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JP4251423B2 - ソケット - Google Patents

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JP4251423B2
JP4251423B2 JP2000020253A JP2000020253A JP4251423B2 JP 4251423 B2 JP4251423 B2 JP 4251423B2 JP 2000020253 A JP2000020253 A JP 2000020253A JP 2000020253 A JP2000020253 A JP 2000020253A JP 4251423 B2 JP4251423 B2 JP 4251423B2
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英樹 佐野
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
    • H01R13/02Contact members
    • H01R13/193Means for increasing contact pressure at the end of engagement of coupling part, e.g. zero insertion force or no friction
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    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R12/00Structural associations of a plurality of mutually-insulated electrical connecting elements, specially adapted for printed circuits, e.g. printed circuit boards [PCB], flat or ribbon cables, or like generally planar structures, e.g. terminal strips, terminal blocks; Coupling devices specially adapted for printed circuits, flat or ribbon cables, or like generally planar structures; Terminals specially adapted for contact with, or insertion into, printed circuits, flat or ribbon cables, or like generally planar structures
    • H01R12/70Coupling devices
    • H01R12/82Coupling devices connected with low or zero insertion force
    • H01R12/85Coupling devices connected with low or zero insertion force contact pressure producing means, contacts activated after insertion of printed circuits or like structures
    • H01R12/89Coupling devices connected with low or zero insertion force contact pressure producing means, contacts activated after insertion of printed circuits or like structures acting manually by moving connector housing parts linearly, e.g. slider
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、BGA、FBGA、CSP等の表面に複数の端子を有する半導体装置(以下、ICという)に適したソケットに関し、特にICのバーンイン試験に用いられるソケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
製造された半導体集積回路、すなわちICの中から必要な基準に適合しないものを振るい落とす目的で、各種試験が実施される。バーンイン試験は、高温下でICを一定時間動作させてその耐熱特性を試験し、要求される特性が得られないICを選別可能にする。バーンイン試験においては、ICをそれ専用に用意されたソケットに装着し、該ソケットをプリント回路基板に実装して、加熱炉内に入れる。
