JP4240629B2 - Biaxially stretched multilayer film - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二軸延伸複層フィルムに関し、特に高速自動包装適性を有し、かつ包装機械に対する汚染性が著しく低減化された透明性及び低温ヒートシール性、耐スクラッチ性の良好な二軸延伸複層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
二軸延伸複層フィルム、例えば、ヒートシール層を積層した二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、透明性、剛性等の諸特性と相俟って食品、煙草、カセットテープ等のオーバーラップ包装用フィルムとして広く使用されているが、近年の高速自動包装機の発達により、従来にも増して自動包装適性に対するフィルムの要求品質が高度化している。すなわち、オーバーラップ包装用フィルムにおける最も重要な要求性能としては、低温ヒートシール性が挙げられ、この低温ヒートシール性を付与する方法として、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを製造するに際に低温ヒートシール性を有する樹脂、例えば、プロピレン・エチレンランダム共重合体やプロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体等を積層する方法が開発され、更には、この層にポリブテン−1等の第2成分を加えることにより、低温ヒートシール性は大幅に改良されてきている。また、近年の自動化包装機の高速化に対し、フィルムの包装機械適性の向上策として、上記の樹脂にシリカや炭酸カルシウム等の無機系の微粒子を添加する方法(特公平4−30347号公報)、或いは、真球状のシリコーン樹脂粉末等の有機系の微粒子を添加する方法(特開昭62−233248号公報)等が提案されており、自動包装機の高速化に対し大きな改良効果が得られている。
【0003】
しかしながら、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面に無機系或いは有機系の微粒子を添加した低温ヒートシール性の樹脂を積層した二軸延伸複層フィルムを用いて長期間高速自動包装を行うと、添加した微粒子が脱落し、包装機が汚染されるといった欠点を有していることが判明してきた。そこで、本発明者らは、脱落を防止するために、微粒子の他に、第3成分として酸変性樹脂を加える方法(特開平6−297657号公報)等を提案してきたが、近年の包装速度のさらなる高速化には、未だ十分な効果を得ていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高速自動包装適性を有し、かつ包装機械に対する汚染性が著しく低減された透明性及び低温ヒートシール性、耐スクラッチ性およびアンチブロッキング剤の耐脱落性に優れた二軸延伸複層フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基を含有するモノマーを共重合した架橋ポリマー微粒子をアンチブロッキング剤として特定量用い、さらに特定の酸変性ポリオレフィン系樹脂を特定量用いることにより、上記課題を解決した二軸延伸複層フィルムが得られることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、結晶性プロピレン系重合体またはこれらを主成分とする基材層の少なくとも片面に、下記(A)、(B)および(C)成分を含む組成物からなる層を積層することを特徴とする二軸延伸複層フィルムが提供される。
(A)プロピレン系ランダム共重合体100重量部
(B)(i):ポリマー鎖内にカルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーユニット5〜20重量%と、(ii):(i)以外のラジカル重合性モノマーユニット60〜94重量%と、(iii):架橋モノマーユニット1〜20重量%を含む共重合体であって、体積平均粒径0.7〜3μmの架橋ポリマー微粒子0.05〜1.0重量部
(C)JIS K0070で規定される酸価が1.0〜100mgKOH/gの酸変性ポリオレフィン系樹脂0.01〜5重量部
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、プロピレン系ランダム共重合体が、プロピレン・エチレンランダム共重合体又はプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体であることを特徴とする二軸延伸複層フィルムが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、架橋ポリマー微粒子が、メタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパン共重合体またはメタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリアクリル酸トリメチロールプロパン共重合体であることを特徴とする二軸延伸複層フィルムが提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
[I]二軸延伸複層フィルム
本発明の二軸延伸複層フィルムは、結晶性プロピレン系重合体又はこれを主成分としてなる基材層の少なくとも片面に、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む組成物より形成された表面層を積層して得られるものである。
(1)基材層
(a)結晶性プロピレン系重合体(必須成分)
本発明の二軸延伸複層フィルムの基材層に用いられる結晶性プロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、或いは過半重合割合のプロピレンと他のα−オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチルペンテン、オクテン等)、不飽和カルボン酸又はその誘導体(アクリル酸、無水マレイン酸等)、芳香族ビニル単量体(スチレン等)等とのランダム、ブロック又はグラフト共重合体である。このような結晶性プロピレン系重合体のアイソタクチックインデックス(I.I)は40%以上、中でも60%以上、特に80%以上のものが好ましい。従って、プロピレン単独重合体を使用することが最も好ましいが、その場合にはI.Iが90%以上、中でも95%以上、特に98%以上のものを使用することがフィルムの腰の強さ、フィルム送り出し部の紙落ち性、高速自動包装適性の観点から好適である。また、メルトフローレート(MFR)は、0.5〜10g/10分、特に1〜5g/10分のものが好ましい。これら結晶性プロピレン系重合体は単独でも、或いは複数種類の重合体の混合物としても使用することもできるし、結晶性プロピレン系重合体を主成分としてなる樹脂でもよい。
【0007】
(b)その他の配合剤(任意成分)
本発明の二軸延伸複層フィルムの基材層には、上記結晶性プロピレン系重合体を主成分として、その他の配合材をその特性を低下させない範囲内の量で、例えば30重量%以下の範囲内で配合してなるものでもよく、そのような配合材の例として、エチレン重合体、ブテン重合体、石油樹脂、テルペン樹脂、スチレン樹脂等の炭化水素重合体(それらの水添物も含む)等の他の熱可塑性重合体を挙げることができる。さらに、この基材層の結晶性プロピレン系重合体には、もちろん、酸化防止剤や耐候剤等の安定剤、加工助剤、着色剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤等の添加剤を含んでもよい。これら添加剤のなかでも、特に、帯電防止剤を含有しているものが好ましい。該帯電防止剤の中でも好ましいものとしては、グリセリンの脂肪酸エステル、アルキルアミン、アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物、及びその脂肪酸エステル等を挙げることができる。良好な帯電防止性能が付与されていないフィルムでは、フィルム走行中に静電気が蓄積し、紙落ち性が不良となる場合がある。
【0008】
(2)表面層
本発明の二軸延伸複層フィルムの表面層は、上記結晶性プロピレン系重合体から形成された基材層の片面或いは両面に積層されるものであるが、これらの表面層は下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む表面層用樹脂組成物より形成されるものである。
【0009】
(a)表面層用樹脂組成物
(i)構成成分(必須成分)
(A)成分 プロピレン系ランダム共重合体
上記成分(A)として用いられるプロピレン系ランダム共重合体としては、プロピレン・エチレンランダム共重合体やプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体等を挙げることができる。具体的には、プロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂としては、エチレン含量が2〜10重量%、好ましくは3〜8重量%、特に好ましくは4〜6重量%のものである。該プロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂中のエチレン含量が上記範囲未満のものはヒートシール性が低下する傾向にある。また、エチレン含量が上記範囲を超えるものはフィルムがべとつき、耐スクラッチ性が低下する傾向にある。また、上記プロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体樹脂としては、エチレン含量が0.3〜6重量%、好ましくは0.5〜5重量%、特に好ましくは1〜4重量%のものであり、かつブテン−1含量が2〜30重量%、好ましくは3〜25重量%、特に好ましくは5〜20重量%のものである。該プロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体樹脂中のエチレン含量又はブテン−1含量が上記範囲未満のものはヒートシール性が低下する傾向にあり、また、エチレン含量又はブテン−1含量が上記範囲を超えるものはフィルムがべとつき、耐スクラッチ性が低下する傾向にある。なお、これらのプロピレン系ランダム共重合体のメルトフローレート(MFR)は、一般に、0.4〜100g/10分、好ましくは0.5〜50g/10分、さらに好ましくは1〜20g/10分、特に好ましくは2〜10g/10分のものである。
