JP4247728B2 - ネットワークに接続されたサーバの使用方法及びサーバシステム - Google Patents
ネットワークに接続されたサーバの使用方法及びサーバシステム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ネットワークに接続されたサーバの使用方法及びサーバシステムに関し、特にサーバに接続される複数の画像形成装置に関する情報を取り扱うものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば画像プリントサービスのための出力センターやミニラボ(小規模現像所)では、種々の画像形成装置が使用されている。このような出力センターやミニラボにおいてはソフトウェアを用いて、種々のプリントサービスを行い、又システムを動作させている。
【0003】
このような画像形成装置として銀塩感光材料を用いたデジタル処理タイプの装置があり、画像形成装置は内部に画像入力部、フレームメモリ、画像処理部、搬送部、露光部、現像処理部、システムコントロール部、CPU部を有する。
【0004】
このような装置において画像入力部、フレームメモリ、画像処理部、搬送部、露光部、現像処理部、システムコントロール部はEP−ROM、EEP−ROM、フラッシュメモリ等にプログラムを記録し、それぞれの処理部がそのプログラムに基づいて実行され、プリントを作成することが可能となる。これらのプログラムはバグと呼ばれるプログラムのミスの修正や、新たな機能追加のためにしばしば更新されることがあり、CPU部においてもハードディスク等に記録されている操作用プログラムをしばしば更新する。
【0005】
また、前記出力センターやミニラボでの画像形成装置等の不具合のデータは従来より機器側でデータを取ることが多く試みられており、不具合等を修正するためのソフトウェアは随時更新されることが多い。
【0006】
このような場合、通常画像形成装置の保守・修理を行う者(以下メンテナー)がいちいち画像形成装置の設置場所を訪問して作業を行っており、画像形成装置の設定データを確認したり、この画像形成装置の各部の機器番号やシリアル番号に適合するソフトウェア管理番号を調査したり、周辺機器構成を確認したりしてその画像処理装置を動かすのに最も適した組み合わせを選択し、登録・更新作業を行っていた。
【0007】
さらに、画像形成装置が出力媒体として写真感光材料を用いていた場合、1日の処理量の差、季節、気候による処理液剤の蒸発量等により補充用薬剤や水の補充、条件を変更する必要があり、メンテナーがその都度判断し定期的に変更していた。
【0008】
しかしながら、これら各部のプログラムをその都度調べながら作業を行ったのでは複雑なプログラムの組み合わせが存在するために作業ミスが発生したり、長時間画像形成装置を停止させなければならなくなるケースが頻発していた。
【0009】
逆に出力センターやミニラボ等での画像形成装置の利用度や稼働状況等に関する統計情報は、機器自身がデータ作成できないことが多く、画像形成装置の利用者や企業等が市場調査を行い個別にデータ収集するしか方法がなかった。テンプレート等は各地域ごとに異なったものが要望されているが、地域以外の場合では、例えば発注者の年齢や季節に見合った細かい情報に基づいた迅速なデータ収集及びテンプレートの配給は極めて困難であった。
【0010】
また、その利用データを基にさらなる画像形成装置の活用や、画像形成装置の適切な維持管理を行うためのソフトウェアの開発は必ずしも適切な時期に行うの
が困難な場合が多かった。
【0011】
さらに、画像形成装置のソフトウェアが改訂された場合の改訂版や最新版、逆にいらない機能を削除するための古い管理番号のソフトウェアは、EP−ROM、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−ROM等で配布され、出力センターやミニラボ側で適切な時期に迅速に導入するのが困難な場合が多く、利益機会の拡大の障害になっていることが多かった。
【0012】
さらに、近年では人件費の削減等による経費の節減が求められ、画像形成装置の設置場所に訪問するのではなく、効率的な保守・管理・データの更新等が求められていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、出力センターやミニラボ等に設置される複数の画像形成装置から得られる統計情報や機器情報をネットワーク上で収集し、前記情報に基づいたデータを画像形成装置にネットワーク経由で配信することにより、新しいソフトウェアやデータ等の開発期間の短縮及び迅速な導入を行うことができるネットワークに接続されたサーバの使用方法及びサーバシステムを提供することを目的としている。これ以外の目的は以下の明細書中で自ら明らかとなろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために、この発明は、ネットワークに接続されたサーバの使用方法であって、
前記サーバを介して、前記サーバに接続される複数の画像形成装置から、各画像形成装置の稼働情報、機器情報の少なくとも何れかを取得して蓄積し、
前記サーバに新たなソフトウェアが登録されたとき、前記取得して蓄積した前記情報に基づいて、前記各画像形成装置の機能を実行する各部がそれぞれ動作可能もしくは当該各部に必要な各ソフトウェアバージョンの情報を組み合わせることにより、当該画像形成装置に対応するソフトウェアを生成し、
生成された前記ソフトウェアを、当該画像形成装置に配信することを特徴とする。
【0015】
ここでネットワークとは、コンピュータ・システム、端末、データ通信設備を相互に接続し、配信するものを言う。接続は専用線、公衆回線のような有線で接続されていても良いし、通信衛星等を通じて無線で接続されていてもよいし、それらの複合形態で接続されていても良い。また、任意な時に接続が可能であれば、常時接続されている必要はない。また、ここで配信とは、ネットワークのサーバからネットワークに接続されている他のサーバ、端末、データ通信設備等にデータを自動、又は手動で転送することを言う。また、ここでデータとは、特に断わらない限り画像形成装置を構成する各処理部のソフトウェア、出力するテンプレート、種々の画像形成装置またはサーバが取り扱う情報等のデジタル化されたデータ全体を言う。
【0016】
ここで画像形成装置とは、デジタルデータ又はアナログデータを2次元的な物体、例えば普通紙、専用受像紙、印画紙等、又は3次元的な物体に対してその表面に画像や文字を出力するものを言う。方式としては、インクジェット方式、レーザー方式、昇華型、熱転写型、静電型、ドットインパクト型、液晶シャッタ型、サーモオートクローム方式、LED(発光ダイオード)方式、VFPH(蛍光表示プリントヘッド)方式、CRT(陰極線管)方式等がある。
