JP4255263B2 - 粕 Sticking prevention device and gypsum board manufacturing method using the device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石膏ボード製造装置の粕付着防止装置、及び粕付着防止装置を使用した石膏ボード製造方法に関するものであり、より詳細には、石膏泥漿輸送管(以下、単に「輸送管」という)内に付着した泥漿硬化物(以下、単に「粕」という)が成長して比較的大きな塊状となって石膏ボードの輸送ラインに供給されることを防止する粕付着防止装置と該装置を使用した石膏ボード製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
石膏コアを石膏ボード用原紙で被覆してなる石膏ボードが、防・耐火性、遮音性、断熱性、施工性等に優れ、しかも、比較的安価に入手し得ることから、建築用内装材料として広く実用に供されている。
【0003】
石膏ボードの製造工程では、水、焼石膏、接着剤、泡、種々の添加剤等が混合撹拌機で混練され、石膏泥漿(以下、単に「泥漿」という)となる。石膏ボードの表面用原紙が下紙として搬送装置上を連続輸送され、混合撹拌機で混練された泥漿が、混合撹拌機の泥漿排出管から下紙の上面に連続供給され、下紙上に堆積する。下紙は、その両側縁部に付けられた刻線(以下、「スコア」という)に沿って折り曲げられ、石膏ボードのエッジ部の形態に賦形される。石膏ボードの裏面用原紙が、下紙と同速度で上紙として搬送装置に連続供給され、搬送装置上を走行する下紙及び泥漿の上に更に重ねられる。搬送装置上の下紙、泥漿及び上紙は、石膏ボードの厚み及び幅を規制する成形機を通過し、所定の厚さ及び幅を有する三層構造(下紙、泥漿及び上紙)且つ連続帯状の石膏ボード成形体に成形された後、成形機の下流側へ搬送装置上を更に搬送される。泥漿は、搬送中に硬化して石膏コアを形成する。石膏ボード成形体は更に、粗切断機で粗切断され、粗切断後の板体は乾燥機に導入され、所定時間の強制乾燥後に製品寸法に切断され、かくして、石膏ボード製品が製造される。
【0004】
ここに、泥漿の硬化時間は、非常に短時間に設定され、泥漿の配合及び混合撹拌は、泥漿が短時間に硬化するように調整される。このため、泥漿が混合撹拌機内、又は混合撹拌機から石膏ボード原紙上へ泥漿を排出する泥漿排出管や混合撹拌機から泥漿密度調整等を行う再撹拌機へ泥漿を分取する泥漿分取管などの輸送管内に付着して固化し、粕がこれらの部分に生成し易い。粕は、管内で成長し、その寸法・重量を増大し、管内壁面から脱離して泥漿と共に石膏ボード原紙上に供給される。石膏ボード原紙は、このような粕により損傷し易く、この種の粕が石膏ボード原紙上に供給されると、石膏ボードの製造を一時的に中断せざるを得ない事態となる。
【0005】
このような粕の生成を防止すべく、本願出願人は、混合撹拌機内の回転盤及びピン構造を改良して、混合撹拌機内の泥漿付着を防止する技術を提案している(特許文献1)。この技術は、回転盤外周縁を円形輪郭に形成すると共に、混合撹拌機内のピンの後方又は前方膨出部を形成し、これにより粕が回転盤外周部及びピンに付着するのを防止することを意図したものである。しかしながら、このような混合撹拌機によっても、混合撹拌機内に粕が付着することを完全には防止し難く、しかも短時間に硬化する泥漿は、混合撹拌機内に付着するばかりでなく、前述の如く輸送管内に付着する。従って、混合撹拌機の内部構造の改良のみによっては、輸送管内に粕が付着することを完全に防止することはできない。
【0006】
本願出願人は又、選別通し開口部を有するアタッチメントを混合撹拌機の泥漿排出口に設けた構成の混合撹拌機を提案している(特許文献2)。この技術では、アタッチメントのグリッド又はスリットが混合撹拌機内に生成した粕が泥漿排出管に流出することを防止するように機能する。しかし、このアタッチメントは混合撹拌機からの粕の流出を防止することを意図したものであり、輸送管内における粕の付着を防止する上では有効に機能し難い。
【0007】
また、石膏に類似する水硬性材料であるセメント混合物の輸送配管内への付着を防止する技術も公開されている(特許文献3)。この技術では、セメント混合物の輸送配管外壁に超音波振動子を設置し、該振動子の発生する20〜50kHz の範囲の超音波振動によって、配管内壁面のセメント混合物の付着を防止するものである。しかしこの技術は、セメント混合物の輸送配管等では有効であるかもしれないが、石膏ボード製造用の泥漿は、コンクリート等のセメント混合物とは、硬化時間、粘度、流動性、粒度等の諸物性が全く異なる。例えば、ポルトランド・セメントの硬化時間は1 日以上であり、超速硬セメントでも2 〜3 時間であるのに対し、泥漿の硬化時間は1 〜2 分である。このため、高周波数の振動は、輸送管では有効に作用しないことを本発明者らは試験によって確認している。
【0008】
このような事情により、輸送管への粕の付着に関する対策として、粕の除去のために一人又は二人の作業員が常駐し、適切な時期に輸送管を手指で揉みほぐし、管内に付着した粕が成長する前に粕を泥漿と共に排出する方法が長年に亘って採用されてきた。
【0009】
【特許文献1】
特開2000-262882 号公報(第1 〜2 頁、図4 )
【特許文献2】
特開2000-6137 号公報(第1 〜2 頁、図3 )
【特許文献3】
