JP4259767B2 - 複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の気筒を有し、各気筒に空気及び燃料の混合気を供給し、当該混合気を圧縮して自着火せしめる予混合圧縮自着火機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の予混合自着火圧縮自着火機関では、着火時期、筒内圧力は、着火期間に依存しており、供給された混合気の供給温度、圧力、燃料供給量の僅かな差異により変動してしまうため、着火と燃焼の精密な制御が困難であった。
【0003】
さらに、複数気筒を有する機関では、各気筒毎に温度に微妙な差異(数℃)があり、吸気マニホルドの長さの差異等の理由に起因して気筒内の圧力にも微妙な差異が生じていた。
この様な差異の存在は、各気筒の着火と燃焼の状態を不均一なものとせしめ、効率の変動、最大圧力の変動というデメリットをもたらしていた。
【0004】
上記デメリットを解消するために、各気筒毎に圧力、温度を調整することが考えられる。しかし、圧力、温度という制御因子は応答性が悪く、高精度の制御が困難である。
【0005】
すなわち、複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関では、圧力、温度を正確且つ高精度に制御出来ないと運転が困難となる恐れがあるが、現状では、各気筒毎に圧力、温度を制御していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、複数気筒を有し、複数気筒の各々における圧力、温度を正確且つ高精度に制御することが出来る予混合圧縮自着火機関の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関によれば、空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐された複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、前記燃料供給源(3)には第2の燃料供給管(8)が接続され、その第2の燃料供給管(8)は複数の燃料供給分配管(81〜84)に分岐されて、それぞれは第2の燃料ガス流量制御弁(V1〜V4)を介装して前記第2のミキサ(M1〜M4)に接続され、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて第1の燃料ガス流量制御弁(4)を制御する制御手段(5)を設け、その制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースを備え、前記制御手段(5)は前記第1の燃料ガス流量制御弁(4)を一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガス(BG)の流量を増やし、反対に前記一定負荷よりも低負荷の場合には開度を減少させバイパスガス(BG)の流量を減少させる機能を有し、そして前記燃料供給管(81〜84)に介装された第2の燃料ガス流量制御弁(V1〜V4)を一定負荷では0でない一定開度を保ち、運転中の負荷変動や気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には前記データベースにより負荷変動の量に応じて燃料ガスの添加量(TG1〜TG4)が適正値となるように前記第2の燃料ガス流量制御弁(V1〜V4)を制御する機能を有することを特徴とする複数気筒を有している。
【0008】
本発明の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関によれば、空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐され、前記各気筒(C1〜C4)の各排気ポート(EP1〜EP4)は集合して排気管(90)に接続されている複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、その各吸気分岐管(71〜74)のそれぞれは各気筒(C1〜C4)の吸気ポート(IP1〜IP4)に接続され、前記排気管(90)から排気ガス還流管(ERT)が分岐され、その分岐した排気ガス還流管(ERT)から複数の還流分岐管(ER1〜ER4)が分岐され、それぞれの還流分岐管(ER1〜ER4)は還流ガス流量制御弁(V11〜V14)を介装して前記吸気分岐管(71〜74)に接続され、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて第1の燃料ガス流量制御弁(4)と還流ガス制御弁(V11〜V14)を制御する制御手段(5)を設け、その制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースを備え、前記制御手段(5)は前記第1の燃料ガス流量制御弁(4)を一定負荷時の開度が0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガス(BG)の流量を増やし、反対に前記一定負荷よりも低負荷の場合には開度を減少させバイパスガス(BG)の流量を減少させる制御をし、そして前記還流分岐管(ER1〜ER4)に介装された還流ガス流量制御弁(V11〜V14)を一定負荷で0でない一定開度を保ち、運転中の負荷変動や気筒管で燃焼が生じた場合には、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースにより負荷変動の量に応じて還流排気ガス量(RG1〜RG4)が適正値となるように前記還流ガス流量制御弁(V11〜V14)を制御する機能を有することを特徴とする複数気筒を有している。
また、本発明の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関によれば、空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐された複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、各吸気分岐管(71〜74)のそれぞれは第2のミキサ(M1〜M4)を介装して各気筒(C1〜C4)の吸気ポート(IP1〜IP4)に接続され、前記第2のミキサ(M1〜M4)はそれぞれ流量制御弁(V21〜V24)を介装した促進剤供給分岐管(801〜804)が接続され、その促進剤供給分岐管(801〜804)は集合して促進剤供給管(80)を介して燃焼促進剤供給源(800)に接続され、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて常時燃焼状態を監視し、各気筒の燃焼状況に応じて各気筒(C1〜C4)に供給する混合ガスへの供給量(SG1〜SG4)を演算する制御手段(5)を設け、そして前記制御手段(5)は運転中の負荷変動や気筒間の燃焼の不一致が生じた場合に、前記検出手段(N1〜N4)からの情報及び運転条件マップのデータベースにより前記混合ガス(MG2)が前記ミキサ(M1〜M4)によって最適の成分に調整される様に流量制御弁(V21〜V24)に開度指示信号を送り燃焼促進剤の添加量(SG1〜SG4)を加減する機能を有している。
