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JP4270687B2 - チュ−ブ容器の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チュ−ブ容器およびその製造法に関し、更に詳しくは、練り歯磨き等のオ−ラルケア製品、化粧品、医薬品、飲食品、化学品、雑貨品、その他等の物品の充填包装に適する絞り出し性に優れたハイバリア性チュ−ブ容器およびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、練り歯磨き等のオ−ラルケア製品、化粧品、医薬品、飲食品、化学品、雑貨品、その他等の物品の充填包装に適する包装用容器としては、内容物の包装適正、保存性、保管性、流通性等、更に、携帯性等の観点を考慮して、種々の形態からなる包装用容器が開発され、提案されている。
その一つとして、柔軟性に優れるプラスチック材料等を主体とするスクイズ性チュ−ブ容器が開発され、従来から、種々の形態からなるものが、提案されている。
ところで、チュ−ブ容器に充填包装される内容物については、例えば、空気中の酸素がチュ−ブ容器内部まで透過し、これと酸化的に反応して変質する成分を含むもの、あるいは、浸透性に富む成分を含むもの、更には、チュ−ブ容器を構成する材質との親和性等が高く、チュ−ブ容器物性を著しく低下させる界面活性剤、溶剤、油性香料等を含むもの等がある。
而して、上記のような内容物をチュ−ブ容器内に充填包装すると、例えば、内容物の品質を左右する有効成分や香料がチュ−ブ容器内面に吸着し、最終的には、チュ−ブ容器外部に揮散し、本来の製品品質を損なうという問題点があり、また、チュ−ブ容器内部まで酸素が透過し、これと酸化的に反応して内容物の品質を変質させるという問題点もある。
これらの問題点に対し、チュ−ブ容器を構成する胴部として、アルミニウム箔等の金属箔、あるいは、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合体、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等のガスバリア性樹脂等を使用し、その内外層に押し出しラミネ−ション法あるいはドライラミネ−ション法等によりポリオレフィン系樹脂層を積層して積層体を製造し、これを胴貼り加工してなる円筒状胴部が使用されている。
あるいは、上記のようなガスバリア性樹脂、更に、その他の複数の樹脂を使用し、これらをTダイ押し出しシ−ト成形法で同時に押し出し成形して、ガスバリア性樹脂層を含む多層シ−トを成形し、次いで、これを胴貼り工程で円筒状に加工してなる円筒状胴部も使用されている。
更には、上記のようなガスバリア性樹脂を使用し、これを含む複数の樹脂を共押し出し法で同時に共押し出し、ダイスの中で胴貼り部のない、いわゆる、シ−ムレスの円筒体を成形し、これをチュ−ブ容器胴部として使用することも提案されている。
ところで、チュ−ブ容器においては、上記のようなチュ−ブ容器胴部の先端部に、頭部材料として、熱安定性の高い高密度ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂を溶融押し出しし、生産性の高い圧縮成形法、あるいは、射出成形法等を利用し、一体成形して、チュ−ブ容器胴部の先端部に頭部を形成している。
しかしながら、上記のような方法で頭部を形成しても、該頭部を構成する高密度ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂等は、ガスバリア性に欠けることから、チュ−ブ容器を構成するチュ−ブ容器胴部の部分が、ガスバリア性を有していても、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分が、ガスバリア性に劣るという問題点がある。
そこで、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分に、ガスバリア性を付与するために、従来から種々の方法が開発され、提案され、例えば、アルミニウム箔等の金属箔層、あるいは、バリア性樹脂層を含む別部材(いわゆる、ロンデル)をインサ−ト材として使用し、これをチュ−ブ容器を構成するチュ−ブ容器胴部の先端部に載置し、圧縮成形、あるいは、射出成形等にて一体成形して、ガスバリア性に富む頭部を形成する方法、あるいは、頭部を形成後に、該頭部の部分に上記のようなアルミニウム箔等の金属箔層、あるいは、バリア性樹脂層を含む別部材(いわゆる、ロンデル)を勘合させる方法等が提案されている(特開平4−76869号公報)。
更にまた、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分に、ガスバリア性を付与するために、ガスバリア性樹脂を使用し、これを含んで多層押し出しダイレクトブロ−成形によりチュ−ブ容器胴部と頭部とを成形して、ガスバリア性に富むチュ−ブ容器を製造する方法、または、ガスバリア性樹脂を使用し、単層ないしこれを含む多層コ−ルドパリソンを製造し、これを一軸ないし二軸延伸法により、ストレッチブロ−成形して、ガスバリア性に富むチュ−ブ容器を製造す方法等も提案されている(特開昭63−26687号公報、特開平4−3740号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分に使用される高密度ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂は、水蒸気バリア性には優れているものの、酸素ガスの透過度がきわめて高いものである。