特開昭60-48826号公報(第1 頁、第2 〜3 図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、輸送管内の粕付き防止のために作業員が配管を常時監視し、又は待機することは、その労力及びコストを考慮すると、非効率的且つ非経済的であり、しかも人為的ミスの発生や、粕成長の看過を完全には否定し難く、このような作業を機械化し、且つ粕の輸送管内への付着を防止する対策が望まれる。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、輸送管の管内に付着した粕が成長して、比較的大きな塊として石膏ボード原紙上に供給されるのを確実に防止する装置及び石膏ボード製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく、従来作業員が手指で輸送管を揉みほぐすことにより粕付きを防止している点に着目し、粕付き防止に有効な振動の最適周波数は、高周波帯域にあるのではなく、低周波数帯域にあるものと仮定し、種々の周波数の振動により粕付き防止効果の試験を行った結果、1000Hz以下、望ましくは500Hz 以下の周波数の振動により最適な粕付き防止効果が得られることを見出し、かかる知見に基づき、本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、柔軟な材質の低剛性可撓管からなる石膏ボード製造装置の石膏泥漿輸送管に設けられ、石膏泥漿輸送管内で流動する石膏泥漿が該輸送管内に付着するのを防止する粕付着防止装置であって、
低周波の振動を発生する起振源と、該起振源と前記可撓管の管壁との間に介装された振動伝達部材とから構成され、
前記振動伝達部材は、前記起振源の下方に懸吊され且つ前記可撓管を支持して前記起振源と前記可撓管とを間接的に連結し、
前記起振源の振動は、前記振動伝達部材を介して前記可撓管に伝達し、該可撓管を振動させることを特徴とする粕付着防止装置を提供する。
他の観点より、本発明は、石膏泥漿を硬化してなる石膏コアを下紙と上紙で被覆した石膏ボードを製造する石膏ボード製造方法において、上記構成の粕付着防止装置を用いて石膏泥漿輸送管に振動を与え、石膏泥漿輸送管内の石膏泥漿が該輸送管内に付着するのを防止することを特徴とする石膏ボード製造方法を提供する。
【0013】
本発明の上記構成によれば、起振源(31,32,33,34,35)の重量が柔軟な材質の低剛性可撓管に作用するのを防止すべく、泥漿輸送管を構成する可撓管と起振源との間に振動伝達部材(64,65)が介装され、振動伝達部材は、起振源の下方に懸吊される。起振源の振動又は励振力は、振動伝達部材を介して泥漿輸送管の管壁に間接的に伝達する。本発明によれば、輸送管に伝達した低周波振動が管壁を振動させ、輸送管内壁面に粕が付着し難くすると共に、輸送管内壁面に付着した粕を早期に(即ち、粕が比較的大きな塊に成長する前に)輸送管内壁面から脱離させることができる。比較的小寸法の粕は、輸送管内を流動する泥漿と共に、泥漿排出管から石膏ボード原紙上に排出され、或いは泥漿分取管から再撹拌機に流入する。
【0014】
従って、上記装置及び石膏ボード製造方法によれば、泥漿輸送管内に付着した粕が成長して、比較的大きな塊として石膏ボード原紙上に供給されることを防止できる。
【0015】
なお、本発明において、「低周波数」とは1000Hz以下、好ましくは、500Hz 以下の周波数を意味する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施態様によれば、上記周波数は200 〜1000Hzの範囲内の値に設定される。より望ましくは、200 〜500Hz の範囲内の値に限定される。
【0017】
好ましくは、上記起振源を構成する振動機(31,32,33,34,35)を支持する基板(60)が設けられるとともに、上記振動伝達部材を懸吊する懸吊部材(61)が基板から垂下する。更に好ましくは、振動伝達部材は、上記可撓管の外周を周回する円環状部分(67)を有する管体保持具(65)を含み、複数の管体保持具が可撓管の管長方向に間隔を隔てて配置される。
【0018】
本発明の石膏ボード製造装置を構成する混合撹拌機としては、各混練成分を混練して均一な泥漿を生成可能な混合撹拌機であれば、形式を問わず採用することができる。例えば、混合撹拌機として、ピン型ミキサーと呼ばれる、薄型の円形混合撹拌機を採用することができる。この形式の混合撹拌機は一般に、扁平な円形筐体(ハウジング)内に回転可能に配置した回転盤を有する。筐体上蓋の中心領域には、複数の混練成分供給口が配置され、筐体の上蓋又は上板の下面(内面)には、複数の上位ピンが取付けられ、回転盤の上面には、複数の下位ピンが取付けられる。上下のピンは、混合撹拌機の径方向に交互に配列され、筐体内の混練成分を混練し、混練物としての泥漿を回転盤の遠心力で泥漿排出口から石膏ボード原紙上に排出する。他の形式の混合撹拌機としては、例えば、回転盤上に偏向羽根を配設した形式のものを例示し得る。
【0019】
石膏ボード原紙に対する泥漿の供給方法として、混合撹拌機(主混合撹拌機)の全泥漿を下紙上に排出する方法、混合撹拌機から泥漿の一部を分取し、再撹拌機(副混合撹拌機)で再撹拌して比重調整した後、石膏ボード原紙のエッジ部分に排出する方法、混合撹拌機から泥漿の一部を分取し、再撹拌機で再撹拌して比重調整した後、ロールコーターにより石膏ボード原紙に薄塗りする方法などが知られているが、本発明は、これらの石膏ボード製造過程に等しく適応し得る。なお、再撹拌機として、混合撹拌機の泥漿を再撹拌して泥漿内の泡を適度に破泡又は消泡し、均質且つ高密度の高比重泥漿を石膏ボード原紙のエッジ部又はロールコーター等に供給する構成のものを採用することができる。