【0009】
前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれの吸気バルブ(IV1〜IV4)及び排気バルブ(EV1〜EV4)に気筒別に燃焼状態により開閉タイミングを変えられる可変タイミング動弁機構(VT1〜VT4)が設けられ、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて前記運転条件マップのデータベースに基いて各気筒ごとに吸・排気弁(IV1〜IV4・EV1〜EV4)の開閉タイミングを演算して各可変タイミング動弁機構(VT1〜VT4)に作動指令を出す機能を有していることが好ましい。
【0010】
前記各吸気分岐管(71〜74)に介装された第2のミキサ(M1〜M4)の各下流側に流体を媒体とした混合気の温度調整手段(H1〜H4)が設けられ、温度調整手段(H1〜H4)の下流側に温度センサ(T1〜T4)が設けられ、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)および温度センサ(T1〜T4)からの信号を受けて前記運転条件マップのデータベースに基いて各気筒ごとの温度状態を演算し、温度調整をするか否かを判断して、冷却水量制御バルブ(HV1〜HV4)に開閉、或いは開度調整を指令する機能を有していることが好ましい。
【0011】
本発明の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関によれば、空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐され、各吸気分岐管(71〜74)のそれぞれは各気筒(C1〜C4)の吸気ポート(IP1〜IP4)に接続されている複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、前記燃料供給源(3)に第2の燃料供給管(8)が接続され、その第2の燃料供給管(8)は複数の燃料供給分配管(81〜84)に分岐され、その分岐した複数の燃料供給分配管(81〜84)のそれぞれには噴口が各吸気分岐管(71〜74)内に開口したインジェクタ(IJ1〜IJ4)が設けられ、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて第1の燃料ガス流量制御弁(4)およびインジェクタ(IJ1〜IJ4)を制御する制御手段(5)を設け、その制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースを備え、前記制御手段(5)は前記第1の燃料ガス流量制御弁(4)を一定負荷時の開度が0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガス(BG)の流量を増やし、反対に前記一定負荷よりも低負荷の場合には開度を減少させバイパスガス(BG)の流量を減少させる制御をし、そして前記各吸気分岐管(71〜74)内に設けられたインジェクタ(IJ1〜IJ4)を一定負荷の場合に所定値を採らせ、負荷の増減時や各気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には運転条件マップのデータベースに基き最適な噴射圧を演算し、負荷変動の量に応じて各インジェクタ(IJ1〜IJ4)の噴射圧力を調整する機能を有している。
ここで、前記混合気温度調節手段としては、例えば、冷却水が流過する熱交換器(H1〜H4)、EGRガスが流過する熱交換器、ペルチェ・クーラ(PC1〜PC4)等を用いることが出来る。
尚、ペルチェ・クーラは流す電流の向きを変える(逆向きに電流を流す)ことにより冷却のみならず、過熱も可能である。
前記混合気温度調節手段が熱交換器(H1〜H4)である場合には、前記制御手段(5)は、冷却水或いはEGRガスの流量を制御する流量制御バルブ(HV1〜HV4)の開度を制御する。一方、前記混合気温度調節手段がペルチェ・クーラ(PC1〜PC4)である場合には、前記制御手段は、ペルチェ・クーラへの通電量を制御する。
【0012】
前記各吸気分岐管(71〜74)に介装された第2のミキサ(M1〜M4)の各下流側にベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)が設けられ、そのベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)の一方の端子は電流制御器(J1〜J4)および電流切換器(K)を介して電源(BT)の一方の極に接続され、ベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)の他方の端子は電流切換器(K)を介して電源(BT)の他方の極に接続され、そのベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)の上流側、下流側の何れか、或いは上流側・下流側の双方に温度センサ(T1〜T4)が設置され、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)および温度センサ(T1〜T4)からの信号を受けて前記第2のミキサ(M1〜M4)により空燃比を調整された混合気(MG3)の温度を常時監視し、温度調整をするか否かを判断して、前記電流制御器(J1〜J4)に通電量の変更又は維持を指示する機能を有していることが好ましい。
上述した構成を具備する本発明の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、燃料を供給するための手段としては、ミキサ或いはインジェクタを用いることが好ましい。
ここで当該ミキサは、燃料(例えば、都市ガスその他の燃料ガス)供給管及びそこに介装された開閉弁と組み合わされて1つのユニットを構成しており、燃料供給量の制御は当該開閉弁の開度を制御することにより行なわれるのが好ましい。
【0013】
実施に際しては、複数の気筒に連通するマニホルド(の分岐点)上流にミキサ(又は大型インジェクタ)(2)を設けて、且つ、燃料供給量を正確に制御する(偏差を補正する)ために各分配管(81〜84)毎にミキサまたはインジェクタ(IJ1〜IJ4)を更に設けるのが好ましい。