【0003】
近年普及しているBGA(Ball Grid Array)、FBGA(Fine pitch BGA)、CSP(Chip Scale Package)タイプのICパッケージを、バーンイン試験するために各種のソケットが提案されている。この種のソケットは、基本的に、絶縁材料からなるベース部材を備え、ここに、ICの一面に配列された各端子に対応する複数の接触子を有する。各接触子は、ICの載置面上に前記ICの各端子に対応して配列され、載置面上にICが置かれたときこれと接触する。典型的なこの種のソケットにおいては、ICを上記載置面上に固定するためにカバー部材を備え、その開閉によってICを載置面上に固定し又は開放する。
【0004】
従来から知られている一つのタイプのソケットは、図23及び図24に示すように、ベース231に対し、カバー232の一側を回動可能に支承する構造のものである。図23のカバー232が開かれた状態で、載置面231a上にIC100が供給され、図示しない自動機により、カバー232が閉じられる。フック233がベース231に係合して、カバー232の閉状態が保持される。載置面231a上のIC100は、カバー232内側の押圧面232aによって上方から押圧され、その端子はこれに対応する接触子234の先端に接触される。
【0005】
他のタイプのソケットは、ベース部材に対し、カバー部材を垂直に昇降させる機構及び該カバーの動きに連動して開閉されるラッチを備えている。一般にラッチは、カバー部材が下げられたときに開いてベースの載置面上にICを載置可能にし、カバー部材が上げられたときに閉じて載置面上のICを上方から押さえ付ける。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記何れのタイプのソケットにおいても、ICの端子に対するソケットの電気的接続は、前記接触子の先端に、ICの端子の下部を押圧することによって実現される。
【0007】
しかしながら、ICの端子の取り付け高さにばらつきがあると、各端子に対する各接触子の押圧力にばらつきが生じ、従って一部の端子と接触子との間の接続信頼性が低下する恐れがある。
【0008】
また、端子に対する接触子の押圧によって、ICの端子下面には傷その他の損傷が与えられることがある。端子下面の損傷は、ICを該端子を介してプリント基板に実装する際に、はんだ付け不良を引き起こす場合がある。
【0009】
従って本発明の目的は、ICの端子を挟むようにしてこれに接触する接触子を備えたソケットを提供することにある。
【0010】
また、本発明の別の目的は、前記接触子に挟まれたICの端子の領域に対するダメージを最小にする構造の接触子を備えたソケットを提供することにある。
【0011】
更に、本発明の別の目的は、接触子の配列に対するICの端子の配列にばらつきがある場合にも、各端子の位置に追随可能な構成の接触子を備えたソケットを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも一表面に複数の端子を有するICに用いられるソケットに関する。本発明のソケットは、ベースと、半導体装置の載置領域を有し、前記ベースに取り付けられるアダプタと、該アダプタの載置領域に置かれたICの各端子に接触される複数の接触子を備える。各接触子は、一側を二股に分割してなる一対のアームを備え、他側を前記ベースに固定される。各接触子は、前記一対のアームの先端部で、前記載置領域に配置されたICの各端子を挟んでこれに接触されると共に、該一対のアームの対向側に、該アームの先端部の最小接近距離を規定する当接面を備える。本発明のソケットは、更に、前記接触子の一対のアームを開閉させる接触子開閉部材と、その開閉機構とを備える。接触子開閉部材は、前記各接触子の一対のアーム間で移動可能に支承され、該アームの先端部を開かせる第1の位置と、前記アームの当接面同士の当接を許す第2の位置とを有する。記接触子開閉部材は、前記開閉機構によって前記第1の位置と前記第2の位置の間で移動される。
【0013】
本発明の好ましい態様において、前記接触子開閉部材は、前記各接触子の一対のアーム間で、前記開閉機構によって上下動される。
【0014】
また、この場合に、前記接触子開閉部材は、前記第1の位置で前記アームの当接面に当接してその先端部を開かせるよう構成することができる。
【0015】
本発明の別の好ましい態様においては、前記接触子開閉部材は、前記第2の位置で前記アームに対する所定のクリアランスを有する。該クリアランスは、接触子に対するICの端子の位置ずれが生じた場合でも、接触子の先端を端子に追随可能にする。
【0016】
また、好ましくは、前記接触子の一対のアームは、外力が作用しない状態で、前記当接面が互いに当接するよう構成される。
【0017】
また、より好ましい態様においては、前記接触子の一対のアームは、半導体装置の端子の最大径部よりもその基部側に接触される接触面を備える。