【0020】
混合撹拌機には、焼石膏、水、必要に応じて接着剤、その他の各種添加剤が投入され、混合撹拌機はこれらの原料を混合撹拌し、均質な泥漿を生成する。焼石膏として、天然石膏、副産石膏及び排煙脱硫石膏等の単独又は混合石膏を大気中又は水中(蒸気中を含む)で焼成して得られるβ型、α型半水石膏の単品又は混合品を使用し得る。接着剤として、例えば、澱粉、ポバール、CMC等の公知物質が挙げられる。また、添加剤として、各種減水剤、石膏硬化調整剤、補強繊維、軽量骨材などが挙げられる。
【0021】
【実施例】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施例について詳細に説明する。
図1及び図2は、石膏ボード製造装置の構成を概略的に示す側面図及び平面図である。
【0022】
下紙1の搬送ライン3(搬送方向A)には、搬送台3a、混合撹拌機4、ロールコーター6、ガイド部材8a、8b、スコアリング装置9a、9b、再撹拌機(副混合撹拌機)11及び成形ローラ20、21が設けられる。混合撹拌機4は、駆動軸40、外周壁41、円形頂板42、円形底板43、泥漿排出口44及び泥漿分取口45、46を備える。上紙2の供給経路には、再撹拌機(副混合撹拌機)12、ロールコーター7及び転向ローラ22、23が配置される。
【0023】
本実施例の石膏ボード製造装置は更に、泥漿排出管5、15、16、泥漿分取管13、14内の粕付きを防止する振動機31、32、33、34、35を備える。
【0024】
図3及び図4は、比較例に係る振動機の取付け構造を示す振動機の正面図である。
振動機31〜35は、圧縮空気により回転する回転子(図示せず)を内蔵し、回転子の回転時に生じる遠心力により所定の周波数の振動を励起する空気式振動機からなる。可撓管からなる圧縮空気供給管50が、供給ポート51に接続される。各振動機31〜35は、回転子を内蔵した振動機本体52と、本体52から左右に延びる一対の脚部53と、全螺子ボルト等を螺入可能な懸吊部54とを備える。振動機31〜35の脚部53は、粘着テープ、接着剤、緊締具、線材、螺子、留め具等の任意の係止手段又は固定手段により、加振要素5、13〜16に振動伝達可能に取付けられる。起振源を構成する振動機本体は、圧縮空気供給管50より供給された圧縮空気により回転子を回転させ、脚部53は、本体52の振動を被接触体に伝達し、加振要素5、13〜16を励振する。
【0025】
図3には、混合撹拌機の泥漿排出管5に取付けた振動機31が示されている。泥漿排出管5は、比較的高剛性の管体、例えば、硬質樹脂管又は金属管からなり、脚部53は泥漿排出管5の管壁5aに固定され、泥漿排出管5に支持される。本体52の振動は、脚部53を介して管壁5aに伝達し、管壁5aを励振する。
【0026】
図4には、泥漿分取管13、14及び泥漿排出管15、16に取付けた振動機、32〜24が示されている。泥漿分取管13、14及び泥漿排出管15、16は、比較的低剛性の可撓管、例えば、軟質樹脂管、ゴム管又はエラストマー管からなり、振動機32〜35を支持可能な剛性を備えていない。このため、比較的高剛性の上部構造体(図示せず)より振動機32〜35を懸吊すべく、ボルト55が懸吊部54に螺入し、振動機32〜35を上部構造体から所定位置に懸吊する。
【0027】
脚部53は、泥漿分取管13、14及び泥漿排出管15、16の管壁13a、14a、15a、16aに連結される。本体52の振動は、脚部53を介して管壁13a、14a、15a、16aに伝達し、該管壁を励振する。
【0028】
図5は、本発明の実施例に係る振動機の取付け構造を示す振動機の正面図及び側面図である。
図5に示す如く、泥漿排出管5、15、16及び泥漿分取管13、14を励振する振動機31〜35は、管壁5a、13a、14a、15a、16aに間接的に連結される。図5に示す取付け構造では、振動機31〜35は、石膏ボード製造装置の構造体に取付けた基板60に支持される。脚部53は基板60に固定される。全螺子ボルト等のボルト61がその上端部をナット62の締結により基板60に固定され、基板60から垂下する。曲げ加工されたボルト61の下端部は、振動伝達板64のボルト孔を貫通する。振動伝達板64は、ナット63の締結によってボルト61に垂直に懸吊される。管体保持具65のブラケット66が振動伝達板64に固定され、管体保持具65の円環状部分67が、泥漿排出管5、15、16及び泥漿分取管13、14の外周部を周回し、管体を支持する。
【0029】
本体52の振動は、基板60、ボルト61、振動伝達板64及び管体保持具65を介して管壁5a、13a、14a、15a、16aに伝達し、管体を励振する。
【0030】
一般に、石膏ボード用泥漿の比重は約0.6 〜1.2 の範囲である。泥漿は前述の如く、硬化時間を極めて短時間に設定した高流動性材料であり、コンクリート又はセメントモルタル用骨材(砂、砂利等)の如く粒径が比較的大きな骨材を含まない。又、石膏ボード製造装置の配管は、比較的小径(内径100mm 以下、通常は概略50mm前後の内径)である。殊に、配管長が比較的長い管路、複雑な経路の管路、或いは不規則な経路の管路に関しては、柔軟な材質の可撓管材が配管として一般に使用される。
【0031】
