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JP4265357B2 - 充填システム - Google Patents

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JP4265357B2 JP2003340474A JP2003340474A JP4265357B2 JP 4265357 B2 JP4265357 B2 JP 4265357B2 JP 2003340474 A JP2003340474 A JP 2003340474A JP 2003340474 A JP2003340474 A JP 2003340474A JP 4265357 B2 JP4265357 B2 JP 4265357B2
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Description

本発明は、容器内に充填液を充填する充填システムに係り、特に、高温の充填液を充填するホットパック充填や、固形物入りの充填液の充填などに有効な充填システムに関するものである。
飲料水等の製造ラインでは、高度の品質管理が要求されており、充填される液体および容器やキャップ等を完全に殺菌しなければならない。そこで、加熱した高温の液体を容器内に充填するホットパック充填が広く行われている。ホットパック充填は、容器内に充填される液体の温度を、一定範囲の高温に維持するように温度管理を行い、この高温の液体を、充填ノズルを介して容器内に充填し、キャッピングを行った後、この容器を横倒しにすることにより高温の充填液をキャップの内面や容器の上部内面に所定時間接触させてこれらの部分の殺菌を行うようになっている。
前記のように充填される液体の温度が所定範囲の高温になるように加熱しても、ラインの停止等により充填液の流れも停止し、充填液の温度が低下して基準温度以下になってしまう場合がある。このように充填液の温度が基準より低くなると、殺菌効果が低下してしまうため、温度の低下した充填液は充填することができず、充填を再開したときにブローしなければならない。
一定時間以上運転が停止した場合にライン内の充填液の温度が低下してしまうと、その充填液をブローしなければならず、ロスが大きいという問題が発生するため、一定時間以上運転が停止した場合に、配管内の液を戻すことにより、ロスする液の量を少なくすることができる充填システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された発明は、製品液を貯留するクッションタンクと、製品液を加熱殺菌する加熱殺菌装置と、加熱殺菌装置から送られた製品液を貯留するとともに、レベルセンサが設けられた微加圧タンクと、フィラに加圧して送液する加圧タンクと、加熱殺菌装置と微加圧タンクとの間に設けられた第1切換バルブと、第1切換バルブとクッションタンクとを接続する第1戻り通路とを備えた構成の飲料製造ラインに、さらに、加圧タンクとフィラとの間に第2切換バルブを設けるとともに、この第2切換バルブと前記クッションタンクとを接続する第2戻り通路を設けたものである。
この発明では、フィラが所定時間以上停止した場合に、第2切換バルブを第2戻り通路側へ切り換えて液体を回収するようにしている。
また、固形物入りの充填液の充填を行う充填装置では、フィラーボウル内に供給された充填液を攪拌羽根等により常に攪拌していないと、固形物が沈殿または浮上してしまい充填することができないという問題が発生する。そこで、循環ポンプを配置して充填を行いながら閉回路で循環を行うようにした充填装置がすでに提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載された発明は、フィラーボウルに接続する給液分岐管と戻り分岐管を設け、戻り分岐管をリターン管に接続し、さらに、このリターン管を、貯蔵タンクからの製品液を送液する給液ポンプの吐出側に接続された給液管に、循環ポンプを介して接続し、この給液管に前記給液分岐管を接続した構成を有している。
特開2001−72189号公報(第3−4頁、図1) 実用新案登録登録第2513276号公報(第2−3頁、図3)
特許文献1に記載した発明の構成では、充填装置の運転が一定時間以上停止した場合には、配管内の充填液を回収するようにしているので、充填液のロスを減少させることができるが、それでもなお第2切換バルブ以降のフィラ側の充填液は回収できず放出しなければならないので、充填液のロスが大きいという問題があった。
