JP4271267B2 - 基板処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)基板のような各種の基板に処理を施すための装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程には、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面に成膜やエッチングなどの処理を繰り返し施して微細パターンを形成していく工程が含まれる。微細加工のためにはウエハ自体の表面およびウエハ表面に形成された薄膜の表面を清浄に保つ必要があるから、必要に応じてウエハの洗浄が行われる。たとえば、ウエハの表面上に形成された薄膜を研磨剤を用いて研磨した後には、研磨剤(スラリー)がウエハ表面に残留しているから、このスラリーを除去する必要がある。
【0003】
上述のようなウエハの洗浄を行うための従来技術の概念的な構成は、図11および図12に示されている。すなわち、ウエハWの端面が一対の端面支持ハンド210,211によって挟持されることにより、ウエハWの支持が達成されている。そして、ウエハWの上面は、円板状のベース部212とその下面に固設された洗浄用ブラシ213とからなるスクラブ洗浄部材214によってスクラブ洗浄される。すなわち、洗浄用ブラシ213の接触面218がウエハWの上面に接触した状態で、スクラブ洗浄部材214が図示しない回転駆動機構によって回転され、かつ洗浄用ブラシ213のほぼ中心に配置されたノズル220から洗浄液が吐出されて、ウエハWの上面がスクラブ洗浄される。また、ウエハWの下面も同様に、円板状のベース部215とその上面に固設された洗浄用ブラシ216とからなるスクラブ洗浄部材217が、洗浄用ブラシ216の接触面219がウエハWの下面に接触した状態で、図示しない回転駆動機構によって回転され、かつ洗浄用ブラシ216のほぼ中心に配置されたノズル221から洗浄液が吐出されて、ウエハWの下面がスクラブ洗浄される。
【0004】
なお、この構成において、端面支持ハンド210,211は、ウエハWを保持しつつ、図11に示すようにウエハWの中心OWが円軌道を描くように、ウエハWを円運動させる。この結果、接触面218,219は、ウエハWのほぼ全面に接触することとなるから、ウエハWのほぼ全面をスクラブ洗浄できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ウエハWは、一般に、その表面全体が半導体装置の形成に用いられるわけではなく、図13に示すように、周縁付近の上下面230および端面231を含む周縁部232を除く中央部233だけが半導体装置の形成に用いられる有効エリアである。したがって、ウエハの表面上に薄膜をパターン形成していくと、ウエハWの中央部233と周縁部232とでは膜厚や膜硬などの膜質が異なってくる。そのため、本来なら、ウエハWの中央部233の洗浄の仕方と周縁部232の洗浄の仕方とを変える必要がある。たとえば、用いられる洗浄液の種類や濃度を変えることにより、中央部233に残留しているスラリーを除去し、また、周縁部232に残留しているスラリーや不要な薄膜を除去する必要がある。
【0006】
しかし、上記従来技術の構成では、エッチング処理によるウエハWの薄膜に対するパターン形成において、ウエハWの中央部の有効エリア内にのみ注意が払われているから、ウエハWの周縁部232にエッチング不足領域が残ったままとなり、これが、不要な薄膜となる場合がある。
また、ウエハWは一対の端面支持ハンド210,211によって挟持されるから、ウエハWは、常時一定位置で保持される。このため、この保持位置周辺には、洗浄用ブラシ213,216が侵入することができないので、ウエハWの周縁部232の全域を洗浄することが不可能となり、スラリーがウエハWの周縁部232に残ってしまうことがある。
【0007】
もしも、ウエハWの周縁部232に不要な薄膜およびスラリーが残っていると、当該薄膜とスラリーとが反応し、その結果生成された物質がウエハWの周縁部232に残る場合もある。
このように、上記従来技術の構成においては、ウエハWの周縁部232に、不要な薄膜やスラリー、薄膜とスラリーとの反応生成物が残るという不具合がある。この場合、これらの物質はパーティクルとなるから、半導体装置の製造工程において歩留りの低下につながり、大きな問題となっていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、基板の周縁部を良好に洗浄できる基板処理方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、CMP処理後の基板を回転しつつ、第1洗浄液供給ノズルから基板の中央部に第1の洗浄液を吐出して、上記基板の中央部を洗浄し、当該中央部に残っているスラリーを除去する中央部洗浄工程と、CMP処理後の基板を回転しつつ、第2洗浄液供給ノズルから基板の周縁部に向けて第2の洗浄液を吐出して、上記基板の周縁部を洗浄し、当該周縁部に残っているスラリーおよび不要な薄膜を除去する周縁部洗浄工程とを含み、上記第1の洗浄液は、基板に形成されている薄膜を除去する能力を有していないアンモニアまたは純水であり、上記第2の洗浄液は、基板の周縁部に残っているスラリーおよび不要な薄膜を除去するためのエッチング液であり、上記薄膜は、酸化膜、アルミニウム膜、銅膜およびタングステン膜のうちのいずれか1つであることを特徴とする基板処理方法である。
