JP4294834B2 - ガス遮断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波等を用いて配管内を流れる各種媒体、例えばLPガス等の流量を検出し、その流量変化よりガス使用状態が安全か否かを監視するガス遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の安全監視装置において、ガス等の媒体の流速を検出し、その流速変化よりガス使用状態が安全か否かを監視するものとして、例えば特開平9−21667号公報に示されるようなガス遮断装置がある。図3はこの装置のブロック図である。
【0003】
図3において、1は流路、2は第1振動子で、超音波を送受信し流路1の上流側に設置される。3は第2振動子で、超音波を送受信し流路1の下流側に対向して取り付けられている。4は送信回路で、第1振動子2へ超音波信号を送信し、5は増幅回路で、第2振動子3で受信した信号を増幅する。6は比較回路で、増幅された信号と基準信号とを比較する。7は計時手段で、超音波の発信から受信迄の時間をタイマカウンタで計測する。8は計測回路で、送信回路4から計時手段7迄を含む。9は流量演算手段で、計時手段7による超音波伝搬時間に応じて管路の大きさ、流れの状態を考慮して流量値を求める。10は周期可変手段で、流量演算手段9で求めた流量値に基づいて測定周期の変更を行う。11は計測開始手段で、周期可変手段10の値に応じて送信回路への信号送出タイミングを調節する。12は計測終了手段で、流量演算手段9の演算終了を検出する。13は電圧制御手段で、計測終了手段12に同期して計測回路8の電圧を低下させ、又計測開始手段11による計測開始と同期して計測回路8の電圧を復帰させる。
【0004】
次に従来例の構成の動作を説明する。都市ガス、LPガス等の媒体(ガス)の流れる流路1内において、計測開始手段11により送信回路4からバースト信号が送出され、第1振動子2で発信された超音波信号は流路1の流れの中を伝搬し、第2振動子3で受信され、更に増幅回路5と比較回路6で信号処理され発信から受信までの時間を計時手段7で測定する。流量が大きい時は計時サンプリングを速くして誤差を小さくする必要があり、又流量が小さい時、或いは流量零の時は計測サンプリングを遅くしてもほとんど誤差にならない。よって流量演算手段9の値に応じて計測間隔を変更する。流量演算手段9の値が小さい時は周期可変手段10で計測時間の間隔を大きくし、流量演算手段9の値が大きくなるに伴って計測時間の間隔を小さくする。又計測と計測との間では計測回路8の電圧を低減する。流量演算手段9によって流量計測を終了すると、計測終了手段12に信号を送出して電圧制御手段13で電圧を下げるか、零にする。そして電圧制御手段13により、流速計測開始前には計測回路8の電圧を元に復帰させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、ガス遮断装置を設置した以降に計測回路8や第1、第2振動子2、3の計時変化により、或いは送信回路4から送信された超音波信号が第1、第2振動子2、3を介し増幅回路5で増幅され超音波信号の伝搬時間を計測しているので、増幅回路5でのオフセットやバラツキにより、ガス器具を使用していない場合でも流量零とならず、その流量値を積算したり、ガス漏れ等と誤判定してしまうという問題がある。また1ケ所の供給元から複数の供給先にガスを分岐供給するガス集中供給システムにおいて、圧力変動を引き起こすガス器具が他所で使用された場合に、ガス器具が使用されていないのに圧力変動による流量変動が起こり、流量零でなくなり、現れた流量値が積算されたり、前記のように誤判定してしまう等の問題が生じる。
【0006】