【0010】
(B)成分 架橋ポリマー微粒子
本発明で用いる架橋ポリマー微粒子は、▲1▼カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーを一種以上含んだ重合体であり、▲2▼該モノマーと共重合可能なモノマーユニットおよび▲3▼架橋性モノマーユニットを有する共重合体を含む微粒子である。
架橋ポリマー微粒子の構造は、2層以上の多層構造でもよい。この場合、最表層の共重合体が上記組成になっていればよい。また、架橋ポリマー微粒子の形状は、特に限定はされないが、実質的に球状が好ましい。
【0011】
カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーは、分子内にカルボキシル基を有していればよく、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、α−クロルアクリル酸、α−ブロムアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、フマル酸、マレイン酸及びこれらの無水物等が例示できる。
カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーの全モノマーユニットに対する割合は、1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%である。1重量%未満では架橋ポリマー微粒子の脱落が発生し、50重量%を超えると架橋ポリマー微粒子の凝集が発生する。
【0012】
上記カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーと共重合可能なモノマーとしては、たとえばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル系モノマーや、5−ヘキセン酸メチル、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン系モノマー、エチレン、プロピレン、ブチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。また、これらのモノマーを複数種組み合わせて用いることも可能である。
上記カルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーと共重合可能なモノマーの全モノマーユニットに対する割合は、49〜98重量%、好ましくは51〜96重量%である。49重量%未満、もしくは98重量%を超えると高速自動包装適性が悪化する。
【0013】
架橋性モノマーとしては、たとえば、ジアクリル酸エチレングリコール、ジアクリル酸ジエチレングリコール、ジアクリル酸トリエチレングリコール、ジアクリル酸デカエチレングリコール、ジアクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジアクリル酸1,3−ブチレン、アクリル酸アリル、テトラアクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸フタル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジアクリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジアクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタリル酸テトラエチレングリコール、トリアクリル酸ペンタエリスリトール、トリメタクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ジエチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸デカエチレングリコール、ジメタクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレン、メタクリル酸アリル、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、テトラメタクリル酸ペンタエリスリトール、ジメタクリル酸フタル酸ジエチレングリコール等の(メタ)アクリル系モノマーや、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、これらの誘導体等の芳香族ジビニル化合物、N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルフォン酸等の架橋剤、更にポリブタジエン、ポリイソプレン、不飽和ポリエステル等が挙げられる。
上記架橋性モノマーの全モノマーユニットに対する割合は、1〜20重量%、好ましくは3〜18重量%である。1重量%未満では高速自動包装適性が得られず、20重量%を超えると耐スクラッチ性が悪化する。
【0014】
上記カルボキシル基を含有するラジカル重合体モノマー▲1▼と共重合可能なモノマー▲2▼及び架橋性モノマー▲3▼との共重合方法としては、例えば、乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法、ソープフリー重合法、シード重合法、膨潤重合法、マイクロサスペンジョン重合法、グラフト重合法等が挙げられる。
【0015】
本発明で使用する架橋ポリマー微粒子の平均粒径は、体積平均粒子径が0.3〜10μm、好ましくは0.7〜3μmである。平均粒径が0.3μm未満であると、フィルムに成形した場合充分な自動包装適性を付与できず、また平均粒径が10μmを超えると、透明性、耐脱落性、耐スクラッチ性が悪化する。
【0016】
(C)成分 酸変性ポリオレフィン系樹脂
本発明で用いる酸変性ポリオレフィン系樹脂は、少なくとも一部の末端が酸変性されたポリオレフィン系樹脂であり、JIS K0070で規定される酸価が1.0〜100mgKOH/g、好ましくは5〜60mgKOH/gである。酸価が1.0mgKOH/g未満であると、透明性、耐脱落性が悪化する。一方、100mgKOH/gを超えると、操業性が悪化する。ポリオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1等の単独重合体もしくは共重合体またはこれら重合体の混合物が例示され、中でも、低分子量ポリプロピレンを用いることが好ましい。
【0017】
上記低分子量酸変性ポリプロピレンは、数平均分子量800〜20,000、好ましくは1,000〜18,000の酸変性ポリプロピレン(以下単に「酸変性低分子量PP」と略記する場合がある。)である。酸変性低分子量PPは、末端二重結合を有する低分子量ポリプロピレンに、後述する不飽和カルボン酸及び/又はその無水物を化学的に付加させることによって、或いは、通常の酸変性プロピレンを低分子量化することによって合成されたもので、少なくともその一部が末端を酸変性されたものである。該酸変性によって得られる酸変性ポリプロピレンは、その軟化点が一般に130〜170℃、好ましくは140〜160℃の温度を示すものである。
【0018】
好ましい末端二重結合を有する低分子量ポリプロピレンとしては、1,000炭素当たり、1〜10、好ましくは2〜7の末端二重結合を有し、数平均分子量で800〜20,000、好ましくは1,000〜18,000のものである。末端二重結合が上記範囲未満のものは、所望の酸変性を行うことができないことがあり、末端二重結合が上記範囲を超えると、酸変性低分子量PPの耐熱性が低下する傾向にある。また、数平均分子量が上記範囲を超えると微粒子の脱落防止が低下する傾向がある。
【0019】
上記酸変性は、溶融グラフト法や溶液グラフト法によって行われるが、溶融グラフト法では、通常100〜270℃、好ましくは130〜240℃の反応温度で、通常0.5〜30時間、好ましくは1〜20時間の反応時間の条件下に実施される。また、溶液グラフト法では、キシレンに完全に溶解させた後、パーオキサイドを併用し、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物との反応を通常120〜180℃、好ましくは140〜160℃の反応温度で、通常1〜20時間、好ましくは3〜15時間の反応時間の条件下に実施される。そして、大量のアセトン等を使用して沈殿物を得る。該酸変性によって得られたものは、不飽和カルボン酸及び/又はその無水物が一般に0.01〜20%、好ましくは0.05〜15%、特に好ましくは0.1〜10重量%の割合で含有されていることが望ましい。
【0020】
変性剤である不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸及びナジック酸等を挙げることができる。また、不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アリルコハク酸及び無水ナジック酸等を挙げることができる。これらの中でも無水マレイン酸を用いることが好ましい。
このような酸変性ポリオレフィンは、直接変性されたものを未変性のもので希釈したものであっても良く、市販のものから適宜選択して用いることができ、例えばユーメックスシリーズ(三洋化成工業(株)製)等の市販の無水マレイン酸変性ポリプロピレンを用いることができる。
【0021】