本発明者の試験により、このような条件において粕の付着を防止し、或いは管内に付着した粕を早期に管壁から脱離させるためには、比較的低周波の振動、殊に200 〜1000Hzの周波数帯域の振動が有効であると判明した。このため、上記振動機31〜35は、200 〜1000Hzの周波数帯域、好ましくは200 〜500Hz の振動数帯域の振動を励振し、この振動を泥漿排出管5、15、16及び泥漿分取管13、14に伝達する。
【0032】
このように構成された石膏ボード製造装置によれば、振動機31〜35の振動は、泥漿排出管5、15、16の管壁5a、15a、16a、更には、泥漿分取管13、14の管壁13a、14aに伝達し、これらの部分を励振する。管壁の振動は管内の泥漿に伝播し、泥漿の流動性を高める。このため、粕は管内に付着し難く、又、粕が管内に付着した場合にも、比較的早期に、即ち、管内に付着した粕が大きく成長する前に管内壁面から脱離し、泥漿S、S′、S″と共に排出する。かくして、振動機31〜35を備えた石膏ボード製造装置によれば、粕が比較的大きな塊として石膏ボード原紙上に供給されるのを確実に防止することができる。
【0033】
なお、上記実施例では、振動機31〜35は、泥漿排出管5、15、16及び泥漿分取管13、14に取付けられているが、振動機は例えば、石膏ボードのエッジ部に比較的高比重の泥漿を供給するエッジミキサーの管路に取付けても良い。
【0034】
また、このような泥漿管路には、複数の振動機を取付けても良い。
更に、振動機は空気式に限定されるものではなく、電動式等の他形式のものを採用しても良く、又振動数を可変設定可能な振動数可変制御手段を振動機の制御系に備えても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明の粕付着防止装置及び石膏ボード製造方法によれば、泥漿輸送管内に付着した粕が成長して比較的大きな塊として石膏ボード原紙上に供給されるのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石膏ボード製造装置の構成を概略的に示す側面図である。
【図2】石膏ボード製造装置の構成を概略的に示す平面図である。
【図3】 比較例に係る振動機の取付け構造を示す振動機の正面図であり、泥漿排出管に対する振動機の取付け態様が示されている。
【図4】 比較例に係る振動機の取付け構造を示す振動機の正面図であり、泥漿分取管及び再撹拌機に接続する泥漿排出管に対する振動機の取付け態様が示されている。
【図5】 本発明の実施例に係る振動機の取付け構造を示す振動機の正面図及び側面図である。
【符号の説明】
1 下紙
2 上紙
3 搬送ライン
4 混合撹拌機(主混合撹拌機)
5、15、16 泥漿排出管
7 ロールコーター
11、12 再撹拌機(副混合撹拌機)
13、14 泥漿分取管
31〜35 振動機
S、S′、S″ 泥漿[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an apparatus for preventing wrinkle adhesion of a gypsum board manufacturing apparatus, and a gypsum board manufacturing method using the apparatus for preventing wrinkle adhesion. More specifically, the present invention relates to a gypsum mud transport pipe (hereinafter simply referred to as “transport pipe”). A device for preventing wrinkle adhesion and a device for preventing hardened mud material (hereinafter simply referred to as “粕”) from growing into a relatively large lump and supplying it to the transport line of gypsum board are used. The present invention relates to a gypsum board manufacturing method.
[0002]
[Prior art]
Gypsum board made by coating gypsum core with base paper for gypsum board is excellent in fireproofing, fire resistance, sound insulation, heat insulation, workability, etc., and it can be obtained at a relatively low cost. Widely used in practical use.
[0003]
