JP4290532B2 - プロトン伝導体組成物およびプロトン伝導膜 - Google Patents
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Description
(1)(a)金属酸化物水和物およびフィロケイ酸塩から選ばれる少なくとも1種と、
(b)スルホン酸基を有するポリアリーレンとを含有することを特徴とするプロトン伝導体組成物。
(2) 上記金属酸化物水和物が、酸化タングステン水和物、ニオブをドープした酸化タングステン水和物、スズ酸化物水和物、酸化ケイ素水和物、酸化リン水和物、酸化ジルコニア水和物をドープした酸化ケイ素水和物、リン酸ウラニルおよび酸化モリブデン水和物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする(1)に記載のプロトン伝導体組成物。
(3) 上記フィロケイ酸塩がモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、バーミキュライト、フッ素4ケイ素雲母、テニオライトからなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする(1)に記載のプロトン伝導体組成物。
(4) 上記金属酸化物水和物が、上記スルホン酸基を有するポリアリーレン100重量部に対して0.5〜80重量部の割合で含有されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のプロトン伝導体組成物。
(5) 上記スルホン酸基を有するポリアリーレンが、下記一般式(A)で表される構成単位および下記一般式(B)で表される構成単位を含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のプロトン伝導体組成物。
し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載のプロトン伝導体組成物からなることを特徴とするプロトン伝導膜。
本発明において、100℃以上で用いられる金属酸化物水和物としては、酸化タングステン水和物、ニオブをドープした酸化タングステン水和物、スズ酸化物水和物、酸化ケイ素水和物、酸化リン水和物、酸化ジルコニア水和物をドープした酸化ケイ素水和物、リン酸ウラニルおよび酸化モリブデン水和物からなる群より選択することができ、これらの化合物を単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
くは10-3S/cm以上であることが望ましい。プロトン伝導率が10-5S/cm未満であると、100℃以上で十分なプロトン伝導度を得られないことがある。
本発明に用いられるフィロケイ酸塩としては、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、バーミキュライト、フッ素4ケイ素雲母、テニオライトなどを挙げることができる。
本発明に用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、下記一般式(A)で表される構成単位と、下記一般式(B)で表される構成単位とを含む下記一般式(C)で表される重合体である。
−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(ここで、lは1〜10の整数である)、−C(CF3)2−などが挙げられる。
−(CH2)−、−C(CH3)2−、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C―およ
び
ル基のm位の場合、0.06以上、p位の場合、0.01以上の値となる基をいう。
はフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられる。これらの基のうち、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
スルホン酸基を有するポリアリーレンは、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸エステル基を有するモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるオリゴマーとを共重合させ、スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを製造し、このスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを加水分解して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
ここで、Gはアルキル基、フッ素置換アルキル基またはアリール基を示す。)から選ばれる原子または基を示し、Y、Z、Ar、m、nおよびkは、それぞれ上記一般式(A)中のY、Z、Ar、m、nおよびkと同義である。
チル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、tert-ブチル基、iso-ブチル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチル基、アダマンタンメチル基、2−エチルヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]へプチル基、ビシクロ[2.2.1]へプチルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチル−2,4−ジオキソランメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基などの直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、脂環式炭化水素基、5員の複素環を有する炭化水素基などが挙げられる。これらの中では、n−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、特にネオペンチル基が好ましい。
には上記炭素原子数1〜20の炭化水素基などが挙げられる。これらの中では、n−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、特にネオペンチル基が好ましい。
置き換わり、かつ−CO−が−SO2−に置き換わった化合物なども挙げられる。
ることが、重合工程中の安定性に優れ、脱エステル化によるスルホン酸の生成に起因する重合阻害や架橋を引き起こさない点で好ましく、さらには、これらのエステル基は1級アルコール由来でβ位が4級炭素であることが好ましい。
き換わり、かつ−CO−が−SO2−に置き換わった化合物なども挙げられる。
ハロゲン原子または−OSO2G(ここで、Gはアルキル基、フッ素置換アルキル基また
はアリール基を示す。)で表される基を示す。Gが示すアルキル基としてはメチル基、エチル基などが挙げられ、フッ素置換アルキル基としてはトリフルオロメチル基などが挙げられ、アリール基としてはフェニル基、p−トリル基などが挙げられる。
フッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、
パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基などが挙げられ、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが好ましい。
アリル基としては、プロペニル基などが挙げられ、
アリール基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