一般に、酸素ガス透過度は、密度に反比例するため、軟質ポリエチレン、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)や線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)等を使用する場合、高密度ポリエチレンの使用性上の欠点である剛性は改善されるが、チュ−ブ容器自体の酸素バリア性は著しく悪化し、内容物に揮発成分等を含む場合には、容器から揮発成分の揮散が激しく、長期保存性に耐えないという問題点がある。
酸素ガスの透過性を示す指標として、酸素ガスの透過係数(単位:cm3 ・cm/cm2 ・s・cmHg、25℃)を比較すると、高密度ポリエチレンは、0.41×1010であり、低密度ポリエチレンは、2.89×1010であり、而して、これらの透過係数は、酸素ガスバリア性に優れた樹脂、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコ−ル等と比較すると、その100倍〜1000倍位高いものである。
また、高密度ポリエチレンは、ポリエチレン系樹脂の中では最も硬く、これを使用してチュ−ブ容器の頭部を構成すると、該頭部は、手等で押し潰すことができず、内容物が頭部に残留するという問題点があり、他方、軟質ポリエチレンは、これを使用して頭部を構成すると、頭部を手等で押し潰すことができ、頭部に内容物が残留しないということに関しては高密度ポリエチレンよりも優位性を有するが、ガスバリア性に関しては、酸素ガス、水蒸気等に対し、不利な素材である。
上記のように、酸素ガスバリア性に劣る高密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂を使用してチュ−ブ容器の頭部を形成すると、チュ−ブ容器を構成するチュ−ブ容器胴部の部分が、ガスバリア性を有していても、チュ−ブ容器全体としてのガスバリア性は、さほど向上せず、揮発性内容物成分が消失し、品質劣化を起こすというのが実状である。
このため、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分に、ガスバリア性を付与するために、前述のような種々の方法が開発され、提案されているが、上記の多層押し出しダイレクトブロ−成形法においては、チュ−ブ容器全体にガスバリア性を付与することができるという利点を有するものの、しかし、バリア性樹脂材料としては、現実的には、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合体を使用し、これをポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂でサンドイッチ構造として構成するものが大部分であり、その結果、チュ−ブ容器の有効面積の大部分を占める胴部のガスバリア性、特に、酸素ガスバリア性は、アルミニウム箔や無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルム等を使用し、これをバリア性基材として積層した一般的なチュ−ブ容器の胴部等のガスバリア性よりも劣り、品質保護の点において長期保存性に耐えないという問題点を有するものである。
このため、多層押し出しダイレクトブロ−成形法を利用する場合には、チュ−ブ容器胴部のガスバリア性を向上させるという課題は、依然として、残されており、而して、そのガスバリア性を向上させるためには、現実的には、各層の肉厚を多くするという手段しかなく、このような場合には、チュ−ブ容器のスクイズ性が失われるという問題点があるものである。
また、上記の単層、あるいは、中間層にバリア性樹脂を複合化したストレッチブロ−チュ−ブ容器においては、確かに、その延伸効果により樹脂が配向し、酸素ガス等のガス透過性を抑制する効果を有し、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト容器(PETボトル)等に見られるように、品質保護性の高い容器として、飲料、調味料等の充填包装用容器として多用されている。
しかし、上記のストレッチブロ−チュ−ズ容器においては、チュ−ブ容器に必要なスクイズ性は期待することができず、全体的に剛性の高い容器しか製造できず、また、ポリエチレンテレフタレ−ト容器(PETボトル)において見られるように、水蒸気透過度が大きいものであったり、また、ポリプロピレンブロ−容器において見られるように、酸素ガス透過度が大きいものである等の問題点があり、一長一短であると言うのが実状である。
そこで本発明は、胴部と頭部とが不連続なチュ−ブ容器において、頭部の部分のガスバリア性を改善し、チュ−ズ容器全体としてのガスバリア性を高め、更に、押し出し性や絞り出し性等に優れたハイバリア性チュ−ズ容器およびその製造法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究の結果、チュ−ブ容器を構成する頭部の製造法、更に、チュ−ブ容器を構成する胴部の先端部にチュ−ブ容器を構成する頭部を固着させる圧縮成形法等に改良を加えることに着目し、胴部と頭部とが不連続なチュ−ブ容器において、まず、バリア性樹脂を使用し、これを含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンを製造し、これをチュ−ブ容器を構成する頭部に相当する大きさに切断して円筒状頭部を形成し、而して、該円筒状頭部を、予め、ガスバリア性材料層を含む包装用材料から構成した円筒状胴部をチュ−ブ容器頭部形成用マンドレルに装着してある該チュ−ブ容器頭部形成用マンドレルのマンドレルトップ部に載置し、次いで、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とをチュ−ブ容器頭部形成用金型の上金型と下金型との間で圧縮、圧延し、上記の円筒状胴部の先端部に円筒状頭部の下端部を、その両者の層構成を維持しながら固着して、チュ−ブ容器頭部を成形してチュ−ブ容器を製造したところ、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分のガスバリア性を著しく改善してチュ−ズ容器全体としてのガスバリア性を高め