JP4259161B2 - ガソリンエンジンの燃焼制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気筒内の予混合気を圧縮して自己着火により燃焼させるようにしたガソリンエンジンの燃焼制御装置に関し、特に、その圧縮自己着火を補助するための点火制御の技術分野にする。
【0002】
【従来の技術】
近年、ガソリンエンジンのさらなる燃費改善や排気清浄化を図るために、気筒内の予混合気を圧縮して自己着火により燃焼させるという新しい燃焼形態が提案されており、一般には、均一予混合圧縮着火(HCCI)という呼称で知られている(例えば特許文献1等を参照)。この新しい燃焼形態では、従来一般的な火炎伝播によるものと異なり、気筒内の多数の箇所で予混合気が略同時に自己着火して、殆ど一斉に燃焼を開始することから、熱効率が極めて高くなる。
【0003】
また、気筒の圧縮比を従来よりも高く設定することができるので、圧縮上死点(TDC)近傍における気筒内の温度及び圧力状態を高くして、希薄な予混合気を安定して自己着火させることが可能になり、このことで、窒素酸化物や煤の生成も抑えることができる。
【0004】
しかし、一般的にガソリンエンジンは、圧縮比が概略13〜16らいの範囲で最も効率が高くなると言われており、それ以上に高くなれば却って効率の悪いものになってしまうし、特に高回転側の運転状態でノッキングを誘発する虞れもあるから、圧縮比を過度に高くすることは好ましくない。
【0005】
この点について、例えば特許文献2に開示される圧縮自己着火ガソリンエンジンでは、通常のガソリンエンジンと同様に燃焼室の天井部に点火プラグを配置して、相対的に高負荷高回転側の運転領域では従来一般的な火炎伝播による燃焼を行う一方、相対的に低負荷低回転側の運転領域では吸排気弁のオーバーラップをなくして、多量の既燃ガスを残留させる(内部EGR)ことにより、気筒内温度を高めて、予混合気の圧縮自己着火を可能ならしめている。
【0006】
また、その文献によれば、前記の内部EGRガスに対し点火することによってラジカルを生成・増殖させ、このラジカルを気筒の吸入及び圧縮行程全般に渡って保持することにより、TDC近傍の適切な時期に予混合気の自己着火を誘発することができる、としている。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−332141号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2001−3771号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記後者の従来例(特許文献2)のように、エンジンの運転状態に対応して燃焼の形態を切換えるようにした場合、その切換えの前後で制御の遅れに起因する不具合の発生する虞れがある。すなわち、前記のものでは、低負荷側の運転領域では気筒内温度を高めるために内部EGRガスを極めて多い状態にする必要があり、一方、高負荷側で従来型の燃焼を行う場合には内部EGRガスをあまり多くすることはできない。従って、エンジンが前記高負荷側の運転領域から低負荷側の運転領域に移行するときには、吸排気弁の作動時期を最大限、急速に変更して内部EGRガス量を増大させるようにしても、その量が一時的に不足して気筒内温度を十分に上昇させることができず、予混合気の自己着火が安定的に行えない状態になるのである。
【0010】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低負荷側の第1運転領域において多量の既燃ガスを残留させて気筒内温度を高めることにより、予混合気の圧縮着火性を確保するようにしたガソリンエンジンの燃焼制御装置において、従来一般的な火炎伝播による燃焼を行う第2運転領域から前記第1運転領域に移行したときの過渡的な既燃ガス残留量の不足に着目し、このことによって一時的に気筒内温度が低くなってしまっても、予混合気の圧縮による着火安定性を確保することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明の解決手段では、エンジンが前記第2運転領域から第1運転領域へ移行するときに、過渡的に気筒の既燃ガス残留量が不足する所定期間は、補助的な点火を行うことによって、予混合気の自己着火を誘発するようにした。
【0012】
具体的に、請求項1に係る発明は、エンジンが相対的に低負荷且つ低回転側の第1運転領域にあるときに、それよりも高負荷乃至高回転側の第2運転領域に比べて気筒内の既燃ガスの残留量を多くして、当該気筒内の予混合気を自己着火により燃焼させるようにしたガソリンエンジンの燃焼制御装置を前提とする。
【0013】
そして、エンジンが前記第2運転領域から第1運転領域に移行するときに、前記気筒の吸気弁の開時期及び排気弁の閉時期の少なくとも一方を当該気筒内の既燃ガスの残留量が増大するように変更する動弁時期変更手段と、エンジンの前記第2運転領域から第1運転領域への移行時に所定期間、前記気筒の点火プラグによって前記予混合気の自己着火を補助するための補助点火を行わせるとともに、この補助点火制御を前記所定期間が経過したときに終了する点火制御手段と、を備える。
【0014】
その上さらに、前記動弁時期変更手段を、気筒の吸気弁の開時期及び排気弁の閉時期の少なくとも一方を変更可能な可変動弁機構と、エンジンが少なくとも第1又は第2運転領域のいずれかにあるときに、前記気筒内の既燃ガスの残留量がエンジンの運転状態に対応する目標値になるように、前記可変動弁機構の作動制御を行う動弁時期制御手段とからなるものとする。そして、点火制御手段は、エンジンの前記第2運転領域から第1運転領域への移行時に補助点火制御を行う期間を、その移行の前後における前記既燃ガス残留量の目標値の偏差が大きいときほど、長くするものとする。
【0015】
前記の構成により、エンジンが相対的に低負荷低回転側の第1運転領域にあるときには、気筒内の既燃ガスの残留量を相対的に多くして当該気筒内の温度を高めることにより、予混合気を圧縮上死点近傍で略一斉に自己着火させて、燃焼させることができる(予混合圧縮着火燃焼)。このような燃焼形態では熱効率が高くなって燃費の改善が図られる上に、窒素酸化物等の有害物質の生成が非常に少なくなる。一方、エンジンが相対的に高負荷乃至高回転側の第2運転領域にあるときには、気筒内の既燃ガスの残留量を相対的に少なくすることで、吸気の充填効率を高めて所要の出力を得ることが可能になる。
