JP4258703B2 - 血液適合性組成物およびそれをコートした医療用具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は血液と接触して使用される医療用具に用いられる材料として有用である血液適合性組成物に関する。また、従来の医療用具に該血液適合性組成物を塗布することで、医療用具本来の機能を損なうことなく優れた血液適合性および抗菌性を付与することのできる医療用具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から血液用回路チューブ、サンプリングモニター用チューブ、大動脈内バルーンポンプ、人工心臓用血液ポンプ、血管造影用カテーテル、人工肺、静脈リザーバー、人工腎臓、動脈フィルターなどの血液と接触する医療用器具の表面に血液が凝固しないように抗血栓性を付与する技術が開発、実用化されてきた。医療用具の抗血栓性向上の中心となって検討されてきたのが抗凝血作用を有するヘパリンまたはその誘導体を医療用具の表面上になんらかの方法で固定して、抗血栓性を得る手法である。
【0003】
ヘパリンを医療用具等の基材表面に導入する方法としてはヘパリンに種々の方法で官能基を導入して共有結合により基材と固定化する方法がある。この方法として特開平4-197264には、ヘパリンのアミノ基と基材表面に導入したアミノ基をポリエチレングリコールジグリシジルエーテルでカップリングする共有結合方式が開示されている。また、特開昭58-147404 にはヘパリンを低分子化する際に生じる末端のアルデヒド基を利用して、基材に導入したアミノ基とこのアルデヒド基を反応させて共有結合を生じさせた後、還元反応にて生じた共有結合を安定化させる方式が開示されている。これらの共有結合方式では基材表面になんらかの手段でヘパリンとの反応基を導入する方法が必要になることや、ヘパリンが基材に強く結合しすぎて自由度が失われ、ヘパリンの持つ活性が十分に発揮できないといった問題点があった。さらにはこのような方法は多段階の工程が必要であり、コストが非常に高くなり、医療費が高騰している現状では大きな問題となる。また、別な方法としてはヘパリンのもつ負電荷(スルホン酸基やアミノスルホン酸基)にアンモニウム塩やホスホニウム等の有機カチオン化合物を結合させて水に不溶化、有機溶媒に可溶化させてこれを医療用具にコーティングする手法が提案されている。
【0004】
特開昭48-13341にはヘパリンとカチオン性界面活性剤とを作用させて水に不溶で有機溶剤に可溶なヘパリン複合体を調整した後、これを単独あるいはプラスチックとともに有機溶媒に溶解させ、それをプラスチック表面に塗布し、乾燥することによって抗血液凝固性表面を得る方法が開示されている。このなかで、界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロリド等が挙げられている。これらのアンモニウム塩とヘパリンの複合体は、血液中に曝した場合には早期に溶出してしまい活性がなくなることが判明している。さらにこれらを解決する手段として特公平2−36267にはベンザルコニウム塩(1本の長鎖アルキル基および2個のメチル基、および1個のベンジル基を有するアンモニウム塩)のアルキル基の炭素原子数を18としたベンジルジメチルステアリルアンモニウム塩とヘパリンの複合体が開示されている。この複合体は従来のヘパリンとカチオン性界面活性剤とヘパリンとの早期活性消失を改善するものであるが、この複合体でも、比較的短期間で抗血栓性消失してしまう欠点は解消できなかった。これらの技術に共通することは簡便かつ安価に医療用具にコーティングでき、高い活性により良好な抗血栓性は得られるものの、使用するアンモニウム塩も血液中へ溶出してしまい、この際に血液の溶血等を引き起こすことが問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、血液と接触して使用する医療用器具に適する抗血栓性と低い溶血性を付与することができる血液適合性複合体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、これまで検討されてきた抗血栓組成物の前記問題点を解決した有機カチオン化合物とヘパリンもしくはヘパリン誘導体とからなる血液適合性複合体であって、有機カチオン化合物に化学式(1)で示されるアンモニウム塩(以下ポリジメチルシロキサン−アンモニウム塩と記す)が少なくとも一部に含まれていることを特徴とする血液適合性複合体である。