この方法によれば、中央部洗浄工程で基板の中央部が洗浄され、周縁部洗浄工程においては、酸化膜、アルミニウム膜、銅膜およびタングステン膜のうちのいずれか1つである不要な薄膜がエッチング液によって除去されて、基板の周縁部が洗浄される。
この場合、上記エッチング液は、上記薄膜の種類に応じたものであることが好ましい。たとえば、請求項2に記載のように、上記薄膜が酸化膜である場合、上記エッチング液は弗酸を含むことが好ましい。また、請求項3に記載のように、上記薄膜がアルミニウム膜である場合には、上記エッチング液は、燐酸と酢酸と硝酸との混合液を含むことが好ましく、請求項4に記載のように、上記薄膜が銅膜である場合には、上記エッチング液は、硝酸と塩酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことが好ましい。さらに、請求項5記載のように、上記薄膜がタングステン膜である場合には、上記エッチング液は、酢酸と硝酸と弗酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことが好ましい。
このように、周縁部洗浄工程で基板の周縁部の膜質に応じたエッチング液を用いることによって、基板の周縁部の不要な薄膜を確実に除去することができる。
請求項6に記載の発明は、上記中央部洗浄工程と上記周縁部洗浄工程とは1つの処理室で行われることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理方法である。
この方法によれば、中央部洗浄工程においては、純水を含む第1の洗浄液によって、基板の中央部が洗浄され、周縁部処理工程においては、第2の洗浄液によって、基板の周縁部が洗浄される。
また、請求項7に記載のように、上記中央部洗浄工程と上記周縁部洗浄工程とは同時に行われてもよいし、請求項8に記載のように、上記中央部洗浄工程の後に、上記周縁部洗浄工程が行われてもよい。
中央部洗浄工程の後に周縁部洗浄工程が行われる場合、中央部洗浄工程で用いられる第1の洗浄液と、周縁部洗浄工程で用いられる第2の洗浄液とが互いに混ざり合って影響しあうことがなく、所期の目的に応じた液質の洗浄液によって基板の各部を洗浄できる。
しかも、基板の中央部が洗浄された後に、基板の周縁部が洗浄されるから、洗浄後の基板の中央部に、周縁部洗浄工程における処理に供された第2の洗浄液や基板周縁部から除去された異物の影響が及ぶことを防止できる。そのため、基板をより一層良好に洗浄することができる。
なお、請求項9に記載のように、基板の中央部と周縁部とを選択的に洗浄することにより基板を処理する方法である場合、たとえば、基板の中央部および周縁部に形成されている薄膜の膜質に応じた洗浄の仕方で各部を洗浄すれば、基板の中央部はもちろん、基板の周縁部をも良好に洗浄することができる。
請求項10記載の発明は、上記中央部洗浄工程においては、第1洗浄液供給ノズルから基板の中央部に薬液を吐出した後に純水を吐出し、上記周縁部洗浄工程においては、第2洗浄液供給ノズルから基板の周縁部に向けてエッチング液を吐出した後に純水を吐出することを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の基板処理方法である。
この方法によれば、中央部洗浄工程においては、基板の中央部が薬液で洗浄された後に純水が供給されることにより、基板の中央部の薬液を純水で洗い流すことができ、周縁部洗浄工程においては、基板の周縁部がエッチング液で洗浄された後に純水が供給されることにより、基板の周縁部のエッチング液を純水で洗い流すことができる。したがって、清浄な基板を提供することができる。
また、上記第2の洗浄液が薄膜を除去するためのエッチング液である場合、請求項11に記載のように、上記薄膜は、酸化膜、アルミニウム膜、胴膜およびタングステン膜のうちのいずれか1つであってもよい。
この場合、上記エッチング液は、上記薄膜の種類に応じたものであることが好ましい。たとえば、請求項12に記載のように、上記薄膜が酸化膜である場合、上記エッチング液は弗酸を含むことが好ましい。また、請求項13に記載のように、上記薄膜がアルミニウム膜である場合には、上記エッチング液は、燐酸と酢酸と硝酸との混合液を含むことが好ましく、請求項14に記載のように、上記薄膜が銅膜である場合には、上記エッチング液は、硝酸と塩酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことが好ましい。さらに、請求項15に記載のように、上記薄膜がタングステン膜である場合には、上記エッチング液は、酢酸と硝酸と弗酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の基板処理装置であるウエハ洗浄装置の構成を示す平面図である。また、図2は、図1のII-II 断面図であり、一部を省略し、かつ一部を概念的に示している。
【0023】
この装置は、ウエハWの表面に形成された薄膜を研磨するCMP(Chemical Mechanical Polishing) 処理が行われた後にウエハWの表面に残っているスラリーおよび不要な薄膜を除去するためのもので、側壁1,2,3,4によって囲まれた平面視においてほぼ矩形の処理室5、および処理室5内においてウエハWを水平に保持し、かつこの状態でウエハWを回転させることができるウエハ保持装置(基板保持手段)6を備えている。
