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JP4244723B2 - パワーモジュール及びその製造方法 - Google Patents

パワーモジュール及びその製造方法 Download PDF

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JP4244723B2
JP4244723B2 JP2003182676A JP2003182676A JP4244723B2 JP 4244723 B2 JP4244723 B2 JP 4244723B2 JP 2003182676 A JP2003182676 A JP 2003182676A JP 2003182676 A JP2003182676 A JP 2003182676A JP 4244723 B2 JP4244723 B2 JP 4244723B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、大電圧・大電流を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種のパワーモジュールは、絶縁基板の上面に回路層が、下面に金属層が各々設けられ、回路層表面にSiチップが、金属層表面に放熱体が各々設けられた構成となっている。ここで、Siチップの表面には電極層が設けられ、回路層には電極パッドが形成されており、これら電極層及び電極パッド表面に、純CuまたはCu合金により形成され、かつ、前記電極層及び電極パッドからの電気信号を取出す端子部が、はんだ接合された構成のものが一般的である。
【0003】
この構成において、前記電極層を有するSiチップ,及び前記電極パッドを有する絶縁基板側と、端子部との熱膨張係数差が大きいため、このパワーモジュールを使用する際に生ずる温度サイクルによって、これらの接合部が破損し易いという問題があった。
【0004】
この問題を解決するための手段として、前記熱膨張係数差を低減させるための応力緩衝部材としての積層体を前記電極層等と端子部との間に挿入し、さらに、この積層体と前記電極層等及び端子部とを拡散接合等により強固な接合状態とする構成が開示されている(例えば特許文献1参照)。この積層体は、モリブデンまたはタングステンのベース板と、このベース板の一方の面に形成された純Al等からなる厚さ0.2mmの層と、他方の面に形成された純Al等からなる厚さ0.5μm以上4.0μm以下の膜とを備えた略2層の積層構造となっている。そして、この積層体は、前記一方の面に形成された前記層が端子部に接続され、前記他方の面に形成された前記膜が超音波接合により前記電極層に接続されている。
【0005】
しかしながら、前記従来のパワーモジュールにおいては、前記ベース板の前記他方の面に形成された膜が前記厚さで形成されているので、積層体は、モリブデン等からなる低熱膨張体と、純Al等からなり前記低熱膨張体より熱膨張係数が大きい低変形抵抗体とを備えた略2層の積層構造となっている。従って、この積層体を形成する際の熱,及び低変形抵抗体と低熱膨張体との熱膨張係数差に起因して、積層体を平坦に形成することが困難であるという問題があった。従って、このように形成された積層体は、前記電極パッド等及び端子部に良好に接合することができず、端子部及び電極部と積層体との接合強度の低下,及び電極部から積層体を介して端子部への電気伝導率の低下を招来するという問題があった。
【0006】
さらに、前記ベース板がモリブデンまたはタングステンにより形成されているので、前記熱膨張係数差の低減を図るために、積層体が具備すべき熱膨張係数を実現すると、前記ベース板の厚さが厚くなり過ぎ、形成された積層体の電気伝導性が低下するという問題があった。また、モリブデン及びタングステンは、いわゆる難削材であるのでこのパワーモジュールの高コスト化を併発するという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平09−64258号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、使用に際して生ずる温度サイクルにより、端子部と電極部との接合部の破損発生を確実に抑制し、さらに、このような構成を実現しても電極部から端子部への電気伝導性の低下発生を最小限に抑制することができるパワーモジュールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、絶縁基板表面側に形成された電極部に、端子部が接続されたパワーモジュールであって、前記電極部と前記端子部との間に、3層の積層体が挿入され、該積層体は、前記電極部側及び前記端子部側に各々配設された、室温における0.2%耐力が50MPa以下とされた低変形抵抗体と、これらの低変形抵抗体同士の間に配設された、当該低変形抵抗体の熱膨張係数より低い熱膨張係数の低熱膨張体とを備え、前記低変形抵抗体は各々、略同一の厚さで形成されているとともに、前記低熱膨張体と前記低変形抵抗体とが、金属間化合物層を介して積層接合されていることを特徴とする。
