評価
ここで、ゲルボフレックス試験は厚さ50μmのプラスチックフィルム単体で行い、屈曲回数1000回におけるピンホールの発生数を測定した。また、酸素透過度の測定も同様に厚さ50μmのフィルム単体で行った。
【0051】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.014W/mKであり、優れた経時断熱性能を示した。
【0052】
また、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返した後でも、ピンホールは認められなかった。
【0053】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は30個であり少なかった。
【0054】
フィルム単体での酸素透過度は17000ml/(m2・day・MPa)と低く、ガスバリア性は良好であった。
【0055】
(実施例2)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムで、このフィルムの高密度ポリエチレンの含有率が50wt%のものを用いた。
【0056】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.014W/mKであり、実施例1の直鎖状低密度ポリエチレンと同等の優れた経時断熱性能を示した。
【0057】
また、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返した後でも、ピンホールは認められなかった。
【0058】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は40個であり少なかった。
【0059】
フィルム単体での酸素透過度は19000ml/(m2・day・MPa)と低く、ガスバリア性は良好であった。
【0060】
(実施例3)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムで、このフィルムの高密度ポリエチレンの含有率が70wt%のものを用いた。
【0061】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.014W/mKであり、実施例1の直鎖状低密度ポリエチレンと同等の優れた経時断熱性能を示した。
【0062】
また、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返した後でも、ピンホールは認められなかった。
【0063】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は50個であり少なかった。
【0064】
フィルム単体での酸素透過度は17000ml/(m2・day・MPa)と低く、ガスバリア性は良好であった。
【0065】
(実施例4)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に比重が違う2種類の直鎖状低密度ポリエチレンを共押出しにより成形したフィルムを用いた。
【0066】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.015W/mKであり、実施例1の直鎖状低密度ポリエチレンとほぼ同等の優れた経時断熱性能を示した。
【0067】
また、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返した後でも、ピンホールは認められなかった。
【0068】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は10個で、他の実施例と比較してもかなり少なかった。
【0069】
フィルム単体での酸素透過度は20000ml/(m2・day・MPa)で、他の実施例と比較すると僅かに悪化したが問題はなく、ガスバリア性は良好であった。
【0070】
【表1】
【0071】
以上のように、熱融着層の仕様を限定することによって、耐ピンホール性に優れ、経時断熱性能に優れた真空断熱材を得ることができた。
【0072】
更に、図4に示すように、筒状のピロー製袋等によりひれ部を向かい合う2辺だけに減少させた形状の外被材では、引張伸度が大きい方向に対して垂直に折ることによって折り目が伸びに対応でき、よりピンホールの発生を抑制することが可能である。
【0073】
(比較例1)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に比重0.95の高密度ポリエチレンフィルムを用いた。
【0074】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.016W/mKであり、実施例1の直鎖状低密度ポリエチレンとほぼ同等の優れた経時断熱性能を示した。
【0075】
しかし、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返すと、ピンホールが容易に発生した。
【0076】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は70個で、実施例と比較してかなり増加した。
【0077】
フィルム単体での酸素透過度は22000ml/(m2・day・MPa)で、実施例と比較すると僅かに劣った。
【0078】
高密度ポリエチレンフィルムは横方向の引張伸度が全くなく、異方性が大きいためピンホールが発生しやすいといえる。
【0079】
(比較例2)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に比重0.93の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いた。
【0080】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.020W/mKであり、実施例と比較して経時断熱性能が大きく劣り、比較例1と比較しても劣った。
【0081】
また、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返した後でも、ピンホールは認められなかった。
【0082】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は30個で、実施例1と比較して同等であった。
【0083】
フィルム単体での酸素透過度は30000ml/(m2・day・MPa)で、実施例と比較すると大きく劣り、比較例1からも劣った。
【0084】
直鎖状低密度ポリエチレンでも比重が小さくなるとガスの透過度が大きくなり、経時断熱性能が大きく悪化する。
【0085】
(比較例3)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムで、このフィルムの高密度ポリエチレンの含有率が30wt%のものを用いた。
【0086】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.016W/mKであり、実施例と比較して経時断熱性能が劣った。
【0087】
また、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返した後でも、ピンホールは認められなかった。