【0024】
さらに、この装置は、ウエハ保持装置6により保持されたウエハWの上面および下面の各中央部に残っているスラリーをスクラブして除去するための両面洗浄装置(中央部洗浄手段)9、およびウエハ保持装置6により保持されたウエハWの周縁付近の上下面および端面を含む周縁部のみを選択的に洗浄するための周縁部洗浄ボックス(周縁部洗浄手段)300を備えている。すなわち、周縁部洗浄ボックス300によってウエハWの周縁部に残っているスラリーや不要な薄膜を除去するようになっている。
【0025】
ウエハ保持装置6は、処理室5の側壁2または4に対して直交する方向(以下「保持方向」という。)Aに関して対向配置された一対の保持ハンド10,30を有している。保持ハンド10,30は、保持方向Aに沿って移動可能なもので、ベース取付部11,31に取り付けられたベース部12,32と、ベース部12,32の上方に配置され、ウエハWを保持するための各々3つの保持用ローラ(基板保持ピン)13,33とをそれぞれ有している。これらの保持用ローラ13,33は、ウエハWの端面形状に対応した円周上に配置されている。ウエハWは、保持用ローラ13,33の側面にその端面が当接した状態で保持される。
【0026】
ベース取付部11,31には、保持方向Aに沿って長く形成され、側壁2,4に形成された穴14,34を介して側壁2,4の外側まで延びたハンド軸15,35の一端が連結されている。ハンド軸15,35の他端には、側壁2,4の外側の取付板16,36上に固定されたシリンダ17,37のロッド18,38が連結板19,39を介して取り付けられている。ロッド18,38は、保持方向Aに沿って突出したり引っ込んだりできるようになっている。この構成により、シリンダ17,37を駆動することによって、保持ハンド10,30を保持方向Aに沿って互いに反対方向に進退させることができ、ウエハWを保持用ローラ13,33の間で挾持したり、この挾持を解放したりすることができる。
【0027】
なお、参照符号20,40は、保持ハンド10,30の移動とともに伸縮自在なベローズであり、両面洗浄装置9および周縁部洗浄ボックス300において使用される第1の洗浄液および第2の洗浄液、ならびにその雰囲気が、ハンド軸15,35に影響を与えないようにするため、あるいは処理室5の外部に漏れるのを防ぐためのものである。また、シリンダ17,37のロッド18,38やハンド軸15,35から発生するパーティクルが処理室5の内部に侵入するのを防止するためのものでもある。
【0028】
保持用ローラ13,33は、ウエハWを保持した状態でウエハWを回転させるべく、ベース部12,32に回転可能に設けられている。すなわち、保持用ローラ13,33は、ベース部12,32に鉛直軸まわりの回転が自在であるように支持されたローラ軸21,41に固定されている。
ウエハWを回転させるために必要な駆動力は、保持用ローラ33にのみ与えられるようになっている。すなわち、保持用ローラ33のうち中央の保持用ローラ33bには、側壁4の外側に設けられたモータ取付板42に取り付けられたモータM1 の駆動力がベルト43を介して伝達されるようになっている。さらに、中央の保持ローラ33bに伝達されてきた駆動力は、ベルト44,45を介して他の2つの保持用ローラ33a,33cにも伝達されるようになっている。このように、この実施形態では、モータM1およびベルト43がピン回転駆動部に対応している。
【0029】
さらに詳述する。保持用ローラ33aのローラ軸41aは、図3に示すように、ベース部32に形成された挿通穴46aを通ってベース部32の下端部付近に形成された空間47まで延ばされており、挿通穴46aに配置された2つの軸受47a,48aを介してベース部32に回転自在に支持されている。他の2つの保持用ローラ33b,33cのローラ軸41b,41cも同様に、挿通穴46b,46cを通って空間47まで延ばされ、かつ挿通穴46b,46cに配置された2つの軸受47b,48b:47c,48cを介してベース部32に回転自在に支持されている。
【0030】
中央のローラ軸41bには、3つのプーリ49b,50b,51bが取り付けられている。このうち、最上段のプーリ49bとモータM1の駆動軸52に取り付けられたプーリ53(図2参照)との間に、ベルト43が巻き掛けられている。そして、残りの2つのプーリ50b,51bと他の2つのローラ軸41c,41aにそれぞれ取り付けられたプーリ51c,51aとの間に、ベルト45,44がそれぞれ巻き掛けられている。
【0031】
以上の構成により、モータM1によって中央の保持用ローラ33bが駆動されると、これに伴って他の2つの保持用ローラ33a,33cが駆動される。その結果、保持用ローラ13,33に保持されているウエハWは回転を始める。このとき、保持用ローラ13は、ウエハWの回転につられて回転する。このようにして、ウエハWは保持用ローラ13,33に保持された状態で回転方向Bに沿って回転する。この場合におけるウエハWの回転速度は、たとえば約10〜20(回転/分)である。
【0032】
図2に戻って、両面洗浄装置9は、ウエハ保持装置6により保持されたウエハWの上方および下方に配置された上面洗浄部60および下面洗浄部80を備えている。上面洗浄部60および下面洗浄部80は、それぞれ、保持ハンド10,30に干渉しない位置に、ウエハWの中心部から周縁部に至るウエハWの表面領域を覆うように配置されている。
