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JP4288006B2 - 比較的薄い壁を有する試験体で積分法によるリークテストを実施する方法 - Google Patents

比較的薄い壁を有する試験体で積分法によるリークテストを実施する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、比較的薄い壁を有する、プローブガスもしくはサーチガスを含んでいる試験体で積分法による(integral.)リークテストを実施する方法であって、試験体をテスト室内でリークテストする形式の方法に関する。
【0002】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19642099号明細書の基づき、フィルム式リークディテクタが公知である。シール性検査もしくは気密性検査は、リークテストされるべき、サーチガスを含んでいる試験体を、2つの延伸可能なフィルムにより形成される1つのテスト室内に持ち込んで行われる。この公知の装置は、特に包装された食料品(棒状チョコレート、コーヒ等)、医薬品(たとえば錠剤)、無菌包装された、医学において使用可能な対象物等の包装物のシール性もしくは気密性を検査するために適している。これらの製品の包装は気密でなければならない。なぜならば、侵入する空気酸素または微生物が製品から離隔されていなければならないからである。特にこのような種類の包装された製品が、本明細書中では、比較的薄い壁を有する試験体とみなされる。これらの包装は「薄い壁」を形成している。プローブガスもしくはサーチガスとしては、一般にヘリウムが使用される。
【0003】
大きな個数で製造される、このような種類の試験体については、リークテストを抜取り検査式にしか実施することができない。抜取り検査に施された試験体からサーチガスが流出しなかった場合、次のような可能性が考えられる:
−試験体が気密である;
−試験体が粗く不密である(試験体がテストチャンバに到達する前にサーチガスが既に駆出されている);
−試験体が不密である、ただし試験体がサーチガスを含んでいない。
【0004】
測定結果を良好に解釈できるようにするためには、気密性検査に続いて、包装内容物のガス雰囲気のサーチガス濃度測定が実施されなければならない。このことは最も簡単な事例では、スニッファ式リークディテクタの適当なプローブを用いた穿刺によって行うことができる。しかし、試験体中のガス容量が小さければ小さいほど、この検査ステップはますます不確実なものになる。包装物中にほとんど含まれていないガスはスニッファプローブによって比較的迅速に吸い込まれ、そしてこのガスは全く検出され得ないか、または少なくとも完全には検出され得ない。さらに、試験体中に粉末状の製品が存在している場合には、スニッファプローブが閉塞する危険も生じる。
【0005】
本発明の課題は、冒頭で述べた形式の方法を改良して、方法の確実性に関して改善された検査ステップを設けることである。
【0006】
この課題は本発明によれば、試験体中のサーチガス濃度を検査するために、複数の試験体のうちの少なくとも1つの試験体中のサーチガス濃度を測定し、この場合、該試験体の壁にリーク部を施与し、該試験体を用いてリークテスト過程を実施することにより解決される。サーチガス濃度の検査のために使用される試験体が、先行して行われたリークテスト過程で気密であると判定された試験体であると有利である。
【0007】
リーク部を備えた試験体の検査において、この試験体が所望の濃度を有するサーチガスを含んでいることが判った場合、この試験体の包装はリーク部の形成前では気密であったことになる。このことから、このシリーズからの他の全ての試験体も気密であるものと推量することができる。サーチガス濃度の検査のために使用された試験体が所望のサーチガス濃度を有していない場合には、包装が不密であったことが原因であれ、試験体が整然とした状態でサーチガスで充填されなかったことが原因であれ、いずれにせよ十中八九は生産欠陥が存在していたものと考えられる。
【0008】
試験体の壁に十分に小さなリーク部を形成することは困難である。既に比較的細い針による穿刺を行うだけでも、確実な濃度測定をもはや可能にしなくなる粗大リークが生じてしまう。サーチガスが既にリークテストサイクルの開始時に、つまりテスト室の排気中に、リーク測定への切換の前に試験体から完全に流出してしまう危険が生じる。それゆえに、本発明の枠内ではさらに、試験体に規定のリーク部を施与することが提案される。このことは、検査したい試験体をたとえば針によって穿刺し、その後直ちにリーク部をパッチリーク部によって閉鎖することにより行われる。包装内部および包装外部のトータル圧はたいてい等しいか、または少なくともそれ程大きくは異ならないので、穿刺とパッチリーク部の被着との間に試験体中の濃度は全く変化しないか、もしくは極めて僅かにしか変化しない。その後に、テスト室内での新たなリークテストが行われる。パッチリーク部は規定された不密性を有する。この不密性は、検査中に包装内の濃度が変化しない程度に小さなものである。この検査で表示されたリーク量信号は、包装内に存在するサーチガス濃度の尺度となる。