そこで本発明は上記問題点を解消し、都市ガスやLPガス等のガス器具の未使用時の流量零状態の判定と使用流量の計測を正確に行い、ガス使用状態を精度良く監視することのできるガス遮断装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するため、媒体内の信号伝搬時間を計測して流速を検出する流速検出手段と、前記流速検出手段で検出した流速を流量に換算する流量演算手段と、前記流量演算手段で求めた流量値より流量変化率を求める流量変化検出手段と、流量値を零と判定するための流量範囲を設定する流量零範囲設定手段と、前記流量零範囲設定手段の設定値と前記流量演算手段で求めた流量値とを比較し流量零かどうかを判定すると共に、前記流量変化検出手段で所定値以上の流量変化率を検出した時に圧力変動と判定して前記流量範囲を変更する流量零判定手段と、前記流量零判定手段で流量零以外と判定した時に流量演算手段で求めた流量値が正常値かどうかを判定する異常判定手段と、前記異常判定手段で異常と判定した時に媒体流路を遮断する遮断手段と、前記流量零判定手段で流量零以外と判定した時に流量演算手段で求めた流量値を積算して使用流量を求める流量積算手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、ガス器具等の使用停止時に、流速検出手段が伝搬時間の計測バラツキ等が原因で、器具を使用していないにもかかわらず流速を検出して流量演算手段で換算された流量が零よりずれた値を示した場合でも、流量零範囲設定手段で前記バラツキ等を考慮して予め設定された流量範囲内に入っていれば、流量零判定手段が流量零であると判定し異常判定手段での異常判定を行わないので、誤って検出されてしまう流量値をガス漏れと誤判定して遮断手段によって媒体流路を遮断してしまうという不具合が生じるのを防止すると共に、流量積算手段では前記流量値を積算カウントしないので、ガス器具未使用時の流量零状態を正確に判定して流量計測の精度を向上させることができ、使い勝手を損なわずにガスの使用状態を精度良く監視でき、信頼性や安全性が向上する。特に、圧力変動を引き起こすガス器具、例えばGHP等の器具が他所で使用されたことによる流量変動が生じた場合、その流量変動から流量変化検出手段が所定値以上の流量変化率を検出すると、流量零範囲設定手段で流量零とする範囲を前記流量変化率に応じて大きく設定変更し、その変更した流量範囲に基づいて流量零判定手段が判定を行うので、他所での圧力変動による流量変動をガス漏れと誤判定して前記のような不具合を生じるのを防止することができ、使い勝手を損なわずにガス器具の流量計測や流量積算及び使用状態を精度良く監視でき、信頼性や安全性が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1と図2を参照して説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態のガス遮断装置を示す。14は流速検出手段で、LPガス等のガス(媒体)の流路1に対向設置された上流側振動子2、下流側振動子3間で超音波信号を一方から他方に発信し、その伝搬時間より使用ガスの流速を検出する。Aはガス媒体の流れる方向を示す。
【0013】
流速検出手段14はその1例として図1に示すように、切替手段15と、送信手段16と、受信手段17と、繰返手段18と、伝搬時間計測手段19とからなるものを採用している。送信手段16と受信手段17とは切替手段15に接続され、切替手段15はまず送信手段16を上流側振動子2に、受信手段17を下流側振動子3に接続し、次は送信手段16を下流側振動子3に、受信手段17を上流側振動子2に接続するというように交互に送信手段16と受信手段17の接続先を切り替える。繰返手段18は切替手段15により上流側振動子2に受信手段17を、下流側振動子3に送信手段16をそれぞれ接続した時、送信手段16から発信された超音波信号を下流側振動子3より流路1を経て上流側振動子2から受信手段17で受信する。こうして超音波信号の送信から受信迄を繰り返し行い、更に伝搬時間計測手段19でその間の超音波信号の伝搬時間を計測する動作を繰り返し行う。伝搬時間計測手段19は超音波信号の送信から受信までの時間を計測し累積する。次に切替手段15により下流側振動子3に受信手段17を、上流側振動子2に送信手段16を接続し、前述の動作を繰り返し行う。伝搬時間計測手段19は最初に計測した伝搬時間と、次に切替手段15により切り替えた後に計測した伝搬時間とから伝搬時間差を求める。