【0033】
上面洗浄部60および下面洗浄部80は、ウエハWに対向する側に取付面61,81を有するベース部62,82と、ベース部62,82に取り付けられた回転軸63,83とを有し、回転駆動部64,84により鉛直軸方向に沿う回転軸Oを中心に回転方向Cに沿って回転できるようにされている。
さらに、上面洗浄部60および下面洗浄部80は、それぞれ、昇降駆動部65,85によって上下方向に移動できるようになっている。これにより、ウエハ洗浄時においてはウエハWを上面洗浄部60および下面洗浄部80で挟み込むことができ、また、ウエハ洗浄後においては、ウエハWから上面洗浄部60および下面洗浄部80を離すことができるようになっている。
【0034】
上面ベース部62および下面ベース部82の各取付面61,81には、洗浄用ブラシ(両面スクラブ手段)66,86が設けられている。洗浄用ブラシ66,86の中央付近には、ウエハWに第1の洗浄液を供給するための第1洗浄液供給ノズル7,8がそれぞれ配置されている。第1の洗浄液は、フッ酸、硝酸、塩酸、リン酸、酢酸、アンモニアなどの薬液、および純水を含む。
【0035】
第1洗浄液供給ノズル7,8には、洗浄用パイプ67,87が連結されている。洗浄用パイプ67,87は、回転軸63,83内に回転しないように挿通されており、その他端には、第1三方弁68,88を介して、図示しない薬液用タンクから薬液が導かれる薬液供給路69,89、および図示しない純水用タンクから純水が導かれる純水供給路70,90が接続されている。この構成により、第1三方弁68,88の切換えを制御することによって、洗浄用パイプ67,87に薬液および純水を選択的に供給でき、したがって第1洗浄液供給ノズル7,8から薬液および純水を選択的に吐出させることができる。
【0036】
図4は、周縁部洗浄ボックス300の構成およびこの周縁部洗浄ボックス300に関連する構成を示す側面図である。周縁部洗浄ボックス300は、昇降/水平移動機構(周縁洗浄移動手段)301によって上下方向に移動でき、また、ウエハWに対して近接する方向と離反する方向とに移動できるようになっている。より具体的には、周縁部洗浄ボックス300は、昇降/水平移動機構301に含まれる可動板302の上面に固定されたボックス支持板303によって支持されている。昇降/水平移動機構301は、基台304を備えている。基台304には、上方向に向けて延びた2本のガイド軸305の下端部が固定されている。
【0037】
ガイド軸305は、可動板302の下面に固定されたボールブッシュ306をスライド自在に挿通し、かつ可動板302およびボックス支持板303にそれぞれ形成された穴(図示せず)を通ってボックス支持板303の上方まで延び、その上端部において連結板307によって連結されている。基台304には、ロッド308の先端を上向きにした状態のシリンダ309が設けられている。可動板302は、このシリンダ309のロッド308によって支持されている。この構成により、シリンダ309のロッド308が上下方向に進退すれば、周縁部洗浄ボックス300が上下方向に移動することになる。
【0038】
基台304には、ウエハWに近接する方向およびウエハWから離反する方向に沿って延びたボールねじ軸310が螺合している。ボールねじ軸310にはプーリ311が取り付けられており、このプーリ311とモータM2の駆動軸312に取り付けられたプーリ313との間にはベルト314が巻き掛けられている。この構成により、モータM2の駆動力がベルト314を介してボールねじ軸310に伝達されると、基台304はウエハWに近接する方向およびウエハWから離反する方向に移動し、これに伴って、周縁部洗浄ボックス300は、ウエハWに近接する方向とウエハWから離反する方向とに移動する。このとき、連結板307は、図外のレールによってウエハWに近接する方向およびウエハWから離反する方向に沿って案内される。
【0039】
周縁部洗浄ボックス300のウエハWに対向する対向面300aには、当該周縁部洗浄ボックス300の長手方向に沿って凹部320が形成されており、この凹部320の上壁面330および下壁面350の間に、ウエハWの周縁部を受け入れることができるようになっている。
凹部320の上壁面330および下壁面350には、ウエハWの上面および下面の周縁部に第2の洗浄液を供給するための第2洗浄液供給ノズル331,351が配設されている。第2洗浄液供給ノズル331,351は、PVC、PVDFなどの樹脂で構成される。第2の洗浄液は、ウエハWの周縁部に残っているスラリーを除去したり、不要な薄膜をエッチングするためのエッチング液、および純水を含む。エッチング液は、ウエハWの周縁部に形成される薄膜の種類によって異なる種類のものが用いられる。具体的には、酸化膜(SiO 2 )、アルミニウム膜(Al)、銅膜(Cu)およびタングステン膜(W)に対して、それぞれ、下記(1) 〜(4) 式の化学式で表したエッチング液が用いられる。
【0040】
HF ・・・・・・(1)
H 3 PO 4 +CH 3 COOH+HNO 3 ・・・・・・(2)
HNO 3 +HCl または HNO 3 +HF ・・・・・・(3)
CH 3 COOH+HNO 3 +HF または HNO 3 +HF ・・・・・・(4)