(ii)その他の構成成分(付加的成分)
本発明の二軸延伸複層フィルムの表面層には、これらの必須成分である構成成分の他に、より一層の改善を行うために、或いは、他の目的のために上記必須成分以外に付加的成分を添加することができる。該付加的成分としては、例えば、結晶性ブテン−1系重合体やプロピレン・ブテン−1共重合体等を上記成分(A)100重量部に対して5〜45重量部添加することによって低温ヒートシール性を更に改良することができる。このような結晶性ブテン−1系重合体としては、ブテン−1の単独重合体の他に、ブテン−1と他のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン等との共重合体がある。これらの共重合体のMFRが180〜300℃の範囲での同一温度において上記成分(A)のMFRと等しいか、或いは、より大であるものを使用するのが透明性の改良を行うことができることから好ましい。また、高速包装適性を改良する上で、各種のシリコーン油、シリコーンガム等を始めとする有機系の滑剤を添加することが好ましい。特に好ましい滑剤としては重合度nが3,500〜8,000のポリジオルガノシロキサンガム、或いは、粘度が100〜100,000センチストークスのシリコーン油等0.1〜1重量部の添加が挙げられる。
【0022】
(iii)配合割合
上記成分(A)、成分(B)及び成分(C)よりなる表面層用組成物の各成分の配合は、プロピレン系ランダム共重合体をベースにして割合が決められる。
(B)成分 架橋ポリマー微粒子
上記プロピレン系ランダム共重合体に成分(B)として配合される架橋ポリマー微粒子の配合量は、プロピレン系ランダム共重合体100重量部に対して0.05〜1.0重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部である。この配合量が、上記範囲未満であると、包装適性が付与できない。また、配合量が上記範囲を超えると、前記(C)成分を配合しても架橋ポリマー微粒子の脱落を防止できなくなるばかりか、フィルムの透明性も悪化する。
【0023】
(C)成分 酸変性ポリオレフィン系樹脂
上記プロピレン系ランダム共重合体に成分(C)として配合される酸変性ポリオレフィン系樹脂の配合量は、プロピレン系ランダム共重合体100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.03〜4.5重量部である。この配合量が、上記範囲未満であると、架橋ポリマー微粒子の脱落を防止することができない。また、配合量が上記範囲を超えると、ヒートシール性が悪化するばかりか、高コストになるので好ましくない。また、(B)成分の中でも包装適性の改良効果の大きい、球状の架橋ポリマー微粒子に対して、(C)成分を加えることにより架橋ポリマー微粒子の脱落防止効果をより一層発現させることができる。
【0024】
(b)表面層用組成物の製造
本発明の二軸延伸複層フィルムの表面層を構成する表面層組成物は、上記成分(A)、成分(B)および成分(C)をヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダーのごとき混合機で混合した後、押出機等の混練機で混練して調製するのが好ましい。また、成分(B)および成分(C)を所定量より多量に配合したマスターバッチを調合し、これを成形時に希釈して使用する方がより良い効果が得られる。ただし、成分(B)および成分(C)を別々に配合し、成形時に希釈して使用する方法は改良効果が低下するので避けることが望ましい。
【0025】
(3)肉厚
このようにして得られた二軸延伸複層フィルムの厚さは、その用途に応じて決められるが、通常5〜100μm、好ましくは10〜60μmの範囲である。表面層の基材層に対する割合は、通常1〜20%、好ましくは1.5〜10%である。また、このような二軸延伸複層フィルムの厚さの中でも表面層の厚み部分は、一般に0.2〜3μm、好ましくは0.3〜2.0μmである。表面層の厚みが、上記範囲を超える場合には透明性が不良になる場合がある。また、該厚みが上記範囲未満の場合には、均一なヒートシール強度が付与されないときがある。
【0026】
[II]二軸延伸複層フィルムの製造
(1)積層
本発明の二軸延伸複層フィルムは、結晶性プロピレン系重合体又はこれを主成分としてなる基材層の少なくとも片面に、上記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む表面層用組成物より形成された表面層を積層し、延伸することによって製造される。この成分(A)、成分(B)及び成分(C)からなる表面層用組成物を基材層の結晶性プロピレン系重合体へ積層する方法としては、例えば、基材層の結晶性プロピレン系重合体の片面又は両面に、該表面層用組成物を溶融共押出することによってシート状となし、これらを二軸延伸する方法が、この組成物を容易に、均一に、かつ薄く積層できることから好ましい。しかし、未延伸又は一軸延伸した基材層シートに該表面層用組成物を溶融押出し被覆した後、二軸延伸又は基材層の延伸方向と直角方向に一軸延伸する方法も採用することができる。
【0027】
(2)延伸
上記二軸延伸のうち、まず縦延伸については、ロール周速差を利用して行うことができる。すなわち、90℃〜140℃、好ましくは105〜135℃で3〜8倍、好ましくは4〜6倍に延伸し、引き続いて横方向にテンターオーブン中で、3〜12倍、好ましくは6〜11倍に延伸する。ヒートシール時の熱収縮防止のため、横延伸に引き続き120〜170℃の温度で熱セットをするのが望ましい。
【0028】
(3)その他の処理
さらに、印刷適性、帯電防止剤のブリードを促進するなどの目的で、コロナ処理等を施すことができる。
【0029】
[III]用途
このような本発明の二軸延伸複層フィルムは、高速自動包装適性を有し、かつ包装機械に対する汚染性なく、しかも、透明性及び低温ヒートシール性、耐スクラッチ性が良好なことから、高速自動包装に適し、食品、煙草、カセットテープ等のオーバーラップ包装用フィルムとして広く使用できる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例、及び比較例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、以下の実施例によって特に限定を受けるものではない。
なお、本発明の詳細な説明及び実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測定した。
(1)MFR:ASTM−D−1238に準拠して230℃、2.16kg荷重を用いて測定した。
(2)ヘイズ(単位%):ASTM−D−1003に準拠して測定した。
(3)包装適性:東京自働機械製の包装機を用いて400個/分のスピードで煙草の包装を行い下記の評価を行った。
(i)ヒートシール性:包装終了後、煙草の口底貼りシール部の密着程度を評価した。
(ii)包装機の汚染性:フィルムを2,000mの長さまで包装機にかけ、包装機に付着した粉の付着量の度合いを目視にて以下の基準(3ランク)で評価した。
1:粉の発生が全く無い。
2:粉の発生が少し認められる。
3:粉の発生が非常に多い。
(4)耐スクラッチ性:包装終了後のタバコを観察し、程度を目視にて以下の基準(3ランク)で評価した。
1:すり傷の発生がない。
2:すり傷の発生が認められる。
3:すり傷が多く認められる。
【0031】
実施例1
基材層として、MFRが2.5g/10分、I.Iが99%の結晶性ポリプロピレン単独重合体粉末95重量部、水添テルペン樹脂5重量部、及び、ポリオキシエチレンアルキルアミンの脂肪酸エステル0.9重量部からなる混合物を用いた。一方、表面層には、成分(A)としてエチレン含量2重量%、ブテン−1含量12重量%、MFRが5.5g/10分のプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体樹脂85重量部に、ブテン−1・プロピレンランダム共重合体樹脂15重量部を配合し、成分(B)としてメタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパンを重量比で10/80/10の比率で使用し、乳化重合法にて得られた、体積平均粒子径1.8μmで真球状の架橋ポリマー微粒子を0.3重量部、及び成分(C)として無水マレイン酸にて変性されたポリプロピレン(三洋化成工業(株)製ユーメックス1001(酸価:26mgKOH/g))4重量部、さらに粘度が10,000センチストークスのシリコーン油0.5重量部を添加した樹脂組成物(以下、α層樹脂と略記する。)を用いた。もう一方の側の表面層として、前記α層樹脂のプロピレン・エチレン・ブテン−1ランダム共重合体樹脂100重量部に、α層樹脂と同一の成分(B)0.3重量部及び成分(C)4重量部を配合した樹脂組成物(以下、β層樹脂と略記する。)を使用した。
【0032】
基材層の結晶性ポリプロピレン混合物と上記α層樹脂及びβ層樹脂とをそれぞれ115mm径、20mm径、及び30mm径の押出機より三層ダイを用いて、α層樹脂/基材層/β層樹脂:0.05mm/1mm/0.05mmの肉厚の三層構成の積層シートとなるように押し出して成形した。この積層シートを、引き続きロール周速差を利用して、115℃の温度で縦方向に5倍に延伸し、次に168℃の温度のテンターオーブン中で延伸することにより二軸延伸複層フィルムを製造した。このフィルムの厚み構成は、0.9μm/20μm/1.1μmであった。得られた二軸延伸複層フィルムのβ層樹脂の表面側にコロナ放電処理をした後、該コロナ放電処理面が内側になるように煙草包装を実施した。その結果を表1に示す。
【0033】
実施例2
