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JP4286775B2 - 硬化性耐塩基性フルオロエラストマー - Google Patents

硬化性耐塩基性フルオロエラストマー Download PDF

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Description

本発明は、1)エチレンと、2)ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)またはペルフルオロ(アルキルまたはアルコキシアルケニルエーテル)などのペルフルオロエーテルと、3)テトラフルオロエチレンと、4)i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される硬化部位モノマーとの共重合単位を含むポリヒドロキシ硬化性フルオロエラストマーに関する。
エチレン(E)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、テトラフルオロエチレン(TFE)および硬化部位モノマーのコポリマーから製造された耐塩基性特殊フルオロエラストマーが、当該技術分野において周知である(米国特許公報(特許文献1))。強塩基による攻撃に対して耐性があることに加えて、これらのフルオロエラストマーは、低温および高温の両方において十分な封止性質を有し、油中で低膨潤を示す。
引張強度、伸長および圧縮永久歪などの物性を完全に発現させるために、エラストマーを硬化、すなわち、架橋しなければならない。フルオロエラストマーの場合、これは一般的に、未硬化ポリマー(すなわち、フルオロエラストマーガム)を多官能性硬化剤と混合し、そして得られた混合物を加熱し、それによってポリマー骨格鎖または側鎖に沿う活性部位と硬化剤の化学反応を促進することによって達成される。これらの化学反応の結果として生じた鎖間結合により、三次元網状構造を有する架橋ポリマー組成物の形成を引き起こす。フルオロエラストマーのために一般に用いられる硬化剤には、ポリヒドロキシ化合物またはジアミンなどの二官能性求核性反応体などがある。または、有機ペルオキシドを含有するペルオキシド硬化系や、多官能性イソシアヌレートなどの不飽和助剤を使用してもよい。
米国特許公報(特許文献1)には、E/PAVE/TFE特殊フルオロエラストマーに混入されてもよいいくつかの硬化部位モノマーが開示されている。これらには、臭素化またはヨウ化アルファ−オレフィン、および様々なハロゲン化ビニルエーテルなどがある。かかるフルオロエラストマーを、ポリヒドロキシ硬化剤ではなく、ペルオキシドまたはスズ化合物で硬化させてもよい。しかしながら、多くの最終用途の適用において、このタイプの架橋系によって付与される改善された離型および優れた(すなわちより低い)耐圧縮永久歪性のため、E/PAVE/TFEフルオロエラストマーをポリヒドロキシ化合物で硬化することができることは有利である。
米国特許第4,694,045号明細書 米国特許第4,957,975号明細書 米国特許第5,648,429号明細書 米国特許第5,591,804号明細書 米国特許第4,912,171号明細書 米国特許第4,882,390号明細書 米国特許第4,259,463号明細書 米国特許第4,250,278号明細書 米国特許第3,876,654号明細書 国際公開第02/092683号パンフレット
従って、アルカリ性液および油膨潤に対して耐性があり、容易にポリヒドロキシ硬化系と架橋して十分な引張特性および耐圧縮永久歪性を有する硬化物品を形成する改良された特殊E/PAVE/TFEフルオロエラストマーを有することが、特に望ましい。
驚くべきことだが、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される硬化部位モノマーをエチレン/ペルフルオロエーテル/テトラフルオロエチレンコポリマーに導入することにより、これらの特殊フルオロエラストマーの、アルカリ性液または油に対する耐性を減少させずにおよびこれらのフルオロエラストマーの低温および高温封止能力を著しく変えずに、これらのフルオロエラストマーのポリヒドロキシ硬化を改良することが見出された。得られた硬化フルオロエラストマー物品は、優れた耐圧縮永久歪性および引張特性を有する。
したがって、本発明の態様は、10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーであるが、ただし前記ペルフルオロエーテルがペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)である場合、前記硬化部位モノマーが臭素またはヨウ素原子を含有しなくてもよい。
本発明の別の態様は、
A)10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
B)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜20重量部のポリヒドロキシ硬化剤と、
C)フルオロエラストマー100重量部当たり1〜30重量部の酸受容体と、
D)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜20重量部の加硫促進剤と
を含む硬化性フルオロエラストマー組成物である。
ポリヒドロキシ硬化剤および加硫促進剤が、別個の成分としてまたは硬化剤と促進剤との塩として存在してもよい。
本発明のフルオロエラストマーが、1)エチレン(E)と、2)ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択されるペルフルオロエーテルと、3)テトラフルオロエチレン(TFE)と、4)i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される硬化部位モノマーとの共重合単位を含み、ただし前記ペルフルオロエーテルがペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)である場合、前記硬化部位モノマーが臭素またはヨウ素原子を含有しなくてもよい。