In the manufacturing process of gypsum board, water, calcined gypsum, adhesive, foam, various additives, and the like are kneaded with a mixing stirrer to form gypsum slurry (hereinafter simply referred to as “sludge”). The base paper for gypsum board surface is continuously transported on the transport device as the lower paper, and the slurry kneaded by the mixing stirrer is continuously supplied from the slurry discharge pipe of the mixing stirrer to the upper surface of the lower paper and is deposited on the lower paper. . The lower paper is folded along a score line (hereinafter referred to as “score”) provided on both side edges thereof, and is shaped into the shape of the edge part of the gypsum board. The base paper for the back side of the gypsum board is continuously supplied to the conveying device as the upper paper at the same speed as the lower paper, and is further stacked on the lower paper and the slurry running on the conveying device. The lower paper, the slurry and the upper paper on the conveying device pass through a molding machine that regulates the thickness and width of the gypsum board, and have a three-layer structure (the lower paper, the slurry and the upper paper) having a predetermined thickness and width and continuous. After being formed into a band-shaped gypsum board molded body, it is further transported on the transport device to the downstream side of the molding machine. The slurry hardens during transport to form a gypsum core. Further, the gypsum board molded body is roughly cut by a rough cutting machine, and the plate body after the rough cutting is introduced into a dryer and cut into product dimensions after forced drying for a predetermined time, thus producing a gypsum board product.
[0004]
Here, the curing time of the slurry is set to a very short time, and the mixing and mixing of the slurry are adjusted so that the slurry is cured in a short time. For this reason, the slurry collection pipe for separating the slurry from the mixing stirrer to the re-stirring machine for adjusting the density of the slurry, etc. It adheres to the inside of the transport pipe and solidifies, and soot is easily generated in these portions. The soot grows in the pipe, increases its size and weight, is detached from the inner wall surface of the pipe and is supplied onto the gypsum board base paper together with the slurry. Gypsum board base paper is easily damaged by such wrinkles, and when this type of wrinkle is supplied onto the gypsum board base paper, the production of the gypsum board must be temporarily interrupted.