【0016】
また、前記第2運転領域から第1運転領域への移行時には、気筒内の既燃ガスの残留量が増大するように動弁時期変更手段によって当該気筒の吸気弁の開時期及び排気弁の閉時期の少なくとも一方が変更されるが、この動弁時期の変更にはある程度の時間を必要とするので、過渡的には気筒内に残留する既燃ガスの量が少なくなってしまい、当該気筒内の温度が予混合気の圧縮自己着火に十分なほど高くはない状態になる。
【0017】
これに対し、この発明では、エンジンが前記第2運転領域から第1運転領域へ移行するときに、過渡的に気筒の既燃ガス残留量が不足する所定期間は、点火プラグによって予混合気に補助的に点火することにより、予混合気全体の自己着火を誘発するようにしている。すなわち、気筒内の予混合気に所定のタイミングにて補助的な点火を行えば、これにより生成した火炎の作用によって予混合気全体の温度及び圧力を上昇させることができ、これにより、その予混合気の自己着火を確実に発生させることができる。
【0018】
但し、前記のような補助点火を行うと、予混合気の一部は火炎伝播により燃焼することになり、その分、圧縮自己着火による熱効率の向上という面では不利になるから、本発明では、前記所定期間が経過したときには補助点火制御を終了し、その後は補助点火は行わないようにしている。
【0019】
さらに、本発明では、気筒内に残留する既燃ガスの量は、エンジンの運転状態に応じて動弁時期制御手段による可変動弁機構の作動制御が行われることによって、変更される。そして、エンジンの運転領域移行時には、その移行の前後における既燃ガス残留量の偏差が大きいときほど、気筒内が予混合気の圧縮着火に必要な高温度状態になるまでの時間が長くなるので、この発明では、既燃ガス残留量の目標値の偏差が大きいときほど、運転領域移行時の補助点火制御の期間を長くするようにしている。
【0020】
つまり、エンジンの運転領域の移行時に既燃ガスの残留による気筒内温度の上昇が不十分で補助点火が必要な期間のみ、補助点火を行うことにより、その間の予混合気の圧縮着火性を安定確保しながら、同時に、第1運転領域においてエンジンの運転効率を改善するという圧縮自己着火燃焼の作用効果を十分に得ることができる。
【0021】
請求項2の発明では、前記請求項1の発明において、エンジンの吸気通路に吸気量センサを配設するとともに、点火プラグにはイオン電流センサを接続する。そして、エンジンが第1運転領域にあるときに、前記点火プラグに対して火炎核のみを生成するように電圧を印加して、そのときに前記イオン電流センサにより検出される電流値に基づいて気筒内の空燃比を検出する空燃比検出手段を備える。さらに、前記吸気量センサからの信号、前記空燃比検出手段により検出された気筒内空燃比、及び当該気筒への燃料供給量に基づいて、当該気筒内に残留している既燃ガス量を推定する既燃ガス残留量推定手段と、前記気筒内の既燃ガス残留量の推定値がその目標値に近づくように、動弁時期制御手段による可変動弁機構の作動制御量を学習補正する学習補正手段と、を備える構成とする。
【0022】
この構成では、エンジンが第1運転領域にあるときに気筒内の既燃ガス残留量を推定し、この推定値に基づいて吸排気弁の動作時期の制御を学習補正することによって、エンジンの運転状態に応じた既燃ガス残留量の制御精度を向上することができる。よって、予混合気の圧縮自己着火による燃焼状態を一層、良好なものとすることができ、エンジン運転効率のさらなる改善が図られる。しかも、エンジンが第2運転領域から第1運転領域に移行したときの既燃ガス残留量の制御精度も向上するので、前記請求項1の発明の作用効果がさらに高くなる。
【0023】
請求項3の発明では、エンジンが第1運転領域にあるときに気筒内の予混合気の空燃比が所定のリーン状態になるように、少なくとも燃料噴射量を制御する空燃比制御手段を備えるとともに、点火制御手段は、前記リーンな予混合気への補助点火を気筒の圧縮行程中期以降で行わせるものとした。
【0024】
このことで、エンジンが相対的に低負荷側の第1運転領域にあるときには、空燃比制御手段によって気筒内の予混合気の空燃比が所定のリーン状態になるように制御されるから、エンジンが第2運転領域から前記第1運転領域に移行したときに所定期間が経過するまでは、そのリーンな予混合気に対して圧縮行程中期以降に補助点火が行われることになる。これにより、補助点火により生成した火炎を空燃比のリーンな予混合気中で比較的緩慢に成長させて、TDC近傍の適切な時期に予混合気全体を自己着火させることが可能になる。
【0025】
請求項4の発明では、気筒内燃焼室の天井部略中央に放電電極を臨ませて、主点火プラグを配設する一方、該燃焼室の周縁部に放電電極を臨ませて補助点火プラグを配設し、且つこの補助点火プラグの容量放電電圧を前記主点火プラグに比べて小さな値に設定する。そして、点火制御手段は、エンジンが第2運転領域にあるときには少なくとも前記主点火プラグにより気筒内の予混合気に点火して燃焼させる一方、該第2運転領域から第1運転領域への移行時には前記補助点火プラグにより補助点火を行わせるものとする。
【0026】
このことで、エンジンの運転領域移行時には補助点火を燃焼室の周縁部にて行い、且つその放電エネルギーを比較的小さくすることで、生成した火炎の成長を適度に抑制することができ、これにより、予混合気の大部分を圧縮自己着火により燃焼させることができる。一方、燃焼室周縁部の点火によっては火炎の急速な伝播は期待できないので、第2運転領域では気筒の略中心に位置する主点火プラグによって予混合気に点火して、従来一般的な火炎伝播による良好な燃焼状態を実現する。
【0027】
請求項5の発明では、気筒内燃焼室の天井部略中央に放電電極を臨ませて主点火プラグを配設する一方、該燃焼室の吸気側周縁部に放電電極を臨ませて補助点火プラグを配設し、その上で、点火制御手段を、エンジンが第2運転領域にあるときには少なくとも前記主点火プラグにより気筒内の予混合気に点火して燃焼させる一方、該第2運転領域から第1運転領域への移行時には前記補助点火プラグにより補助点火を行わせるものとする。
【0028】