ロロ安息香酸−4−クロロフェニル、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが挙げられる。これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子の少なくとも1つ以上が3位に置換した化合物などが挙げられる。
4'−ビス(4−クロロベンゾイル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロベ
ンゾイルアミノ)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニル)ジフェニルエーテルジカルボ
キシレート、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロピル〕ジフェニルエーテル、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)テトラフルオロエチル〕ジフェニルエーテル、これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子が3位に置換した化合物、さらにこれらの化合物においてジフェニルエーテルの4位に置換した基の少なくとも1つが3位に置換した化合物などが挙げられる。
クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス[4−{4−(4−クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]スルホン、および下記式で表される化合物などが挙げられる。
(3−ニトロ−4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、ヘキサフルオロベンゼン、デカフルオロビフェニル、2,
5−ジフルオロベンゾフェノン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼンなどを
反応させる。反応性から言えば、フッ素化合物が好ましいが、次の芳香族カップリング反応を考慮した場合、末端が塩素原子となるように芳香族求核置換反応を組み立てる必要がある。
2.8倍モルの使用である。芳香族求核置換反応の前に予め、ビスフェノールのアルカリ金属塩としていてもよい。反応温度は60℃〜300℃で、好ましくは80℃〜250℃の範囲である。反応時間は15分〜100時間、好ましくは1時間〜24時間の範囲である。最も好ましい方法としては、下記式で示される活性芳香族ジハライドとして反応性の異なるハロゲン原子を一個ずつ有するクロロフルオロ体を用いることであり、フッ素原子が優先してフェノキシドと求核置換反応が起きるので、目的の活性化された末端クロロ体を得るのに好都合である。
基とを組み合わせた化合物、具体的には2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビスフェノールのアルカリ
金属塩と、過剰の4,4−ジクロロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホンなどの活性芳香族ハロゲン化合物との置換反応を、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、スルホランなどの極性溶媒の存在下で前記単量体の合成手法に順次重合して得られる。
シクロオクタジエン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられる
。これらのうち、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジンが好ましい。上記配位子成分である化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ロオクタジエン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げられる。これらのうち、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)が好ましい。
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。これらのうち、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンが好ましい。これらの重合溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
(1)少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを投入し、5分間以上撹拌する方法
(2)トリフルオロ酢酸中で、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを80〜120℃程度の温度で5〜10時間程度反応させる方法
(3)スルホン酸エステル基を有するポリアリーレン中のスルホン酸エステル基(−SO3R)1モルに対して1〜3倍モルのリチウムブロマイドを含む溶液、例えばN−メチル
ピロリドンなどの溶液中で、上記ポリアリーレンを80〜150℃程度の温度で3〜10時間程度反応させた後、塩酸を添加する方法
などを挙げることができる。
ホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。反応温度は特に制限はないが、通常、−50〜200℃、好ましくは−10〜100℃である。また、反応時間は、通常、0.5〜1,000時間、好ましくは1〜200時間である。
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 259
)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−3,5−トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、ペンタエリスリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(商品名:IRGANOX
1076)、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(IRGAONOX 1098)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(商品名:IRGANOX 3114)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA-80)などを挙げることができる。
本発明に係るプロトン伝導体組成物は、上述したような(a)金属酸化物水和物およびフィロケイ酸塩から選ばれる少なくとも1種と、(b)プロトン伝導能を有するスルホン酸基を有するポリアリーレンとからなる。なお、上記金属酸化物水和物、フィロケイ酸塩およびスルホン酸基を有するポリアリーレン以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などが含まれても良い。
本発明に係るプロトン伝導膜は上記のプロトン伝導体組成物からなる。なお、本発明のプロトン伝導膜には、上記金属酸化物水和物、フィロケイ酸塩およびスルホン酸基を有するポリアリーレン以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などが含まれても良い。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
得られたスルホン酸基を有する重合体の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点からスルホン酸当量を求めた。