[0005]
In order to prevent the generation of such soot, the present applicant has proposed a technique for improving the rotating disk and the pin structure in the mixing stirrer to prevent adhesion of mud in the mixing stirrer (Patent Document 1). . This technique forms the outer peripheral edge of the rotating disk in a circular outline and forms a rear or front bulging part of the pin in the mixing agitator, thereby preventing the stick from adhering to the outer peripheral part of the rotating disk and the pin. Is intended. However, even with such a mixing stirrer, it is difficult to completely prevent soot from adhering to the mixing stirrer, and the slurry that hardens in a short time not only adheres to the mixing stirrer, but also as described above. It adheres in the transport pipe. Therefore, it is not possible to completely prevent the soot from adhering in the transport pipe only by improving the internal structure of the mixing agitator.
[0006]
The applicant of the present application has also proposed a mixing stirrer having a configuration in which an attachment having a through-opening opening is provided at the slurry outlet of the mixing stirrer (Patent Document 2). In this technique, the grid or slit of the attachment functions to prevent the soot generated in the mixing stirrer from flowing into the mud drain. However, this attachment is intended to prevent the outflow of soot from the mixing agitator, and is difficult to function effectively in preventing the soot from adhering in the transport pipe.
[0007]
In addition, a technique for preventing adhesion of a cement mixture, which is a hydraulic material similar to gypsum, into a transportation pipe has been disclosed (Patent Document 3). In this technology, an ultrasonic vibrator is installed on the outer wall of the cement mixture transport pipe, and the cement mixture on the inner wall surface of the pipe is prevented by ultrasonic vibration in the range of 20 to 50 kHz generated by the vibrator. . However, this technology may be effective for transport pipes of cement mixture, but the slurry for gypsum board manufacture has various physical properties such as setting time, viscosity, fluidity, particle size, etc. Completely different. For example, Portland cement has a setting time of more than 1 day, and super fast cementing has a setting time of 2-3 hours, while that of mud is 1-2 minutes. For this reason, the present inventors have confirmed by tests that high-frequency vibrations do not act effectively in the transport pipe.
[0008]
Under these circumstances, one or two workers are stationed to remove the soot as a countermeasure for the soot adhering to the transport pipe. The method of draining straw with mud before it has grown has been adopted for many years.
[0009]
[Patent Document 1]
JP 2000-262882 (
[Patent Document 2]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-6137 (
[Patent Document 3]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 60-48826 (first page, Fig. 2-3)
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, it is inefficient and uneconomical for human beings to constantly monitor or wait for piping in order to prevent clogging in the transportation pipe, considering the labor and cost, and human error is generated. In addition, it is difficult to completely deny the overgrowth of soot growth, and it is desirable to take measures to mechanize such work and prevent the soot from sticking into the transport pipe.
[0011]
This invention is made | formed in view of such a subject, The place made into the objective grows the wrinkles adhering in the pipe | tube of a transport pipe, and is supplied on the gypsum board base paper as a comparatively big lump. An object of the present invention is to provide a device and a method for manufacturing a gypsum board that can reliably prevent this.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present inventor has focused on the fact that conventional workers have prevented wrinkling by squeezing the transport pipe with fingers, and the optimum frequency of vibration effective for preventing wrinkling is the high frequency band. As a result of testing the anti-sticking effect by vibrations of various frequencies, assuming that it is in the low frequency band, the optimal anti-sticking by vibrations of frequencies below 1000 Hz, preferably below 500 Hz The present inventors have found that an effect can be obtained, and have completed the present invention based on such knowledge.
That is, the present invention is provided in a gypsum mud transport pipe of a gypsum board manufacturing apparatus composed of a flexible low-rigidity flexible pipe , and prevents the gypsum mud flowing in the gypsum mud transport pipe from adhering to the transport pipe. A fouling prevention device,
A vibration source that generates low-frequency vibrations, and a vibration transmission member interposed between the vibration source and the tube wall of the flexible tube,
The vibration transmitting member is suspended below the excitation source and supports the flexible tube to indirectly connect the excitation source and the flexible tube;
The vibration of the excitation source is transmitted to the flexible tube through the vibration transmitting member, and the flexible tube is vibrated to provide a wrinkle adhesion preventing device.
