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JP4200493B2 - 田植機 - Google Patents

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JP4200493B2 JP2004081777A JP2004081777A JP4200493B2 JP 4200493 B2 JP4200493 B2 JP 4200493B2 JP 2004081777 A JP2004081777 A JP 2004081777A JP 2004081777 A JP2004081777 A JP 2004081777A JP 4200493 B2 JP4200493 B2 JP 4200493B2
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Minoru Industrial Co Ltd
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Description

本発明は、前輪と後輪で往復走行して所要の作業を行う乗用田植機に関するものである。
現在、水田に苗の植付作業を行う乗用田植機は、走行する土壌が軟弱であることから走行安定性を考慮して後輪を2輪から4輪に増やしたものが提供されている。図6は一般的な乗用田植機1を示し、機体2の前方に設けた2つの前輪3と、機体2の後方に設けた4つの後輪4と、機体2の中央に配置された3つの植付部5とを備えており、最外の後輪4aは最外の植付部5よりも外側に配置されている。
この乗用田植機1で苗の植付作業を行い水田を往復走行する際には、植付領域と畔との間の枕地で機体2の旋回を行う必要があるが、旋回のために機体2を前後に切り返して次列の植付位置の調節をしたりせずに、ワンアクションでUターンをしようとすれば、図7に示すように、内輪側の後輪4Aが支点となって旋回する必要がある。
そうすると、支点となる後輪4Aの位置する土壌には過度の負荷や捻れが加わるので、すり鉢状の穴が開いたり土盛り等ができてしまうと共に、近傍に植え付けられていた苗を倒してしまう問題が発生する。よって、正常に植付作業を行おうとすれば、結局、枕地での旋回時にオーバランして機体2を切り返して位置調節をしなければならず、旋回作業が1工程で行えず作業性を低下させてしまう。
なお、特開平5−304810号公報に開示された苗植機は、4つの後輪の間の後方に2条分の苗植付位置を設定して、既に植え付けた苗を後輪で踏み付けないようにしているが、内輪側の後輪を支点として旋回しようとすれば、該後輪から土壌へ過度の負荷が掛かり、土壌に穴を開けたり土盛り等して土壌を荒らしてしまうことには変わりがない。
特開平5−304810号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、機体旋回時において、作業性を低下させず土壌を荒らすことなく旋回できるようにすることを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、前輪および並列配置する4輪の後輪に支持された機体と、前記並列配置される各後輪に挟まれる位置の前方で且つ前記機体の前後方向の中央部に支持される植付部を備え、圃場に往復走行させる乗用田植機であって、
前記4輪の後輪は駆動源で回転駆動される駆動輪であり、
前記4輪の後輪のうち、左右最外後輪をそれぞれ昇降させるシリンダあるいはモータで駆動される昇降手段を備え
右旋回時と左旋回時に夫々最内輪となる前記左右最外後輪のいずれか一方を上昇させる構成としていることを特徴とする田植機を提供している。
前記構成とすると、田植機が水田等の圃場を走行して枕地で旋回する際に、輪の後輪を支点として旋回しても、昇降手段により当該後輪を持ち上げて土壌から浮かすことで、当該後輪による土壌へ過剰の負荷が無くなり(あるいは低減され)、土壌の穴あきや土盛りにより苗が倒れるのを防止することができる。したがって、枕地での旋回時にオーバランして機体を切り返す等しなくてもワンアクションでUターンでき作業性も向上する。
さらには、旋回支点となる内輪の後輪が接地しないことにより、主に外輪側の車輪の駆動力を使って旋回することとなるので、機体の回転半径が小さくなり小回りすることができる利点もある。
前記昇降手段は前記機体に設けられた運転席側の操作手段と連繋されて自動的に駆動されるシリンダあるいはモータを備え、該昇降手段により前記後輪の少なくとも左右最外後輪を夫々昇降させ、右旋回時と左旋回時に夫々対応する後輪の内輪側を上昇させる構成としている。
具体的には、前記昇降手段は電動シリンダとすると共に、前記運転席側の前記操作手段はペダルとし、電動シリンダは運転席に設けられた前記ペダルに連動され、
機体旋回時に前記ペダルを踏むことで前記電動シリンダが動作して前記内輪側の最外後輪を上昇させる一方、前記ペダルの踏み込みを解除することで前記電動シリンダは前記内輪側の最外後輪を降下させる構成としていると好ましい。