【0017】
前記画像形成装置から得られる統計情報には、画像形成装置稼働情報、画像形成装置上で動作したデータ使用情報、画像形成装置が使用した画像情報、顧客情報、店舗情報、売上情報、機器メンテナンス情報、エラー履歴情報、障害時ログ情報、リモートセットアップ情報、から選択される1つ以上の情報の統計情報が含まれる。
【0018】
ここで画像形成装置稼働情報とは、画像形成装置を構成する各処理部の設定値の情報、1日の画像形成装置の稼働時間、アナログ媒体からのプリントの量、デジタル媒体からのプリントの量、出力プリントサイズ、処理剤等の水分蒸発量、使用されたアナログ媒体の種類等の情報を言う。さらに稼働時間とは、例えば画像形成装置の電源が投入された時刻、電源が切断された時間等を言い、アナログ媒体の種類とは、写真フィルム等の画面サイズ、写真フィルムメーカー、感度等の情報を言う。
【0019】
画像形成装置上で動作したソフトウェア使用情報とは、単に1枚ずつ画像データをプリントするソフトウェアや複数の画像データを合成するソフトウェア等、画像形成装置の内部、あるいは画像形成装置に接続された周辺画像処理装置で動作したソフトウェアの動作開始時刻、動作終了時刻、累積使用時間等の情報を言う。
【0020】
画像形成装置が使用した画像情報とは、画像形成装置が出力した画像の情報といい、例えばテンプレートや発注者が依頼した画像データの大きさ、圧縮方法、データ形式、ある一定の期間の画像データの出力回数等を言う。
【0021】
ここで顧客情報とは、その画像形成装置が出力する画像データの発注者の情報を言い、氏名、郵便番号、住所、その住所の経緯度情報、有線電話番号、FAX番号、無線電話(携帯電話、PHS等)番号、e−mailアドレス、URL、年齢、性別、生年月日、職業、血液型、趣味、家族構成等から選択される1つ以上の情報を言う。
【0022】
店舗情報とは、画像形成装置が設置されている店舗等の情報を言い、店舗等を管理する者の氏名、店舗等の郵便番号、住所、経緯度情報、有線電話番号、FAX番号、無線電話(携帯電話、PHS等)番号、e−mailアドレス、URL、消耗品に関するデリバリ情報、セールス担当者に関わる情報、メンテナンス担当者に関わる情報等から選択される1つ以上の情報を言う。
【0023】
売上情報とは、出力の注文情報、どのメディアからどのくらい出力されたかという情報、出力されたプリントサイズの情報、出力されたプリントの枚数情報、プリント1枚当たりの販売価格情報等を言う。
【0024】
機器メンテナンス情報とは、画像形成装置の保守・修理時の情報、例えばいつ点検が行われたか、いつ部品が交換されたか、いつ清掃が行われたか等の情報を言う。
【0025】
エラー履歴情報とは、画像形成装置が仕様で想定されたエラー動作または仕様で想定されないエラー動作を検出した場合にそのエラーコードを発生日時と共に記録された情報を言う。
【0026】
障害時ログ情報とは、障害発生前後に限定した機器の状態及び前記エラーコードを発生日時と共に記録された情報を言う。
【0027】
ここでリモートセットアップ情報とは、画像形成装置の状態を示す情報、例えば出力が可能か不可かといった出力エンジンの状態、出力する物体の搬送状況の情報、使用される消耗品の残量、出力する物体の大きさ、位置、表面情報、画像形成装置が置かれている外部の環境(温度、湿度、傾き、振動、音量等)、又画像形成装置で作成された出力物の濃度、階調、画素の補正情報等を言う。
【0028】
また、サーバを介して前記サーバに接続される複数の画像形成装置から得られる画像形成装置側で処理された統計情報に基づいて統計情報に対応したデータを画像形成装置へ配信することができる。
【0029】
また、サーバを介して前記サーバに接続される複数の画像形成装置から得られるサーバ側で処理された統計情報に基づいて統計情報に対応したデータを画像形成装置へ配信することができる。
【0030】
また、統計情報を持たない画像形成装置へデータを配信することができる。
【0031】
また、サーバが特定の画像形成装置へデータを配信し、このデータをインストールされた画像形成装置の稼働状況情報を受信し、この稼働状況情報に応じて他の画像形成装置へ前記データを配信することを特徴とする。ここで稼働状況情報とは、統計情報を基に画像形成装置が仕様に沿った動作を行っているかどうかの情報を言う。
【0032】
また、サーバを介して前記サーバに接続される個々の画像形成装置から得られる機器情報に基づいてサーバがそれに応じたデータを配信することを特徴とする。
【0033】
前記画像形成装置から得られる機器情報には、画像形成装置機器構成、画像形成装置搭載データ、画像形成装置稼働情報、から選択される1つ以上の情報が含まれる。
【0034】
ここで画像形成装置機器構成とは、画像形成装置を構成する各処理部、例えば画像入力部、フレームメモリ、画像処理部、出力エンジン、搬送部、現像処理部、システムコントロール部、CPU部及び画像形成装置の周辺機器を言う。
【0035】
また、画像形成装置搭載データとは、前記各処理部を制御するソフトウェア、テンプレートデータ、種々の画像形成装置またはサーバが取り扱う情報等のデジタル化されたデータを言うが、特に前記各処理部を制御するソフトウェアを言う。
【0036】
また、サーバを介して前記サーバに接続された個々の画像形成装置が機能更新のための要求を前記サーバに送信し、このサーバから機能更新のためのデータを、機能更新を要求した画像形成装置へ配信することを特徴とする。ここで機能更新とは、画像形成装置または周辺装置が現状維持している機能を拡張及び改善するための更新、または前記装置が現状維持している機能を限定する更新を言う。
【0037】
また、特定の画像形成装置へデータを自動的に配信し、このデータをインストールされた機器の稼働状況情報を自動的に受信し、この稼働状況情報に応じて他の機器へ前記データを自動的に配信することを特徴とする。
【0038】
また、サーバを介して前記サーバに接続される個々の画像形成装置の稼働可能なデータの組み合わせ情報をサーバに記憶することを特徴とする。
【0039】
また、前記サーバがウェブサービス、エフテーピーサービス、メールサービスの少なくともいずれか1つ以上のサービスを提供する。ここでサーバは、ネットワーク上のユーザーに共有されているアプリケーション、ファイル、またはメモリを保持しているコンピュータまたはプロセッサを言う。
【0040】
ウェブサービスを行なうwebサーバは、TCP/IPサービスの一つでネットワーク内でハイパーテキスト転送を行なうためのプロトコル(詳細はRFC2068)を実装したサーバであり、このwebサーバを用いて提供されるサービスをウェブサービスと言う。