From another point of view, the present invention provides a gypsum board manufacturing method for manufacturing a gypsum board in which a gypsum core formed by curing gypsum slurry is coated with a lower paper and an upper paper, using the wrinkle adhesion preventing apparatus having the above-described configuration. There is provided a gypsum board manufacturing method characterized by applying vibration to a transport pipe and preventing gypsum slurry in the gypsum slurry transport pipe from adhering to the transport pipe.
[0013]
According to the above configuration of the present invention, the slurry transport pipe is configured to prevent the weight of the vibration source (31, 32, 33, 34, 35) from acting on the low-rigid flexible pipe made of a soft material. A vibration transmission member (64, 65) is interposed between the flexible tube and the vibration source, and the vibration transmission member is suspended below the vibration source. The vibration or excitation force of the excitation source is indirectly transmitted to the pipe wall of the slurry transport pipe through the vibration transmitting member. According to the present invention, the low-frequency vibration transmitted to the transport pipe vibrates the pipe wall, making it difficult for the soot to adhere to the inner wall surface of the transport pipe, and to remove the soot attached to the inner wall surface of the transport pipe at an early stage (that is, It can be detached from the inner wall of the transport tube (before growing into a large mass). The relatively small sized soot is discharged from the slurry discharge pipe onto the gypsum board base paper together with the slurry flowing in the transport pipe, or flows into the re-stirrer from the slurry collection pipe.
[0014]
Therefore, according to the said apparatus and the gypsum board manufacturing method, it can prevent that the soot adhering in the slurry transport pipe grows and is supplied on the gypsum board base paper as a comparatively big lump.
[0015]
In the present invention, “low frequency” means a frequency of 1000 Hz or less, preferably 500 Hz or less.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
According to a preferred embodiment of the present invention, the frequency is set to a value in the range of 200 to 1000 Hz. More desirably, it is limited to a value within the range of 200 to 500 Hz.
[0017]
Preferably, a substrate (60) for supporting the vibrator (31, 32, 33, 34, 35) constituting the excitation source is provided, and a suspension member (61) for hanging the vibration transmission member is provided. Hanging from the board. More preferably, the vibration transmission member includes a tube holder (65) having an annular portion (67) that goes around the outer periphery of the flexible tube, and the plurality of tube holders are arranged in the tube length direction of the flexible tube. Arranged at intervals.
[0018]
As the mixing stirrer constituting the gypsum board manufacturing apparatus of the present invention, any mixing stirrer can be adopted as long as it can knead each kneaded component to generate a uniform slurry. For example, as the mixing stirrer, a thin circular mixing stirrer called a pin-type mixer can be adopted. This type of mixing agitator generally has a turntable rotatably arranged in a flat circular housing (housing). A plurality of kneading component supply ports are arranged in the central region of the upper lid of the casing, and a plurality of upper pins are attached to the lower surface (inner surface) of the upper lid or upper plate of the casing. The lower pin is attached. The upper and lower pins are alternately arranged in the radial direction of the mixing stirrer, kneading the kneaded components in the housing, and discharging the slurry as a kneaded product from the slurry discharge port onto the gypsum board base paper by the centrifugal force of the rotating disk. As another type of mixing stirrer, for example, a type in which deflection blades are arranged on a rotating disk can be exemplified.
[0019]
As a method of supplying the slurry to the base paper of gypsum board, a method of discharging the entire slurry of the mixing stirrer (main mixing stirrer) onto the lower paper, a part of the slurry from the mixing stirrer, and a re-stirrer (sub-mixing stirring) After adjusting the specific gravity by re-stirring in the machine), discharging to the edge part of the gypsum board base paper, separating a part of the slurry from the mixing stirrer, adjusting the specific gravity by re-stirring with the re-stirrer, then roll A method of thinly coating gypsum board base paper with a coater is known, but the present invention is equally applicable to these gypsum board manufacturing processes. In addition, as a re-stirrer, the slurry in the mixing stirrer is re-stirred so that bubbles in the slurry are appropriately broken or defoamed. The thing of the structure supplied to can be employ | adopted.
[0020]
The mixing stirrer is charged with calcined gypsum, water, and, if necessary, an adhesive and various other additives. The mixing stirrer mixes and stirs these raw materials to produce a homogeneous slurry. As a calcined gypsum, natural gypsum, by-product gypsum and flue gas desulfurization gypsum alone or mixed gypsum obtained by firing in air or water (including in steam) β type, α type hemihydrate gypsum alone or mixed Goods can be used. Examples of the adhesive include known substances such as starch, poval, and CMC. Examples of additives include various water reducing agents, gypsum curing regulators, reinforcing fibers, lightweight aggregates, and the like.
