JP4298099B2 - ベンチレーテッド型ディスク - Google Patents
ベンチレーテッド型ディスク Download PDFInfo
- Publication number
- JP4298099B2 JP4298099B2 JP34764499A JP34764499A JP4298099B2 JP 4298099 B2 JP4298099 B2 JP 4298099B2 JP 34764499 A JP34764499 A JP 34764499A JP 34764499 A JP34764499 A JP 34764499A JP 4298099 B2 JP4298099 B2 JP 4298099B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coupling
- disk
- diameter side
- coupling ribs
- portions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/02—Braking members; Mounting thereof
- F16D65/12—Discs; Drums for disc brakes
- F16D65/128—Discs; Drums for disc brakes characterised by means for cooling
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D65/00—Parts or details
- F16D65/02—Braking members; Mounting thereof
- F16D2065/13—Parts or details of discs or drums
- F16D2065/1304—Structure
- F16D2065/1328—Structure internal cavities, e.g. cooling channels
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D2200/00—Materials; Production methods therefor
- F16D2200/0004—Materials; Production methods therefor metallic
- F16D2200/0008—Ferro
- F16D2200/0013—Cast iron
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明に係るベンチレーテッド型ディスクは、自動車の制動に使用するディスクブレーキに組み込んだ状態で使用する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の制動を行なう為の制動装置としてディスクブレーキが、従来から広く使用されている。図7は、JIS D 0107に提示されているディスクブレーキを示している。車輪と共に回転するディスク1を挟む様にして懸架装置に支持するシリンダボデー2に設けたシリンダ3にはピストン4を、油密に嵌装している。制動時にはこのシリンダ3内に圧油を送り込み、上記ディスク1の両側に設けた1対のパッド5、5を、このディスク1の両側面に押し付ける。
【0003】
この様なディスクブレーキを構成するディスク1として従来から、図8に示す様なソリッドディスク6の他、図9に示す様なベンチレーテッド型ディスク7も使用されている。このベンチレーテッド型ディスク7は、間隔をあけて互いに平行に且つ同心に配置された、それぞれが円輪状であるインナーディスク部8及びアウターディスク部9と、これら両ディスク部8、9の互いに対向する面同士を結合する多数の結合リブ(放熱フィン)10、10とを備える。円周方向に隣り合う結合リブ10、10同士の間は、直径方向に亙る空気流路11、11としている。この様なベンチレーテッド型ディスク7は、上記両ディスク部8、9と同心に設けた取付部12により、車輪を懸架装置に回転自在に支持する為のハブユニットに取付固定する。自動車の走行時には、上記ベンチレーテッド型ディスク7が車輪と共に回転し、遠心力に基づいて上記各空気流路11、11内を空気が、内径側から外径側に向けて流れ、上記ベンチレーテッド型ディスク7を冷却する。
【0004】
この様なベンチレーテッド型ディスク7は、大きな制動能力を必要とする高性能車等を中心に採用されている。尚、従来のベンチレーテッド型ディスク7は一般的に、図10に示す様に、複数の結合リブ10、10を放射方向に配置している。但し、図11に示す様に、結合リブ10a、10aを回転方向に傾斜させたベンチレーテッド型ディスクも、従来から知られている。
【0005】