前記構成とすると、圃場の枕地において機体を旋回させる際に前記ペダルを踏むことに連動して旋回支点となる内輪側の最外後輪がシリンダ等により土壌から浮かされるので、当該後輪により土壌が乱されるのが防止される。また、旋回終了時にペダルの踏み込みをやめることで当該後輪が降下して接地され、安定的走行を確保することができる。しかも、昇降手段となるシリンダ等への指令は足でペダルを踏むことで行っているので、旋回時にハンドル操作を行うことで塞がった両手を使用せずにすむので、操作性が良好となる。
なお、前記ペダルは、旋回時に内輪側の後輪の駆動力をオフするクラッチペダルと兼用する構成とすれば、運転者の操作量が増えるのを防止することができ好適である。
また、前記昇降手段は、ペダルと電気的に連動される電動シリンダとする構成の他にも、ペダルと機械的に連動されて最外後輪を昇降させる構造としてもよいことは言うまでもない。
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、作業機が枕地で旋回する際に、昇降手段により輪の後輪を持ち上げて土壌から浮かすことができるので、当該後輪を支点として旋回しても土壌への過負荷が無くなり、土壌の穴あきや土盛りにより苗が倒れるのを防止できる。さらに、内輪側の後輪が接地しないことにより、主に外輪側の車輪の駆動力を使って旋回することとなるので、機体の回転半径が小さくなり小回りできる利点もある。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は作業機である田植機10を示している。田植機10は、機体11と、機体11の前方を支持する2つの前輪12と、機体11の後方を支持する4つの後輪13(13A〜13D)と、機体11中央に配置された植付部14と、植付部14の上方に搭載された苗箱供給装置17と、機体11の所定位置に設置された予備苗台18と、機体11前方の駆動源16と、機体11後方の運転席15と、最外に位置する外後輪13A、13Dを昇降させる昇降手段26とを備えている。なお、外後輪13A、13Dは植付部14よりも外側に位置している。
後輪13への動力伝達機構は、図2に示すように左右対称であるので代表して機体左側(図2では右側)の外後輪13Aおよび内後輪13Bについて説明する。
まず、駆動源16から動力を後輪ミッション20まで伝達する。この後輪ミッション20から内後輪伝動ケース21内の伝動チェーンを介して内後輪13Bを回転駆動させる。また、外後輪13Aへの動力伝達は、後輪ミッション20から外後輪ミッション22、ケース支点部23、外後輪伝動ケース24を介して外後輪13Aの回転軸30を回転駆動させている。なお、外後輪伝動ケース24は、ケース支点部23を支点として外後輪13Aとの接続側を揺動可能としている。
昇降手段26は、図2および図4に示すように、モータ28によりロッド27aが往復される電動シリンダ27をフレーム25に固定して設けており、外後輪伝動ケース24の後端に固定された上下作動アーム29の先端29aに電動シリンダ27のロッド27aの先端を回転自在に固定している。
上下作動アーム29は、図5に示すように、側方に突出する突出棒33が設けられており、機体壁34の円弧状のスリット34aに貫通している。スリット34aの上端側には上限リミットスイッチ35が設置されている一方、スリット34aの下端側には下限リミットスイッチ36が設置されている。
運転席15には、図2および図3に示すように、左サイドクラッチペダル31および右サイドクラッチペダル40を設けている。左サイドクラッチペダル31を踏むと、左側の外後輪13Aが昇降手段26により持ち上げられると共に、外後輪ミッション22の動力伝達が遮断される構成としている。右サイドクラッチペダル40を踏むと、右側の外後輪13Dが昇降手段26により持ち上げられると共に、外後輪13Dへの動力伝達が遮断される構成としている。
なお、運転席15にはメインスイッチが設けられ、このメインスイッチがオンの状態で上記のように右・左サイドクラッチペダル31、40に連動して昇降手段26が動作する一方、メインスイッチをオフとすると、右・左サイドクラッチペダル31、40を踏んでも昇降手段26が動作しないようになっている。
このように、左サイドクラッチペダル31および右サイドクラッチペダル40の作用は左右対称であるので、以下は左サイドクラッチペダル31について代表して説明する。
左サイドクラッチペダル31は、図3に示すように、ロッド部31aの先端31bを機体壁39に軸支していると共に、ロッド部31aの後端にペダル部31cを設けている。ロッド部31aには外後輪ミッション22の接続/遮断を切り替えるためのワイヤ38が連結されている。
また、運転席15の床には、左後輪13Aを昇降させる昇降手段26のモータ28を駆動させる昇降用スイッチ32を設置しており、本体部32bから突出した揺動レバー32aをロッド部31aの下方に配置している。