【0014】
20は流量演算手段で、求めた伝搬時間差より流速を求める。21は流量零範囲設定手段で、流量零と判定する流量範囲、例えば±1.5L/h等と設定されている。22は流量零判定手段で、流量演算手段20で換算した流量値と流量零範囲設定手段21で設定された流量範囲値とを比較し、流量零かどうかを判定する。23は異常判定手段で、流量零判定手段22で流量零以外と判定した時に、流量演算手段20で求めた流量値と判定値とを比較し、異常な使用状態かどうかを判定する。例えば、ストーブ等の器具への接続ホース等が誤ってはずれた時に発生する異常な大流量を監視するための合計流量遮断値や、器具の通常使用する最大使用時間よりはるかに長く使用された場合に対応した使用時間の制限時間を規定した使用時間遮断テーブルが格納され、それに該当する異常がないかを監視する。24は遮断手段で、異常判定手段23から異常と判定された時に遮断信号が出力されガスの流路1を遮断する。25は報知手段で、異常判定手段23でガスの使用状態が異常と判定され、遮断手段24が駆動された場合、遮断状態や遮断内容を液晶表示素子等に表示すると共に、ガスの安全監視を行っているセンタに電話回線などで通報する。26は流量積算手段で、流量零判定手段22で流量零以外と判定した時に、流量演算手段20で求めた流量値を積算してガス使用流量を求める。
【0015】
次に上記構成の動作を説明する。ガス遮断装置は、それが設置されている下流側で、ガス供給設備の異常やガス器具の使用状態を流量値で監視する。ガス需要家宅でガスストーブや給湯器等のガス器具を異常に長時間使用したり、或いはガスホースが何らかの原因ではずれ異常な流量が流れた場合、ガス器具の異常使用としてガスの供給を遮断する。つまり、流速検出手段14で検出した流速値を流量演算手段20で換算した流量値が異常に長く継続しているか、或いは予め設定した値より異常に大きくなっているかを異常判定手段23で判定し、ガス使用流量が正常範囲か異常かを判定する。一方、流量積算手段26では流量値を積算してガス使用量を求めて使用状態を監視する。伝搬時間を検出する流速検出手段14の温度やノイズ等の影響により、器具の使用を停止しても、流量演算手段20での流量値が零にならず、微小変動を生ずることがある。ここで流速検出手段14の1例の動作を説明する。
【0016】
流路( ガス配管) 1内で、斜向設置された上流側振動子2、および下流側振動子3との間で超音波信号を送受信する。切替手段15により上流側振動子2に送信手段16が接続され、一方受信手段17に下流側振動子3が接続され、送信手段16から発信された信号を上流側振動子2から下流側振動子3を介し受信する。この動作を繰返手段18で設定された回数だけ行う。いわゆるシングアラウンド系を構成する。送信手段16より送信された超音波信号を受信手段17が受信する迄の伝搬時間を累積し、その時間を伝搬時間計測手段19で求める。
【0017】
次に、切替手段15は下流側振動子3に送信手段16を接続する一方、上流側振動子2に受信手段17を接続する。送信手段16より出力された超音波信号は、下流側振動子3を介して流路1を経て上流側振動子2に接続された受信手段17で受信される。この動作は繰返手段18で設定された回数だけ行う。送信手段16より送信された超音波信号が受信手段17で受信される迄の伝搬時間を伝搬時間計測手段19で累積し求め、更に上流から下流へ超音波信号を送信した時の伝搬時間と、下流から上流へ送信した時の伝搬時間とから伝搬時間差を求める。流量演算手段20は伝搬時間計測手段19で求めた伝搬時間を流速値に換算し、次に流量値に換算する。
【0018】