また、他の共重合性モノマーの少量(すなわち、総量で約20モルパーセント未満)が本発明のフルオロエラストマー中に存在していてもよい。かかるモノマーの例には、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニル、プロピレン、イソブテンの他、CF2=CFOCF2CF2CF2OCF2CF2Br、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、4−ブロモ−1,1,2−トリフルオロブテン−1、2−ブロモペルフルオロ(エチルビニル)エーテル、3−ブロモペルフルオロ(プロピルビニル)エーテル、および4−ヨード−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1などの臭素またはヨウ素含有硬化部位モノマーなどがある。あるいは、重合の間にヨウ化メチレンまたは1,4−ジヨードペルフルオロ−ブタンなどのヨウ素化または臭素化連鎖移動剤を使用することにより、フルオロエラストマーポリマー鎖末端上に臭素またはヨウ素硬化部位が導入されてもよい。臭素化またはヨウ素化基の存在は、ポリヒドロキシ硬化剤に加えて有機ペルオキシドにより本発明のフルオロエラストマーを硬化することを可能にする。
一般的に、本発明のフルオロエラストマーは、共重合モノマーの総モル数を基準にして、10〜40(好ましくは20〜40)モルパーセントのエチレン共重合単位を含有する。エチレンがより少なくなると、フルオロエラストマーの低温封止性能に悪影響を及ぼし、他方、エチレンがより多くなると、フルオロエラストマーの耐塩基性および耐油膨潤性の性質に悪影響を及ぼす。
本発明のフルオロエラストマーは典型的には、共重合モノマーの総モル数を基準にして、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される、20〜40(好ましくは20〜30)モルパーセントのペルフルオロエーテル共重合単位を含有する。ペルフルオロエーテルがより少なくなると、本発明のフルオロエラストマーの低温封止性能に悪影響を及ぼすが、他方、ペルフルオロエーテルがより多くなると、ポリマーを製造するのに費用がさらにかかるようになる。
モノマーとして使用するために適したペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)には、式
CF2=CFO(Rf'O)n(Rf''O)mf (I)
のペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)があり、上式中、Rf'およびRf''が、2〜6個の炭素原子の異なった鎖状または分岐状ペルフルオロアルキレン基であり、mおよびnが独立に0〜10であり、Rfが1〜6個の炭素原子のペルフルオロアルキル基である。
ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)の好ましいクラスには、式
CF2=CFO(CF2CFXO)nf (II)
の組成物があり、上式中、XがFまたはCF3であり、nが0〜5であり、Rfが1〜6個の炭素原子のペルフルオロアルキル基である。
ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)の最も好ましいクラスには、nが0または1、Rfが1〜3個の炭素原子を含有するそれらのエーテルがある。かかる過フッ素化エーテルの例には、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)およびペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)などがある。他の有用なモノマーには、式
CF2=CFO[(CF2mCF2CFZO]nf (III)
の化合物があり、上式中、Rfが1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、m=0または1、n=0〜5、Z=FまたはCF3である。
このクラスの好ましいメンバーは、RfがC37、m=0、およびn=1であるメンバーである。
さらに別のペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)モノマーには、式
CF2=CFO[(CF2CF{CF3}O)n(CF2CF2CF2O)m(CF2p]Cx2x+1 (IV)
の化合物があり、上式中、mおよびnが独立に、=0〜10であり、p=0〜3、およびx=1〜5である。
このクラスの好ましいメンバーには、n=0〜1、m=0〜1、およびx=1である化合物がある。
有用なペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)のさらに別の例には、
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2O)mn2n+1 (V)
があり、上式中、n=1〜5、m=1〜3、および、好ましくは、n=1である。
モノマーとして使用するのに適したペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)には、式VI
fO(CF2nCF=CF2 (VI)
のペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)があり、上式中、Rfが1〜20個、好ましくは1〜10個、最も好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する過フッ素化鎖状または分岐状脂肪族基であり、nが1〜4の整数である。具体例には、ペルフルオロ(プロポキシアリルエーテル)およびペルフルオロ(プロポキシブテニルエーテル)などがあるがそれらに制限されない。
式VIのRfが脂肪族鎖中の少なくとも1つのオキサ基を含有するという点で、ペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)がペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)とは異なる。具体例には、ペルフルオロ(メトキシエトキシアリルエーテル)などがあるがそれらに制限されない。
