JP4139793B2 - 輝炎バーナ - Google Patents
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- Pre-Mixing And Non-Premixing Gas Burner (AREA)
Description
つまり、ガス供給筒の軸心方向に沿う軸心方向視(以下、ガス供給筒軸心方向視と記載する場合がある)にてガス供給筒の外周部に位置する環状の一次空気吐出口から一次燃焼用空気を吐出すると共に、ガス供給筒軸心方向視にて一次空気吐出口の外側に位置する環状の二次空気吐出口から旋回する状態で二次燃焼用空気を吐出することにより、二次燃焼用空気がその旋回中心側に流動するのを抑制して、ガス噴出部から噴出されたガス燃料と燃焼用空気との混合を緩やかに行わせるようにして、炭素粒を発生させながら燃焼させることにより輝炎が形成されるようにするものである。
第1特徴構成は、前記ガス噴出部が、前記一次空気吐出口から吐出される一次燃焼用空気の流動域にその一次燃焼用空気の流動方向に沿わせてガス燃料を噴出する直進状ガス噴出部と、前記二次空気吐出口から吐出される二次燃焼用空気の流動域に対してガス燃料を放射状に噴出する放射状ガス噴出部とを備えて構成され、
前記放射状ガス噴出部が、前記ガス供給筒の周壁から突出する状態で周方向に分散させて設けられた複数の放射噴出用ガスノズルにて構成され、
前記放射噴出用ガスノズルが、前記軸心方向視にて、先端の噴出口が前記一次空気吐出口の外周縁と重なる又は前記一次空気吐出口の外周縁よりも外側に位置するように設けられている点を特徴とする。
従って、輝炎の発生率を向上させ得る輝炎バーナを提供することができるようになった。
前記一次空気吐出口から吐出される一次燃焼用空気の流速が前記二次空気吐出口から吐出される二次燃焼用空気の流速よりも速くなるように構成されている点を特徴とする。
つまり、環状の一次空気吐出口から、一次燃焼用空気を二次空気吐出口からの二次燃焼用空気よりも速い流速にて高速で吐出させ、そのように高速で吐出されて高速で流動する一次燃焼用空気の流動方向に沿わせて、直線状ガス噴出部からガス燃料を直線状に噴出することにより、その直線状ガス噴出部から噴出されたガス燃料と一次燃焼用空気との混合を一段と緩やかに行わせることが可能となる。
そして、一段と緩やかに互いに混合しつつ流動する直進状ガス噴出部からのガス燃料流及び一次空気吐出口からの一次燃焼用空気流の周囲を覆う状態で、放射状ガス噴出部からのガス燃料が二次空気吐出口からの二次燃焼用空気にて徐々に燃焼しつつその二次燃焼用空気と共に旋回状態で流動することから、炭素粒を一段と効率良く発生させて、輝炎の発生率を向上させることが可能となる。
そして、一次空気吐出口から一次燃焼用空気を二次空気吐出口からの二次燃焼用空気よりも速い流速にて吐出させることから、一次空気吐出口の径を小さくすることが可能となり、輝炎バーナのコンパクト化を図ることが可能となる。
そして、このように、加熱炉において輝炎バーナを液体燃料用輝炎バーナからガス燃料用輝炎バーナに変更する場合、液体燃料用輝炎バーナを設けるために炉壁に設けていたバーナ設置用の開口部は小径であることから、ガス燃料用輝炎バーナを狭いスペースに設置可能なように構成する必要がある。
従って、コンパクト化を図りながら、更に輝炎の発生率を向上させ得る輝炎バーナを提供することができるようになった。又、輝炎の発生率を向上させながら、液体燃料を燃料とする輝炎バーナを設けていた狭いスペースにも設置可能なガス燃料を燃料とする輝炎バーナを提供することができるようになった。
前記直進状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量と前記放射状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量との比が、2:8〜5:5の範囲に設定されている点を特徴とする。
例えば、輝炎バーナを設置する対象の加熱炉の幅が広くなるほど、直進対放射ガス噴出比を直進状ガス噴出部からの噴出量の比率が小さい比に設定し、輝炎バーナを設置する対象の加熱炉の幅が狭くなるほど、直進対放射ガス噴出比を直進状ガス噴出部からの噴出量の比率が大きい比に設定する形態で、直進対放射ガス噴出比を2:8〜5:5の範囲で設定することにより、輝炎の発生率を向上しながら、火炎を設置対象の加熱炉の形状に適合した形状に形成することが可能となる。
従って、直進対放射ガス噴出比を2:8〜5:5の範囲に設定することにより、輝炎の発生率を一層向上させながら、火炎を所定の形状に形成することができるようになった。
前記直進状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量と前記放射状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量との比を調節するガス噴出比率調節手段が設けられている点を特徴とする。
