JP4264687B2 - 色処理方法、記憶媒体、および色処理装置、画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、L* a* b* やRGBなどの色空間における色信号を、墨を含む4色の色信号に変換する色処理方法および色処理装置、そのような色処理方法を実現するプログラム等を格納した記録媒体、さらにそのような色処理装置を搭載した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式などによってカラー画像をカラー印刷する際には、通常、黄(Y),マゼンタ(M),シアン(C),墨(K)による4色印刷がよく用いられている。一方、一般的な色信号は、デバイスに依存しないL* a* b* 、L* u* v* 色空間や、モニタ信号等で用いられているRGB色空間など、3次元色空間上の色信号である。したがって、カラー画像をカラー印刷する場合には、3次元色空間上の色信号を4次元色空間へ変換する必要がある。しかし、この変換は異なる次元間の変換であるため1対1には対応せず、3次元色空間上の色信号と、その色信号を再現する4色色信号の組み合わせは複数存在する。
【0003】
この3次元色空間上の色信号と4次元色空間における4色色信号の組み合わせを決定するための方法としては、Y,M,Cの量を算出してから下色除去を行って墨(K)を追加する方法と、K量を何らかの方法で最初に決定しておき、このK量に応じたY,M,Cの量を決定する方法とがある。最近は、色再現性などの点から後者の方法が主流であり、種々の方法が試みられている。
【0004】
例えば、特開平5−292306号公報に記載されている方法では、まず、Y=0%またはM=0%またはC=0%の条件下で対象色信号を再現する4色色信号のK量(アクロマチック墨量)に対して予め設定された重み付けをして新たなK量を決定する。そして、そのK量に従って対象色信号を再現するY,M,Cの量を決定するようにしたものである。これにより、高精度の色再現を実現しつつ、同時に、目的に応じた墨量の制御が可能になる。
【0005】
また、特開平6−242523号公報に記載されている方法では、まずY=0%またはM=0%またはC=0%またはK=100%の条件下で対象色信号を再現する4色色信号のK量(最大墨量)を算出する。また、Y=100%またはM=100%またはC=100%またはK=0%の条件下で対象色信号を再現する4色色信号のK量(最小墨量)を算出する。このようにして算出された最大墨量及び最小墨量を用いて、これらの間で予め設定されたパラメータにより新たなK量を決定し、そのK量に従って対象色信号を再現する新たなY,M,Cの量を決定するようにしたものである。これにより、墨を含む4色で再現可能な色域を最大限に使用することができる。
【0006】
ここで、一般的な出力デバイスには、カバレッジ制限という条件が課せられる。カバレッジ制限とは、色信号を再現する際に使用されるトナーやインクなどの記録材の総量に上限を設けることである。主に、トナーやインク等の記録材が使用されすぎたことによる再現性能の低下やプリント表面の盛り上がりを低減したり、出力デバイスを保護するために用いられる。
【0007】
しかしながら、上述のような従来の方法は、いずれもカバレッジ制限を考慮していない。そのため、予め設定されたパラメータによる墨量の制御を行った場合に、再現可能な色域であるにもかかわらず再現できない場合がある。すなわち、算出されたY,M,C,Kの量が0%〜100%の範囲から外れてしまうため、結果的に色域圧縮が生じてしまい、色再現精度が悪くなってしまう。
【0008】
図14は、従来の方法における明度と墨量の関係の一例を示すグラフである。図14においては、ある彩度及び色相であって明度の異なる色における墨量を示している。図14では、横軸をL* (明度)とし縦軸を墨(K)量とし、L* に対する最大墨量の軌跡と最小墨量の軌跡の一例をそれぞれ実線と破線で示している。このとき、上述の特開平6−242523号公報に記載されている方法では、太い実線と太い破線に囲まれた範囲でK量を制御することが可能となる。この例では、L* ≧Bの明度範囲が色再現域となる。
【0009】
しかしながら、通常はカバレッジ制限が存在する。図中、縦軸に平行な細い破線(L* =A)によって、4色で再現可能でカバレッジ制限を満たす限界明度を示している。このようなカバレッジ制限のため、斜線で示した範囲のK量が使用されるとY,M,Cは0%〜100%の範囲から外れてしまい、再現することができなくなってしまう。特に、斜線で示した範囲のうちカバレッジ制限を考慮した上で4色で再現可能な範囲(L* ≧A)については、正確に再現可能であるにもかかわらず、K量の決定が適切でないために再現できなかった。
【0010】
また、墨を含まない3色領域において、最も総色材量の大きくなるのは明度、彩度ともに低い方の外郭上であり、このような外郭上での総色材量がカバレッジ制限を超えることが十分考えられる。しかしながら、カバレッジ制限を満足するためにYMCを墨で置き換える場合も、適切なKを算出することはできなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、対象色空間の色信号から墨を含む4色色信号を生成する際に、カバレッジ制限を考慮した適切な墨量を算出することによって色再現精度を向上させることができ、さらに予め設定されたパラメータによる墨量の制御を行うことによって明度、彩度および色相などに応じて好ましい墨量を調節することが可能な色処理方法および色処理装置、そのような色処理方法を実現するプログラム等を格納した記録媒体、さらにそのような色処理装置を搭載した画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理方法において、カバレッジ制限を満足して且つ色域が最大限となるように墨量を決定することを特徴とし、さらにはカバレッジ制限を満足して色域を最大限に使用できる曲面上の代表点に対する墨量を決定し、該墨量を用いて全体の墨量を決めることを特徴とするものである。
【0013】
例えば、前記対象色空間における墨を除く3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の代表色信号と該代表色信号に対するアクロマチック墨量に該代表色信号に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じて算出した墨量である最適墨量とを対応づけた組と、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の色信号である代表色信号と該代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量を最適墨量として対応づけた組を作成し、前記対象色空間における色信号に対する最適墨量を前記対象色空間における前記代表色信号と前記代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測し、予測した最適墨量と前記対象色信号とから墨を除く残りの3色を予測して墨を含む4色色信号を算出することができる。このとき、部分色空間に属する複数の代表色信号と対応する最適墨量の組として、少なくとも部分色空間の外郭上に属する複数の代表色信号と対応するカバレッジ制限を満足する最適墨量の組を含むことができ、さらに1ないし複数の前記代表色信号について該代表色信号と該代表色信号に対応するカバレッジ制限を満足する最適墨量の組を含むことができる。
【0014】
また例えば、前記対象色空間における墨を除く3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の代表色信号と該代表色信号に対するアクロマチック墨量に該代表色信号に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じて算出したカバレッジ制限を満足する墨量である最適墨量とを対応づけた組と、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の色信号である代表色信号と該代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量を最適墨量として対応づけた組を作成し、前記対象色空間における色信号に対する最適墨量を前記対象色空間における前記代表色信号と前記代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測し、予測した最適墨量と前記対象色信号とから墨を除く残りの3色を予測して墨を含む4色色信号を算出することができる。