MFRが5.0g/10分のプロピレン・エチレンランダム共重合体パウダー85重量部に、メタクリル酸/メタクリル酸メチル/トリアクリル酸トリメチロールプロパンを重量比で5/87/8の比率で使用し、乳化重合法にて得られた体積平均粒子径2.2μmの真球状の架橋ポリマー微粒子10重量部、酸変性ポリオレフィン系樹脂として三洋化成工業(株)製ユーメックス1001(酸価:26mgKOH/g)5重量部からなる樹脂組成物100重量部に、ステアリン酸カルシウム0.1重量部、BHT(2,6−ジターシャリーブチルヒドロキシトルエン)0.2重量部、およびチバガイギー社製Irganox1010 0.05重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、45mm押出機で造粒したマスターバッチペレットを作成した。
次に、実施例1に用いた同一の基材層に、表面層(α樹脂層)の成分(A)としてエチレン含量5重量%、MFR6.0g/10分のプロピレン・エチレンランダム共重合体樹脂97.5重量部に、上記マスターバッチを2.5重量部を混合(成分(B)0.25重量部、成分(C)0.125重量部相当)した以外は、全て実施例1と同様にして二軸延伸複層フィルムを製造し、煙草包装を実施した。その結果を表1に示す。
【0034】
比較例1
実施例1において使用した架橋性ポリマー微粒子として、モノマー比率をメタクリル酸メチル/トリメタクリル酸トリメチロールプロパン(重量比):75/25に変更して得た体積平均粒子3.0μmの微粒子を使用した以外は、実施例1と同様にして二軸延伸複層フィルムを製造し、煙草包装を実施した。その結果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明の二軸延伸複層フィルムは、特定の構造の架橋ポリマー微粒子を特定量配合し、かつ、酸変性したポリオレフィンを特定量配合した表面層を積層することによって、透明性及び低温ヒートシール性、耐スクラッチ性が良好で、高速自動包装に適し、長期間高速自動包装を行っても、添加した微粒子が脱落して包装機械が汚染されるといったことがない二軸延伸複層フィルムで、工業的に極めて有用なフィルムである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a biaxially stretched multilayer film, and in particular, has high-speed automatic packaging suitability, and has excellent transparency, low-temperature heat-sealability, and scratch resistance, with significantly reduced contamination to packaging machines. It relates to a multilayer film.
[0002]
[Prior art]
Biaxially stretched multilayer film, for example, biaxially stretched polypropylene film laminated with heat seal layer, combined with various properties such as transparency and rigidity, is widely used as an overlap packaging film for food, tobacco, cassette tape, etc. Although it has been used, the required quality of films for suitability for automatic packaging is becoming higher than ever with the development of high-speed automatic packaging machines in recent years. That is, the most important required performance in the overlap wrapping film is low temperature heat sealability, and as a method of imparting this low temperature heat sealability, low temperature heat sealability is produced when producing a biaxially oriented polypropylene film. A method of laminating a resin having a propylene, such as a propylene / ethylene random copolymer or a propylene / ethylene / butene-1 copolymer has been developed, and a second component such as polybutene-1 is added to this layer. Thus, the low temperature heat sealability has been greatly improved. Further, as a measure for improving the suitability of film packaging machines in response to the recent increase in the speed of automated packaging machines, a method of adding inorganic fine particles such as silica and calcium carbonate to the above resin (Japanese Patent Publication No. 4-30347) Alternatively, a method of adding organic fine particles such as spherical silicone resin powder (Japanese Patent Laid-Open No. Sho 62-233248) has been proposed, and a great improvement effect can be obtained for speeding up automatic packaging machines. ing.
[0003]
However, when high-speed automatic packaging is performed for a long time using a biaxially stretched multilayer film in which a low-temperature heat-sealable resin in which inorganic or organic fine particles are added is laminated on the surface of a biaxially stretched polypropylene film, the added fine particles Has been found to have the disadvantage of dropping off and contaminating the packaging machine. Accordingly, the present inventors have proposed a method of adding an acid-modified resin as a third component in addition to fine particles (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 6-297657) in order to prevent falling off. However, the current situation is that a sufficient effect has not been obtained yet.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is high-speed automatic packaging suitability and biaxial stretching excellent in transparency and low-temperature heat sealability, scratch resistance and anti-blocking resistance of anti-blocking agents with significantly reduced contamination to packaging machines. It is to provide a multilayer film.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in view of the above problems, the present inventors have used a specific amount of crosslinked polymer fine particles copolymerized with a monomer containing a carboxyl group as an anti-blocking agent, and a specific amount of a specific acid-modified polyolefin resin. By using it, it discovered that the biaxially stretched multilayer film which solved the said subject was obtained, and reached | attained this invention.
That is, according to the first invention of the present invention, the composition comprising the following components (A), (B) and (C) on at least one surface of the crystalline propylene-based polymer or the base material layer containing these as a main component: There is provided a biaxially stretched multilayer film characterized by laminating layers made of materials.
(A) 100 parts by weight of a propylene random copolymer
(B) (i): Radical polymerizable monomer unit containing a carboxyl group in the polymer chain 5-20 % By weight and (ii): radical polymerizable monomer unit other than (i) 60-94 (Iii) a copolymer containing 1 to 20% by weight of a crosslinked monomer unit, and 0.05 to 1.0 part by weight of crosslinked polymer fine particles having a volume average particle size of 0.7 to 3 μm
(C) 0.01 to 5 parts by weight of an acid-modified polyolefin resin having an acid value defined by JIS K0070 of 1.0 to 100 mgKOH / g
According to the second invention of the present invention, in the first invention, the propylene random copolymer is a propylene / ethylene random copolymer or a propylene / ethylene / butene-1 random copolymer. A featured biaxially oriented multilayer film is provided.
According to the third invention of the present invention, in the first or second invention, the crosslinked polymer fine particles may be methacrylic acid / methyl methacrylate / trimethylol trimethacrylate methacrylate copolymer or methacrylic acid / methyl methacrylate / A biaxially stretched multilayer film characterized by being a trimethylolpropane triacrylate copolymer is provided.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described.
[I] Biaxially stretched multilayer film
The biaxially stretched multilayer film of the present invention is a composition comprising the following component (A), component (B) and component (C) on at least one surface of a crystalline propylene polymer or a base material layer comprising the same as a main component. It is obtained by laminating a surface layer formed from a product.
(1) Base material layer
(A) Crystalline propylene polymer (essential component)
As a crystalline propylene polymer used for the base material layer of the biaxially stretched multilayer film of the present invention, propylene homopolymer, or propylene of a majority polymerization ratio and other α-olefins (ethylene, butene, hexene, 4 -Methylpentene, octene, etc.), unsaturated carboxylic acids or derivatives thereof (acrylic acid, maleic anhydride, etc.), aromatic vinyl monomers (styrene, etc.), etc., random, block or graft copolymers. The crystalline propylene polymer has an isotactic index (I.I) of 40% or more, preferably 60% or more, particularly preferably 80% or more. Therefore, it is most preferable to use a propylene homopolymer. It is preferable to use a film having an I of 90% or more, particularly 95% or more, particularly 98% or more from the viewpoints of the stiffness of the film, the paper dropping property of the film feeding portion, and the suitability for high-speed automatic packaging. The melt flow rate (MFR) is preferably 0.5 to 10 g / 10 minutes, particularly preferably 1 to 5 g / 10 minutes. These crystalline propylene polymers can be used alone or as a mixture of a plurality of types of polymers, or can be a resin mainly composed of a crystalline propylene polymer.
[0007]
(B) Other compounding agents (optional components)
In the base layer of the biaxially stretched multilayer film of the present invention, the above-mentioned crystalline propylene polymer is the main component, and the other compounding materials are in an amount that does not deteriorate the properties thereof, for example, 30% by weight or less. It may be blended within the range, and examples of such blending materials include hydrocarbon polymers such as ethylene polymers, butene polymers, petroleum resins, terpene resins, styrene resins (including hydrogenated products thereof). And other thermoplastic polymers. Furthermore, the crystalline propylene-based polymer of the base material layer has, of course, additives such as stabilizers such as antioxidants and weathering agents, processing aids, colorants, antistatic agents, lubricants and antiblocking agents. May be included. Among these additives, those containing an antistatic agent are particularly preferable. Preferable examples of the antistatic agent include fatty acid esters of glycerin, alkylamines, ethylene oxide adducts of alkylamines, and fatty acid esters thereof. In a film to which good antistatic performance is not imparted, static electricity accumulates while the film is running, which may result in poor paper removal.
[0008]
(2) Surface layer
The surface layer of the biaxially stretched multilayer film of the present invention is laminated on one or both sides of the base material layer formed from the crystalline propylene polymer. These surface layers are composed of the following components (A ), The resin composition for the surface layer containing the component (B) and the component (C).
[0009]
(A) Resin composition for surface layer
(I) Component (essential component)
(A) Component Propylene Random Copolymer
Examples of the propylene random copolymer used as the component (A) include propylene / ethylene random copolymer and propylene / ethylene / butene-1 random copolymer. Specifically, the propylene / ethylene random copolymer resin has an ethylene content of 2 to 10% by weight, preferably 3 to 8% by weight, particularly preferably 4 to 6% by weight. When the ethylene content in the propylene / ethylene random copolymer resin is less than the above range, the heat sealability tends to be lowered. Moreover, when the ethylene content exceeds the above range, the film is sticky and the scratch resistance tends to be lowered. The propylene / ethylene / butene-1 random copolymer resin has an ethylene content of 0.3 to 6% by weight, preferably 0.5 to 5% by weight, particularly preferably 1 to 4% by weight. And a butene-1 content of 2 to 30% by weight, preferably 3 to 25% by weight, particularly preferably 5 to 20% by weight. When the ethylene content or butene-1 content in the propylene / ethylene / butene-1 random copolymer resin is less than the above range, the heat sealability tends to decrease, and the ethylene content or butene-1 content is the above. If it exceeds the range, the film is sticky and the scratch resistance tends to be lowered. The melt flow rate (MFR) of these propylene random copolymers is generally 0.4 to 100 g / 10 minutes, preferably 0.5 to 50 g / 10 minutes, and more preferably 1 to 20 g / 10 minutes. Particularly preferably, it is 2 to 10 g / 10 min.
[0010]
(B) Component Crosslinked polymer fine particles
The crosslinked polymer fine particles used in the present invention are (1) a polymer containing at least one radical polymerizable monomer containing a carboxyl group, (2) a monomer unit copolymerizable with the monomer, and (3) a crosslinkable monomer. Fine particles containing a copolymer having units.
The structure of the crosslinked polymer fine particles may be a multilayer structure having two or more layers. In this case, it is sufficient that the outermost layer copolymer has the above composition. The shape of the crosslinked polymer fine particles is not particularly limited, but is preferably substantially spherical.
[0011]
The radical polymerizable monomer containing a carboxyl group only needs to have a carboxyl group in the molecule. For example, acrylic acid, methacrylic acid, α-chloroacrylic acid, α-bromoacrylic acid, crotonic acid, cinnamic acid, Examples thereof include fumaric acid, maleic acid and anhydrides thereof.
The ratio of the radically polymerizable monomer containing a carboxyl group to the total monomer units is 1 to 50% by weight, preferably 1 to 20% by weight. If it is less than 1% by weight, the cross-linked polymer fine particles fall off. If it exceeds 50% by weight, the cross-linked polymer fine particles are aggregated.
[0012]
Examples of the monomer copolymerizable with the radical polymerizable monomer containing a carboxyl group include methyl acrylate, ethyl acrylate, n-butyl acrylate, isobutyl acrylate, dodecyl acrylate, stearyl acrylate, 2-acrylate. Ethylhexyl, tetrahydrofurfuryl acrylate, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isobutyl methacrylate, n-octyl methacrylate, dodecyl methacrylate, stearyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, etc. (Meth) acrylic monomers, methyl 5-hexenoate, styrene, o-methylstyrene, m-methylstyrene, p-methylstyrene, α-methylstyrene, p-methoxystyrene, p-ter -Styrene monomers such as butylstyrene, p-phenylstyrene, o-chlorostyrene, m-chlorostyrene, p-chlorostyrene, ethylene, propylene, butylene, vinyl chloride, vinyl acetate, acrylonitrile, acrylamide, N-vinylpyrrolidone, etc. Is mentioned. It is also possible to use a combination of these monomers.
The ratio of the monomer copolymerizable with the radical polymerizable monomer containing a carboxyl group to the total monomer unit is 49 to 98% by weight, preferably 51 to 96% by weight. If it is less than 49% by weight or more than 98% by weight, the high-speed automatic packaging suitability deteriorates.
[0013]
Examples of the crosslinkable monomer include ethylene glycol diacrylate, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, decaethylene glycol diacrylate, pentadecaethylene glycol diacrylate, 1,3-butylene diacrylate, allyl acrylate, and tetraacryl. Pentaerythritol diacrylate, Diethylene glycol phthalate diacrylate, Penta contactor ethylene glycol dimethacrylate, Penta contactor ethylene glycol diacrylate, Tetraethylene glycol diacrylate, Tetraethylene glycol dimethallylate, Pentaerythritol triacrylate, Pentaerythritol trimethacrylate , 1,1,1-trishydroxymethylethane diacrylate, 1,1 triacrylic acid , 1-trishydroxymethylethane, 1,1,1-trishydroxymethylpropane triacrylate, trimethylolpropane triacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, triethylene glycol dimethacrylate, dimethacrylic acid (Meth) acrylic such as decaethylene glycol, pentadecaethylene glycol dimethacrylate, 1,3-butylene dimethacrylate, allyl methacrylate, trimethylolpropane trimethacrylate, pentaerythritol tetramethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate Monomers, aromatic divinyl compounds such as divinylbenzene, divinylnaphthalene and their derivatives, N, N-divinylaniline, divinyl ether, divinylsulfur Id, crosslinking agents such as divinyl sulfonic acid, and further polybutadiene, polyisoprene, unsaturated polyesters, and the like.
The ratio of the crosslinkable monomer to the total monomer units is 1 to 20% by weight, preferably 3 to 18% by weight. If it is less than 1% by weight, high-speed automatic packaging suitability cannot be obtained, and if it exceeds 20% by weight, scratch resistance deteriorates.
[0014]
Examples of the copolymerization method of the carboxyl group-containing radical polymer monomer (1) with the copolymerizable monomer (2) and the crosslinkable monomer (3) include, for example, emulsion polymerization, dispersion polymerization, suspension weight Examples thereof include a combination method, a soap-free polymerization method, a seed polymerization method, a swelling polymerization method, a micro suspension polymerization method, and a graft polymerization method.
[0015]
The average particle diameter of the crosslinked polymer fine particles used in the present invention is such that the volume average particle diameter is 0.3 to 10 μm, preferably 0.7 to 3 μm. When the average particle size is less than 0.3 μm, sufficient automatic packaging suitability cannot be imparted when formed into a film, and when the average particle size exceeds 10 μm, transparency, drop-off resistance, and scratch resistance are deteriorated. .
[0016]
(C) Component Acid-modified polyolefin resin
The acid-modified polyolefin resin used in the present invention is a polyolefin-based resin in which at least a part of the terminals is acid-modified, and an acid value defined by JIS K0070 is 1.0 to 100 mgKOH / g, preferably 5 to 60 mgKOH / g. When the acid value is less than 1.0 mgKOH / g, transparency and drop-off resistance are deteriorated. On the other hand, when it exceeds 100 mgKOH / g, the operability deteriorates. Examples of the polyolefin include homopolymers or copolymers such as propylene, ethylene, butene-1, hexene-1,4-methylpentene-1, or mixtures of these polymers. Among them, low molecular weight polypropylene is used. preferable.
[0017]
The low molecular weight acid-modified polypropylene is an acid-modified polypropylene having a number average molecular weight of 800 to 20,000, preferably 1,000 to 18,000 (hereinafter sometimes simply referred to as “acid-modified low molecular weight PP”). . The acid-modified low molecular weight PP is obtained by chemically adding an unsaturated carboxylic acid and / or its anhydride described later to a low molecular weight polypropylene having a terminal double bond, or by reducing the molecular weight of ordinary acid-modified propylene. And at least a part of the terminal is acid-modified. The acid-modified polypropylene obtained by the acid modification generally has a softening point of 130 to 170 ° C, preferably 140 to 160 ° C.
[0018]
Preferred low molecular weight polypropylenes having terminal double bonds have 1 to 10, preferably 2 to 7 terminal double bonds per 1,000 carbon atoms, and have a number average molecular weight of 800 to 20,000, preferably 1. , 18,000 to 18,000. If the terminal double bond is less than the above range, the desired acid modification may not be performed, and if the terminal double bond exceeds the above range, the heat resistance of the acid-modified low molecular weight PP tends to decrease. . Moreover, when the number average molecular weight exceeds the above range, the prevention of falling off of the fine particles tends to decrease.
[0019]
The acid modification is performed by a melt grafting method or a solution grafting method. In the melt grafting method, the reaction temperature is usually 100 to 270 ° C., preferably 130 to 240 ° C., usually 0.5 to 30 hours, preferably 1 It is carried out under conditions of reaction time of ˜20 hours. In the solution graft method, after completely dissolving in xylene, a peroxide is used in combination, and the reaction with an unsaturated carboxylic acid and / or its anhydride is usually 120 to 180 ° C, preferably 140 to 160 ° C. It is carried out under conditions of a reaction time of usually 1 to 20 hours, preferably 3 to 15 hours at temperature. Then, a precipitate is obtained using a large amount of acetone or the like. What was obtained by this acid modification is that the unsaturated carboxylic acid and / or its anhydride is generally from 0.01 to 20%, preferably from 0.05 to 15%, particularly preferably from 0.1 to 10% by weight. It is desirable to be contained in.
[0020]
Examples of the unsaturated carboxylic acid that is a modifier include acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, citraconic acid, and nadic acid. Examples of the unsaturated carboxylic acid anhydride include maleic anhydride, itaconic anhydride, citraconic anhydride, allyl succinic anhydride, and nadic anhydride. Of these, maleic anhydride is preferably used.
Such an acid-modified polyolefin may be obtained by diluting a directly modified one with an unmodified one, and can be appropriately selected from commercially available ones. For example, Umex series (Sanyo Chemical Industries, Ltd.) Commercially available maleic anhydride-modified polypropylene such as)) can be used.
[0021]
(Ii) Other components (additional components)
In addition to these essential components, the surface layer of the biaxially stretched multilayer film of the present invention is added in addition to the above essential components for further improvement or for other purposes. Ingredients can be added. As the additional component, for example, a crystalline butene-1 polymer or a propylene / butene-1 copolymer is added at a temperature of 5 to 45 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the component (A). Sealability can be further improved. Examples of such crystalline butene-1 polymers include copolymers of butene-1 and other α-olefins such as ethylene and propylene in addition to the homopolymer of butene-1. Use of a copolymer having an MFR equal to or greater than the MFR of the component (A) at the same temperature in the range of 180 to 300 ° C. may improve transparency. It is preferable because it is possible. In order to improve high-speed packaging suitability, it is preferable to add organic lubricants such as various silicone oils and silicone gums. Particularly preferable lubricants include addition of 0.1 to 1 part by weight such as polydiorganosiloxane gum having a polymerization degree n of 3,500 to 8,000, or silicone oil having a viscosity of 100 to 100,000 centistokes.
[0022]
(Iii) Mixing ratio
The proportion of each component of the composition for the surface layer comprising the component (A), the component (B) and the component (C) is determined based on the propylene random copolymer.
(B) Component Crosslinked polymer fine particles
The blended amount of the crosslinked polymer fine particles blended as the component (B) in the propylene random copolymer is 0.05 to 1.0 part by weight, preferably 0.00. 1 to 0.5 parts by weight. If this amount is less than the above range, packaging suitability cannot be imparted. On the other hand, when the blending amount exceeds the above range, not only the component (C) is blended, but also the crosslinked polymer fine particles cannot be prevented from falling off, and the transparency of the film is deteriorated.
[0023]
(C) Component Acid-modified polyolefin resin
The amount of the acid-modified polyolefin resin blended as the component (C) in the propylene random copolymer is 0.01 to 5 parts by weight, preferably 0.005 parts by weight based on 100 parts by weight of the propylene random copolymer. 03 to 4.5 parts by weight. If the blending amount is less than the above range, the cross-linked polymer fine particles cannot be prevented from falling off. On the other hand, if the blending amount exceeds the above range, not only the heat sealability is deteriorated but also the cost is not preferred. In addition, among the (B) component, the effect of preventing the falling of the crosslinked polymer fine particles can be further exhibited by adding the component (C) to the spherical crosslinked polymer fine particles having a large effect of improving the packaging suitability.
[0024]
(B) Production of composition for surface layer
The surface layer composition constituting the surface layer of the biaxially stretched multilayer film of the present invention is obtained by mixing the above component (A), component (B) and component (C) with a mixer such as a Henschel mixer, V blender or ribbon blender. After mixing, it is preferable to prepare by kneading with a kneader such as an extruder. Further, a better effect can be obtained by preparing a master batch in which the component (B) and the component (C) are blended in a larger amount than a predetermined amount and diluting and using the master batch. However, it is desirable to avoid the method of blending component (B) and component (C) separately and diluting and using at the time of molding because the improvement effect is lowered.
[0025]
(3) Wall thickness
The thickness of the biaxially stretched multilayer film thus obtained is determined according to its use, but is usually in the range of 5 to 100 μm, preferably 10 to 60 μm. The ratio of the surface layer to the base material layer is usually 1 to 20%, preferably 1.5 to 10%. Moreover, among the thicknesses of such a biaxially stretched multilayer film, the thickness portion of the surface layer is generally 0.2 to 3 μm, preferably 0.3 to 2.0 μm. When the thickness of the surface layer exceeds the above range, transparency may be poor. Moreover, when this thickness is less than the said range, uniform heat seal intensity | strength may not be provided.
[0026]
[II] Production of biaxially stretched multilayer film
(1) Lamination
The biaxially stretched multilayer film of the present invention is a surface containing the component (A), the component (B) and the component (C) on at least one surface of the crystalline propylene-based polymer or a base material layer mainly composed of the crystalline propylene polymer. It is produced by laminating and stretching a surface layer formed from the layer composition. Examples of the method for laminating the composition for the surface layer comprising the component (A), the component (B) and the component (C) on the crystalline propylene polymer of the base material layer include, Since the surface layer composition is melt-coextruded on one or both sides of the polymer to form a sheet, and the method of biaxially stretching them allows the composition to be easily, uniformly and thinly laminated. preferable. However, it is also possible to employ a method in which the composition for surface layer is melt-extruded and coated on an unstretched or uniaxially stretched base layer sheet and then uniaxially stretched in a direction perpendicular to the stretch direction of the base layer. .
[0027]
(2) Stretching
Of the biaxial stretching, first, longitudinal stretching can be performed using a difference in roll peripheral speed. That is, the film is stretched 3 to 8 times, preferably 4 to 6 times at 90 to 140 ° C., preferably 105 to 135 ° C., and subsequently 3 to 12 times, preferably 6 to 11 in the tenter oven in the transverse direction. Stretched twice. In order to prevent thermal shrinkage during heat sealing, it is desirable to perform heat setting at a temperature of 120 to 170 ° C. following the transverse stretching.
[0028]
(3) Other processing
Furthermore, a corona treatment or the like can be performed for the purpose of promoting printability and bleeding of the antistatic agent.
[0029]
[III] Applications
Such a biaxially stretched multilayer film of the present invention has high-speed automatic packaging suitability, no contamination to the packaging machine, and good transparency, low-temperature heat sealability, and scratch resistance. It is suitable for automatic packaging and can be widely used as a film for overlapping packaging such as food, cigarettes and cassette tapes.
[0030]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further in detail, this invention does not receive a restriction | limiting in particular by the following Examples.
In addition, the detailed description of this invention and the measured value of each item in an Example were measured with the following method.
(1) MFR: Measured according to ASTM-D-1238 using 230 ° C. and a 2.16 kg load.
(2) Haze (unit%): Measured according to ASTM-D-1003.
(3) Packing suitability: The following evaluation was performed by packaging cigarettes at a speed of 400 pcs / min using a packaging machine made by Tokyo Automatic Machinery.
(I) Heat-sealing property: After packaging, the degree of adhesion of the cigarette bottom-sealed seal portion was evaluated.
(Ii) Contamination of the packaging machine: The film was applied to the packaging machine up to a length of 2,000 m, and the degree of the amount of powder adhering to the packaging machine was visually evaluated according to the following criteria (3 ranks).
1: No powder is generated.
2: A small amount of powder is observed.
3: Very much generation of powder.
(4) Scratch resistance: The tobacco after packaging was observed, and the degree was visually evaluated according to the following criteria (3 ranks).
1: No scratches are generated.
2: Generation of scratches is observed.
3: Many scratches are observed.
[0031]
Example 1
As a base material layer, MFR is 2.5 g / 10min. A mixture comprising 95 parts by weight of crystalline polypropylene homopolymer powder with 99% I, 5 parts by weight of hydrogenated terpene resin, and 0.9 parts by weight of a fatty acid ester of polyoxyethylene alkylamine was used. On the other hand, as the component (A), the propylene / ethylene / butene-1 random copolymer resin 85 parts by weight as the component (A) has an ethylene content of 2% by weight, a butene-1 content of 12% by weight, and an MFR of 5.5 g / 10 min. In addition, 15 parts by weight of a butene-1 / propylene random copolymer resin is blended, and methacrylic acid / methyl methacrylate / trimethylol trimethacrylate is used as a component (B) in a weight ratio of 10/80/10. Then, 0.3 parts by weight of spherical polymer particles having a volume average particle diameter of 1.8 μm obtained by an emulsion polymerization method and polypropylene modified with maleic anhydride as a component (C) (Sanyo Kasei) 4 parts by weight of Umex 1001 (acid value: 26 mgKOH / g) manufactured by Kogyo Co., Ltd., and 0.5 weight of silicone oil having a viscosity of 10,000 centistokes Resin composition obtained by adding (hereinafter abbreviated as α-layer resin.) Was used. As a surface layer on the other side, 100 parts by weight of the propylene / ethylene / butene-1 random copolymer resin of the α layer resin, 0.3 parts by weight of the same component (B) as the α layer resin, and a component (C ) A resin composition containing 4 parts by weight (hereinafter abbreviated as β layer resin) was used.
[0032]
Using the three-layer die from the 115 mm diameter, 20 mm diameter, and 30 mm diameter extruders, the α layer resin / base material layer / β layer, respectively, the crystalline polypropylene mixture of the base material layer and the α layer resin and β layer resin. Resin: Extruded to form a laminated sheet having a three-layer structure having a thickness of 0.05 mm / 1 mm / 0.05 mm. The laminated sheet is continuously stretched 5 times in the longitudinal direction at a temperature of 115 ° C. by utilizing the difference in the peripheral speed of the roll, and then stretched in a tenter oven at a temperature of 168 ° C. Manufactured. The thickness constitution of this film was 0.9 μm / 20 μm / 1.1 μm. After the corona discharge treatment was performed on the surface side of the β-layer resin of the obtained biaxially stretched multilayer film, cigarette packaging was performed so that the corona discharge treatment surface was on the inside. The results are shown in Table 1.
[0033]
Example 2
Using 85 parts by weight of propylene / ethylene random copolymer powder having an MFR of 5.0 g / 10 min, methacrylic acid / methyl methacrylate / trimethylol triacrylate in a weight ratio of 5/87/8, 10 parts by weight of true spherical crosslinked polymer fine particles having a volume average particle diameter of 2.2 μm obtained by emulsion polymerization method, and Umex 1001 (acid value: 26 mgKOH / g) 5 manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd. as an acid-modified polyolefin resin 100 parts by weight of a resin composition consisting of 100 parts by weight of Henschel 0.1 parts by weight of calcium stearate, 0.2 parts by weight of BHT (2,6-ditertiary butylhydroxytoluene), and 0.05 parts by weight of Irganox 1010 manufactured by Ciba Geigy After mixing with a mixer, master batch pellets granulated with a 45 mm extruder Form was.
Next, a propylene / ethylene random copolymer resin having an ethylene content of 5% by weight and an MFR of 6.0 g / 10 min as the component (A) of the surface layer (α resin layer) was applied to the same base material layer used in Example 1. Except for mixing 2.5 parts by weight of the above masterbatch with 97.5 parts by weight (equivalent to 0.25 parts by weight of component (B) and 0.125 parts by weight of component (C)), all the same as Example 1 Then, a biaxially stretched multilayer film was produced and tobacco packaging was carried out. The results are shown in Table 1.
[0034]
Comparative Example 1
As the crosslinkable polymer fine particles used in Example 1, fine particles having a volume average particle size of 3.0 μm obtained by changing the monomer ratio to methyl methacrylate / trimethylolpropane trimethacrylate (weight ratio): 75/25 were used. Except for the above, a biaxially stretched multilayer film was produced in the same manner as in Example 1, and tobacco packaging was performed. The results are shown in Table 1.
[0035]
[Table 1]
[0036]
【The invention's effect】
The biaxially stretched multilayer film of the present invention is blended with a specific amount of cross-linked polymer fine particles having a specific structure, and by laminating a surface layer containing a specific amount of acid-modified polyolefin, transparency and low temperature heat sealability. A biaxially oriented multilayer film that has good scratch resistance, is suitable for high-speed automatic packaging, and does not cause the added fine particles to fall off and contaminate the packaging machine even after long-term high-speed automatic packaging. It is a very useful film.
Claims (3)
(A)プロピレン系ランダム共重合体100重量部
(B)(i):ポリマー鎖内にカルボキシル基を含有するラジカル重合性モノマーユニット5〜20重量%と、(ii):(i)以外のラジカル重合性モノマーユニット60〜94重量%と、(iii):架橋モノマーユニット1〜20重量%を含む共重合体であって、体積平均粒径0.7〜3μmの架橋ポリマー微粒子0.05〜1.0重量部
(C)JIS K0070で規定される酸価が1.0〜100mgKOH/gの酸変性ポリオレフィン系樹脂0.01〜5重量部A layer comprising a composition containing the following components (A), (B) and (C) is laminated on at least one surface of a crystalline propylene polymer or a base material layer containing these as a main component: Axial stretched multilayer film.
(A) 100 parts by weight of a propylene random copolymer (B) (i): 5-20 % by weight of a radical polymerizable monomer unit containing a carboxyl group in the polymer chain, and (ii): radicals other than (i) A copolymer containing 60 to 94 % by weight of polymerizable monomer units and (iii): 1 to 20% by weight of crosslinked monomer units, and 0.05 to 1 crosslinked polymer fine particles having a volume average particle size of 0.7 to 3 μm. 0.0 part by weight (C) 0.01 to 5 parts by weight of an acid-modified polyolefin resin having an acid value of 1.0 to 100 mgKOH / g as defined by JIS K0070
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