また、本発明のフルオロエラストマーには、共重合したモノマーの総モル数を基準にして、32〜60(好ましくは40〜50)モルパーセントのテトラフルオロエチレンの共重合単位が含有される。TFEがより少なくなると、耐油膨潤性に悪影響を及ぼし、他方、TFEのレベルがより高くなると結晶度を導入し、従って伸長および圧縮永久歪などのエラストマー性質に悪影響を及ぼすことがある。
また本発明のフルオロエラストマーは、(共重合したモノマーの総モル数を基準として)0.1〜15(好ましくは、2〜10、最も好ましくは、2〜6)モルパーセントの硬化部位モノマーの共重合単位を含有する。硬化部位モノマーは、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびvii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される。「ペルフルオロアルキルエチレン」の意味は、式VII
f−(CF2n−CH=CH2 (VII)
のオレフィンであり、上式中、Rfが1〜7(好ましくは1〜4)個の炭素原子を含有する過フッ素化アルキル基であり、nが1〜6(好ましくは1〜4)の整数であり、ペルフルオロアルキルエチレンの炭素原子の総数が10未満(好ましくは7未満)である。場合により、1個以上の炭素原子に結合したフッ素原子が塩素、臭素またはヨウ素原子によって置換されてもよいが、ただしフルオロエラストマー中で使用されたペルフルオロエーテルがペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)である場合、硬化部位モノマーが臭素またはヨウ素原子を含有しなくてもよい。
「ペルフルオロアルコキシエチレン」の意味は、上に記載したペルフルオロアルキルエチレンと同じ一般式(VII)のオレフィンであるが、ただし、Rfが、鎖中に少なくとも1個の酸素原子を含有する過フッ素化アルコキシ基である。ペルフルオロアルキルおよびペルフルオロアルコキシエチレンの具体例には、CF3CF2CH=CH2、CF3(CF23CH=CH2、BrCF2CF2CH=CH2、およびCF3CF2OCF2CF2CH=CH2などがあるがそれらに制限されない。
ポリヒドロキシ硬化プロセスの間、フルオロエラストマーポリマー鎖のテトラフルオロエチレン単位に隣接して位置する硬化部位モノマーのいくつかの共重合単位は脱フッ素化水素化して不飽和部位(すなわち、C−C二重結合)を形成すると考えられる。次いで、ポリヒドロキシ硬化剤と反応して架橋を形成するために、これらの不飽和部位が利用可能である。これらの硬化部位モノマーの1つの0.1モルパーセント未満の単位を含有するフルオロエラストマーが十分な数の架橋を形成せず、多くの最終用途に望まれる引張特性を有する硬化生成物が得られない。i)重合速度が低下し、ii)フルオロエラストマーの耐塩基性の性質が低下するため、15モルパーセントより多いこれらの硬化部位モノマーを含有するフルオロエラストマーは望ましくない。
一般的に、フリーラジカル乳化重合または懸濁重合によって、本発明のフルオロエラストマーを調製する。好ましくは、当該分野で周知の連続、バッチまたはセミバッチ乳化法で重合を実行する。得られるフルオロエラストマーラテックスを、通常、電解質の添加によって凝固する。沈殿したポリマーを水で洗浄して、次いで、実質的に乾燥したフルオロエラストマーゴムを製造するために、例えばエアオーブン中で乾燥させる。
セミバッチ乳化重合法において、水溶液を含有する反応器中に、所望の組成の気体状モノマー混合物(初期モノマー装填)を導入する。一般的に、製造されるフルオロエラストマーの種類次第で、溶液のpHは1〜8(好ましくは3〜7)に制御される。加えて、初期水溶液は、フルオロエラストマーラテックス粒子形成を促進し、従って重合法の速度を高めるために、予め調製されたフルオロエラストマー種ポリマーなどの核化剤を含有してもよい。
初期モノマー装填は、ある量のTFE、E、ペルフルオロエーテルおよび硬化部位モノマーを含有する。初期装填に含有されるモノマー混合物の量は、0.5〜10MPaの反応器圧力が得られるように設定される。
モノマー混合物を水性媒体中に分散させ、そしてこの時点で場合により、典型的に機械的撹拌により反応混合物を撹拌しながら、連鎖移動剤を添加してもよい。
セミバッチ反応混合物の温度は25℃〜130℃、好ましくは50℃〜100℃の範囲に保持される。開始剤が熱的に分解するか、または還元剤と反応して、得られるラジカルが分解されたモノマーと反応する時に重合が開始する。
制御温度で一定の反応器圧力を保持するために、重合間、制御された速度で、追加量の気体状主要モノマーと硬化部位モノマー(増分供給)を添加する。重合の圧力は、0.5〜10MPa、好ましくは1〜6.2MPaの範囲に制御される。
このセミバッチ重合法においては、2時間〜30時間の範囲の重合時間が典型的に利用される。
適した連続した乳化重合法が、次のように半バッチ法とは異なる。連続法において、気体状モノマーおよび、水溶性モノマー、連鎖移動剤、緩衝液、塩基、重合開始剤、界面活性剤などの他の成分の溶液を、一定速度において別個のストリームで反応装置に供給する。連続法の反応混合物の温度は、25℃〜130℃、好ましくは80℃〜120℃の範囲に維持される。
本発明の硬化性組成物は概して、本発明のフルオロエラストマー、ポリヒドロキシ硬化剤、酸受容体および加硫(または硬化)促進剤を含有する。しかしながら、本発明の硬化性組成物はまた、1)エチレンと、2)ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)などのペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)と、3)テトラフルオロエチレンと、4)4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1などの臭素またはヨウ素含有ペルフルオロアルキルまたはペルフルオロアルコキシエチレン硬化部位モノマーとの共重合単位を含むフルオロエラストマーを含有してもよい。後者のフルオロエラストマーはフリーラジカル(例えばペルオキシド)硬化プロセスによって硬化性であるにすぎないと以前には考えられた。またこれらのポリマーをポリヒドロキシ硬化剤によって硬化することができることが、驚くべきことに発見された。