【0018】
本発明のソケットは、更に、前記接触子の二股に分割された側をガイドする貫通溝を有し、前記開閉機構によって移動されるスライダを更に備え、前記接触子開閉部材を前記スライダの貫通溝内に形成して構成することができる。
【0019】
この場合に、前記スライダは、前記接触子開閉部材が第1の位置にあるときに、前記アダプタの載置領域上に突出してその上にICを載置可能とすると共に、前記接触子開閉部材が第2の位置にあるときに、前記載置領域から後退して前記ICの各端子が前記各接触子のアーム間に来るようにすることが好ましい。
【0020】
本発明のソケットは、更に、前記アダプタの載置領域にICを配置可能にする開かれた位置と、前記載置領域に配置されたICをその上方から固定可能にする閉じられた位置を有するラッチを更に備え、前記開閉機構は、前記接触子開閉部材が第1の位置へ移動されるときに、前記ラッチをその開かれた位置に動作させ、前記接触子開閉部材が第2の位置へ移動されるときに、前記ラッチをその閉じられた位置に動作させるものとすることが好ましい。
【0021】
また、前記開閉機構は、前記ベースの上に配置され、前記ベースに接近した第1の位置と前記ベースから離間した第2の位置の間で移動可能に支承されたカバーを含み、該カバーを外部から前記第1及び第2の位置の間で移動させることによって、前記ラッチ及び前記接触子開閉部材を動作させることができる。
【0022】
この場合において、前記開閉機構は、前記ベースに対し回動可能に支承されると共に、前記カバーの移動によって回動され、その回動によって前記スライダを移動させる操作杆を含むことが好ましい。
【0023】
本発明はまた、前記ソケットを実装するプリント基板上のランドのピッチに対応して配列される複数の端子と、前記各接触子を前記各端子と電気的に接続するための接続手段とを更に備えて構成することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。以下の実施形態においては、狭ピッチ配列(ピッチが0.65mm以下)の半田バンプを有するICのバーンイン試験に用いるのに適したソケットについて説明する。図1(A)〜(C)は本実施形態に係るソケット10の外観を示し、それぞれ平面図、正面図及び側面図である。図2〜図5は概略、図1(A)のA−A線及びB−B線における断面図であり、図2及び図3はICを固定した状態におけるA−A線及びB−B線の断面図、図4及び図5はICの固定を開放した状態におけるA−A線及びB−B線の断面図をそれぞれ示している。
【0025】
本実施形態に係るソケット10は、絶縁性材料、例えばプラスチックにより成形された方形状のベース12を含む。ベース12には、図2及び図4で明らかなように、本ソケットを用いた試験対象のIC100の端子、すなわち半田ボール102に対応した数の接触子14が取り付けられる。接触子14の取り付けのためにベース12には、各接触子14に対応して貫通孔12aが形成され、ここに下方から各接触子14が挿入される(貫通孔12aの配列については図7を参照)。貫通孔12aに接触子14を挿入した後に、その下方の凹部12bにベース12と同種の材料からなるストッパ16が装着される。各接触子14の下部は、ストッパ16の貫通孔16aに圧入され、これによって上部を自由にした状態で固定される。ストッパ16の下面には絶縁性のガイド部材18が固定され、これによって各接触子14のアライメントが取られる。後に詳細に説明するように、接触子14の上部は二股に分かれており、その先端部において弾性力によりIC100の半田ボール102を両側から挟むようにしてこれに接触する。
【0026】
ベース12の下面には、ソケット10をプリント基板上に実装可能にする拡張ボード20が取り付けられる。拡張ボード20は、IC100の半田ボール102に対応して狭ピッチで配列された各接触子14を、ソケット10を実装するプリント基板上のランドに接続可能にする手段である。この目的のために、拡張ボード20には、プリント基板上のランドに対応して配列された端子21が取り付けられている。前記ストッパ16に対し固定された接触子14の下端は、拡張ボード20に挿入され、それぞれはんだ付けされる。接触子14の半田付け位置と各端子21とは、拡張ボード20上の配線パターンによって電気的に接続されている。同様の目的で、狭ピッチ配列された接触子14をプリント基板上のランドに接続する他の幾つかの構造が考えられる。他の構造については、後に図面と共に説明する。
【0027】