、更に、押し出し性や絞り出し性等に優れたハイバリア性チュ−ズ容器およびその製造法を見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、胴部と頭部とが不連続なチュ−ブ容器において、胴部が、少なくともガスバリア性材料層を含む包装用材料から構成した円筒状胴部からなり、また、頭部が、溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンから構成した円筒状頭部からなり、更に、上記の円筒状胴部の先端部と上記の円筒状頭部の下端部とを、圧縮・圧延し、その層構成を維持しながら固着して、チュ−ブ容器頭部を形成してなることを特徴とするチュ−ブ容器およびその製造法に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に図面等を用いて更に詳しく説明する。
図1は、本発明にかかるチュ−ブ容器についてその一例を例示する概略的半断面図であり、図2、図3および図4は、本発明にかかるチュ−ブ容器の製造法についてその一例を例示する各工程の概略的構成図である。
【0007】
まず、本発明にかかるチュ−ブ容器Aは、図1に示すように、胴部1と頭部2とが不連続なチュ−ブ容器3において、胴部1が、ガスバリア性材料層4を含む包装用材料5から構成した円筒状胴部6からなり、また、頭部2が、バリア性樹脂層7を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソン8を切断して構成した円筒状頭部9からなり、更に、上記の円筒状胴部6の先端部と上記の円筒状頭部9の下端部とを、圧縮・圧延し、その両者の層構成を維持しながら固着して、チュ−ブ容器頭部10を形成した構成からなるものである。
なお、図中、11は、キャップ等を螺着するネジ部を表す。
【0008】
次に、上記のような本発明にかかるチュ−ブ容器の製造法について説明すると、かかるチュ−ブ容器は、図2に示すように、まず、押出機21、22、23、・・等をダイス24に連結した多層押出成形機25を使用し、少なくともその2台の押出機21、22を使用し、更に、素材として、少なくともバリア性樹脂を使用し、そのダイス24から連続的に垂直方向に押し出し、少なくとも、バリア性樹脂層7を厚さ方向に少なくとも一層含む円筒状多層ホットパリソン8を押し出し成形する。
次に、本発明においては、図3に示すように、上記で押し出し成形した円筒状多層ホットパリソン8を、成形直後に、熱線、あるいは、金属刃等(図示せず)を使用し、水平方向に切断し、チュ−ブ容器頭部を構成する少なくともバリア性樹脂層7を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソン8から構成した円筒状頭部9を製造する。
而して、本発明においては、上記の円筒状頭部9を製造するに際しては、上記の図3に示すように、押し出し成形した円筒状多層ホットパリソン8を、成形直後に、熱線、あるいは、金属刃等(図示せず)を使用し、水平方向に切断し、チュ−ブ容器頭部を構成する少なくともバリア性樹脂層7を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソン8から構成した円筒状頭部9を製造し、次いで、該円筒状頭部9を、それが溶融状態あるうちに、図4に示すように、予め、ガスバリア性材料層4を含む包装用材料5から構成した円筒状胴部6をチュ−ブ容器頭部形成用マンドレル26に装着してある該チュ−ブ容器頭部形成用マンドレル26のマンドレルトップ部27に、垂直落下させて載置し、更に、該円筒状頭部9が完全に冷却しないうちに、上記の円筒状胴部6と上記の円筒状頭部9とをチュ−ブ容器頭部形成用金型(詳細は省略)の上金型28と下金型(固定)29との間で圧縮、圧延し、上記の円筒状胴部6の先端部Pに上記の円筒状頭部9の下端部Qを、その両者の層構成を維持しながら固着させて、チュ−ブ容器頭部10を成形し、しかる後、更に、金型を冷却し、その両者を完全に固着させてチュ−ブ容器A(図1参照)を製造することができるものである。
上記の例示は、本発明にかかるチュ−ブ容器およびその製造法についてその一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではない。
【0009】
上記の製造法において、円筒状頭部9の内径は、5mm以上にし、その肉厚は、0.2mm〜20mm位、望ましくは、1mm〜10mm位、より望ましくは、2mm〜5mm位が好ましい。
なお、本発明において、円筒状頭部9の内径は、チュ−ブ容器頭部形成用マンドレル26のマンドレルトップ部27を構成する心棒30(図4参照)の径よりも少なくとも2mm以上大きくすることが好ましく、而して、2mm以下の場合は、クリアランスが少なく、円筒状頭部9が、心棒30に付着し、チュ−ブ容器頭部を成形することが困難になることから好ましくないものである。
また、上記の製造法において、円筒状多層ホットパリソン8を切断する方法としては、ニクロム線、鉄線、銅線等を加熱して切断する熱線カッタ−法や金属性の切断刃を加熱して切断する方法等を使用することができる。
更にまた、上記の製造法において、円筒状多層ホットパリソン8から構成した円筒状頭部は、完全に冷却しないうちに、チュ−ブ容器頭部形成用金型(詳細は省略)の上金型28と下金型(固定)29とを閉塞し、溶融状態にある円筒状頭部を圧縮・圧延し、同時に円筒状胴部の内周面の端面と融着させ、次いで、金型を冷却することで、上記の円筒状胴部6の先端部Pに上記の円筒状頭部9の下端部Qを、その両者の層構成を維持しながら、固着して、チュ−ブ容器頭部10を成形するものである。
更に詳しく説明すると、円筒状頭部9の最外層および最内層を構成する樹脂層と、円筒状胴部6の最外層および最内層を構成する樹脂層等とが、相互に熱融着することでチュ−ブ容器頭部10を形成するものである。