更には、図12に示す様に、それぞれが円弧状に湾曲した結合リブ10b、10bを回転方向に傾斜させたベンチレーテッド型ディスクも、例えば特開平8−164828号公報、特公昭54−14710号公報に記載されている様に、従来から知られている。この様に結合リブ10a、10bを回転方向に傾斜させたベンチレーテッド型ディスクは、回転に伴うポンプ作用が大きくなる。この為、高速走行時等、制動時に発生する熱量が多い場合に、円周方向に隣り合う結合リブ10a、10b同士の間に存在する空気流路11a、11b内に多量の空気を流通させるので、ベンチレーテッド型ディスクの温度上昇を抑える効果が大きい。但し、図11〜12に示したベンチレーテッド型ディスクは、空気流路11a、11b内に多量の空気を流通させる為には回転方向(図11〜12の反時計方向)を規制した状態で使用する必要がある。従って、自動車の右側と左側とで、ベンチレーテッド型ディスクの部品を共通化する事はできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図9〜12に示す様な、従来から一般的に使用されているベンチレーテッド型ディスク7の場合には、次の様な理由で、高速走行状態からの急制動時等にジャダー(judder)と呼ばれる振動が発生し易い。即ち、図9〜12に示した従来構造は何れも、円周方向に隣り合う結合リブ10、10a、10b同士の間隔が、ベンチレーテッド型ディスク7の内径側で狭く、外径側で広い。一方、このベンチレーテッド型ディスク7の軸方向に関する剛性は、結合リブ10、10a、10bに対応する部分で大きく、空気流路11、11a、11bに対応する部分で小さい。この為、上記結合リブ10、10a、10bに対応する部分の剛性と、上記空気流路11、11a、11bに対応する部分の剛性との相違が、内径側に比べて外径側で著しくなる。この結果、上記ベンチレーテッド型ディスク7の両側面を平坦にする為の仕上加工に伴って、上記両側面に円周方向に関する僅かな凹凸が形成され易い。
【0007】
又、この様な円周方向に関する凹凸は、制動時に上記ベンチレーテッド型ディスク7が温度上昇する事によっても生じる。即ち、制動時には1対のパッド5、5(図7)が上記ベンチレーテッド型ディスク7を、軸方向両側から強く押圧する。そして、このベンチレーテッド型ディスク7の両側面と上記各パッド5、5との摩擦に基づき、このベンチレーテッド型ディスク7の温度が上昇し、このベンチレーテッド型ディスク7が熱膨張する。この様な温度上昇に基づく熱膨張は、熱容量の大きな上記結合リブ10、10a、10bに対応する部分に比べて、熱容量の小さな空気流路11、11a、11b部分で著しくなる。そして、上記結合リブ10、10a、10bに対応する部分が凹部となり、空気流路11、11a、11bに対応する部分が凸部となって、円周方向に亙る僅かな凹凸が生じる。特に、図10〜12に示した従来構造の様に、円周方向に隣り合う結合リブ10、10a、10b同士の間隔が内径側と外径側とで大きく異なると、上述の様な温度上昇の差に基づいて生じる凹凸が大きく、しかも内径側と外径側とで不同になり易く、前記振動が発生し易くなる。
【0008】
又、図10〜12に示した従来構造の場合には、軽量化と放熱性能の向上とを両立させる事が難しい。即ち、放熱性能の向上を図る為には、結合リブ10、10a、10bの数を増やして、空気流路11、11a、11b内を流れる空気との熱交換面積を広くする事が考えられる。これに対して上記結合リブ10、10a、10bの数を増やすと、その分重量が増大する。車輪側に固定されるベンチレーテッド型ディスク7は、所謂ばね下荷重となり、僅かな重量の増大も乗り心地を中心とする自動車の性能悪化に結び付く為、好ましくない。又、結合リブ10、10a、10bの厚さを小さくして重量増大を抑える事は、ベンチレーテッド型ディスク7の強度を確保する上から難しい。
本発明は上述の様な事情に鑑みて、軸方向両側面が円周方向に亙りうねる様に変形するのを防止でき、しかも軽量なベンチレーテッド型ディスクを実現すべく発明したものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のベンチレーテッド型ディスクは、前述の従来から知られているベンチレーテッド型ディスクと同様に、それぞれが円輪状で間隔をあけて互いに平行に且つ同心に配置されたインナーディスク部及びアウターディスク部と、これら両ディスク部の互いに対向する面同士を結合する多数の結合リブとを備える。そして、車輪に固定された状態でこの車輪と共に回転し、制動時に車体側に支持されたパッドと擦れ合う。
【0010】
特に、本発明のベンチレーテッド型ディスクに於いては、上記各結合リブは、それぞれが多数設けられた第一〜第四結合リブである。このうちの第一結合リブは、上記両ディスク部の内径側部分同士の間に設けられたもので、それぞれが上記各ディスク部の直径方向に長い。又、第二、第三結合リブは、上記両ディスク部の外径側部分同士の間に円周方向に亙って交互に設けられたもので、これら両ディスク部の直径方向に対して互いに逆方向に傾斜している。又、第四結合リブは、上記第二、第三結合リブ同士の間隔が最も広くなっている部分の円周方向中央部に設けられたものである。
【0011】
又、本発明の場合、円周方向に隣り合う上記第一結合リブの内径側端部同士の間隔と、外径側端部で円周方向に隣り合う上記第二結合リブと上記第三結合リブとの間が最も狭くなった部分の間隔と、円周方向に隣り合うこの第二結合リブと上記第四結合リブとの外径側端部同士の間隔と、円周方向に隣り合う上記第三結合リブとこの第四結合リブとの外径側端部同士の間隔とを、互いにほぼ同じとしている。