【0041】
エフテーピーサービスを行なうftpサーバは、TCP/IPサービスの一つでネットワーク内でのファイル転送を行なうためのプロトコル(RFC0959)を実装したサーバであり、ftpサーバを用いて提供されるサービスをエフテーピーサービスと言う。
【0042】
また、メールサービスを行なうmailサーバは、TCP/IPサービスの一つでネットワーク内での電子メール転送を行なうためのプロトコル(詳細はRFC0821)を実装したサーバであり、mailサーバを用いて提供されるサービスをメールサービスと言う。
【0043】
これらのサービスにおいて配信、転送されるデータは基本的にデジタルデータであり、転送においてはネットワークの負荷が大きくなるため、データ圧縮を行うことが好ましい。さらに、データの内容漏洩や著作物の不正使用等を防ぐためには、テキストデータは暗号化することが好ましく、画像データ等は電子透かし等を使用することが好ましい。
【0044】
前記サーバは、ウェブサービス、エフテーピーサービス、メールサービスの少なくとも1つ以上のサービスを提供するものであるが、サーバー間のデータ転送に関しては、前記サービス以外にリモートコピーコマンド(rcp)等を用いることができる。
【0045】
さらに、この発明は、ネットワークに接続されたサーバの使用方法が実施可能なサーバシステムである。
【0046】
この発明によれば、例えばテンプレートの使用状況、ソフトウェア使用状況、売上げ情報を定期的に組み合わせ、解析することにより、あるいは季節、地域、発注者の性別、年齢等で分類することにより、効果として、新しいソフトウェアやデータ等の開発期間の短縮が図られ、出力画像装置を使用している出力センターやミニラボにおいては、利益機会の拡大が図られ、出力の発注者に対してメリットがある。さらに、出力画像装置を使用しているオペレータにおいては、出力画像装置の安定化が図られ、利便性が向上する。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による実施の形態について図面を用いて説明する。図1はこの発明の実施の形態を示すネットワーク上でのサーバと画像形成装置の概念的な接続を表す接続図である。図に示すように、複数の画像形成装置21,22,23は、ネットワークとしてのインターネット上でサーバ13を介してデータベースサーバ11及びアプリケーションサーバ12に接続されている。
【0048】
複数の画像形成装置21,22,23は、写真のプリントサービスのためのいわゆるミニラボ(小規模現像所)において使用されるミニラボシステムとしての画像形成装置であり、異なる場所のミニラボにそれぞれ設置されている。各画像形成装置21,22,23は、画像形成装置制御用及び画像処理用の各ソフトウェアにより銀塩フィルムの現像からプリントまで高速に処理でき、また電子カメラからの画像情報、フロッピディスクやCD−ROM等の記録媒体からの画像情報あるいは現像済みネガフィルムやプリント原稿の画像情報を高速にプリントできるように構成されている。
【0049】
また、データベースサーバ11は、画像形成装置21〜23に関する統計情報、稼働状況情報、機器情報、等のデータを蓄積し、画像形成装置設置側からデータが配信されて逐次蓄積することができる。また、アプリケーションサーバ12は、画像形成装置制御用のソフトウェアのデータや、画像形成装置21〜23で画像をプリントする際に用いられる画像処理用のソフトウェアのデータを蓄積する。各ソフトウェアは開発者により開発され、また修正された改訂版がアプリケーションサーバ12に順次に蓄積される。
【0050】
サーバ13は、サーバのプロトコルに応じたソフトウェアでアクセス可能なように各画像形成装置21,22,23に汎用のネットワーク上、例えばインターネット上で接続される。そして、画像形成装置21〜23側からの要求に応じて、サーバ13を介して、データベースサーバ11から所定のデータを配信でき、またアプリケーションサーバ12から所定のソフトウェアのデータを配信できるようになっている。また、各画像形成装置から所定のデータをデータベースサーバ11やアプリケーションサーバ12に送り、各サーバ11,12に蓄積することができる。逆に画像形成装置21〜23側からの要求が無くても、サーバ13を介して、データベースサーバ11やアプリケーションサーバ12から画像形成装置21〜23に自動的に配信もできる。
【0051】
なお、各画像形成装置21〜23に付属して各画像形成装置21〜23とサーバ13との間にパーソナルコンピュータ(PC)や別のサーバを配置し、各画像形成装置におけるインターネットとの接続は、PCを操作することにより行なったり、自動的に別のサーバで行なうようにしてもよい。
【0052】
また、データベースサーバ11及びアプリケーションサーバ12には、他の地域、例えば国に設置したサーバ、例えばA地域サーバ14、B地域サーバ15、C地域サーバ16にそれぞれ接続され、画像形成装置に関するデータやソフトウェアのデータを複数の地域、例えば国から取得することも配信することもできる。
【0053】
以上のようなこの実施の形態の動作について説明する。最初に、データベースサーバ11は、サーバ13を介して複数の画像形成装置21〜23における画像形成装置の統計情報、稼動状況情報、及び機器情報を各画像形成装置から得てこれを記憶する。これらの情報としては、具体的に次のものがあるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
(1)画像形成装置のどの部品(パーツ)が壊れたかの情報。この情報を蓄積することにより、修理、メンテナンスの情報として利用できる。例えば、ある特定部分について故障頻度の統計的データとして用いることにより、その部分の寿命の予測を行うことができる。
【0055】
(2)画像形成装置により記録される記録紙が画像形成装置のどこで搬送不良を起こしたかの情報。これにより、上述と同様に搬送部分に関する修理、メンテナンスの情報として利用できる。
【0056】
(3)画像形成装置で作成されたプリントの色に関する情報。これにより、プリントの出来上がりの色の管理を行うことができ、またかかる情報を画像処理用のソフトウェア開発のために利用することができる。
【0057】
(4)プリント作成のための消耗品が画像形成装置にどのくらい残っているかの情報。これにより、例えばトナー、銀塩フィルムや銀塩カラーペーパの現像処理剤、プリント用ペーパの残存量を把握でき、残り少なくなってきたら予め準備することができる。また、画像形成装置21〜23全体の消耗品の消耗量を把握できるので、これらの生産・供給等のデータにも活用できる。