例えば、直進対放射ガス噴出比を直進状ガス噴出部からの噴出量の比率が小さくなるように変更調節して、形成される火炎の形状を幅が広くなるように、換言すれば、長さが短くなるように変更調節すると、炉内の手前側の加熱温度が高くなるように、炉内の加熱温度分布を変更することが可能となり、逆に、直進対放射ガス噴出比を直進状ガス噴出部からの噴出量の比率が大きくなるように変更調節して、形成される火炎の形状を幅が狭くなるように、換言すれば、長さが長くなるように変更調節すると、炉内の奥側の加熱温度が高くなるように、炉内の加熱温度分布を変更することが可能となる。
従って、輝炎の発生率を一層向上させながら、火炎の形状を変更自在なようにすることができるようになった。
前記一次空気吐出口からの一次燃焼用空気の吐出量と前記二次空気吐出口からの二次燃焼用空気の吐出量との比が、5:95〜20:80の範囲に設定されている点を特徴とする。
従って、一次対二次空気吐出比を5:95〜20:80の範囲に設定することにより、輝炎の発生率を一層向上させることができるようになった。
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
輝炎バーナBは、例えば、図7及び図8に示すように、水ガラスを溶解するガラス溶解炉30の加熱用として用いる。この水ガラスの溶解温度は1000〜1300°Cであるので、輝炎バーナBにより、溶解対象の水ガラスを溶解可能なように1000〜1300°C程度に加熱する。
輝炎バーナBは、ガス燃料及び燃焼用空気を溶解槽32の上方に対して横方向に噴出するように、一側壁33に形成したバーナ設置用開口部1に保持して設け、天井壁34における輝炎バーナBの側とは反対側の端部に排気口36を設けると共に、その排気口36に排気路37を接続して、輝炎バーナBにより溶解槽32の上方に輝炎の発生率が高い火炎Fを横向きに形成し、その燃焼排ガスを排気口36から排気路37を通じて排出するようにしてある。
つまり、両側の投入口38からガラス原料を溶解槽32に投入して、そのガラス原料を、取り出し口39の側に向かって流動させながら溶融させ、取り出し口39を通じて、清浄な溶融ガラスを取り出すように構成してある。
バーナ本体Mは、先端側にガス噴出部Nを備えた円筒状のガス供給筒5、一次燃焼用空気Aを通流させる円筒状の燃焼筒6、及び、二次燃焼用空気Aを導入する円筒状の風箱7を、内側からガス供給筒5、燃焼筒6、風箱7の順に並べて同心状に配設した状態で一体的に組み付けて構成してある。
前記ガス供給筒5は、円筒状の外筒部5gと、外筒部5gの両端から突出した状態でその外筒部5gの内側にそれと同心状に位置する内筒部5nとを備えて構成し、外筒部5gの両端、及び、内筒部5nの両端を閉塞してある。
そして、その燃焼筒6を、その先端がガス供給筒軸心方向にてガス供給筒5の外筒部5gの先端と内筒部5nの先端との間に位置し且つその後端がガス供給筒5の外筒部5gの後端よりも引退して位置する状態で、ガス供給筒5の外側にそれと同心状に設け、燃焼筒6の後端を閉塞してある。
そして、前記ガス供給筒5の内筒部5nにおける外筒部5gからの突出部分と前記燃焼筒6の先細り部6tの先端の開口縁とにより環状の一次空気吐出口8を形成し、前記燃焼筒6の先端部と前記バーナ設置用開口部1の内周面とにより環状の二次空気吐出口9を形成するように構成してある。
この二次旋回羽根10は、図3にも示すように、二次空気吐出口9の周方向に沿って分散する複数の羽根体10wを備えて、二次空気吐出口9から吐出される二次燃焼用空気Aを旋回させように構成してあり、その二次旋回羽根10の羽根体10w夫々が二次空気吐出口9の径方向視にてその二次空気吐出口9の軸心、即ち、ガス供給筒軸心Pに対してその周方向一方側に傾斜する傾斜角度αを、例えば20〜40°の範囲に設定してある。
そして、4本の放射噴出用ガスノズル12により、ガス燃料Gを、一次空気吐出口8から吐出される一次燃焼用空気Aとの混合を極力抑制する状態で、二次空気吐出口9から旋回状態で吐出される二次燃焼用空気Aの流動域に対して放射状に噴出するように構成してある。
又、前記送風機3にて総合燃焼用空気吐出量を調節する状態で、一次空気調節用ダンパ22及び二次空気調節用ダンパ23にて一次対二次空気吐出比を調節するようになっている。ちなみに、一次対二次空気吐出比は、5:95〜20:80の範囲に調節するようになっている。
又、直進噴出用ガスノズル11及び放射噴出用ガスノズル12夫々から噴出されるガス燃料Gの流速は、30〜40m/secの範囲で、一次空気吐出口8から吐出される一次燃焼用空気Aの流速及び二次空気吐出口9から吐出される二次燃焼用空気Aの流速とは異なる流速に設定してある。
環状の一次空気吐出口8から、一次燃焼用空気Aが直進状にガス供給筒軸心方向に沿って吐出され、4本の直進噴出用ガスノズル11から、ガス燃料Gが環状の一次空気吐出口8から吐出される一次燃焼用空気Aの流動域にその一次燃焼用空気Aの流動方向に沿わせて直進状に噴出され、環状の二次空気吐出口9から、二次燃焼用空気Aが一次空気吐出口8から吐出された一次燃焼用空気流Aの外周部を旋回する状態でガス供給筒軸心方向に沿って吐出され、4本の放射噴出用ガスノズル12から、ガス燃料Gが一次空気吐出口8から吐出される一次燃焼用空気Aとの混合が極力抑制される状態で、二次空気吐出口9から旋回状態で吐出される二次燃焼用空気Aの流動域に対して放射状に噴出される。
例えば、直進対放射ガス噴出比を4本の直進噴出用ガスノズル11からの噴出量の比率が小さくなるように変更調節すると、形成される火炎Fの形状を幅が広くなるように変更調節することができ、逆に、直進対放射ガス噴出比を4本の直進噴出用ガスノズル11からの噴出量の比率が大きくなるように変更調節すると、形成される火炎Fの形状を幅が狭くなるように変更調節することができる。
以下、図面に基づいて、第2実施形態を説明する。
図4及び図5に示すように、第2実施形態は、前記一次空気吐出口8から吐出される一次燃焼用空気Aを旋回させる一次旋回羽根24を設けた以外は、第1実施形態と同様に構成してあるので、以下では主として第1実施形態と異なる構成を主として説明して、第1実施形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、説明を省略する。
図6に示すように、一次旋回羽根24の羽根体24w夫々が一次空気吐出口8の径方向視にてその一次空気吐出口8の軸心、即ち、ガス供給筒軸心Pに対してその周方向一方側に傾斜する傾斜角度αを、0°よりも大きく且つ5°以下の範囲内に設定するように構成してある。
次に別実施形態を説明する。
(イ) 直進噴射用ガスノズル11及び放射噴出用ガスノズル12夫々の設置本数は、上記の各実施形態において例示した4本に限定されるものではない。
但し、直進噴射用ガスノズル11は1本でも良いが、放射噴出用ガスノズル12は複数本設ける必要がある。
又、直進噴射用ガスノズル11と放射噴出用ガスノズル12とで設置本数を異ならせても良い。
又、上記の各実施形態においては、一次空気調節用ダンパ22及び二次空気調節用ダンパ23を設けて一次対二次空気吐出比を調節自在なように構成する場合について例示したが、一次空気調節用ダンパ22及び二次空気調節用ダンパ23を省略して、一次対二次空気吐出比を固定的に設定するように構成しても良い。この場合、輝炎の発生率を向上させるには、一次対二次空気吐出比を5:95〜20:80の範囲に設定するのが好ましい。
8 一次空気吐出口
9 二次空気吐出口
10 二次旋回手段
11 直進状ガス噴出部
12 放射状ガス噴出部
18 ガス噴出比率調節手段
N ガス噴出部
Claims (5)
- 先端側にガス噴出部を備えたガス供給筒の外周部に、そのガス供給筒の軸心方向に沿う軸心方向視にて、環状の一次空気吐出口及び環状の二次空気吐出口が前記一次空気吐出口が内側に位置する状態で設けられ、前記二次空気吐出口から吐出される二次燃焼用空気を旋回させる二次旋回手段が設けられて、前記ガス噴出部から噴出されるガス燃料を輝炎を形成する状態で燃焼させるように構成された輝炎バーナであって、
前記ガス噴出部が、前記一次空気吐出口から吐出される一次燃焼用空気の流動域にその一次燃焼用空気の流動方向に沿わせてガス燃料を噴出する直進状ガス噴出部と、前記二次空気吐出口から吐出される二次燃焼用空気の流動域に対してガス燃料を放射状に噴出する放射状ガス噴出部とを備えて構成され、
前記放射状ガス噴出部が、前記ガス供給筒の周壁から突出する状態で周方向に分散させて設けられた複数の放射噴出用ガスノズルにて構成され、
前記放射噴出用ガスノズルが、前記軸心方向視にて、先端の噴出口が前記一次空気吐出口の外周縁と重なる又は前記一次空気吐出口の外周縁よりも外側に位置するように設けられている輝炎バーナ。 - 前記一次空気吐出口から吐出される一次燃焼用空気の流速が前記二次空気吐出口から吐出される二次燃焼用空気の流速よりも速くなるように構成されている請求項1記載の輝炎バーナ。
- 前記直進状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量と前記放射状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量との比が、2:8〜5:5の範囲に設定されている請求項1又は2記載の輝炎バーナ。
- 前記直進状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量と前記放射状ガス噴出部からのガス燃料の噴出量との比を調節するガス噴出比率調節手段が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の輝炎バーナ。
- 前記一次空気吐出口からの一次燃焼用空気の吐出量と前記二次空気吐出口からの二次燃焼用空気の吐出量との比が、5:95〜20:80の範囲に設定されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の輝炎バーナ。
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