また、特許文献2に記載した発明の構成では、運転を停止すると充填液中の固形物が沈殿してしまうという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、運転停止中も充填液を循環させるようにして、固形物入りの充填液の固形物が沈殿することを防止できるとともに、ホットパック充填においては、充填液のロスを極めて少なくすることができる充填システムを提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明に係る充填システムは、充填液を貯留する充填液タンクと、充填液を容器内に充填する充填手段と、前記充填液タンクに充填液を供給する給液管と、この給液管に充填液を供給する送液手段とを備えており、さらに、少なくとも2本の給液管と、これら給液管を連通するバイパス通路と、このバイパス通路の回路を切り換える切換バルブとを設け、正常運転時には、前記複数の給液管を介して充填液タンクに充填液を供給するとともに、充填停止時には、前記切換バルブを切り換えて、いずれかの給液管により充填液を供給し、他の給液管で充填液タンクから充填液を戻すようにしたものである。
また、請求項2に記載の発明に係る充填システムは、前記送液手段が充填液を加熱する加熱手段を備えており、充填液タンクから戻された充填液を加熱して給液配管に送液することを特徴とするものである。
前記発明に係る充填システムでは、充填が停止した場合には、複数の給液管のいずれかにより充填液タンクに液体を供給し、その他の給液管により、充填液タンク内の充填液を戻すことによって充填液を循環させることができる。従って、充填システム内の充填液の温度低下を防止して、充填再開後にブローする液体の量を少なくすることができる。また、充填停止中も常に液体を循環させているので、固形物を含む充填液の場合でも固形物が沈殿することを防止することができる。
充填装置の停止中でも液温が低下することを防止し、運転再開時の昇温工程での液ブロー量を少なくするとともに、果肉等の固形物が混入した飲料でも、固形物が沈殿することを防止するという目的を、少なくとも2本の給液管と、これら給液管を連通するバイパス通路と、このバイパス通路の回路を切り換える切換バルブとを設けるという簡単な構成で達成することができる。
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る充填システムの全体の構成を簡略化して示す構成図であり、この充填システムで充填される液体(例えば、果肉等の固形物が混入した飲料)は、図示しない調合タンク内で調合され、クッションタンク2に送られて貯留される。なお、この実施の形態ではホットパック充填が行われるが、クッションタンク2に供給された時点では、液体は常温である。
前記クッションタンク2に貯留された液体は、ポンプ4によって加熱手段としてのヒーター(熱交換器)6に送られ、所定の温度に加熱されて殺菌された後、配管8を通って脱気タンク10に送られる。この脱気タンク10は大気開放型であり、前記液体を所定の時間(例えば2分間)貯留することにより、中に含まれているエアを排出する。なお、充填液の性質や充填形態によっては、脱気タンク10を省略しても良いし、また、前記特許文献1に記載されている微加圧タンクを採用しても良い。
前記脱気タンク10に貯留されてエアが排出された液体は、給液ポンプ12を介して給液管14に送られる。この給液管14(以下第1給液管と呼ぶ)にはバイパス通路16が接続され、さらにこのバイパス通路16には、切換バルブ18を介して第2の給液管20および戻し管22が接続されている。切換バルブ18は、通常の生産運転をしているときと、何らかのトラブル等が発生して停止した場合とで切り換えられるようになっており、停止検出センサ24からの検出信号に応じて制御装置26が出力する指令信号により切り換えられる。なお、停止検出センサ24は、例えば、充填装置28を回転させる駆動モータの停止信号や供給コンベヤ上の容器を検出するセンサ等を用いることができる。
第1給液管14および第2給液管20は、ロータリジョイント30を介して充填装置28の充填液タンク32に接続されている。充填装置28の充填液タンク32は、図2に示すように、環状をしており、第1および第2の給液管14、20は、それぞれ、複数本(この実施の形態では3本)の分岐管14a、20aを介してこの充填液タンク32に接続されている。これら各給液管14、20の分岐管14a、20aは、それぞれ等間隔で配置され、かつ、第1給液管14の分岐管14aと第2給液管20の分岐管20aとが円周方向に交互に配置されている。充填装置28の充填液タンク32には、その外周側に円周方向等間隔で複数の充填手段(充填バルブ)34が設けられており、前記第1および第2の給液管14、20を介して充填液タンク28内に供給された充填液を、これら充填バルブ34を介して容器(図示せず)内に充填するようになっている。
前記切換バルブ18に接続されている戻し管22は、ポンプ36およびクーラ(熱交換器)38を介してクッションタンク2に接続されており、後に説明するようにこの切換バルブ18を切り換えて第2給液管20と戻し管22とを接続したときには、充填液タンク32内の液体をクーラー38により冷却してクッションタンク2に戻すことができるようになっている。
以上の構成に係る充填システムの作動について説明する。通常の運転時には、切換バルブ18を切り換えることによりバイパス通路16と第2給液管20とを接続するとともに、戻り通路22を第1および第2の給液管14、20から遮断しており、脱気タンク10内の液体を第1給液管14および第2給液管20の双方に送液できるようにしている。