第2洗浄液供給ノズル331,351には、液吐出路332,352の一端が接続されている。液吐出路332,352の他端には、それぞれ、第2三方弁333,353を介して、図示しないエッチング液用タンクからエッチング液が供給されるエッチング液供給路334,354、および図示しない純水用タンクから純水が供給される純水供給路335,355が接続されている。この構成により、第2三方弁333,353の切換えを制御することにより、液吐出路332,352にエッチング液および純水を選択的に供給でき、したがって第2洗浄液供給ノズル331,351からエッチング液および純水を選択的に吐出することができる。
【0041】
また、凹部320の上壁面330および下壁面350には、ウエハWの上面および下面の周縁部に窒素(N 2 )などの不活性ガスまたはエア(以下総称して「ガス」という。)を供給するためのPVCやPVDFなどの樹脂で構成されたガス供給ノズル336,356が配設されている。ガス供給ノズル336,356には、図示しないガス用タンクにその一端が接続されたガス供給路337,357の他端が接続されている。ガス供給路337,357の途中部にはガス用弁338,358が介装されている。この構成により、ガス用弁338,358の開閉を制御することにより、ガスを必要に応じてガス供給ノズル336,356から吐出させることができる。
【0042】
ガス供給ノズル336,356は、第2洗浄液供給ノズル331,351に対してウエハWの中心に近い側に、ガスがウエハWの周縁部に向かって吐出されるような角度で、配置されている。この構成により、第2洗浄液供給ノズル331,351からウエハWの上面および下面の周縁部にそれぞれ供給された薬液および純水をガスの吐出圧によってウエハWの外側に向けて吐き出すことができる。そのため、第2洗浄液供給ノズル331,351から供給されたエッチング液がウエハWの中心部に達することはない。これにより、半導体装置を作成するのに必要な薄膜が形成されたウエハWの中央部(有効エリア)の当該薄膜がエッチングされるという不具合の発生が防止される。
【0043】
なお、この実施形態では、ガス供給ノズル336,356、ガス供給路337,357、およびガス用弁338,358が、気体供給手段に対応している。
凹部320の奥には、排気口360が形成され、この排気口360にはPVCやPVDFなどの樹脂で構成された排気管361が接続されている。排気管361には負圧源362が接続されており、この負圧源362によってウエハWの周縁部の雰囲気が排気管361に吸引されるようになっている。すなわち、排気管361および負圧源362により排気手段が構成される。これにより、ガスの吐出圧によってウエハWの外側に吐き出される薬液および純水は、排気口360を介して排気管361内に吸引される。
【0044】
排気管361の途中部には、液溜まり部363が設けられている。液溜まり部363からは、ドレン排出路364が下方に向けて延びている。この構成により、排気管361に導かれてきた薬液および純水は液溜まり部363に溜まってドレン排出路364から排出され、気液分離が行われる。
図5は、このウエハ洗浄装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。このウエハ洗浄装置には、当該装置の制御中枢として機能するマイクロコンピュータなどで構成された制御部100が備えられている。制御部100は、ROM101に格納された制御プログラムに従って、シリンダ17,37、モータM1、回転駆動部64,84、昇降駆動部65,85、および第1三方弁68,88を制御する。また、制御部100は、シリンダ309、モータM2、第2三方弁333,353およびガス用弁338,358を制御する。
【0045】
次に、このウエハ洗浄装置の洗浄動作について説明する。洗浄前においては、保持ハンド10,30はウエハWを保持する保持位置から退避した待機位置で待機し、かつ上面洗浄部60および下面洗浄部80も互いにウエハWから離れた状態で待機している。前工程であるCMP処理が終了し図示しない搬送アームによってウエハWが搬送されてくると、制御部100は、シリンダ17,37のロッド18,38を引っ込ませる。その結果、保持ハンド10,30は互いに近づく。これにより、ウエハWがその端面において保持用ローラ13,33に保持される。その後、制御部100は、回転駆動部64,84を駆動し、上面洗浄部60および下面洗浄部80を回転させる。これと同時に、制御部100は、第1三方弁68,88を制御し、薬液供給路69,89と洗浄用パイプ67,87とを接続させる。その結果、第1洗浄液供給ノズル7,8から薬液がそれぞれウエハWの上面および下面に供給される。
【0046】
その後、制御部100は、モータM1を駆動する。その結果、保持用ローラ33が回転駆動される。これに伴って、ウエハWが低速回転する。さらに、制御部100は、昇降駆動部65,85を制御し、上面洗浄部60および下面洗浄部80を互いに近づく方向に移動させる。その結果、保持用ローラ13,33に保持されているウエハWは、洗浄用ブラシ66,86によって挟み込まれ、洗浄用ブラシ66,86によりウエハWの上面および下面が擦られる。これにより、ウエハWの上面および下面が薬液が供給されつつ洗浄用ブラシ66,86によってスクラブ洗浄される。その結果、ウエハWの上面および下面に残っていたスラリーが除去される。