【0012】
又、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、上記第二、第三結合リブを、それぞれの内径側端部の円周方向に関する位相が上記第一結合リブと一致する部分に設ける。又、上記両ディスク部の径方向中間部同士の間で円周方向に関する位相が上記第一結合リブに対して半ピッチ分ずれた部分に、多数の第五結合リブを設ける。
【0013】
【作用】
上述の様に構成する本発明のベンチレーテッド型ディスクの場合、円周方向に隣り合う結合リブ同士の間隔に大きな差が生じる事を防止できるので、両側面の仕上加工や制動時の温度上昇に伴って、この両側面が円周方向に亙りうねる様に変形するのを防止できる。又、それぞれが従来構造を構成する結合リブに比べて短い、第一〜第五の結合リブを、直径方向並びに円周方向に関して配列しているので、強度を低下させたり重量を増大させる事なく、これら各結合リブ全体の表面積を広くできる。この為、軽量なベンチレーテッド型ディスクを実現できる。更には、互いに反対方向に傾斜した第二、第三結合リブを設けているので、内部に多量の空気を流通させて優れた冷却効果を発揮でき、しかも組み付け方向の規制がないベンチレーテッド型ディスクを実現できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1〜6は、本発明の実施の形態の1例を示している。本発明のベンチレーテッド型ディスク7aは、前述の図9に示した従来のベンチレーテッド型ディスク7と同様に、鋳鉄等の金属により一体に造られたもので、間隔をあけて互いに平行に且つ同心に配置された、それぞれが円輪状であるインナーディスク部8a及びアウターディスク部9aを有する。そして、これら両ディスク部8a、9aの互いに対向する面同士を、それぞれが多数ずつ設けられた第一〜第五結合リブ13a、13b〜17により、互いに連結して成る。
【0015】
このうちの第一結合リブ13a、13bは、上記両ディスク部8a、9aの内径側部分同士の間に設けられたもので、それぞれが放射方向に長い直線状に形成されている。又、第二、第三結合リブ14、15は、上記両ディスク部8a、9aの外径側部分同士の間に、円周方向に亙って交互に設けられたもので、これら両ディスク部8a、9aの直径方向に対して同じ角度θ(例えば15度程度)だけ傾斜している。又、各第二結合リブ14、14と各第三結合リブ15、15とでは、傾斜方向が互いに逆である。
【0016】
又、上記第二、第三結合リブ14、15は、それぞれの内径側端部の円周方向に関する位相が、上記第一結合リブ13a、13bと一致する部分に設けられている。言い換えれば、円周方向に関して一つ置きに存在する第一結合リブ13a、13aの外径側延長線上に上記第二結合リブ14、14の内端部が存在し、残り半分の第一結合リブ13b、13bの外径側延長線上に上記第三結合リブ15、15の内端部が存在する。又、円周方向に隣り合う第二、第三結合リブ14、15は、対となって「ハ」字形となる様に配置されている。
【0017】
尚、図示の例では、これら第二、第三結合リブ14、15の断面形状を直線状にしているが、これら第二、第三結合リブ14、15の断面形状に関しては、前述の図12に示した様に湾曲させても良い。但し、これら第二、第三結合リブ14、15同士は、円周方向に関して互いに対称な形状とする。この理由は、回転方向の規制をなくし、自動車の左右に同形のベンチレーテッド型ディスク7aを使用できる様にする為である。
【0018】
又、各第四結合リブ16、16は、上記両ディスク部8a、9aの外径側部分同士の間に放射方向に設けられたもので、第一〜第三結合リブ13a、13b、14、15に比べて短い直線状としている。又、上記各第四結合リブ16、16は、外径側端部で、円周方向に隣り合う上記第二結合リブ14、14と上記第三結合リブ15、15との間隔が最も広くなった部分の円周方向中央部に設けられている。
【0019】
又、各第五結合リブ17、17は、上記両ディスク部8a、9aの径方向中間部同士の間に放射方向に設けられたもので、断面形状は、上述した各第四結合リブ16、16と同様に、第一〜第三結合リブ13a、13b、14、15に比べて短い直線状としている。又、上記各第五結合リブ17、17は、円周方向に関する位相が上記第一結合リブ13a、13bに対して半ピッチ分ずれた部分に設けられている。従って、上記各第五結合リブ17、17は、円周方向に関して隣り合う上記各第一結合リブ13a、13b同士の間に存在する空気流路11c、11cの外径側開口部の中央部分に存在する。又、上記各第四結合リブ16、16と上記各第五結合リブ17、17との、円周方向に関する位相は、互いに一致している。言い換えれば、上記各第四結合リブ16、16の内径側延長線上に、それぞれ上記各第五結合リブ17、17が存在する。尚、以上に述べた各結合リブ13a、13b〜17の長さ方向両端縁部は、それぞれ半円筒面状の凸曲面としている。
【0020】