【0010】
この発明に係るパワーモジュールによれば、前記各低変形抵抗体が略同一厚さで形成されているので、この積層体を形成する際、及びこの積層体を電極部及び端子部と接合する際に、この積層体に反りが発生することを回避することができる。
すなわち、低熱膨張体と低変形抵抗体とを加熱して接合し、積層体を形成する際、これら低熱膨張体と低変形抵抗体との熱膨張係数差に起因して、反りが発生し易い構成となっている。しかしながら、低熱膨張体の上面と一方の低変形抵抗体との接合により生じた反りは、この低熱膨張体の下面と他方の低変形抵抗体との接合により生じた反りにより打ち消されることになる。従って、積層体を確実に平坦に形成することができる。
これにより、端子部と絶縁基板側との熱膨張係数差を低減させることができる積層体を、前記電極部及び端子部に良好に接合することができるので、端子部及び電極部と積層体との接合強度の低下,及び電極部から積層体を介して端子部への電気伝導性の低下を確実に抑制することができる。以上により、使用に際して生ずる温度サイクルにより、端子部と電極部との接合部の破損発生を確実に抑制し、さらに、このような構成を実現しても電極部から端子部への電気伝導性の低下発生を最小限に抑制することができるパワーモジュールを提供することができる。
【0011】
また、前記低変形抵抗体は、室温における0.2%耐力が50MPa以下、好ましくは30MPa以下とされた変形抵抗が小さい材料、例えば、純Al,Al合金,純Cu,またはCu合金等により形成されているので、積層体と端子部及び前記電極部との接合部に作用する負荷,例えば使用時における温度サイクルにより発生する熱応力を確実に低減することができる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のパワーモジュールにおいて、前記低熱膨張体は、Fe−Ni系合金から形成されていることを特徴とする。
【0013】
この発明に係るパワーモジュールによれば、低熱膨張体がFe−Ni系合金により形成されているので、この低熱膨張体の厚さを、積層体の電気伝導性を低下させない程度に薄くしても、端子部と絶縁基板側との熱膨張係数差の低減を図るために、積層体が具備すべき熱膨張係数を確実に実現することができる。また、Fe−Ni系合金は、良好な加工性を有するので、このパワーモジュールの低コスト化を図ることができる。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載のパワーモジュールにおいて、
前記積層体と前記電極部、および、前記積層体と前記端子部の少なくとも一方は、金属間化合物層を介して積層接合されていることを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載されたパワーモジュールの製造方法であって、低変形抵抗体及び低熱膨張体の表面に第1の金属からなるめっき層を形成した後に、これら前記低変形抵抗体及び前記低熱膨張体の接合面に第1の金属と金属間化合物を生成する第2の金属からなる金属層を形成し、前記低変形抵抗体の金属層と前記低熱膨張体の金属層とを当接した状態で加圧加熱を行い、前記金属層を金属間化合物層とし、前記低変形抵抗体及び前記低熱膨張体を前記金属間化合物層を介して接合することによって積層体を形成し、前記電極部と前記端子部とを、前記積層体を介して接合することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1はこの発明の一実施形態に係るパワーモジュールを示す全体図である。
本実施形態のパワーモジュール10は、図1に示すように、絶縁基板11と、絶縁基板11の一方の面に積層される回路層12と、絶縁基板11の他方の面に積層される金属層13と、回路層12に搭載されるSiチップ14と、金属層13に接合される放熱体15と、Siチップ14と接合される端子部18とを備えている。
【0017】
絶縁基板11は、例えばAlN、Al2O3、Si3N4、SiC等により所望の大きさに形成されるものであって、その上面側に回路層12が積層接合され、下面側に金属層13が積層接合されるようになっている。