【0047】
所定の時間経過後、制御部100は、昇降駆動部65,85を制御し、上面洗浄部60および下面洗浄部80を互いにウエハWから離れる方向に移動させ、ウエハWから洗浄用ブラシ66,86を離れさせる。その後、第1三方弁68,88を制御し、洗浄用パイプ67,87と純水供給路70,90とを接続させる。その結果、第1洗浄液供給ノズル7,8から純水がウエハWの上面および下面に供給され、ウエハWの上面および下面に残っている薬液等が洗い流される。
【0048】
その後、制御部100は、第1三方弁68,88を制御し、第1洗浄液供給ノズル7,8からの純水の吐出を停止させ、また、回転駆動部64,84の駆動を停止して上面洗浄部60および下面洗浄部80の回転を停止させる。さらに、モータM1の駆動を停止させ、ウエハWの回転を停止させる。これにより、両面洗浄装置9におけるスクラブ洗浄処理が終了する。
【0049】
スクラブ洗浄処理終了後、制御部100は、周縁部洗浄ボックス300によるウエハWの周縁部の洗浄処理を実行する。
図6および図7は、この周縁部洗浄処理を説明するための図解図である。図6および図7において、上段側はウエハWを側方から見たときの構成を示し、下段側はウエハWを上方から見たときの構成を示している。
【0050】
周縁部洗浄ボックス300は、両面洗浄装置9によるスクラブ洗浄が行われている間、図6(a) に示すように、ウエハWから水平方向に離れた位置であって、かつウエハWの下方の待機位置で待機している。
両面洗浄装置9によるスクラブ洗浄処理が終了すると、制御部100は、ロッド308が上方向に延びるように、シリンダ309を駆動する。その結果、周縁部洗浄ボックス300は、上方向に移動する。シリンダ309の駆動は、周縁部洗浄ボックス300の凹部320がウエハWとほぼ同じ高さになるタイミングで停止される(図6(b) )。その後、制御部100は、モータM2を駆動し、周縁部洗浄ボックス300をウエハWに近接する方向に向けて移動させる。このモータM2の駆動は、周縁部洗浄ボックス300の凹部320にウエハWの周縁部が所定の距離だけ入り込んだタイミングで停止される(図6(c) )。この場合、たとえば、ウエハWのロットによって洗浄すべき周縁部の領域が異なる場合には、周縁部洗浄ボックス300の移動量が各ウエハWのロットに応じて調整される。これにより、周縁部洗浄前の準備が完了する。
【0051】
その後、制御部100は、モータM1を駆動し、ウエハWの回転を開始させる(図7(a) )。また、第2三方弁333,353を制御し、エッチング液供給路334,354を液吐出路332,352に接続させる。その結果、第2洗浄液供給ノズル331,351からエッチング液が吐出される。その結果、ウエハWの周縁部に残っていたスラリーが除去されたり、不要な薄膜がエッチングされる。
【0052】
さらに、制御部100は、エッチング液の吐出と同時に、ガス用弁338,358を開成させ、ガス供給ノズル336,356からガスを吐出させる。このガスの吐出圧によって、第2洗浄液供給ノズル331,351から吐出されたエッチング液がウエハWの中心部に飛び散るのが防止されるとともに、吐出後のエッチング液がウエハWの外側に吐き出される。一方、ウエハWの周縁部付近の雰囲気は排気管361によって吸引されている。したがって、ウエハWの外側に吐き出されたエッチング液は、排気管361に吸引され、液溜まり部363にいったん溜まった後、ドレン排出路364を介して排出される。また、エッチング液雰囲気は負圧源362側へ排出される。
【0053】
このエッチング処理が、所定のエッチング処理時間だけ、ウエハWの全周域にわたって行われた後、制御部100は、第2三方弁333,353を制御し、純水供給路335,355を液吐出路332,352に接続させる。その結果、第2洗浄液供給ノズル331,351から純水が吐出され、ウエハWの周縁部の表面上に残っているエッチング液が洗い流される。また、液吐出路332,352に残っているエッチング液も同時に洗い流される。
【0054】
この純水洗浄処理が、所定の純水洗浄処理時間だけ、ウエハWの全周域にわたって行われると、制御部100は、モータM1を停止させてウエハWの回転を停止させ、また、第2三方弁333,353を制御して第2洗浄液供給ノズル331,351からの純水の吐出を停止させ、さらに、ガス用弁338,358を閉成させてガス供給ノズル336,356からのガスの吐出を停止させる(図7(b) )。これにより、周縁部洗浄ボックス300による周縁部洗浄処理が終了する。
【0055】
周縁部洗浄処理終了後、制御部100は、モータM2を駆動し、周縁部洗浄ボックス300をウエハWから離隔する方向に向けて移動させる(図7(c) )。また、ロッド308が引っ込むようにシリンダ309を駆動し、周縁部洗浄ボックス300を下降させる(図7(d) )。これにより、周縁部洗浄ボックス300は元の待機位置に戻される。
【0056】
以上のように本実施形態によれば、ウエハWの周縁部のみを選択的に洗浄できるようにしているから、ウエハWの周縁部の膜質に応じた洗浄を行うことができる。したがって、ウエハWの周縁部の不要な薄膜が残っている場合であっても、当該薄膜を確実に除去できる。また、ウエハWの周縁部にスラリーが残っている場合であっても、当該スラリーを確実に除去できる。その結果、スラリーと薄膜との反応生成物が発生することもなくなる。そのため、CMP処理後のウエハWの全体を良好に洗浄できる。よって、高品質な半導体装置を提供できる。