従って、本発明においては、円筒状胴部6、および、円筒状頭部9の最外層および最内層を構成する樹脂層等を形成する樹脂としては、熱融着性を有する同一の樹脂、あるいは、少なくとも熱融着性のある異種の樹脂材料等を使用することが望ましいものである。
【0010】
次に、本発明において、上記のような本発明にかかるチュ−ブ容器およびその製造法等において使用する材料、および、その製法等について説明する。
まず、本発明にかかるチュ−ブ容器を構成する円筒状胴部について説明すると、かかる円筒状胴部としては、(1)少なくともガスバリア性樹脂を使用して多層押し出し成形機で押し出し成形してなる多層押し出し円筒体、(2)少なくともガスバリア性樹脂層を積層した多層積層体の背貼り部を熱融着して形成したラミネ−トチュ−ブ容器用円筒体、または、(3)少なくともガスバリア性樹脂を使用し、Tダイ多層押し出し成形機で押し出し成形してなる多層シ−トの背貼り部を熱融着して形成したチュ−ブ容器用円筒体等を使用することができる。
【0011】
上記の(1)少なくともガスバリア性樹脂を使用して多層押し出し成形機で押し出し成形してなる多層押し出し円筒体について
上記の多層押し出し円筒体を構成するガスバリア性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリビニルアルコ−ル(PVA)、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体(PVOH)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、酸成分部分変性ヒ−トシ−ル性ポリエステル、アルコ−ル成分部分変性ヒ−トシ−ル性ポリエステル、ポリカ−ボネ−ト、ポリアミド等の各種の樹脂からなる熱接着性樹脂材料等を使用することができる。
また、上記のガスバリア性樹脂からなるガスバリア性樹脂層の最内層、最外層等を構成する樹脂としては、熱で溶融し相互に熱融着性を有するものを使用することがてき、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、エチレン−α−オレフィン共重合体等からなるメタロセン系触媒重合線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリプロピレン(ホモ)、ポリプロピレン(コポリマ−)、ポリブタジエン、ポリスチレン、エチレン−プロピレン共重合体、アイオノマ−、エチレン−メタクリル酸共重合体、酸変性熱接着性ポリオレフィン系樹脂、その他等のポリオレフィン系樹脂の1種ないし2種以上のブレンド物を使用することができる。
上記のブレンド物としては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)とエチレン−α−オレフィン共重合体等からなるメタロセン系触媒重合線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)とのブレンド物、線状低密度ポリエチレン(L−LDPE)とエチレン−メタクリル酸共重合体とのブレンド物等を使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなガスバリア性樹脂、そのガスバリア性樹脂層の最内層、最外層等を構成する樹脂等の他に、更に必要ならば、その他の樹脂を任意に使用することができる。
また、本発明においては、上記のような樹脂には、必要に応じて、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、強化剤、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料・染料等の着色剤、その他等のプラスチック配合剤を任意に添加することができる。
而して、本発明においては、少なくとも上記のガスバリア性樹脂を使用し、かつ、最内層、最外層等を構成する樹脂等を使用し、2種以上の押出機を連結した一つのダイスから水平方向に多層パイプを共押し出しし、次いで、適当な長さに切断して多層押し出し円筒体を製造することができる。
【0012】
上記の(2)少なくともガスバリア性樹脂層を積層した多層積層体の背貼り部を熱融着して形成したラミネ−トチュ−ブ容器用円筒体について
上記のラミネ−トチュ−ブ容器用円筒体を構成するガスバリア性樹脂層を形成するガスバリア性樹脂としては、前述のガスバリア性樹脂を同様に使用することができる。
更に、本発明においては、前述のガスバリア性樹脂の他に、更に、ガスバリア性材料として、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルム、アルミニウム蒸着ナイロンフィルム等のアルミニウム蒸着樹脂フィルム、樹脂のフィルムの上に、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機酸化物を、物理気相生長法、あるいは、化学気相生長法等を利用して蒸着してなる無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂フィルム、ポリ塩化ビニリデンコ−トポリエチレンテレフタレ−トフィルム、その他等のガスバリア材料を使用することもできる。
又、本発明において、上記のガスバリア性樹脂層の上および/または下に積層する材料としては、前述の熱で溶融し相互に熱融着性を有するポリオレフィン系樹脂の1種ないし2種以上のブレンド物を、同様に、使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなガスバリア性樹脂層、そのガスバリア性樹脂層の上、下等に積層する樹脂等の他に、更に必要ならば、その他の樹脂を任意に使用して積層することができる。