回路層12は、純Al、Al合金、純Cu、Cu合金等により形成されるものであって、回路層12には所定のパターンの回路が形成され、この回路上にはんだ16を介してSiチップ14が搭載されるようになっている。
金属層13は、回路層12と同様に、純Al、Al合金、純Cu、Cu合金等により形成されるものであって、その下面側にはんだ17又はろう付け、拡散接合等によって放熱体15が接合されるようになっている。なお、放熱体15は、純Al,Al合金,純Cu,Cu合金,AlSiC,AlC,またはCu−Mo等により形成されている。
【0018】
Siチップ14の上面には電極層21が設けられ、この電極層21上に金属間化合物層22を介して積層体23が接合され、この積層体23上に金属間化合物層24を介して純Cu,またはCu合金により形成された端子部18が接合されている。すなわち、電極層21と端子部18との間に、積層体23が挿入された構成となっている。
【0019】
この積層体23は、図2に示すように、端子部18とSiチップ14との熱膨張係数差を低減させるための、いわば応力緩衝材としての作用を有し、3層の積層構造とされている。すなわち、電極層21側に一方の低変形抵抗体23aを、端子部18側に他方の低変形抵抗体23cを各々備え、これら低変形抵抗体23a,23c同士の間に低熱膨張体23bを備え、これら各層23a,23b,23c同士は、図示しない厚さ0.005μm以上の金属間化合物層を介して積層接合されている。これにより、パワーモジュール10の使用時における温度サイクルによっても、前記各層23a,23b,23cが層間剥離し難いようになっている。
【0020】
ここで、低変形抵抗体23a,23cとしては、熱膨張係数が12×10−6/℃以上であり、かつ、変形抵抗が比較的小さい(例えば、雰囲気温度約20℃の室温における0.2%耐力が50MPa以下、好ましくは30MPa以下)材質、例えば純Al,Al合金,純Cu,またはCu合金等、好ましくは純度99.98%以上の純Al,または純度99.999%以上の純Cuにより形成されている。また、低変形抵抗体23a,23cは各々、略同一の厚さで形成され、この厚さは例えば、0.1mm以上0.4mm以下とされている。
【0021】
低熱膨張体23bは、熱膨張係数がおよそ2.0×10−6/℃以下の材質により形成され、例えばFe―Ni系合金,より好ましくはインバー合金により形成されている。ここで、インバー合金とは、室温付近でほとんど熱膨張が生じない合金であって、Feが64.6mol%で、Niが35.4mol%の組成率となっている。但し、Fe中には、それ以外の不可避不純物が含まれたものもインバー合金と呼ばれている。
【0022】
ここで、低熱膨張体23bは、低変形抵抗体23a,23cと比べて電気伝導性や熱伝導率が低いので、この低熱膨張体23bの厚さを厚くし過ぎると積層体23が、必要十分な電気伝導性及び熱伝導率(例えば,100W/mK以上)を具備し得ないことになる。従って、この低熱膨張体23bの厚さは、積層体23が前記緩衝材としての作用を有し、かつ、必要十分な電気伝導性及び熱伝導率を具備するように設定され、低変形抵抗体23a,23cの厚さが前記範囲に設定される場合には、0.1mm以上0.6mm以下に設定される。
【0023】
次に、以上のように構成されたパワーモジュール10を形成する製造方法について説明する。
まず、絶縁基板11の上面に回路層12を,下面に金属層13をそれぞれ、はんだ付け,またはろう付けにより積層接合し、その後、金属層13の下面と放熱体15の上面とをはんだ17を介して積層接合し、回路層12の上面とSiチップ14とをはんだ16を介して積層接合する。
そして、Siチップ14の電極層21表面に図示しないNiめっき層を形成した後、このNiめっき層表面に、Sn−3.5Agからなる図示しないSn系材料層を形成する。ここで、Niめっき層のリンP濃度は12.0重量%以上,より好ましくは12.0重量%以上15.0重量%以下とされ、また、Sn系材料層はSnの含有率が80%以上,より好ましくは90%以上とされている。
【0024】
ここで、端子部18には、その外表面のうち少なくとも、積層体23との接合部に、図示しないSn系材料層を形成しておく。
次に、積層体23を形成する方法について説明する。
まず、低変形抵抗体23a,23c及び低熱膨張体23bの表面に、図示しなNiめっき層を形成した後、このNiめっき層表面のうち、これら各層23a,23b,23c同士が互いに接合し合う面に、前記Sn系材料層を形成する。
【0025】