このことで、エンジンの運転領域移行時には補助点火を燃焼室の吸気側周縁部にて行うことで、この吸気側の温度状態が比較的低いことと、燃焼室壁面への放熱が比較的大きいこととが相俟って、補助点火により生成した火炎の成長を適度に抑制することができ、これにより、予混合気の大部分を圧縮自己着火により燃焼させることができる。一方、燃焼室周縁部の点火によっては火炎の急速な伝播は期待できないので、第2運転領域では気筒の略中心に位置する主点火プラグによって予混合気に点火して、従来一般的な火炎伝播による良好な燃焼状態を実現する。
【0029】
請求項6の発明では、前記請求項4又は5の発明において補助点火プラグの放電電極を燃焼室の吸気側の周縁部に臨ませたことを特徴とする。このことで、燃焼室の吸気側では比較的温度状態が低く、また、燃焼室の周縁部では壁面への放熱が比較的大きいので、それらが相俟って補助点火による火炎の成長を適度に抑制することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
図1(A)は、本願発明に係るガソリンエンジンのシリンダヘッド1の断面を示し、このシリンダヘッド1は、図には上端部のみを示すシリンダブロック2の上部に取り付けられて、図示しない複数のヘッドボルトにより強固に締結されている。そのシリンダブロック2の上面には気筒3(シリンダ)の上端が開口され、この開口部を覆うシリンダヘッド1の下面には概略円形の凹部が形成されていて、この凹部と、当該気筒3内に嵌装されたピストン4の頂面との間に、燃焼室5が区画形成されている。つまり、前記ピストン4の頂面が燃焼室5の底面になり、シリンダヘッド1の凹部が燃焼室5の天井部となる。また、この実施形態では、後述の如く気筒3内の予混合気を圧縮して自己着火させるのに好適なよう、当該気筒3の幾何学的な圧縮比を約12に設定しているが、この限りではなく、気筒3の幾何学的な圧縮比は例えば11〜13くらいの範囲に設定すればよい。
【0032】
図の例では、前記燃焼室5の天井部は、2つの傾斜面5a,5bが互いに差し掛けられた屋根のような形状をなすペントルーフ型のものであり、図示の如くエンジン前後方向に見ると、2つの傾斜面5a,5bはそれぞれ天井部の略中央から左右両側に向かって徐々にシリンダブロック2との合わせ面に近づくように延びている。そして、図の右側に示す一方の傾斜面5aには吸気ポート6の下流端が開口し、そこから斜め上方に向かって略直線的に延びる吸気ポート6の上流端は、図の右側に示すシリンダヘッド1の一側面に開口している。また、排気ポート7の上流端が他方の傾斜面5bに開口し、そこから略水平に延びる排気ポート7の下流端はシリンダヘッド1の他側面(図の左側面)に開口している。
【0033】
同図(B)に示すように、この実施形態のエンジンは、前記吸気及び排気ポート6,7が1つの気筒3に対して2つずつ設けられた4弁式のものであり、該各ポート6,7の燃焼室5を臨む開口端には、吸気及び排気弁8,9が配設されている。この吸気弁8及び排気弁9は、それぞれ、軸端部に固定されたリテーナ10,10を介してコイルスプリング11,11により上方(弁を閉じる方向)に付勢される一方、バルブリフタ12,12を介してカムシャフト13,13により弁軸方向に押圧されることにより、前記スプリング11の付勢力に抗して押し下げられるようになっている(弁の開作動)。つまり、前記2本のカムシャフト13,13が各々図外のクランクシャフトに同期して回転されることで、吸気弁8及び排気弁9がそれぞれ所定のタイミングで開閉される。
【0034】
また、前記吸気及び排気カムシャフト13,13には、それぞれ、クランクシャフトに対する回転位相(位相角)を所定の角度範囲において連続的に変化させる可変動弁機構15,15(以下、VVTともいう)が付設されており、このVVT15によって前記吸気弁8及び排気弁9の開閉時期がそれぞれ独立に変更されるようになっている。詳しくは、例えば吸気側について図2に一例を示すように、前記VVT15は、吸気側カムシャフト13の前端部に固定されたロータ15aと、このロータ15aを覆うように配置されてスプロケット15bに固定されたケーシング15cとからなる。
【0035】
前記VVT15のロータ15aの外周には外方に向かって放射状に突出する4つのベーンが設けられ、一方、ケーシング15cの内周には内方に向かって延びる4つの区画壁が設けられていて、それらのベーンと区画壁とのの間に複数の油圧作動室15d,15e,…が形成されている。そして、そこに供給されるエンジンオイルの油圧がオイルコントロールバルブ15f(以下、OCVという)によって調整されることで、前記ロータ15a及びケーシング15c、即ちカムシャフト13及びスプロケット15aの相対的な回転位置が変更されて、該カムシャフト13のクランクシャフトに対する回転位相が変化する。
【0036】
すなわち、前記VVT15のロータ15a及びケーシング15cの間には、進角側の油圧作動室15d,15d,…と遅角側の油圧作動室15e,15e,…とが周方向に交互に配置されており、その進角側作動室15d,15d,…の油圧力が増大すると、ロータ15aはケーシング15cに対しカムシャフト13の回転する向き(図に矢印で示す)に回動され、これにより、図3に破線で示すように、吸排気弁8,9の開弁時期IO及び閉弁時期ICが進角側にシフトされる。反対に、前記遅角側作動室15e,15e,…の油圧力が増大すると、ロータ15aはケーシング15cに対しカムシャフト13の回転する向きとは反対に回動され、これにより、吸排気弁8,9の開弁時期IO及び閉弁時期ICは遅角側にシフトされる(図3に仮想線で示す)。
【0037】
従って、前記吸気及び排気カムシャフト13,13のVVT15,15をそれぞれ遅角側及び進角側に作動させることによって、吸排気弁8,9のオーバーラップをなくすことができ、これにより燃焼室5に多量の既燃ガス(内部EGRガス)を滞留させることができる。その際、排気弁9が閉じてから吸気弁8が開くまでの期間(クランク角で表すマイナスのオーバーラップ期間)が相対的に短ければ、内部EGRガス量は相対的に少なくなり、このマイナスオーバーラップ期間が相対的に長くなれば、これに応じて内部EGRガス量も増大する。
【0038】
尚、前記図3に示す吸排気弁8,9の弁揚程曲線において、開弁時期IO,EXO、閉弁時期IC,EXCというのは、それぞれ緩衝部を除いた弁揚程曲線の始端及び終端のことである。また、この実施形態では、可変動弁機構として油圧式の連続位相変更方式のものを用いているが、これに限るものではなく、連続位相変更方式のものであっても電磁作動式のものを用いてもよいし、例えば特開平6−280525号公報に開示されるように、カム面がテーパ状に傾斜したカムシャフトを用いて吸排気弁のリフト量を変更するようにした機構を用いることもできる。
