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JP4275110B2 - 半導体装置およびicカード - Google Patents

半導体装置およびicカード Download PDF

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  • Storage Device Security (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Description

本発明は、半導体装置およびIC(Integrated Circuit)カード技術に関し、特に、半導体装置に記憶された情報のセキュリティ技術に適用して有効な技術に関するものである。
本発明者らが検討したICカードは、内蔵したCPU(Central Processing Unit)の機能によりメモリのリード/ライトが管理され、暗号処理をカード自身に持たせた高いセキュリティ機能を持ち、記憶容量が磁気カードに比べて30〜100倍大きいという特徴があることから、例えば金融、流通、医療、交通、運輸または教育等における情報記憶媒体として期待されている。一般的なICカードの構造は、名刺サイズほどのプラスチックの薄板の一部に凹部を形成し、その凹部内に、パッケージングされた半導体チップを埋め込むことで構成されている。その半導体チップの最上層には、半導体チップの主面を全体的に覆うように絶縁材料からなる表面保護膜が形成されている。また、半導体チップの主面上に配置されたバスラインやコントロールライン等のような配線は、その上層に配置された多層配線によって覆われている。
なお、半導体装置の情報のセキュリティ性を向上させる技術としては、例えば特開平11−145401号公報(特許文献1)に記載があり、シリコン基板に形成された素子の上層に、その素子を覆うように導体層を設ける構造が開示されている。
特開平11−145401号公報
ところが、上記ICカードのセキュリティ技術においては、以下の課題があることを本発明者らは見出した。
すなわち、上記シールド層を薬品によって全部除去した後、半導体装置を動作させた状態で、バスラインや信号ラインに解析用の針を直接当てることにより、半導体装置の情報を解析できる場合があるという問題がある。また、バスラインや信号ラインを多層配線技術を用いて覆っているものの、モジュール等の入力口部では電源配線のレイアウトの都合上覆いきれない隙間が生じてしまう。その隙間を通じて解析用の針を当てることにより、半導体装置の情報を解析できる場合があるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、半導体装置に記憶された情報のセキュリティ性を向上させることのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
すなわち、本発明は、半導体チップの上層に配置された所定の配線を除去または切断すると、前記半導体チップに記憶された情報を解析することが不可能となるようにしたものである。
また、本発明は、半導体チップの上層に配置された所定の配線の加工を検出する加工検出回路を設けるものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、半導体装置に記憶された情報のセキュリティ性を向上させることが可能となる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
また、本実施の形態においては、電界効果トランジスタを代表するMIS・FET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)をMISと略し、pチャネル型のMIS・FETをpMISと略し、nチャネル型のMIS・FETをnMISと略す。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1のICカード(半導体装置)の全体平面図を示している。また、図2は、図1のX1−X1線の断面図を示している。
このICカード1は、例えば電子マネー、クレジットカード、携帯電話、有料衛星放送受信機、身分証明書、免許書、保険証、電子カルテ、電子乗車券等、金融、流通、医療、交通、運輸または教育等における各種の情報記憶媒体として使用されている。ICカード1のカード本体1Sは、例えば平面長方形状のプラスチックの薄板からなる。カード本体1Sの縦横寸法は、例えば85.47〜85.72×53.92×54.03cm程度、厚さは、例えば0.68〜1.84mm程度である。
このカード本体1Sの主面側の一部には、平面略矩形状の情報格納領域IMAが設けられている。この情報格納領域IMAにおいてカード本体1Sには溝2が掘られており、その溝2内に、半導体チップ(以下、単にチップという)3を内包するパッケージ4が埋め込まれるようにして収容されている。情報格納領域IMAの縦横寸法は、例えば11.4×12.6cm程度である。
チップ3は、その主面(デバイス形成面)を溝2の底に向け、かつ、その裏面をパッケージ基板4aに接合させた状態でパッケージ基板4a上に実装されている。図18に示すように、チップ3の主面には、例えばメモリ回路3aおよびその動作を制御するCPU(Central Processing Unit)等のような論理回路群3bで構成される集積回路が形成されている。メモリ回路3aは、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、マスクROM等のような不揮発性記憶素子及び/又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリ素子(第1の素子)群で構成されている。このチップ3に形成された集積回路の電極は、チップ3の主面に設けられたボンディングパッド等のような外部端子BPによって引き出されている。このボンディングパッドは、例えば金(Au)等からなるボンディングワイヤ4bを通じてパッケージ基板4aの主面のランドと電気的に接続されている。このようなチップ3およびボンディングワイヤ4bは、例えばエポキシ系樹脂等からなる封止樹脂4cによって封止されている。上記パッケージ基板4aの裏面、すなわち、チップ3の実装面とは反対側の面は、ICカード1の表面側に面している。パッケージ基板4aの裏面には、パッケージ基板4aの主面の電極と電気的に接続された複数の電極が設けられており、これを通じて外部からチップ3に対してデータの授受が行えるようになっている。
ただし、チップ3の実装方式は、図2に示したものに限定されるものではなく、例えば図3に示すようなフェイスダウンボンディング方式を採用しても良い。すなわち、外部端子BP上にバンプ電極4dが形成され、かつ、チップ3の主面(デバイス形成面)をパッケージ基板4aに向けた状態で、チップ3の主面に形成されたバンプ電極4dを介してチップ3をパッケージ基板4a上に実装する方式を採用しても良い。チップ3の集積回路は、外部端子BPおよびバンプ電極4dを通じてパッケージ基板4aの配線と電気的に接続されている。
次に、図4は、図2または図3のチップ3の主面側の最上の配線層の平面図を示している。チップ3を構成する半導体基板(以下、単に基板という)3Sは、例えば平面四角形状のp型のシリコン(Si)単結晶の小片からなる。本実施の形態1においては、図4に示すように、チップ3の外周近傍には、上記ボンディングパッドBPA〜BPFが配置されている。このうち、ボンディングパッドBPA,BPBは、それぞれ上記電源電圧用の配線5A,5Bと一体的にパターニングされて電気的に接続されている。また、ボンディングパッドBPCは、例えばクロック信号を入力するための端子である。また、ボンディングパッドBPDは、例えば所定の制御信号を入力するための端子である。さらに、ボンディングパッドBPE,BPFは、例えば入出力信号を授受するための端子である。
電源電圧用の配線5A,5Bは、チップ3の主面を覆うように配置されている。すなわち、電源電圧用の配線5A,5Bは、集積回路(メモリ回路3aおよび論理回路群3b)を覆うように配置されている。電源電圧用の配線5Aは、チップ3に形成された集積回路に対して低電位側の電源電圧(GND、例えば0V)を供給するための配線である。また、電源電圧用の配線5Bは、チップ3に形成された集積回路に対して高電位側の電源電圧(VCC、例えば1.8V、3.0V、5.0V)を供給するための配線である。電源電圧用の配線5A,5Bは、同一の配線層において各々の歯が噛み合うように平面的に櫛歯状に形成されている。この互いに隣接する電源電圧用の配線5A,5Bの隣接間隔は、可能な限り狭くなるように配置されている。すなわち、チップ3の主面の素子は、電源電圧用の配線5A、5Bによって隙間無く覆われている。このため、チップ3の情報を解析すべく、電源電圧用の配線5A,5Bの下層の信号配線等に針当てを試みても、電源電圧用の配線5A,5Bに邪魔されて針当てができない。また、電源電圧用の配線5A,5Bの下層の信号配線や素子を外部から観察することは、電源電圧用の配線5A,5Bに遮られて極めて難しくなっている。すなわち、電源電圧用の配線5A,5Bは、情報を保護するためのシールドとしての機能を有している。このため、本実施の形態1のような構造において、チップ3の情報を解析する場合は、電源電圧用の配線5A,5Bを除去しなければならないが、電源電圧用の配線5A,5Bは、チップ3の集積回路に対して動作電圧を供給する配線なので、これを除去してしまうと集積回路に対して電源電圧が供給されなくなる結果、集積回路が動作せず、チップ3に記憶された情報を解析することが不可能になっている。したがって、ICカード1の情報のセキュリティ性を向上させることが可能となっている。
図5は、図4のチップ3の主面における素子領域の要部平面図を例示している。図6は、図5のX2−X2線の断面図を示している。基板3Sの主面において、分離領域にはフィールド絶縁膜6が形成されている。フィールド絶縁膜6は、例えば選択酸化(LOCOS:Local Oxidization of Silicon)法で形成された酸化シリコン(SiO等)からなる。フィールド絶縁膜6に代えて、溝型の分離部(SGI;Shallow Groove Isolation)を形成しても良い。この溝型の分離部は、基板3Sの主面に形成された溝内に酸化シリコン膜等のような絶縁膜を埋め込むことで形成されている。このようなフィールド絶縁膜6や溝型の分離部に取り囲まれた領域に活性領域が形成されている。
また、基板3Sの主面から所定の深さにわたってnウエルおよびpウエルPWLが形成されている。このnウエルには、例えばリン(P)またはヒ素(As)が含有され、pウエルPWLには、例えばホウ素(B)または二フッ化ホウ素(BF)が含有されている。nウエルの領域内においてフィールド絶縁膜6に囲まれた活性領域には、pMIS(第2の素子)Qpおよびウエル給電領域NWPが配置されている。pMISQpとウエル給電領域NWPとはフィールド絶縁膜6を介して分離されている。
pMISQpは、ソース用のp型の半導体領域7aと、ドレイン用のp型の半導体領域7bと、ゲート絶縁膜8と、ゲート電極9とを有している。p型の半導体領域7a,7bには、例えばホウ素(B)が含有されている。ゲート絶縁膜8は、例えば酸化シリコンからなる。ただし、ゲート絶縁膜8の材料は、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えばゲート絶縁膜8を酸窒化シリコン膜(SiON)としても良い。すなわち、ゲート絶縁膜8と基板3Sとの界面に窒素を偏析させる構造としても良い。酸窒化シリコン膜は、酸化シリコン膜に比べて膜中における界面準位の発生を抑制したり、電子トラップを低減したりする効果が高いので、ゲート絶縁膜8のホットキャリア耐性を向上でき、絶縁耐性を向上させることができる。また、酸窒化シリコン膜は、酸化シリコン膜に比べて不純物が貫通し難いので、酸窒化シリコン膜を用いることにより、ゲート電極材料中の不純物が基板3S側に拡散することに起因するしきい値電圧の変動を抑制することができる。酸窒化シリコン膜を形成するには、例えば基板3SをNO、NOまたはNHといった含窒素ガス雰囲気中で熱処理すれば良い。また、基板3Sの表面に酸化シリコンからなるゲート絶縁膜8を形成した後、基板3Sを上記した含窒素ガス雰囲気中で熱処理し、ゲート絶縁膜8と基板3Sとの界面に窒素を偏析させることによっても、上記と同様の効果を得ることができる。上記ゲート電極9は、例えば低抵抗多結晶シリコンからなる。ただし、これに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば低抵抗多結晶シリコン膜上にコバルトシリサイド(CoSix)等のようなシリサイド層を設けた、いわゆるポリサイドゲート電極構造や低抵抗多結晶シリコン膜上に窒化タングステン(WN)等のようなバリアメタル層を介してタングステン等のようなメタル膜を設けた、いわゆるポリメタルゲート電極構造としても良い。なお、上記ウエル給電領域NWPは、nウエルに対してバックバイアス電圧を印加するための給電領域であり、nウエルの上部に、例えばリンまたはヒ素がnウエルよりも高濃度に含有されることで形成されている。