又、上記各第五結合リブ17、17の長さL17は、直径方向に隣り合う第一結合リブ13a、13bと第二、第三結合リブ14、15との間に存在する径方向隙間18、18の長さL18よりも大きく(L17>L18)している。又、上記各第五結合リブ17、17の径方向に関する中心位置と上記各径方向隙間18、18の径方向に関する中心位置とは互いに一致させている。従って、これら各径方向隙間18、18を円周方向に通過した空気は、上記第五結合リブ17、17にぶつかる事になり、そのまま(径方向外方に流れずに)隣の径方向隙間18、18に達する事はない。
【0021】
更に、上記両ディスク部8a、9aの直径方向に対する、上記第二、第三結合リブ14、15の傾斜角度θ(更には各リブの幅)を規制する事により、円周方向に隣り合う上記各第一結合リブ13a、13bの内径側端部同士の間隔D13と、外径側端部で円周方向に隣り合う上記第二結合リブ14、14と上記第三結合リブ15、15との間隔が最も狭くなった部分の間隔D14-15 と、円周方向に隣り合う上記各第二結合リブ14、14と上記各第四結合リブ16、16との外径側端部同士の間隔D14-16 と、円周方向に隣り合う上記各第三結合リブ15、15と上記各第四結合リブ16、16との外径側端部同士の間隔D15-16 とを、互いにほぼ同じ(D13≒D14-15 ≒D14-16 ≒D15-16 )としている。尚、これら各間隔D13、D14-15 、D14-16 、D15-16 の間隔がほぼ同じとは、最大値と最小値との差が、最大値側から見た場合で20%以内、好ましくは10%以内の事を言う。
【0022】
上述の様に構成する本発明のベンチレーテッド型ディスク7aの場合、円周方向に隣り合う結合リブ同士の間隔に大きな差が生じる事を防止できる。即ち、円周方向に隣り合う結合リブ同士の間隔が大きくなり易い、外径側に設けた第二、第三結合リブ14、15を径方向に対し傾斜させているので、円周方向に隣り合う第二、第三結合リブ14、15の外径側端部同士の間隔を、1個所置きに狭くして、円周方向に隣り合う上記各第一結合リブ13a、13bの内径側端部同士の間隔D13と同等にできる。又、円周方向に隣り合う第二、第三結合リブ14、15の外径側端部同士の間隔が1個所置きに広くなるが、この広くなった部分には上記各第四結合リブ16、16を設けているので、この部分の間隔も、実質的に上記各第一結合リブ13a、13bの内径側端部同士の間隔D13と同等にできる。
【0023】
この様に本発明の場合には、上記ベンチレーテッド型ディスク7a全体で、円周方向に隣り合う上記各結合リブ13a、13b、14〜16同士の間隔D13、D14-15 、D14-16 、D15-16 を互いにほぼ等しくできる。この為、両側面の仕上加工や制動時の温度上昇に伴って、この両側面が円周方向に亙りうねる様に変形するのを防止できる。即ち、上記間隔D13、D14-15 、D14-16 、D15-16 を等しくして、上記ベンチレーテッド型ディスク7aの軸方向に関する剛性を、このベンチレーテッド型ディスク7a全体でほぼ等しくしているので、上記仕上加工に伴って、前述したジャダーと呼ばれる振動に結び付く様な凹凸が形成されにくい(加工精度が向上する)。
【0024】
又、上記間隔D13、D14-15 、D14-16 、D15-16 が等しい事に伴い、制動時の温度上昇に基づいて上記各結合リブ13a、13b、14〜17に対応する部分と、これら各結合リブ13a、13b、14〜17から外れた空気流路に対応する部分との間で熱膨張量の差が生じた場合でも、この差が上記ベンチレーテッド型ディスク7a全体で不均一になる事はない。即ち、本発明の場合も、上記各結合リブ13a、13b、14〜17に対応する部分とこれら各結合リブ13a、13b、14〜17から外れた空気流路に対応する部分との間で熱膨張量の差が生じ、上記ベンチレーテッド型ディスク7aの両側面に微小な凹凸が生じる事は避けられないが、この凹凸の分布並びに高さが、内径側と外径側とで異なる事はない。言い換えれば、温度上昇に伴って生じる微小な凹凸が、上記ベンチレーテッド型ディスク7aの両側面全体でほぼ均一になる。この様に均一な凹凸は、制動時の摩擦面全体として見た場合に、このベンチレーテッド型ディスク7aの両側面とパッド5、5(図7参照)との当接面圧を不均一にする事がなく、上記ジャダーと呼ばれる振動に結び付きにくい。
【0025】
更に、それぞれが従来構造を構成する結合リブ10、10a、10b(図10〜12)に比べて短い、上記各結合リブ13a、13b、14〜17を、直径方向並びに円周方向に配列しているので、強度を低下させたり重量を増大させる事なく、これら各結合リブ13a、13b、14〜17全体の表面積を広くできる。この為、軽量なベンチレーテッド型ディスク7aを実現できる。更には、互いに反対方向に同じ角度θだけ傾斜した第二、第三結合リブ14、15を設けているので、内部に多量の空気を流通させて優れた冷却効果を発揮でき、しかも組み付け方向の規制がないベンチレーテッド型ディスクを実現できる。
【0026】
【発明の効果】