【0039】
前記図1に示すように、各気筒3毎の燃焼室5の上方には、4つの吸排気弁8,9に取り囲まれるようにして点火プラグ16が配設されている。この点火プラグ16は、気筒3内に充填した混合気に圧縮行程中期以降の所定タイミングで点火して、従来一般的な火炎伝播による燃焼状態とするための主点火プラグであり、その先端の放電電極は、壁面への放熱によって火炎面の伝播速度が低下することを避けるべく、燃焼室5天井部から所定以上、突出するように位置付けられている。また、この実施形態のエンジンでは、前記主点火プラグ16の基端部にはイグナイタを内蔵した点火コイル17が接続されている。
【0040】
一方、前記燃焼室5の吸気側の周縁部には、2つの吸気ポート8,8の下方においてそれらに挟まれるようにして、補助点火プラグ18が配設されている。この補助点火プラグ18は、後述の如く気筒3内に充填した混合気をピストン4の上昇により圧縮して、自己着火により燃焼させる場合に、所定の条件下でその圧縮による自己着火を補助するための点火を行うためのものである。このため、前記補助点火プラグ18の先端の放電電極は、壁面への適度な放熱によって火炎の拡大が適度に遅くなるように、燃焼室5周縁部の気筒壁面に近接して配置されている。
【0041】
また、前記補助点火プラグ18の基端部にも前記主点火プラグ16と同様にイグナイタを内蔵した点火コイル19が接続されており、この点火コイル19は、その容量放電電圧(1次側の電流を遮断したときに相互誘導作用により2次側コイルに最初に発生する電圧)が主点火プラグ16の点火コイル17よりも小さくなるように、例えば巻き数の相対的に少ないものとされている。すなわち、前記主点火プラグ16に発生する容量放電電圧が通常、20〜35kvくらいであるのに対し、前記補助点火プラグ18では例えば10〜15kvくらいであればよく、こうすることで、詳しくは後述するが、補助点火によて生成した火炎の成長を適度に抑制することができる。
【0042】
さらに、前記補助点火プラグ18には、その放電電極すなわち正極及び負極の間の放電ギャップを流れるイオン電流を検出するためのイオン電流検出回路20(イオン電流センサ)が接続されている。このイオン電流検出回路20は、例えば、点火コイル19の2次側に接続されたイオン電源部の電圧値を検出して、これをイオン電流値に変換するようにしたものであり、点火コイル19の1次側に通常よりも短い時間だけ通電して、補助点火プラグ18に対し火炎核のみを生成するように電圧を印加し、そのときの電流値を検出するものである。
【0043】
尚、この実施形態のエンジンでは、図示しないが、前記シリンダヘッド1の一側面に開口する吸気ポート8の上流端に連通するようにして、気筒3内の燃焼室5に吸気を供給するための吸気通路が接続されていて、この吸気通路の下流端部から吸気ポート8に向かって燃料を噴射するように、インジェクター21(図4を参照)が配設されている。このインジェクター21は、ニードル弁及び電磁ソレノイドを内蔵し、このソレノイドに印加されるパルス信号の幅(燃料噴射パルス幅)に対応する分量の燃料を噴射するものである。
【0044】
図4は、この実施形態に係るガソリンエンジンの燃焼制御装置Sの概要を示すブロック図であり、この制御装置Sの主要部であるエンジンコントロールユニット30(以下、ECUという)は、周知の如くCPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース回路等を備えており、少なくとも、前記イオン電流検出回路20と、クランクシャフトの回転速度を検出するエンジン回転速度センサ22と、吸気通路に配設されて吸気の流量を検出するエアフローセンサ23(吸気量センサ)と、例えばシリンダブロック2の側壁に配設されて、ノッキングによる振動を検出するノックセンサ24(検出手段)と、車両のアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ25とからそれぞれ出力される検出信号を受け入れるようになっている。
【0045】
そして、前記ECU30は、前記センサから入力した信号に基づいてエンジンの運転状態を検出し、これに応じてアクチュエータを作動させることによって、エンジンの種々の制御パラメータを制御する。すなわち、ECU30は、吸気通路に配設された電気式スロットル弁26の開度を調節して吸気の流量を制御するとともに、燃料噴射パルスによりインジェクター21の開弁時間を調整して燃料噴射量を制御し、これにより、予混合気の空燃比を制御する(空燃比制御部30a)。
【0046】
また、前記ECU30は、VVT15の油圧制御によって吸気及び排気弁8,9の開閉時期を変更することにより、それらのオーバーラップ期間を制御するバルブオーバーラップ制御部30b(動弁時期制御手段)を備えている。このバルブオーバーラップ制御部30bは、詳しくは後述するが、エンジンの運転状態に基づいて気筒3内の内部EGRガス量の目標値(目標EGR量)を決定し、さらに、この目標EGR量に多対応する吸排気弁8,9の作動時期を決定して、VVT15,15の作動制御を行うものである。
【0047】
さらに、前記ECU30は、主点火プラグ16及び補助点火プラグ18のイグナイタ17,19の作動制御によって予混合気への点火の形態を変更する点火制御部30cを備え、これによりエンジンの運転状態に応じて予混合気の燃焼形態を切換えるようになっている。
【0048】
詳しくは、図5の制御マップに一例を示すように、この実施形態の燃焼制御装置Sによれば、エンジンが相対的に低負荷且つ低回転側に予め設定した第1運転領域I(図に斜線を入れて示す領域)にあるときには、気筒3内の燃焼室5における予混合気の空燃比が所定のリーン状態(例えばA/F=15〜30くらい)になるように、インジェクター21による燃料噴射量とスロットル弁26の開度とを制御し、そのリーンな予混合気に対して主点火プラグ16により点火することなく、予混合気を圧縮行程の終盤に自己着火させて燃焼させるようにしている(以下、運転領域Iを自己着火領域ともいう)。その際、吸排気弁8,9のオーバーラップはなくして内部EGRガス量の極めて多い状態とすることで、気筒3内の温度を高めるようにしており、このことによって、予混合気の圧縮による自己着火の安定性を高めることができる。
