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JP4248310B2 - 扉開き防止装置 - Google Patents

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JP4248310B2
JP4248310B2 JP2003156198A JP2003156198A JP4248310B2 JP 4248310 B2 JP4248310 B2 JP 4248310B2 JP 2003156198 A JP2003156198 A JP 2003156198A JP 2003156198 A JP2003156198 A JP 2003156198A JP 4248310 B2 JP4248310 B2 JP 4248310B2
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lock lever
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば食器棚などの扉を幼児がいたずらに開けないようにするための扉開き防止装置に関し、さらに詳しく言えば、特に5,6歳の知恵がつき始めた幼児であってもいたずらに操作しにくい扉開き防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、幼児は目に入るものすべてに触れたり、口に入れたりしてそれが何かという知恵を徐々に付けてゆくものであるが、例えば食器などの壊れやすいものや薬や刃物などの危険物には、できる限り触れさせない方がよい。また、クローゼットなどの大型家具の扉は重いため、勢いづいて閉まった場合に指などを挟むと大けがをするおそれがある。
【0003】
そこで、幼児がこのような事故を起こさないようにするため、扉の開閉を規制する扉開き防止装置が種々提案されている。例えば特許文献1の扉開き防止金具は、家具の天面に回転可能に取り付けられた回転棒と、同回転棒の一端に取り付けられ、両開きの各扉面に跨って配置される押さえ板とを備えている。
【0004】
これによれば、ロック時は押さえ板が各扉面を押さえるため、幼児にとって簡単には扉を開けることはできない。すなわち、ロックを解除するには、押さえ板を180°回転して持ち上げて、扉面に対する押さえを解除しなければならないからである。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−67971号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記扉開き防止金具には次のような問題があった。すなわち、3〜4歳児ぐらいまでの子供は押さえ板を180°回転させるという知恵はないにしても、比較的知恵のつき始めた4,5歳児の子供には、簡単にロックを見破られ解錠されてしまうことがある。
【0007】
また、幼児の多くは、ロックを一方的に解除する一方で、解錠後に再び施錠することはほとんどしない。したがって、扉が常に開放された状態となり、二次的な被害を招くおそれもある。
【0008】
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであって、知恵のつき始めた幼児であってもいたずらに解錠されにくい扉開き防止装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明は、扉体の戸当たりを挟んで対称位置に取り付けられる一対のベース部と、上記各ベース部間に架け渡されるアーム部とを含み、上記アーム部は、いずれか一方の上記ベースに回転可能に軸支され、いずれか他方の上記ベースから突設された係止凸部に対して所定のロック手段を介して着脱自在に係止される扉開き防止装置において、上記アーム部には、上記係止凸部と嵌合するガイド溝が設けられており、上記ロック手段は、上記ガイド溝内に向けて出没する係止爪を有するロックレバーと、上記係止爪を常に上記ガイド溝に向けて突出させ上記係止凸部に対してロック可能とするバネ付勢部とを有し、上記アーム部には、上記係止爪の上記係止凸部に対するロック状態が解除されない範囲内で上記ロックレバーを上記バネ付勢部に抗して上記ガイド溝の外側に向けて移動させる第1ロック解除部と、上記第1ロック解除部により移動させられた上記ロックレバーをさらに上記ガイド溝の外側に向けて移動させて上記係止爪の上記係止凸部に対するロック状態を全解錠状態とする第2ロック解除部とが設けられていることを特徴としている。