或いは、マニホルド(の分岐点)上流のミキサ(2)を省略し、各分配管(81〜84)毎に設けられたミキサ又はインジェクタのみで、燃料供給量の制御を行っても良い。
なお、前記インジェクタ(IJ1〜IJ4)は、燃料ガス噴射量で燃料供給量を調節している。
【0014】
本発明の実施に際しては、複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関の運転制御方法において、各気筒(C1〜C4)の燃焼状態を検出する工程(S1)と、制御パラメータと燃焼状態との特性マップに基づいて各気筒の燃焼状態の検出結果から当該制御パラメータを制御する工程(S2)、とを有する。
【0015】
また本発明の実施に際しては、複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関の運転制御方法において、各気筒(C1〜C4)の燃焼状態を検出する工程(S11)と、制御パラメータと燃焼状態との特性マップに基づいて複数気筒中の代表気筒における燃焼状態の検出結果から当該代表気筒の制御パラメータを制御する工程(S12)と、その他の気筒と代表気筒との燃焼状態における偏差を決定する工程(S13)と、当該偏差が低減する様に制御パラメータを制御する工程(S14)、とを有する。
【0016】
上述した各気筒(C1〜C4)の燃焼状態を検出する手段(N1〜N4)としては、例えば、圧力センサ、加速度センサ、ロードワッシャを用いるのが好ましい。
【0017】
上述した様な構成を具備する本発明によれば、各気筒毎に圧力、温度を正確且つ高精度に制御して気筒間の燃焼差異と、それによる性能差異(差異:不均一なばらつき)を低減することが可能である。また、効率変動、最大圧力変動というデメリットを解消することも出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に関して、添付図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態を示している。
図1において、たとえば、図示右から順にC1〜C4の4気筒を有する予混合圧縮自着火機関では、燃料供給系及び排気系は、以下のように構成されている。
【0019】
即ち、燃料及び空気の供給系は、エアダクト1の途中に介装された第1のミキサ2では該ミキサ2に連通する第1の燃料供給管31を介して、燃料供給源3から燃料ガスGが圧送されて燃料ガスGと空気Aの混合ガスMG1を発生させる。
【0020】
前記第1の燃料供給管31の途中から前記エアダクト1で前記ミキサ2の下流側には、第1の燃料ガス流量制御弁4を介装した燃料バイパス管32が連通している。そして、前記第1の燃料ガス流量制御弁4は出力信号ラインL1を介して制御手段5によって開度が制御され、燃料ガスのバイパス量BGを調整し、混合ガスMG1の空燃比を適正(MG2)に制御する様に構成されている。
【0021】
前記エアダクト1の気筒側の端末は、吸気マニホールド7と接続され、該吸気マニホールド7の分岐点70より上流側にはスロットルバルブ6を介装してある。
また、吸気マニホールド7の下流側の端部には第2のミキサM1〜M4を介装した吸気分岐管71〜74が形成されており、該吸気分岐管71〜74は前記気筒C1〜C4の吸気ポートIP1〜IP4に各々連通している。
【0022】
前記第2のミキサM1〜M4には、前記燃料供給源3に連通する第2の燃料供給管8の燃料供給分岐管81〜84が連通しており、さらに、該燃料供給分岐管81〜84には各々第2の燃料ガス流量制御弁V1〜V4が介装されている。
【0023】
また、前記制御手段5は各気筒に設けられた圧力センサ(請求項2における検出手段:以後圧力センサと記載する)N1〜N4によって入力信号ラインL3を介して常時燃焼状態を監視しており、各気筒の燃焼状況に応じて各気筒C1〜C4に供給する混合ガスの空燃比を演算する。
尚、前記圧力センサに変えて、加速度センサ、又はロードワッシャを用いてもよい。
【0024】
そして制御手段5は、前記混合ガスMG2が前記ミキサM1〜M4によって最適の空燃比に調整される様に出力信号ラインL2を介して前記第2の燃料ガス流量制御弁V1〜V4に開度指令信号を送り、添加燃料ガスの添加量TG1〜TG4を加減する様に構成されている。
【0025】
一方、排気系は、各気筒C1〜C4の排気ポートEP1〜EP4に排気マニホールド9の排気分岐管91〜94が連通している。
前記混合ガスMG2は気筒内で爆発・燃焼し、燃焼後に発生した排気ガスEGは、前記排気マニホールド9及び、図示しない排気管と図示しない消音器を介して大気中に排出される様に構成されている。
【0026】
係る構成を具備する本発明によれば、先ず、負荷の程度によって自動或いは手動により、スロットルバルブ6の開度を決定し、運転を行っている。
【0027】
一方、前記第1のミキサ2では、最大負荷時でない一定負荷時の空燃比、即ち空気AとガスGの混合比率は一定に決められている。
そして、前記第1の燃料ガス流量制御弁4は前記制御手段5によって一定負荷時の開度が、0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガスBGの流量を増やし、反対に前記一定負荷時よりも低負荷の場合には、開度を減少させバイパスガスBGの流量を減少させる様に制御されている。
【0028】
他方、前記燃料供給分岐管81〜84に介装された第2の燃料ガス流量制御弁V1〜V4では一定負荷では0でない一定開度を保ち、したがってこの時の燃料ガスの添加量TG1〜TG4は一定値に定められている。
しかし、運転中の負荷変動や気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には、前記制御手段5は、前記センサN1〜N4からの情報及び運転条件マップ等のデータベースにより、負荷変動の量に応じて燃料ガスの添加量TG1〜TG4が適正値となるように前記第2の燃料ガス流量制御弁V1〜V4を制御している。
【0029】
したがって、各気筒間での燃焼の不一致が抑制されるため、機関全体としては負荷変動が生じても、常に滑らかで高効率な運転が維持出来ると共に、機関の耐久性も向上する。
また、安全な始動と運転制御が可能となり、運転時には機関出力と筒内圧を独立に制御することが可能となり、機関の損傷を回避しつつ高出力での運転が可能となる。
【0030】
図2は第1実施形態のその他の例であり、図1では示されている第1のミキサ2、第1の燃料供給管31、燃料バイパス管32、第1の燃料ガス流量制御弁4が、図2では省略されている。その他の構成は全て同じである。