ベース12の上方から突出された接触子14の周囲には、スライダ22及びアダプタ24が備えられる。これらの部材は何れもベース12と同様の、絶縁性材料、例えばプラスチックで形成される。スライダ22は、図2及び図4で示されるように、ベース12及び接触子14に対して、規制された範囲で上下動可能に支承されている。スライダ22は、その中央の領域に接触子14を貫通させる複数のスリット22aを備える。接触子14の二股に分かれた上部は、このスリット22a内で開閉可能にガイドされ、ここから更に上部に延びている。図8のスライダの部品図で特に明瞭に示されるように、各スリット22a内には所定の間隔でスライダコア22bが形成されている。各接触子14は、その二股に分かれた上部がこのスライダコア22bを挟むようにして装着され、スライダ22の上下動に伴うスライダコア22bの上下動によって、各接触子14はその先端部を開閉操作される。スライダ22による接触子14の動作の詳細については後に説明する。スライダ22は、またその上面の四隅に8個の突片22cを備える(図8を参照)。スライダ22の上昇に伴って突片22cは、図4に示されるように、アダプタ24の面から突出し、且つ各接触子14の先端部よりも上方に位置する。上昇した突片22cの上面により、アダプタ24に挿入されたIC100の載置面が形成される。
【0028】
アダプタ24は、ベース12に固定され、試験対象のIC100の装着領域を画定する。アダプタ24は、錐状の壁に囲まれた領域にIC100を搬入可能とし、その下面は開口されて下から接触子14の先端が延びている。図4に示すスライダ22が上方にある状態で、アダプタ24内にIC100を搬入し、前記突片22c上に置く。後に詳細に説明するように、スライダ22が下方に移動することによって、IC100の各半田ボール102は、各接触子14の開かれた先端部間でこれに挟まれ接触する。
【0029】
ソケット10は、更に前記アダプタ24内でIC100を固定するために、一対のラッチ26を備える。ラッチ26は、絶縁性材料、例えばプラスチックにより形成され、IC100の一方の辺に沿う所定の幅を有すると共に(図1(A)を参照)、その側面形状は蟹の爪のような形をしている(図2及び図4を参照)。ラッチ26は、図2及び図4に示すように、IC100の対向する辺に沿って、相互に対向して配置され、回動軸28によってベース12に対して回動可能に支承されている。各ラッチ26はその回動によって、その先端部26aを、アダプタ24の壁に形成した孔24aを通して、アダプタ24内に出退させる。すなわちラッチ26は、図2に示す閉じられた状態で、その先端部26aによりIC100を上方より押さえる。また、図4に示す開かれた状態でラッチ26の先端部26aは、アダプタ24から後退し、アダプタ24に対するIC100の搬入及び搬出を可能とする。各ラッチ26は、コイルスプリング30によって、常時それが閉じる方向に付勢されており、後述するカバー32に形成された腕32aによって、開く方向に操作される。
【0030】
ソケット10は、更にカバー32及び操作杆34を備える。カバー32は、絶縁性材料、例えばプラスチックにより方形状に形成され、ベース12の上方を覆う。カバー32の上部中央には開口32dが形成され、ここからアダプタ24上にIC100を搬入し又は搬出することが可能となる(図1、図2及び図4を参照)。カバー32は、図2〜図5に示されるように、ベース12に対して所定のストロークで上下動可能に支承されている。後に説明するスプリング36の力でカバー32が持ち上げられたとき(図2及び図3の状態)、その周囲下端の係止部32bはベース12側の係止部12cに係合し、その最上位の位置が決められる。カバー32は、その上下動に伴って、前記ラッチ26の開閉を操作するために、一対の腕32aを備える。腕32aはカバー32の下面から各ラッチ26の背部に向かって延びている。図4に示されるように、カバー32が押し下げられたときに、腕32aの先端は、ラッチ26の面26bを押し下げ、これによってラッチ26をコイルスプリング30に抗して開く方向に回動させる。
【0031】
図3及び図5で示されるように、操作杆34は、前記カバー32の上下動に従って、梃子の作用によりスライダ22を上下動(延いては接触子14の先端部を開閉動作)させるためのもので、前記スライダ22の外側でベース12に対し支点34aを中心に回動可能に支承されている。操作杆34は、スライダ22の側面に形成した凸部22dに係合する凹部34bを有している。操作杆34は、スプリング36によって、図3に示すように、それが起立する方向に回動するよう付勢され、この状態で凹部34bの上面が凸部22dを下方に押し下げ、これによってスライダ22を下降位置にする。一方で、カバー32によって、操作杆34の作用点34cに力が作用されると、図5に示すように、操作杆34はスプリング36の力に抗して、それが倒れる方向に回動され、このとき凹部34bの下面が凸部22dを上方に押し上げ、これによってスライダ22は上昇位置に移動される。前記操作杆34の作用点34cを操作するために、カバー32の下面には傾斜面32cが形成されており、カバー32が押し下げられたとき、操作杆34の作用点34cはその傾斜面32cに接触してこの上を滑りながら外側に開かれていく。
【0032】