【0015】
さらに、このような色処理方法とともに、このような色処理方法を実現した色処理装置、および、このような色処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータが読取可能な記憶媒体を提供するものである。
【0016】
このように、本発明ではカバレッジ制限を考慮したモデルに基づいて最適墨量を決定するので、カバレッジ制限によって色再現できなくなったり、不必要な色域圧縮を防止して、正確に色を再現することが可能になる。
【0017】
ここで、墨を含んだ4色で表現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域の最外郭面の代表色信号を求めるため、3色で表現可能な色域の内部もしくは外郭上の対象色空間における色信号を始点とした高彩度方向または低明度方向あるいは高彩度及び低明度方向に伸びる半直線上を探索することによって求めることができる。
【0019】
さらに、対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する代表色信号に対する最適墨量は、代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量としたり、代表色信号に対するアクロマチック墨量を0%から100%の範囲にクリッピングした墨量とすることができる。
【0020】
また部分色空間に属する代表色信号に対する最適墨量は、代表色信号に応じ、例えば明度、彩度、色相の少なくともいずれか1つに依存した墨制御パラメータを代表色信号に対するアクロマチック墨量に乗じて算出した墨量等とすることができる。このとき、カバレッジ制限を超えることが十分に考えられる部分色空間内の代表色信号あるいは部分色空間の外郭上の代表色信号では、代表色信号と対応する最適墨量から生成したYMCの総色材量がカバレッジ制限を満たすように、初めに与えられた最適墨量とアクロマチック墨量の間を探索することにより、最適墨量を調整することができる。
【0021】
最大墨量は、代表色信号を0%と100%でクリッピングしたアクロマチック墨量による4色信号で再現可能な場合はそのアクロマチック墨量とし、再現できない場合は、代表色信号から最小墨量を算出し、算出した最小墨量と100%の間を探索することで算出することができる。このときの最小墨量は、4色色信号の墨を除く3色の信号のうちの1つを順に100%として、代表色信号から予測される墨以外の2色がともに100%以下となるまで3色の信号の予測を繰り返し、予測した墨以外の2色がともに100%以下となった時点で予測されている墨量を0%から100%の範囲にクリッピングすることによって算出することができる。
【0022】
またアクロマチック墨量は、4色色信号の墨を除く3色のうち、最初に任意の色を0として前記代表色信号から残りの3色を予測し、予測された墨を除く2色のいずれかが負である場合には値が小さい方の色を0として、代表色信号から予測される墨以外の2色がともに非負となるまで残りの3色の信号の予測を繰り返し、予測した墨以外の2色がともに非負となった時点で予測されている墨量を0%から100%の範囲にクリッピングすることによって算出することができる。
【0023】
上述のような色処理方法を用い、対象色空間内の複数の代表点を対象色信号として得られた複数の4色色信号を対象色信号と対応付けて多次元変換テーブルを生成し、その多次元変換テーブルを用いて対象色空間における任意の色信号から4色色信号への色変換を行うことができる。あるいは、同様に対象色空間内の複数の代表点を対象色信号とし、得られた4色色信号と対象色信号との対応関係から、カラー入力画像を色変換するための係数を生成し、生成した係数を用いて対象色空間における任意の色信号から4色色信号への色変換を行うことができる。またこのようにして生成した多次元変換テーブルや係数を書き込んだ記憶媒体を提供することもできる。さらに、このような多次元変換テーブル、あるいは係数に基づいて色変換を行う色処理装置、さらにはそのような色処理装置を設けた画像形成装置を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、11は最適墨量算出部、12はYMCKモデリング部、13は調整墨量算出部、14は制限墨量算出部、15は最適墨量モデリング部、16は最適墨量決定部、17はYMCK信号算出部、18はDLUT格子点信号生成部である。この実施の形態では,対象色空間をCIELAB(L* a* b* )色空間とし、墨を含む4色色信号をY,M,C,Kとした場合について説明する。ただし、本発明は色空間や4色色信号をこれに限定するものではなく、CIELUV(L* u* v* ),RGBなどの他の色空間や、他の墨を含む4色色信号でも適用することができる。
【0025】
最適墨量算出部11は、対象色空間(L* a* b* 色空間)における色信号に対する最適墨量を、対象色空間における代表色信号と、その代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測する。このとき用いる代表色信号として、少なくとも、3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の色信号とともに、墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する曲面上に属する複数の色信号を用いる。最適墨量算出部11は、YMCKモデリング部12,調整墨量算出部13,制限墨量算出部14,最適墨量モデリング部15,最適墨量決定部16などを含んでいる。
【0026】
YMCKモデリング部12は、任意の方法で対象色空間における出力デバイスのモデリングを行う。モデリングの方法としては、例えば、重み付き線形回帰、ニューラルネットや重み付き平均の方法などを用いることができる。もちろん、Y,M,C,K,L* ,a* ,b* のいずれか4つの値から残りの3つの値を予測することができるモデルを構築できれば、どのような方法を用いてもよい。この例においては、特開平10−262157号公報に記載されている重み付き線形回帰による方法を用いることにする。このYMCKモデリング部12では、適当な組み合わせのY,M,C,Kを実際にプリントしてカラーパッチを作成し、このカラーパッチを実際に測色してL* ,a* ,b* の値を求めて、Y,M,C,Kの値とL* ,a* ,b* の値との複数の組を作成するものとする。
【0027】
調整墨量算出部13は、墨を除く3色で表現できる色域のL* a* b* を複数個選択して、このL* a* b* からアクロマチック墨量を算出し、このアクロマチック墨量にL* a* b* に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じることで調整墨量を算出する。ここで、アクロマチック墨量とは、不要色を0とした場合の墨量のことである。
【0028】
図2は、本発明の第1の実施の形態における最適墨量の算出に用いるL* a* b* 値の一例の説明図である。図2では、L* a* b* 色空間においてL* 軸を含む仮想的なL* とC* の2次元平面を示している。この2次元平面においてY,M,C,Kにより再現可能な部分空間は限られている。特に図2では、Kを除くY,M,Cの3色で表現可能な色域(部分空間)に斜線を付して示している。調整墨量算出部13では、この斜線を付した色域内のL* a* b* を複数個選択して調整墨量を算出する。図2では選択したL* a* b* を黒丸で示している。なお、その他の事項については後述する。
【0029】
この例では、YMCKモデリング部12で作成したYMCKとL* a* b* との複数の組を用いた重み付き線形回帰により、YMC色空間における各軸をn分割してできる格子点である(n+1)3 個のYMCK(Kは常に0)の値から(n+1)3 個のL* a* b* の値を予測して、この予測された複数のL* a* b* を選択することにした。
【0030】
図3は、L* a* b* からアクロマチック墨量を算出する処理の一例を示すフローチャートである。まずS21において、墨を除いたYMCのいずれかを0としてL* a* b* からKと残りの2色を予測する。YMCのうちどれを0にするかは任意であるが、少しでも計算量を減らしたい場合はL* a* b* の値から不要色である確率の高い色を最初に0とするとよい。ここでは、最初にYを選択したことにして説明する。したがって、Y=0,L* ,a* ,b* からM,C,Kを予測することになる。この予測は、YMCKモデリング部12で作成したYMCKとL* a* b* との複数の組を用いて重み付き線形回帰により行うことができる。