【0058】
(5)画像形成装置が何時間使用されたかの情報。これにより、画像形成装置の使用頻度が分かるので、上述の情報と併せて売り上げの管理やパーツの管理に役立ち、また各パーツの消耗の程度を予測でき、その交換・修理の準備等に役立つ。
【0059】
(6)作成したプリントの枚数やサイズの情報。これにより、売り上げの管理に役立てることができる。
【0060】
(7)どのテンプレート(写真の型枠または背景写真)を用いてプリントを作成したかの情報。これにより、どんなテンプレートが消費者に好まれているかの情報を得てテンプレートの開発や準備に役立てることができる。
【0061】
(8)どの画像形成装置でプリントを作成したかの情報。各画像形成装置毎の売上管理等に役立てることができる。
【0062】
(9)どの場所でプリントを作成したかの情報。各画像形成装置の設置された地域におけるデータを取得することができ、上述のデータを地域毎に分類して取得することができる。
【0063】
(10)プリント作成するのにどれくらいの消耗品を使ったかの情報。消耗品の準備や供給の情報として役立つ。また、上述の情報を複数の画像形成装置21〜23が互いに共用することができるので、情報を更に効果的・効率的に利用することができ、好ましい。
【0064】
次に、アプリケーションサーバ12が記憶する画像形成装置制御用ソフトウェアは、例えばプリント速度、プリント用ペーパの搬送速度、処理液温度、処理液補充量、処理剤供給量、ペーパ幅、ペーパ送り幅、及びセンサ状態を制御するものであって、開発者により開発され、最新版が順次に記憶されており、各画像形成装置側は必要なときに、アプリケーションサーバ12にサーバ13を介してアクセスすることにより、最新版を取得することができる。また、アプリケーションサーバ12では、各画像形成装置から上述のような画像形成装置状況等の種々の情報を得ることにより、ソフトウェアの改訂や新たな開発に利用することができる。また、これらの情報に基づいてソフトウェアを自動的に修正し改訂し、また自動的に開発することができる。また、プリンタ制御用ソフトウェアを他の国に設置しているサーバ14,15,16から取得し、他の国でのソフトウェアを有効に利用することもできる。
【0065】
また、アプリケーションサーバ12には画像形成装置における画像処理用のソフトウェアのデータが記憶されており、各画像形成装置側は必要なときに、アプリケーションサーバ12にサーバ13を介してアクセスすることにより、画像処理用のソフトウェアの最新版を取得することができる。この画像処理用のソフトウェアは、例えばプリント用ペーパに画像情報を形成する際の光学機構、ルックアップテーブル、ペーパチャネル、フィルムチャネル、フィルタのモード、解像度、及び入力フィルムの種類の判定の制御のために用いられる。また、アプリケーションサーバ12では、各画像形成装置から上述のような種々の情報を得ることにより、ソフトウェアの改訂や新たな開発に利用することができる。また、これらの情報に基づいてソフトウェアを自動的に修正し改訂し、また自動的に開発することができる。また、画像処理用のソフトウェアを他の国に設置しているサーバ14,15,16から取得し、他の国でのソフトウェアを有効に利用することもできる。
【0066】
また、画像処理用のソフトウェアのデータにはテンプレートの画像データを含めることができ、各画像形成装置は顧客の注文等に応じてインターネット上でテンプレートの情報を得ることができるので、テンプレートのデータを豊富に所有するのと同様の効果を得ることができる。また、プリント画像をテンプレートに加工してテンプレートの画像データとすることができるので、多くの種類のテンプレートのデータを顧客に提供することができる。
【0067】
以上のように、この実施の形態によるインターネットに接続されたサーバの使用方法によれば、汎用のインターネット上で画像形成装置に関する種々の情報を画像形成装置21〜23とデータベースサーバ11、アプリケーションサーバ12との間で授受できるので、これらの情報を画像形成装置21〜23側及びサーバ11,12側でそれぞれ効率的に使用でき、画像形成装置の管理及びソフトウェアの開発・供給を効率的に行うことが可能となる。
【0068】
次に、画像形成装置21〜23の具体的な実施の形態を、図2及び図3に示す。図2は画像形成装置の斜視図である。ここでは、画像形成装置として、記録媒体であるハロゲン化銀感光材料にレーザーやCRT(陰極線管)、VFPH(蛍光表示管プリントヘッド)、LED等の光源を用いて露光を行い、現像を行い、プリントを作成するものが例示されており、ハロゲン化銀感光材料を用いる方式が画質の点から最も好ましいが、画像データに基づいてプリントを作成できるものであればいかなるものでもよく、例えば、感熱記録方式インクジェット方式、電子写真方式の画像形成装置であってもよい。
【0069】
この実施の形態の画像形成装置101は、装置本体102の左側面に主露光のハロゲン化銀感光材料を準備しておくためのマガジン装填部103を備え、装置本体102内には長尺の記録媒体であるハロゲン化銀感光材料に露光する露光処理部104と、露光されたハロゲン化銀感光材料を現像処理して乾燥する現像処理部105が備えられ、作成されたプリントは、裁断手段により裁断されて装置本体102の右側面に設けられたトレー106に排出される。さらに、装置本体102の内部には、露光処理部104の上方位置に制御部107が備えられている。
【0070】
また、装置本体102の上部には、CRT108が配置されている。CRT108の左側に透過原稿読み込み装置であるところのフィルムスキャナ部109が配置され、右側に反射原稿入力装置110が配置されている。CRT108の前側に操作部111が配置され、この操作部111に情報入力手段112が設けられ、情報入力手段112は、例えばタッチパネル等で構成される。
【0071】
また、装置本体102の制御部107の位置には、PCカード113を差し込み可能なPCカードセット部114が設けられており、PCカード113にはデジタルカメラで撮像して複数の駒画像データが記憶されたメモリを有する。
【0072】
なお、駒画像データが記憶されたメモリを有するPCカードとは、例えばフラッシュATAカードやPCカードアダプタに接続されたコンパクトフラッシュカードやスマートメディア等を示す。
【0073】
さらに、この実施の形態の画像形成装置101は、ネットワークから画像データを集めることができ、例えばインターネット経由やイントラネット経由で画像データを集めることができる。
【0074】