次に、ソケット10に対してIC100を装着する手順に沿って、その動作を説明する。カバー32に対する外力が与えられない状態で、ソケット10は、図2及び図3に示す状態にある(説明に際して、IC100はソケットに装着されていないものとする)。この状態で、カバー32は、スプリング36による操作杆34の力でベース12に対し上方に持ち上がり、ラッチ26が閉じられている。図示しない自動機の動作によって、カバー32がベース12に対し押し下げられると、図3に示すようにカバー32の傾斜面32cによって操作杆34の作用点34cが押し下げられ、これによって操作杆34がスプリング36の力に抗して外側に開かれていく。図5に示すように、操作杆34の回動によってスライダ22は、その凸部22dが凹部34bの下面で持ち上げられことにより、上方に移動する。後に詳細に説明するように、スライダ22の上昇によるスライダコア22bの上方への移動によって、接触子14の二股に分かれた先端部が開かれ、IC100の半田ボール102を受け入れ可能になる。前記スライダ22の上昇によって、その突片22cがアダプタ24の面から上方に突出する。これによって、その上にIC100を載置可能になる。
【0033】
本実施形態におけるソケット10においては、前記接触子14が開く動作と並行して、一対のラッチ26がIC100を受け入れ可能に開かれる。すなわち、図2に示す状態からカバー32が下降していくと、図4に示すように、その下面から延びた腕32aがラッチ26の面26bに突き当たり、これを押し下げる。これによってラッチ26はコイルスプリング30の力に抗して外側に回動する。ラッチ26の外側への回動によって、その先端部26aはアダプタ24の面から後退して、ここにIC100を搬入可能にする。
【0034】
ラッチ26及び接触子14の先端が開かれた図4及び図5の状態において、カバー32の開口32dからIC100がアダプタ24内に供給される。アダプタ24内でIC100は、スライダ22の突片22c上に置かれる。このときIC100の各半田ボール102は、対応する各接触子14の開かれた先端部の上方に位置する。この状態からカバー32に対する押圧力が開放されると、カバー32は、図5においてスプリング36により操作杆34が起立する方向に回動され、これによって、図3に示すようにスライダ22が、下方に押し下げられる。スライダ22の下方への移動に従って、図2に示すように、その突片22cがアダプタ24の面から後退し、これによりIC100が僅かに下方に移動してその半田ボール102が各接触子の開かれた先端部間に位置される。そして、スライダコア22bが下へ下げられることによって、接触子14の上部は自由になりその弾性力によって各半田ボール102を挟みこれに接触する。
【0035】
ラッチ26に関し、カバー32に対する押圧力が開放され、カバー32が操作杆34で上方に持ち上げられると、その腕32aがラッチ26から離れる。これによってラッチ26は自由になり、コイルスプリング30の力によってそれが閉じられる方向へ回動する。この結果、ラッチの先端部26aがアダプタ24内に延びて、上方からIC100を押さえ付ける。以上により、IC100は、その半田ボール102が接触子14に対する接触を保ちながら、ソケット10内に固定される。
【0036】
図6は、カバー32を取り外した状態におけるソケット10の平面図を示しており、ここには、スライダ22、アダプタ24、その両側の一対のラッチ26、26、及びスライダの操作杆34が示されている。本図によりこれらの平面的な位置関係がより明瞭にされよう。IC100は、取り除いたカバー32の開口32dから、アダプタ24に囲まれた領域、すなわちスライダ22の面に向けて挿入される。スライダ22からは突片22cが上方に延びてきており、ここにIC100の下面の周囲が乗る。
【0037】
図7は、ベース12に形成された貫通孔12aの配列を示している。各貫通孔12aは、本図で示すように、ベースの辺に対し傾斜した方向に延びており、該方向に沿ってここに挿入される各接触子14をガイドする。すなわち、各接触子14は、その二股に分かれた先端部が、貫通孔12aの長手方向に沿って開閉できるように挿入される。貫通孔12aを傾斜して形成し接触子14をこれに沿って配列する利点は、対応する狭ピッチ配列のICの半田ボールに拘わらず、各接触子14先端の開閉のための十分なストロークを確保することにある。もっとも、本発明の実施に際し、前記貫通孔をベースの辺に対し並行になる方向に配列しても良い。
【0038】