本発明のベンチレーテッド型ディスクは、以上に述べた通り構成され作用するので、制動時に振動が発生する事を防止して、乗員等に不快感を与えないディスクブレーキの実現に寄与できる。しかも、優れた冷却効率を有する構造に拘らず、回転方向の規制がないので、左右で同形のものを使用でき、部品の共用化によるコスト低減を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す、部分切断正面図。
【図2】同要部切断正面図。
【図3】図1のA−A断面図。
【図4】図3の左方から見た背面図。
【図5】図4のB矢視図。
【図6】図1のC−C断面図。
【図7】ディスクブレーキの部分断面図。
【図8】ソリッドディスクの斜視図。
【図9】従来から知られているベンチレーテッド型ディスクの斜視図。
【図10】従来構造の第1例を示す、図9の略D−D断面図。
【図11】同第2例を示す、図9の略D−D断面図。
【図12】同第3例を示す、図9の略D−D断面図。
【符号の説明】
1 ディスク
2 シリンダボデー
3 シリンダ
4 ピストン
5 パッド
6 ソリッドディスク
7、7a ベンチレーテッド型ディスク
8、8a インナーディスク部
9、9a アウターディスク部
10、10a、10b 結合リブ
11、11a、11b、11c 空気流路
12、12a 取付部
13a、13b 第一結合リブ
14 第二結合リブ
15 第三結合リブ
16 第四結合リブ
17 第五結合リブ
18 径方向隙間
Claims (2)
- それぞれが円輪状で間隔をあけて互いに平行に且つ同心に配置されたインナーディスク部及びアウターディスク部と、これら両ディスク部の互いに対向する面同士を結合する多数の結合リブとを備えたベンチレーテッド型ディスクに於いて、これら各結合リブは、上記両ディスク部の内径側部分同士の間に設けられた、それぞれがこれら両ディスク部の直径方向に長い多数の第一結合リブと、上記両ディスク部の外径側部分同士の間に円周方向に亙って交互に設けられ、これら両ディスク部の直径方向に対して互いに逆方向に傾斜している、それぞれ多数の第二、第三結合リブと、上記両ディスク部の外径側部分同士の間でこれら第二、第三結合リブ同士の間隔が最も広くなっている部分の円周方向中央部に設けられた多数の第四結合リブとであり、円周方向に隣り合う上記第一結合リブの内径側端部同士の間隔と、外径側端部で円周方向に隣り合う上記第二結合リブと上記第三結合リブとの間が最も狭くなった部分の間隔と、円周方向に隣り合うこの第二結合リブと上記第四結合リブとの外径側端部同士の間隔と、円周方向に隣り合う上記第三結合リブとこの第四結合リブとの外径側端部同士の間隔とを、互いにほぼ同じとした事を特徴とするベンチレーテッド型ディスク。
- 第二、第三結合リブは、それぞれの内径側端部の円周方向に関する位相が第一結合リブと一致する部分に設けられており、両ディスク部の径方向中間部同士の間で円周方向に関する位相が上記第一結合リブに対して半ピッチ分ずれた部分に多数の第五結合リブが設けられている、請求項1に記載したベンチレーテッド型ディスク。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34764499A JP4298099B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ベンチレーテッド型ディスク |
US09/730,800 US6367599B2 (en) | 1999-12-07 | 2000-12-07 | Ventilated disc |
DE10060881A DE10060881B4 (de) | 1999-12-07 | 2000-12-07 | Belüftete Scheibe |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34764499A JP4298099B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ベンチレーテッド型ディスク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001165211A JP2001165211A (ja) | 2001-06-19 |
JP4298099B2 true JP4298099B2 (ja) | 2009-07-15 |
Family
ID=18391626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34764499A Expired - Fee Related JP4298099B2 (ja) | 1999-12-07 | 1999-12-07 | ベンチレーテッド型ディスク |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6367599B2 (ja) |
JP (1) | JP4298099B2 (ja) |
DE (1) | DE10060881B4 (ja) |
Families Citing this family (27)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10241655A1 (de) * | 2002-09-09 | 2004-04-01 | Bpw Bergische Achsen Kg | Bremsscheibe für eine Scheibenbremse |