【0031】
次にS22において、予測された残りの2色、この場合はM,Cのいずれかが負であるか否かを調べる。ある色を0とした時に墨を除く他の色の予測結果が0とした色よりも小さくなる、すなわち、負になるということは、0とした色が不要色でないことを示す。S22では、このような場合を判定する。いずれかが負であった場合は、選択した色が不要色でなかったことを示すので、S23において、予測された残りの2色MとCのうち不要色である確率が高いと考えられる色、すなわち、MとCの小さい方を0としてL* a* b* からKと残りの2色を予測する。ここでは、M<Cであったことにして説明する。したがって、M=0,L* ,a* ,b* からY,C,Kを予測することになる。
【0032】
この予測結果に対しても、前回と同様に予測された残りの2色、この場合はY,Cのいずれかが負であるか否かをS24において調べる。いずれかが負であった場合は、選択した色が不要色でなかったことになる。この場合にはS25において、K以外のまだ0としていない色を0として、L* a* b* からKと残りの2色を予測する。ここでは、C=0,L* a* b* からY,M,Kを予測することになる。
【0033】
この予測結果に対しても、S26において、予測された残りの2色のいずれかが負であるか否かを調べる。不要色は必ず存在するため、3回目の予測結果である残りの2色は非負になるはずであるが、予測誤差などによっていずれかが負になってしまう場合がある。この場合には、S27において、3回の予測においてYMCの最小値がもっとも大きかったときの予測値を正しい予測値として扱うことにする。
【0034】
各条件判定において予測した残り2色がどちらも負でなかった場合、もしくは、予測誤差を考慮して正しいとする予測値を選択した場合に予測されているKが、不要色を0とした場合の墨量である。そしてS28において、この墨量が負の場合は0%とし、100%を超えている場合は100%とすることで、アクロマチック墨量を算出することができる。
【0035】
調整墨量算出部13は、墨量を目的に応じてコントロールするために、図3に示した方法により算出したアクロマチック墨量に対して、明度,彩度及び色相の少なくともいずれか1つに依存する墨制御パラメータを乗じて調整墨量を算出する。この墨制御パラメータはテーブルの形で予め目的に合わせて設定しておいてもよいし、L* a* b* を入力として墨制御パラメータを出力とする関数によりその都度算出するように構成してもよい。
【0036】
選択されたL* a* b* は3色で表現できる色域に属しているため調整墨量を使用してYMCKを生成した場合、総色材量は低く抑えられてカバレッジ制限を超えることはほとんどない。しかしながら、指定されたカバレッジ制限が300%未満の値でかつ墨制御パラメータが0%に近い場合にはカバレッジ制限を満足しない場合もある。このようなことが想定される場合には、選択したL* a* b* に対する調整墨量を使用してYMCKを生成し、カバレッジ制限を満足しているか否かを調べる処理を追加することが望ましい。そして、カバレッジ制限を満足していなかった場合は、その選択されたL* a* b* を対象から外すようにすればよい。
【0037】
上述のように、この例では墨を除く3色で表現できる色域のL* a* b* を使用したが、墨を含む3色で再現できる色域のL* a* b* を用いてもよい。一般に、墨を含む3色で再現できる色域の方が墨を除く3色で表現できる色域よりも広いため、目的に応じて調整できる墨量に対応するL* a* b* の範囲が広がり、調整の効果を出しやすいという利点がある。その反面、墨を含む3色で再現できる色域にはK=0にすると再現できない色域が存在する。したがって、墨制御パラメータを極端に小さくして算出された調整墨量が0に非常に近くなった場合、対象のL* a* b* をYMCKでは再現できなくなってしまうため、墨制御パラメータの設定には注意が必要となる。当然ながら、墨を除く3色で表現できる色域はK=0で再現可能なためこのような問題は発生しない。
【0038】
このようにして調整墨量算出部13において、3色で再現可能な色域のL* a* b* とこのL* a* b* に対応する目的に応じてコントロールされた調整墨量との複数の組を作成することができる。
【0039】
制限墨量算出部14は、墨を含んだ4色で表現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭上のL* a* b* を複数選択して、この選択されたL* a* b* とこれに対応する最大墨量との複数の組を算出する。上述の図2において、4色で表現可能な色域の外郭を破線で示し、さらにカバレッジ制限を満足する色域の外郭を太い実線で示している。墨を用いることによって表現可能な色域は、3色のみで表現可能な斜線を付して示した色域よりも広がる。しかし、4色を用いて表現可能な色域のうち、図2において太い実線と破線で囲まれた色域については、カバレッジ制限により実際には再現されず、意図しない色域圧縮が発生してしまう領域である。この制限墨量算出部14では、図2における太い実線で示したカバレッジ制限を満足する色域の外郭上のL* a* b* を複数選択する。選択した色を白丸によって示している。
【0040】
図4は、墨を含んだ4色で表現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭上のL* a* b* の選択方法の一例の説明図である。まず、図4に黒丸で示したような3色で再現できる色域外郭面S上にあり且つ3次色である適当なL* a* b* を色域内点Aとして算出する。この色域内点Aの算出は、例えば、YMCKモデリング部12で作成したYMCKとL* a* b* との複数の組を用いた重み付き線形回帰により、YMC色空間における各軸をn分割してできる格子点のうち、YMC全てが非0であり且つYMCの少なくともいずれか一つが100%となるYMCK(Kは常に0%)の値からL* a* b* の値を予測することで算出することができる。
【0041】
こうして算出された色域内点Aは、3色で表現できる色域に属しているため、アクロマチック墨量を使用してYMCKを生成した場合、総色材量は低く抑えられており、カバレッジ制限を超えることはほとんどない。しかしながら、指定されたカバレッジ制限が極端に低い値、例えば、200%程度に設定されている場合にはカバレッジ制限を満足しない場合もある。このようなことが想定される場合には、選択した色域内点に対するアクロマチック墨量を使用してYMCKを生成してカバレッジ制限を満足しているか否かを調べる処理を追加することが望ましい。そして、カバレッジ制限を満足していなかった場合は、続行不可能として中断するか、もしくは、カバレッジが減少する方向(通常は高明度および低彩度方向)にカバレッジ制限を満足するL* a* b* を探索して色域内点Aを算出すればよい。
【0042】
上記の方法以外でも、色域内点Aは、カバレッジ制限を満足して且つ4色で再現可能な色域内の点を算出できる方法であればどのような方法でもよい。例えば、ランダムに選択したL* a* b* に対して上記の条件を満足するL* a* b* のみを選択するという方法を用いてもよい。
【0043】
次に、図4に白丸で示したような色域外点Bを設定する。この例における色域外点Bは、色域内点AのL* を0とした色である。ここではL* =0としたが、この色域外点Bは、墨を含む4色で再現できないか、もしくは、カバレッジ制限を満足しない点であって、カバレッジが増加する方向(通常は低明度、高彩度方向)にあればどのような点でもかまわない。したがって、もし、L* =0とした点が墨を含む4色で再現可能でカバレッジ制限を満足する可能性があるならば、例えば、L* を負に設定することもできる。また、この色域外点Bは、対応する色域内点AとのL* a* b* 空間における距離が近いほうが後述する二分探索にとって好ましいため、彩度などに応じて色域外点BのL* の値を適当な正の値に設定することもできる。
【0044】
そして、色域内点Aと対応する色域外点Bの間で二分探索を行い、墨を含む4色で再現可能でカバレッジ制限を満足する境界のL* a* b* を算出する。一般に、墨を最大限に加えたYMCKの組み合わせのときに総色材量は最小になる。これを用い、二分探索の過程で対象となるL* a* b* に対応する最大墨量を算出し、この最大墨量とL* a* b* とからYMCの予測を行い、YMCKが0%〜100%の範囲内であり、且つYMCKの総和、つまり、総色材量がカバレッジ制限値以下であれば、墨を含む4色で再現可能でカバレッジ制限を満足するものとすればよい。また、YMCKが範囲外もしくは総色材量がカバレッジ制限値よりも大きい場合は、条件を満足しないとして、さらに二分探索を実施する。なお、条件を満足した場合には、そのときの最大墨量を保存しておく。この結果、墨を含んだ4色で表現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭上のL* a* b* を選択することができる。そして、二分探索の過程で条件を満足した場合に保存しておいた最大墨量を、そのL* a* b* に対応する制限墨量とする。