【0010】
これによれば、第1ロック解除部を操作しただけではロック状態が半解錠状態のためロックを解除することはできず、半解錠状態のままさらに第2ロック解除部を操作することでようやくロックが完全に解除されるため、解錠に至までの動作を2アクションとすることができ、知恵がつき始めた4,5歳児の幼児などであっても容易にロックを解除することはできない。
【0011】
より好ましい態様として、上記ロックレバーは、上記アーム部内に回転可能かつスライド可能に収納されており、上記第1ロック解除部は、上記ロックレバーの一部を押圧して持ち上げて上記ロックレバーを上記係止凸部を中心として回転させる構造の回転レバー式で、上記第2ロック解除部は、上記ロックレバーの一部に設けられ上記ロックレバーをスライドさせるスライドレバー式であることが好ましく、より好ましくは、上記第1ロック解除部と上記第2ロック解除部は、片手の2本の指で操作可能な範囲内に設けられていることがよい。
【0012】
これによれば、解錠に至までには2アクションを要するが、1つは押しボタン式で、もう1つはレバー式であるため、複雑な動作を必要としないため、大人であれば簡単、かつ、片手で解錠することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る扉開き防止装置の使用状態を示す斜視図であり、図2は、扉開き防止装置の内部構造と、その動作を説明するための説明図である。
【0014】
この扉開き防止装置1は、左右一対の扉体D1,D2に戸当たりOを挟んで左右対称に取り付けられる一対のベース部2,3と、同ベース部2,3の間に掛け渡されるアーム部4とを備えている。
【0015】
ベース部2(以下、第1ベース部2とする)は、被取付面(この実施形態で扉体D1)に対して取り付けられる円盤状の基台21と、同基台21の中央より立設された係止凸部22とを備えている。
【0016】
図3(a)に示すように、基台21の裏面側(被取付面側)には、被取付面に対して第1ベース部2を取り付ける取付手段としての両面粘着テープTが設けられている。なお、この実施形態では両面粘着テープTを用いて基台ベース21を被取付面に取り付けているが、例えばマグネットや釘などの取付手段であってもよい。
【0017】
係止凸部22は、後述するアーム部4のガイド溝42内に導き入れられる係止ロッド23と、同係止ロッド23の先端に一体的に設けられた抜け止め防止用の拡径部24とを一体に備えている。係止ロッド23の長さは、アーム部4の厚さよりも若干長めに形成されている。
【0018】
図3(b)に示すように、ベース部3(以下、第2ベース部3とする)は、上記第1ベース部2と同じく円盤状の基台31を備え、その中央部にはアーム部4を回転可能に軸支する軸受部32が設けられている。基台31の裏面側(被取付面側)には、第1ベース部2と同様に被取付面に対して第2ベース部3を取り付ける取付手段としての両面粘着テープTが設けられている。
【0019】
軸受部32は、基台31から立設された円筒状のボス33と、同ボス33に対して着脱自在に取り付けられる抜け止め鋲34とを備えており、このボス33にアーム部の軸受孔41を挿通した状態で抜け止め鋲34を取り付けることにより、アーム部4が第2ベース部3に対して回転可能に軸支される。
【0020】
図2(a)に示すように、アーム部4は、両端が円形状に形成され、扉D1,D2と対向する開放された断面コ字状の合成樹脂の成型品からなり、内部にアーム部4を第1ベース部2に対して係止するロック手段としてのロックレバー5が設けられている。この実施形態では、アーム部4は扉面側が開放されているが、ロックレバー5を収納した後、蓋などで開放端を塞いでもよい。
【0021】
アーム部4の一端(図2(a)では右側)には、第2ベース部3のボス33に沿って挿通される軸受孔41が設けられている。アーム部4は、この軸受孔41を中心軸として、第2ベース部3に回転可能に軸支されている。
【0022】
アーム部4の他端(図2(a)では左側)には、第1ベース部2の係止ロッド23に嵌合するガイド溝42が設けられている。ガイド溝42は、アーム部4の外周面からほぼ中央にかけて形成された溝であり、アーム部4の回転軌跡に沿って形成されている。