【0057】
しかも、ウエハWの中央部を洗浄した後にウエハWの周縁部を洗浄するようにし、かつウエハWの周縁部に供給され処理に供されたエッチング液等をガスの吐出圧によってウエハWの外側に吐き出すようにしているから、ウエハWの周縁部に供給されたエッチング液等が洗浄済のウエハWの中央部に飛び散ることはない。したがって、ウエハWの表面の全体を良好に洗浄することができる。
【0058】
本発明の実施の一形態の説明は以上のとおりであるが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。たとえば上記実施形態では、ウエハWの中央部と周縁部とを1つの処理室5にて洗浄する場合を例にとって説明しているが、たとえばウエハWの中央部を第1の処理室にて洗浄した後、別の第2の処理室にてウエハWの周縁部を洗浄するようにしてもよい。この場合、ウエハWの周縁部を洗浄するために、たとえば図8ないし図10に示すようなカーテン式周縁部洗浄装置を採用してもよい。
【0059】
図8は、カーテン式周縁部洗浄装置を側方から見た概念図であり、図9は、カーテン式周縁部洗浄装置を上方から見た概念図である。このカーテン式周縁部洗浄装置は、ウエハWの下面の中央部を真空吸着してウエハWを保持し、かつ回転させるバキュームチャック400と、このバキュームチャック400に保持されたウエハWの上方および下方に配置された一対のマニホールド401と、排気口402を有し、バキュームチャック400に保持されたウエハWの端面に対向して排気口402が位置するように配置された排気管403とを備えている。
【0060】
マニホールド401は、図10に示すように、ウエハWの端面の形状に対応した円環状のもので、ウエハWに対向する一対の面401aには、ともに複数の洗浄液供給ノズル404およびガス供給ノズル405が設けられている。洗浄液供給ノズル404からは、洗浄液供給路406を介して供給されるエッチング液および純水を選択的に吐出することができるようになっている。すなわち、ウエハWの周縁部に上下方向からカーテン状にエッチング液および純水を選択的に供給することができるようになっている。また、ガス供給ノズル405からは、ガス供給路407を介して供給されるガスを吐出することができるようになっている。ガス供給ノズル405におけるガス吐出方向は、図8に示すように、ウエハWの周縁部に向く方向とされている。これにより、洗浄液供給ノズル404からウエハWの周縁部に供給されたエッチング液および純水をガスの吐出圧によってウエハWの外側に向けて吐き出すことができるようになっている。
【0061】
排気管403は、図9に示すように、ウエハWの周囲に3つ備えられ、平面視においてウエハWの端面形状に対応した円弧状のものである。各排気管403は、水平駆動部408によってウエハWに近接する方向とウエハWから離反する方向とに移動できるようになっている。この構成により、ウエハWが搬送されてくる際に当該ウエハWの邪魔にならないように排気管403を処理位置から退避させておくことができ、また処理時には排気管403をウエハW近傍の処理位置に配置させることができる。また、排気管403は図示しない負圧源に接続されており、ウエハWの周縁部周辺の雰囲気を吸引するようになっている。
【0062】
処理時には、ウエハWはバキュームチャック400に保持された状態で回転させられる。また、洗浄液供給ノズル404からエッチング液が吐出され、かつガス供給ノズル405からガスが吐出される。その結果、洗浄液供給ノズル404から吐出されるエッチング液によってウエハWの周縁部に残っているスラリーや不要な薄膜が除去され、このときにウエハWに供給されたエッチング液はガスの吐出圧によってウエハWの外側に向けて吐き出される。この吐き出されたエッチング液は排気口402を介して排気管403に吸引され、機外に排出される。その後、洗浄液供給ノズル404から純水が吐出され、ウエハW表面上に残っているエッチング液が洗い流される。
【0063】
このように、この構成によっても、ウエハWの中央部と周縁部とを選択的に洗浄することができるから、上記実施形態と同様に、膜残り等の不具合を解消でき、ウエハWの表面の全体を良好に洗浄できる。
また、上記実施形態では、図1から図7までに示すように、ウエハWを6つの保持用ローラ13,33によって保持する構成を例にとって説明しているが、ウエハWを保持すべき保持用ローラは少なくとも3つ以上あればよい。この場合、3つ以上の保持用ローラのうちいずれか1つに対してだけ駆動力を伝達するようにしてもよい。この構成によっても、ウエハWを端面にて保持しつつ回転させることができる。
【0064】
さらに、上記実施形態では、ウエハWの中央部と周縁部との洗浄を別タイミングで行うようにしているが、たとえばウエハWの中央部および周縁部を同じ種類の液を用いてそれぞれ物理的および化学的に洗浄するというような場合には、上記洗浄を同時に行うようにしてもよい。
さらにまた、上記実施形態では、CMP処理後のウエハWの洗浄を行う場合を例にとって説明しているが、本発明は、CMP処理後に限らずに、ウエハWの中央部と周縁部とを選択的に洗浄する必要のある場合に広く適用することができる。
【0065】