【化2】
(式中、X はハロゲン原子、 nは2以上の整数、R1〜R4は炭素数1〜5のアルキル基、R5は炭素数1〜18のアルキル基、R6は炭素数1〜5のアルキレン基又はアルキル置換アルキレン基を示す)
【0007】
本発明はヘパリンまたはヘパリン誘導体(以後両者をヘパリン化合物という)と化学式(1)で示される少なくともアンモニウム塩を含む有機カチオン化合物との複合体を血液に接触する医療用器具の血液接触面に付与することで良好な抗血栓性と低い溶血性を得ることが出来る。本発明の複合体を製造する時のヘパリン化合物と前記有機カチオン化合物の使用量はヘパリン化合物のアニオン基の少なくとも1/10に相当するカチオン基量の有機カチオン化合物が使用されることが望ましい。
【0008】
従来の技術で使用されてきた有機カチオン化合物は長鎖アルキル基をもつベンザルコニウム塩であるが該アンモニウム塩は細胞膜を破壊する作用があり、血液にこれらのアンモニウム塩が接触すると赤血球の細胞膜を破壊し、著しい溶血を惹起した。
本発明の複合体が低い溶血性を示す理由として複合体の成分であるアンモニウム塩が細胞膜を破壊する長鎖のアルキル基を有していないこと、疎水性を与える部分に生体適合性に優れているポリジメチルシロキサンを有していることが挙げられる。
【0009】
本発明の複合体の成分である有機カチオン化合物は全部が化学式(1)で示されるポリジメチルシロキサン−アンモニウム塩であってもよいし、従来用いられていたアンモニウム塩やホスホニウム塩との併用であってもよい。併用の場合、両者の比率は化学式(1)で示されるアンモニウム塩が1モルに対し、2モル以下であることが望ましい。併用されるアンモニウム塩としてはジドデシルジメチルアンモニウム塩やジテトラデシルジメチルアンモニウム塩、ジヘキサデシルジメチルアンモニウム塩、ジオクタデシルジメチルアンモニウム塩、ジエイコサニルジメチルアンモニウム塩、ジドコサニルジメチルアンモニウム塩、ジテトラエイコサニルジメチルアンモニウム塩、トリデシルメチルアンモニウム塩、トリドデシルメチルアンモニウム塩、トリテトラデシルメチルアンモニウム塩、トリヘキサデシルメチルアンモニウム塩、トリオクタデシルアンモニウム塩、トリエイコサニルメチルアンモニウム塩等がある。また使用されるヘパリン誘導体としてはヘパリンナトリウム、ヘパリンカリウム、ヘパリンリチウム、ヘパリンカルシウム、ヘパリン亜鉛、ヘパリン低分子ヘパリン、エポキシ化ヘパリンなどが挙げられる。
【0010】
本発明の複合体の製造及び医療用器具へ複合体を付与する方法は、上記の有機カチオン化合物の混合物とヘパリンのイオン複合体を溶媒中で混合、攪拌し、沈殿物(複合体)を得る。ついで、この複合体を回収、洗浄を行い未反応のヘパリンおよび有機カチオン化合物を洗浄する。次に得られたヘパリン−有機カチオン複合体を有機溶媒に溶解する。この溶媒を医療用器具の血液接触面に接触させ、ついで溶媒を除去することにより医療用器具の血液接触面に本発明の前記複合体が付与され、最適化された抗血栓性をもつ血液接触用の医療用器具が得られる。有機カチオン化合物の溶媒としては、有機溶剤を用いるが基材である医療用器具表面にできるかぎり損傷を与えないものを選択する。一般的にはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン(以下THF)、1.4―ジオキサン、シクロヘキサノン、N,N―ジメチルホルムアミド、N,N―ジメチルアセトアミド、N −メチルピロリドン等が使用される。
【0011】
医療用器具の血液接触面にヘパリン−有機カチオン化合物の複合体を付与する方法としては、浸漬法、スプレーを吹き付ける方法、刷毛などで塗布する方法等が用いられるが、これらに限定されるものではない。また、別な方法としては有機カチオン化合物をあらかじめ適当な溶媒に溶解しておき、医療用器具の血液接触面に接触させ、有機溶媒を乾燥除去した後にヘパリン水溶液を接触させて、ヘパリン化合物−有機カチオン化合物の複合体を医療用器具の血液接触面に形成させる方法がある。また、その反対にヘパリン化合物を最初に付与し、その後で有機カチオン化合物を付与してもよい。
【0012】