US7066306B2 (en) * | 2001-05-10 | 2006-06-27 | Stephen Patrick Gavin | Self-ventilating disc brake rotor |
JP5122723B2 (ja) * | 2001-07-27 | 2013-01-16 | フレニ・ブレンボ エス・ピー・エー | 複合材料中に通気ダクトを備えるブレーキバンドを製造するための成形用金型とブレーキバンドの製造方法 |
DE10304299B4 (de) * | 2003-02-04 | 2008-02-21 | Dr.Ing.H.C. F. Porsche Ag | Innenbelüftete Bremsscheibe mit gekrümmten Kühlluftkanälen |
KR100849292B1 (ko) * | 2003-03-31 | 2008-07-29 | 샤프 가부시키가이샤 | 액정 표시 장치 및 그 제조 방법 |
DE10341464A1 (de) * | 2003-09-09 | 2005-04-07 | Sgl Carbon Ag | Innenbelüftete Bremsscheiben mit verbesserter Kühlung |
US7281613B2 (en) * | 2005-02-08 | 2007-10-16 | Nexen Group, Inc. | Interface disc for a torque and/or rotational control apparatus |
US8668058B2 (en) | 2005-03-30 | 2014-03-11 | Federal-Mogul Worldwide, Inc. | Vented disc brake rotor |
US20090272609A1 (en) * | 2006-04-05 | 2009-11-05 | Karthik Raju Nmn | Venturi Nozzle Aerodynamic Vent Design |
DE202007009345U1 (de) * | 2007-07-03 | 2007-08-30 | Faiveley Transport Remscheid Gmbh | Bremsscheibe mit Kühlrippen |
BRPI0822648B1 (pt) * | 2008-05-05 | 2021-04-06 | Freni Brembo S.P.A. | Cinta de freio de um disco, disco para um freio a disco e pilar para a conexão entre duas placas de uma cinta de freio |
IT1395120B1 (it) * | 2009-07-29 | 2012-09-05 | Freni Brembo Spa | Fascia di frenatura e disco per freno a disco |
IT1395201B1 (it) * | 2009-08-07 | 2012-09-05 | Freni Brembo Spa | Disco freno ventilato |
FR2974555B1 (fr) * | 2011-04-27 | 2014-03-28 | Afe Metal | Disque de frein ferroviaire |
NZ724714A (en) | 2013-07-19 | 2017-08-25 | Hendrickson Usa Llc | Improved disc brake rotor for heavy-duty vehicles |
ITMI20132137A1 (it) | 2013-12-19 | 2015-06-20 | Freni Brembo Spa | Disco freno ventilato |
US20150354649A1 (en) * | 2014-06-10 | 2015-12-10 | Deere & Company | Friction disk cooling grooves |
GB2536926B (en) * | 2015-03-31 | 2021-04-21 | Alcon Components Ltd | Brake disc |
DE102015226450A1 (de) * | 2015-12-22 | 2017-06-22 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Innenbelüftete Bremsscheibe |
DE102016115996A1 (de) * | 2016-08-29 | 2018-03-01 | Knorr-Bremse Systeme für Schienenfahrzeuge GmbH | Wellenbremsscheibe für ein Schienenfahrzeug |