【0049】
そのような予混合気の圧縮による自己着火については従来より知られており、一般にはHCCI(Homogenious Charge Compression Ignition)と呼ばれている。このHCCIによる燃焼では、従来一般的な火炎伝播によるものとは異なり、気筒内の多数の箇所で予混合気が略同時に自己着火して、殆ど一斉に燃焼を開始することで、熱効率が極めて高くなると考えられている。例えば、図6は、HCCIの燃焼圧力がクランク角に応じて変化する様子を示すグラフ(指圧波形)を従来型燃焼と対比して示すものであり、同図に実線で示すHCCIの指圧波形では、破線で示す従来型燃焼と比べて圧縮上死点(TDC)近傍での燃焼圧力の立ち上がりがかなり急峻になっていることが分かる。
【0050】
また、前記HCCIの指圧波形ではTDC近傍での着火前の気筒内圧力も従来型に比べて高くなっているが、これは気筒の幾何学的な圧縮比が比較的高いことと、多大な内部EGRによって気筒内温度が高められていることとによる。さらに、HCCIのグラフでは排気行程の後期から吸気行程の初期にかけて気筒内圧の上昇が見られるが、これは、吸排気弁のオーバーラップをなくして気筒内に多量の内部EGRガスを残留させていることによる。
【0051】
尚、前記のようなHCCI燃焼を行うときには、イオン電流検出回路20により検出した電流値に基づいて気筒3内の空燃比を検出し(空燃比検出手段)、この空燃比と、エアフローセンサ23からの信号と、前記空燃比制御部30aにおいて決定された気筒3への燃料供給量とに基づいて、内部EGRガス量を推定し(既燃ガス残留量推定手段)、この推定値が目標EGR量に近づくように、前記バルブオーバーラップ制御部30bによるVVT15,15の作動制御量を学習補正することが好ましい(学習補正手段)。
【0052】
一方、この実施形態のエンジンは、前記図5の制御マップに示すように、自己着火領域I以外の相対的に高負荷乃至高回転側の運転領域IIにおいては、気筒3内に略理論空燃比かそれよりもリッチな予混合気を形成し、これに対して気筒3の圧縮行程中期以降の所定のタイミングで主点火プラグ16により点火して、従来一般的な火炎伝播による燃焼を実現するようにしている。その際、燃焼に伴う窒素酸化物の生成を抑制するためには、気筒3内にある程度以上のEGRガスが存在することが好ましいので、この実施形態では、同図に破線で示す境界線b1よりも低負荷低回転側においては、所要の内部EGR状態となるように、吸排気弁8,9のオーバーラップ期間を制御するようにしている。
【0053】
また、前記自己着火領域Iよりもさらに低負荷低回転の運転領域IIIは、アイドリング時を除けば、例えば、車両が長い下り坂を走行していて殆どアクセルを踏まないでいるというような非常に頻度の低い運転状態に対応するものであり、このような運転状態では気筒3の温度がかなり低くなることを考慮して、この実施形態のエンジンでは従来一般的な火炎伝播による燃焼を行うようにする。
【0054】
ところで、この実施形態では、上述の如く、エンジンが自己着火領域Iにあるときに、VVT15,15の制御により多量の内部EGRガスを残留させて、気筒3内の温度を上昇させるようにしており、一方、相対的に高負荷側乃至高回転側の運転領域IIにおいては、内部EGRガス量は比較的少なくしているから、例えば図5に白抜きの矢印で示すように、エンジンが高負荷側の運転領域IIから自己着火領域Iに移行するときには、吸排気のVVT15,15を最大限、急速に作動させて、内部EGRガス量を速やかに増大させる必要がある。
【0055】
しかし、VVT15,15の作動を如何に高速に行ったとしても、それにはある程度の時間がかかるし、一旦、排気ポート9排出された既燃ガスが気筒3内に戻ってくることはないから、過渡的には当該気筒3の内部EGR量が不足して、気筒3内の温度を十分に高めることのできない状態になってしまい、そのままでは予混合気の圧縮による着火安定性が損なわれる虞れがある。
【0056】
この点について、この実施形態では、本願発明の特徴部分として、エンジンが高負荷乃至高回転側の運転領域IIから自己着火領域Iに移行するときに、前記の如く過渡的に内部EGRガス量が不足する期間だけは、補助点火プラグ18によって予混合気に補助的な点火を行い、これにより、その予混合気全体の圧縮による自己着火を誘発することによって、着火安定性を確保するようにしている。
【0057】
(エンジンの燃焼制御の手順)
次に、この実施形態に係るエンジンの燃焼制御の概略について、図7のフローチャート図に基づいて説明する。尚、このフローに示す制御手順はエンジンの各気筒3毎に行われ、当該気筒3の燃焼サイクル毎に所定のクランク角(例えば排気行程の所定クランク角)に開始される。
【0058】
まず、スタート後のステップSA1では、エンジン制御用のデータとして少なくともエンジン負荷とエンジン回転速度とを求める。尚、エンジン負荷は、例えばエアフローセンサ23からの出力とエンジン回転速度とに基づいて求められる吸気充填効率とに基づいて演算するようにしてもよいし、さらにアクセルペダルの操作量を加味して求めるようにしてもよい。或いは、気筒3内の圧力を検出するセンサを設けて、このセンサからの出力に基づいて当該気筒3の平均有効圧等を計算するようにしてもよい。
【0059】
続いて、ステップSA2では、前記エンジン負荷等のデータに基づいて、予め設定した目標EGRマップから内部EGRガス量の目標値(目標EGR量)を読み出す。この目標EGRマップは、HCCI燃焼と従来型の火炎伝播による燃焼とでそれぞれエンジンの運転状態に対応する最適な目標EGR量を予め実験的に求めて、この値をエンジン負荷とエンジン回転速度とに対応付けてマップとして設定したものであり、ECU30のメモリ(例えばROM、RAM等)に電子的に格納されている。尚、HCCI燃焼における目標EGR量は、いわゆるEGR率で略30〜60%くらいであり、また、従来型の火炎伝播による燃焼においては0〜20%くらいである。
【0060】
続いて、ステップSA3において、前記ステップSA2で読み出した目標EGR量から、これに対応する吸気及び排気の各VVT15,15の制御量を決定し、これに対応する制御信号を各VVT15のOCV15fに出力して、該各VVT15をそれぞれ進角又は遅角作動させることにより、吸排気弁8,9のオーバーラップ量を制御する。すなわち、HCCI燃焼のときには、吸気VVT15を遅角側に作動させるとともに、排気VT15を進角側に作動させて、吸排気弁のオーバーラップをなくすことにより、気筒3内に多量の内部EGRガスが残留するようにする。