臭素またはヨウ素原子硬化部位を含有するフルオロエラストマーの場合、本発明の硬化性組成物は場合により、有機ペルオキシドおよび多官能性硬化助剤を含有してもよい。後者の組成物から得られる硬化物品は、ポリヒドロキシおよびペルオキシド硬化系の両方による架橋を含有し、当該分野において二重硬化エラストマー(dual cured elastomers)と称される。
本発明の硬化性組成物は、場合により、エラストマーの両方のタイプの望ましい性質を有する硬化組成物をもたらすために、(互いに異なった)耐塩基性特殊フルオロエラストマーの2つ以上のタイプを含有してもよい。「耐塩基性フルオロエラストマー」は、5重量%以下のフッ化ビニリデン共重合単位を含有する(好ましくはフッ化ビニリデン単位を含有しない)エラストマーを意味する。例えば、テトラフルオロエチレン、プロピレンおよび3,3,3−トリフルオロプロピレンのコポリマーが、エチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、テトラフルオロエチレンおよび4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1のコポリマーと(従来のエラストマーブレンディング技術によって)ブレンドされてもよい。得られたブレンドをポリヒドロキシ硬化剤で同時硬化するか、またはポリヒドロキシ硬化剤と有機ペルオキシド/助剤硬化系との両方で二重硬化することができる。ブレンド中の各エラストマーの相対量およびブレンドを同時硬化するかまたは二重硬化するかに応じて、ガラス転移温度、硬化速度、硬化状態、引張特性、および脱型加工性などの性質を、個々の最終用途に合わせて調整することができる。
本発明の硬化性組成物は、フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜20重量部(好ましくは1〜3重量部)のポリヒドロキシ架橋剤を含有する。典型的なポリヒドロキシ架橋剤としては、ジ−、トリ−およびテトラヒドロキシベンゼン、ナフタレンおよびアントラセン、ならびに次式
Figure 0004286775
(式中、Aが、1〜13個の炭素原子の二官能性脂肪族、脂環族もしくは芳香族基、またはチオ、オキシ、カルボニル、スルフィニルもしくはスルホニル基であり、Aが場合により少なくとも1つの塩素またはフッ素原子により置換されていてもよく、xが0または1であり、nが1または2である)のビスフェノールが挙げられ、かつポリヒドロキシル化合物のいずれの芳香族環も場合により、少なくとも1つの塩素もしくはフッ素原子、アミノ基、−CHO基、またはカルボキシルもしくはアシル基により置換されていてよい。また、フェノレート塩が、ビスフェノールAFの二カリウム塩など、活性架橋剤である。好ましいポリヒドロキシ化合物としては、ヘキサフルオロイソプロピリデン−ビス(4−ヒドロキシ−ベンゼン)(すなわち、ビスフェノールAF)、4,4’−イソプロピリデンジフェノール(すなわち、ビスフェノールA)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、およびジアミノビスフェノールAFが挙げられる。上記で示されたビスフェノールの式に関して、Aがアルキレンである場合、それは例えば、メチレン、エチレン、クロロエチレン、フルオロエチレン、ジフルオロエチレン、プロピリデン、イソプロピリデン、トリブチリデン、ヘプタクロロブチリデン、ヘプタ−フルオロブチリデン、ペンチリデン、ヘキシリデンおよび1,1−シクロヘキシリデンであり得る。Aがシクロアルキレン基である場合、それは例えば、1,4−シクロヘキシレン、2−クロロ−1,4−シクロヘキシレン、シクロペンチレンまたは2−フルオロ−1,4−シクロヘキシレンであり得る。さらに、Aは、m−フェニレン、p−フェニレン、o−フェニレン、メチル−フェニレン、ジメチルフェニレン、1,4−ナフチレン、3−フルオロ−1,4−ナフチレンおよび2,6−ナフチレンなどのアリーレン基であり得る。次式
Figure 0004286775
(式中、RがH、または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、または6〜10個の炭素原子を含有するアリール基であり、R’が1〜4個の炭素原子を含有するアルキル基である)のポリヒドロキシフェノールも有効な架橋剤として作用する。かかる化合物の例としては、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、5−メチル−レゾルシノール、2−メチルヒドロキノン、2,5−ジメチルヒドロキノン、2−t−ブチル−ヒドロキノン、ならびに1,5−ジヒドロキシナフタレンおよび2,6−ジヒドロキシナフタレンなどの化合物が挙げられる。
追加のポリヒドロキシ硬化剤としては、ビスフェノールアニオンのアルカリ金属塩、ビスフェノールアニオンの第四級アンモニウム塩、ビスフェノールアニオンの第三級スルホニウム塩およびビスフェノールアニオンの第四級ホスホニウム塩が挙げられる。例えば、ビスフェノールAおよびビスフェノールAFの塩。具体例としては、ビスフェノールAFの二ナトリウム塩、ビスフェノールAFの二カリウム塩、ビスフェノールAFの一ナトリウム一カリウム塩およびビスフェノールAFのベンジルトリフェニルホスホニウム塩が挙げられる。