したがって、構成についての説明は省略し、作動原理及び作用効果の異なる部分についてのみ説明する。尚、同じ機能の部品に対しては図1と同じ符号を用いて説明する。
【0031】
図2で示す本発明の予混合自着火機関によれば、先ず、負荷の程度によって自動或いは手動により、スロットルバルブ6を調整し、供給空気Aを吸気マニホールド7の各吸気分岐管71〜74に供給している。
【0032】
一方、燃料供給分岐管81〜84に介装された燃料ガス流量制御弁V1〜V4では一定負荷では一定開度を保ち、一定量の燃料ガスを各ミキサM1〜M4に供給している。
【0033】
前記一定の負荷を増減させたい場合には、前記スロットルバルブ6を自動或いは手動で調整する。すると制御手段5は前記スロットルの調整代を図示しない手段で検出し、前記燃料ガス流量制御弁V1〜V4にスロットル開度の調整代に見合う開度操作指令が出力信号ラインL2を介して与えられ、燃料ガス流量制御弁V1〜V4は開度を変更し、結果として、供給燃料ガス量G1〜G4が変更される。
【0034】
また、運転中の負荷変動や気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には、前記制御手段5は、前記センサN1〜N4からの情報及び運転条件マップ等のデータベースにより、負荷変動の量に応じて供給燃料ガス量G1〜G4が適正となるように前記燃料ガス流量制御弁V1〜V4を制御することが出来る。
【0035】
したがって、各気筒間での燃焼の不一致が抑制されるため、機関全体としては負荷変動が生じても、常に滑らかで高効率な運転が維持出来ると共に、機関の耐久性も向上する。
【0036】
図3−図10で示す本発明の第2−第8実施形態の説明に際して、図示される構成ユニットの機能が第1実施形態の図示の構成ユニットの機能と同じ場合には、同じ符号を用いて説明する。
【0037】
図3で示す第2実施形態は、各気筒C1〜C4へ供給する燃料ガス(混合ガス)の成分調整を還流排気ガス、所謂「EGR」によって行うものである。
図3において、燃料及び空気の供給系は、エアダクト1の途中に介装された第1のミキサ2では該ミキサ2に連通する第1の燃料供給管31を介して、燃料供給源3から燃料ガスGが圧送されて燃料ガスGと空気Aの混合ガスMG1を発生させる。
【0038】
前記第1の燃料供給管31の途中から前記エアダクト1で前記ミキサ2の下流側には、第1の燃料ガス流量制御弁4を介装した燃料バイパス管32が連通している。そして、該第1の燃料ガス流量制御弁4は第1の信号ラインL1を介して制御手段5によって開度が制御され、燃料ガスのバイパス量BGを調整し、混合ガスMG1の空燃比を適正(MG2)に制御する様に構成されている。
【0039】
前記エアダクト1の気筒側の端末は、吸気マニホールド7と接続され、該吸気マニホールド7の分岐点70より上流側にはスロットルバルブ6を介装してある。
また、吸気マニホールド7の下流側には吸気分岐管71〜74が形成されており、該吸気分岐管71〜74は前記気筒C1〜C4の吸気ポートIP1〜IP4に各々連通している。
【0040】
前記吸気分岐管71〜74には、排気ガスを吸気側に還流させるために、排気マニホールド9或いは排気管90と連通する排気ガス還流管ERTの分岐管である還流分岐管ER1〜ER4と連通している。
そして、該還流分岐管ER1〜ER4には各々還流ガス流量制御弁V11〜V14が介装されている。
【0041】
また、前記制御手段5は各気筒に設けられた圧力センサN1〜N4及び入力信号ラインL3によって常時燃焼状態を監視しており、各気筒の燃焼状況に応じて各気筒C1〜C4に供給する混合ガスの構成成分を演算する。
【0042】
そして制御手段5は、前記混合ガスMG2が夫々還流ガスRG1〜RG4によって最適の成分構成に調整される様に出力信号ラインL2を介して前記還流ガス流量制御弁V11〜V14に開度指令信号を送り、還流ガスの量RG1〜RG4を加減する様に構成されている。
【0043】
排気系は、各気筒C1〜C4の排気ポートEP1〜EP4に排気マニホールド9の排気分岐管91〜94が連通している。
混合ガスは気筒内で爆発・燃焼し、燃焼後に発生した排気ガスEGは、一部は前記排気ガス還流管ERTに還流ガスRGとして吸気系に戻され、残りは排気管90と図示しない消音器を介して大気中に排出される様に構成されている。
【0044】
係る構成を具備する本発明の予混合自着火機関によれば、先ず、負荷の程度によって自動或いは手動により、スロットルバルブ6の開度を決定し、運転を行っている。
【0045】
一方、前記第1のミキサ2では、最大負荷時でない一定負荷時の空燃比、即ち空気AとガスGの混合比率は一定に決められている。
そして、前記第1の燃料ガス流量制御弁4は前記制御手段5によって一定負荷時の開度が、0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガスBGの流量を増やし、反対に前記一定負荷時よりも低負荷の場合には、開度を減少させバイパスガスBGの流量を減少させる様に制御されている。
【0046】
他方、前記還流分岐管ER1〜ER4に介装された還流ガス流量制御弁V11〜V14では一定負荷で0でない一定開度を保ち、したがってこの時の還流排気ガス量RG1〜RG4は一定値に定められている。
【0047】
運転中の負荷変動や気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には、前記制御手段5は、前記センサN1〜N4からの情報及び運転条件マップ等のデータベースにより、負荷変動の量に応じて還流排気ガス量RG1〜RG4が適正値となるように前記還流ガス流量制御弁V11〜V14を制御している。
【0048】
したがって、各気筒間での燃焼の不一致が抑制されるため、機関全体としては負荷変動が生じても、常に滑らかで高効率な運転が維持出来ると共に、機関の耐久性も向上する。
また、安全な始動と運転制御が可能となり、運転時には機関出力と筒内圧を独立に制御することが可能となり、機関の損傷を回避しつつ高出力での運転が可能となる。
【0049】
図4で示す第3実施形態は、前述の第1実施形態では吸気分岐管71〜74において燃料ガスを混合ガスに添加させ、混合ガスの成分構成を調整したのに対して、混合ガスに燃焼促進剤或いは燃焼抑制剤を添加させ、混合ガスの成分構成を調整するものである。以下は、燃焼促進剤を用いた場合の説明であり、一定負荷以外に対する添加量の増減は燃焼促進剤と、燃焼抑制剤では逆となる。
【0050】
図4において、燃料及び空気の供給系は、エアダクト1の途中に介装された第1のミキサ2では該ミキサ2に連通する第1の燃料供給管31を介して、燃料供給源3から燃料ガスGが圧送されて燃料ガスGと空気Aの混合ガスMG1を発生させる。
【0051】