【0088】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は20個で、実施例1と比較しても劣ることはない。
【0089】
フィルム単体での酸素透過度は23000ml/(m2・day・MPa)で、実施例と比較すると劣った。
【0090】
比較例2の直鎖状低密度ポリエチレンほどではないがガスの透過度が大きくなり、経時断熱性能が悪化する。
【0091】
(比較例4)
真空断熱材1は実施例1と同様に構成し、外被材2の熱融着層4に直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムで、このフィルムの高密度ポリエチレンの含有率が90wt%のものを用いた。
【0092】
その結果、真空断熱材の熱伝導率は平均温度24℃にて0.0025W/mKであり、加速試験による10年経過条件での熱伝導率は平均温度24℃にて0.014W/mKであり、実施例と比較して同等であった。
【0093】
しかし、真空断熱材のひれ部の折り曲げを繰り返すと、ピンホールが容易に発生した。
【0094】
フィルム単体でのゲルボフレックス試験におけるピンホールの発生数は60個で、実施例と比較してかなり増加した。
【0095】
フィルム単体での酸素透過度は17000ml/(m2・day・MPa)で、実施例と比較すると同等であった。
【0096】
高密度ポリエチレンの含有率が90wt%になるとピンホールが発生しやすく、比較例1に対する優位性も僅かしか見られない。
【0097】
【表2】
【0098】
以上のように、外被材の熱融着層に、比重が0.935未満の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムや、高密度ポリエチレンのブレンド比を50%未満もしくは70%を超えるフィルムを用いることによって、高密度ポリエチレンに対して、耐ピンホール性、ガスバリア性のどちらか一方を向上させることはできても、両方の性能を向上させた真空断熱材を得ることはできなかった。
【0099】
(実施例5)
図5は本発明の実施例5による冷蔵庫の断面模式図である。
【0100】
冷蔵庫8は、鋼板からなる外箱9と、ABS樹脂からなる内箱10とで構成される空間内部に真空断熱材1を配設し、真空断熱材1以外の空間部を硬質ウレタンフォーム11で発泡充填している。真空断熱材1は、冷蔵室12と外部とを断熱する壁面の他、冷凍室13と圧縮機14が設置された機械室15とを断熱する壁面、及び、冷蔵室12と冷凍室13とを断熱する壁面にも配設している。
【0101】
真空断熱材1は実施例1に示したものと同様の構成であり、ひれ部2Aを硬質ウレタンフォーム11側に折り曲げて設置している。
【0102】
このように構成された冷蔵庫の消費電力量を測定したところ、真空断熱材を装着しない冷蔵庫よりも20%低下しており、優れた断熱効果を確認できた。
【0103】
【発明の効果】
以上のように、本発明の真空断熱材は、芯材と、突き刺し保護とガスバリアと熱融着の各機能を有する複数のフィルムを積層したラミネートフィルムからなる外被材とを備え、前記外被材の熱融着層に、縦方向及び横方向の引張伸度がそれぞれ400%以上で横方向の引張伸度に対して縦方向の引張伸度が2倍以下のプラスチックフィルムを用いたものである。
【0104】
これによって熱融着層にも耐ピンホール性の向上を行い、外被材の熱融着層を構成するフィルムの異方性が大きいと芯材による突き刺し要因に対して弱いという、外被材に起因するピンホールの発生を抑制することができる。
【0105】
本発明の真空断熱材は、外被材の熱融着層となるプラスチックフィルムに、比重が0.935以上の直鎖状低密度ポリエチレンを用いたものである。
【0106】
このような直鎖状低密度ポリエチレンを熱融着層に使用することによって、外被材における芯材側の機械的性能の向上を図ることができ、耐熱性の向上が図れるとともに、高密度ポリエチレンと同等もしくはそれ以上のガスバリア性を示すようになるために、真空断熱材の熱融着層に用いた場合においてもガスバリア性が向上する。
【0107】
本発明の真空断熱材は、外被材の熱融着層となるプラスチックフィルムに、直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムを用いたもので、このフィルムの高密度ポリエチレンの含有率が50wt%以上70wt%以下であることを特徴とするものである。
【0108】
高密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンのブレンド比率によって性質を制御することができるものであり、真空断熱材の熱融着層に用いた場合においても、直鎖状低密度ポリエチレンの耐ピンホール性と高密度ポリエチレンのガスバリア性を活かすことができる。
【0111】
本発明の、真空断熱材を用いた機器は、外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱とによって形成される空間に本発明の真空断熱材を配設したものである。
【0112】
本発明の真空断熱材は、外被材の熱融着層を改善することによって、例えば、真空断熱材を冷蔵庫の大きな断熱壁に適用する場合でも耐ピンホール性に優れ、かつ、長期信頼性に優れたものであるため、長期間省エネルギーを保つ冷蔵庫を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による真空断熱材の断面模式図
【図2】図1の要部詳細図
【図3】本発明の実施例による芯材を挿入する前の外被材の外観斜視図
【図4】本発明の実施例による芯材を挿入する前の外被材の外観斜視図
【図5】本発明の実施例5による冷蔵庫の断面模式図
【符号の説明】
1 真空断熱材
2 外被材
3 芯材
4 熱融着層
5 ガスバリア層
6 保護層
8 冷蔵庫
9 外箱
10 内箱
Claims (3)
- 芯材と、突き刺し保護とガスバリアと熱融着の各機能を有する複数のフィルムを積層したラミネートフィルムからなる外被材とを備え、前記外被材の熱融着層に、縦方向及び横方向の引張伸度がそれぞれ400%以上で横方向の引張伸度に対して縦方向の引張伸度が2倍以下のプラスチックフィルムとして、比重が0.935以上の直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いたことを特徴とする真空断熱材。
- 芯材と、突き刺し保護とガスバリアと熱融着の各機能を有する複数のフィルムを積層したラミネートフィルムからなる外被材とを備え、前記外被材の熱融着層に、縦方向及び横方向の引張伸度がそれぞれ400%以上で横方向の引張伸度に対して縦方向の引張伸度が2倍以下のプラスチックフィルムとして、直鎖状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとを混合したフィルムを用い、前記フィルムの高密度ポリエチレンの含有率が50wt%以上70wt%以下であることを特徴とする真空断熱材。
- 外箱と、内箱と、前記外箱と前記内箱とによって形成される空間に配設された真空断熱材を備え、前記真空断熱材が請求項1または請求項2に記載のものであることを特徴とする真空断熱材を用いた機器。
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