次に、図9〜図12に沿って、接触子14の具体的構成及びその動作について説明する。図9及び図10に示されるように接触子14は、その上半部が二股に分岐され、その先端部でIC100の半田ボール102を挟み込んでこれに接触できるように構成されている。好ましい態様において、接触子14は、導電性、例えば銅合金の板材を打ち抜き加工し、金メッキを施して形成することができる。以下では、接触子の二股に分かれた領域をアーム90、90と呼ぶ。アーム90、90は、成形時の段階で、その先端部が開かれているが、ベースの貫通孔12aにその下半部を圧入した状態で、その壁面によってアーム90の下方が外側から押されることにより閉じられる(図9及び図10(A)の状態)。各アーム90の先端部には、その対向側に延びる突端91が形成されており、この内側の面において、接触子14は半田ボール102へ接触する(接触面91a)。すなわち、接触子14は、そのアーム90の先端において、球状の半田ボール102の最大径部の位置からその基部側の範囲において接触される。半田ボールの最大径部の基部側において接触を行うこの方法は、半田ボール102に対する接触子14の安定的な位置ずれのない接触を保証すると共に、半田ボールの最大径部或いはそれよりも先端側の位置で接触を行った場合に生じ得る半田ボールの下面の変形を抑制する。
【0039】
前記接触子14の各アーム90は、その対向面における先端部下方に凸部92を備える。凸部92は、アーム90が閉じられた状態(図10(A)の状態)にあるときに、その当接面92aで互いに当接し、これによってアームの先端部の最小接近距離Lを確保する。該アームの最小接近距離Lは、前記接触面91aが公差最小の半田ボールに接触できるが、必要以上に該半田ボールに応力を与えないことを保証する。前記凸部92の機能によって、接触子14の先端部の半田ボール102への接触を保証しつつ、それが半田ボールへ与えるダメージを抑えることが可能になる。好適な実施例において、公差最小の半田ボール102の径を0.25mmとしたとき、最小接近距離Lは、0.14ないし0.20mmが望ましく、前記半田ボールの径に対応する位置におけるアームの距離L0は、0.25以上が望ましい。このように最小接近距離Lを半田ボールの径より小さくする一方で、半田ボールの径に対応する位置の距離L0をそれよりも大きくすることによって、アームは該距離L0の位置で接触することなく、前記接触面91aの位置で接触することが保証される。従って、半田ボールの下面への変形が抑制される。
【0040】
図11には、前記接触子14が、スライダ22のスライダコア22bによって、開閉動作される様子を示している。スライダコア22bは、接触子14のアーム90、90間に配置され、前述したスライダ22の上下動に伴う上下動に従って、接触子14の先端部を開閉動作させる。すなわち、スライダコア22bは、同図(A)に示すように、それが上方の位置に移動されると、その上部が前記凸部92間にこれを押し広げて至り、これによって接触子14の先端部、すなわち突端91を開かせる。この状態で、接触子14上にIC100が配置される。
【0041】
一方で、スライダコア22bは、同図(B)に示すように、それが下方の位置に移動されると、その上部は前記凸部92から外れる。スライダコア22bが凸部92から徐々に外れていくのに従って、アーム90はその弾性力によって互いに接近していき、その突端91はIC100の半田ボール102を両側から挟み付けてこれに接触する。
【0042】
本実施形態において、スライダコア22bは、図12で明瞭に示すように、最大幅(実施形態では上端部)W1が、アーム90が閉じられたときのその対応する位置の間隙W2よりも、更に小さくなるように形成されている。この結果、アーム90が閉じられた状態で、スライダコア22bの両側には所定のクリアランスができ、この範囲で接触子14はその先端部を左右に揺動可能になる。同図(B)に示すように、接触子14の先端部を揺動可能にすることによって、IC100の半田ボール102の位置ずれに対し、接触子14はその位置ずれした半田ボール102に追随可能になる。同図に示すように、正しく配列された半田ボール102aに対し位置ずれした半田ボール102bがある場合、接触子14は、前記クリアランスによって与えられる揺動の範囲内で、該位置ずれした半田ボール102b側に揺動し、その状態でこれに接触することができる。このとき、半田ボール102bにはその位置ずれにも拘わらず、両側で均等な接触力を受け、従って一側の接触が不十分となり、他側の接触力が強すぎて半田ボールにダメージを与えるといった問題が生じない。
【0043】
図13は、前記接触子の他の構成態様を示している。本形態の接触子のアーム130は、前記凸部92に対応するものとして、第1の凸部132及び第2の凸部134を備える。この場合、第1の凸部132で接触子14の先端の最小接近距離を規定し、第2の凸部134でスライダコア22bと接触する。本形態によれば、設計段階で第2の凸部134相互間の距離を調整する(第2の凸部はアームを閉じたときに相互に離れていて良い)ことにより、先に説明したと同様に、アーム130とスライダコア22bとの間に一定のクリアランスを確保した上で、接触子先端の最大離間距離を調整することが可能となる。
【0044】