而して、本発明においては、中間層に上記のガスバリア性樹脂層あるいはガスバリア性材料層を使用し、その上、下等にポリオレフィン系樹脂層、更に、必要ならば、その他の樹脂層等を任意に積層して、少なくともガスバリア性樹脂層を積層した多層積層体を製造し、次いで、該積層体を、その両端部を重ね合わせ、その重合部分の端部を熱融着してスリ−ブ体を製造し、しかる後、該スリ−ブ体を所定の長さに切断して、ラミネ−トチュ−ブ容器用円筒体を製造することができる。
【0013】
上記の(3)少なくともガスバリア性樹脂を使用し、Tダイ多層押し出し成形機で押し出し成形してなる多層シ−トの背貼り部を熱融着して形成したチュ−ブ容器用円筒体について
上記のチュ−ブ容器用円筒体を構成するガスバリア性樹脂としては、前述のガスバリア性樹脂を同様に使用することができる。
更に、本発明においては、前述のガスバリア性樹脂と共に、前述の熱で溶融し相互に熱融着性を有するポリオレフィン系樹脂の1種ないし2種以上のブレンド物を、同様に、使用することができる。
なお、本発明においては、更に必要ならば、その他の樹脂を任意に使用することもできる。
而して、本発明においては、上記のガスバリア性樹脂を使用し、更に、その上、下等に積層するポリオレフィン系樹脂、更に、必要ならば、その他の樹脂等をを使用し、かつ、2種以上の押出機を連結したTダイ法を利用して、共押し出しして多層シ−トを製造し、次いで、該多層シ−トを、その両端部を重ね合わせ、その重合部分の端部を熱融着してスリ−ブ体を製造し、しかる後、該スリ−ブ体を所定の長さに切断して、チュ−ブ容器用円筒体を製造することができる。
【0014】
ところで、本発明において、円筒状胴部を構成する上記の(1)多層押し出し円筒体、(2)ラミネ−トチュ−ブ容器用円筒体、または、(3)チュ−ブ容器用円筒体等は、その肉厚は、0.1mm〜2mm位、望ましくは、0.2mm〜1mm位、より望ましくは、0.3mm〜0.6mm位が好ましいものである。
【0015】
まず、本発明にかかるチュ−ブ容器を構成する円筒状頭部について説明すると、かかる円筒状頭部としては、少なくともガスバリア性樹脂層を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンから構成したものを使用することができる。
更に、本発明において、円筒状頭部としては、具体的には、少なくともガスバリア性樹脂層を含み、更に、内層および外層に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンから構成したものを使用することができる。
而して、本発明において、上記の円筒状頭部を構成するガスバリア性樹脂層を形成するガスバリア性樹脂としては、前述のガスバリア性樹脂を同様に使用することができる。
また、本発明において、上記の円筒状頭部を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層を形成するヒ−トシ−ル性樹脂として、前述のオレフィン系樹脂の1種ないし2種以上のブレンド物を同様に使用することができる。
なお、本発明においては、更に必要ならば、その他の樹脂を同様に使用することができる。
ところで、本発明においては、上記のような材料を使用し、円筒状多層ホットパリソンを構成する樹脂層の種類に対応する数の押出機中で樹脂を溶融混練し、次いで、多層多重ダイス内で所定の多層構成となるように溶融樹脂を合流させた後に、円形ダイのダイオリフィスを通して同時に押し出して多層構成のパリソンとし、垂直方向に溶融状態で円筒形状に押し出して、円筒状多層ホットパリソンを製造し、次いで、該円筒状多層ホットパリソンを、まだ完全に冷却せず溶融状態にあるうちに、熱線あるいは金属刃等で水平方向に切断して、円筒状頭部を製造することができるものである。
上記において、押出機の数は、例えば、2層構成の場合は、2台、また、3層構成の場合は、2〜3台、4層構成の場合は、2〜4台、5層構成の場合は、3〜5台の押出機を使用し、而して、目的の多層構造によって自由に選定でき、その層構成は、任意である。
本発明において、円筒状多層ホットパリソンの層数は、2〜10層、望ましくは、3〜7層が良好であり、而して、その一層は、少なくともガスバリア性樹脂層で構成するものである。
なお、本発明において、ガスバリア性樹脂層の積層位置としては、任意の位置に積層可能であるが、外層、中層、内層等の各層の間のいずれの位置でもよく、また、それは、2層以上からなるものであってもよいものである。
【0016】
本発明においては、前述したように、上記の円筒状胴部と円筒状頭部とを使用してその両者を固着させ、更に、その頭部に、口部を密閉するキャップを螺条ネジ等で螺合させて、本発明にかかるチュ−ブ容器を製造するものである。
而して、上記で製造したチュ−ブ容器は、図示しないが、その下端部の開口部より、例えば、染毛剤、染色剤、医薬品、化粧品、練り歯磨き、食料品、化学品、その他、種々の粘体状物等の内容物を適量分だけ充填包装し、しかる後、その開口部を溶着して下端シ−ル部等を形成して、内容物を充填包装した本発明にかかるチュ−ブ容器からなるチュ−ブ包装体を製造することができるものである。
【0017】
【実施例】
次に本発明についてその実施例を挙げて更に具体的に説明する。
実施例1
(1).直径25mm、有効スクリュ−長さ1000mmの単軸押出機3台を円形ダイスに直結し、各押出機から以下の樹脂を同時溶融押し出しし、最外層から最内層に向かって、最外層/接着性樹脂層/ガスバリア性樹脂層からなる3種3層の円筒状多層ホットパリソンを成形した。
押出機1:高密度ポリエチレン(HDPE、密度 0.951g/cm3 、融点132℃)
押出機2:無水マレイン酸変性ポリオレフィン
押出機3:エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体
上記において、各押出機1〜3の成形条件は、下記の表1に示すとおりであった。
なお、上記の円筒状多層ホットパリソンの内径は、5mmであり、外径は、7.3mmであった。
【0018】
Figure 0004270687
【0019】