[0021]
【Example】
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG.1 and FIG.2 is the side view and top view which show schematically the structure of a gypsum board manufacturing apparatus.
[0022]
In the conveying line 3 (conveying direction A) of the
[0023]
The gypsum board manufacturing apparatus of the present embodiment further includes
[0024]
3 and 4 are front views of the vibrator showing the attachment structure of the vibrator according to the comparative example .
The
[0025]
FIG. 3 shows a
[0026]
FIG. 4 shows
[0027]
The
[0028]
FIGS. 5A and 5B are a front view and a side view of the vibrator showing the attachment structure of the vibrator according to the embodiment of the present invention .
As shown in FIG. 5, the
[0029]
The vibration of the
[0030]
In general, the specific gravity of gypsum board slurry is in the range of about 0.6 to 1.2. As described above, the slurry is a highly fluid material with a setting time set to an extremely short time, and does not include aggregates having a relatively large particle size such as aggregates for concrete or cement mortar (sand, gravel, etc.). The piping of the gypsum board manufacturing apparatus has a relatively small diameter (inner diameter of 100 mm or less, usually an inner diameter of approximately 50 mm or less). In particular, for a pipe having a relatively long pipe length, a pipe having a complicated path, or a pipe having an irregular path, a flexible pipe made of a soft material is generally used as the pipe.
[0031]
According to the test by the present inventor, in order to prevent the soot from adhering under such conditions or to quickly remove the soot attached to the pipe from the pipe wall, a relatively low frequency vibration, particularly 200 to 1000 Hz is used. It was found that vibration in the frequency band of was effective. Therefore, the
[0032]
According to the gypsum board manufacturing apparatus configured as described above, the vibrations of the
[0033]
In the above embodiment, the
[0034]
A plurality of vibrators may be attached to such a mud pipe.
Further, the vibrator is not limited to the pneumatic type, but may be of another type such as an electric type, and a variable frequency control means capable of variably setting the frequency is used as a control system of the vibrator. You may prepare.
[0035]
【The invention's effect】
As explained above, according to the soot adhesion preventing device and the gypsum board manufacturing method of the present invention, soot that adheres in the slurry transport pipe grows and is reliably prevented from being supplied as a relatively large lump onto the gypsum board base paper. can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view schematically showing a configuration of a gypsum board manufacturing apparatus.
FIG. 2 is a plan view schematically showing a configuration of a gypsum board manufacturing apparatus.
FIG. 3 is a front view of a vibrator showing a structure for attaching a vibrator according to a comparative example, and shows a manner of attaching the vibrator to a slurry discharge pipe.
FIG. 4 is a front view of a vibrator showing a structure for attaching a vibrator according to a comparative example, and shows a manner of attaching the vibrator to a slurry discharge pipe connected to a slurry collection pipe and a re-stirrer.
FIGS. 5A and 5B are a front view and a side view of a vibrator showing a mounting structure of the vibrator according to the embodiment of the invention . FIGS.
[Explanation of symbols]
1
5, 15, 16 Mud discharge pipe
7
13, 14 Sludge collection pipes 31-35 Vibrators S, S ′, S ″
Claims (5)
低周波の振動を発生する起振源と、該起振源と前記可撓管の管壁との間に介装された振動伝達部材とから構成され、
前記振動伝達部材は、前記起振源の下方に懸吊され且つ前記可撓管を支持して前記起振源と前記可撓管とを間接的に連結し、
前記起振源の振動は、前記振動伝達部材を介して前記可撓管に伝達し、該可撓管を振動させることを特徴とする粕付着防止装置。This is a fouling prevention device that is provided in a gypsum mud transport pipe of a gypsum board manufacturing apparatus made of a soft and low-rigidity flexible pipe and prevents the gypsum mud flowing in the gypsum mud transport pipe from adhering to the transport pipe. And
A vibration source that generates low-frequency vibrations, and a vibration transmission member interposed between the vibration source and the tube wall of the flexible tube,
The vibration transmitting member is suspended below the excitation source and supports the flexible tube to indirectly connect the excitation source and the flexible tube;
The wrinkle adhesion preventing device is characterized in that the vibration of the excitation source is transmitted to the flexible tube via the vibration transmitting member and vibrates the flexible tube .
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