なお、CRT108、フィルムスキャナ部109、反射原稿入力装置110、PCカードセット部114及び操作部111は、装置本体102に一体的に設けられているが、いずれか1つ以上を別体として設けてもよい。この場合には、画像形成装置101は、プリント作成システムとして扱われる。
【0075】
図3は画像形成装置の概略構成図である。この画像形成装置101は、記録媒体から駒画像データを入力する駒画像入力手段180を有する。駒画像入力手段180は、フィルムスキャナ部109、反射原稿入力装置110及びPCカードセット部114等から構成され、ネガフィルムN、プリントP及びPCカード113等の記録媒体から駒画像データを入力する。
【0076】
この画像形成装置101の制御部107は、情報入力手段112からの指令情報に基づき、フィルムスキャナ部109や反射原稿入力装置110からの原稿情報の読み込みを行い、画像データを得てCRT108に表示する。フィルムスキャナ部109から読み込まれる原稿として一般的には写真感光材料があり、この写真感光材料としては、カラーネガフィルム、カラーリバーサルフィルムが挙げられるが、透明又は半透明状のベース上に記録されている画像であれば良い。反射原稿入力装置110から読み込まれる原稿としてはプリントはもちろん印刷物、絵画など反射原稿となるものであれば何でも良い。フィルムスキャナ部109のフィルムスキャナでデジタル情報に変換し、駒画像情報とすることができる。また、写真感光材料がカラーペーパの場合、反射原稿入力装置110のフラットベットスキャナで駒画像情報にすることができる。
【0077】
さらに、この実施の形態の画像形成装置101は、ネットワークから画像データを集めることができ、例えばインターネット140やイントラネット141で画像データを入力することができる。
【0078】
また、データ蓄積手段171及びテンプレート記憶手段173を有する。データ蓄積手段171に画像データとそれに対応するプリントの発注者、プリントサイズ及び枚数の注文情報とを記憶し、発注者のオーダ単位で順次蓄積する。例えばフィルムスキャナ部109からは、現像済のネガフィルムNからの駒画像が入力され、反射原稿入力装置110からは駒画像を印画紙に焼き付けて現像処理したプリントPからの駒画像が入力される。さらに、データ蓄積手段171に、インターネット140やイントラネット141から入力される画像データとそれに対応するプリントの発注者、サイズ及び枚数の注文情報とを記憶し、発注者のオーダ単位で順次蓄積する。
【0079】
テンプレート記憶手段173は、背景画像と合成領域を設定する少なくとも1個のテンプレートのデータが予め記憶されており、オペレータの操作によりセットしてテンプレート記憶手段173に予め記憶された複数のテンプレートから所定のテンプレートを選択し、駒画像情報は選択されたテンプレートにより合成し、入力された駒画像情報のプリントを作成する。このテンプレートによる合成は、周知のクロマキー法によって行なわれる。
【0080】
また、制御部107は、画像処理手段170及びレイアウト決定手段172を有している。画像処理手段170では、画像データを画像処理して露光用画像データを形成する。
【0081】
レイアウト決定手段172では、画像データに基づいて作成されるプリントのサイズ及び枚数の情報に基づいて長尺のハロゲン化銀感光材料上での記録される画像のレイアウトを決定し、この画像データを集積後、後工程の性質に合わせて画像データを割り付ける。このレイアウトは、広幅の感光材料を用いた最も効率的な割付方法、例えば白地部分が少ないように自動レイアウトを行なうことが好ましい。また、自動的にXYカッターに合うようにレイアウトすることもできる。レイアウト決定方法としては、特開平10−293857号や特開平10−293856号明細書等に記載の方法を用いて行うことができる。
【0082】
このレイアウト決定手段172では、この実施の形態では、制御部107に設けているが、データ蓄積手段で行うようにしてもよく、あるいは専用のレイアウト作業を行う端末を備えることもできる。
【0083】
露光処理部104では、ハロゲン化銀感光材料に画像の露光が行われ、決定されたレイアウト情報に基づいて複数の画像を長尺のハロゲン化銀感光材料上に記録する。また、露光処理部104では、マーク形成手段150を有し、このマーク形成手段150によりレイアウト情報に基づいて、長尺の感光材料を裁断するためのマークを長尺のハロゲン化銀感光材料に形成する。例えば、一枚毎のプリントに相当する四隅にハロゲン化銀感光材料にマークを露光記録することにより入れる。
【0084】
この長尺のハロゲン化銀感光材料を裁断するためのマークは、例えば長尺のハロゲン化銀感光材料に露光により記録により形成することで、マークを基準にして自動的に切断することができる。また、マークは、ハロゲン化銀感光材料に穿孔して形成するようにしてもよい。
【0085】
現像処理部105では、露光されたハロゲン化銀感光材料を現像処理して乾燥し、複数枚記録されたプリントを作成し、裁断手段151により一枚毎のプリントとして裁断されて出力される。裁断手段151は、例えばXYカッターであり、レイアウト決定手段172により生成された情報をもとに、長尺のハロゲン化銀感光材料に割り付けされた複数の画像を1枚1枚のプリントに切り分けを行う。
【0086】
この図2及び図3に示す画像形成装置101を、図1のネットワーク上での画像形成装置として接続する場合に用いる情報の種類としては、次のようなものがあるが、これらに限定されるものではない。チャンネルデータ(テキストデータ)として、マスターチャンネル、ペーパチャンネル、フィルムチャンネル、スキャナチャンネル、リバーサルチャンネル、リバーサルフィルムチェンネル、入力用階調設定データ、入出力用階調設定データ、出力階調設定データ、出力階調設定センシメントメトリーデータ、DXテーブル、FBスキャナチャンネル、ANX設定テーブル、測光定数関連データ、デジタルカメラチャンネル、その他メディアチャンネル、ペーパ種テーブル、ユーザー設定カラーマネージメント、カラーマネージメント初期値、画素間補正用データ等があり、またモニターチャンネル(テキストデータ)として、ビジュアルマルターチャンネル、ビジュアルサブチャンネル、ビジュアルフィルムチャンネル、ビジュアルデジタルチャンネル、ビジュアルFBスキャナチャンネル、ビジュアルハードチャンネル、ビジュアルデジタルカメラチャンネル等があり、HDC設定値データ(バイナリデータ)として、パラメータ設定データ、フィルタ係数設定データ、階調補正パラメータ転送データ、ヘッド種別設定データ、先頭位置パラメータ転送データ、ピッチ補正パラメータ転送データ、画素間補正パラメータ転送データ、Sレジスタパラメータ転送データ等があり、メカコン