図14は、接触子を開閉動作させるスライダの他の構成態様を示している。本形態のスライダ140及びスライダコア142は、接触子144の延びる方向と交差する方向(図の矢印A)に移動可能に構成される。スライダ140の左方向の移動によってスライダコア142が、接触子144の一方のアーム146を外側へ押し広げる。これによってアーム146の先端部が開き、ICの半田ボール102を受け入れ可能になる。同図(B)に示すように、同図(A)の状態からスライダ140が初期位置に戻される(右方向に移動される)と、アーム146はその弾性力によってICの半田ボール102を両側から挟み込みこれに接触する。同図には更に、先の実施形態と異なる形態の接触子144が示されている。接触子144は、好適には金属板を打ち抜いた後にこれを曲げ加工して形成され、その板厚側を対向させることによって一対のアーム146を構成する。接触子先端部の最小接近距離を規定する凸部148は、各アーム146の対応箇所を曲げ加工することによって形成されている。
【0045】
図15〜図22は、それぞれ狭ピッチ配列された接触子14をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示している。以下、各態様について順次説明する。
【0046】
図15及び図16は、先の実施形態における拡張ボード20上の配線パターンに代えて、導体ワイヤ150及び160を用いて各接触子14とプリント基板実装用の端子21とを接続する例を示している。図15に示す例で、導体ワイヤ150の一端は、端子21の端部へ直接的に接続されており、図16に示す例で、導体ワイヤ160の一端は、拡張ボード20上のランド162に接続されている。これらの実施形態において導体ワイヤを、キャップ部材で覆い又はポッティング等で樹脂封止することが好適に行われる。
【0047】
図17は、硬質の拡張ボード20に代えて、可撓性のプリント基板170を使用し、該基板上の配線パターンを介して各接触子14と端子21とを接続する例を示している。可撓性プリント基板170の下面には補強部材172が配置され、これを介してベース12への取り付けが達成される。
【0048】
図18は、各接触子14の先端を、その弾性を用いて拡張ボード20の配線パターン上に圧接し、これによって接触子14と端子21とを接続する例を示している。
【0049】
図19及び図20は、各接触子14の先端を、拡張ボード20に形成したビア190及び200に圧入(半田による固定でも良い)させ、ボード上の配線パターンを通してビアに接続された接触子14と端子21とを接続する例を示している。
【0050】
図21は、基板実装用の端子210を拡張ボード20とは別部材に保持し、端子210に対するソケット10の着脱を可能に構成した例を示している。端子210は、基台212に固定され、その上端は拡張ボード20のビア214に挿入してこれに接触可能に構成されている。プリント基板側に端子210と共に基台212を固定し、ソケット10をこれに対し着脱することによって、接触子14のプリント基板への導通が達成される。
【0051】
図22は、基板実装用の端子に代えて、延長された接触子14の端部を直接プリント基板へ接続するよう構成した例を示している。接触子14の延長された端部220は、2つのリードガイド222及び224によって、プリント基板のランドに対応したピッチにそのピッチを変換される。
【0052】
以上、本発明の実施形態を図面に沿って説明した。本発明の適用範囲が、上記実施形態において示した事項に限定されないことは明らかである。
【0053】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、ICの各端子に対する接触力を、端子の取り付けやサイズのばらつきに拘わらず略一定にできると共に、該接触による端子に与えるダメージを最小限にできる。
また、本発明に係るソケットは、狭ピッチの端子を有するICをより広いピッチのランドを有するプリント基板に実装する好適な構造を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るソケットの外観を示し、それぞれ平面図、正面図及び側面図である。
【図2】ICを固定した状態における図1(A)のA−A線の断面図である。
【図3】ICを固定した状態における図1(A)のB−B線の断面図である。
【図4】ICの固定を開放した状態における図1(A)のA−A線の断面図である。
【図5】ICの固定を開放した状態における図1(A)のB−B線の断面図である。
【図6】カバーを取り外した状態における本実施形態に係るソケットの平面図である。
【図7】ベースに形成された貫通孔の平面図である。
【図8】スライダの外観を示し、それぞれ平面図、一部を破断した側面図及び同図(A)のA−A線の断面図である。
【図9】接触子の側面図である。
【図10】接触子の先端部の拡大図である。
【図11】スライダコアによる接触子の動作を説明するための図である。
【図12】接触子に対するスライダコアのクリアランスを説明するための図である。
【図13】接触子の他の実施形態を示す図である。
【図14】接触子を開閉動作させるスライダの他の構成態様を示す図である。