前記第1の燃料供給管31の途中から前記エアダクト1で前記ミキサ2の下流側には、第1の燃料ガス流量制御弁4を介装した燃料バイパス管32が連通している。そして、該第1の燃料ガス流量制御弁4は出力信号ラインL1を介して制御手段5によって開度が制御され、燃料ガスのバイパス量BGを調整し、混合ガスMG1の空燃比を適正(MG2)に制御する様に構成されている。
【0052】
前記エアダクト1の気筒側の端末は、吸気マニホールド7と接続され、該吸気マニホールド7の分岐点70より上流側にはスロットルバルブ6を介装してある。
また、吸気マニホールド7の下流側の端部には第2のミキサM1〜M4を介装した吸気分岐管71〜74が形成されており、該吸気分岐管71〜74は前記気筒C1〜C4の吸気ポートIP1〜IP4に各々連通している。
【0053】
前記第2のミキサM1〜M4には、燃焼促進剤供給源800に連通する促進剤供給管80の促進剤供給分岐管801〜804が連通しており、さらに、該促進剤供給分岐管801〜804には各々流量制御弁V21〜V24が介装されている。
【0054】
また、前記制御手段5は各気筒に設けられた圧力センサN1〜N4及び入力信号ラインL3によって常時燃焼状態を監視しており、各気筒の燃焼状況に応じて各気筒C1〜C4に供給する混合ガスへの燃焼促進剤の供給量SG1〜SG4を演算する。
【0055】
そして制御手段5は、前記混合ガスMG2が前記ミキサM1〜M4によって最適の成分に調整される様に、出力信号ラインL2を介して流量制御弁V21〜V24に開度指令信号を送り、燃焼促進剤の添加量SG1〜SG4を加減する様に構成されている。
【0056】
排気系は、第1実施形態で説明したものと同じである。
【0057】
係る構成を具備する本発明の予混合自着火機関によれば、先ず、負荷の程度によって自動或いは手動により、スロットルバルブ6の開度を決定し、運転を行っている。
【0058】
一方、前記第1のミキサ2では、最大負荷時でない一定負荷時の空燃比、即ち空気AとガスGの混合比率は一定に決められている。
そして、前記第1の燃料ガス流量制御弁4は前記制御手段5によって一定負荷時の開度が0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガスBGの流量を増やし、反対に前記一定負荷時よりも低負荷の場合には、開度を減少させバイパスガスBGの流量を減少させる様に制御されている。
【0059】
他方、前記促進剤供給分岐管801〜804に介装された流量制御弁V21〜V24では一定負荷では0でない一定開度を保ち、したがってこの時の燃焼促進剤の流量SG1〜SG4は一定値に定められている。
【0060】
しかし、運転中の負荷変動や気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には、前記制御手段5は、前記センサN1〜N4からの情報及び運転条件マップ等のデータベースにより、負荷変動の量に応じて燃焼促進剤の流量SG1〜SG4が適正値となるように、出力信号ラインL2を介して前記流量制御弁V21〜V24を制御している。
【0061】
したがって、各気筒間での燃焼の不一致が抑制されるため、機関全体としては負荷変動が生じても、常に滑らかで高効率な運転が維持出来ると共に、機関の耐久性も向上する。
また、安全な始動と運転制御が可能となり、運転時には機関出力と筒内圧を独立に制御することが可能となり、機関の損傷を回避しつつ高出力での運転が可能となる。
【0062】
図5で示す第4実施形態は、前述の第1実施形態(図1)に対して燃料供給系統及び排気系統は全く同じであるが、各気筒での燃焼状態によって各気筒毎の給・排気バルブの開閉タイミングを独自に調整可能としたものである。
構成及び作用・効果で第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0063】
図5において、各気筒C1〜C4の夫々の吸気バルブIV1〜IV4及び排気バルブEV1〜EV4は、気筒別に、燃焼状態により開閉タイミングを変えられる可変タイミング動弁機構VT1〜VT4によって開閉作動する様に構成されている。
【0064】
また、制御手段5は、第1の実施形態で詳述した様に第1及び第2の燃料ガス流量制御弁4、V1〜V4の開度を制御する他に、各気筒に設けられたセンサN1〜N4によって検出した各気筒の燃焼状態の情報を入力信号ラインL3を介して得、各気筒毎に給・排気弁IV1〜IV4・EV1〜EV4の開閉タイミングを演算して、出力信号ラインL4を介して各可変タイミング動弁機構VT1〜VT4に作動指令を出す様に構成されている。
【0065】
係る構成を具備する本発明の予混合自着火機関によれば、各気筒毎に第1実施形態より更に細かな燃焼制御が可能となり、運転の滑らかさや、運転効率が大幅に向上することとなる。
【0066】
図6で示す第5実施形態は、前述の第1実施形態(図1)に対して、各吸気分岐管に流体を媒体とした混合気の温度調整手段H1〜H4及び温度センサT1〜T4を設け、各吸気分岐管71〜74内を通過する混合気の温度を最適に調整することにより出力や熱効率の向上を図ったものである。
構成及び作用・効果で第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0067】
図6において、吸気マニホールド7の各吸気分岐管71〜74に介装された第2のミキサM1〜M4の各下流側には、例えば機関の冷却水を媒体とした混合気温度調整手段H1〜H4が設けてある。
【0068】
該温度調整手段H1〜H4の流入側は冷却水流量制御バルブHV1〜HV4を介装した流入水管W1〜W4が、排出側は排出水管W11〜W14が夫々接続され、図示しない冷却水供給源から熱交換を受けた冷却水(冷水又は温水)が必要に応じて循環する様に構成されている。
【0069】
一方、前記温度センサT1〜T4は温度調整手段H1〜H4の上流側、下流側の何れか、或いは上流・下流の双方に設置してある。そして、第2のミキサM1〜M4により空燃比を調整された混合気MG3の温度を常時監視しており、この温度情報は入力信号ラインL5によって前記制御手段5に送られている。
【0070】
前記制御手段5は入力した温度情報を基に、更に温度調整をするのか否かを判断して、出力信号ラインL6を介して前記冷却水流量制御バルブHV1〜HV4に開閉、或いは開度調整を指令する様に構成されている。
【0071】
係る構成を具備する本発明によれば、各気筒毎に混合気の温度を最適に調整することにより出力や熱効率の向上を図ることが出来る。
【0072】
第5実施形態のその他の例が図7に示されている。図7で示す装置は、前述の第1実施形態(図1)に対して、各吸気分岐管にペルチェ・クーラを設け、各吸気分岐管71〜74内を通過する混合気の温度を最適に調整することにより出力や熱効率の向上を図ったものである。