容器内に充填される液体は、図示しない調合タンク内で調合され、クッションタンク2に送られて貯留される。この時点では液体は常温である。クッションタンク2内の液体は、ポンプ4によって吐出され、ヒーター6に送られて所定の温度まで加熱されて滅菌された後、脱気タンク10に送られる。脱気タンク10でエアが排出された液体は、給液ポンプ12によって充填液タンク32に供給される。
前記給液ポンプ12から吐出された液体は、第1給液管14と、この第1給液管14に接続されたバイパス通路16に送られる。さらにバイパス通路16は、図3(a)に示すように、第2給液管20に接続されるとともに、戻し管22とは遮断されているので、給液ポンプ12から吐出された液体は第1給液管14および第2給液管20の両方から、それぞれの分岐管14a、20aを介して充填装置28の充填液タンク32に供給される。
一方、充填装置28が停止した場合には、停止検出センサ24がこれを検出し、この検出信号によって制御装置26が切換バルブ18を切り換える。この場合には、図3(b)に示すように、第1給液管14に接続されているバイパス通路16が、第2給液管20および戻し通路22と遮断され、第2給液管20と戻し通路22とが接続される。
この状態で、ポンプ4によってクッションタンク2から送り出された液体は、ヒーター6を通って加熱されて脱気タンク10に供給され、さらに、給液ポンプ12の作動により吐出された液体は、切換バルブ18によって第2給液管20には送られず、第1給液管14のみに送液されて充填液タンク32に供給される。充填装置28が停止しているので、充填液タンク32内に供給された液体は、充填バルブ34によって容器に充填されることはなく、第2給液管20および戻し管22から、クーラー38を通って冷却された後、クッションタンク2に戻される。ホット充填の場合には、充填液タンク32から還流する液体をそのままクッションタンク2に戻してしまうと、クッションタンク2内の温度が上昇してしまい、その後、ヒータ6を通過して供給される際にさらに液温が上昇して設定温度を超えてしまう。そのため、クッションタンク2から還流する液体をクーラー38によって冷却してクッションタンク2内に貯留されている液体の温度とほぼ同じ温度に下げるようにしている。
前述のように、充填装置28の停止時には、クッションタンク2、ヒータ6、脱気タンク10、第1給液管14、充填液タンク32、第2給液管20、戻し管22およびクーラー38を介してクッションタンク2に戻る閉回路を循環させるようにしているので、この充填システム内のほとんど全ての液体が設定温度を維持される。従って、運転再開時にブローしなければならない液量が極めて少なく(充填液タンク32から充填バルブ34に至る通路内の極めて少量である)、充填液のロスを最少にすることができる。また、運転停止中にも常に充填液を循環させているので、固形物入りの液体の場合でも、固形物が沈殿してしまうことがない。
なお、前記実施の形態では、固形物入りの液体をホットパック充填する場合について説明したが、このような場合に限定されるものではなく、例えば、固形物入り飲料をホットパックでない常温充填する場合や、固形物を含む飲料以外の通常の飲料をホットパック充填する場合にも適用できることは言うまでもない。また、前記実施の形態では、ホットパック充填を行うためにヒータ6およびクーラー38を配置してあるが、常温での充填を行う場合には、ヒータ6およびクーラー38は必要なく、省略することもできる。この場合には、クッションタンク2から供給される液体は、直接脱気タンク10に送られ、また、充填装置28の停止時に還流される液体は、クーラー38を通らずそのままクッションタンク2に戻される。
充填システムの全体の構成を簡略化して示す概略構成図である。(実施例1) 前記充填システムの充填液タンクと給液管との接続状態を示す平面図である。 図(a)は前記充填システムの正常運転時の液体の流れを示す図、(b)は充填装置の停止時の液体の流れを示す図である。
符号の説明
4 送液手段(ポンプ)
6 送液手段(ヒータ)
10 送液手段(脱気タンク)
12 送液手段(給液ポンプ)
14 給液管(第1給液管)
16 バイパス通路
18 切換バルブ
20 給液管(第2給液管)
32 充填液タンク
34 充填手段(充填バルブ)

Claims (2)

  1. 充填液を貯留する充填液タンクと、充填液を容器内に充填する充填手段と、前記充填液タンクに充填液を供給する給液管と、この給液管に充填液を供給する送液手段とを備えた充填システムにおいて、
    少なくとも2本の給液管と、これら給液管を連通するバイパス通路と、このバイパス通路の回路を切り換える切換バルブとを設け、
    正常運転時には、前記複数の給液管を介して充填液タンクに充填液を供給するとともに、充填停止時には、前記切換バルブを切り換えて、いずれかの給液管により充填液を供給し、他の給液管で充填液タンクから充填液を戻すことを特徴とする充填システム。
  2. 前記送液手段は充填液を加熱する加熱手段を備えており、充填液タンクから戻された充填液を加熱して給液管に送液することを特徴とする請求項1に記載の充填システム。
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