その後、低変形抵抗体23a,23c及び低熱膨張体23bの前記各接合面側の表面に形成された前記Sn系材料層同士を当接した後、この状態で、0.05MPa以上,かつ230℃以上,かつ1時間以上で加圧加熱し、前記各Sn系材料層の全てを、Sn及びNiを主成分として含有する図示しない金属間化合物層にすることにより、低変形抵抗体23a,23c及び低熱膨張体23bが積層接合され積層体23が形成される。この際、積層体23の外表面には、Niめっき層が形成された構成となっている。
【0026】
次に、形成された積層体23の上下面におけるNiめっき層表面に前述と同様のSn系材料層を形成する。その後、この積層体23のSn系材料層と、電極層21及び端子部18に形成したSn系材料層とが当接するように、積層体23を、電極層21及び端子部18により狭持した状態で、0.05MPa以上,かつ230℃以上,かつ1時間以上で加圧加熱する。これにより、前記各Sn系材料層を、Sn及びNiを主成分として含有する金属間化合物層22,24にすることにより、電極層21と積層体23とが金属間化合物層22を介して、積層体23と端子部18とが金属間化合物層24を介して各々積層接合される。
【0027】
以上説明したように、本実施形態によるパワーモジュール10によれば、積層体23の各低変形抵抗体23a,23cが略同一厚さで形成されているので、この積層体23を形成する際、及び積層体23を電極層21及び端子部18と接合する際に、この積層体23に反りが発生することを回避することができる。
【0028】
すなわち、積層体23の形成は、低熱膨張体23bと低変形抵抗体23a,23cとを金属間化合物層を介して接合することにより行い、この金属間化合物層を形成する際の加熱,冷却により、これら各層23a,23cと23bとの熱膨張係数差に起因して、反りが発生し易い構成となっている。しかしながら、前述した構成とすることにより、低熱膨張体23bの上面と一方の低変形抵抗体23cとの接合により生じた反りは、この低熱膨張体23bの下面と他方の低変形抵抗体23aとの接合により生じた反りにより打ち消されることになる。従って、積層体23を確実に平坦に形成することができる。
【0029】
これにより、端子部18と電極層21との熱膨張係数差を低減させることができる積層体23を、電極層21及び端子部18に良好に接合することができるので、端子部18及び電極層21と積層体23との接合強度の低下,及び電極層21から積層体23を介して端子部18への電気伝導性の低下を確実に抑制することができる。以上により、使用に際して生ずる温度サイクルにより、端子部18と電極層21との接合部の破損発生を確実に抑制し、さらに、このような構成を実現しても電極層21から端子部18への電気伝導性の低下発生を最小限に抑制することができるパワーモジュール10を提供することができる。
【0030】
また、低変形抵抗体23a,23cは、純Al,Al合金,純Cu,またはCu合金等により形成され、より好ましくは純度99.98%以上の純Al,または純度99.999%以上の純Cuにより形成されているので、積層体23の上層及び下層の変形抵抗を小さくすることができる。従って、この積層体23と端子部18及び電極層21との接合部に作用する負荷,例えば使用時における温度サイクルにより発生する熱応力を確実に低減することができる。
【0031】
さらに、低熱膨張体23bがFe−Ni系合金により形成されているので、この低熱膨張体23bの厚さを、積層体23の電気伝導性を低下させない程度に薄くしても、端子部18とSiチップ14側との熱膨張係数差の低減を図るために、積層体23が具備すべき熱膨張係数を確実に実現することができる。また、Fe−Ni系合金は、良好な加工性を有するので、このパワーモジュール10の低コスト化を図ることができる。
【0032】
さらにまた、低熱膨張体23bと低変形抵抗体23a,23cとの接合、及び積層体23と電極層21及び端子部18との接合を各々、金属間化合物層を介して行っているので、使用時に温度サイクルが作用した場合においても、この接合部に熱による劣化が発生することを最小限に抑制することができ、高い接合信頼性を有するパワーモジュール10を提供することができる。
【0033】
ここで、金属間化合物層は、一般のはんだ層と比べると高強度となるので、この層の破断強度の向上,すなわち接合強度の向上を図ることができるが、その反面、この金属間化合物層の熱膨張係数が,この層により接合される部材(低熱膨張体23b、低変形抵抗体23a,23c、端子部18、電極層21)の熱膨張係数と異なっている構成において、これに使用時における温度サイクルが作用すると、高強度の金属間化合物層が前記各部材23a,23b・・・の熱変形を拘束し、これらの接合部が破損することが考えられる。