スルホン酸基を有しないポリアリーレンの重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。スルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、溶剤として臭化リチウムと燐酸を添加したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶離液として用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
交流抵抗は、5mm幅の短冊状のプロトン伝導膜試料の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、100℃、120℃、150℃、飽和水蒸気圧の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンスを算出し、このインピーダンスから、プロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
[合成例1]オリゴマーの調製
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)67.3g(0.20モル)、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)60.3g(0.24モル)、炭酸カリウム71.9g(0.52モル)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)300mL、ト
ルエン150mLをとり、オイルバス中、窒素雰囲気下で加熱し撹拌下130℃で反応さ
せた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。その後、反応温度を130℃から徐々に150℃まで上げながら大部分のトルエンを除去し、150℃で10時間反応を続けた後、4,4'−DCBP10.0g(0.040モル)を加え、さらに5時間反応させた。得られた反応液を放冷後、副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を4Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収して乾燥後、テトラヒドロフラン300mLに溶解した。これをメタノール4Lに投入して再沈殿させ、目的の化合物95g(収率85%)を得た。
スルホランなどに可溶で、Tg(ガラス転移温度)が110℃、熱分解温度が498℃であり、式(I)で表されるオリゴマー(以下、「BCPAFオリゴマー」という。)であった。
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、4−[4−(2,5−ジクロロベンゾイル)フェノキシ]ベンゼンス
ルホン酸neo-ペンチル(A−SO3 neo-Pe)39.58g(98.64ミリモル)と合成例1で得られたBCPAFオリゴマー(Mw=11,200)15.23g(1.36
ミリモル)、Ni(PPh3)2Cl2 1.67g(2.55ミリモル)、PPh3 10.49g(40ミリモル)、NaI 0.45g(3ミリモル)、亜鉛末 15.69g(240ミリモル)、乾燥NMP 390mLを窒素下で加えた。反応系を攪拌下に加熱し(
最終的には75℃まで加温)、3時間反応させた。重合反応液をTHF 250mLで希
釈し、30分攪拌し、セライトを濾過助剤に用いて濾過し、濾液を大過剰のメタノール1500mLに注いで凝固させた。凝固物を濾集、風乾し、さらにTHF/NMP(それぞれ200/300mL)に再溶解し、大過剰のメタノール1500mLで凝固析出させた。風乾後、加熱乾燥により目的の黄色繊維状のネオペンチル基で保護されたスルホン酸誘導体からなる共重合体(PolyAB-SO3neo-Pe)47.0g(収率99%)を得た。GPCによる分子量は、数平均分子量(Mn)が47,600、Mwが159,000であった。
した。反応系に、メタノール50mLと濃塩酸8mLとの混合物を一時に加えた。懸濁状態となりながら、温和の還流条件で10時間反応させた。蒸留装置を設置し、過剰のメタノールを溜去させ、淡緑色の透明溶液を得た。この溶液を大量の水/メタノール(1:1重量比)中に注いで、ポリマーを凝固させた後、洗浄水のpHが6以上となるまで、イオン交換水でポリマーを洗浄した。こうして得られたポリマーのIRスペクトルおよびイオン交換容量の定量分析から、スルホン酸エステル基(−SO3Ra)は定量的にスルホン酸基(−SO3H)に転換していることがわかった。
合成例2で得られたスルホン酸を有するポリアリーレン60gを1000ccのポリ瓶にとり、γーブチロラクトン340gを加え溶解させた。これにタングステン酸化物水和物6g(10重量%複合化量)を加え、ディスパーサーにより20分混合し、均一分散させた。
合成例2で得られたスルホン酸を有するポリアリーレン60gを1000ccのポリ瓶にとり、γーブチロラクトン340gを加え溶解させた。これに酸化モリブデン水和物12g(20重量%複合化量)を加え、ディスパーサーにより20分混合し、均一分散させた。
合成例2で得られたスルホン酸を有するポリアリーレン60gを1000ccのポリ瓶にとり、γーブチロラクトン340gを加え溶解させた。
Nafion溶液(商品名、Dupont社製)の20.6%水−アルコール溶液(水:アルコール=20:60)291.3gを1000ccのポリ瓶にとり、N−プロピルアルコール108.7gを加え溶解させた。これに酸化モリブデン水和物12g(20重量%複合化量)を加え、ディスパーサーにより20分混合し、均一分散させた。
Claims (4)
- (a)金属酸化物水和物と、
(b)スルホン酸基を有するポリアリーレンと
を含有し、前記スルホン酸基を有するポリアリーレンが、下記一般式(A)で表される構成単位および下記一般式(B)で表される構成単位を含むことを特徴とするプロトン伝導体組成物。
−(lは1〜10の整数である)または−C(CF 3 ) 2 −を示し、Zは−(CH 2 )−、
−C(CH 3 ) 2 −、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C―、
は0〜10の整数を示し、nは0を示し、kは1〜4の整数を示す。)
ル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示し、
Wは−CO−、−SO 2 −、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF 2 ) l −(lは
1〜10の整数である)、−C(CF 3 ) 2 −または単結合を示し、
Tは−CO−、−SO 2 −、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF 2 ) l −(lは
1〜10の整数である)、−C(CF 3 ) 2 −、−(CH 2 )−、−C(CH 3 ) 2 −、−O
−、−S−、−CH=CH−、−C≡C―、
- 上記金属酸化物水和物が、酸化タングステン水和物、ニオブをドープした酸化タングステン水和物、スズ酸化物水和物、酸化ケイ素水和物、酸化リン水和物、酸化ジルコニア水和物をドープした酸化ケイ素水和物、リン酸ウラニルおよび酸化モリブデン水和物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導体組成物。
- 上記(a)成分が、上記(b)成分100重量部に対して0.5〜80重量部の割合で含有されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプロトン伝導体組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のプロトン伝導体組成物からなることを特徴とするプロトン伝導膜。
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