ビスフェノールアニオンの第四級アンモニウムおよびホスホニウム塩およびそれらの調製が、米国特許公報(特許文献2)および米国特許公報(特許文献3)において検討されている。式R1234+(式中、R1〜R4はC1〜C8アルキル基であり、かつR1〜R4の少なくとも3つはC3またはC4アルキル基である)で表される第四級アンモニウムイオンとのビスフェノールAF塩(モル比1:1)が好ましい。これらの好ましい組成物の具体例としては、テトラプロピルアンモニウム−、メチルトリブチルアンモニウム−およびテトラブチルアンモニウムビスフェノールAFのモル比1:1の塩が挙げられる。様々な方法で、かかる塩を製造することができる。例えば、ビスフェノールAFのメタノール溶液を第四級アンモニウム塩のメタノール溶液と混合して、次いでナトリウムメトキシドを使用してpHを高めて無機ナトリウム塩の沈殿を引き起こすことができる。あるいは、ビスフェノールAFのメタノール溶液を最初に、(ナトリウムメトキシドなどの)塩基のモル当量で中和させることができる。次に、第四級アンモニウム塩を添加し、無機塩が沈殿する。濾過後、メタノールの蒸発により、溶液からテトラアルキルアンモニウム/BPAF塩を単離することができる。硬化剤/促進剤の塩の別の調製方法において、第四級アンモニウム塩の溶液の代わりに水酸化テトラアルキルアンモニウムのメタノール溶液を使用して、無機塩の沈殿と、メタノールの蒸発前の無機塩の除去の必要性とを排除することもできる。
加えて、モノ−またはジエステル、およびトリメチルシリルエーテルなどの誘導ポリヒドロキシ化合物が有用な架橋剤である。かかる組成物の例としては、制限されないが、ビスフェノールAFのジアセテート、スルホニルジフェノールのジアセテートおよびヒドロキノンのジアセテートなど、フェノールのジエステルが挙げられる。
また本発明の硬化性組成物は、フルオロエラストマー100重量部当たり1〜30重量部(好ましくは1〜7重量部)の酸受容体を含有する。酸受容体は典型的に、プロトンスポンジ(Proton Sponge)(登録商標)(アルドリッチ(Aldrich)から入手可能)もしくはオキシランなどの強有機塩基、または金属オキシド、金属ヒドロキシドもしくは後者の2つ以上の混合物などの無機塩基である。有用な酸受容体である金属オキシドまたは金属ヒドロキシドとしては、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉛、および酸化カルシウムが挙げられる。水酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムが好ましい。
本発明の硬化性組成物で使用することができる加硫促進剤としては、[(C652+(C613)][Cl]-および[(C6132S(C65)]+[CH3CO2-などの第三級スルホニウム塩、ならびに式R5678+-(式中、Yがリン、窒素、ヒ素またはアンチモンであり、R5、R6、R7およびR8が個々に、C1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニル、ならびにそれらの塩素、フッ素、臭素、シアノ、−ORおよび−COOR置換類似体であり、RがC1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニルであり、かつXがハリド、ヒドロキシド、スルフェート、スルフィット、カーボネート、ペンタクロロチオフェノレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロシリケート、ヘキサフルオロホスフェート、ジメチルホスフェート、ならびにC1〜C20アルキル、アリール、アラルキル、アルケニルカルボキシレートおよびジカルボキシレートである)で表される第四級アンモニウム、ホスホニウム、アルソニウムおよびスチボニウム塩が挙げられる。ベンジルトリ−フェニルホスホニウムクロリド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド、硫酸水素テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムブロミド、トリブチルアリルホスホニウムクロリド、トリブチル−2−メトキシプロピルホスホニウムクロリド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、およびベンジルジフェニル(ジメチルアミノ)ホスホニウムクロリドが特に好ましい。他の有用な促進剤としては、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、メチルトリブチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、ベンジルトリオクチルホスホニウムブロミド、ベンジルトリオクチルホスホニウムクロリド、メチルトリオクチルホスホニウムアセテート、テトラオクチルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルアルソニウムテトラフルオロボレート、テトラフェニルスチボニウムブロミド、4−クロロベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド、8−ベンジル−1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−7−ウンデセノニウムクロリド、ジフェニルメチルトリフェニルホスホニウムクロリド、アリルトリフェニル−ホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、m−トリフルオロメチル−ベンジルトリオクチルホスホニウムクロリド、ならびに米国特許公報(特許文献4)、米国特許公報(特許文献5)、米国特許公報(特許文献6)、米国特許公報(特許文献7)、米国特許公報(特許文献8)および米国特許公報(特許文献9)に開示された他の第四級化合物が挙げられる。使用される促進剤の量は、フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜20重量部である。好ましくは、フルオロエラストマー100重量部当たり0.5部〜3.0部の促進剤が使用される。
場合により、本発明の硬化性組成物は、有機ペルオキシドおよび多官能性(すなわち、高度不飽和)助剤化合物の組み合わせの形態で、第2の硬化剤を含有してもよい。特に有効なフルオロエラストマー用硬化剤である有機ペルオキシドの例としては、50℃超の温度で分解するジアルキルペルオキシドまたはビス(ジアルキル)ペルオキシドが挙げられる。多くの場合、ペルオキシ酸素に結合した第三級炭素原子を有するジ−t−ブチルペルオキシドを使用することが好ましい。中でも、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル−ペルオキシ)ヘキサンが最も有用である。ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾエートおよびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチル−ペルオキシ)ブチル]カーボネートなどの化合物から他のペルオキシドを選択することができる。かかるペルオキシドに相乗して硬化系を提供する多官能性助剤としては、メタクリレート、アリル化合物、ジビニル化合物およびポリブタジエンが挙げられる。助剤の具体例としては、以下の化合物:トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(ジアリルアミン−s−トリアジン)、トリアリルホスフィット、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルテレフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートの1つ以上が挙げられる。本発明の化合物にペルオキシド硬化系が存在する場合、有機ペルオキシドは一般的に、フルオロエラストマー100重量部当たり0.2〜7重量部(好ましくは1〜3重量部)のレベルであり、助剤は、フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜10重量部(好ましくは2〜5重量部)のレベルである。
本発明の硬化性組成物は、エラストマー配合物および加工において共通に使用される他の添加剤を含有してもよい。後者は、硬化剤の添加の前、同時、または添加に続いて、組成物中に導入されてよい。典型的な添加剤としては、充填剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤、顔料等が挙げられる。かかる成分の添加量は、硬化組成物が適応される特定の最終用途次第である。カーボンブラック、粘土、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウムおよびフルオロポリマーなどの充填剤は、一般的に、フルオロエラストマー100重量部当たり5〜100重量部の量で添加される。使用される可塑剤の量は、一般的に、フルオロエラストマー100重量部当たり0.5〜5.0重量部の量である。典型的な可塑剤としては、フタル酸ジオクチルおよびセバシン酸ジブチルなどのエステルが挙げられる。加工助剤は、一般的に、フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜2.0重量部の量で使用される。適切な加工助剤としては、オクタデシルアミン、テトラメチレンスルホン、p−クロロフェニルスルホンおよびワックス、例えば、組成物の加工を助けるカルナバワックスが挙げられる。
フルオロエラストマー、ポリヒドロキシ硬化剤、酸受容体、促進剤および他の成分のいずれも一般的に、内部混合機またはゴム製ミルによって本発明の硬化性組成物中に組み入れられる。次いで、得られる組成物を成形(例えば、型成形または押出成形)し、硬化する。典型的に、約150℃〜200℃で1分〜60分間、硬化を行う。適切な加熱および硬化手段の提供された従来のゴム硬化プレス、型、押出機等を使用することができる。また、最大耐熱性および寸法安定性のために、型成形または押出物品がオーブン等で、約1時間〜48時間の追加時間、典型的に約180℃〜275℃で、一般的に空気雰囲気中で加熱される後硬化操作を行うことが好ましい。
本発明のポリマーおよび本発明の硬化性組成物により、著しく良好な耐塩基性、引張特性および耐圧縮永久歪性を有する硬化フルオロエラストマー物品が得られる。かかる物品は、ガスケット、シールおよび管材として、特に自動車での最終用途において適用される。
以下の実施形態により本発明を説明し、ここでは特記されない限り、全ての部は重量による。
(試験方法)
実施例に記載した組成物の硬化特性を、以下の試験手法、すなわち、移動ディスクレオメーター(MDR)、ASTM D5289によって測定した。
(実施例1)
十分に撹拌された4.0リットルのステンレス鋼液体充填反応容器において110℃で実行される連続乳化重合法によって、本発明のポリマーではないポリマー(ポリマーA)を調製した。2.7g/時間(g/h)の過硫酸アンモニウム、22.2g/hのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物、および22.2g/hのペルフルオロオクタン酸アンモニウムからなる水溶液を2L/時間の速度で反応器に供給した。流出ラインの背圧制御バルブにより、6.2MPaの圧力の液体充填レベルで反応器を保持した。30分後、ダイヤフラムコンプレッサーを通して供給される、6重量%のエチレン(E)と、38重量%のテトラフルオロエチレン(TFE)と、55重量%のペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)と、1重量%の4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1(BTFB)とからなる気体状モノマー混合物の導入により重合を開始した。2.0時間後、流出分散系の回収を開始し、6時間継続した。大気圧下で脱気容器において、流出ポリマー分散系を残渣モノマーから分離した。得られたフルオロエラストマーラテックスを硝酸カルシウム水溶液の添加によって凝固し、濾過し、次いでフルオロエラストマーを脱イオン水で洗浄した。エアオーブン中、約50℃〜65℃で、含水量が1重量%未満となるまで湿潤クラムを乾燥させた。得られたフルオロエラストマーは、約8重量%のE、44重量%のPMVE、47重量%のTFEおよび1重量%のBTFBの組成を有し、ML−10(121℃)は約50であった。
エラストマー工業で利用される標準的な混合技術を使用して、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、ポリマーAをポリヒドロキシ硬化剤と促進剤との塩、酸受容体および他の成分と混合することにより、本発明の硬化性組成物(試料1)を製造した。調合物を表Iに示す。
硬化特性を試験方法によって測定した。MDR測定は、177℃のスラブ、24分のモーターを使用した。結果を表Iに示す。驚くべきことに、これまでフリーラジカル機構によって硬化可能であるにすぎないと思われたポリマーであるポリマーAが、ポリヒドロキシ(ビスフェノールAF)硬化剤で架橋した。
Figure 0004286775
(実施例2)
エラストマー工業で利用される標準的な混合技術を使用して、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、(実施例1の)ポリマーAをポリヒドロキシ硬化剤と促進剤との塩、酸受容体および他の成分と混合することにより、本発明の硬化性組成物(試料2)を製造した。本発明の別の硬化性組成物(試料3)を同様な手順によって調製したが、ただし、前記組成物はまた、有機ペルオキシド/助剤硬化系を含有した。調合物を表IIに示す。
硬化特性(190℃、24分においてのMDR)を前記試験方法によって測定した。また、結果を表IIに示す。試料2がビスフェノールAFで硬化し、他方、試料3が、より高度の試料3の硬化状態(デルタM)によって示されるように、ビスフェノールAFとペルオキシドとの両方で二重硬化した。
Figure 0004286775
(実施例3)
テトラフルオロエチレン(TFE)と、プロピレン(P)と、3,3,3−トリフルオロプロペン−1(TFP)との共重合単位を含む、本発明のフルオロエラストマーではないフルオロエラストマー(ポリマーB)を、(特許文献10)によって調製した。ポリマーBが、76重量%のTFE、20重量%のPおよび4重量%のTFPを含有した。
エラストマー工業において利用される標準的な混合技術を用いて、従来の2本ロールゴム製ミルにおいて、ポリマーBをポリヒドロキシ硬化剤と促進剤との塩、酸受容体、および他の成分を混合することにより、本発明の硬化性組成物ではない硬化性組成物(試料A)を調製した。調合物を表IIIに示す。
試料Bの一部の硬化特性をMDRで測定した(177℃、24分)。結果を表IIIに示す。
試料Aを調製した同じ方法で本発明の硬化性組成物(試料4)を製造したが、ただし、(実施例1の)ポリマーAを硬化剤/促進剤の塩、酸受容体、および他の成分と混合した。調合物を表IIIに示す。
試料4の一部の硬化特性をMDRで測定した(177℃、20分)。結果を表IIIに示す。
試料Aと試料4との50/50(フルオロエラストマーの重量に基づく)ブレンドを製造することにより、本発明の硬化性組成物(試料5)を調製した。試料5の一部の硬化特性をMDRで測定した(200℃、24分)。結果を表IIIに示す。
驚くべきことに、表IIIのデータは、ブレンド試料5に存在している試料Aおよび試料4の2つの異なったフルオロエラストマー(TFE/P/TFPおよびE/TFE/PMVE/BTFB)が同時硬化したことを示す。試料Aが試料4と同時硬化しなかった場合、フルオロエラストマーのブレンディングは、一方のフルオロエラストマーの硬化状態を他方のフルオロエラストマーによって希釈する結果をもたらしたにすぎなかったであろう。試料5の硬化状態(デルタM)は、試料Aあるいは試料4のいずれかの硬化状態の約50%であったであろう。そうではなく、試料5の硬化状態が、試料Aまたは試料4の硬化状態の90%より大きく、同時硬化した単一架橋網目を示す。
Figure 0004286775
(実施例4)
十分に撹拌された4.0リットルのステンレス鋼液体充填反応容器において110℃で実行される連続乳化重合法によって、本発明のポリマー(ポリマー1)を調製した。2.7g/時間(g/h)の過硫酸アンモニウム、22.2g/hのリン酸ナトリウム二塩基性七水和物、および22.2g/hのペルフルオロオクタン酸アンモニウムからなる水溶液を2L/時間の速度で反応器に供給した。流出ラインの背圧制御バルブにより、6.2MPaの圧力の液体充填レベルで反応器を保持した。30分後、ダイヤフラムコンプレッサーを通して供給される、6重量%のエチレン(E)と、38重量%のテトラフルオロエチレン(TFE)と、55重量%のペルフルオロ(メチルビニルエーテル)(PMVE)と、1重量%のCF3CF2CH=CH2とからなる気体状モノマー混合物の導入により重合を開始した。2.0時間後、流出分散系の回収を開始し、6時間継続した。次いで、大気圧下で脱気容器において、流出ポリマー分散系を残渣モノマーから分離した。得られたフルオロエラストマーラテックスを硝酸カルシウム水溶液の添加によって凝固し、濾過し、次いでフルオロエラストマーを脱イオン水で洗浄した。エアオーブン中、約50℃〜65℃で、含水量が1重量%未満となるまで湿潤クラムを乾燥させる。得られたフルオロエラストマーは、約8重量%のE、44重量%のPMVE、47重量%のTFEおよび1重量%のCF3CF2CH=CH2の組成を有し、ML−10(121℃)は約50であった。
ポリマー1をポリマーAの代わりに用いることを除き、本発明の硬化性組成物を実施例1の方法によって製造する。得られた組成物(試料6)は、177℃でMDR試験において硬化する。
以下に、本発明の好ましい態様を示す。
1. 10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含み、ただし前記ペルフルオロエーテルがペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)である場合、前記硬化部位モノマーが臭素またはヨウ素原子を含有しなくてもよいことを特徴とする特殊フルオロエラストマー。
2. エチレンの前記共重合単位が20〜40モルパーセントの量で存在し、ペルフルオロエーテルの前記共重合単位が20〜30モルパーセントの量で存在し、テトラフルオロエチレンの前記共重合単位が40〜50モルパーセントの量で存在し、硬化部位モノマーの前記共重合単位が2〜10モルパーセントの量で存在することを特徴とする1.に記載の特殊フルオロエラストマー。
3. 前記ペルフルオロエーテルがペルフルオロ(メチルビニルエーテル)であることを特徴とする2.に記載の特殊フルオロエラストマー。
4. A)10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