【0034】
しかしながら、本実施形態においては、金属間化合物層により接合される部材の少なくとも一方は、変形抵抗の小さい純Al,Al合金,純Cu,またはCu合金により形成されているので、パワーモジュール10に前記温度サイクルが作用した場合においても、低変形抵抗体23a,23c、電極層21及び端子部18の各表面における金属間化合物層との接合部では熱による膨張,収縮変形が金属間化合物層により拘束されるが、この接合部以外では金属間化合物層により略拘束されずに膨張,収縮変形することになる。従って、パワーモジュール10を温度サイクル下で使用した場合においても、金属間化合物層と前記各部材23a,23b・・・との接合界面に作用する負荷が最小限に抑制され、パワーモジュール10を構成する各接合部に対する高信頼性を確実に実現することができる。
【0035】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、Sn系材料層を形成するに際し、いわゆる印刷法を適用して形成することで、高効率生産を実現することもでき、また、電解めっき処理を施すことによりSn系材料層を形成してもよい。
【0036】
さらに、端子部18をSiチップ17の電極層21に接合した構成を示したが、この構成に限らず、回路層12に電極部が形成された場合には、この電極部に接合してもよい。さらにまた、金属間化合物層22,24は、はんだ層であってもよい
【0038】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るパワーモジュールによれば、使用に際して生ずる温度サイクルにより、端子部と電極部との接合部の破損発生を確実に抑制し、さらに、このような構成を実現しても電極部から端子部への電気伝導性の低下発生を最小限に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一の実施形態に係るパワーモジュールを示す全体図である。
【図2】 図1に示す積層体の拡大図である。
【図3】 この発明の他の実施形態に係るパワーモジュールを示す全体図である。
【符号の説明】
10 パワーモジュール
11 絶縁基板
18,19 端子部
19a 第1の層
19b 第2の層
19c 第3の層
21 電極層(電極部)
23 積層体
23a,23c 低変形抵抗体
23b 低熱膨張体

Claims (4)

  1. 絶縁基板表面側に形成された電極部に、端子部が接続されたパワーモジュールであって、
    前記電極部と前記端子部との間に、3層の積層体が挿入され、
    該積層体は、前記電極部側及び前記端子部側に各々配設された、室温における0.2%耐力が50MPa以下とされた低変形抵抗体と、
    これらの低変形抵抗体同士の間に配設された、当該低変形抵抗体の熱膨張係数より低い熱膨張係数の低熱膨張体とを備え、
    前記低変形抵抗体は各々、略同一の厚さで形成されているとともに、
    前記低熱膨張体と前記低変形抵抗体とが、金属間化合物層を介して積層接合されている
    ことを特徴とするパワーモジュール。
  2. 請求項1に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記低熱膨張体は、Fe−Ni系合金から形成されていることを特徴とするパワーモジュール。
  3. 請求項1または請求項2に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記積層体と前記電極部、および、前記積層体と前記端子部の少なくとも一方は、金属間化合物層を介して積層接合されていることを特徴とするパワーモジュール。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載されたパワーモジュールの製造方法であって、
    低変形抵抗体及び低熱膨張体の表面に第1の金属からなるめっき層を形成した後に、これら前記低変形抵抗体及び前記低熱膨張体の接合面に第1の金属と金属間化合物を生成する第2の金属からなる金属層を形成し、前記低変形抵抗体の金属層と前記低熱膨張体の金属層とを当接した状態で加圧加熱を行い、前記金属層を金属間化合物層とし、前記低変形抵抗体及び前記低熱膨張体を前記金属間化合物層を介して接合することによって積層体を形成し、
    前記電極部と前記端子部とを、前記積層体を介して接合することを特徴とするパワーモジュールの製造方法。
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