(2).上記で成形した3種3層の円筒状多層ホットパリソンを垂直方向に押し出し、次いで、300℃に熱したニクロム線で水平方向に切断して長さ15mmの円筒状頭部を形成し、更に、該円筒状頭部の中空部が、チュ−ブ容器成形用マンドレルの心棒に位置するように落下させた。
而して、上記のチュ−ブ容器成形用マンドレルには、最外層から最内層に向かって、厚さ100μmの低密度ポリエチレン層/接着剤層/厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/厚さ25μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚さ15μmのアルミニウム箔/厚さ25μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚さ150μmの低密度ポリエチレン層の層構成からなる積層シ−トの端部を重合してヒ−トシ−ルしてなる内径35mm、高さ215mmの円筒状胴部が装着されており、次いで、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とが、その最外層および最内層を構成する低密度ポリエチレン層、高密度ポリエチレン層等が熱圧着するように圧縮成形法で一体化させ、肩部が3種3層構成を有する本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。
【0020】
実施例2
上記の実施例1において、該実施例1で使用した円筒状胴部に代えて、最外層から最内層に向かって、厚さ80μmの低密度ポリエチレン層/厚さ120μmの中密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化珪素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム(酸化珪素の蒸着膜は、外側)/厚さ30μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚さ120μmの低密度ポリエチレン層の層構成からなる積層シ−トの端部を重合してヒ−トシ−ルしてなる内径35mm、高さ215mmの円筒状胴部を使用し、それ以外は、上記の実施例1と同様にして、本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。
【0021】
実施例3
(1).直径25mm、有効スクリュ−長さ1000mmの単軸押出機3台を円形ダイスに直結し、各押出機から以下の樹脂を同時溶融押し出しし、最外層から最内層に向かって、最外層/接着性樹脂層/ガスバリア性樹脂層/接着性樹脂層/最内層からなる3種5層の円筒状多層ホットパリソンを成形した。
押出機1:低密度ポリエチレン(LDPE、最外層と最内層とを併用)
押出機2:エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体
押出機3:無水マレイン酸変性ポリオレフィン(接着性樹脂層の2層を併用)
上記において、各押出機1〜3の成形条件は、下記の表2に示すとおりであった。
なお、上記の円筒状多層ホットパリソンの内径は、6.5mmであり、外径は、9.4mmであった。
【0022】
Figure 0004270687
【0023】
(2).上記で成形した3種5層の円筒状多層ホットパリソンを垂直方向に押し出し、次いで、350℃に熱したニクロム線で水平方向に切断して長さ16mmの円筒状頭部を形成し、更に、該円筒状頭部の中空部が、チュ−ブ容器成形用マンドレルの心棒に位置するように落下させた。
而して、上記のチュ−ブ容器成形用マンドレルには、上記の実施例1に示した内径35mm、高さ215mmの円筒状胴部が同様に装着されており、次いで、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とが、その最外層および最内層を構成する低密度ポリエチレン層等が熱圧着するように圧縮成形法で一体化させ、肩部が3種5層構成を有する本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。
【0024】
実施例4
上記の実施例3において、該実施例3で使用した円筒状胴部に代えて、上記の実施例2において使用した、最外層から最内層に向かって、厚さ80μmの低密度ポリエチレン層/厚さ120μmの中密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化珪素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム(酸化珪素の蒸着膜は、外側)/厚さ30μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚さ120μmの低密度ポリエチレン層の層構成からなる積層シ−トの端部を重合してヒ−トシ−ルしてなる内径35mm、高さ215mmの円筒状胴部を使用し、それ以外は、上記の実施例3と同様にして、本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。
【0025】
実施例5
(1).直径25mm、有効スクリュ−長さ1000mmの単軸押出機3台を円形ダイスに直結し、各押出機から以下の樹脂を同時溶融押し出しし、最外層から最内層に向かって、ガスバリア性樹脂層/接着性樹脂層/最内層からなる3種3層の円筒状多層ホットパリソンを成形した。
押出機1:エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体
押出機2:無水マレイン酸変性ポリオレフィン
押出機3:エチレン−α−オレフィン共重合体
上記において、各押出機1〜3の成形条件は、下記の表3に示すとおりであった。
なお、上記の円筒状多層ホットパリソンの内径は、4.5mmであり、外径は、6.0mmであった。
【0026】
Figure 0004270687
【0027】