【0061】
前記各VVT15,15の制御量は、前記目標EGR量とエンジン負荷及びエンジン回転速度とに対応する最適値を予め実験的に求めてVVTマップとして設定しておき、このVVTマップから読み出すようにすればよい。また、特に自己着火領域Iにおいては、イオン電流等に基づいて推定した気筒3内の実際のEGRガス量と前記目標EGR量との偏差に基づいて、この偏差が小さくなるように前記VVTマップのデータを学習補正するのが好ましい。こうすれば、エンジンの運転状態に応じた内部EGRガス量の制御精度を向上して、予混合気の圧縮自己着火による燃焼を一層、良好なものとすることができる。
【0062】
続いて、ステップSA4において、前記図5に示す制御マップを参照して、エンジンが予混合気の圧縮による自己着火領域Iにあるかどうか判別し、この判別結果がNOでエンジンが自己着火領域I外にあれば、後述するステップSA11に進む一方、判別結果がYESでエンジンが自己着火領域Iにあれば、ステップSA5に進んで、今度は前回の制御サイクルにおいて運転領域IIにあったかどうか判別する。すなわち、例えば制御サイクル毎にエンジンの運転領域を判定して、領域I、II、III毎に異なるフラグをオンにするとともに、それらこのフラグの状態をECU30のメモリに記憶するようにしておき、このフラグの状態変化の履歴に基づいて、前回制御サイクルにおけるエンジンの運転領域を判別するようにすればよい。
【0063】
前記ステップSA5における前記運転領域の判別結果がNOであれば、エンジンは自己着火領域Iへの移行直後ではないので、後述するステップSA8に進む一方、判定がNOであれば、エンジンは従来一般的な火炎伝播による燃焼を行う高負荷側の運転領域IIから自己着火領域Iへ移行したところであるから、このときにはステップSA6に進んで、まず、その移行の前後における運転状態でそれぞれ目標EGR量(EGRマップに記憶されている値)を読み込み、その偏差を演算する。続くステップSA7では、前記目標EGR量の偏差に応じて、偏差の絶対値が大きいときほど、長い時間となるように、補助点火プラグ18により予混合気に補助点火を行う期間(アシスト期間)の長さを設定して、ステップSA8へ進む。
【0064】
そして、ステップSA8では、例えばECU30のタイマカウント等によって前記の如く設定したアシスト期間が経過したかどうか判別し、この判定がYESならば、エンジンが自己着火領域Iに移行した後で既にある程度の時間が経過していて、内部EGRガス量がその目標値に達しており、これによる気筒3内温度の上昇によって十分に安定した圧縮自己着火が可能であるから、この場合にはステップSA9に進んで、点火プラグ16,18による点火は行わずにリターンする。
【0065】
一方、前記ステップSA8の判別結果がNOで、エンジンが自己着火領域Iに移行してからアシスト期間の経過する前であれば、内部EGRガス量はその目標値に達しておらず、内部EGRガスによる気筒3内温度の上昇が不十分な状態であるから、この場合にはステップSA10に進んで、補助点火プラグ18により予混合気に点火して、しかる後にリターンする。より詳しくは、自己着火領域Iへの移行後、アシスト期間が経過するまでの間は、気筒3の圧縮行程中期以降の所定のタイミング(例えば、主点火プラグ16により予混合気に点火して従来型の火炎伝播による燃焼を行わせるのと略同じタイミング)で、補助点火プラグ18により吸気側周縁部の予混合気に点火する。
【0066】
その際、前記補助点火プラグ18における容量放電電圧が相対的に小さく設定されていて、点火のエネルギーが比較的小さなものとなり、しかも燃焼室5の吸気側壁面によって燃焼熱が奪われることで、生成した火炎の初期成長が適度に抑制される。また、気筒3内の吸気側周縁部では予混合気の温度が比較的低く、しかも、その予混合気の空燃比が所定のリーン状態であることから、前記火炎の成長は、以下に述べるように適度に緩慢なものとなる。
【0067】
すなわち、図8に模式的に示すように、気筒3内燃焼室5の吸気側周縁部から排気側に向かって比較的緩慢に進行する燃焼反応によって予混合気全体が圧縮され、これにより温度及び圧力が上昇した予混合気は、ちょうどTDC近傍の適切な時期に気筒3内の多数の箇所で略同時に自己着火して、殆ど一斉に燃焼を開始するようになる。つまり、エンジンの領域移行に伴い過渡的に気筒3内の温度が低い状態になっていても、補助点火によって予混合気の圧縮による自己着火を誘発し、安定したHCCI燃焼を実現することができる。
【0068】
一方、前記ステップSA4においてNO、即ちエンジンが高負荷乃至高回転側の領域IIにあるか、或いは自己着火領域Iよりも低負荷側の領域IIIにあるか、のいずれかと判定して進んだステップSA11では、主点火プラグ16のみにより気筒3内の予混合気に点火して、しかる後にリターンする。つまり、エンジンが自己着火領域I外にあれば、気筒3内の予混合気に対して主点火プラグ16により点火して、従来一般的な火炎伝播による燃焼状態とする。
【0069】
前記図7に示すフローのステップSA2,SA3の各ステップは、エンジンが自己着火領域Iにあるときに、それよりも高負荷乃至高回転側の領域IIにあるときよりも気筒3内の既燃ガスの残留量(内部EGRガス量)を多くするとともに、エンジンが前記運転領域IIから自己着火領域Iに移行するときには、前記気筒3の吸気弁8の開時期及び排気弁9の閉時期の少なくとも一方を変更して、内部EGRガス量を増大させる、というオーバーラップ制御部30bの制御手順に対応している。
【0070】
また、同じフローのステップSA4〜SA11の各ステップは、エンジンの運転状態に応じて主点火プラグ16及び補助点火プラグ18による点火の形態を変更する点火制御部30cに対応しており、特にステップSA5,SA8〜SA10の制御手順は、エンジンの運転領域IIから自己着火領域Iへの移行時に所定のアシスト期間、補助点火プラグ18によって気筒3内の予混合気の自己着火を補助するための補助点火を行わせるとともに、この補助点火制御を前記アシスト期間が経過したときに終了する、という手順に対応している。
【0071】