次に、求めた流量値を流量零判定手段22で流量零かどうか、つまり流量零範囲設定手段21で設定された流量範囲内、例えば±1.0L/hに入っているかどうかを判定する。流量範囲内に入っていると判定された場合には、バラツキによる流量変動とみなして流量積算手段26でガス使用量としての流量積算を停止すると共に、異常判定手段23でガス漏れ等の異常判定を停止する。一方、流量零判定手段22で流量零以外と判定された場合には、流量演算手段20で求めた流量値を異常判定手段23で判定させ、それが異常流量と判定されると、遮断信号を遮断手段24に出力する。遮断手段24を駆動すると、流路1が閉じガスの供給が停止される。又、遮断信号が出力されると遮断内容を報知手段25で表示する。
【0019】
流量は、超音波信号を上流側振動子2から送信して伝搬時間を計測する一方、下流側振動子3からも送信し、その伝搬時間差から求められるが、器具停止時には伝搬時間差は零となり流量零となるはずである。しかし切替手段15により送信或いは受信する振動子が切替えられ超音波信号の送受信を行う際に、送受信レベルのバラツキ等により伝搬時間差が零でなくなる場合が生じ、その結果、流量換算した時に流量値として現れてしまう。
【0020】
そのため本実施形態では、流量零範囲設定手段21で温度バラツキを含め器具停止時の流量零範囲を設定している。したがって器具停止時に流速検出手段14でバラツキ等の原因による流速信号が出力されたとしても、流量零判定手段22で流量零と判定することができ、流量積算手段26で積算されることはない。このため流速検出手段14、流量演算手段20で求めた流量値でもって使用流量が増加するという不具合がなく、計測精度が向上する。又、ガス漏れがないのに伝搬時間の計測バラツキが原因で現れる流量値を異常判定手段23でガス漏れと誤判定することがなく使い勝手を損なわず、漏れ表示も出力されないし、ガス事業者に不要な出動をさせることもない。
【0021】
このように第1実施形態によれば、流量零範囲設定手段21でバラツキを考慮して予め流量零と判定する流量範囲を設定した上で、流量零判定手段22で流量零判定しているので、計測精度が向上しかつガス漏れの誤判定による誤遮断等の不具合がなく、信頼性や安全性が向上する。
【0022】
すなわち、ガス器具等の使用停止時、流速検出手段14が伝搬時間の計測バラツキにより本来器具停止の流量零でなくてはならないのにオフセットのようなずれた値を示しても、予め流量零範囲設定手段21で設定された流量零範囲設定値と求めた換算流量とを比較し流量範囲に入っているかを流量零判定手段22で判定し、所定範囲内ならば流量零と判定し流量積算手段26でガス使用量として積算カウントするのを停止し、かつ誤って異常判定手段23で生ガス等の漏洩がないかの判定を行うことなくガス漏れの異常表示を出力させることもなく、精度よく流量計測を行え、ガス事業者に不要出動させることがなく使い勝手や信頼性や安全性が向上する。
【0023】
(第2実施形態)
図2は本発明の第2実施形態のガス遮断装置を示す。図2において、第1実施形態と同一機能を有する構成要素には同一番号を付し、その説明や動作説明は詳述しない。
【0024】
図2において、27は流量変化検出手段で、流量演算手段20で求めた今回の流量と前回の流量とから流量変化率を演算し、それが所定変化率以上の場合には圧力変動による流量変化と判定して、流量零範囲設定手段21の設定値を拡大設定する。又、流量変化率が所定変化率以下に低下した場合には、圧力変動を引き起こすガス器具の使用が停止されたと判定して流量零範囲設定手段21の設定範囲値を通常範囲値に戻す。
【0025】