ここでペルチェ・クーラとは、電気的性質の異なった2種の半導体、例えばアンチモン(Sb)と、ビスマス(Bi)の両端同士を接続し、電流を流せば一方の接続部が発熱し、他方は吸熱即ち冷却する特性を利用したクーラ装置であり、電流を逆に流すことでヒーターの役割も果たすことも可能である。
構成及び作用・効果で第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
【0073】
図7において、吸気マニホールド7の吸気分岐管71〜74に介装された第2のミキサM1〜M4の各下流側にペルチェ・クーラPC1〜PC4が設けてある。
【0074】
前記ペルチェ・クーラPC1〜PC4の一方の端子は電流制御器J1〜J4を介装した電線D11〜D14、電線D1、電流切換器Kを介して電源BTの一方の極に接続している。
ペルチェ・クーラPC1〜PC4の他方の端子は電線D21〜D24、電線D2、電流切換器Kを介して電源BTの他方の極に接続している。
【0075】
一方、温度センサT1〜T4が前記ペルチェ・クーラPC1〜PC4の上流側、下流側の何れか、或いは上流・下流の双方に設置してある。そして、第2のミキサM1〜M4により空燃比を調整された混合気MG3の温度を常時監視しており、この温度情報は入力信号ラインL5によって前記制御手段5に送られている。
【0076】
前記制御手段5は入力した温度情報を基に、更に温度調整をするのか否かを判断して、出力信号ラインL7を介して前記電流制御器J1〜J4に通電量の変更又は維持を指令する様に構成されている。
【0077】
係る構成を具備する本発明によれば、各気筒毎にペルチェ・クーラPC1〜PC4に流す通電量を調整し、混合気を冷却し、或いは過熱することにより、混合気の温度を最適に調整し出力や熱効率の向上を図ることが出来る。
【0078】
なお、ペルチェ・クーラPC1〜PC4と電源BTを接続する電流切換気Kは制御手段5が混合ガスの冷却と加熱の切換を判断した場合に、出力信号ラインL8を介して指令信号を受け、電流の向きを変えるものである。
【0079】
図8で示す第6実施形態は、前述の第1実施形態(図1)に対して、各吸気分岐管に設けた第2のミキサM1〜M4の代わりに噴孔が各吸気分岐管71〜74内に開口する様にインジェクタIJ1〜IJ4が設けられ、該インジェクタIJ1〜IJ4の吸入側が燃料供給分岐管81〜84に接続したものである。
その他の構成については第一実施形態と同じであるので、作用・効果を含め異なる点について説明する。
【0080】
図8において、先ず、負荷の程度によって自動或いは手動により、スロットルバルブ6の開度を決定し、運転を行っている。
【0081】
一方、前記第1のミキサ2では、最大負荷時でない一定負荷時の空燃比、即ち空気AとガスGの混合比率は一定に決められている(この時、インジェクタIJ1〜IJ4からも吸気分岐管71〜74内に燃料ガスは噴射されて燃焼直前の混合ガス全体としては適正な燃料成分構成となっている)。
また、前記第1の燃料ガス流量制御弁4は前記制御手段5によって一定負荷時の開度が0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガスBGの流量を増やし、反対に前記一定負荷時よりも低負荷の場合には、開度を減少させバイパスガスBGの流量を減少させる様に制御されている。
【0082】
他方、前記燃料供給分岐管81〜84に連通し、各吸気分岐管71〜74内に設けられたインジェクタIJ1〜IJ4の噴射圧力は一定負荷の場合に所定値を採り、負荷の増減時や、各気筒間で燃焼の不一致が生じた場合などには、前記制御手段5は、圧力センサN1〜N4からの情報を入力信号ラインL3を介して得、運転条件マップ等のデータベースに基づき、最適な噴射圧(噴射量)が演算され、負荷変動の量に応じて各インジェクタIJ1〜IJ4の噴射圧力を調整出来るように構成されている。
【0083】
したがって、各気筒間での燃焼の不一致が抑制されるため、機関全体としては負荷変動が生じても、常に滑らかで高効率な運転が維持出来ると共に、機関の耐久性も向上する。
【0084】
第7実施形態として、複数気筒を有する予混合時着火機関の機関全体の運転制御方法を、図9に基づいて(図1をも参照して)、以下に説明する。
【0085】
制御を開始して、ステップS1では各気筒C1〜C4に設けられた圧力センサN1〜N4は各気筒の燃焼状態を検出している。
次のステップS2では、制御手段が燃焼状態の情報を受け、機関の全ての制御パラメータと燃焼状態との特性マップに基づいて、当該制御パラメータを制御する。
ここでは制御の対象としては第1の燃料ガス流量制御弁4である。即ち、機関全体として混合ガスの空燃比が適正となる様に第1の燃料ガス流量制御弁4の開度を調整制御するものである。
【0086】
ステップS3に進み、制御手段5は制御を終了するのか否かを判断し、終了しないと判断すれば(ステップS3においてNO)、ステップS1に戻る。
終了すると判断すれば制御を終了する。
【0087】
本発明の第8実施形態は、図10で示されている。
図10において、複数気筒を有する予混合時着火機関の運転制御において、機関に代表気筒(図1では代表気筒をC1とする)を設け、代表気筒C1とその他の気筒C2〜C4間で運転状況の差異を低減する様に制御している。以下、図10に基づいて(図1をも参照して)、説明する。
【0088】
開始して、ステップS11では各気筒C1〜C4に設けられたセンサN1〜N4は各気筒の燃焼状態を検出している。
次のステップS12では、制御手段が燃焼状態の情報を受け、機関の全ての制御パラメータと燃焼状態との特性マップに基づいて、当該制御パラメータを制御する。
ここでは制御の対象としては第1の燃料ガス流量制御弁4及び代表気筒C1に関与する第2の流量制御弁V1である。、
【0089】
ステップS13に進み、前記ステップS11によって得られた各気筒における運転状況の情報から、制御手段5は代表気筒C1とその他の気筒C2〜C4間の差異(検出された物理量の差異)を演算する。
【0090】
ステップS14に進み、制御手段5は被制御ユニットである第2の燃料流量制御弁V2〜V4の開度を制御する。次のステップS15では、各センサN1〜N4は再び燃焼状態を検出する。
【0091】
ステップS16に進み、制御手段5は代表気筒C1とその他の気筒C2〜C4の間の差異が所定値以内であるか否かを判断する。
所定値以上であれば(ステップS16においてNO)、ステップS14に戻り、所定値以内であれば(ステップS16においてYES)、次のステップS17に進む。
【0092】
ステップS17では、制御装置5は制御を終了するのか否かを判断し、終了しないと判断すれば(ステップS17においてNO)、ステップS11に戻り、終了すると判断すれば制御を終了する。