設定値データ(バイナリデータ)として、パラメータ設定データ、フラッシュパラメータ設定データ、フィードバック処理パラメータ設定データ等があり、プロセッサ設定データ(バイナリデータ)として、ステータス指令データ、動作指令データ、設定指令データ、データ要求内部データ等があり、スキャナ設定値データ(バイナリデータ)として、画像サイズ設定データ、撮像条件設定データ、LCUデータ設定データ、CCPROC係数設定データ、スキャナ駆動条件設定データ、ANC条件設定データ、キャリア搬送条件設定データ等があり、アプリケーション設定値データ(テキストデータ)として、レシート印字データ、メディア単価データ、売上機能設定データ、値引データ、ペーパ使用量データ、エコジェット使用量データ、バックプリントデータ、曜日毎の設定データ、共通時刻設定データ、特殊日データ、ペーパコレクションテーブル、バックアップファイル一覧データ、モードプロテクト情報、外部PC情報、インデックス不可情報、インデックスモード情報、モードジョブ条件チェック一覧、バックプリントタイトル 日本1、バックプリントタイトル日本2、バックプリントタイトル デンマーク、バックプリントタイトル イギリス、バックプリントタイトル フィンランド、バックプリントタイトル フランス、バックプチントタイトル ドイツ、バックプリントタイトル イタリア、バックプリントタイトル ノルウェー、バックプリントタイトル ポルトガル、バックプリントタイトル スペイン、バックプリントタイトル スウェーデン、バックプリントタイトル アメリカ、インデックスプリントデータファイル、バックプリント表示用ファイル、プリント選択初期化情報、テンプレートファイル情報、ファイル拡張子情報、WB/BL情報、フラッシュ情報、カートリッジエラー情報、蒸発補水補正情報、少量自動補水補正、ヘッド位置調整、ヘッド位置調整 初期化ファイル、ヘッド位置調整 差分ファイル等があり、コンストデータとして、コンストデータがあり、画素補正データとして、千鳥B1データ、千鳥B2データ、千鳥G1データ、千鳥G2データ等があり、記録データとして、オーダートランザクションデータ、日締めメディアデータ、日締めプリントデータ、週締めメディアデータ、週締めプリントデータ、月締めメディアデータ、月締めプリントデータ、エラー履歴、Sysconログ、Devconログ等があり、HDCメンテナンスデータ(バイナリデータ)として、HDCステータス、HDCバージョン情報等があり、メカコンコンテナンスデータ(バイナリデータ)として、ステータス返信、フィードバックデータ返信、テストステータス返信等があり、プロセッサメンテナンスデータ(バイナリデータ)として、ステータス送信、設定データ送信、内部設定データ送信、内部データ送信、テストステータス送信、リードデータ送信、ライトデータ送信、プログラムデータ送信、プログラムステータス返信等があり、スキャナメンテナンスデータ(バイナリデータ)として、ネガステータス返信、ネガ情報返信、テストステータス返信、ネガ内部データ返信、スキャナ調整情報返信、光量測定データ返信、画像切出し位置データ返信、白補正データ返信、黒補正データ返信等がある。
【0087】
このような使用する情報は基本的にテキストデータで扱い、但し、各デバイスの設定値データと各デバイスから収集するメンテナンス情報はバイナリ形式とし、テキストデータで扱うためファイルサイズを固定化することなく、ファイルサイズは目安としてのサイズで可変サイズである。
【0088】
この発明のネットワークに接続されたサーバの使用方法及びサーバシステムは、図4に示すように構成することもできる。この実施の形態では、インターネット200に通信用I/F210を介してイントラネット内に接続している画像形成装置201に接続され、また通信用I/F220を介して画像形成装置201が画像処理端末221により接続され、また通信用I/F230を介して画像形成装置201が直接接続される。
【0089】
イントラネットは、LAN211によりサーバ212、画像形成装置201及び画像処理端末213等を接続して構成される。イントラネットは、同一のネットワークセグメントに接続されたものであり、外部のネットワークと通信する通信用インターフェースより内側のネットワークにより接続されている形態を言い、これを一般的にイントラネットと呼ぶ場合もある。
【0090】
また、通信用I/F220,220,230からインターネット200との接続には、モデム(アナログ公衆回線)、TA、ルータ(ISDN)、さらには専用I/Fの移動体通信網、インターネット専用線、ケーブルテレビ等を用いることができる。
【0091】
さらに、この実施の形態では、ネットワークに接続されたサーバの使用として、通常オフラインで時々接続する実質的にネットワークに接続されたもの、あるいは間欠的な接続ものもある。図4の実施の形態では、例えばメンテナーが出先で直接接続する場合を示す。インターネット200には、メンテナンスサイト300が接続されており、メンテナーが使用するメンテナンスPC301を画像処理端末302を経由して画像形成装置201に接続したり、あるいは画像形成装置201に直接してメンテナンスサイト300内でデータ更新を行なう。このようなメンテナンスPC301と画像形成装置201との接続方法には、RS−232C等のシリアルポート、パラレルポート、LAN等がある。
【0092】
データの更新方法としてはメンテナンスサイト300よりインターネット200を経由してデータを転送する際、更新用データをそのまま送るのでは転送時間や回線接続料などの負荷が大きいため、ハフマン符号化などを用いてデータ圧縮を行なうことが好ましい。この際、データ漏洩などを防ぐためには、更に暗号化することが好ましく、例えばPGP(Pretty Good Privacy)として知られているものを使用することができる。さらに登録したテンプレートの盗用を防止したり、課金情報として利用するために電子透かし等を利用することが好ましい。
【0093】
図1乃至図4に示すように構成されるネットワークにおいて、この発明は、図5に示すようにサーバ500を介してサーバ500に接続される複数の画像形成装置501から得られる統計情報に基づいて統計情報に対応したデータを画像形成装置501へ配信する。サーバ500を介してサーバ500に接続される複数の画像形成装置501から得られる画像形成装置側で処理された統計情報に基づいて統計情報に対応したデータを画像形成装置501へ配信することができ、またサーバ500を介してサーバ500に接続される複数の画像形成装置501から得られるサーバ側で処理された統計情報に基づいて統計情報に対応したデータを画像形成装置501へ配信することができる。
【0094】