次に上記構成の動作を説明する。上記第1実施形態で説明したように、ガス遮断装置を設置している下流側で、ガス供給設備の異常やガス器具の使用状態を流量値で監視する。ガス需要家宅でガスストーブや給湯器等のガス器具を異常に長時間使用したり、或いはガスホースが何らかの原因ではずれ異常な流量が流れた場合、ガス器具の異常使用としてガスの供給を遮断する。つまり、流速検出手段14で検出した流速値を流量演算手段20で換算した流量値が異常に長く継続しているか、或いは予め設定した値より異常に大きくなっているかを異常判定手段23で判定し、ガス使用流量が正常範囲か異常かを判定する。一方、流量積算手段26では流量値を積算してガス使用量を求めて使用状態を監視する。伝搬時間を検出する流速検出手段14の温度やノイズ等の影響により、器具の使用を停止しても、流量演算手段20での流量値が零にならず、微小変動を生ずることがある。又1ケ所の供給元から複数の供給先にガスを分岐供給するガス集中供給システムにおいて、圧力変動を引き起こすGHP等のガス器具が他所で使用された場合にはあたかもガス器具を使用しているかのような大きい流量やマイナス流量が周期的に現れることがある。
【0026】
第2実施形態では第1実施形態と同様に流速検出手段14で流速を検出し、流速値を換算した今回の流量値と、前回の流量値とから流量変化検出手段27において流量変化率を求める。流量値が所定変化率以上の時に前記GHP等のガス器具使用による流量変動と判定し、流量変動信号を流量零範囲設定手段21に出力する。流量零範囲設定手段21は流量変動信号を入力すると流量零範囲設定値を大きく拡大し、例えば±1.0L/hから±10L/hに再設定する。この新流量零範囲設定値と流量演算手段20で換算した流量値とにより、流量零判定手段22で流量零かどうかが判定される。つまり流量零範囲設定手段21で設定された新流量零範囲内、例えば±10L/h等に入っているかどうかを判定する。
【0027】
流量範囲内に入っていると判定された場合には、バラツキによる流量変動と見なして流量積算手段26でガス使用量としての流量積算を停止すると共に、異常判定手段23でガス漏れ等の異常判定を停止する。一方、流量零判定手段22で流量零以外と判定された場合には、流量演算手段20で求めた流量値量を異常判定手段23で判定させ、それが異常流量と判定されると、遮断信号を遮断手段24に出力する。遮断手段24を駆動すると、流路1が閉じガスの供給が停止される。又、遮断信号が出力されると遮断内容を報知手段25で表示する。
【0028】
流量は、超音波信号を上流側振動子2から送信して伝搬時間を計測する一方、下流側振動子3からも送信し、その伝搬時間差から求められるが、器具停止時には伝搬時間差は零となり流量零となるはずである。しかし切替手段15により送信或いは受信する振動子が切替えられ超音波信号の送受信を行う際に、送受信レベルのバラツキ等により伝搬時間差が零でなくなる場合が生じ、その結果、流量換算した時に流量値として現れてしまう。又、圧力変動を引き起こすガス器具が別の場所で使用され、流路1内を圧力変動が伝搬してきて、流量計測を行うと圧力変動に連動して流量変化した流量値が計測されてしまう。その時の流量値は圧力変動しない時の流量零近傍以外、或いは所定流量範囲以上の流量値となり、あたかも器具を使用しているかのような流量値が検出されてしまう。
【0029】
そのため第2実施形態では、流量変化検出手段27で流量変動を検出すると、流量零範囲設定手段21の設定流量範囲値を直ちに拡大している。そのためには予め器具停止時の変動流量値を計測して流量零判定用の設定範囲値として登録設定し、変動検出時にそれらを採用する。したがって、器具停止時に上流側で圧力変動を生ずるガス器具を使用されて流速検出手段14であたかも器具使用中と同等レベルの周期的な流速信号が出力されても、流量零判定手段22で流量零と判定でき、間違って流量積算手段26で積算されることはない。またガス漏れがないのに圧力変動による流量変動値があたかも流れているかのような瞬時流量値となった場合でも、流量変化検出手段27で圧力変動有と検出すると流量零範囲設定手段21の零設定範囲を流量変動に対応して拡大するので、異常判定手段23でガス漏れと誤判定することがなく使い勝手を損なわず、漏れ表示も出力されないし、ガス事業者に不要な出動をさせることもない。
【0030】