(2).上記で成形した3種3層の円筒状多層ホットパリソンを垂直方向に押し出し、次いで、200℃に熱した金属刃で水平方向に切断して長さ14mmの円筒状頭部を形成し、更に、該円筒状頭部の中空部が、チュ−ブ容器成形用マンドレルの心棒に位置するように落下させた。
而して、上記のチュ−ブ容器成形用マンドレルには、最外層から最内層に向かって、厚さ450μmの低密度ポリエチレン層/厚さ150μmの酸変性ポリエチレン層/厚さ100μmのエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体の層構成からなる多層同時押出法で成形した内径38mm、長さ195mmのシ−ムレスの円筒状胴部が装着されており、次いで、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とが、その最外層および最内層を構成するエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体、低密度ポリエチレン層、エチレン−α−オレフィン共重合体、接着性樹脂層等が熱圧着するように圧縮成形法で一体化させ、肩部が3種3層構成を有する本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。
【0028】
実施例6
上記の実施例5において、該実施例5で使用した円筒状胴部に代えて、最外層から最内層に向かって、厚さ70μmのエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体層/接着剤層/厚さ120μmの低密度ポリエチレン層/接着剤層/酸化珪素の蒸着膜を有する厚さ12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム(酸化珪素の蒸着膜は、外側)/厚さ25μmのエチレン−メタクリル酸共重合体層/厚さ25μmの酸変性ポリエチレン層/厚さ50μmのエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体層の層構成からなる積層シ−トの端部を重合してヒ−トシ−ルしてなる内径35mm、高さ215mmの円筒状胴部を使用し、それ以外は、上記の実施例5と同様にして、本発明にかかるチュ−ブ容器を製造した。
【0029】
比較例1
上記の実施例1において使用した円筒状胴部をチュ−ブ容器成形用マンドレルに装着し、次いで、溶融した高密度ポリエチレンを圧縮成形法で押し出し成形して、上記の円筒状胴部に円筒状頭部を熱融着して、チュ−ブ容器を製造した。
【0030】
比較例2
上記の実施例2において使用した円筒状胴部をチュ−ブ容器成形用マンドレルに装着し、次いで、溶融した低密度ポリエチレンを圧縮成形法で押し出し成形して、上記の円筒状胴部に円筒状頭部を熱融着して、チュ−ブ容器を製造した。
【0031】
比較例3
上記の実施例5において使用した円筒状胴部をチュ−ブ容器成形用マンドレルに装着し、次いで、溶融したエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体を射出成形機で成形して、上記の円筒状胴部に円筒状頭部を熱融着して、チュ−ブ容器を製造した。
【0032】
実験例
上記の実施例1〜6、および、比較例1〜3で製造した各チュ−ブ容器について、下記の評価試験を行った。
(1).チュ−ブ容器のバリア性試験
上記の実施例1〜6、および、比較例1〜3で製造した各チュ−ブ容器について、その肩部の口栓部にアルミニウムシ−ル蓋をエポキシ樹脂を使用して固着させ、底部にガス透過性用治具を装着し、その空隙部をエポキシ樹脂で完全に包埋し、モコン(MOCON)法でチュ−ブ容器の酸素透過度および水蒸気透過度を測定した。
測定条件は、下記のとおりであった。
酸素透過度:23℃/90%RH
水蒸気透過度:40℃/90%RH
(2).チュ−ブ容器の絞り出し性試験
上記の実施例1〜6、および、比較例1〜3で製造した各チュ−ブ容器に粘性内容物として市販の練り歯磨きを充填し、底部をヒ−トシ−ルした後に内容物の絞り出し性を評価した。
評価は、下記の3段階とした。
○:内容物の絞り出し性は、良好で、残存量が5%未満であるもの
△:内容物の絞り出し性は、悪いが、残存量が5%未満であるもの
×:内容物の絞り出し性は、悪く、残存量が5%以上であるもの
上記の評価試験の結果について、下記の表4に示す。
【0033】
Figure 0004270687
上記の表4において、酸素透過度は、cc/容器・day・atmの単位であり、水蒸気透過度は、g/容器・day・atmの単位である。
【0034】
上記の表4に示す結果より明らかなように、実施例1〜6の各チュ−ブ容器は、いずれも、酸素透過度が、0.03cc/容器・day・atm、水蒸気透過度が、0.005g/容器・day・atm以下であり、極めて良好なガスバリア性を示したのに対し、比較例1と比較例2のチュ−ブ容器は、水蒸気透過度は、比較的に良好であったが、酸素透過度は、0.05cc/容器・day・atm以上と悪く、また、比較例3のチュ−ブ容器は、酸素透過度は、良好であるが、水蒸気透過度が、0.1g/容器・day・atm以上の実用性に乏しい水蒸気透過度であった。