【0045】
上述の説明では色域内点Aと色域外点Bとの間で二分探索を行う方法を用いたが、墨を含む4色で再現可能でカバレッジ制限を満足する境界のL* a* b* を算出できる方法であれば、どのような方法を用いてもよい。例えば、L* =0となる点から色差最小でYMCKが0%〜100%の範囲内であり且つ総色材量がカバレッジ制限値以下となる点を探索により算出するようにしてもよい。
【0046】
図5は、本発明の第1の実施の形態においてL* a* b* から最大墨量を算出する処理の一例を示すフローチャートである。まずS31において、図3で示した方法などにより、処理対象となるL* a* b* からアクロマチック墨量Kachro を算出する。そして、L* ,a* ,b* ,Kachro からY,M,Cを予測する。この予測は、YMCKモデリング部12で作成したYMCKとL* a* b* との複数の組を用いて重み付き線形回帰により行うことができる。
【0047】
次にS32において、S31で予測したYMCがそれぞれ0%〜100%の範囲に入っているか否かを調べる。範囲に入っている場合は、S33において、この算出したアクロマチック墨量を最大墨量Kmax として処理を終了する。
【0048】
範囲に入っていない場合は、S34において、後述する図13に示す方法などによって、処理対象となるL* a* b* から最小墨量Kmin を算出する。そして、L* ,a* ,b* ,Kmin からY,M,Cを予測する。この予測は、YMCKモデリング部12で作成したYMCKとL* a* b* との複数の組を用いて重み付き線形回帰により行うことができる。
【0049】
次にS35において、S34で予測したYMCがそれぞれ0%〜100%の範囲に入っているか否かを調べる。範囲に入っていない場合は、対象のL* a* b* は再現不可能な色でありKmax は存在しない。したがって、S36において最大墨量Kmax は存在しないとして処理を終了する。
【0050】
範囲に入っていた場合は、算出した最小墨量Kmin とK=100%の間に最大墨量Kmax が存在すると考えられる。S37において、最小墨量Kmin とK=100%との間で最大墨量Kmax を探索する。例えば、対象のL* a* b* と、最小墨量Kmin とK=100%との間で選択されたKtermとからYMCを予測し、この予測したYMCが[0%,100%]の範囲に入っているか否かという条件で二分探索を行う。S38において、S37における二分探索を繰り返すことによって得られた最終的なKtermを最大墨量Kmax とすればよい。このようにして、所望の最大墨量Kmax を算出することができる。
【0051】
図6は、本発明の第1の実施の形態において最大墨量を算出する過程で必要となるL* a* b* から最小墨量を算出する処理の一例を示すフローチャートである。上述の図5のS34において最小墨量Kmin を算出するが、図6にそのときの処理の一例を示している。
【0052】
まずS41において、墨を除いたYMCのいずれかを100%としてL* a* b* からKと残りの2色を予測する。YMCのうちどれを100%にするかは任意であるが、少しでも計算量を減らしたい場合はL* a* b* の値から主要色である確率の高い色を最初に100%とするとよい。ここでは、最初にYを選択したことにして説明する。したがって、Y=100%,L* ,a* ,b* からM,C,Kを予測することになる。この予測は、YMCKモデリング部12で作成したYMCKとL* a* b* との複数の組を用いて重み付き線形回帰により行うことができる。
【0053】
次にS42において、S41で予測された残りの2色、この場合はM,Cのいずれかが100%を超えているか否かを調べる。主要色を100%とした時に墨を除く他の色の予測結果が主要色よりも大きくなる、すなわち、100%を超えるということは、100%とした色が主要色でないことを示す。S42ではこのように100%とした色が主要色か否かを判定している。
【0054】
いずれかが100%を超えている場合は、選択した色が主要色でなかったことになる。この場合には、S43において、予測された残りの2色MとCのうち主要色である確率が高いと考えられる色、すなわち、MとCの大きい方を100%としてL* a* b* からKと残りの2色を予測する。ここでは、M>Cであったことにして説明する。したがって、M=100%,L* ,a* ,b* からY,C,Kを予測することになる。
【0055】
この予測結果に対しても、前回と同様に予測された残りの2色、この場合はY,Cのいずれかが100%を超えているか否かをS44において調べる。いずれかが100%を超えていた場合は、選択した色が主要色でなかったことを示す。この場合には、S45において、K以外のまだ100%としていない色を100%として、L* a* b* からKと残りの2色を予測する。ここでは、C=100%,L* a* b* からY,M,Kを予測することになる。
【0056】
主要色は必ず存在するため、3回目の予測結果である残りの2色は100%以下になるはずである。しかし、予測誤差などによっていずれかが100%を超えてしまう場合がある。S46においてこのような場合を判定し、いずれかが100%を超えている場合には、S47において、3回の予測においてYMCの最大値がもっとも小さかった回の予測値を正しい予測値として扱うことにする。
【0057】
S42,S44,S47の各条件判定において予測した残り2色がどちらも100%を超えていなかった場合、もしくは、S47において予測誤差を考慮して正しいとする予測値を選択した場合、予測されているKが主要色を100%とした場合の墨量である。そして、S48において、この墨量が負の場合は0%とし、100%を超えている場合は100%とすることで、最小墨量を算出することができる。
【0058】
また、図3で説明した0%〜100%の範囲にクリッピングしたアクロマチック墨量とL* a* b* によってYMCを予測することで、実際には4色で再現可能な色域の大部分のYMCKを予測することができる。図5、図6で説明したようにアクロマチック墨量と等しくない最大墨量を算出する場合には探索が不可欠であり、その結果、処理時間がかかってしまうため、上述の二分探索の過程で使用する最大墨量としてクリッピングしたアクロマチック墨量を用いてもよい。
【0059】
このようにして、墨を含む4色で再現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域外郭上のL* a* b* と、このL* a* b* に対応する制限墨量の複数の組を作成することができる。
【0060】
最適墨量モデリング部15は、調整墨量算出部13で算出したL* a* b* と対応する調整墨量との複数の組、および、制限墨量算出部14で算出したL* a* b* と対応する制限墨量との複数の組から、L* a* b* と最適墨量との間のモデリングを行う。モデリングの方法としては、例えば、重み付き線形回帰、ニューラルネットや重み付き平均の方法などを用いて求めることができる。もちろん、そのほか、L* ,a* ,b* から最適な墨量を予測することができるモデルを構築できればどのような方法を用いてもよい。また、予測モデルを構築せずに、線形補間などといった各種の補間手法を用いてもよい。この例においては、特開平10−262157号公報に記載されている重み付き線形回帰による方法を用いることにし、この最適墨量モデリング部15では、調整墨量算出部13で算出したL* a* b* と対応する調整墨量の複数の組、および、制限墨量算出部14で算出したL* a* b* と対応する制限墨量との複数の組を単純に合わせて、L* a* b* と対応する最適墨量の複数の組を作成するものとする。
【0061】