次に、田植機10の作用について説明する。
田植機10が水田を走行して枕地で左旋回する際に、運転席15のオペレータが左サイドクラッチペダル31を踏むことで、図3に示すように、下降するロッド部31aが昇降用スイッチ32の揺動レバー32aを押し下げ、揺動レバー32aの下降をトリガーとして本体部32bからモータ28に駆動指令が出される。モータ28は、電動シリンダ27を駆動させてロッド部27aを下方に延出させることにより、上下作動アーム29の先端29aが下降させられ、ケース支点部23を支点として外後輪伝動ケース24が揺動し、外後輪13Aが持ち上げられる。そして、図5に示すように、上下作動アーム29の突出棒33がスリット34aの下端まで移動すると、突出棒33が下限リミットスイッチ36に接触してモータ28が停止させられる。
なお、この際、ペダル部31cの踏み込みによるロッド部31aと下降と同時に、ワイヤ38が下降され、外後輪ミッション22の駆動伝達が遮断されて、外後輪13Aの回転が停止されるようになっている。
一方、田植機10の旋回が終了してオペレータが左サイドクラッチペダル31のペダル部31cの踏み込みをやめると、ロッド部31aが上昇することにより昇降用スイッチ32の揺動レバー32aが上昇し、この揺動レバー32aの上昇をトリガーとして本体部32bからモータ28に駆動指令が出され、電動シリンダ27のロッド部27aを上方に縮ませる。これにより、上下作動アーム29の先端29aが上昇させられ、ケース支点部23を支点として外後輪伝動ケース24が揺動し、外後輪13Aが下降して接地される。そして、上下作動アーム29の突出棒33がスリット34aの上端まで移動すると、突出棒33が上限リミットスイッチ35に接触してモータ28が停止させられる。
以上より、田植機10が水田を走行して枕地付近で旋回する際に、内輪側の外後輪13Aを支点として旋回しても、サイドクラッチペダル31の踏み込みに連動して旋回支点となる外後輪13Aを持ち上げて土壌から浮かすことにより、外後輪13Aによる土壌への過剰な負荷が無くなり、土壌の穴あきや土盛りにより苗が倒れるのを防止することができる。よって、枕地での旋回時に機体11の切り返し動作等をしなくても、土壌荒れを気にすることなくワンアクションでUターンでき作業性も向上する。
また、昇降手段26への指令は足でペダル部31cを踏むことで行っているので、オペレータは旋回時にハンドル19操作により塞がった両手を使用せずに済み、操作性も良好となる。さらには、内輪側の外後輪13Aが接地しないことにより、主に外輪側の後輪13B〜13Dの駆動力を使って旋回されて小回りも利く。また、サイドクラッチペダル31は、旋回時に内輪側の後輪13Aの駆動力をオフする機能と兼用させているので、オペレータの操作量が増えるのを防止できる。
た、後輪13Aを昇降させる駆動源は電動シリンダ27に限定されず、ラックとピニオンによりモータの回転運動を往復運動に変換して後輪13Aを昇降させる構成とするなどしてもよい。
本発明の実施形態の田植機の側面図である。 田植機の要部上面図である。 クラッチペダルを示す要部斜視図である。 後輪の昇降を説明する図面である。 昇降手段の要部拡大図である。 従来例の田植機を示す図面である。 問題点を示す図面である。
符号の説明
10 田植
11 機体
12 前輪
13 後輪
13A 外後輪
14 植付部
15 運転席
16 駆動源
17 自動供給装置
18 予備苗台
20 後輪ミッション
21 内後輪伝動ケース
22 外後輪ミッション
23 ケース支点部
24 外後輪伝動ケース
26 昇降手段
27 電動シリンダ
27a ロッド
28 モータ
29 上下作動アーム
31 左サイドクラッチペダル
32 昇降用スイッチ
33 突出棒
34a スリット
35 上限リミットスイッチ
36 下限リミットスイッチ

Claims (2)

  1. 前輪および並列配置する4輪の後輪に支持された機体と、前記並列配置される各後輪に挟まれる位置の前方で且つ前記機体の前後方向の中央部に支持される植付部を備え、圃場に往復走行させる乗用田植機であって、
    前記4輪の後輪は駆動源で回転駆動される駆動輪であり、
    前記4輪の後輪のうち、左右最外後輪をそれぞれ昇降させるシリンダあるいはモータで駆動される昇降手段を備え
    右旋回時と左旋回時に夫々最内輪となる前記左右最外後輪のいずれか一方を上昇させる構成としていることを特徴とする田植機。
  2. 該昇降手段として電動シリンダを備え、該電動シリンダは運転席に設けられたペダルからなる操作手段に連動され、機体旋回時に前記ペダルを踏むことで前記電動シリンダが動作して前記内輪側の最外後輪を上昇させる一方、前記ペダルの踏み込みを解除することで前記電動シリンダは前記内輪側の最外後輪を降下させる構成としている請求項1に記載の田植機。
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