CN106763353B (zh) * | 2017-02-10 | 2018-08-21 | 江苏大学 | 一种具有通风道的风冷式车用制动盘 |
IT201800002652A1 (it) | 2018-02-13 | 2019-08-13 | Freni Brembo Spa | Fascia di frenatura di un disco per freno a disco di tipo ventilato |
IT201800020128A1 (it) | 2018-12-18 | 2020-06-18 | Freni Brembo Spa | Fascia di frenatura di un disco per freno a disco di tipo ventilato |
IT201900013929A1 (it) | 2019-08-05 | 2021-02-05 | Freni Brembo Spa | Fascia di frenatura di un disco per freno a disco di tipo ventilato |
IT201900013947A1 (it) | 2019-08-05 | 2021-02-05 | Freni Brembo Spa | Fascia di frenatura di un disco per freno a disco di tipo ventilato |
IT201900019160A1 (it) | 2019-10-17 | 2021-04-17 | Freni Brembo Spa | Fascia di frenatura di un disco per freno a disco di tipo ventilato |
US11624417B2 (en) | 2021-02-12 | 2023-04-11 | Brembo North America, Inc. | Braking band of a disk for a disk brake of the ventilated type |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2358134A (en) * | 1942-03-13 | 1944-09-12 | American Steel Foundries | Rotor |
US3314509A (en) * | 1965-04-16 | 1967-04-18 | Buffalo Brake Beam Co | Railway brake discs |
JPS605782B2 (ja) | 1977-07-07 | 1985-02-14 | 三菱自動車工業株式会社 | 内燃機関の吸気制御装置 |
GB8502954D0 (en) * | 1985-02-06 | 1985-03-06 | Lucas Industries Ltd | Discs |
IT206836Z2 (it) * | 1986-06-20 | 1987-10-01 | Brembo Spa | Disco autoventilato per freni a disco. |
DE3740311A1 (de) * | 1987-11-27 | 1989-06-08 | Porsche Ag | Innenbelueftete scheibenbremse |
DE4220728C2 (de) * | 1991-06-25 | 1997-09-04 | Aisin Takaoka Ltd | Innenbelüftete Scheibenbremse |
JPH0674268A (ja) * | 1992-08-25 | 1994-03-15 | Aisin Takaoka Ltd | ベンチレーテッドディスク |
JPH0674269A (ja) * | 1992-08-25 | 1994-03-15 | Aisin Takaoka Ltd | ベンチレーテッドディスク |
JP3170763B2 (ja) * | 1992-09-17 | 2001-05-28 | 株式会社豊田中央研究所 | ブレーキディスクロータ |
IT230648Y1 (it) * | 1993-10-18 | 1999-06-09 | Brembo Spa | Disco di un freno a disco per veicoli in generale e per vetture ad elevate prestazioni in particolare |
US5544726A (en) * | 1994-09-06 | 1996-08-13 | Ford Motor Company | Brake rotor with flow through ventilation |
JPH08164828A (ja) | 1994-12-15 | 1996-06-25 | Nissan Motor Co Ltd | ベンチレーテッドロータ |
US5542503A (en) * | 1995-06-06 | 1996-08-06 | Kelsey-Hayes Company | Rotor for disc brake assembly |