【0023】
図2(a)にも示すように、ガイド溝42の溝幅は、上記係止凸部22の係止ロッド23が嵌合可能な幅、すなわち係止ロッド23の直径よりも若干広幅とされている。
【0024】
ロックレバー5は、アーム部4内に沿って横長に配置されるレバー本体51と、一端がレバー本体51に接続され、ガイド溝42を挟んでアーム部4内の第1ベース部2側の空間内に保持されるバネ付勢部52と、ロックレバー5の係止状態を解除するためのロック解除レバー53とを備えている。
【0025】
レバー本体51には、ガイド溝42内に向けて突設される係止爪54が設けられており、係止爪54には、係止状態において係止ロッド23を噛み込む顎部55が形成されている。
【0026】
この実施形態において、図2(a)に示すように係止爪54は、ガイド溝42に対する係止凸部22の挿入方向に対して入り込みやすいようにテーパー面とされており、脱落方向に対しては、抜け止め用の水平面とされている。
【0027】
レバー本体51の一端(図2(a)では端)には、ロックレバー5の移動を規制するストッパー56が突設されている。この実施形態において、ストッパー56は板状の舌片からなり、この舌片がアーム部4の内壁に当接することにより、ロックレバー5が係止ロッド23を中心とする回転範囲を規制している。
【0028】
バネ付勢部52は、レバー本体51の上端側から下方に向けてコ字状に形成されており、その先端がアーム部4内のガイド溝42を形成する壁に当接している。このバネ付勢部52によって、レバー本体51の係止爪54が常にガイド溝42に向かって突出するようにバネ付勢される。
【0029】
ロック解除レバー53は、レバー本体51の上端側から図2(a)に示すように、ほぼ垂直に立設されている。
【0030】
アーム部4には、レバー本体51の一部を外部に露出させるための第1ロック解除部としての切欠部43と、第2ロック解除部としてのロック解除レバー53をアーム部4から引き出すための引出孔44とが設けられている。
【0031】
図2(b)に示すように、切欠部43は、アーム部4のほぼ中央から内側に向けて半円形状に切り欠かれた切欠からなり、切欠部43からレバー本体51の一部が外部に露出するようになっている。
【0032】
引出孔44は、アーム部4の端部(図2(a)では、第1ベース部2側)の頂部に設けられており、ここからロック解除レバー53の一部が引き出されている。なお、切欠部43および引出孔44は、片手で操作可能な範囲内に設けられていることがよい。
【0033】
これによれば、解錠に至までには2アクションを要するが、1つは押しボタン式で、もう1つはレバー式であるため、複雑な動作を必要としないため、大人であれば簡単、かつ、片手で解錠することができる。
【0034】
次に、図2(a)〜(d)を参照して、この扉開き防止装置1の使用手順の一例について説明する。まず、扉開き防止装置1を被取付面である扉体に取り付けるに当たっては、あらかじめ図2(a)の状態で組み立てられている扉開き防止装置1を手に取り、各ベース部2,3の裏面に設けられた両面粘着テープT,Tの図示しないセパレータを剥がし取る。
【0035】
次に、その各粘着面を図1に示す扉体D1,D2の戸当たりOを挟むようにして各扉体D1,D2に貼着することで簡単に取り付けることができる。これによれば、扉体D1,D2の戸当たりOを跨ぐようにしてアーム部4が掛け渡されているため、扉体D1,D2の開閉を規制することが可能となる。
【0036】
ロックを解除するに当たっては、まず、図2(b)に示すように指(例えば左手の親指)をアーム部4の切欠部43から露出しているレバー本体51に押し当て、そのまま上に押し上げる。
【0037】
これにより、レバー本体51は、係止ロッド23の中心を支点として、反時計方向(図中矢印方向)に持ち上げられる。このとき、ガイド溝42内に突出している係止爪54は、約半分がアーム部4内に逃げるため、係止ロッド23は半解錠状態となる。
【0038】
次に、この状態を維持した状態のまま、図2(c)に示すように指(例えば左手の人差し指)をロック解除レバー53に押し当て、時計方向に水平に押し込むと、レバー本体51は、バネ付勢部52のバネ付勢に抗しながらアーム部4内を第2ベース部3側に水平に移動する。これにより、係止爪54が完全にアーム部4内に引き込まれロックが解除される。