【0009】
以下に、本発明の別の利点および詳細を図面につき詳しく説明する。
【0010】
図面には、比較的薄い壁2(たとえば包装ラップ)と、その内容物3とを有する被検体もしくは試験体1の一部が示されている。内容物3は、任意の種類の包装された対象物(粉体も可)であってよい。このような種類の試験体1が大きな個数で製造される場合、これらの試験体のうちの少なくとも幾つかにプローブガスもしくはサーチガスを導入し、これによってこれらの試験体をリーク(漏れ)に関して抜取り検査式に検査することができることが有利である。このことは、サーチガスとしてヘリウムが使用される場合、最大100%までの濃度、有利には10%までの濃度で行われる。図示のまだ無傷の試験体の抜取り検査式のリークテストにおいてヘリウムが検出されなかった場合には、この試験体が本当に気密な試験体であるかどうかが確認されなければならない。このことは、試験体1中のサーチガスの濃度を測定することによって行われる。このためには、試験体1に、たとえば針を用いてリーク部4が施与され、そしてこのリーク部4に、パッチリーク部(Flickenleck)5が被着される。その後に、この包装物はもう一度テスト室に導入されて、リークテストされる。この結果から、さらに上で説明したように、生産品質を推量することができる。
【0011】
パッチリーク部は、サーチガスに対して透過性の極めて薄いフィルム区分6を有している。このフィルム区分6が自己付着性を有しない場合には、フィルム区分6は接着縁部7を備えていてよい。その場合、パッチリーク部5は絆創膏のようにして、包装物の穿刺により形成されたリーク部4に被さるように接着される。フィルムのための材料としては、フルオロカーボンが有利であることが判った。フィルムの厚さおよび自由面積により、漏れ量もしくはリーク量が決定される。サーチガスであるヘリウムに関しては、25γmの厚さを有するフルオロカーボンフィルムが約10−4mb.l/s.cmのリークれ量を有していることが云える。
【0012】
以上、本発明を、有利には包装物の気密性を検査するために役立つ、ドイツ連邦共和国特許出願公開第19642099号明細書に基づき公知の形式のフィルム式リークディテクタにつき説明したが、しかし本発明はこのような形式のリークディテクタにも試験体にも限定されていない。サーチガスを含んだ試験体を積分式にリークテストすることのできる、あらゆる別のリークディテクタにおいて、本発明を適用することができる。試験体に関しては、試験体の壁が、最初のリークテスト過程の後にこの壁に意図的にリーク部を施与することを可能にするものであることが前提条件とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較的薄い壁と内容物とを有する試験体の一部を示す概略図である。
【符号の説明】
1 試験体、2 壁、3 内容物、4 リーク部、5 パッチリーク部、6 フィルム区分、7 接着縁部

Claims (6)

  1. 比較的薄い壁を有する試験体で積分法によるリークテストを実施する方法であって、サーチガスを含んだ試験体(1)をテスト室内でリークテストする形式の方法において、試験体(1)中のサーチガス濃度を検査するために、複数の試験体のうちの少なくとも1つの試験体(1)中のサーチガス濃度を測定し、この場合、該試験体(1)の壁(2)にリーク部(4)を施与し、該試験体(1)を用いてリークテスト過程を実施することを特徴とする、比較的薄い壁を有する試験体で積分法によるリークテストを実施する方法。
  2. サーチガス濃度の検査のために使用される試験体として、先行して行われたリークテスト過程で気密であると判定された試験体を使用する、請求項1記載の方法。
  3. 前記リーク部(4)を形成した直後に該リーク部(4)を、サーチガスに対して透過性のパッチリーク部(5)によって閉鎖する、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記パッチリーク部(5)が、サーチガスに対して透過性のフィルム区分(6)を有している、請求項3記載の方法。
  5. 前記パッチリーク部(5)が、片側に付着剤(7)を備えている、請求項4記載の方法。
  6. 前記パッチリーク部(5)が円形に形成されていて、環状の接着縁部(7)を備えている、請求項5記載の方法。
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