JPH1113794A (ja) * | 1997-06-25 | 1999-01-22 | Aisin Takaoka Ltd | ベンチレーテッドディスク |
-
1999
- 1999-12-07 JP JP34764499A patent/JP4298099B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2000
- 2000-12-07 US US09/730,800 patent/US6367599B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2000-12-07 DE DE10060881A patent/DE10060881B4/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE10060881A1 (de) | 2001-07-12 |
DE10060881B4 (de) | 2008-02-28 |
JP2001165211A (ja) | 2001-06-19 |
US6367599B2 (en) | 2002-04-09 |
US20010002638A1 (en) | 2001-06-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4298099B2 (ja) | ベンチレーテッド型ディスク | |
US5161652A (en) | Ventilated disk brake rotor | |
US9746042B2 (en) | Opposed-piston disc brake caliper | |
JP5924413B2 (ja) | 鉄道車両用ブレーキディスク | |
JP5980670B2 (ja) | ディスクブレーキ用キャリパ | |
US20070199778A1 (en) | Vented disc brake rotor | |
TW201942491A (zh) | 氣動噪音降低構件、鐵路車輛用煞車盤單元、鐵路車輛用碟式煞車、鐵路車輛用車輪以及鐵路車輛 | |
CN111279095B (zh) | 制动设备 | |
US7331433B2 (en) | Brake disc for automotive disc brake assembly | |
JP3429491B2 (ja) | 車輌用ブレーキディスク | |
US20170284489A1 (en) | Bicycle disc brake rotor | |
US6142267A (en) | Disc brake rotor | |
US6241053B1 (en) | Ventilated disc brake rotor | |
WO2018105694A1 (ja) | 対向ピストン型ディスクブレーキ用キャリパ | |
KR20180021480A (ko) | 이중 냉각 구조를 갖는 브레이크 디스크 | |
US6116387A (en) | Disc brake rotor | |
US11236790B2 (en) | Ventilated type brake disc rotor | |
EP0981785A1 (en) | Solid finned rotor for caliper disc brakes and the like | |
JPH11336804A (ja) | ベンチレーテッド型ディスク | |
JP3724141B2 (ja) | ブレーキ用ディスクロータ | |
KR102687107B1 (ko) | 브레이크 디스크 어셈블리 | |
JP7181109B2 (ja) | ブレーキディスク | |
JPH09250577A (ja) | デイスクブレーキ装置 | |
JP2000240695A (ja) | 鉄道車両用ブレーキディスク | |
WO2023187666A1 (en) | Brake disc |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060911 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081016 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081028 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081210 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090414 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090415 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120424 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20180424 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |