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JP4243844B2 - 撮影装置及びその撮影方法 - Google Patents

撮影装置及びその撮影方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮影装置及びその撮影方法に係り、詳しくは、撮影条件や撮影モードの異なる撮影を1台で同時に行うことができる撮影装置及び撮影方法に関する。
従来、デジタルカメラにおいては、被写体の撮影に影響を与えるべく、シャッタースピード、絞り等の撮影条件を変化させて撮影する手法は古くからある銀塩カメラと同様であるが、デジタルカメラにおいは、撮影した画像をその場で直ぐに見ることができ、撮影条件を変えての取り直しが可能である。
また、静止画、動画、連写撮影等の撮影モードを設定して撮影することも可能である。
また、下記特許公開公報には、撮影モードに対応するプログラムが複数設定され、そのプログラム制御に従い撮影する発明が開示されている。詳しくは、絞り、シャッタースピードだけでなく、色合いや感度などデジタル処理を加えたプログラム制御により撮影を行なうというものである。
公開特許公報 特開2000−196946(段落「0039」および段落「0046」参照)
しかしながら、従来のデジタルカメラ(単体のデジタルカメラ)にあっては、予め1つの撮影条件および撮影モードを設定して撮影を行なうため、以下のような問題点があった。
(a)予め1つの撮影条件(例えば、シャッタースピード等)等を設定するため、決定的瞬間などの撮り直しがきかないシャッターチャンスの場合に、撮影条件等の設定ミスにより撮影が失敗するということがあった。
(b)撮影条件と撮影モードを1つしか設定できないため、複数の異なった撮影条件および撮影モードで同じ対象物を同時に撮影することができなかった。また、再び撮影条件を変えて撮影したい場合は、撮影時にわざわざ撮影条件等の設定を変えなければならず、手間と時間がかかり、面倒がかかった。
(c)デジタルカメラを用いて連写撮影を行う場合においても、デジタルカメラの機能等の問題から連写撮影のスピードに限界があった。
(d)デジタルカメラを用いて同じ対象物を同時に動画撮影及び静止画撮影を同時に行う場合には、動画撮影を一旦中断し、静止画撮影を行うしかなかった。
(e)また、上記した(a)〜(c)は1台で撮影する場合であり、どうしても撮影条件や撮影モードを変えて同時に被写体を撮影したい場合は、2つの別個のデジタルカメラを予め用意しておき、撮影条件と撮影モードをそれぞれ変えた2つデジタルカメラを1人で持って、被写体を撮影するしかなく、手間がかかり、面倒であった。
そこで本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであり、単体のデジタルカメラで撮影条件や撮影モードの異なる複数の画像を同時に撮影することができ、また、動画撮影の中断を伴わない静止画撮影を容易に行うことができる撮影装置及びその撮影方法を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、請求項1記載の発明による撮影装置は、被写体を撮影する2つの撮影手段1回の撮影指示で先幕シンクロ撮影と後幕シンクロ撮影とを行う撮影モードを設定する設定手段と、前記設定手段により前記撮影モードが設定されている状態で撮影指示が為された場合、一方の撮影手段で先幕シンクロ撮影が実行され、且つ他方の撮影手段で、撮影開始タイミングが前記先幕シンクロ撮影の撮影開始タイミングと異なるとともに露光期間が前記先幕シンクロ撮影の露光期間と一部重なる後幕シンクロ撮影が実行されるように、前記2つの撮影手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明による撮影装置は、請求項1記載の撮影装置において、前記制御手段は、前記先幕シンクロ撮影に係るストロボ発光が終了した後、当該先幕シンクロ撮影に係る露光期間が終了するまでの間に、前記後幕シンクロ撮影に係る露光を開始させることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明による撮影装置は、請求項2記載の撮影装置において、前記先幕シンクロ撮影に係る露光期間の長さは、前記後幕シンクロ撮影に係る露光期間の長さ以下であることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明による撮影装置の撮影方法は、被写体を撮影する2つの撮影手段を備える撮影装置の撮影方法であって、1回の撮影指示で先幕シンクロ撮影と後幕シンクロ撮影とを行う撮影モードを設定する設定工程と、前記設定工程により前記撮影モードが設定されている状態で撮影指示が為された場合、一方の撮影手段で先幕シンクロ撮影が実行され、且つ他方の撮影手段で、撮影開始タイミングが前記先幕シンクロ撮影の撮影開始タイミングと異なるとともに露光期間が前記先幕シンクロ撮影の露光期間と一部重なる後幕シンクロ撮影が実行されるように、前記2つの撮影手段を制御する制御工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1及び4記載の発明によれば、1回の撮影指示で、先幕シンクロ撮影と後幕シンクロ撮影とが実行されるので、同一の被写体の先幕シンクロ撮影画像と後幕シンクロ撮影画像とを略同時に得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、先幕シンクロ撮影に係るストロボ発光による後幕シンクロ撮影の露光への影響を避けることが出来る。
請求項3記載の発明によれば、撮像手段毎のシャッタースピードが異なる場合であっても、先幕シンクロ撮影に係るストロボ発光による後幕シンクロ撮影の露光への影響を避けることが出来る。
以下、本発明の実施の形態を、デジタルカメラ(1台)に適用した一例として図面を参照して説明する。
[実施の形態]
図1は、デジタルカメラ1の概略構成を示すブロック図である。図1のデジタルカメラ1は、CCD2、CCD3、TG(timing Generator)4、ユニット回路5、CPU6、DRAM7、ROM8、RAM9、画像表示部10、キー入力部11、カードI/F12、レンズ14、レンズ15、絞り兼用シャッター16、絞り兼用シャッター17、モータ駆動ブロック18、モータ駆動ブロック19を備えており、カードI/F12には、図示しないカメラ本体のカードスロットに着脱自在に装着されたメモリ・カード13が接続されている。
レンズ14、15は図示しないフォーカスレンズ、ズームレンズから構成されている。また、駆動ブロック18、19はフォーカスレンズ、ズームレンズを光軸方向に駆動するフォーカスモータ及びズームモータと、CPU6から送られる制御信号に従いフォーカスモータ及びズームモータをそれぞれ駆動するモータドライバとから構成されている(図示略)。
絞り兼用シャッター16、絞り兼用シャッター17は図示しない駆動回路を含み、駆動回路はCPU6から送られる制御信号に従って絞り兼用シャッターを動作させる。また、絞り兼用シャッター16は、CCD2とレンズ14との間に設置され、絞り兼用シャッター17は、CCD3とレンズ15との間に設置されている。
CCD2はレンズ14を介して投影された被写体を光電変換し撮像信号としてユニット回路5に出力する。CCD3はレンズ15を介して投影された被写体を光電変換し撮像信号としてユニット回路5に出力する。なお、CCD2及びCCD3は同一の被写体に向かって、互いの光軸が平行になるように設定されている。
また、CCD2、CCD3は、TG4によって生成された所定周波数のタイミング信号によって駆動される。TG4にはユニット回路が接続されている。ユニット回路5は、CCD2及びCCD3から出力される撮像信号を相関二重サンプリングして保持するCDS(Correlated Double Sampling)回路、その撮像信号を増幅するゲイン調整アンプ(AGC)、増幅後の撮像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器(AD)から構成されており、CCD2、CCD3の出力信号はユニット回路5を経てデジタル信号としてCPU6に送られる。
画像表示部10はカラーLCDとその駆動回路とを含み、撮影待機状態にあるときにはCCD2及びCCD3によって撮像された被写体画像をスルー画像として表示し、記録画像の再生時には保存用メモリ・カード13から読み出され伸張された記録画像(静止画又は動画)を表示する。キー入力部11はシャッターボタン、実行キー、キャンセルキー、電源キー、MENUキー等の複数の操作キーを含み、使用者によるキー操作に応じたキー入力信号をCPU6に出力する。
DRAM7はCCD2、CCD3により撮像された後、デジタル化された被写体の画像データを一時記憶するバッファメモリとして使用されるとともに、CPU6のワーキングメモリとしても使用される。
ROM8、RAM9にはCPU6による各部の制御に必要な制御プログラム及び必要なデータが格納されている。特に、撮影条件(シャッタースピード、絞り、ズーム、強調色、感度等)、撮影モード(静止画/動画モード、高速連写モード、先幕/後幕シンクロ等)のプログラム、データが記録されている。
ここで、静止画/動画モードとは、どちらか一方のCCDで静止画を撮像し、他方のCCDで動画を撮像する撮影モードことである。
また、高速連写モードとは、CCD2及びCCD3が一定間隔で被写体を連続的に撮像することであり、絞り兼用シャッター16の開閉の周期と絞り兼用シャッター17の開閉の周期とは同じ周期であるが位相が半周期ずれており、それぞれのCCD2、CCD3が被写体を連続的に撮像する撮影モードのことである。なお、周期の遅れは半周期に限らず、任意に設定することもできる。
そして、先幕シンクロ/後幕シンクロモードとは、どちらか一方のCCDによって先幕シンクロで被写体を撮像し、他方のCCDによって後幕シンクロで被写体を撮像する撮影モードのことである。先幕シンクロとは、絞りシャッターを開くと同時に図示しないストロボを発光させて被写体を撮像することであり、後幕シンクロとは、絞りシャッターを閉じる直前にストロボを発光させて被写体を撮像することである。
このとき、例えば、CCD2で先幕シンクロ、CCD3で後幕シンクロとして撮像する場合は、まず、絞り兼用シャッター16を開くと同時にストロボを発光させ、CCD2によって先幕シンクロ画像の撮像を開始する。このときは、絞り兼用シャッター17は閉じたままである。そして、ストロボの光が十分なくなってから、絞り兼用シャッター17を開き、CCD3によって後幕シンクロ画像の撮像を開始する。そして、先幕シンクロの撮像が終了してから(絞り兼用シャッター16が閉じてから)ストロボを発光させて、後幕シンクロの撮像を終了する(絞り兼用シャッター17を閉じる)。
したがって、ROM8、RAM9には、絞り兼用シャッター16、17を制御したり、先幕/後幕によってストロボを発光させるタイミングを制御したりするプログラム等が記録されている。
ユーザがキー入力部11を操作することにより撮影条件、撮影モードが選択された場合は、CPU6は、RAM、ROM上から該選択されたプログラム、データを読み出し、該選択されたプログラム、データにしたがって、レンズ14及びレンズ15、絞り兼用シャッター16及び絞り兼用シャッター17等を制御し、また、選択された撮影モードにしたがって、静止画又は動画撮影等を行う。
つまり、CCD2、レンズ14、絞り兼用シャッター16、TG4、ユニット回路5、CPU6は、本発明の撮像手段を構成し、CCD3、レンズ15、絞り兼用シャッター17、TG4、ユニット回路5、CPU6も、本発明の撮像手段を構成する。本実施の形態のデジタルカメラ1は、1台で2つの撮像手段を有することになる。
そして、CPU6、ROM8、RAM9は、本発明の設定手段、制御手段を構成する。
次に、動作を説明する。
図2〜図5は本実施の形態におけるデジタルカメラの動作を説明するためのフローチャートである。
図6は画像表示部に表示された画像の一例を示す図である。
図6(a)は撮影しようとする風景をスルー画像を通して、画像表示部10に表示させたときの画像の一例を示す図である。画像100は、家110、山130、山と大地の境界線120とから構成されている。
次に、図2〜図5のフローチャートに従って説明する。
図2において、ステップS1で、ユーザは受光ユニットA、Bのそれぞれの撮影条件、撮影モードを選択する。ここで、受光ユニットAは、CCD2、レンズ14、絞り兼用シャッター16、モータ駆動ブロック18、TG4、ユニット回路5及びCPU6で構成され、受光ユニットBは、CCD3、レンズ15、絞り兼用シャッター17、モータ駆動ブロック19、TG4、ユニット回路5及びCPU6で構成される。また、どちらかの受光ユニットだけを選択することにより、選択された受光ユニットのみで撮像することもできる。また、便宜上、2つの受光ユニットを有する1台のデジタルカメラ1を用いて説明するが、これに限るものではなく、3つ以上の受光ユニットを備えたデジタルカメラであってもよい。
次に撮影条件とは、シャッタースピード、絞り、強調色、ズーム、感度等のことをいい、撮影条件はROM8、RAM9上に記録されている。ズームとは、望遠側、広角側をいう。撮影モードとは、どちらか一方の受光ユニットを静止画撮影、他方の受光ユニットを動画撮影とする静止画/動画モード、連続して被写体を撮影する高速連写モード、先幕シンクロ/後幕シンクロモードがある。また、静止画/動画モードを選択し、片方の受光ユニットのみで撮像することにより、普通の動画撮影のみを行うこともできる。さらに、撮影モードの中に、動画撮影モードというものを設けてもよい。
なお、撮影モードを選択しない場合は、あらかじめ定められた方法による撮影が行われるようにしておくものとする。ここでは、その一例として静止画撮影が行なわれる場合の例を以下に説明する。
ユーザによる撮影モードの選択があった場合、または、選択がなされずにあらかじめ定められた撮影が行われる場合には、ステップS2に進み、ユーザにより撮影モードの選択があるか否かを判別する。撮影モードの選択がある場合には、YESに分岐する。撮影モードの選択については、後で詳細に述べる。