ここで医療用器具の基材の材料としては通常使用される全ての材料が含まれる。すなわち、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、熱可塑性ポリエーテルポリウレタン、熱硬化性ポリウレタン、架橋部を有するポリジメチルシロキサン等のシリコーンゴム、ポリメチルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化ポリエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアセタール、ポリスチレン、ABS樹脂およびこれらの樹脂の混合物、ステンレス、チタニウム、アルミニウム等の金属などが挙げられる。
【0013】
【実施例】
以下に本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
ポリジメチルシロキサン−アンモニウム塩(化学式(1)においてR1 、R2 、R3 、R4 はメチル基、R5 はエチル基、R6はプロピレン基、n=3、XはClである化合物)80重量部をテトラヒドロフラン150 重量部に溶解した。完全に溶解したことを確認した後にイオン交換水が70重量%濃度になるまで加える(これを上記アンモニウム塩溶液とする)。
これとは別にヘパリン30重量部をイオン交換水300 重量部に溶解する。このヘパリンの溶液を攪拌しながら前記アンモニウム塩溶液の全量を滴下していく。反応により得られた沈殿物を回収して洗浄を十分に行い、未反応のヘパリンおよび前記アンモニウム塩を取り除く。つづいて沈殿物(反応生成物)を、遠心分離をかけて水分を取り除き、最後に凍結乾燥を行い、本発明のヘパリンと上記アンモニウム塩の複合体を得た。
【0014】
(実施例2)
ポリジメチルシロキサン−アンモニウム塩(化学式(1)においてR1 、R2 、R3 、R4 はメチル基、R5 はエチル基、R6はプロピレン基、n =3、XはClである化合物)20重量部およびジオクタデシルジメチルアンモニウムブロミド40重量部をテトラヒドロフラン/エチルアルコール=1/1の混合溶媒150 重量部に溶解し、この後に水が70重量%濃度になるまで加える(これを上記アンモニウム溶液とする)。
これとは別にヘパリン30重量部をイオン交換水300 重量部に溶解する。このヘパリンの溶液を攪拌しながらアンモニウム塩溶液全量を滴下していく。反応により得られた沈殿物を回収して洗浄を十分に行い、未反応のヘパリンおよびアンモニウム塩を取り除く。つづいて沈殿物(反応生成物)を、遠心分離をかけて水分を取り除き、最後に凍結乾燥を行い、本発明のヘパリンと上記アンモニウム塩の複合体を得た。
【0015】
(実施例3)
ポリジメチルシロキサン−アンモニウム塩(化学式(1)においてR1 、R2 、R3 、R4 はメチル基、R5 はメチル基、R6はプロピレン基、n =3、XはClである化合物)20重量部およびジオクタデシルジチルアンモニウムブロミド40重量部をテトラヒドロフラン/エチルアルコール=1/1の混合溶媒150 重量部に溶解し、この後に水が70重量%濃度になるまで加える(これを上記アンモニウム溶液とする)。これとは別にヘパリン30重量部をイオン交換水300 重量部に溶解する。ヘパリンの溶液を攪拌しながら上記アンモニウム塩溶液の全量を滴下していく。反応により得られた沈殿物を回収して洗浄を十分に行い、未反応のヘパリンおよびアンモニウム塩を取り除く。つづいて沈殿物(反応生成物)を遠心分離をかけて水分を取り除き、最後に凍結乾燥を行い、本発明のヘパリンと上記アンモニウム塩の複合体を得た。
【0016】
(比較例1)
ドデシルベンジルジメチルアンモニウムブロミド50重量部をイオン交換水150 重量部に溶解した(これを上記アンモニム塩溶液とする)。これとは別にヘパリン25重量部をイオン交換水150 重量部に溶解する。ヘパリンの溶液を攪拌しながら上記アンモニウム塩溶液の全量を滴下していく。反応物は溶液に不溶なのでなのですぐに沈殿物となって析出してくる。この沈殿物を回収して洗浄を十分に行い、未反応のヘパリンおよびアンモニウム塩を取り除く。つづいて沈殿物(反応生成物)を、遠心分離をかけて水分を取り除き、最後に凍結乾燥を行い、本発明のヘパリンと上記アンモニウム塩の複合体を得た。
【0017】
(比較例2)