また、前記ステップSA6,SA7の制御手順は、前記アシスト期間をエンジンの運転領域移行前後における目標EGR量の偏差が大きいときほど、長くする、という手順に対応しており、さらに、ステップSA4からSA11へと進む制御手順は、エンジンが前記自己着火領域I外の領域II又は領域IIIのいずれかにあるときには、主点火プラグ16により気筒3内の予混合気に点火して燃焼させる、という手順に対応している。
【0072】
したがって、この実施形態に係るガソリンエンジンの燃焼制御装置Sによると、まず、エンジンが相対的に低負荷低回転側の自己着火領域Iにあるときには、内部EGRガス量を相対的に多くして気筒3内の温度を高めることにより、当該気筒3内に充填したリーンな予混合気をTDC近傍で同時多点的に自己着火させて、熱効率の高いHCCI燃焼により燃費を大幅に低減することができるとともに、窒素酸化物等の有害成分の生成を抑制することができる。
【0073】
一方、エンジンが相対的に高負荷乃至高回転側の運転領域II等にあって、HCCI燃焼の実現が難しい場合には、気筒3の略中心に位置する主点火プラグ16によって予混合気に点火して、従来一般的な火炎伝播による良好な燃焼を実現することができる。その際、高負荷側の領域IIでは、内部EGRガス量を相対的に少なくすることで、気筒3への吸気充填効率を高めて所要の出力を得ることができる。
【0074】
そして、エンジンが前記高負荷側の領域IIから自己着火領域Iに移行するときには、移行後に所定のアシスト期間が経過するまでの間、即ち、過渡的に内部EGRガス量が不足する期間、補助点火プラグ18によって予混合気に補助的な点火を行うことにより、その予混合気の圧縮自己着火の安定性を確保することができる。
【0075】
また、前記アシスト期間の経過後は補助点火を行わず、気筒3の圧縮作動によって予混合気全体を自己着火させることにより、上述した圧縮着火燃焼によるエンジン運転効率の改善という作用効果を一層、高めることができる。すなわち、前記の如く補助点火を行うと、混合気の一部は火炎伝播により燃焼することになるから、その分、圧縮自己着火による熱効率の向上という面では不利になり、このことから、補助点火は必要なときにのみ行うのが好ましいものである。
【0076】
(他の実施形態)
尚、本願発明の構成は前記した実施形態のものに限定されることはなく、その他の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、補助点火プラグ18を2つの吸気ポート6,6の中間に挟むようにして、燃焼室5の吸気側周縁部の中でも最も吸気側寄りの端縁部に配置しているが、これに限らず、補助点火プラグ18は、燃焼室5を吸気側及び排気側に分けて、その吸気側の周縁部に配置すればよい。また、吸気ポート6と排気ポート7との間に配置する場合には中央寄りもやや排気側寄りの位置まで、燃焼室5の吸気側周縁部に含めるものとする。
【0077】
また、前記補助点火プラグ18の容量放電電圧は主点火プラグ16と略同じに設定してもよいし、補助点火のタイミングも気筒3の圧縮行程中期以降に限るものではない。要するに、補助点火によって生成された火炎があまり成長する前に気筒3内の予混合気の温度及び圧力を上昇させて、当該気筒3の圧縮上死点近傍で同時多点的な自己着火を発生させることができるように、その気筒3の温度状態、予混合気の空燃比やEGR率等に対応付けて、容量放電電圧や補助点火時期を適切に設定すればよい。
【0078】
さらに、前記実施形態では、自己着火領域Iよりも低負荷の運転領域IIIでは予混合気に主点火プラグ16により点火して、従来型の火炎伝播による燃焼形態とするようにしているが、これに限らず、前記運転領域IIIでもHCCI燃焼を行うようにすることもできる。この場合、前記運転領域IIIでは自己着火領域Iよりも気筒3内の温度が低くて、予混合気の着火安定性を確保するのが難しいから、エンジンが運転領域IIIにあるときには補助点火によって予混合気の圧縮自己着火を誘発するようにするのが好ましい。
【0079】
さらにまた、前記実施形態では、本願発明を、燃料を吸気ポート6に噴射するようにしたガソリンエンジンに適用しているが、これに限らず、燃料を気筒3内に直接、噴射するようにした直噴ガソリンエンジンにも適用可能である。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本願請求項1の発明に係るガソリンエンジンの燃焼制御装置によると、エンジンが低負荷側の第1運転領域にあるときに多量の既燃ガスを残留させて気筒内温度を高めることにより、予混合気の圧縮着火性を確保するようにしたものにおいて、従来一般的な火炎伝播による燃焼を行う高負荷側の第2運転領域から前記第1運転領域に移行するときに、過渡的に気筒の既燃ガス残留量が不足する所定期間は、補助的な点火によって予混合気の自己着火を誘発することで、予混合気の自己着火安定性を確保することができる。
【0081】
また、エンジンの運転領域移行時には、移行前後における既燃ガス残留量の偏差が大きくて気筒内温度の上昇遅れが大きいときほど、補助点火制御の期間を長くすることで、予混合気に補助点火する期間を過不足なく設定することができ、これにより、運転領域移行時に予混合気の圧縮着火性を安定確保しながら、圧縮着火燃焼によるエンジン運転効率の改善効果を十分に得ることができる。
【0082】
請求項2の発明によると、気筒内の既燃ガス残留量の推定値に基づいて吸排気弁の動作時期の制御を学習補正することで、エンジン運転状態に応じた既燃ガス残留量の制御精度を向上することができ、これにより、圧縮自己着火による燃焼状態をさらに良好なものとすることができる。また、エンジンの運転領域移行時にも既燃ガス残留量の制御精度が向上することで、前記請求項1の発明の効果がさらに高くなる。
【0083】
請求項3の発明によると、エンジンが第1運転領域にあるときに予混合気の空燃比を所定のリーン状態に制御し、その第1運転領域への移行直後は前記リーンな予混合気に対して当該気筒の圧縮行程中期以降に補助点火するようにしたことで、予混合気の圧縮自己着火をTDC近傍の適切な時期に起こさせることができる。
【0084】
請求項4の発明によると、補助点火を燃焼室の周縁部にて行い、且つその放電エネルギーを比較的小さくすることで、火炎の成長を適度に抑制して、予混合気全体をTDC近傍の適切な時期に自己着火させることができる。また、第2運転領域では気筒の略中心に位置する主点火プラグによって予混合気に点火して、従来一般的な火炎伝播による良好な燃焼状態を実現できる。