まず、ユーザによって撮影条件のみの選択があった場合を説明する。
撮影モードの選択がない場合には、ステップS3に進み、選択された撮影条件に従って、受光ユニットA、受光ユニットBをそれぞれ設定する。これにより、受光ユニットAのシャッタースピード、絞り、ズーム等と、受光ユニットBのシャッタースピード、絞り、ズーム等とが異なった数値、値等となり、同じ被写体を撮影した場合でも、受光ユニットAと受光ユニットBとでは撮影した画像が異なった印象を与えることになる。なお、撮影条件の選択がない場合には、自動的に撮影条件を設定するようにしてもよいし、前回撮影した撮影条件を設定するようにしてもよい。
次いで、ステップS4に進み、受光ユニットA、受光ユニットBによる撮像を開始して、被写体のスルー画像を画像表示部10に表示させる。このとき、受光ユニットAにより撮像された画像と、受光ユニットBにより撮像された画像を左右に分割して画像表示部10に表示させる。あるいはまた、一方の受光ユニットによる撮像画像を全画面表示し、もう一方の受光ユニットによる撮像画像を子画面等の形式で表示することとしても差し支えない。また、撮影条件等の選択時に、どちらか一方の受光ユニットにより撮像された画像をスルー画像として表示させるようにもよい。なお、どちらか一方の受光ユニットを広角側、他方の受光ユニットを望遠側、と設定した場合には、CCD2とCCD3によって撮像された映像を左右に分割して表示させることが望ましい。
次いで、ステップS5に進み、シャッターボタン操作がされたか否かを判別し、操作があった場合には、ステップS6に進み、静止画撮影処理を行う。ここで、CCD2、CCD3に比較的長い出力撮像タイミングで1画面中の偶数ラインの画素信号と、奇数ラインの画素信号とを順に出力し、全面素分のデータをバッファメモリ(DRAM7)に取り込む。なお、ここでは、シャッターボタンが操作された場合は、受光ユニットAと受光ユニットBとで同時に撮影するようにしているが、これに限らず、受光ユニットA、受光ユニットBとで別々に撮影するようにしてもよい。つまり、受光ユニットAと受光ユニットBとでは撮影する時刻を異ならせることができる。
一方、ステップS5でシャッターボタン操作がない場合には、ステップS5に留まり、操作があるまでスルー画像表示を継続する。
次いで、ステップS7に進み、撮影した静止画像を画像表示部10に表示させる。このとき撮影した画像の表示の方法としては、受光ユニットA及び受光ユニットBにより撮影された画像を左右に分割して画像表示部10に表示させる。または、どちらか一方の受光ユニットにより撮影された画像を画像表示部10に表示し、ユーザがキー入力部11を操作することにより、他方の受光ユニットにより撮像された画像を画像表示部10に表示させてもよい。この場合は、キー入力部11の操作により、表示される画像が切り替わる。なお、キー入力部11の操作ではなくて、所定の時間間隔で画像が切り替わるようにしてもよい。
また、図6(b)は、受光ユニットAを広角側として同図(a)を撮像したときの画像140を示すものであり、図6(c)は、受光ユニットBを望遠側として同図(a)を撮像したときの画像150を示すものである。
受光ユニットA及び受光ユニットBで撮影した画像を画像表示部10に表示する際には、図6(d)に示すように、受光ユニットAで撮像した画像140を主体的に表示させ、受光ユニットBで撮像した画像150を右上のほうに小さく表示させてもよい。また、それとは逆に、同図(e)に示すように、受光ユニットBで撮像した画像150を主体的に表示させ、受光ユニットBで撮像した画像140を右上に小さく表示させてもよい。
つまり、受光ユニットA及び受光ユニットBで撮像した画像をPinP(Picture in Picture)にて表示させるようにしてもよい。
次いで、ステップ8に進み、受光ユニットA,受光ユニットBにより撮影された画像を記録するか否かを判断し、記録すると判断した場合は、DRAM7に取り込んだ画像データを圧縮し、静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記録する。このときも、受光ユニットAで撮影された画像と受光ユニットBで撮影された画像とをPinPにて記録するようにしてもよい。また、キー入力部11の操作により、例えば、受光ユニットAで撮影した画像のみを記録し、受光ユニットBで撮影した画像を記録しないようにしてもよい。記録が終了したらリターンする。
また、ステップS8で記録しないと判断したときも、リターンする。
なお、リターンの際には、例えば、ユーザによりキー入力部11の操作がない場合には、設定した撮影条件のままで再び撮影ができるようにしてもよい。
次に、ユーザによって撮影モードの選択があった場合を説明する。
まず、最初に静止画/動画モードの選択があった場合のデジタルカメラ1の動作を図3のフローチャートに従って説明する。
ステップS2でユーザから撮影モードの選択があると判断すると、図3のステップ11に進み、静止画/動画モードであるか否かを判断する。静止画/動画モードである場合には、ステップS12に進み、選択された撮影条件、静止画/動画モードに従って、受光ユニットA、受光ユニットBをそれぞれ設定する。ここでは、受光ユニットAを静止画撮影モード、受光ユニットBを動画撮影モードと設定したものとする。
次いで、ステップS13に進み、スルー画像を画像表示部10に表示させる。このときも、受光ユニットA、受光ユニットBにより撮像された画像を左右に分割して表示させる。また、撮影条件等の選択時に、どちらか一方の受光ユニットにより撮像された画像をスルー画像として表示させるようにしてもよい。
次いで、ステップS14に進む。
ステップS14では、シャッターボタンが操作されたか否かを判別し、操作があったと判断するとステップS15及びステップS17に進む。なお、このステップS15とステップS17は、それぞれ受光ユニットAとBの動作を別々に分けて表したものであり、実際には、1台のデジタルカメラ1の内部で並列処理的に実行されるものである。一方、シャッターボタンが操作されない場合は、操作があるまで、ステップS14に留まり、スルー画像表示を継続する。
まず、静止画撮影について説明する。
ステップS15に進むと、受光ユニットAは静止画撮影処理を開始する。つまり、CCD2に比較的長い出力撮像タイミングで1画面中の偶数ラインの画素信号と、奇数ラインの画素信号とを順に出力し、全面素分のデータをバッファメモリ(DRAM7)に取り込む。
次いで、ステップS16に進み、DRAM7に取り込んだ画像データを圧縮し、静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記録する。
次に、動画撮影について説明する。
ステップS17に進むと、受光ユニットBは動画撮影処理を開始する。つまり、所定のフレームレート(1/30秒等の固定周期)で画像(動画フレーム)を撮像し記憶する動画撮影処理を開始する。次いで、ステップS18に進み、シャッターボタンが操作されたか否かを判断し、押下された場合は、ステップS19に進み、動画撮影処理を停止する。なお、シャッターボタンの押下によって動画を停止する代わりに、動画撮影開始後、所定時間が経過したら、自動的に動画撮影を終了するようにしても良い。
次いで、ステップS20に進み、それまでの間にバッファメモリ(DRAM7)上に展開されている動画データを用いて動画ファイルを生成し、メモリ・カード13に記録する。
そして、静止画、動画をメモリ・カード13に記録するとリターンする。このとき、ユーザによりキー入力部11の操作がない場合には、設定した撮影条件、静止画/動画モードのままで再び撮影ができるようにしてもよい。
なお、このときに記録した静止画像を記録した動画像のサムネイル画像として関連付けて記録してもよい。さらに、受光ユニットA、受光ユニットBの撮影開始時期を異ならせるようにしてもよい。これにより、ユーザが一番気に入った画像を静止画として撮影することで、この画像を動画像のサムネイル画像として使用することもできる。
次に、高速連写モードの選択があった場合のデジタルカメラ1の動作を図4のフローチャートにしたがって説明する。
ステップS11で、撮影モードが静止画/動画モードでないと判断すると、図4のステップS31に進む。
ステップS31で、撮影モードが高速連写モードであるか否かを判断する。高速連写モードである場合には、ステップS32に進む。ステップS32で、選択された撮影条件、高速連写モードに従って、受光ユニットA及び受光ユニットBを設定する。高速連写モードとは、受光ユニットA、受光ユニットBのそれぞれが連写で、例えば、0.2秒間隔で被写体を連続的に撮影することである。また、受光ユニットAと受光ユニットBの連写撮影の周期は同じであるが、位相が半周期ずれている。
したがって、この場合だと、受光ユニットA及び受光ユニットBはそれぞれ0.2秒間隔で被写体を連写撮影するが、受光ユニットAと受光ユニットBは半周期遅れて撮影するので、結果的に、単体の受光ユニットの連写モードより2倍の、つまり0.1秒間隔で連写撮影が可能となる。また、受光ユニットが複数あれば、例えば4個あれば、4倍の、つまり、0.05秒間隔で連写撮影が可能となる。この場合は、受光ユニットがそれぞれ1/4周期ずつ、つまり0.05秒遅れて被写体を撮像する。
なお、位相の遅れをT/2としているがT/Nにしてもよい(T:周期、N:自然数、又は、受光ユニットの数)。
次いで、ステップS33に進み、画像表示部10にスルー画像を表示させる。このときも、受光ユニットA、受光ユニットBにより撮像された画像を左右に分割して画像表示部10に表示させる。また、撮影条件等の選択時に、どちらか一方の受光ユニットにより撮像された画像をスルー画像として表示させるようにもよい。
次いで、ステップS34でシャッターボタン操作があるか否かを判断する。ステップS34でシャッターボタンの操作があると判断した場合には、ステップS35に進み、受光ユニットAは撮影処理を開始する。このとき撮影した画像をa1とする。次いで、ステップS36に進み、半周期遅れて受光ユニットBも撮影処理を開始する。このときの撮影した画像をb1とする。
次いで、ステップS27に進み、撮影した画像が所定枚数に達したか否かを判断する。例えば、所定枚数が5と設定されている場合は、まだ、受光ユニットA、Bはそれぞれ一枚しか撮影していないので、所定枚数に達していないと判断し、ステップS25に戻り、高速連写撮影を継続する。そして、受光ユニットAで撮影した画像a2、受光ユニットBで撮影した画像b2、というように、画像a5、画像b5まで撮影する。
ここで、ステップS27で所定枚数としているが、DRAM7の空き容量がなくなるまで高速連写で撮影してもよい。
また、所定枚数は、予め設定されていてもよく、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
ステップS27で所定枚数に達したと判断すると、ステップS28に進み、撮影した画像を画像表示部10に表示させる。
このときは、高速連写モードで撮影をした画像を、撮影時刻の早い順に表示させる。つまり、受光ユニットAで最初に撮影した画像a1、次に、受光ユニットBで撮影した画像b1、さらに画像a2、画像b2、・・・、画像a5、画像b5というように受光ユニットAで撮影した画像と受光ユニットBで撮影した画像を交互に表示させる。このときの画像の切り換わりは、ユーザがキー入力部11を操作することにより画像が切り換わるようにしてもよいし、所定の時間間隔で自動的に切り換わるようにしてもよい。
また受光ユニットA及びBで撮影したすべての画像を撮影時刻の早い順に並べて画像表示部10に縮小表示させるようにしてもよいし、何画像ずつかに分けて画像表示部10に表示させるようにしてもよい。また、受光ユニットAで撮影した画像と受光ユニットBで撮影した画像とを分けて別々に表示させるようにしてもよい。
次いで、ステップS39に進み、撮影された画像を記録するか否かを判断し、記録すると判断した場合は、ステップS40に進み、DRAM7に取り込んだ画像データを圧縮し、静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記録したらリターンする。
次いで、ステップS39で、撮影された画像を記録しないと判断した場合でもリターンする。この場合も、ユーザによりキー入力部11の操作がない場合には、設定した撮影条件、高速連写モードのままで再び撮影ができるようにしてもよい。
次に、ユーザによって先幕シンクロ/後幕シンクロモードの選択があった場合を図5、図7を用いて説明する。
図5は先幕シンクロ/後幕シンクロモードの選択があったときのデジタルカメラ1の動作を示すフローチャートである。
図7は、先幕シンクロ及び後幕シンクロのシャッターの開閉及びストロボ発光の動作と時間の関係を示した図である。tは時間軸を表わす。
ステップS31で高速連写モードでないと判断すると、ステップS51に進み、先幕シンクロ/後幕シンクロモードであると判断する。そして、ステップS52に進む。
ステップS52で、選択された撮影条件、先幕シンクロ/後幕シンクロモードに従って、受光ユニットAと受光ユニットBを設定する。ここでは、受光ユニットAを先幕シンクロ、受光ユニットBを後幕シンクロと設定したものとする。
先幕シンクロとは、シャッターを開くと同時にストロボ発光させて静止画像を撮影することをいい、後幕シンクロとは、シャッターを閉じる直前にストロボ発光させて静止画像を撮影することをいう。
次いで、ステップS53に進み、スルー画像を画像表示部10に表示させる。このときも上述したように、受光ユニットA、Bで撮像された画像を左右に分割して表示させるようにしてもよいし、どちらかの受光ユニットで撮像された画像を表示するようにしてもよい。
そして、ステップS54に進み、シャッターボタン操作があるか否かを判断し、シャッターボタン操作があった場合は、ステップS55に進み、シャッターボタン操作がない場合には、操作があるまでステップ54に留まる。
次に、ステップS55に進み、受光ユニットAの先幕シンクロの静止画撮影処理を開始する。ここで、受光ユニットAのシャッターを開くと同時にストロボを発光させる(図7参照)。