さらに、上記実施形態では、ウエハWの洗浄が行われる場合について説明しているが、本発明は、液晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)基板など他の各種の基板の洗浄に対して広く適用することができる。
その他、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の基板処理装置であるウエハ洗浄装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1のII-II 断面図であり、一部を省略し、かつ一部を概念的に示している。
【図3】保持用ローラの駆動機構を説明するための図である。
【図4】周縁部洗浄ボックスの構成を示す側面図である。
【図5】ウエハ洗浄装置の主要な電気的構成を示すブロック図である。
【図6】ウエハ周縁部洗浄処理を説明するための図解図である。
【図7】同じく、ウエハ周縁部洗浄処理を説明するための図解図である。
【図8】本発明の他の実施形態の基板処理装置であるウエハ洗浄装置の側方から見た構成を示す図である。
【図9】本発明の他の実施形態の基板処理装置であるウエハ洗浄装置の上方から見た構成を示す図である。
【図10】マニホールドの構成を説明するための斜視図である。
【図11】従来の装置の構成を上方から見た図である。
【図12】従来の装置の構成を側方から見た図である。
【図13】ウエハの中央部および周縁部を説明するための図である。
【符号の説明】
7,8 第1洗浄液供給ノズル
331,351 第2洗浄液供給ノズル
W ウエハ
Claims (15)
- CMP処理後の基板を回転しつつ、第1洗浄液供給ノズルから基板の中央部に第1の洗浄液を吐出して、上記基板の中央部を洗浄し、当該中央部に残っているスラリーを除去する中央部洗浄工程と、
CMP処理後の基板を回転しつつ、第2洗浄液供給ノズルから基板の周縁部に向けて第2の洗浄液を吐出して、上記基板の周縁部を洗浄し、当該周縁部に残っているスラリーおよび不要な薄膜を除去する周縁部洗浄工程とを含み、
上記第1の洗浄液は、基板に形成されている薄膜を除去する能力を有していないアンモニアまたは純水であり、
上記第2の洗浄液は、基板の周縁部に残っているスラリーおよび不要な薄膜を除去するためのエッチング液であり、
上記薄膜は、酸化膜、アルミニウム膜、銅膜およびタングステン膜のうちのいずれか1つであることを特徴とする基板処理方法。 - 上記薄膜は、酸化膜であり、上記エッチング液は、弗酸を含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 上記薄膜は、アルミニウム膜であり、上記エッチング液は、燐酸と酢酸と硝酸との混合液を含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 上記薄膜は、銅膜であり、上記エッチング液は、硝酸と塩酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
- 上記薄膜は、タングステン膜であり、上記エッチング液は、酢酸と硝酸と弗酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 上記中央部洗浄工程と上記周縁部洗浄工程とは1つの処理室で行われることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理方法。
- 上記中央部洗浄工程と上記周縁部洗浄工程とが同時に行われることを特徴とする請求項6記載の基板処理方法。
- 上記中央部洗浄工程の後に、上記周縁部洗浄工程が行われることを特徴とする請求項6記載の基板処理方法。
- 上記基板処理方法は、基板の中央部と周縁部とを選択的に洗浄することにより基板を処理する方法であることを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の基板処理方法。
- 上記中央部洗浄工程においては、第1洗浄液供給ノズルから基板の中央部に薬液を吐出した後に純水を吐出し、
上記周縁部洗浄工程においては、第2洗浄液供給ノズルから基板の周縁部に向けてエッチング液を吐出した後に純水を吐出することを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに記載の基板処理方法。 - 上記薄膜は、酸化膜、アルミニウム膜、銅膜およびタングステン膜のうちのいずれか1つであることを特徴とする請求項6ないし10のいずれかに記載の基板処理方法。
- 上記薄膜は、酸化膜であり、
上記エッチング液は、弗酸を含むことを特徴とする請求項11記載の基板処理方法。 - 上記薄膜は、アルミニウム膜であり、
上記エッチング液は、燐酸と酢酸と硝酸との混合液を含むことを特徴とする請求項11記載の基板処理方法。 - 上記薄膜は、銅膜であり、
上記エッチング液は、硝酸と塩酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことを特徴とする請求項11記載の基板処理方法。 - 上記薄膜は、タングステン膜であり、
上記エッチング液は、酢酸と硝酸と弗酸との混合液、または硝酸と弗酸との混合液を含むことを特徴とする請求項11記載の基板処理方法。
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