図7は、本発明の第1の実施の形態における明度と墨量の関係の一例を示すグラフである。図7においては、上述の図14と同様、ある彩度及び色相であって明度の異なる色における墨量を示している。また、横軸をL* (明度)とし縦軸を墨(K)量としている。ここで、4色で表現できる色域の外郭をB、4色で表現できるとともにカバレッジ制限を満たす色域の外郭をA、墨を除く3色で表現できる色域の外郭をCとして示している。また、L* に対する最大墨量の軌跡を破線で示しており、この軌跡上の白丸は、墨を除いた3色で再現できる色域(L* ≧C)内のL* に対するアクロマチック墨量を示している。また、このアクロマチック墨量に適切な墨制御パラメータを乗じた調整墨量を黒丸で示し、この軌跡の一例を実線で示している。3色で再現できる色域外(L* <C)については、墨を含む4色で再現でき且つカバレッジ制限を満足するL* に対する制限墨量が黒い四角で示している。白い四角は、カバレッジ制限を考慮しない場合の墨を含む4色で再現できる色域外郭(B)上のL* に対する最大の墨量である。
【0062】
最適墨量モデリング部15では、図7において黒丸と黒い四角で示した調整墨量及び制限墨量(及び対応するL* a* b* )に基づいて、実線で示すようなL* と墨量の関係をモデリングする。図7では説明の都合上、L* と墨量の関係を示したが、実際には、3次元空間におけるL* a* b* と墨量との関係がこのようにモデリングされる。
【0063】
最適墨量決定部16は、入力されたL* a* b* から、最適墨量モデリング部15で構築したモデルを使用して最適墨量を決定する。この例では、最適墨量モデリング部15で作成したL* a* b* と最適墨量との複数の組を用いて重み付き線形回帰によりL* a* b* から最適墨量を予測することによって、最適墨量を決定する。
【0064】
このような構成によって、最適墨量算出部11は、この例ではDLUT格子点信号生成部18から入力されるL* a* b* について、最適墨量モデリング部15によるL* a* b* と最適墨量との間のモデルに基づいて、最適墨量を予測することができる。
【0065】
YMCK信号算出部17は、最適墨量決定部16に入力されたL* a* b* と最適墨量決定部16で算出した最適墨量を用いて、YMCKモデリング部12で構築したモデルによりYMCを予測し、入力されたL* a* b* を再現するYMCKを算出する。この例では、YMCKモデリング部12で作成したL* a* b* とYMCKとの複数の組を用いて、重み付き線形回帰により入力されたL* a* b* と対応する最適墨量からYMCを予測する、このようにして、入力されたL* a* b* に対応するYMCKを決定することができる。
【0066】
図1に示した例では、上述のような最適墨量算出部11及びYMCK信号算出部17を用いて、多次元変換テーブル(DLUT)を生成する例を示している。生成するDLUTは、この例では、L* a* b* 色空間の各軸を分割し、その格子点のL* a* b* にYMCK信号を対応付けた3次元のテーブルである。任意の色信号が入力されたときに、その入力された色信号に対応する格子点あるいは近傍の格子点から、入力された色信号に対応するYMCK信号を例えば補間などによって求めて出力する。
【0067】
このようなDLUTを生成するため、DLUT格子点信号生成部18は、格子点に相当するL* a* b* を生成して最適墨量決定部16に入力する。例えば、L* を0〜100、a* ,b* を−128から128までとして、各軸を16分割してできる173 =4913個の格子点に対応するL* a* b* を1つずつ順に生成し、最適墨量決定部16に入力する。そして、最適墨量決定部16で決定された墨量と、その墨量を用いてYMCK信号算出部17で予測したYMCとを、入力したL* a* b* に対応付けて格子点のデータとしてゆけばよい。
【0068】
このようにしてL* a* b* からYMCKを生成するDLUTを作成することができ、このDLUTを使用することで、L* a* b* による画像データやその部分画像をYMCKによる画像データや部分画像に変換することができる。
【0069】
以上、最適墨量算出部11のYMCKモデリング部12からYMCK信号算出部17までの構成を一連の流れとして説明し、また、DLUTを生成する際の構成についても説明した。なお、YMCKモデリング部12から最適墨量モデリング部15までの動作は、カラープリンタなどの出力デバイスと予め設定される墨制御パラメータが決定すれば、前もって行っておくことが可能である。この場合には、最適墨量決定部16及びYMCK信号算出部17が動作すればよい。例えばDLUTを生成する際には、最適墨量モデリング部15までの処理が予め行われていれば、YMCKモデリング部12から最適墨量モデリング部15までは不要であり、DLUT格子点信号生成部18で生成した格子点のL* a* b* を最適墨量決定部16に入力して、YMCK信号をYMCK信号算出部17から取得すればよい。
【0070】
また、カバレッジ制限は、通常、出力デバイスにより決定されるため、出力デバイスが決定できた時点で、YMCKモデリング部12、墨制御パラメータが100%と仮定した調整墨量算出部13、制限墨量算出部14、および、最適墨量モデリング部15を実施しておき、墨制御パラメータの設定が決定した時点で最適墨量モデリング部15で作成したL* a* b* と最適墨量の複数の組のうち調整墨量に相当する最適墨量にのみ墨制御パラメータを適用することができる。このようにすることで、効率的に墨制御パラメータを試行錯誤的に変化させながら、目的に応じた最適墨量を設計することが可能になる。
【0071】
さらに、上述の説明ではDLUTの格子点のL* a* b* に対応するYMCK信号を取得する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば代表的なL* a* b* を最適墨量決定部16に入力し、YMCK信号算出部17から取得されるYMCK信号との対応関係から、カラー入力画像を色変換するための係数を生成してもよい。生成された係数を用いて、任意のL* a* b* からYMCK信号への色変換を行うことができる。さらに、最適墨量決定部16及びYMCK信号算出部17を直接用い、任意のL* a* b* を入力としてYMCK信号を取得するように構成することも可能である。
【0072】
図8は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。19は調整制限墨量算出部である。上述の図1に示した実施の形態においては、調整墨量算出部13では、墨を除く3色で表現できる色域のL* a* b* を複数個選択して、このL* a* b* からアクロマチック墨量を算出し、このアクロマチック墨量にL* a* b* に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じることで調整墨量を算出した。この場合、選択されたL* a* b* は3色で表現できる色域に属しているため、調整墨量を使用してYMCKを生成すれば総色材量は低く抑えられ、カバレッジ制限を超えることはほとんどない、という前提のもとに墨量を決定している。この第2の実施の形態では、上述の実施の形態において総色材量がカバレッジ制限を超える可能性のある場合の墨量の決定方法を示すものである。なお、この第2の実施の形態においても、対象色空間をCIELAB(L* a* b* )色空間とし、墨を含む4色色信号をY、M、C、Kとした場合について説明する。もちろん、上述の実施の形態と同様に、色空間や4色色信号はこれに限定されるものではなく、CIELUV(L* u* v* )、RGBなどの他の色空間や、他の墨を含む4色色信号でも適用することができる。
【0073】
図8に示す本発明の第2の実施の形態の構成では、調整制限墨量算出部19を設けている点を除いてほぼ上述の第1の実施の形態と同様であり、以下の説明では、この調整制限墨量算出部19について説明する。なお、この第2の実施の形態においても、上述の第1の実施の形態と同様の変形が可能である。
【0074】
調整制限墨量算出部19は、調整墨量算出部13で算出された調整墨量を用いて生成したYMCKの総色材量が、カバレッジ制限を満たす場合はそれを調整制限墨量として、満たさない場合は調整墨量とアクロマチック墨量の間をカバレッジ制限を満たすように探索することにより調整制限墨量を算出する。あらかじめ調整制限墨量を求めておいて、調整墨量が調整制限墨量とアクロマチック墨量の間にあるかどうかを調べ、調整墨量ではカバレッジ制限を満たさない場合は調整制限墨量を採用する方法でもよい。また、調整墨量算出部13で選択した3色で表現できる色域に属するL* a* b* のすべてについて、総色材量の判定及びカバレッジ制限を満たさない場合の調整制限墨量の算出処理を行わなければならないわけではなく、例えば、少なくとも3色で表現可能な色域の外郭上のL* a* b* についてのみ行ったり、あるいはさらに色域内の1ないし複数のL* a* b* について行うようにしてもよい。
【0075】
図9は、調整制限墨量算出部における動作の一例を示すフローチャートである。調整墨量算出部13において選択したL* a* b* に対する調整墨量が算出されると、S61において、算出された調整墨量を用いて生成したYMCKの総色材量がカバレッジ制限を満たすか否かのチェックを行うのか否かを判定する。例えば、少なくとも3色で表現可能な色域の外郭上のL* a* b* についてのみチェックを行うように設定しておいたり、あるいはさらに色域内の1ないし複数のL* a* b* についてチェックを行うように設定しておくことができる。調整墨量算出部13において選択したL* a* b* がチェックを行わないものである場合には、調整制限墨量算出部19は実質的に処理を施すことなく、S62において調整墨量算出部13で算出した調整墨量をそのまま出力する。
【0076】
調整墨量算出部13において選択したL* a* b* がチェック対象である場合には、さらにS63において、調整墨量算出部13で算出した調整墨量を用いて生成したYMCKの総色材量がカバレッジ制限を満たすか否かをチェックする。この結果、カバレッジ制限を満たしていれば、S64において、調整墨量算出部13で算出した調整墨量をそのまま出力する。調整墨量算出部13で算出した調整墨量ではカバレッジ制限を満たしていない場合には、S65において、調整墨量とアクロマチック墨量の間を、カバレッジ制限を満たすように探索することにより、調整制限墨量を算出して出力する。
【0077】
図10は、本発明の第2の実施の形態における明度と墨量の関係の一例を示すグラフである。ここでは、調整墨量算出部13で選択されたL* a* b* すべてに対して、カバレッジ制限を満足する墨量を決定する処理を行った場合を示している。上述の図7と同様に、ある彩度及び色相であって明度の異なる色における墨量を示しており、横軸をL* (明度)、縦軸を墨(K)量としている。A、B、Cの外郭、破線、実線、白丸、黒丸、黒い四角と白い四角の意味は図7と同様であり、調整制限墨量算出部19で算出された調整制限墨量を黒い三角で示している。
【0078】
調整墨量算出部13で選択されたL* a* b* すべてに対して、カバレッジ制限を満足するか否かをチェックし、カバレッジ制限を満足しないものについてはカバレッジ制限を満たすような調整制限墨量を算出する。図10において、同じ明度で調整墨量と調整制限墨量が示されている選択色については、調整墨量では総色材量がカバレッジ制限を満足せず、調整制限墨量算出部19で調整制限墨量が算出されたことを示している。また、調整墨量に対応する調整制限墨量が示されていない選択色は、調整墨量算出部13で算出された調整墨量がカバレッジ制限を満足しているためそのまま出力されたことを示している。
【0079】
このようにして調整制限墨量算出部19で算出された調整制限墨量(及びカバレッジ制限を満足してそのまま出力された調整墨量)と制限墨量算出部14で算出された制限墨量を用いて、最適墨量モデリング部15で全体の墨量を予測すると、図10に点線で示すようなカバレッジ制限を満足する墨量を求めることができる。
【0080】
図11は、本発明の第2の実施の形態における明度と墨量の関係の別の例を示すグラフである。ここでは、調整墨量算出部13で選択されたL* a* b* のうち、最も総色材量が大きくなることが考えられる明度の低い方の外郭におけるL* a* b* すべてに対して、カバレッジ制限を満足する墨量を決定する処理を行った場合を示している。外郭以外については調整墨量算出部13で算出した調整墨量をそのまま出力することになる。この例においても、上述の図7、図10と同様に、ある彩度及び色相であって明度の異なる色における墨量を示しており、横軸をL* (明度)、縦軸を墨(K)量としている。A、B、Cの外郭、破線、実線、白丸、黒丸、黒い四角と白い四角の意味は図7、図10と同様であり、調整制限墨量算出部19で算出された調整制限墨量を黒い三角で示している。
【0081】
この場合、墨を除く3色で表現できる色域の外郭Cにおいてのみ、調整墨量算出部13で算出された調整墨量を用いて生成したYMCKの総色材量が、カバレッジ制限を満たすか否かをチェックし、この場合にはカバレッジ制限を満たさず、調整制限墨量を算出した場合を示している。調整墨量算出部13で選択した他のL* a* b* に対する調整墨量については、カバレッジ制限を満たすか否かに関わらず、そのまま出力している。
【0082】
このようにして調整制限墨量算出部19で算出された調整制限墨量及びそのまま出力された調整墨量と制限墨量算出部14で算出された制限墨量を用いて、最適墨量モデリング部15で全体の墨量を予測すると、図11に点線で示すようなカバレッジ制限を満足する墨量を求めることができる。
【0083】
なお、このように墨を除く3色で表現できる色域の外郭上のL* a* b* についてのみ調整制限墨量を算出する場合には、その外郭上のL* a* b* 近傍の代表点であるL* a* b* を墨量の予測の対象からはずしたり、必要なデータに関しては個数を増やすなどの重みをつけることにより、より望ましい墨量の予測を行うことができる。
【0084】
図10に示したように3色領域内の選択されたすべてのL* a* b* においてカバレッジ制限を満たす墨量を生成する場合には、墨量の予測を確実に行うことができる。しかし、多くのL* a* b* についてカバレッジ制限のチェックと調整制限墨量の算出を行う必要があるので、多大な計算時間が必要になる。これに対し、図11で説明したように3色領域の外郭上のL* a* b* についてのみカバレッジ制限を満たす墨量を生成することによって、計算時間を短縮することができ、実用的である。精度を向上させたい場合には、2色領域の外郭近傍の任意のL* a* b* についてもカバレッジ制限のチェックと調整制限墨量の算出を行う対象としておけばよい。
【0085】
図12は、本発明の第2の実施の形態における明度と総色材量の関係の一例を示すグラフである。上述の図7、図10、図11と同様に、ある彩度及び色相であって明度の異なる色における総色材量を示しており、横軸をL* (明度)、縦軸を総色材量量としている。外郭A、B、Cの意味は図7、図10、図11と同様である。Tはカバレッジ制限値を示している。また点線は調整制限墨量算出部19を設けない場合の総色材量を示し、実線は調整制限墨量算出部19を設けた場合の総色材量を示している。
【0086】
図12を参照して分かるように、調整墨量算出部13で算出された調整墨量をそのまま用いた場合に破線で示すように総色材量がカバレッジ制限値Tを超えるような場合がある。このような場合でも、調整制限墨量算出部19により調整制限墨量を算出することによって、実線で示すように色域全体でカバレッジ制限を満たすように、墨量を求めることができる。
【0087】
上述の各実施の形態は、コンピュータプログラムによっても実現することが可能である。その場合、そのプログラムおよびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。また、上述のDLUTのデータや、色変換を行うための係数などのデータについても、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することが可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取装置に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、メモリカード、コンピュータに内蔵されるメモリ等である。
【0088】
図13は、本発明の画像形成装置の実施の一形態を示すブロック図である。図中、51は前段画像処理部、52は色処理部、53は後段画像処理部、54は画像形成エンジンである。前段画像処理部51は、入力された画像データに対して色処理部52による色処理前の各種の画像処理を行う。また、後段画像処理部53は、色処理後の画像データに対して各種の画像処理を行う。なお、前段画像処理部51あるいは後段画像処理部53は、設けられない場合もある。
【0089】
画像形成エンジン54は、墨を含む4色の色材を用いて、後段画像処理部53から(あるいは色処理部52から)受け取った画像データに従って画像を形成する。
【0090】
色処理部52は、上述のようにして生成されたDLUTが設けられており、前段画像処理部51における画像処理後の画像データ(あるいは入力された画像データ)について、画像形成エンジン54で用いる墨を含む4色色信号に変換する。この色処理部52に設けられるDLUTは、画像形成エンジン54に対応したモデルを用いて生成されるものであり、カバレッジ制限も考慮して墨量を決定している。そのため、画像形成エンジン54によって良好な画質の画像が形成されるように色変換が行われるとともに、カバレッジ制限の範囲内で4色の画像データが出力される。このような画像データに基づいて画像形成エンジン54によって画像を形成することにより、カバレッジ制限を越えることによる不必要な色域圧縮が発生せず、良好な色再現を実現することができる。