【0039】
最後に使用者は、図2(d)に示すように、ロックの解除状態を維持したまま手を上に持ち上げることで、アーム部4が第2ベース部3を中心に回転し、ガイド溝42内に引き込まれていた係止凸部22がロックから開放されることで、扉体D1,D2が開閉可能となる。
【0040】
再びロックをかけるに当たっては、上述した解錠動作を再び繰り返す必要はなく、係止爪54には入力方向にテーパー面が設けられているため、そのままアーム部4を第1ベース部2に向けて進行させて行けば、係止ロッド23が自動的に係止爪54を乗り越えて係止凹部55内に引き込まれることでロック状態となる。
【0041】
この実施形態において、扉開き防止装置1は、観音開き式の一対の扉体D1,D2に適用した場合について例示したが、これ以外に、例えば図4(a)に示すように、片開きの扉体D3と壁面Wとの間に扉開き防止装置1を適用してもよいし、図4(b)に示すように引き戸の扉体D4,D5に使用してもよい。また、図4(c)に示すように、引き出しD6,D7の間に上下に橋渡しに使用してもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、扉体の間に掛け渡されるアーム部に係止爪のロック状態を半解錠した状態とする位置にロックレバーを移動させることを可能とする第1ロック解除部と、半解錠した状態にある係止爪のロック状態を全解錠状態とする位置にロックレバーを移動させることを可能とする第2ロック解除部とを設けたことにより、解錠に至までの動作が2アクションとなり、知恵がつき始めた幼児などであっても容易にロックを解除することはできない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る扉開き防止装置の使用状態を示す斜視図。
【図2】上記扉開き防止装置の内部構造と、その使用手順を説明する説明図。
【図3】各ベース部の構造を説明する説明図。
【図4】扉開き防止装置の使用場所を説明する説明図。
【符号の説明】
1 扉開き防止装置
2 第1ベース部
21 基台
22 係止凸部
3 第2ベース部
31 基台
32 軸受部
4 アーム部
41 軸受孔
42 ガイド溝
43 切欠部
44 引出孔
5 ロックレバー
51 レバー本体
52 バネ付勢部
53 ロック解除レバー
54 係止爪
D1〜D7 扉体(引き出し)

Claims (3)

  1. 扉体の戸当たりを挟んで対称位置に取り付けられる一対のベース部と、上記各ベース部間に架け渡されるアーム部とを含み、上記アーム部は、いずれか一方の上記ベースに回転可能に軸支され、いずれか他方の上記ベースから突設された係止凸部に対して所定のロック手段を介して着脱自在に係止される扉開き防止装置において、
    上記アーム部には、上記係止凸部と嵌合するガイド溝が設けられており、上記ロック手段は、上記ガイド溝内に向けて出没する係止爪を有するロックレバーと、上記係止爪を常に上記ガイド溝に向けて突出させ上記係止凸部に対してロック可能とするバネ付勢部とを有し、上記アーム部には、上記係止爪の上記係止凸部に対するロック状態が解除されない範囲内で上記ロックレバーを上記バネ付勢部に抗して上記ガイド溝の外側に向けて移動させる第1ロック解除部と、上記第1ロック解除部により移動させられた上記ロックレバーをさらに上記ガイド溝の外側に向けて移動させて上記係止爪の上記係止凸部に対するロック状態を全解錠状態とする第2ロック解除部とが設けられていることを特徴とする扉開き防止装置。
  2. 上記ロックレバーは、上記アーム部内に回転可能かつスライド可能に収納されており、上記第1ロック解除部は、上記ロックレバーの一部を押圧して持ち上げて上記ロックレバーを上記係止凸部を中心として回転させる構造の回転レバー式で、上記第2ロック解除部は、上記ロックレバーの一部に設けられ上記ロックレバーをスライドさせるスライドレバー式である請求項1に記載の扉開き防止装置。
  3. 上記第1ロック解除部と上記第2ロック解除部は、片手の2本の指で操作可能な範囲内に設けられている請求項1または2に記載の扉開き防止装置。
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