【0093】
【発明の効果】
本発明の作用効果を以下に列記する。
(a) 各気筒毎に圧力及び燃焼温度を正確且高精度に制御出来る。
(b) 気筒間で燃焼が均一になり熱効率を向上させると共に、振動や騒音を抑制する。
(c) 機関の耐久性が向上する。
(d) 負荷の変動が生じても、常に静粛で高効率な運転が維持できる。
(e) 安全な始動と運転制御が可能となり、運転時には機関出力と筒内圧を独立に制御することが可能となり、機関の損傷を回避しつつ高出力での運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図2】第1実施形態のその他の例としての全体構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第2実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第3実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第4実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第5実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図7】第5実施形態のその他の例としての全体構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第6実施形態の全体構成を示すブロック図。
【図9】本発明の第7実施形態である機関全体の運転制御の流れを示すフローチャート。
【図10】本発明の第8実施形態である機関全体及び、各気筒毎の運転制御の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1・・・エアダクト
2・・・第1のミキサ
3・・・燃料供給源
4・・・第1の燃料ガス流量制御弁
5・・・制御手段
6・・・スロットルバルブ
7・・・吸気マニホールド
8・・・第2の燃料供給管
9・・・排気マニホールド
71〜74・・・吸気分岐管
81〜84・・・燃料供給分岐管
V1〜V4・・・第2の燃料ガス流量制御弁
M1〜M4・・・第2のミキサ
N1〜N4・・・センサ
Claims (7)
- 空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐された複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、前記燃料供給源(3)には第2の燃料供給管(8)が接続され、その第2の燃料供給管(8)は複数の燃料供給分配管(81〜84)に分岐されて、それぞれは第2の燃料ガス流量制御弁(V1〜V4)を介装して前記第2のミキサ(M1〜M4)に接続され、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて第1の燃料ガス流量制御弁(4)を制御する制御手段(5)を設け、その制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースを備え、前記制御手段(5)は前記第1の燃料ガス流量制御弁(4)を一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガス(BG)の流量を増やし、反対に前記一定負荷よりも低負荷の場合には開度を減少させバイパスガス(BG)の流量を減少させる機能を有し、そして前記燃料供給管(81〜84)に介装された第2の燃料ガス流量制御弁(V1〜V4)を一定負荷では0でない一定開度を保ち、運転中の負荷変動や気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には前記データベースにより負荷変動の量に応じて燃料ガスの添加量(TG1〜TG4)が適正値となるように前記第2の燃料ガス流量制御弁(V1〜V4)を制御する機能を有することを特徴とする複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。
- 空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐され、前記各気筒(C1〜C4)の各排気ポート(EP1〜EP4)は集合して排気管(90)に接続されている複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、その各吸気分岐管(71〜74)のそれぞれは各気筒(C1〜C
4)の吸気ポート(IP1〜IP4)に接続され、前記排気管(90)から排気ガス還流管(ERT)が分岐され、その分岐した排気ガス還流管(ERT)から複数の還流分岐管(ER1〜ER4)が分岐され、それぞれの還流分岐管(ER1〜ER4)は還流ガス流量制御弁(V11〜V14)を介装して前記吸気分岐管(71〜74)に接続され、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて第1の燃料ガス流量制御弁(4)と還流ガス制御弁(V11〜V14)を制御する制御手段(5)を設け、その制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースを備え、前記制御手段(5)は前記第1の燃料ガス流量制御弁(4)を一定負荷時の開度が0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガス(BG)の流量を増やし、反対に前記一定負荷よりも低負荷の場合には開度を減少させバイパスガス(BG)の流量を減少させる制御をし、そして前記還流分岐管(ER1〜ER4)に介装された還流ガス流量制御弁(V11〜V14)を一定負荷で0でない一定開度を保ち、運転中の負荷変動や気筒管で燃焼が生じた場合には、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースにより負荷変動の量に応じて還流排気ガス量(RG1〜RG4)が適正値となるように前記還流ガス流量制御弁(V11〜V14)を制御する機能を有することを特徴とする複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。 - 空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐された複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、各吸気分岐管(71〜74)のそれぞれは第2のミキサ(M1〜M4)を介装して各気筒(C1〜C4)の吸気ポート(IP1〜IP4)に接続され、前記第2のミキサ(M1〜M4)はそれぞれ流量制御弁(V21〜V24)を介装した促進剤供給分岐管(801〜804)が接続され、その促進剤供給分岐管(801〜804)は集合して促進剤供給管(80)を介して燃焼促進剤供給源(800)に接続され、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて常時燃焼状態を監視し、各気筒の燃焼状況に応じて各気筒(C1〜C4)に供給する混合ガスへの供給量(SG1〜SG4)を演算する制御手段(5)を設け、そして前記制御手段(5)は運転中の負荷変動や気筒間の燃焼の不一致が生じた場合に、前記検出手段(N1〜N4)からの情報及び運転条件マップのデータベースにより前記混合ガス(MG2)が前記ミキサ(M1〜M4)によって最適の成分に調整される様に流量制御弁(V21〜V24)に開度指示信号を送り燃焼促進剤の添加量(SG1〜SG4)を加減する機能を有することを特徴とする複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。
- 前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれの吸気バルブ(IV1〜IV4)及び排気バルブ(EV1〜EV4)に気筒別に燃焼状態により開閉タイミングを変えられる可変タイミング動弁機構(VT1〜VT4)が設けられ、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて前記運転条件マップのデータベースに基いて各気筒ごとに吸・排気弁(IV1〜IV4・EV1〜EV4)の開閉タイミングを演算して各可変タイミング動弁機構(VT1〜VT4)に作動指令を出す機能を有する請求項1に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。
- 前記各吸気分岐管(71〜74)に介装された第2のミキサ(M1〜M4)の各下流側に流体を媒体とした混合気の温度調整手段(H1〜H4)が設けられ、温度調整手段(H1〜H4)の下流側に温度センサ(T1〜T4)が設けられ、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)および温度センサ(T1〜T4)からの信号を受けて前記運転条件マップのデータベースに基いて各気筒ごとの温度状態を演算し、温度調整をするか否かを判断して、冷却水量制御バルブ(HV1〜HV4)に開閉、或いは開度調整を指令する機能を有する請求項1に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。
- 空気(A)を気筒側に導くためのエアダクト(1)が設けられ、該ダクト(1)に空気(A)と燃料ガス(G)を混合させて混合ガス(MG1)にするための第1のミキサ(2)が介装され、該第1のミキサ(2)に第1の燃料供給管(31)を介して燃料ガス(G)を供給するための燃料供給源(3)が接続され、前記第1の燃料供給管(31)の途中から前記エアダクト(1)の前記第ミキサ(2)の下流側に第1の燃料ガス流量制御弁(4)を介装した燃料バイパス管(32)が連通し、前記エアダクト(1)の気筒側の端末は吸気マニホールド(7)と接続され、その吸気マニホールド(7)の分岐点(70)より上流側にスロットルバルブ(6)が介装され、燃料バイパス管(32)の端部は前記エアダクト(1)の第1のミキサ(2)とスロットルバルブ(6)の間に接続され、前記吸気マニホールド(7)は複数の吸気分岐管(71〜74)に分岐され、各吸気分岐管(71〜74)のそれぞれは各気筒(C1〜C4)の吸気ポート(IP1〜IP4)に接続されている複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関において、前記燃料供給源(3)に第2の燃料供給管(8)が接続され、その第2の燃料供給管(8)は複数の燃料供給分配管(81〜84)に分岐され、その分岐した複数の燃料供給分配管(81〜84)のそれぞれには噴口が各吸気分岐管(71〜74)内に開口したインジェクタ(IJ1〜IJ4)が設けられ、前記各気筒(C1〜C4)のそれぞれに検出手段(N1〜N4)が設けられ、前記検出手段(N1〜N4)からの信号を受けて第1の燃料ガス流量制御弁(V4)およびインジェクタ(IJ1〜IJ4)を制御する制御手段(5)を設け、その制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)からの情報および運転条件マップのデータベースを備え、前記制御手段(5)は前記第1の燃料ガス流量制御弁(4)を一定負荷時の開度が0では無い一定値を保ち、前記一定負荷時よりも高負荷の場合には開度を増加させバイパスガス(BG)の流量を増やし、反対に前記一定負荷よりも低負荷の場合には開度を減少させバイパスガス(BG)の流量を減少させる制御をし、そして前記各吸気分岐管(71〜74)内に設けられたインジェクタ(IJ1〜IJ4)を一定負荷の場合に所定値を採らせ、負荷の増減時や各気筒間で燃焼の不一致が生じた場合には運転条件マップのデータベースに基き最適な噴射圧を演算し、負荷変動の量に応じて各インジェクタ(IJ1〜IJ4)の噴射圧力を調整する機能を有することを特徴とする複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。
- 前記各吸気分岐管(71〜74)に介装された第2のミキサ(M1〜M4)の各下流側にベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)が設けられ、そのベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)の一方の端子は電流制御器(J1〜J4)および電流切換器(K)を介して電源(BT)の一方の極に接続され、ベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)の他方の端子は電流切換器(K)を介して電源(BT)の他方の極に接続され、そのベルチェ・クーラ(PC1〜PC4)の上流側、下流側の何れか、或いは上流側・下流側の双方に温度センサ(T1〜T4)が設置され、前記制御手段(5)は前記検出手段(N1〜N4)および温度センサ(T1〜T4)からの信号を受けて前記第2のミキサ(M1〜M4)により空燃比を調整された混合気(MG3)の温度を常時監視し、温度調整をするか否かを判断して、前記電流制御器(J1〜J4)に通電量の変更又は維持を指示する機能を有する請求項1に記載の複数気筒を有する予混合圧縮自着火機関。
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