【0091】
なお、色処理部52としてDLUTを用いるほか、上述のように色変換のための係数を生成する場合には、その係数を用いた色変換を行ってもよい。DLUTを用いた色変換及び係数を用いた色変換のいずれの場合も、入力側の色空間はL* a* b* 色空間に限られるものではく、RGBやL* u* v* 、XYZなど、他の色空間であってもよい。出力側の色空間は、画像形成エンジン54に対応した墨を含む4色の色空間となる。
【0092】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従来のように目的に応じた墨量のコントロールが可能なまま、カバレッジ制限を考慮して最適墨量を決定することができる。これによって、4色で再現でき且つカバレッジ制限を満足する色域を有効に使用し、不必要な色域圧縮を防止して、対象色信号を再現する墨を含む4色色信号に高精度で変換することができるという効果がある。また、このようにして変換された4色色信号を用い、あるいは変換された4色色信号と対象色信号との対応付けから得られる多次元変換テーブルや変換係数を用いることによって、色再現性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態における最適墨量の算出に用いるL* a* b* 値の一例の説明図である。
【図3】 L* a* b* からアクロマチック墨量を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】 墨を含んだ4色で表現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭上のL* a* b* の選択方法の一例の説明図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態においてL* a* b* から最大墨量を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第1の実施の形態において最大墨量を算出する過程で必要となるL* a* b* から最小墨量を算出する処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第1の実施の形態における明度と墨量の関係の一例を示すグラフである。
【図8】 本発明の第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図9】 調整制限墨量算出部における動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第2の実施の形態における明度と墨量の関係の一例を示すグラフである。
【図11】 本発明の第2の実施の形態における明度と墨量の関係の別の例を示すグラフである。
【図12】 本発明の第2の実施の形態における明度と総色材量の関係の一例を示すグラフである。
【図13】 本発明の画像形成装置の実施の一形態を示すブロック図である。
【図14】 従来の方法における明度と墨量の関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
11…最適墨量算出部、12…YMCKモデリング部、13…調整墨量算出部、14…制限墨量算出部、15…最適墨量モデリング部、16…最適墨量決定部、17…YMCK信号算出部、18…DLUT格子点信号生成部、19…調整制限墨量算出部、51…前段画像処理部、52…色処理部、53…後段画像処理部、54…画像形成エンジン。
Claims (24)
- 対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理方法において、前記対象色空間における墨を除く3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の代表色信号と該代表色信号に対するアクロマチック墨量に該代表色信号に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じて算出した墨量である最適墨量とを対応づけた組と、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の色信号である代表色信号と該代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量を最適墨量として対応づけた組を作成し、前記対象色空間における色信号に対する最適墨量を前記対象色空間における前記代表色信号と前記代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測し、予測した最適墨量と前記対象色信号とから墨を除く残りの3色を予測して墨を含む4色色信号を算出することを特徴とする色処理方法。
- 前記部分色空間に属する複数の代表色信号と対応する最適墨量の組として、少なくとも前記部分色空間の外郭上に属する複数の代表色信号と対応するカバレッジ制限を満足する最適墨量の組を含むことを特徴とする請求項1に記載の色処理方法。
- 前記部分色空間に属する複数の代表色信号と対応する最適墨量の組として、さらに1ないし複数の前記代表色信号について該代表色信号と該代表色信号に対応するカバレッジ制限を満足する最適墨量の組を含むことを特徴とする請求項2に記載の色処理方法。
- 対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理方法において、前記対象色空間における墨を除く3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の代表色信号と該代表色信号に対するアクロマチック墨量に該代表色信号に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じて算出したカバレッジ制限を満足する墨量である最適墨量とを対応づけた組と、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の色信号である代表色信号と該代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量を最適墨量として対応づけた組を作成し、前記対象色空間における色信号に対する最適墨量を前記対象色空間における前記代表色信号と前記代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測し、予測した最適墨量と前記対象色信号とから墨を除く残りの3色を予測して墨を含む4色色信号を算出することを特徴とする色処理方法。
- 前記部分空間の外郭上に属する代表色信号に対するカバレッジ制限を満足する最適墨量は、前記代表色信号に対するアクロマチック墨量に前記代表色信号に応じた墨制御パラメータを乗じて算出した墨量がカバレッジ制限を満足する場合はそれを最適墨量とし、満足しない場合は前記代表色信号に対するアクロマチック墨量と前記代表色信号に応じた墨制御パラメータを乗じて算出した墨量の間をカバレッジ制限を満足するように探索して算出した墨量を最適墨量とすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の色処理方法。
- 前記部分空間に属する代表色信号に対するカバレッジ制限を満足する最適墨量は、前記代表色信号に対するアクロマチック墨量に前記代表色信号に応じた墨制御パラメータを乗じて算出した墨量がカバレッジ制限を満足する場合はそれを最適墨量とし、満足しない場合は前記代表色信号に対するアクロマチック墨量と前記代表色信号に応じた墨制御パラメータを乗じて算出した墨量の間をカバレッジ制限を満足するように探索して算出した墨量を最適墨量とすることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の色処理方法。