また、pウエルPWLの領域内においてフィールド絶縁膜6に囲まれた活性領域には、nMIS(第2の素子)Qnおよびウエル給電領域PWPが配置されている。nMISQnとウエル給電領域PWPとはフィールド絶縁膜6を介して分離されている。
nMISQnは、ソース用のn型の半導体領域10aと、ドレイン用のn型の半導体領域10bと、ゲート絶縁膜8と、ゲート電極9とを有している。n型の半導体領域10a,10bには、例えばリンまたはヒ素が含有されている。nMISQnのゲート絶縁膜8およびゲート電極9の構造は、pMISQpで説明したのと同じなので説明を省略する。上記pMISQpのゲート電極9とnMISQnのゲート電極9とは一体的にパターニングされて電気的に接続されている。このゲート電極9は、pMISQpおよびnMISQnで構成されるCMISインバータ回路の入力となっている。なお、上記ウエル給電領域PWPは、pウエルPWLに対してバックバイアス電圧を印加するための給電領域であり、pウエルPWLの上部に、例えばホウ素または二フッ化ホウ素がpウエルPWLよりも高濃度に含有されることで形成されている。
pMISQpおよび/又はnMISQnにより集積回路(メモリ回路3aおよび論理回路群3b)が構成される。
このような基板3Sの主面上には、例えば酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜11aが堆積されている。この層間絶縁膜11a上には、例えばアルミニウム(Al)またはアルミニウム合金等のような金属膜からなる第1層配線12a〜12fが形成されている。第1層配線12aは、コンタクトホールCNT内のプラグを通じてゲート電極9と電気的に接続されている。第1層配線12bは、コンタクトホールCNT内のプラグPL1を通じてpMISQpおよびnMISQnのドレイン用のp型の半導体領域7bおよびn型の半導体領域10bと電気的に接続されている。すなわち、第1層配線12bは、CMISインバータ回路の出力となっている。第1層配線12cは、コンタクトホールCNT内のプラグを通じてpMISQpのp型の半導体領域7aと電気的に接続されている。第1層配線12dは、コンタクトホールCNT内のプラグを通じてウエル給電領域NWPと電気的に接続されている。第1層配線12eは、コンタクトホールCNT内のプラグPL1を通じてnMISQnのn型の半導体領域10aと電気的に接続されている。第1層配線12fは、コンタクトホールCNT内のプラグPL1を通じてウエル給電領域PWPと電気的に接続されている。なお、プラグPL1は、例えばアルミニウム、アルミニウム合金またはタングステン等のような金属膜からなる。
また、層間絶縁膜11a上には、例えば酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜11bが堆積されており、これによって第1層配線12a〜12fが被覆されている。層間絶縁膜11b上には、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金等のような金属膜からなる第2層配線13a〜13dが形成されている。第2層配線13aは、層間絶縁膜11bに穿孔されたスルーホールTH1内のプラグPL2を通じて第1層配線12eと電気的に接続されている。第2層配線13bは、層間絶縁膜11bに穿孔されたスルーホールTH1内のプラグPL2を通じて第1層配線12bと電気的に接続されている。第2層配線13cは、層間絶縁膜11bに穿孔されたスルーホールTH1内のプラグPL2を通じて第1層配線12fと電気的に接続されている。
また、層間絶縁膜11b上には、例えば酸化シリコン膜からなる層間絶縁膜11cが堆積されており、これによって第2層配線13a〜13dが被覆されている。層間絶縁膜11c上には、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金等のような金属膜からなる第3層配線14が形成されている。この第3層配線14によって上記した電源電圧用の配線5A,5Bが形成されている。図6では、低電位側の電源電圧用の配線5Bが例示されている。この第3層配線14は、スルーホールTH2内のプラグPL3を通じて第2層配線13a,13cと電気的に接続されている。すなわち、低電位側の電源電圧用の配線5Aは、nMISQnのソース用のn型の半導体領域10aおよび給電領域PWPと電気的に接続されている。また、高電位側の電源電圧用の配線5Bは、pMISQpのソース用のp型の半導体領域7aおよび給電領域NWPと電気的に接続されている。さらに、層間絶縁膜11c上には、表面保護膜15が堆積されている。ここでは、表面保護膜15が、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法で形成された窒化シリコン膜からなる絶縁膜15a上に、例えばポリイミド系樹脂からなる絶縁膜15bを堆積することで構成されている。なお、電源電圧用の配線5A,5Bは、その下部近傍のMIS・FET、ウエル領域に電源電圧を供給するように構成しても良い。この場合、電源電圧用の配線5A,5Bの一部が切断または除去されると、除去された部分およびボンディングパッドBPA,BPBと電気的に接続されなくなった配線5A,5Bの部分の下部近傍の集積回路3a,3bに電源電圧が供給されず、集積回路が動作しなくなり、チップ3に記憶された情報を解析することが不可能となる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の他の実施の形態であるICカードを構成するチップ3の変形例の平面図を示している。
本実施の形態2においては、図7に示すように、電源電圧用の配線5A,5Bの平面形状が略梯子形状となっている。すなわち、電源電圧用の配線5A,5Bは、それぞれ図7の上下方向に互いに平行に延びる2本の配線部と、これに対して交差する方向に延び、図7の上下方向に沿って所定の間隔を隔てて配置された複数本の配線部とが、それらの交点で接続されることで構成されている。
ただし、本実施の形態2においては、電源電圧用の配線5A,5Bが、層間絶縁膜を介して、互いに異なる配線層に形成されている。ここでは、低電位側の電源電圧用の配線5Aの上層に、高電位側の電源電圧用の配線5Bが配置されている場合が例示されている。また、電源電圧用の配線5Aの隙間に、電源電圧用の配線5Bの一部が配置されるように、配線5A,5Bの平面的な位置がずれて配置されている。すなわち、本実施の形態2においても、チップ3の主面の素子が、電源電圧用の配線5A、5Bによって隙間無く覆われている。このため、チップ3の情報を解析すべく、電源電圧用の配線5A,5Bの下層の信号配線等に針当てを試みても、電源電圧用の配線5A,5Bに邪魔されて針当てができない。また、電源電圧用の配線5A,5Bの下層の信号配線や素子を外部から観察することは、電源電圧用の配線5A,5Bに遮られて極めて難しくなっている。このため、本実施の形態2においても、チップ3の情報を解析する場合は、電源電圧用の配線5A,5Bを除去しなければならないが、そのようにすれば前記実施の形態1で説明したのと同様の理由により、集積回路が動作せず、チップ3に記憶された情報を解析することができないようになっている。したがって、ICカード1の情報のセキュリティ性を向上させることが可能となっている。
(実施の形態3)
図8は、本発明の他の実施の形態であるICカードを構成するチップ3の変形例の平面図を示している。
本実施の形態3においては、図8に示すように、電源電圧用の配線5A,5Bの平面形状が格子形状となっている。すなわち、電源電圧用の配線5A,5Bは、それぞれ図8の上下方向に互いに平行に延びる複数本の配線部と、これに対して交差する方向に延びる複数本の配線部とが、それらの交点で接続されることで構成されている。
本実施の形態3においても、電源電圧用の配線5A,5Bが、互いに異なる配線層に形成されている。ここでも、低電位側の電源電圧用の配線5Aの上層に、高電位側の電源電圧用の配線5Bが配置されている場合が例示されている。また、本実施の形態3においても、電源電圧用の配線5Aの隙間に、電源電圧用の配線5Bの一部が配置されるように、配線5A,5Bの平面的な位置がずれて配置されている。これにより、本実施の形態3においても、前記実施の形態1,2で得られた効果と同様の効果を得ることが可能となる。
(実施の形態4)
図9は、本発明の他の実施の形態であるICカードを構成するチップ3の変形例の平面図を示している。また、図10は、図9のX3−X3線の断面図を示している。
本実施の形態4においては、図9に示すように、低電位側の電源電圧用の配線5Aがベタ配線となっている。すなわち、電源電圧用の配線5Aは、チップ3の主面の大半を覆うように平面四角形状に形成されている。もちろん高電位側の電源電圧用の配線5Bをベタ配線としても良い。ここでは、高電位側の電源電圧用の配線5Bは、低電位側の電源電圧用の配線5Aの下層の配線層に設けられている。高電位側の電源電圧用の配線5Bは、低電位側の電源電圧用の配線5Aを下層に引き落とすスルーホールTH3を配置する関係上、ベタ配線とはされず、通常の帯状の配線または幅広の配線とされている。
このような本実施の形態4においても、前記実施の形態1,2と同様の効果を得ることが可能となる。
(実施の形態5)
図11は、本発明の他の実施の形態であるICカードを構成するチップ3の一例の平面図を示している。チップ3の主面には、複数の回路ブロック16A〜16Dが配置されている。回路ブロック16Aには、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)またはFRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等のようなRAM(Random Access Memory)が形成されている。回路ブロック16Bには、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read Only Memory)が形成されている。この回路ブロック16Bには、上記金融、流通、医療、交通、運輸または教育等における各種の情報が記憶されている。回路ブロック16Cには、例えばCPU(Central Processing Unit)が形成されている。この回路ブロック16Cによってチップ3内の集積回路の動作が制御されている。回路ブロック16Dには、例えばROM(Read Only Memory)が形成されている。この回路ブロック16Dには集積回路の動作に必要なプログラム等のような情報が記憶されている。このような各回路ブロック16A〜16Dの隣接間には、配線領域17が配置されている。この配線領域17には、バス配線18a、18bや制御信号配線18c〜18eのような信号配線が配置されている。バス配線18a、18bは、ほぼ等間隔に並んで隣接配置された複数本の信号配線の一群で構成される配線である。
本実施の形態5においては、この配線領域17の破線で示す領域LAを部分的に覆うように前記した電源電圧用の配線5A,5Bが配置されている。すなわち、バス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18eのような情報の解析に使用される信号配線を覆うように部分的に電源電圧用の配線5A,5Bが配置されている。
このような本実施の形態5においても、前記実施の形態1〜4と同様に、情報解析に際しては、電源電圧用の配線5A,5Bを除去しなければならないが、そのようにすると上記した理由により、集積回路が動作せず、チップ3に記憶された情報を解析することができない。したがって、ICカード1の情報のセキュリティ性を向上させることが可能となっている。
また、本実施の形態5においては、シールドとして機能する電源電圧用の配線5A,5Bを部分的に配置すれば良く、それ以外の領域を、他の回路ブロック16A〜16D用の電源電圧用の配線領域または信号配線領域として使用することができる。したがって、シールドとして機能する電源電圧用の配線5A,5Bを配置しても、チップ3の全体的な配線の引き回しの自由度を確保できる。
(実施の形態6)
図12は、本発明の他の実施の形態であるICカードを構成するチップ3の一例の平面図を示している。チップ3の主面には、複数の回路セル19が図12の上下左右方向に規則的に隙間無く並んで配置されている。この回路セル19には、複数の素子が配置されている。
ところで、前記実施の形態1〜5においては、シールドとして機能する電源電圧用の配線5A,5Bの全体が除去されることを想定してチップ3の情報を保護する技術について説明したが、この他の方法として、例えばFIB(Focused Ion Beam)等のようなエネルギービームを用いて電源電圧用の配線5A,5Bを部分的に除去し、情報解析を行うことも考えられる。そこで、本実施の形態6においては、そのような部分的な加工による情報解析防止のための対策として、例えばチップ3の主面に複数の加工検出回路20が配置されている。
この加工検出回路20は、前記実施の形態1〜5に記載の電源電圧用の配線5A,5Bまたはチップ3に形成された特定の配線を加工(完全に切断または一部を切断)すると、それを検知してチップ3の集積回路にリセットをかけて集積回路が動作できないようにすることで、情報解析を阻止する機能を有している。このような加工検出回路20を配置することにより、ICカード1の情報解析を阻止することができるので、セキュリティ性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態6においては、この加工検出回路20をチップ3の主面内に不規則に複数分散して配置している。これにより、チップ3内における加工検出回路20の配置位置の特定を難しくさせることができる。すなわち、このようなチップ3に対して情報解析を行う場合、上記加工検出回路20を破壊した後、上記シールドとして機能する配線等を除去し、チップ3内の情報を解析することが考えられるので、加工検出回路20を不規則に複数分散して配置すれば、加工検出回路20を破壊することが難しくなり、情報の解析を難しくすることができる。これにより、チップ3の情報のセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。なお、後述するように、加工検出回路20は、電源電圧用の配線5A、5Bが加工(完全に切断または一部を切断)されると、電源電圧用の配線5A,5Bの電位(または抵抗)の変化を検出する。すなわち、加工検出回路20は、配線5A,5Bの加工を検出する検出回路である。
次に、図13は、上記加工検出回路20の回路図の一例を示している。ここでは、低電位側の電源電圧(GND)用の配線5Aおよび高電位側の電源電圧(VCC)用の配線5Bのいずれか一方が加工されたとしても、それを1つの加工検出回路20によって検出することが可能な回路構成を例示している。
加工検出回路20は、高抵抗R1,R2、nMISQn1、pMISQp1、インバータ回路INV1,NOR回路NR1およびインバータ回路INV2を有している。加工検出回路20は、上記回路セル19内の素子で構成されており、上記電源電圧用の配線5A,5Bの配線層よりも下層の配線で素子間が結線され回路が形成されている。上記電源電圧用の配線5A,5Bは、加工検出回路20の入力となっている。また、加工検出回路20の駆動電圧である電源電圧VCC1,GND1は、上記電源電圧用の配線5A,5Bとは別の経路で供給されている。このようにしないと、電源電圧5A,5Bのいずれかが切断されると加工検出回路20自体が動作しなくなり、検出回路としての機能を果たさなくなってしまうからである。ここでは、電源電圧GND1は、上記低電位側の電源電圧用の配線5Aに印加する電圧と同じ(例えば0V程度)であり、また、電源電圧VCC1は、上記高電位側の電源電圧用の配線5Bに印加する電圧と同じ(例えば1.8V、3.0V、5.0V程度)である。
なお、スリープ端子SLPは、nMISQn1のゲート電極およびインバータ回路INV3を介してpMISQp1のゲート電極と電気的に接続されている。スリープ端子SLPに“ハイ(High;以下、単にHと記す)”の電圧が印加されると、nMISQn1およびpMISQp1がオンし、加工検出回路20は通常動作する。一方、スリープ端子SLPに“ロウ(Low;以下、単にLと記す)”の電圧が印加されると、nMISQn1およびpMISQp1がオフし、加工検出回路20はスリープ状態となる。また、符号のN1〜N4は、ノードを示し、符号のOUTは加工検出回路20の出力を示している。
図14は、図13の加工検出回路20の各動作時のノードN1〜N4および出力OUTの電位を示している。モードM1は、加工検出回路20の通常動作時を示している。すなわち、配線5A,5Bが加工されていない状態時を示している。この場合、ノードN1は“L”、ノードN2は“H”、ノードN3は“L”となるので、NOR回路NR1の出力のノードN4が“H”となり、インバータ回路INV2で反転されて加工検出回路20の出力OUTには、“L”が出力される。この場合、チップ3の集積回路にはリセットがかからない。
モードM2は、低電位側の配線5Aは切断されないが、高電位側の配線5Bが切断された場合を示している。この場合、ノードN2は“L”、ノードN3は“H”となるので、NOR回路NR1の出力のノードN4が“L”となり、インバータ回路INV2で反転されて加工検出回路20の出力OUTには、“H”が出力される。この結果、チップ3の集積回路にはリセットがかかり、集積回路が動作せず、情報解析できないようにすることができる。
さらに、モードM3は、高電位側の配線5Bは切断されないが、低電位側の配線5Aが切断された場合を示している。この場合、ノードN1は“H”となり、NOR回路NR1の出力のノードN4が“L”となるので、インバータ回路INV2で反転されて加工検出回路20の出力OUTには、“H”が出力される。この結果、上記と同様に、チップ3の集積回路にはリセットがかかり、集積回路が動作せず、情報解析できないようにすることができる。
次に、図15は、上記シールドとして機能する電源電圧用の配線5A,5Bのレイアウトの一例を示している。また、図16は、図15のX4−X4線の断面図を示している。なお、ここでは、配線5A,5Bのいずれか一方を入力とする加工検出回路20を例示しているが、上記のように配線5A,5Bの両方を入力とする加工検出回路20を用いても良い。
本実施の形態6において、配線5A,5Bの各々は、1本の配線が下層の配線18を覆うように蛇行することで構成されている。すなわち、配線5A,5Bの各々は、切断されると切断された配線同士が完全に絶縁されるように一筆書きで構成されている。そして、特に限定されないが、その終端に加工検出回路20が電気的に接続されている。配線5A,5Bが枠状または格子状にレイアウトされていると、その一部を切断しても他から電源電圧の供給が可能となり、加工検出回路50の入力の電位は一定となってしまう結果、配線5A,5Bに加工が行われても加工検出できなくなってしまう。これに対して、本実施の形態6においては、配線5A,5Bを一筆書きとすることにより、情報解析に際してFIB等のようなエネルギービームで配線5A,5Bの一部を切断すると、加工検出回路20の入力への電源電圧の印加ができなくなり、加工検出回路20の入力の電位が変わるようになっている。その結果、上記のような加工検出回路20による加工検出が可能となり、チップ3に記憶された情報を解析することができないようにすることができる。
ここでは、特に限定されないが、配線5A,5Bを層間絶縁膜を介して異なる配線層に設けた場合を例示している。すなわち、配線5Bの上層に配線5Aが配置されるようにしている。そして、配線5A,5Bは互いに交差するような平面レイアウトとされている。すなわち、下層の配線18が電源電圧用の配線5A、5Bによって隙間無く覆われているため、チップ3の情報を解析すべく、電源電圧用の配線5A,5Bの下層の配線18に針当てを試みても、電源電圧用の配線5A,5Bに邪魔されて針当てができない。また、電源電圧用の配線5A,5Bの下層の信号配線や素子を外部から観察することは、電源電圧用の配線5A,5Bに遮られて極めて難しくなっている。このため、本実施の形態6においても、チップ3の情報を解析する場合は、電源電圧用の配線5A,5Bを加工しなければならないが、そのようにすれば加工検出回路20によって検出される結果、集積回路が動作せず、チップ3に記憶された情報を解析することができないようになっている。したがって、ICカード1の情報のセキュリティ性を向上させることが可能となっている。なお、配線18は、バス配線(制御バス、データバスまたはアドレスバス等を含む)または制御配線等のような所望の信号配線を例示できる。
また、このような蛇行形状の配線5A,5Bによって、その下層の加工検出回路20を覆うようにしても良い。チップ3に記憶された情報の解析に際して、加工検出回路20を破壊してから、配線5A,5Bを除去し、情報解析を行うことが考えられるが、上記のように加工検出回路20を配線5A,5Bで覆うようにしておけば、加工検出回路20を破壊するには配線5A,5Bを切断しなければならないので、加工検出回路20の破壊の前に配線5A,5Bの加工を検出することができ、情報解析を阻止することができる。
また、このような配線5A,5Bの一筆書き構成は、加工検出回路20を設けない場合にも適用できる。すなわち、チップ3の主面の大半または配線領域のみを上記図16で例示される一筆書き形状の配線5A,5Bで覆い、その配線5A,5Bの一部でも切断されると、チップ3の集積回路への電源電圧の供給がなされなくなり、集積回路が動作しないようにすることで、情報解析を阻止することができる。
また、配線5Aの平面パターンと、配線5Bの平面パターンとが異なる平面パターンを有するように構成しても良い。これにより、情報解析をより困難にすることができる。
なお、本実施の形態において、配線5A,5Bを異なる配線層に設けた場合を例示しているが、図40に示すように、配線5A,5Bを同層の配線層に設けるようしにても良い。これにより、本実施の形態と同様の効果が得られる。
また、図40に示すように、配線5Aの平面パターンと、配線5Bの平面パターンとが異なる平面パターンを有するように構成することにより、情報解析をより困難にすることができる。
また、図40に示す配線5A,5Bを同層に設けた配線層を複数層積層して構成してもよい。すなわち、複数の配線層の夫々に図40に示す配線5A,5Bを設けるように構成する。この場合、各配線層の配線5A,5Bの平面パターンを、配線層間で異なるように構成することにより、情報解析をより困難にすることができる。
また、図15の平面パターンを有する配線層と図40の平面パターンを有する配線層を積層して構成することにより、情報解析をより困難にすることができる。
また、図15に示す配線5Bの配線層と配線5Aの配線層との間の配線層に、図40に示す配線5A,5Bの配線パターンを設けようにしても良い。この場合、図15に示す配線5Bの平面パターンと、図15に示す配線5Aの平面パターンと、図40に示す配線5A,5Bの配線パターンとを異なる平面パターンで構成することにより、情報解析をより困難にすることができる。
(実施の形態7)
前記実施の形態6では、加工検出配線として機能する電源電圧用の配線と、加工検出回路の駆動電圧を供給する電源電圧用の配線との経路を別々とした場合について説明したが、本実施の形態7では、図17に示すように、一方の加工検出回路20(20a〜20d)の加工検出配線として機能する配線5A,5Bの電源電圧GND,VCCと、他の加工検出回路20(20a〜20d)の駆動電圧を供給する電源電圧GND1,VCC1との供給経路を一体としている。すなわち、一方の加工検出回路20の加工検出入力用の配線5A,5Bは、他の加工検出回路20の駆動電圧供給用の配線5A,5Bとされている。また、ここでは、加工検出回路20a〜20dがループを描くように配置されている場合が例示されている。
ICカード1の情報解析に際して、電源電圧GND1,VCC1を切断(または電源電圧GND1,VCC1が供給されないように)し、加工検出回路20が動作しないようにしてから配線5A,5Bを切断して情報を解析することが考えられる。そこで、本実施の形態7においては、一方の加工検出回路20の電源電圧GND1,VCC1を供給する配線を切断(または電源電圧GND1,VCC1が供給されないように)すると、それを他方の加工検出回路20が検出するような構成とされている。例えば加工検出回路20bを動作させないようにそれを駆動させる電源電圧GND1,VCC1を供給するための配線を切断すると、加工検出回路20aがそれを検出し、チップ3の集積回路が動作できないようにする。このため、上記のような情報解析を阻止することができ、ICカード1のセキュリティ性をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態7においても、配線5A,5Bの形状を図16に示したような蛇行形状として下層の加工検出回路20を覆うようにしても良い。これにより、加工検出回路20を破壊しようとすると、加工検出回路20がそれを検出し、チップ3の集積回路が動作できないようにして情報解析を阻止することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態8では、シールド機能を有する電源電圧用の配線と、アクティブシールド用の配線とを平面的には異なる位置に配置した場合の一例を説明する。なお、後述するようにアクティブシールドは、前記実施の形態6,7で説明したようなシールドである。
図19は、本実施の形態8の半導体装置を構成するチップ3の平面図を示している。図19の配線5A,5Bは、前記実施の形態1〜5で説明したシールド機能を有する電源電圧用の配線である。図19では、配線5A,5Bが前記実施の形態1と同様に同層(最上の配線層)に形成されている。ただし、配線5A,5Bを前記実施の形態2と同様に異層に形成しても良い。また、配線5A,5Bの平面形状を前記実施の形態3,4で説明した形状にしても良い。
また、図19には、配線5A,5Bが、主としてチップ3の主面の一部(図19のチップ3の上部側)を覆うように配置され、領域LAには配置されていない場合が例示されている。領域(第2の領域)LAは、前記したようにバス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような情報解析に使用される信号配線が配置された領域を例示している。本実施の形態8では、この領域LAに配線5A,5Bと同層の配線層で構成されたアクティブシールド用の配線が配置されている。すなわち、領域LA以外の領域に形成されたシールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bと、領域LAに形成されたアクティブシールド用の配線とにより、集積回路(メモリ回路3aおよび論理回路群3b)が覆われるように構成されている。
なお、シールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bを前記実施の形態1〜5に示す配線5A,5Bの平面パターン及び複数の配線層で構成してもよいし、アクティブシールド用の配線を前記実施の形態6に示したアクティブシールド用の配線5A,5Bの平面パターン及び複数の配線層で構成しても良い。すなわち、シールド機能を有する電源電圧用の配線を単層の配線層又は複数の配線層で構成してもよく、アクティブシールド用の配線を単層の配線層又は複数の配線層で構成してもよい。また、シールド機能を有する電源電圧用の配線と、アクティブシールド用の配線とは少なくとも同層の配線層を一層有しており、これにより、同層の配線層で集積回路(メモリ回路3aおよび論理回路群3b)を覆うように配置することができ、情報解析をより困難にすることができる。
アクティブシールドは、前記実施の形態6,7で説明したようなシールドである。すなわち、アクティブシールドは、前記実施の形態6で説明したように、アクティブシールドを構成する特定の配線(アクティブシールド用の配線)を加工(完全に切断または一部を切断)すると、それを検知してチップ3の集積回路にリセットをかけて集積回路が動作できないようにすることで、情報解析を阻止する機能を有するようなシールドである。領域LAのバス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような情報解析に使用される信号配線は、このアクティブシールドシステムによって保護されている。すなわち、アクティブシールド用の配線をFIB(Focused Ion Beam)等で加工(完全にまたは一部を切断)するとそのアクティブシールド用の配線における電位変動を検出し、例えばその検出信号をチップ3の集積回路全体を制御するコントロール回路に検出信号を入力することによりチップ3の集積回路のリセット信号を活性化させて、チップ3の集積回路をリセット状態等にする。これにより、チップ3の集積回路が動作しなくなり、情報解析ができないようになっている。リセット状態とは、チップが動作しない状態、すなわち、ロック状態のことである。ただし、ここで大切なのは、アクティブシールド用の配線が加工された場合にチップ3の集積回路が動作しないようにすることであり、ICカードのいわゆるリセット状態になるようにすることに限定されるものではない。例えば上記アクティブシールド用の配線が加工されるとチップ3の集積回路が二度と動作しないデットモードになるようにしても良い。その具体例としては、チップ3内にアクティブシールドシステムとしてヒューズ回路を設けておき、上記アクティブシールド用の配線が加工されると、そのヒューズ回路のヒューズが自動的に切断され、チップ3内の集積回路が2度と動作できないように破壊されるようにしても良い(以下、他の実施の形態においてもリセットについて同じ)。
アクティブシールド用の配線は、バス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような信号配線よりも上層に層間絶縁膜を介して配置されている。すなわち、アクティブシールド用の配線は、信号配線を通じての情報解析時に加工(完全または一部を切断)しなければならないような位置に配置されている。これにより、上記信号配線を通じて情報解析を行うためにはアクティブシールド用の配線を加工しなければならなくなるので、上記信号配線を通じてのICカードの情報解析をより困難にすることが可能となっている。本実施の形態8では、アクティブシールド用の配線が図19の配線5A,5Bと同じ最上の配線層に形成されている。すなわち、本実施の形態8では、種類(または手法)の異なるシールド(電源電圧用の配線5A,5Bを用いたシールドとアクティブシールド用の配線)を同一配線層の平面内に配置することにより、シールドシステムの解読を難しくすることができ、シールドシステムの解除または動作回避をより困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難することが可能となっている。また、配線5A,5Bのパターニング時にアクティブシールド用の配線をパターニングすることにより、いろいろな種類(または手法)のシールドシステムを形成したからといって半導体装置の製造時間が大幅に増大することもない。このアクティブシールド用の配線には、例えば図19の配線5A,5Bと同じ電位が供給されている。すなわち、上記アクティブシールド用の配線には、低電位側の電源電圧(GND、例えば0V)、高電位側の電源電圧(VCC、例えば1.8V、3.0V、5.0V)またはそれらの電源電圧以外の電位が供給されている。あるいは上記アクティブシールド用の配線の一部のものには、低電位側の電源電圧を供給し、上記アクティブシールド用の配線の他の一部のものには高電位側の電源電圧を供給するようにしても良い。さらに上記アクティブシールド用の配線の一部のものに上記電源電圧以外の電位を供給しても良い。このように同一チップ3内に、供給電位の異なる複数種類の上記アクティブシールド用の配線を配置することにより、アクティブシールドシステムの解読を難しくすることができ、アクティブシールドシステムの解除または動作回避をより困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難することが可能となっている。
図20は、上記図19の領域LAに配置されたアクティブシールドを構成するアクティブシールド用の配線5C,5D(上記特定の配線、第1の配線)の一例の説明図である。図21は、図20の要部拡大平面図である。
図20および図21には、平面櫛歯状の配線5C,5Dを有するアクティブシールドが例示されている。配線5C,5Dは、バス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような信号配線の信号配線の上層に層間絶縁膜を介して設けられている。そして、配線5C,5Dは、上記信号配線を覆うように、配線5C,5Dの各々の歯が噛み合うような状態で配置されている。さらに、配線5C,5Dの隣接間隔は、バス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような下層の信号配線が観察できないように可能な限り狭くされている(図21参照)。すなわち、配線5C,5Dは、バス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような下層の信号配線上に形成されるとともに、配線5C,5Dの主な延在方向が下層の信号配線の主な延在方向と一致しするようにそれらを覆うように配置される。このため、チップ3の情報を解析すべく、配線5C,5Dの下層の信号配線等に針当てを試みても、配線5C,5Dに邪魔されて針当てができない。そこで、本実施の形態8のような構造においては、配線5C,5Dを除去しなければならないが、配線5C,5Dの一部でも除去すると、アクティブシールドシステムが働いて集積回路が動作しなくなり、情報解析が不可能となっている。したがって、ICカードの情報のセキュリティ性を向上させることが可能となっている。また、本実施の形態8においては、配線5C,5Dは、上記下層の信号配線が見えなくなるように配置されているとともに、配線5C,5Dの配線幅および配線間隔が、上記下層の信号配線の配線幅および配線間隔と同じ寸法(最小加工寸法)とされている。このように、アクティブシールド用の配線5C,5Dと上記下層の信号配線とを似せることにより、どれが本当の信号配線かを分かり難くすることができるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることが可能となっている。配線5Cには、例えば低電位側の電源電圧(GND、例えば0V)が印加され、配線5Dには、例えば高電位側の電源電圧(VCC、例えば1.8V、3.0V、5.0V)が印加されている。