また、絞り出し性については、高密度ポリエチレンを使用していない実施例3〜6のチュ−ブ容器が、極めて良好な絞り出し性を示すことを確認することができた。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、チュ−ブ容器を構成する頭部の製造法、更に、チュ−ブ容器を構成する胴部の先端部にチュ−ブ容器を構成する頭部を固着させる圧縮成形法等に改良を加えることに着目し、胴部と頭部とが不連続なチュ−ブ容器において、まず、バリア性樹脂を使用し、これを含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンを製造し、これをチュ−ブ容器を構成する頭部に相当する大きさに切断して円筒状頭部を形成し、而して、該円筒状頭部を、予め、ガスバリア性材料層を含む包装用材料から構成した円筒状胴部をチュ−ブ容器頭部形成用マンドレルに装着してある該チュ−ブ容器頭部形成用マンドレルのマンドレルトップ部に載置し、次いで、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とをチュ−ブ容器頭部形成用金型の上金型と下金型との間で圧縮、圧延し、上記の円筒状胴部の先端部に円筒状頭部の下端部を、その両者の層構成を維持しながら固着して、チュ−ブ容器頭部を成形してチュ−ブ容器を製造して、チュ−ブ容器を構成する頭部の部分のガスバリア性を著しく改善してチュ−ズ容器全体としてのガスバリア性を高め、更に、押し出し性や絞り出し性等に優れたハイバリア性チュ−ズ容器を製造し得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるチュ−ブ容器についてその一例を例示する概略的半断面図である。
【図2】本発明にかかるチュ−ブ容器の製造法についてその一例を例示する各工程の概略的構成図である。
【図3】本発明にかかるチュ−ブ容器の製造法についてその一例を例示する各工程の概略的構成図である。
【図4】本発明にかかるチュ−ブ容器の製造法についてその一例を例示する各工程の概略的構成図である。
【符号の説明】
1 胴部
2 頭部
3 チュ−ブ容器
4 ガスバリア性材料層
5 包装用材料
6 円筒状胴部
7 バリア性樹脂層
8 円筒状多層ホットパリソン
9 円筒状頭部
10 チュ−ブ容器頭部
11 ネジ部
21、22、23 押出機
24 ダイス
25 多層押出成形機
26 チュ−ブ容器頭部形成用マンドレル
27 マンドレルトップ部
28 上金型
29 下金型(固定)
30 心棒
A チュ−ブ容器
P 円筒状胴部6の先端部
Q 円筒状頭部9の下端部

Claims (8)

  1. 多層押出成形機を使用し、更に、素材として、少なくともバリア性樹脂を使用し、そのダイスから連続的に垂直方向に押し出し、少なくとも、バリア性樹脂層を厚さ方向に少なくとも一層含む円筒状多層ホットパリソンを押し出し成形し、
    次に、上記で押し出し成形した円筒状多層ホットパリソンを、成形直後に、水平方向に切断し、チュ−ブ容器頭部を構成する円筒状頭部を製造し、
    次いで、上記で製造した円筒状頭部を、それが溶融状態あるうちに、予め、ガスバリア性材料層を含む包装用材料から構成した円筒状胴部をチュ−ブ容器頭部形成用マンドレルに装着してある該チュ−ブ容器頭部形成用マンドレルのマンドレルトップ部に、垂直落下させて載置し、
    しかる後、上記の円筒状頭部が完全に冷却しないうちに、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とをチュ−ブ容器頭部形成用金型の上金型と下金型との間で圧縮、圧延し、上記の円筒状胴部の先端部に上記の円筒状頭部の下端部を、その両者の層構成を維持しながら固着させてチュ−ブ容器頭部を成形し、
    次いで、更に、金型を冷却し、上記の円筒状胴部と上記の円筒状頭部とを完全に固着させてチュ−ブ容器を製造することを特徴とするチュ−ブ容器の製造法。
  2. 少なくともガスバリア性材料層を含む包装用材料からなる円筒状胴部が、少なくともガスバリア性樹脂を使用して多層押出成形機で押し出し成形してなる多層押し出し円筒体、少なくともガスバリア性樹脂層を積層した多層積層体の背貼り部を熱融着して形成したラミネ−トチュ−ブ容器用円筒体、または、少なくともガスバリア性樹脂を使用し、Tダイ多層押出成形機で押し出し成形してなる多層シ−トの背貼り部を熱融着して形成したチュ−ブ容器用円筒体からなることを特徴とする上記の請求項1に記載するチュ−ブ容器の製造法。
  3. ガスバリア性樹脂が、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、金属箔、または、金属若しくは金属酸化物の蒸着膜から選ばれる少なくとも1種以上からなることを特徴とする上記の請求項2に記載するチュ−ブ容器の製造法。
  4. 少なくともガスバリア性材料層を含む包装用材料からなる円筒状胴部が、その内層および外層を、ヒ−トシ−ル性樹脂層で構成することを特徴とする上記の請求項1〜3のいずれか1項に記載するチュ−ブ容器の製造法。
  5. 円筒状頭部が、少なくともガスバリア性樹脂層を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンから構成したことを特徴とする上記の請求項1〜4のいずれか1項に記載するチュ−ブ容器の製造法。
  6. 円筒状頭部が、少なくともガスバリア性樹脂層を含み、更に、内層および外層に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を含む溶融押し出しした円筒状多層ホットパリソンから構成したことを特徴とする上記の請求項1〜5のいずれか1項に記載するチュ−ブ容器の製造法。
  7. ガスバリア性樹脂が、エチレン・ビニルアルコ−ル共重合体、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、または、ポリエステル系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上からなることを特徴とする上記の請求項5〜6のいずれか1項に記載するチュ−ブ容器の製造法。
  8. 少なくともガスバリア性材料層を含む包装用材料からなる円筒状胴部と円筒状頭部とが、その内層および外層を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層を溶融、固着させて接合してなることを特徴とする上記の請求項1〜8のいずれか1項に記載するチュ−ブ容器の製造法。
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