ジドデシルジメチルアンモニウムブロミドをメチルアルコール150 重量部に溶解した。完全に溶解したことを確認した後に水が70重量%濃度になるまで加える。この際に一部アンモニウム塩が析出するが、この後に50℃に溶液の温度を上げることにより均一の溶液となる(これを上記アンモニウム塩溶液とする)。つづいてヘパリン30重量部をイオン交換水150 重量部に溶解する。これとは別にメタノールを30重量%濃度になるまで加えていく。この際にも一部ヘパリンが析出して懸濁液になるが70℃に温度を上げることで均一溶液となる。このヘパリンの溶液を攪拌しながら上記アンモニウム塩溶液の全量を滴下していく。反応物は溶液に不溶なのでなのですぐに沈殿物となって析出してくる。この沈殿物を回収して洗浄を十分に行い、未反応のヘパリンおよびアンモニウム塩を取り除く。つづいて沈殿物(反応生成物)を、遠心分離をかけて水分を取り除き、最後に凍結乾燥を行い、本発明のヘパリンと上記アンモニウム塩の複合体を得た。
【0018】
(比較例3)
オクタデシルベンジルジメチルアンモニウムクロリド 60重量部(東京化成製)をイオン交換水150 重量部に溶解した(これを上記アンモニウム塩溶液とする)。これとは別にヘパリン25重量部をイオン交換水150 重量部に溶解する。ヘパリンの溶液を攪拌しながら上記アンモニウム塩溶液の全量を滴下していく。反応物は溶液に不溶なのですぐに沈殿物となって析出してくる。この沈殿物を回収して洗浄を十分に行い、未反応のヘパリンおよびアンモニウム塩を取り除く。つづいてこの沈殿物(反応生成物)を、遠心分離をかけて水分を取り除き、最後に凍結乾燥を行い、本発明のヘパリンと上記アンモニウム塩の複合体を得た。
【0019】
(評価試験1:抗血栓性の評価)
実施例および比較例で得られた複合体0.5gを各々テトラハイドロフラン(以下THFと略記する)49.5gに溶解する。溶解した液を内径10mm、長さ2mのポリ塩化ビニル製チューブ内面に通し、複合体をコーティングした。これを抗血栓性評価用のサンプルチューブとした。
実際の使用状態に近い環境下での抗血栓性能を観察するために、各々のサンプルチューブ内部に37℃に加温した生理食塩液をローラーポンプにて循環させ、1日経過後に各々のサンプルチューブ38mmを切断して一端を鉗子で封じ、該サンプルチューブにクエン酸濃度0.38重量%に調節したクエン酸加牛血504μlを添加、密栓して37℃にてインキュベーションした。血液を凝固させるために0.125Mの塩化カルシウム溶液を56μl加えて血液の凝固を開始させた。3分間後、3.8重量%濃度のクエン酸三ナトリウム水溶液560μlをサンプルチューブに添加して血液の凝固を停止させた。生じた血栓を採取して、凍結乾燥を行い、重量をmg単位で測定した。これとは別に複合体処理を施さない同一径、同一長のガラス製チューブについて上記と同様の血栓性評価を行い、生じた血栓重量を測定した(ブランクテスト)。結果を表Aに示す。表Aにおける数値は、サンプルチューブ内に生成した血栓の相対重量比を、ブランクテストにおけるガラス管内に生成したときの血栓量を1として求めた値を示したものである。
【0020】
(評価試験2:溶血性)
実施例および比較例で得られた複合体を各々THF に濃度1.0 重量%になるように溶解する。溶解した液を内径10mmのポリ塩化ビニル製チューブ内面に通し、コーティングし、サンプルチューブとした。次に健常なウサギより血液を採取し、脱繊維血に調整した。調整した血液0.2ml を生理食塩液10mlに添加し希釈血液を作製し、750G で5分間遠心分離し、上澄みを空試験液とした。これとは別に生理食塩液10mlと調整した脱繊維血0.2ml とを混合した希釈液血液2.2mlをサンプルチューブに添加、密栓し37℃で1時間、2時間、4時間のインキュベーション後、750G で5分間遠心分離して上澄みを分取し、サンプル液とした。また、陽性サンプルとして蒸留水10mlに脱繊維血を0.2ml 添加し、完全溶血させた。空試験液、サンプル液、陽性サンプル液の576nm における吸光度を各々測定し、下記(数1)により溶血率を算出した。
【0021】
【数1】
【0022】
【表1】
比較例では抗血栓性が高い材料でも溶血が大きく、安全性に問題があったが、本発明で得られたサンプルはいずれも高い抗血栓性と低い溶血性を兼ね備えていることが確認された。
【0023】
【発明の効果】
本発明の化学式(1)で示されるポリジメチルシロキサン−アンモニウム塩とヘパリンまたはヘパリン誘導体との複合体を血液と接触する医療用器具の表面に付与することによって、血液と接触する医療用器具に適する抗血栓性と低い溶血性を付与することができる。
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