また、図20に示すように、加工検出回路20は、1つのアクティブシールド用の配線5C,5Dに対して複数個電気的に接続しても良い。また、加工検出回路20は、アクティブシールド用の配線5c,5dのどこの位置(端部、中間位置、櫛歯の歯の位置等)に接続しても良い。さらに、1つの加工検出回路20が2つの配線5C,5Dの両方に電気的に接続されていても良い。この加工検出回路20の配置位置、加工検出回路20のアクティブシールド用の配線5C,5Dへの接続位置あるいは個々の配線5C,5Dに接続される加工検出回路20の個数は、不規則であることが好ましい。また、各加工検出回路20とアクティブシールド用の配線5C,5Dとの距離も同じものや違うものが入り交じっていた方が好ましい。これにより、加工検出回路20の情報(配置位置や個数等)の取得を困難にさせることができるので、アクティブシールドシステムの解読を難しくすることができる。このため、アクティブシールドシステムの解除や動作回避を困難にすることができるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができる。したがって、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。
(実施の形態9)
本実施の形態9では、シールド機能を有する電源電圧用の配線と、アクティブシールド用の配線とを平面的には同じ位置であるが、断面的には異なる配線層に配置した場合の例を説明する。
図22は本実施の形態9の半導体装置のレイアウト層構造の説明図、図23は図22の要部平面図、図24は図23からシールドを外して示した平面図をそれぞれ示している。図22に示すように、最下のレイアウト層L0には、例えばセル、モジュール、前記メモリ回路3a、前記論理回路群3bおよび前記加工検出回路等を構成する所望の素子を有する複数の集積回路領域が配置されている。レイアウト層L0の上層の配線層L1には、前記バス配線18a,18bや制御信号配線18c〜18e等のような信号用の配線18が配置されている。さらに、配線層L1の上層の配線層L2には、前記実施の形態6〜8で説明したアクティブシールド用の配線(特定の配線、第1の配線)5Eが配置されている。ここではアクティブシールド用の配線5Eとして1本の蛇行配線(一筆書き配線)が例示されている。アクティブシールド用の配線5Eには、例えば低電位側の電源電圧(GND、例えば0V)、高電位側の電源電圧(VCC、例えば1.8V、3.0V、5.0V)またはそれ以外の電圧が印加されている。また、配線5Eには、複数の加工検出回路20が電気的に接続されている(図23参照)。配線5Eに接続された加工検出回路20に関することは前記実施の形態6〜8と同じなので説明を省略する。さらに配線層L2の上層の最上の配線層L3には、前記実施の形態1〜5等で説明したシールド機能を有する電源用の配線5A,5Bが配置されている。すなわち、本実施の形態9では、シールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bと、アクティブシールド用の配線5Eとが、平面位置を同一にして異なる配線層に形成されている。このようにシールド機能を有する配線を平面位置を同一にして異なる配線層に層間絶縁膜を介して多層に積み重ねる多層配線構造とすることにより、または、シールド機能としては同じだが手法の異なるものを配置することにより、シールドシステムの解読を難しくすることができ、シールドシステムの解除や動作回避をさらに困難とさせることができるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることが可能となる。したがって、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。ただし、電源電圧用の配線5A,5Bと、アクティブシールド用の配線5Eとの配線層の上下関係は逆でも良い。また、この電源電圧用の配線5A,5Bが形成された配線層L3と、アクティブシールド用の配線5Eが形成された配線層L2との間に、シールド機能を有する電源電圧用の配線またはアクティブシールド用の配線をレイアウトした別の配線層をさらに介在させても良い。なお、レイアウト層L0と配線層L1との間、配線層L1,L2の間および配線層L2,L3の間には、例えば酸化シリコン膜等からなる層間絶縁膜が設けられている。すなわち、各配線層L0,L1,L2、L3に形成される配線と、その上下の配線層に形成される配線とは層間絶縁膜により電気的に分離され、それらの配線間は層間絶縁膜に形成された接続孔を介して電気的に接続される。
また、本実施の形態9では、図23に示すように、シールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bと、アクティブシールド用の配線5Eとが平面的に同じ位置(同じ配線層の配線)に配置されている。そして、シールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bの隣接間に、下層のアクティブシールド用の配線5Eが配置されている。すなわち、シールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bの隣接間の隙間を、その下層のアクティブシールド用の配線5Eで埋めるようにすることで、図23および図24に示すように、アクティブシールド用の配線5Eよりも下層の前記バス配線や制御信号配線等のような信号用の配線18をさらに見え難くすることができ、その配線18に対する針当てやFIB等による情報解析をよりいっそう困難にさせることができる。したがって、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。また、配線5A,5B,5Eは、前記実施の形態8と同様に、配線5A,5B,5Eの配線幅および配線間隔が、上記信号用の配線18の配線幅および配線間隔と同じ寸法(最小加工寸法)とされている。これにより、前記実施の形態8と同様にICカードの情報解析をより困難にさせることが可能となっている。
(実施の形態10)
本実施の形態10においては、シールドを配置する領域を複数の領域に細分化し、その細分化された各領域毎に形状または手法の異なるシールドを配置する場合を説明する。
図25はシールドを配置するシールドエリアSAを示し、図26〜図29は形状が異なるアクティブシールド用の配線の平面図の一例を示している。
本実施の形態10においては、図25に示すように、シールドエリア(第1の領域)SAを、例えば9個のサブシールドエリア(第2の領域)SSA1〜SSA9に等分割してている。ここでは各サブシールドエリアLA1〜LA9の形状および面積が等しい場合が例示されている。シールドエリアSAは、例えばチップ3の主面全体の場合もあるし、チップ3主面の配線領域(前記領域LAに相当する)または回路領域のみの場合もある。図26は、図25のサブシールドエリアSSA1に配置されたアクティブシールド用の配線5C,5Dを例示している。図26のアクティブシールド用の配線5C,5Dは、前記図20で説明したのと同じ櫛歯形状のものである。図27は、図25のサブシールドエリアSSA2に配置されたアクティブシールド用の配線5Eを例示している。図27のアクティブシールド用の配線5Eは、前記図22および図23で説明したのと同じ蛇行形状のものである。図28は、図25のサブシールドエリアSSA3に配置されたアクティブシールド用の配線(特定の配線、第1の配線)5Fを例示している。図28のアクティブシールド用の配線5Fは、蛇行形状の配線が下層の信号配線や素子等を覆い隠すように複雑に入り組んだような形状とされている。配線5Fには、例えば低電位側の電源電圧(GND、例えば0V)または高電位側の電源電圧(VCC、例えば1.8V、3.0V、5.0V)が印加されている。図29は、図25のサブシールドエリアSSA4に配置されたアクティブシールド用の配線5C,5Eを例示している。図29のアクティブシールド用の配線5Cは、前記図20で説明したのと同じ櫛歯形状のものであり、図29のアクティブシールド用の配線5Eは前記図22、図23および図27で説明したのと同じ蛇行形状のものである。配線5C,5Eは、下層の信号配線や素子等を覆い隠すように、配線5Cの歯の部分が、配線5Eの凹状の隙間領域に入り込むような状態で配置されている。このようにシールドエリアSAに種々の形状のアクティブシールド用の配線5C,5D,5E,5Fを配置することにより、シールドシステムの解読を難しくすることができ、シールドシステムの解除や動作回避を困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。アクティブシールド用の配線5C,5D,5E,5Fは、同一配線層に配置しても良いし、互いに異なる配線層に配置しても良い。また、配線5C〜5Fは、前記実施の形態8,9と同様に、配線5C〜5Fの配線幅および配線間隔が、上記信号用の配線18の配線幅および配線間隔と同じ寸法(最小加工寸法)とされている。これにより、前記実施の形態8,9と同様にICカードの情報解析をより困難にさせることが可能となっている。加工検出回路20の構成や各配線5C〜5Fに対する配置状態は前記実施の形態6〜9と同じなので説明を省略する。
また、このようなアクティブシールド用の配線の形状は、下層の前記信号配線や素子等を覆い隠せるような形状であれば良く、上記の形状に限定されるものではなく種々変更可能である。また、各サブシールドエリアSSA1〜SSA9に配置されるアクティブシールド用の配線の形状は全て異なるようにしなければならない訳ではなく、異なるサブシールドエリアSSA1〜SSA9に互いに同じ形状のアクティブシールド用の配線が配置されていても良い。また、ここではアクティブシールドのみについて述べたが前記実施の形態1〜5等で説明したシールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5BをサブシールドエリアSSA1〜SSA9毎に形状を変えて配置しても良い。また、サブシールドエリアSSA1〜SSA9のいずれかにシールド機能を有する電源電圧用の配線5A,5Bを配置し、それ以外のサブシールドエリアSSA1〜SSA9にアクティブシールド用の配線を配置しても良い。これにより、シールドシステムの解読を難しくすることができ、シールドシステムの解除や動作回避を困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。
図30および図31は、上記サブシールドエリアSSA1〜SSA9に配置されるアクティブシールド用の配線の配置例を示している。図30は、サブシールドエリアSSA1にアクティブシールド用の配線5C,5Dの一対を1つ配置した場合を示している。図31は、サブシールドエリアSSA1にアクティブシールド用の配線5C,5Dの一対を複数配置した場合を示している。アクティブシールド用の配線5C,5Dの一対は、図31の上下に隣接する対同士が上下非対称に配置されているものと、上下対称に配置されているものとを混在させている。これにより、シールドシステムの解読を難しくすることができ、シールドシステムの解除や動作回避を困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
なお、前記実施の形態1〜9に開示したシールド夫々において、本実施の形態のように細分化された各領域毎に形状または手法の異なるシールドを配置することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態11)
本実施の形態11では、アクティブシールド用の配線と、それに電気的に接続される検出回路との平面位置関係を不規則にする場合を説明する。
アクティブシールドシステムを構成する加工検出回路は、アクティブシールド用の配線に対してどこから接続しても構わないが、加工検出回路とそれが接続されるアクティブシールド用の配線との接続関係が解読され加工検出回路の位置が判明してしまうと、シールド機能が発揮されないように加工検出回路が破壊されてしまう可能性がある。そこで、本実施の形態11においては、アクティブシールド用の配線と、それに電気的に接続される加工検出回路とが、各々の平面位置関係が不規則になるように配置されている。図32は、それを例示している。図32には、3つのサブシールドエリアSSA1,SSA3,SSAnと、その各々に対応する3つの加工検出回路20a1,20a2,20a3(20)とを例示し、対応するサブシールドエリアと加工検出回路とに同じハッチングを付した。最上の配線層L3のサブシールドエリアSSA1に配置された所定のアクティブシールド用の配線に接続される加工検出回路20a1は、レイアウト層L0においてサブシールドエリアSSA1の直下ではなく、それとは別の不規則な平面位置に配置されている。配線層L3の他のサブシールドエリアSSA3,SSAn等についても同様に、その各々のアクティブシールド用の配線に接続される加工検出回路20a2,20anは、サブシールドエリアSSA3,SSAnの配置位置に対して規則性を持たずにレイアウト層L0に配置されている。これにより、サブシールドエリアSSA1,SSA3,SSAnの各々のアクティブシールド用の配線と、その各々のアクティブシールド用の配線に電気的に接続された加工検出回路20(20a1,20a3,20an)との位置関係や接続関係の解読を困難にすることができ、シールドシステムの解除や動作回避を困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜10の夫々において、本実施の形態のようにアクティブシールド用の配線と、それに電気的に接続される検出回路との平面位置関係を不規則にする配置を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態12)
本実施の形態12においては、所定のアクティブシールド用の配線に対して複数の加工検出回路を電気的に接続する例を説明する。図33は、そのアクティブシールドシステムの例を示している。ここには複数のサブシールドエリアSSAが配置されている。サブシールドエリアSSAは、上記サブシールドエリアSSA1〜SSA9に相当する領域である。各サブシールドエリアSSAには、アクティブシールド用の配線が配置されている。各サブシールドエリアSSAのアクティブシールド配線の形状は同じでも異なっていても良い。各サブシールドエリアSSAのアクティブシールド用の配線には複数の加工検出回路20が電気的に接続されている。アクティブシールド用の配線および加工検出回路20は、レイアウト層L0および主要な前記信号配線が配置された配線層と、アクティブシールド用の配線が配置された配線層との中間の配線層でランダムに接続されている。このアクティブシールド用の配線と加工検出回路20との接続関係は解読困難なように複雑になっている。ここでは出来る限りサブシールドエリアSSAの面積を小さくし、各アクティブシールド用の配線を複数の加工検出回路20で監視させる。複数の加工検出回路20で監視させることにより、1つの加工検出回路20が破壊され無効にされたとしても別の加工検出回路20が動作するので、ICカードの情報を保護することができる。また、サブシールドエリアSSAの面積を小さくして細分化することにより、シールドエリアSA内における全体的なシールド用の配線レイアウトや加工検出回路20との接続関係をより複雑にできるので、シールドシステムの解読を困難にでき、ICカードのセキュリティ性を向上させることができる。
なお、前記実施の形態6〜11の夫々において、本実施の形態のように所定のアクティブシールド用の配線に対して複数の加工検出回路を電気的に接続する配置を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態13)
本実施の形態13においては、アクティブシールド用の配線の電位を一定にしない場合の例について説明する。すなわち、アクティブシールド用の配線の電位を時間経過に従って変化させる例を説明する。
図34は、本実施の形態13のアクティブシールドシステムの一例の説明図を示している。このシステムでは、チップ3に形成された電位供給回路25からアクティブシールド用の配線(図34では配線5Eを例示)に所定の電位が供給されるようになっている。電位供給回路25は、チップ3内に形成された独立した発振器26からの同期信号に同期して一定時間毎に、アクティブシールド用の配線5Eに供給される電位を変えるようになっている。また、発振器26の同期信号は、同期信号配線27を通じて加工検出回路20にも伝送されるようになっていて、加工検出回路20側でも発振器26から送られてきた同期信号に合わせて正否基準電位を変えるようになっている。正否基準電位は、加工検出回路20で検出されたアクティブシールド用の配線5Eの検出電位が正しいか否かを判断するときに比較対象となる基準の電位である。この正否基準電位と、上記検出電位とが等しい(許容誤差を含む)場合に上記検出電位は正しいと判断される。すなわち、加工検出回路20では、所定時間に検出されたアクティブシールド用の配線5Eの検出電位と、その所定時間に検出されるべき正否基準電位とを比較し、各々の電位が異なることを検出すると、チップ3の集積回路にリセットをかけて集積回路が動作できないようにすることで、ICカードの情報解析を阻止するようになっている。このようにアクティブシールド用の配線5Eの電位を変化させることにより、アクティブシールドシステムの解除や動作回避を困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。なお、発振器26は、電源投入時に動作するようになっている。
なお、前記実施の形態6〜12の夫々において、本実施の形態のようにアクティブシールド用の配線の電位を一定にしない構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態14)
本実施の形態14は、アクティブシールド用の配線の電位を一定にせず、時間経過に従って変化させる場合の他の例を説明する。
本実施の形態14においては、アクティブシールド用の配線の電位の切り換え時間を不規則にする。図35は、本実施の形態14のアクティブシールドシステムの一例の説明図を示している。このシステムでは、乱数発生回路28から分周回路29に伝送された信号により分周回路29をオン(ON)またはオフ(OFF)させることにより、発振器26から出力された同期信号の周波数を変えるようになっている。すなわち、本実施の形態14では、発振器26から出力された同期信号の周波数は、分周回路26を介することで、不規則的に変化するようになっている。電位供給回路25は、分周回路29からの同期信号に同期して、アクティブシールド用の配線(図35では配線5Eを例示)に供給される電位を変えるようになっている。したがって、本実施の形態14では、アクティブシールド用の配線5Eの電位が一定時間毎に変化するのではなく不規則な時間毎に変化するようになっている。また、分周回路29からの同期信号は、同期信号配線27を通じて加工検出回路20にも伝送されるようになっている。加工検出回路20側では分周回路29から送られてきた同期信号に合わせて前記実施の形態13で説明した正否基準電位を変えるようになっている。したがって、本実施の形態14では、アクティブシールド用の配線5Eの電位が不規則に変化しても、それに応じて加工検出回路20の正否基準電位を変えることができる。そして、加工検出回路20では、所定時間に検出されたアクティブシールド用の配線5Eの検出電位と、その所定時間に検出されるべき正否基準電位とを比較し、各々の電位が異なることを検出すると、前記実施の形態13と同様に、チップ3の集積回路にリセットをかけて集積回路が動作できないようにすることで、ICカードの情報解析を阻止するようになっている。このように、アクティブシールド用の配線5Eの電位変化のタイミングを不規則にすることにより、アクティブシールド用の配線5Eの電位変化のタイミングを読み取り難くすることができ、アクティブシールドシステムの解除や動作回避をより困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。また、本実施の形態14のアクティブシールドシステムと、前記実施の形態13のアクティブシールドシステムとを同一のチップ3に混在させて配置しても良い。これにより、チップ3内のアクティブシールドシステムの解読がさらに難しくなるので、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜13の夫々において、本実施の形態のようにアクティブシールド用の配線の電位を一定にせず、時間経過に従って変化させる構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態15)
本実施の形態15は、アクティブシールド用の配線の電位を一定にせず、時間経過に従って変化させる場合のさらに他の例を説明する。
本実施の形態15においては、アクティブシールド用の配線に所定の周波数の信号を流しておいて、その周波数の信号を検知できなかった時に、チップ3の集積回路が動作できないようにするようになっている。図36は、本実施の形態15の半導体装置のアクティブシールドシステムの一例を示している。発振器26で生成された所定の周波数の信号は、アクティブシールド用の配線(図36では配線5Eを例示)に伝送されている。加工検出器20は、アクティブシールド用の配線5Eに所定の周波数の信号が流れている間は何ら動作することなく、アクティブシールド用の配線5Eの電位が直流(DC)的にハイ(high)またはロウ(Low)に固定されるとそれを検出して、チップ3の集積回路にリセットをかけて集積回路が動作できないようにすることで、ICカードの情報解析を阻止するようになっている。本実施の形態15の場合は、前記実施の形態13,14で得られた効果の他に、以下の効果を得ることができる。すなわち、シールドシステムの構成が簡素で破壊され難い構成とされているので、アクティブシールドシステムの解除や動作回避をより困難にできるので、ICカードの情報解析をより困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。また、シールドシステムの構成が簡素なので、半導体装置の製造プロセスが複雑になることもない。さらに、前記実施の形態13,14に比べてアクティブシールドシステム用の素子や配線の配置面積を低減できる。また、本実施の形態15のアクティブシールドシステムと、前記実施の形態13,14のアクティブシールドシステムとを同一のチップ3に混在させて配置しても良い。これにより、チップ3内のアクティブシールドシステムの解読がさらに難しくなるので、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜14の夫々において、本実施の形態のようにアクティブシールド用の配線の電位を一定にせず、時間経過に従って変化させる構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態16)
本実施の形態16では、同一の配線層に異なるアクティブシールド用の配線を配置した場合を説明する。図37は、本実施の形態16のアクティブシールド用の配線5C,5D,5Eの配置の一例を示している。本実施の形態16では、チップ3の同一配線層に形状の異なるアクティブシールド用の配線5C,5D,5Eが配置されている。配線5C,5D,5Eの形状は、前記実施の形態8〜10等で説明したのと同じである。また、配線5C,5Dの配置は前記実施の形態8,10等で説明したのと同じである。配線5Eは、配線5C,5Dの隣接間の隙間に配置され、下層の信号用の配線18や素子を覆い隠すように配置されている。配線5C,5D,5Eの各々には前記実施の形態8〜10と同様に複数の加工検出回路20が電気的に接続されている。本実施の形態16においてもICカードのセキュリティ性を向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜15の夫々において、本実施の形態のように同一の配線層に異なるアクティブシールド用の配線を配置した構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態17)
本実施の形態17では、シールドエリアが複数のサブシールドエリアに細分化されている場合の他の例について説明する。図38は、シールド領域SAの一例の平面図を示している。なお、Xa1,Xa2,・・・Xa6はX座標を示し、Ya1,Ya2,・・・Ya6はY座標を示している。
本実施の形態17においても、シールドエリアSAが複数のサブシールドエリアSSAに細分化されている。ただし、各サブシールド領域SSAは、互いに面積が異なっており、形状も種々のものが不規則に配置されている。このため、シールドエリアSAのサブシールドエリアSSAの配置構成は、上下および左右が非対称となっている。各サブシールドエリアSSAには、前記実施の形態10と同様に互いに形状の異なるアクティブシールド用の配線が配置されている。これにより、アクティブシールドシステムの解読を難しくすることができるので、ICカードのセキュリティ性を向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜16の夫々において、本実施の形態のようにシールドエリアが複数のサブシールドエリアに細分化されている構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態18)
本実施の形態18では、シールドエリアが複数のサブシールドエリアに細分化されている場合の他の例について説明する。
本実施の形態18では、ICカードを構成するチップ毎にあるいは半導体装置の製造毎にシールドエリアの細分化構成を変える。図39は、シールドエリアSAの一例の平面図を示している。図39でも前記図38と同様にシールドエリアSAが複数のサブシールドエリアSSAに細分化されているが、各サブシールドエリアSSAの形状や配置が前記図38と異なっている。本実施の形態18では、同じウエハの中でも、あるチップに対しては図38のシールドエリアSAを用い、他のチップに対しては図39のシールドエリアSAを用いる。あるいは、あるウエハ内の全てのチップに対しては、図38のシールドエリアSAを用い、他のウエハ内の全てのチップに対しては、図39のシールドエリアSAを用いる。このようにすることで、1つのチップのシールドシステムを解読したからといって他のチップのシールドシステムがそのまま解読できる訳でもなくなる。したがって、アクティブシールドシステムの解読を難しくすることができるので、ICカードのセキュリティ性を向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜17の夫々において、本実施の形態のようにシールドエリアが複数のサブシールドエリアに細分化されている構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
(実施の形態19)
本実施の形態19では、異なるシールドエリアを多層に重ねる場合の他の例について説明する。すなわち、図38および図39の各々のシールドエリアSAのアクティブシールド用の配線をチップ3の同一平面位置の異なる配線層に配置する。これにより、平面で見たときにアクティブシールド配線の重なり方をさらに複雑にすることができるので、アクティブシールドシステムの解読を難しくすることができる。このため、ICカードのセキュリティ性を向上させることが可能となる。
また、異なる配線層のアクティブシールド用の配線同士を、スルーホール等を通じて電気的に接続しても良い。スルーホールは、異なる配線層間に介在される層間絶縁膜に開口された微細な孔であり、その内部には接続導体が埋め込まれている。この場合に、そのスルーホールの配置位置をチップ毎に種々変えることにより、設計上およびプロセス上、比較的簡単な方法でアクティブシールドシステムの配線経路を変更することができる。すなわち、一見するとアクティブシールド用の配線の平面レイアウトは同じでも、スルーホールの配置の仕方の違いによりアクティブシールドシステムの配線経路は全く別のものになっている。しかも、スルーホールは微細なため平面で見ただけでは配線経路の探索が難しいので、アクティブシールドシステムの解読を難しくすることができる。したがって、ICカードのセキュリティ性を向上させることが可能となる。
なお、前記実施の形態6〜18の夫々において、本実施の形態のように異なるシールドエリアを多層に重ねる構成を適用することにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば前記実施の形態6,7においては、加工検出回路の加工検出用の配線が切断された場合に加工検出が行われる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えばその加工検出用の配線が完全に切断されず一部が切断され部分的に接続されている場合であっても、その加工によって加工検出用の配線の電位が変動すること利用して、その電位変動を検出することで、集積回路をリセット動作をさせるようにしても良い。
また、前記実施の形態1〜7においては、チップ内の情報の授受をパッケージ基板の裏面の電極を通じて行う、いわゆる接触型のICカードに本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々適用可能であり、例えばカード本体内にコイル(アンテナ)を備え、電波を利用してリーダライタと非接触でデータの読み書きを行う、いわゆる非接触型のICカードに本発明を適用することもできる。
また、前記実施の形態1〜19の夫々を、他の前記実施の形態1〜19の一つ又は複数と組合わせることにより、ICカードの情報解析をさらに困難にさせることができ、ICカードのセキュリティ性をさらに向上させることができる。
また、前記実施の形態1〜19は、図に示す配線構造に限定されず、5層〜10層の金属多層配線構造で構成してもよいのは無論である。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるICカードに適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えば情報を記憶する半導体装置を有するもの全般に適用できる。
このような本実施の形態をまとめると、半導体チップ3の集積回路に駆動電圧を供給する電源電圧供給用の配線5A,5Bを、半導体チップ3の主面を覆うように配置し、半導体チップ3に記憶された情報を解析するために配線5A,5Bを除去してしまうと集積回路が動作せず、情報解析ができないような構成としたものである。このように、半導体チップの上層に配置された所定の配線を除去または切断すると、前記半導体チップに記憶された情報を解析することが不可能となるようにしたことにより、半導体装置に記憶された情報のセキュリティ性を向上させることが可能となる。
また、配線5A,5Bの加工を検出する加工検出回路20を設ける。加工検出回路20が配線5A,5Bの加工を検出すると、集積回路にリセットをかけるように構成する。このような加工検出回路を設けたことにより、前記半導体チップに記憶された情報を解析することが不可能となるので、半導体装置に記憶された情報のセキュリティ性を向上させることが可能となる。
本発明は、例えば電子マネー、クレジットカード、携帯電話、有料衛星放送受信機、身分証明書、免許書、保険証、電子カルテ、電子乗車券、金融、流通、医療、交通、運輸または教育等における各種の情報を記憶する媒体として用いる半導体装置として有用であり、特にICカードに用いるのに適している。
本発明の一実施の形態であるICカード(半導体装置)の平面図である。 図1のX1−X1線の断面図である。 図2の変形例のICカードにおける図1のX1−X1線の断面図である。 図1のICカードを構成する半導体チップの平面図である。 図4の半導体チップの主面における素子領域の要部平面図である。 図5の半導体チップの要部断面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカード(半導体装置)を構成する半導体チップの平面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカードを構成する半導体チップの変形例の平面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカードを構成する半導体チップの変形例の平面図である。 図9のX3−X3線の断面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカードを構成する半導体チップの一例の平面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカードを構成する半導体チップの一例の平面図である。 図12の加工検出回路の一例の回路図である。 図13の加工検出回路図の動作の説明図である。 図12の半導体チップの要部拡大平面図である。 図15のX4−X4線の断面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカードの加工検出回路の接続構成の説明図である。 図4の半導体チップの主面における平面図である。 本発明の他の実施の形態である半導体装置を構成する半導体チップの平面図である。 図19の半導体チップに配置されたシールドの説明図である。 図20の要部拡大平面図である。 本実施の形態9の半導体装置のレイアウト層構造の説明図である。 図22の要部平面図である。 図23からシールド機能を有する配線を外して示した平面図である。 シールドを配置する領域の細分化の例を示す平面図である。 アクティブシールド用の配線の一例の平面図である。 アクティブシールド用の配線の一例の平面図である。 アクティブシールド用の配線の一例の平面図である。 アクティブシールド用の配線の一例の平面図である。 シールドを配置する領域を細分化した各領域毎のアクティブシールド用の配線の配置例の平面図である。 シールドを配置する領域を細分化した各領域毎のアクティブシールド用の配線の配置例の平面図である。 本発明の他の実施の形態である半導体装置のシールドシステムを構成する配線と検出素子との配置の説明図である。 本発明の他の実施の形態である半導体装置のシールドシステム例の説明図である。 本発明のさらに他の実施の形態である半導体装置のシールドシステムを構成例の説明図である。 本発明の他の実施の形態である半導体装置のシールドシステム例の説明図である。 本発明の他の実施の形態である半導体装置のシールドシステム例の説明図である。 本発明の他の実施の形態である半導体装置のシールド用配線の一例の平面図である。 シールドを配置する領域の細分化の例を示す平面図である。 シールドを配置する領域の細分化の例を示す平面図である。 本発明の他の実施の形態であるICカードを構成する半導体チップの要部拡大平面図である。
符号の説明
1 ICカード(半導体装置)
2 溝
3 半導体チップ
3S 半導体基板
4 パッケージ
4a パッケージ基板
4b ボンディングワイヤ
4c 封止樹脂
4d バンプ電極
5A,5B 電源電圧用の配線
6 フィールド絶縁膜
7a,7b p型の半導体領域
8 ゲート絶縁膜
9 ゲート電極
10a,10b n型の半導体領域
11a 層間絶縁膜
12a〜12f 第1層配線
13a〜13d 第2層配線
14 第3層配線
15 表面保護膜
15a,15b 絶縁膜
16A〜16D 回路ブロック
17 配線領域
18 配線
18a、18b バス配線
18c〜18e 制御信号配線
19 回路セル
20,20a〜20d 加工検出回路
IMA 情報格納領域
BPA,BPB,BPC,BPD,BPE,BPF ボンディングパッド
PWL pウエル
NWP,PWP ウエル給電領域
PL1,PL2 プラグ
CNT コンタクトホール
TH1〜TH3 スルーホール
Qp,Qp1 pチャネル型のMIS・FET
Qn,Qn1 nチャネル型のMIS・FET
N1〜N4 ノード
OUT 出力

Claims (47)

  1. 以下の構成を有することを特徴とする半導体装置;
    第1の領域と、前記第1の領域を複数に分割した第2の領域とを含む半導体基板、
    前記半導体基板に形成され、情報の記憶に寄与する第1の素子、
    前記第1の領域において前記第1の素子を含む前記半導体基板上に形成された所望の信号配線、
    記所望の信号配線の上層の前記複数の第2の領域にそれぞれ配置され、かつ、それぞれの形状が異なるように形成された第1の配線
    前記第1の配線が加工されたときに前記第1の配線の電位変化を検出し、検出結果に応じて前記第1の素子の情報解析を不可能とする検出回路。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、さらに、前記所望の信号配線の上層の前記第1の領域に形成された第2の配線を有し、
    前記第の配線は、電源電圧用の配線であることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、前記電源電圧用の配線は、相対的に高い電源電圧を供給する高電位側の電源電圧用の配線と、相対的に低い電源電圧を供給する低電位側の電源電圧用の配線とを有していることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項2または3記載の半導体装置において、前記第1の配線は、1本の配線が前記所望の信号配線を覆うように所定の形状に配置されることで構成されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項2または3記載の半導体装置において、前記第1の配線は、切断されると切断された配線同士が完全に絶縁されるように1本の配線で構成されていることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記検出回路は、前記半導体基板に分散配置されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置において、前記検出回路は、前記半導体基板の回路ブロック領域に配置されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項6または7記載の半導体装置において、前記検出回路は、前記半導体基板の配線領域に配置されていることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記電源電圧用の配線は、前記検出回路を駆動するための電源電圧を供給する電源電圧用の配線とは異なることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記検出回路のうち、所定の検出回路の入力配線は、他の検出回路の電源電圧用の配線とされていることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線は、電源電圧を供給されるパッドに電気的に接続される配線であることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線は、1本の配線が前記所望の信号配線に重なるように、所定の形状に配置されることで構成されていることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線は、供給される電位レベルを変更可能に構成されていることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記検出回路は、前記第1の配線の電位レベルの変更に応じて、検出すべき電位を変更可能であることを特徴とする半導体装置。
  15. 請求項14のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線に対して複数の前記検出回路を電気的に接続したことを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記検出回路を、その検出回路が接続される第1の配線の位置に対して不規則な位置に配置したことを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項16のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線の幅および配線ピッチを、前記半導体基板の集積回路を構成する配線の幅およびピッチと同様としたことを特徴とする半導体装置。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線のパターンの隣接間の隙間に、他の第1の配線パターンが介在されるように、前記形状の異なる前記第1の配線を配置したことを特徴とする半導体装置。
  19. 以下の構成を有することを特徴とするICカード;
    第1の領域を含む半導体基板、
    前記半導体基板に形成され、情報の記憶に寄与する第1の素子、
    記半導体基板に形成された第2の素子、
    第1の領域を複数に分割した第2の領域、
    記第1の領域によって前記第1の素子を含む前記半導体基板上に形成された所望の信号配線、
    記所望の信号配線の上層の前記複数の第2の領域にそれぞれ配置され、かつ、それぞれの形状が異なるように形成された第1の配線の電位が変動されたことを検出して前記第1の素子の情報解析を不可能とする検出回路、
    記半導体基板を封止するパッケージ、
    記パッケージを溝内に収容する板状のカード本体。
  20. 請求項19記載のICカードにおいて、前記第1の配線は、電源電圧用の配線であることを特徴とするICカード。
  21. 請求項19記載のICカードにおいて、さらに、前記所望の信号配線の上層に前記第1の領域に形成された第2の配線を有し、
    前記第2の配線は、電源電圧用の配線であり、
    前記電源電圧用の配線は、相対的に高い電源電圧を供給する高電位側の電源電圧用の配線と、相対的に低い電源電圧を供給する低電位側の電源電圧用の配線とを有していることを特徴とするICカード。
  22. 請求項1921のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記検出回路は、前記半導体基板に分散配置されていることを特徴とするICカード。
  23. 請求項19記載のICカードにおいて、前記検出回路は、前記半導体基板の回路ブロック領域に配置されていることを特徴とするICカード。
  24. 請求項19記載のICカードにおいて、前記検出回路は、前記半導体基板の配線領域に配置されていることを特徴とするICカード。
  25. 請求項21記載のICカードにおいて、前記電源電圧用の配線は、前記検出回路を駆動するための電源電圧を供給する電源電圧用の配線とは異なることを特徴とするICカード。
  26. 請求項21記載のICカードにおいて、前記検出回路のうち、所定の検出回路の入力配線は、他の検出回路の電源電圧用の配線とされていることを特徴とするICカード。
  27. 請求項19〜26のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記検出回路は、前記第1の配線が切断もしくは加工されることによって電位が変動することを検出することを特徴とするICカード。
  28. 請求項19〜27のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記第1の配線のパターンの隣接間の隙間に、他の第1の配線パターンが介在されるように、前記形状の異なる前記第1の配線を配置したことを特徴とするICカード
  29. 請求項19記載のICカードにおいて、前記第1の配線に対して複数の前記検出回路を電気的に接続したことを特徴とするICカード
  30. 請求項1926のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記検出回路を、その検出回路が接続される第1の配線の位置に対して不規則な位置に配置したことを特徴とするICカード
  31. 請求項1930のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記第1の配線の幅および配線ピッチを、前記半導体基板の集積回路を構成する配線の幅およびピッチと同様としたことを特徴とするICカード
  32. 請求項1931のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記第1の配線の電位を変化させたことを特徴とするICカード
  33. 請求項1931のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記第1の配線の電位を不規則的に変化させたことを特徴とするICカード
  34. 請求項1931のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記第1の配線に所定の周波数の信号を流し、その所定の周波数の信号を前記検出回路で検知させるようにしたことを特徴とするICカード
  35. 請求項1934のいずれか1項に記載のICカードにおいて、前記第1の配線は、前記半導体チップの集積回路を構成する所望の信号配線よりも上層の配線層に配置されていることを特徴とするICカード
  36. 半導体装置において、
    第1の領域と、前記第1の領域を複数に分割する第2の領域とを含む半導体基板
    前記半導体基板上の前記第1の領域に形成された所定の信号配線、
    前記所定の信号配線の下層の前記半導体基板に形成された第1の素子、
    前記所定の信号配線の上層の前記複数の第2の領域毎に配置された第1の配線、
    記第1の配線の電位の変動を検出する検出回路を有し、
    前記複数の第2の領域に配置された第1の配線は、互いに異なる形状に配置され、
    前記検出回路は、その検出回路が接続された前記第1の配線を有する前記第2の領域との位置関係が不規則となるように配置されていることを特徴とする半導体装置。
  37. 請求項36記載の半導体装置において、
    前記第1の配線の幅および配線ピッチを、前記半導体基板の集積回路を構成する配線の幅および配線ピッチと同様にしたことを特徴とする半導体装置。
  38. 請求項36記載の半導体装置において、
    前記第1の配線の電位を変化させたことを特徴とする半導体装置。
  39. 請求項36記載の半導体装置において、
    前記第1の配線の電位を不規則的に変化させたことを特徴とする半導体装置。
  40. 請求項3639のいずれか1項に記載の半導体装置において、前記第1の配線に対して前記検出回路を複数設けたことを特徴とする半導体装置。
  41. 請求項1または36記載の半導体装置において、
    前記第1の配線は、最上層配線であることを特徴とする半導体装置。
  42. 請求項1または36記載の半導体装置において、
    前記第1の領域は、前記第1の素子を含むことを特徴とする半導体装置。
  43. 以下の構成を有することを特徴とする半導体装置;
    半導体基板に形成された、情報を記憶する記憶素子、
    前記半導体基板に含まれる第1の領域、
    前記第1の領域に形成された所望の信号配線、
    前記所望の信号配線は前記半導体基板に構成される前記第1の領域の回路に接続し、
    前記第1の領域内において、前記所望の信号配線の上部の信号配線と異なる配線層に複数形成される第2の領域、
    前記第2の領域の配線層にそれぞれ形成され、さらに、それぞれの形状が異なるように形成され、それぞれは前記半導体基板に形成された加工検出回路と接続されるシールド配線、
    前記加工検出回路は、前記シールド配線が切断されると、それを検出して前記記憶素子の情報解析を不可能とする。
  44. 請求項43記載の半導体装置において、
    前記シールド配線は、1本の配線が前記所望の信号配線を覆うように所定の形状に配置されていることを特徴とする半導体装置。
  45. 請求項43または44記載の半導体装置において、
    前記シールド配線は、前記シールド配線が切断されると、切断された配線同士が完全に絶縁されるように1本の配線で形成されていることを特徴とする半導体装置。
  46. 請求項43〜45のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記加工検出回路は、その検出回路が接続されるシールド配線の位置に対して、不規則な位置に配置されていることを特徴とする半導体装置。
  47. 請求項43〜45のいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記シールド配線の幅およびピッチを、前記第1の領域の回路を構成する配線の幅およびピッチと同様にしたことを特徴とする半導体装置。
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