B)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜10重量部のポリヒドロキシ硬化剤と、
C)フルオロエラストマー100重量部当たり1〜20重量部の酸受容体と、
D)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜10重量部の加硫促進剤と
を含むことを特徴とする硬化性フルオロエラストマー組成物。
5. 前記硬化部位モノマーが4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1であることを特徴とする4.に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
6. 前記特殊フルオロエラストマー中の前記ペルフルオロエーテルがペルフルオロ(メチルビニルエーテル)であることを特徴とする4.に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
7. 前記ポリヒドロキシ硬化剤Bが、i)ジヒドロキシ−、トリヒドロキシ−、およびテトラヒドロキシ−ベンゼン、−ナフタレン、および−アントラセンと、
ii)式:
Figure 0004286775
(式中、Aが安定した二価基であり、xが0または1であり、nが1または2である)のビスフェノールと、
iii)前記ビスフェノールのジアルカリ塩と、iv)前記ビスフェノールの第四級アンモニウムおよびホスホニウム塩と、v)前記ビスフェノールの第三級スルホニウム塩と、vi)フェノールのエステルとからなる群から選択される硬化剤であることを特徴とする4.に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
8. 前記加硫促進剤Dが第四級アンモニウム塩、第三級スルホニウム塩および第四級ホスホニウム塩からなる群から選択されることを特徴とする4.に記載の硬化性組成物。
9. 前記硬化促進剤Dが、i)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第四級アンモニウム塩、ii)前記ポリヒドロキシ架橋剤(B)の第四級ホスホニウム塩およびiii)前記ポリヒドロキシ架橋剤の第三級スルホニウム塩からなる群から選択されることを特徴とする8.に記載の硬化性組成物。
10. A)10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
B)i)ビスフェノールの第四級アンモニウム塩、ii)ビスフェノールの第四級ホスホニウム塩およびiii)ビスフェノールの第三級スルホニウム塩からなる群から選択される化合物と、
C)酸受容体と
を含むことを特徴とする硬化性フルオロエラストマー組成物。
11. ビスフェノールの前記第四級アンモニウム塩が、a)テトラプロピルアンモニウム/ビスフェノールAF塩、b)メチルトリブチルアンモニウム/ビスフェノールAF塩、およびc)テトラブチルアンモニウム/ビスフェノールAF塩からなる群から選択されることを特徴とする10.に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
12. ビスフェノールの前記第四級アンモニウム塩が第四級アンモニウム化合物とビスフェノールAFとのモル比1:1の塩であることを特徴とする10.に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
13. E)フルオロエラストマー100重量部当たり0.2〜7重量部の有機ペルオキシドと、F)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜10重量部の多官能性助剤とをさらに含むことを特徴とする4.〜12.のいずれか一項に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。
14. 前記特殊フルオロエラストマーA)と異なった第2の特殊フルオロエラストマーをさらに含むことを特徴とする4.〜12.のいずれか一項に記載の硬化性フルオロエラストマー組成物。

Claims (3)

  1. 10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含み、ただし前記ペルフルオロエーテルがペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)である場合、前記硬化部位モノマーが臭素またはヨウ素原子を含有しないことを特徴とする特殊フルオロエラストマー。
  2. A)10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
    B)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜10重量部のポリヒドロキシ硬化剤と、
    C)フルオロエラストマー100重量部当たり1〜20重量部の酸受容体と、
    D)フルオロエラストマー100重量部当たり0.1〜10重量部の加硫促進剤と
    を含むことを特徴とする硬化性フルオロエラストマー組成物。
  3. A)10〜40モルパーセントのエチレンと、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)、ペルフルオロ(アルキルアルケニルエーテル)およびペルフルオロ(アルコキシアルケニルエーテル)からなる群から選択される20〜40モルパーセントのペルフルオロエーテルと、32〜60モルパーセントのテトラフルオロエチレンと、i)ペルフルオロアルキルエチレンおよびii)ペルフルオロアルコキシエチレンからなる群から選択される0.1〜15モルパーセントの硬化部位モノマーとの共重合単位を含む特殊フルオロエラストマーと、
    B)i)ビスフェノールの第四級アンモニウム塩、ii)ビスフェノールの第四級ホスホニウム塩およびiii)ビスフェノールの第三級スルホニウム塩からなる群から選択される化合物と、
    C)酸受容体と
    を含むことを特徴とする硬化性フルオロエラストマー組成物。
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