次いで、ステップS56に進み、図7に示すように、受光ユニットAの静止画撮影処理開始からx時間後に受光ユニットBの静止画撮影処理を開始する。このx時間は、受光ユニットAのシャッターを開くと同時に、発光された光が十分になくなるまでの時間である必要がある。光が残像しているうちに受光ユニットBのシャッターを開いてしまうと、受光ユニットBで撮影した画像が、後幕シンクロとならないからである。
そして、受光ユニットAのシャッター時間が経過し、受光ユニットAのシャッターを閉じてから、x時間後に受光ユニットBのシャッター時間が経過するので、シャッター時間が経過する直前に、ストロボを発光し受光ユニットBのシャッターを閉じる。なお、ここでは、受光ユニットAと受光ユニットBのシャッタースピードが同一の場合で説明しているが、これに限るものではなく、受光ユニットAと受光ユニットBのシャッタースピードを異ならせるようにしても、後幕シンクロ/先幕シンクロの静止画撮影を行うことができる。ここで、シャッタースピードを異ならせる場合には、シャッタースピードの短いほうの撮影を先幕シンクロとして撮影する。
要は、先幕シンクロのために発光された光が十分なくなってから、後幕シンクロで撮影する受光ユニットのシャッターを開き、後幕シンクロのためにストロボを発光するときには、先幕シンクロの撮影が終わって(シャッターが閉じて)いなければならない。
以上の動作により、受光ユニットAで撮影した画像は先幕シンクロ、受光ユニットBで撮影した画像は後幕シンクロとなる。
次いで、ステップS57に進み、撮影した静止画像を画像表示部10に表示させる。このとき撮影した画像の表示の方法としては、受光ユニットA及び受光ユニットBにより撮影された画像を左右に分割して画像表示部10に表示させる。または、どちらか一方の受光ユニットにより撮影された画像を画像表示部10に表示し、ユーザがキー入力部11を操作することにより、他方の受光ユニットにより撮像された画像を画像表示部10に表示させてもよい。この場合は、キー入力部11の操作により、表示される画像が切り替わる。なお、キー入力部11の操作ではなくて、所定の時間間隔で画像が交互に切り替わるようにしてもよい。
次いで、ステップS58に進み、受光ユニットA及び受光ユニットBで撮影された画像を記録するか否かを判断し、記録すると判断した場合は、DRAM7に取り込んだ画像データを圧縮し、静止画ファイル(JPEG形式等のファイル)を生成し、メモリ・カード13に記録する。このときに、例えば、受光ユニットAで撮影された画像を記録し、受光ユニットBで撮影した画像を記録しないようにしてもよい。
記録が終了したらリターンする。
また、ステップ58で記録しないと判断したときも、リターンする。
なお、リターンの際には、ユーザによりキー入力部11の操作がない場合には、設定した撮影条件のままで再び撮影ができるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、1台のデジタルカメラで撮影条件、撮影モードの異なった複数の画像を同時に撮影したい場合においても、受光ユニットを複数備えているので、手間がかからずに、容易に撮影することができる。
また、異なった印象を与える画像を容易に同時に複数撮影することができ、ユーザが一番気に入った画像を後から選択することができる。
さらに、シャッターチャンスなどの撮り直しのきかない場合であっても、複数の撮影条件等で撮影しているので、ユーザが一番気に入ったベストショットを後から選択することができる。
また、1台のデジタルカメラでシャッタースピード、絞りを受光ユニットごとにそれぞれ異ならせることができるので、カメラ撮影の技術がない人でも、適切なシャッタースピード、絞りで撮られた画像を後で選択することができる。
また、故意にシャッタースピード、絞りを異ならせて、簡易に多彩な画像を取ることもできる。
また、ズームの設定を受光ユニットごとにそれぞれ異ならせることができるので、例えば、一方を広角側、他方を望遠側とすることにより、PinPの画像を容易に撮影することができる。
また、受光ユニットごとに交互に連写撮影するので、従来のデジタルカメラよりも数倍の速さで撮影することができるばかりでなく、撮影条件を受光ユニットごとに異ならせることにより、従来には見られない多彩な連写撮影が可能となる。
また、容易に同一の被写体をほぼ同一に、先幕シンクロ、後幕シンクロと容易に撮影することができ、さらに撮影条件を異ならせることにより、先幕シンクロで撮影した画像と後幕シンクロで撮影した画像とでは、まるっきり異なった印象を与えることができる。
さらに、複数の受光ユニットごとに静止画又は動画で撮影するか否かを設定することができるので、容易に動画撮影と静止画撮影を同時に撮影することができる。また、動画撮影と静止画撮影を別々に撮影することにより、動画撮影の中断を伴わずに静止画撮影を行うことができ、また、一番気に入った、印象的な場面を静止画として撮影することができる。