また、図6に示すように統計情報を持たない画像形成装置502へデータを配信することができる。さらに、図7に示すように複数の地域に設置されている複数の画像形成装置501とサーバ500が接続され、さらに複数のサーバ500を接続して配信することができ、ここで地域とは、サービス拠点がサービスを可能とする場所的範囲であり、例えば異なる国、県、市等を意味する。
【0095】
また、図1乃至図4に示すように構成されるネットワークにおいて、この発明は、図8に示すようにサーバ600が特定の画像形成装置601へデータを配信し、このデータをインストールされた画像形成装置601の稼働状況情報を受信し、この稼働状況情報に応じて他の画像形成装置602へデータを配信する。また、図9に示すように特定の地域のA地域サーバ610が特定の地域の画像形成装置601へデータを配信し、このデータをインストールされた画像形成装置601の稼働状況情報を受信し、この稼働状況情報に応じて他の特定の地域のB地域サーバ611が特定の地域の画像形成装置602へデータを配信することができる。
【0096】
また、図1乃至図4に示すように構成されるネットワークにおいて、この発明は、サーバを介してサーバに接続される個々の画像形成装置から得られる機器情報に基づいてサーバがそれに応じたデータを配信する。この実施の形態を、図10及び図11に基づいて説明すると、画像形成装置700のCPU部710はメンテナンスサイト300と通信I/F711によりインターネット200を通じてデータ交換を行い、CPU部710自身の更新データとの書き換えを行う。
【0097】
その他、画像入力部712、フレームメモリ713、画像処理部714、露光部715、搬送部716、現像処理部717、システムコントロール部718のプログラムを書き換え可能なROM(フラッシュROM)を書き換える。バージョン更新が正常に行われればCPU部710が各部の更新されたデータをまとめてメンテナンスサイト300に通信I/Fを通しインターネット200を通じて送信する。
【0098】
この画像形成装置700では、CPU部710よりオペレータの画像プリント指示をシステムコントロール部718に伝える。システムコントロール部718が画像入力部712に画像入力を指示し、デジタル画像データをフレームメモリ713に記録する。システムコントロール部718より必要な画像処理情報を受け、フレームメモリ713上のデジタル画像データを処理する。
【0099】
システムコントロール部718からの指示により、前記した画像入力してデジタル画像データをフレームメモリ713に記録し、必要な画像処理情報を受け、フレームメモリ713上のデジタル画像データ処理に並行して画像記録を行う記録材料を搬送する。システムコントロール部718からの指示により、画像記録材料に記録を行う。さらに、現像処理部714をコントロールし、露光部715で記録された画像記録材料を現像処理する。
【0100】
また、この発明では、サーバを介してサーバに接続された個々の画像形成装置700が機能更新のための要求をサーバに送信し、このサーバから機能更新のためのデータを機能更新を要求した画像形成装置700へ配信する。
【0101】
また、この発明では、特定の画像形成装置へデータを自動的に配信し、このデータをインストールされた機器の稼働状況情報を自動的に受信し、この稼働状況情報に応じて他の機器へデータを自動的に配信する。また、サーバを介してサーバに接続される個々の画像形成装置の稼働可能なデータの組み合わせ情報をサーバに記憶する。
【0102】
次に、さらに具体的な実施例を説明する。メンテナンスを行う拠点では、画像形成装置の各機器データを統括するデータベースを有し、専用接続回線(例えばOCNエコノミー[日本電信電話株式会社])によりインターネットに接続している。画像形成装置は、インターネットに対してモデムを介して接続することにより任意のプロバイダーと呼ばれる接続業者により接続している。ここで直接画像形成装置をインターネットに接続するのではなく、画像形成装置を含むコンピュータネットワーク環境にメンテナンス動作を行えるパーソナルコンピュータを用意し、それを介して行っても良い。この場合、もしウィルス等が混入されていたとしても、前記パーソナルコンピュータが受信したデータをチェックしてから必要なデータを画像形成装置に転送することにより最も重要な部分である画像形成装置へのウィルスの侵入を防止することにより、最低限の機能保障が可能となる。
【0103】
画像形成装置側では1日おき、1週間おきなどのように定期的に機器稼働情報をメンテナンスサイトに対して送信している。機器稼働情報とは何枚のプリントを行ったか、それは何時に行ったか、どのような種類のプリントを行ったかのような統計データをまとめ、さらに発生したエラーの記録をハフマン符号化などの圧縮処理を行った上でメンテナンスサイトにE−Mailの添付ファイルとしてメンテナンスサイトへ送信している。
【0104】
メンテナンスサイトでは画像形成装置の置いてある顧客情報データベースとして前記した統計情報の他に画像入力部、フレームメモリ、画像処理部、搬送部、露光部、現像処理部、システムコントロール部、CPU部の機器名称、シリアル番号、修理履歴、現在稼働しているソフトウェアバージョン、顧客名、顧客住所、電話番号、周辺機器等をデータベース化している。
【0105】
新たなソフトウェアがメンテナンスサイトに登録された場合、メンテナンスサイトではサイトに登録されている画像形成装置の顧客情報データベース、機器稼動情報等に基づいて、各部に対する必要なバージョンのソフトウェアを組み合わせ、かつプリント情報により規定動作との差を求めて各種動作係数の補正量を組み合わせてそれぞれの画像形成装置に対応するバージョンアップキットを作成し、画像形成装置に対してE−Mailの添付ファイルとして配信する。受信した画像形成装置側では添付ファイルを展開し、ソフトウェア更新が必要かを判断して上で必要と判断すればソフトウェア更新を実行する。ソフトウェア更新が行われれば変更後のバージョン番号を画像形成装置のCPU部がまとめ、メンテナンスサイトに対して送信し、メンテナンスサイトでは新たな顧客情報データベースとして登録し直す。
【0106】
ただし、機器動作上の問題として強制的なバージョンアップが必要とメンテナンスサイト側が判断した場合は画像形成装置側の判断を確認せずにバージョンアップを実行できる。なお、インターネットヘの接続が用意できない画像形成装置においては保守要員が持参した疑似メンテナンスサイトパーソナルコンピュータと100BASE−TXのLANを用いて接続し、バージョンアップを行い、メンテナンスサイトのデータベースにバージョンアップ情報を登録することにより上記機能を実現できる.