- 前記墨制御パラメータは、前記代表色信号から算出した明度、彩度、色相の少なくともいずれか1つに依存することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 3色で表現可能な色域の内部もしくは外郭上の対象色空間における色信号を始点とした高彩度方向または低明度方向あるいは高彩度及び低明度方向に伸びる半直線上を探索して、墨を含んだ4色で表現可能で且つカバレッジ制限を満足する色域の最外郭面上の対象色空間における代表色信号を算出することを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 前記最大墨量は、前記代表色信号を0%と100%でクリッピングしたアクロマチック墨量による4色色信号で再現可能な場合は前記アクロマチック墨量とし、再現できない場合は、前記代表色信号から最小墨量を算出し、前記最小墨量と100%の間を探索することで算出することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 前記最小墨量は、4色色信号の墨を除く3色の信号のうちの1つを順に100%として前記代表色信号から予測される墨以外の2色がともに100%以下となるまで3色の信号の予測を繰り返し、予測した墨以外の2色がともに100%以下となった時点で予測されている墨量を0%から100%の範囲にクリッピングすることによって算出することを特徴とする請求項9に記載の色処理方法。
- 前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する代表色信号に対する最適墨量は、前記代表色信号に対するアクロマチック墨量を0%から100%の範囲にクリッピングした墨量であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 前記アクロマチック墨量は、4色色信号の墨を除く3色のうち1つを順に0として代表色信号から予測される墨以外の2色がともに非負となるまで残りの3色の信号の予測を繰り返し、予測した墨以外の2色がともに非負となった時点で予測されている墨量を0%から100%の範囲にクリッピングすることによって算出することを特徴とする請求項7ないし請求項7のいずれか1項または請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 4色色信号の墨を除く3色のうち、最初に任意の色を0として前記代表色信号から残りの3色を予測し、予測された墨を除く2色のいずれかが負である場合には値が小さい方の色を0として前記代表色信号から残りの3色を予測することを特徴とする請求項12に記載の色処理方法。
- 前記対象色空間内の複数の代表点を対象色信号とし、得られた複数の4色色信号を前記対象色信号と対応付けて多次元変換テーブルを生成し、該多次元変換テーブルを用いて前記対象色空間における任意の色信号から4色色信号への色変換を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 前記対象色空間内の複数の代表点を対象色信号とし、得られた4色色信号と対象色信号との対応関係から、カラー入力画像を色変換するための係数を生成し、該係数を用いて前記対象色空間における任意の色信号から4色色信号への色変換を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の色処理方法。
- 請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の色処理方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータが読取可能な記憶媒体。
- 前記対象色空間内の複数の代表点を対象色信号として、請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の色処理方法によって得られた複数の4色色信号を前記対象色信号に対応付けて生成した多次元変換テーブルあるいは変換係数が書き込まれていることを特徴とする記憶媒体。
- 対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理装置において、前記対象色空間における色信号に対する最適墨量を前記対象色空間における代表色信号と前記代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測する最適墨量算出手段と、前記最適墨量算出手段で予測した最適墨量と前記対象色信号とから墨を除く残りの3色を予測して墨を含む4色色信号を算出する4色色信号算出手段を有し、前記最適墨量算出手段は、前記代表色信号として、少なくとも、前記対象色空間における墨を除く3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の色信号と、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の色信号を用い、前記部分色空間に属する複数の前記代表色信号については該代表色信号に対するアクロマチック墨量に該代表色信号に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じて算出した墨量を該代表色信号に対する最適墨量とし、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の前記代表色信号については該代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量を該代表色信号に対する最適墨量とすることを特徴とする色処理装置。
- 前記最適墨量算出手段は、前記モデルの作成の際に用いる前記部分空間に属する代表色信号と該代表色信号に対する最適墨量の組として、少なくとも前記部分色空間の外郭上に属する複数の代表色信号と対応するカバレッジ制限を満足する最適墨量の組を含むことを特徴とすることを特徴とする請求項18に記載の色処理装置。
- 前記最適墨量算出手段は、前記モデルの作成の際に用いる前記部分空間に属する代表色信号と該代表色信号に対する最適墨量の組として、さらに1ないし複数の前記代表色信号について該代表色信号と該代表色信号に対応するカバレッジ制限を満足する最適墨量の組を含むことを特徴とすることを特徴とする請求項19に記載の色処理装置。
- 対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理装置において、前記対象色空間における色信号に対する最適墨量を前記対象色空間における代表色信号と前記代表色信号に対する最適墨量との複数の組から作成したモデルに基づいて予測する最適墨量算出手段と、前記最適墨量算出手段で予測した最適墨量と前記対象色信号とから墨を除く残りの3色を予測して墨を含む4色色信号を算出する4色色信号算出手段を有し、前記最適墨量算出手段は、少なくとも、前記対象色空間における墨を除く3色で表現可能な色域である部分色空間に属する複数の代表色信号と該代表色信号に対するアクロマチック墨量に該代表色信号に応じて予め設定された墨制御パラメータを乗じて算出したカバレッジ制限を満足する墨量である最適墨量とを対応づけた組と、前記対象色空間において墨を含んだ4色で表現でき且つカバレッジ制限を満足する色域の外郭面上に属する複数の色信号である代表色信号と該代表色信号を再現する1つ以上の4色色信号の中で墨量が最大となる場合の墨量を示す最大墨量を最適墨量として対応づけた組を用いて前記モデルを作成することを特徴とする色処理装置。
- 対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理装置において、請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の色処理方法によって得られた複数の4色色信号を前記対象色信号に対応する格子点データとして格納した多次元変換テーブルと、前記色信号をもとに前記多次元変換テーブルを用いて4色色信号を生成する色変換手段を有することを特徴とする色処理装置。
- 対象色空間における任意の色信号から前記色信号を再現する墨を含んだ4色色信号を生成する色処理装置において、請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の色処理方法によって得られた複数の4色色信号と前記対象色信号との対応関係から得られた係数に基づいて前記色信号を4色色信号に変換する色変換手段を有することを特徴とする色処理装置。
- 対象色空間における画像を被記録媒体上に形成する画像形成装置において、前記画像を表す色信号を前記画像を再現する墨を含んだ4色色信号に変換する請求項18ないし請求項23のいずれか1項に記載の色処理装置と、該色処理装置によって変換された4色色信号に従って前記画像を被記録媒体上に形成する画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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