すなわち、ガス器具等の使用停止時、流速検出手段14が伝搬時間の計測バラツキにより器具停止の流量零よりずれた値を示しても、その換算流量を予め流量零範囲設定手段21で設定された流量範囲内に入っているかを流量零判定手段22で判定し所定範囲内ならば流量零と判定し、流量積算手段26で積算カウントするのを停止する。またガス遮断装置の上流よりガス配管が分岐して他所にガス供給され、その先に圧力変動を引き起こすようなガス器具、例えばGHP等の器具が使用されている時、圧力変動により流量変動が生じて、ガス器具を停止しているのにあたかも器具を使用しているかのような流量値を周期的に示しても、流量変化検出手段27でその流量変動を検出すると流量零範囲設定手段21の流量零設定範囲値を流量変動に応じて大きく設定し直し、圧力変動による流量変動が生じても流量零と判定でき、又ガス漏れがないのに流量変動によりあたかもガス漏れがあるかのように誤判定することがなく、精度よく流量計測や流量積算を行え、更にガス漏れ異常表示を出力する不具合がなく、ガス事業者に不要な出動をさせることがなく使い勝手が向上し、又信頼性や安全性が向上する。
【0031】
このように第2実施形態によれば、流量変化検出手段27で圧力変動による流量変動を検出すると、流量零範囲設定手段21の流量零判定範囲値を拡大してガス流量を監視する。また、圧力変動を生ずるガス器具が使用停止され、流量変化検出手段27で流量変化率が所定値以下になり器具停止を検出すると、流量零範囲設定手段21の設定範囲を通常通りに戻し、元の小さい流量範囲値でガス流量を監視する。その結果、計測精度が向上しかつその他の設備からのガス漏れ計測精度が向上し、かつガス漏れ誤判定による誤遮断等の不具合がなく、信頼性や安全性が向上する。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ガス器具未使用時に、流速検出手段、流量演算手段が伝搬時間の計測バラツキ等の原因によって流量を計測しても、その流量値が予め設定された流量範囲内に入っていれば流量零であると判定し、その流量値によって異常判定が行われず、使用流量として積算もされないので、誤判定による媒体流路の誤遮断を防止すると共に、流量計測の精度も向上し、使い勝手を損なわずにガスの使用状態を精度良く監視でき、信頼性や安全性が向上するという効果を奏する。特に、圧力変動を引き起こすガス器具が他所で使用されたことによる流量変化を検出すれば、流量零と判定する範囲を検出した流量変化率に応じて設定変更するので、他所での圧力変動による流量変動をガス漏れと誤判定して誤遮断することもなくなり、使い勝手がさらに向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のガス遮断装置の制御ブロック図。
【図2】本発明の第2実施形態のガス遮断装置の制御ブロック図。
【図3】従来のガス使用状態の監視に用いられるガス遮断装置の制御ブロック図。
【符号の説明】
14 流速検出手段
20 流量演算手段
21 流量零範囲設定手段
22 流量零判定手段
23 異常判定手段
24 遮断手段
26 流量積算手段
27 流量変化検出手段
Claims (1)
- 媒体内の信号伝搬時間を計測して流速を検出する流速検出手段と、前記流速検出手段で検出した流速を流量に換算する流量演算手段と、前記流量演算手段で求めた流量値より流量変化率を求める流量変化検出手段と、流量値を零と判定するための流量範囲を設定する流量零範囲設定手段と、前記流量零範囲設定手段の設定値と前記流量演算手段で求めた流量値とを比較し流量零かどうかを判定すると共に、前記流量変化検出手段で所定値以上の流量変化率を検出した時に圧力変動と判定して前記流量範囲を変更する流量零判定手段と、前記流量零判定手段で流量零以外と判定した時に流量演算手段で求めた流量値が正常値かどうかを判定する異常判定手段と、前記異常判定手段で異常と判定した時に媒体流路を遮断する遮断手段と、前記流量零判定手段で流量零以外と判定した時に流量演算手段で求めた流量値を積算して使用流量を求める流量積算手段とを備えたガス遮断装置。
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