【図15】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図16】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図17】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図18】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図19】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図20】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図21】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図22】狭ピッチ配列された接触子をプリント基板上のランドに接続する他の構成態様を示す図である。
【図23】従来のソケットのカバーを開いた状態における断面図である。
【図24】従来のソケットのカバーを閉じた状態における断面図である。
【符号の説明】
10 ソケット
12 ベース
12a 貫通孔
12b 凹部
12c 係止部
14 接触子
16 ストッパ
16a 貫通孔
18 ガイド部材
20 拡張ボード
21 端子
22 スライダ
22a スリット
22b スライダコア
22c 突片
22d 凸部
24 アダプタ
24a 孔
26 ラッチ
26a 先端部
26b 面
28 回動軸
30 コイルスプリング
32 カバー
32a 腕
32b 係止部
32c 傾斜面
32d 開口
34 操作杆
34a 支点
34b 凹部
34c 作用点
36 スプリング
90 アーム
91 突端
91a 接触面
92 凸部
92a 当接面
100 IC
102 半田ボール

Claims (5)

  1. 少なくとも一表面に複数の端子を有する半導体装置に用いられるソケットであって、
    ベースと、
    前記ベースの上に配置され、前記ベースに接近した第1の位置と前記ベースから離間した第2の位置の間で移動可能に支承されたカバーと、
    半導体装置の載置領域を有し、前記ベースに取り付けられるアダプタと、
    一側を二股に分割してなる一対のアームを備え、他側を前記ベースに固定される複数の接触子であって、該各接触子が、前記一対のアームの先端部で、前記載置領域に配置された半導体装置の各端子を挟んでこれに接触されると共に、該一対のアームの対向側に、該アームの先端部の最小接近距離を規定する当接面を備えた、前記複数の接触子と、
    前記カバーの移動に応答して回転される先端部を含むラッチであって、前記カバーが第 1 の位置に移動されたとき、前記先端部は、前記アダプタの側壁に形成された孔内に後退し、前記アダプタの載置領域に半導体装置を配置可能にし、前記カバーが第2の位置に移動されたとき、前記先端部は、前記アダプタの側壁に形成された孔から突出し、前記載置領域に配置された半導体装置をその上方から固定可能にする、前記ラッチと、
    前記ベースに対し回動可能に支承され、かつ前記カバーの移動によって回動される操作杆と、
    前記カバーの移動に応答して前記操作杆により上下動されるスライダであって、スライダは、前記各接触子の二股に分割された側をガイドする複数の貫通溝と上面の隅部に形成された複数の突片とを含み、各貫通溝には、前記接触子の一対のアーム間を移動可能な接触子開閉部材が形成された、前記スライダとを有し、
    前記カバーが第1の位置に移動されるとき、前記スライダが上昇し、前記突片が前記アダプタの前記載置領域上に突出してその上に半導体装置を載置可能とすると共に、前記接触子開閉部材が前記一対のアーム間を移動して当接面に当接しその先端部を開かせ、
    前記カバーが第2の位置に移動されるとき、前記スライダが下降し、前記突片が前記載置領域から後退して前記半導体装置の各端子が前記各接触子のアーム間に来るようにし、さらに前記接触子開閉部材が前記アームの当接面同士の当接を許してその先端部を閉じさせる、
    ソケット。
  2. 前記接触子開閉部材は、前記カバーが第2の位置で前記アームに対する所定のクリアランスを有する、請求項1に記載のソケット。
  3. 前記接触子の一対のアームは、外力が作用しない状態で、前記当接面が互いに当接するよう構成された、請求項1または2に記載のソケット。
  4. 前記接触子の一対のアームは、半導体装置の端子の最大径部よりもその基部側に接触される接触面を備える、請求項1〜3の何れかに記載のソケット。
  5. 前記ソケットを実装するプリント基板上のランドのピッチに対応して配列される複数の端子と、前記各接触子を前記各端子と電気的に接続するための接続手段と、を更に備えた請求項1〜4の何れかに記載のソケット。
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