以上のようにすることにより画像形成装置の機器毎に異なる機器構成、稼働状況をデータベース化することにより、正確に必要なソフトウェアバージョンを集められ、かつ処理量による機器動作係数の補正を作成できることにより、従来保守要員が画像形成装置まで赴いて人力で行っていた部分を定量化することでミスのない正確な作業を少ない人数、時間で行えるようになった。
【0107】
また、新機能追加のような要望が画像形成装置からあった場合、メンテナンスサイト側ではその要求に対し、メンテナンス契約、ライセンス契約などのソフトウェア稼働条件を参照した上で問題が無ければ要求する機能に必要とする画像入力部、フレームメモリ、画像処理部、搬送部、露光部、現像処理部、システムコントロール部、CPU部のソフトウェアを送付し、前記と同じ手順でバージョン変更が行われる。
【0108】
なお、機器変更が生じた場合には機器変更を確認した上でバージョンの変更処理を行う。なお、メンテナンス契約やライセンス契約に適合しない場合は、オンラインサインアップにより新たな契約を結びバージョン変更や機能追加を行うことが可能である。
【0109】
バージョン選択において画像入力部、フレームメモリ、画像処理部、搬送部、露光部、現像処理部、システムコントロール部、CPU部が動作可能な組み合わせをメンテナンスサイトのサーバに、表1に示すようにデータベース化しておくことによりより簡易に、正確にバージョンアップキットの作成を行うことが可能である。
【0110】
【表1】
【0111】
また、新機能追加は、オプションとして準備されており、このオプション機能を表2に示す。
【0112】
【表2】
【0113】
オプション機能対応表に示すように、複数機能搭載時はアルファベットが追加され、例えば証明写真とリバーサルプリントが可能な場合には、CPU部バージョン:1.00ーAD、露光部バージョン:1.00、画像入力バージョン:1.00−A、画像処理部バージョン:1.00−ACとする。
【0114】
以上を組み合わせてアプリケーション更新データを作成することにより機能更新が行える。バージョン組み合わせ表3を示す。もし対応できない場合は、例えばZ[1.00−Z]が表示され、バージョンには反映されない。
【0115】
一番最初にすべて1.00で動作したとすると画像処理部を1.02にした場合は露光部を1.03にしなければならない。また、画像処理部を1.05にした場合はシステムコントロール部を1.02にする必要がある。特に記載のない場合、例えば画像処理部を1.05にした場合、画像入力部は1.00、1.02で動作する。
【0116】
【表3】
【0117】
以上のように、この発明を実施の形態により説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、この発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、画像形成装置は、ミニラボシステムとして使用されるものに限定されず、他の複写機等の画像形成装置であってもよいことは勿論である。また、画像形成装置の数は特に制限がなく、多くなっても同じサービスを提供できる。
【0118】
【発明の効果】
この発明のネットワークに接続されたサーバの使用方法及びサーバシステムによれば、例えばテンプレートの使用状況、ソフトウェア使用状況、売上げ情報を定期的に組み合わせ、解析することにより、あるいは季節、地域、発注者の性別、年齢等で分類することにより、効果として、新しいソフトウェアやデータ等の開発期間の短縮が図られ、出力画像装置を使用している出力センターやミニラボにおいては、利益機会の拡大が図られ、出力の発注者に対してメリットがある。さらに、出力画像装置を使用しているオペレータにおいては、出力画像装置の安定化が図られ、利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す接続図である。
【図2】画像形成装置の斜視図である。
【図3】画像形成装置の概略構成図である。
【図4】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す接続図である。
【図5】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す他の実施の形態の接続図である。
【図6】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す他の実施の形態の接続図である。
【図7】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す他の実施の形態の接続図である。
【図8】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す他の実施の形態の接続図である。
【図9】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す他の実施の形態の接続図である。
【図10】ネットワーク上でのサーバと画像形成装置との概念的な接続を表す他の実施の形態の接続図である。
【図11】画像形成装置の実施の形態を示す構成図である。
【符号の説明】
11 データベースサーバ(サーバ)
12 アプリケーションサーバ(サーバ)
13 サーバ
14,15,16 複数地域のサーバ
21,22,23 複数の画像形成装置
Claims (3)
- ネットワークに接続されたサーバの使用方法であって、
前記サーバを介して、前記サーバに接続される複数の画像形成装置から、各画像形成装置の稼働情報、機器情報の少なくとも何れかを取得して蓄積し、
前記サーバに新たなソフトウェアが登録されたとき、前記取得して蓄積した前記情報に基づいて、前記各画像形成装置の機能を実行する各部がそれぞれ動作可能もしくは当該各部に必要な各ソフトウェアバージョンの情報を組み合わせることにより、当該画像形成装置に対応するソフトウェアを生成し、
生成された前記ソフトウェアを、当該画像形成装置に配信することを特徴とするネットワークに接続されたサーバの使用方法。 - 前記サーバが、ウェブサービス、エフテーピーサービス、メールサービスの少なくともいずれか1つ以上のサービスを提供することを特徴とする請求項1に記載のネットワークに接続されたサーバの使用方法。
- 前記請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のネットワークに接続されたサーバの使用方法が実施可能であることを特徴とするサーバシステム。
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