また、撮影した静止画像を動画のサムネイル画像として使用することもできる。さらに、一番気に入った、印象的な画像をサムネイル画像とする事により、ユーザがそのサムネイル画像を見ただけで、「この動画は、あの時の動画か」と容易に識別することができる。
変形例として、受光ユニットAで動画撮影を行い、受光ユニットBで先幕シンクロ又は後幕シンクロを撮影したり、連写撮影を行うようにしてもよい。
また、受光ユニットAで先幕又は後幕シンクロとして撮影を行い、受光ユニットBで、連写撮影を行うようにしてもよい。
更に、受光ユニットAで先幕シンクロ、受光ユニットBで後幕シンクロと設定し、受光ユニットA及び受光ユニットBで被写体を連続的に撮影するようにしてもよい。つまり、先幕シンクロ、後幕シンクロで連写撮影することにより、従来には見られない、高速で多彩な連写撮影を簡易に行うことができる。
すなわち、本実施の形態におけるデジタルカメラは、複数の受光ユニットを備えており、それぞれの受光ユニットが独立して画像を撮影することができる。
これにより、多彩な撮影を容易に行うことができ、撮影条件等の設定ミスによる、画像の撮影ミスを未然に防ぐことができる。また、ユーザは撮影が終わってから、一番気に入った画像を選択することができるので、撮影技術のない人でも、うまく画像を撮影することができる。
上記実施の形態におけるオートフォーカス装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、撮影機能を有した携帯電話、時計、PDA、静止画撮像機能付きムービーカメラ、カメラ付きパソコン等でもよく、要は被写体を撮影する機器を備えたものであればよい。
本発明の実施の形態のデジタルカメラのブロック図である。 デジタルカメラの動作を示すフローチャートである。 デジタルカメラの動作を示すフローチャートである。 デジタルカメラの動作を示すフローチャートである。 デジタルカメラの動作を示すフローチャートである。 画像表示部に表わされた画像を示す図である。 先幕シンクロ/後幕シンクロモードにおけるシャッターの開閉とストロボ発光の関係を示す図である。
符号の説明
1 デジタルカメラ
2 CCD
3 CCD
4 TG
5 ユニット回路
6 CPU
7 DRAM
8 ROM
9 RAM
10 画像表示部
11 キー入力部
12 カードI/F
13 メモリ・カード
14 第1の受光ユニットAを構成するレンズ
15 第2の受光ユニットBを構成するレンズ
16 第1の受光ユニットAを構成する絞り兼用シャッター
17 第2の受光ユニットBを構成する絞り兼用シャッター
18 第1の受光ユニットAを構成するモータ駆動ブロック
19 第2の受光ユニットBを構成するモータ駆動ブロック

Claims (4)

  1. 被写体を撮影する2つの撮影手段
    1回の撮影指示で先幕シンクロ撮影と後幕シンクロ撮影とを行う撮影モードを設定する設定手段と、
    前記設定手段により前記撮影モードが設定されている状態で撮影指示が為された場合、一方の撮影手段で先幕シンクロ撮影が実行され、且つ他方の撮影手段で、撮影開始タイミングが前記先幕シンクロ撮影の撮影開始タイミングと異なるとともに露光期間が前記先幕シンクロ撮影の露光期間と一部重なる後幕シンクロ撮影が実行されるように、前記2つの撮影手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする撮影装置。
  2. 前記制御手段は、前記先幕シンクロ撮影に係るストロボ発光が終了した後、当該先幕シンクロ撮影に係る露光期間が終了するまでの間に、前記後幕シンクロ撮影に係る露光を開始させることを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 前記先幕シンクロ撮影に係る露光期間の長さは、前記後幕シンクロ撮影に係る露光期間の長さ以下であることを特徴とする請求項に2記載の撮影装置。
  4. 被写体を撮影する2つの撮影手段を備える撮影装置の撮影方法であって、
    1回の撮影指示で先幕シンクロ撮影と後幕シンクロ撮影とを行う撮影モードを設定する設定工程と、
    前記設定工程により前記撮影モードが設定されている状態で撮影指示が為された場合、一方の撮影手段で先幕シンクロ撮影が実行され、且つ他方の撮影手段で、撮影開始タイミングが前記先幕シンクロ撮影の撮影開始タイミングと異なるとともに露光期間が前記先幕シンクロ撮影の露光期間と一部重なる後幕シンクロ撮影が実行されるように、前記2つの撮影手段を制御する制御工程と、
    を備えることを特徴とする撮影方法。
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