【0085】
請求項5の発明によると、比較的温度の低い燃焼室の吸気側周縁部にて補助点火を行うことで、火炎の成長を適度に抑制して、予混合気全体をTDC近傍の適切な時期に自己着火させることができる。また、第2運転領域では気筒の略中心に位置する主点火プラグによって予混合気に点火して、従来一般的な火炎伝播による良好な燃焼状態を実現できる。
【0086】
請求項6の発明によると、補助点火を、比較的温度の低い燃焼室の吸気側で行うことで、火炎の成長を適度に抑えることができ、これにより、予混合気全体の圧縮自己着火のタイミングをより適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るガソリンエンジンのシリンダヘッドの構成を示す断面図である。
【図2】 可変動弁機構を一部分、切り欠いてその構成を示す斜視図である。
【図3】 吸気弁及び排気弁の作動時期の変化を示す説明図である。
【図4】 エンジンの燃焼制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】 エンジンの制御マップの一例を示す図である。
【図6】 HCCI燃焼の指圧波形を従来型燃焼と対比して示すグラフ図である。
【図7】 エンジンの燃焼制御手順の概略を示すフローチャート図である。
【図8】 補助点火によって生成した火炎が拡大する様子のイメージ図である。
【符号の説明】
S エンジンの燃焼制御装置
3 気筒(シリンダ)
5 燃焼室
15 VVT(可変動弁機構)
16 主点火プラグ
18 補助点火プラグ
20 イオン電流検出回路(イオン電流センサ、空燃比検出手段)
30 ECU
30a 空燃比制御部(空燃比制御手段)
30b バルブオーバーラップ制御部(動弁時期制御手段)
30c 点火制御部(点火制御手段)
Claims (6)
- エンジンが相対的に低負荷且つ低回転側の第1運転領域にあるときに、それよりも高負荷乃至高回転側の第2運転領域に比べて気筒内の既燃ガスの残留量を多くして、当該気筒内の予混合気を自己着火により燃焼させるようにしたガソリンエンジンの燃焼制御装置において、
エンジンが前記第2運転領域から第1運転領域に移行するときに、前記気筒の吸気弁の開時期及び排気弁の閉時期の少なくとも一方を当該気筒内の既燃ガスの残留量が増大するように変更する動弁時期変更手段と、
エンジンの前記第2運転領域から第1運転領域への移行時に所定期間、前記気筒の点火プラグによって前記予混合気の自己着火を補助するための補助点火を行わせるとともに、この補助点火制御を前記所定期間が経過したときに終了する点火制御手段と、を備え、
前記動弁時期変更手段は、
前記気筒の吸気弁の開時期及び排気弁の閉時期の少なくとも一方を変更可能な可変動弁機構と、
エンジンが少なくとも第1又は第2運転領域のいずれかにあるときに、前記気筒内の既燃ガスの残留量がエンジンの運転状態に対応する目標値になるように、前記可変動弁機構の作動制御を行う動弁時期制御手段とからなり、
前記点火制御手段は、エンジンの前記第2運転領域から第1運転領域への移行時に補助点火制御を行う期間を、その移行の前後における前記既燃ガス残留量の目標値の偏差が大きいときほど、長くするように構成されている
ことを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。 - 請求項1において、
エンジンの吸気通路には吸気量センサが配設され、
点火プラグにはイオン電流センサが接続され、
エンジンが第1運転領域にあるときに、前記点火プラグに対して火炎核のみを生成するように電圧を印加して、そのときに前記イオン電流センサにより検出される電流値に基づいて気筒内の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
前記吸気量センサからの信号と、前記空燃比検出手段により検出された気筒内空燃比と、当該気筒への燃料供給量とに基づいて、当該気筒内に残留している既燃ガス量を推定する既燃ガス残留量推定手段と、
前記気筒内の既燃ガス残留量の推定値がその目標値に近づくように、動弁時期制御手段による可変動弁機構の作動制御量を学習補正する学習補正手段と、を備えることを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。 - 請求項1又は2のいずれかにおいて、
エンジンが第1運転領域にあるときに気筒内の予混合気の空燃比が所定のリーン状態になるように、少なくとも燃料噴射量を制御する空燃比制御手段を備え、
点火制御手段は、前記リーンな予混合気への補助点火を気筒の圧縮行程中期以降で行わせるように構成されていることを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、
気筒内燃焼室の天井部略中央に放電電極を臨ませて主点火プラグが配設される一方、
前記燃焼室の周縁部に放電電極を臨ませて補助点火プラグが配設され、この補助点火プラグの容量放電電圧が前記主点火プラグに比べて小さな値に設定されており、
点火制御手段は、エンジンが第2運転領域にあるときには少なくとも前記主点火プラグにより気筒内の予混合気に点火して燃焼させる一方、該第2運転領域から第1運転領域への移行時には前記補助点火プラグにより補助点火を行わせるように構成されていることを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
気筒内燃焼室の天井部略中央に放電電極を臨ませて主点火プラグが配設される一方、該燃焼室の吸気側周縁部に放電電極を臨ませて補助点火プラグが配設され、
点火制御手段は、エンジンが第2運転領域にあるときには少なくとも前記主点火プラグにより気筒内の予混合気に点火して燃焼させる一方、該第2運転領域から第1運転領域への移行時には前記補助点火プラグにより補助点火を行わせるように構成されていることを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。 - 請求項4又は5のいずれかにおいて、
補助点火プラグの放電電極が燃焼室の吸気側の周縁部に配置されていることを特徴とするガソリンエンジンの燃焼制御装置。
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