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JP4138733B2 - グリップヒータ制御装置及び制御方法 - Google Patents

グリップヒータ制御装置及び制御方法 Download PDF

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

本発明は、二輪車、スノーモービル、水上バイク及び三輪バギー、船外機等のステアリングハンドルに設けられるグリップヒータの通電量を制御するグリップヒータ制御装置及び制御方法に関する。
二輪車(自動二輪車、自転車及び原動機付き自転車等)、スノーモービル、水上バイク及び三輪バギー等の車両のステアリングハンドルの左右のハンドルグリップの内部にニクロム線又は銅箔等のヒータを設け、電源部からヒータへ通電することによりハンドルグリップを加温し、冬季又は寒冷地において運転者が快適に運転することのできるグリップヒータ制御装置が開発されている。
ヒータの発熱量は気温や運転者の感覚に応じて調整可能であることが好ましいことから、ヒータの通電量を調整するための回転式のポテンショメータ(又はボリューム)を備えるグリップヒータ制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなグリップヒータ制御装置によれば、運転者がポテンショメータを操作することにより、ヒータの発熱量を任意に調整することができて好適である。また、このポテンショメータはハンドルグリップの近傍に設けられていると、操作が容易で好適である。
特許第3231247号公報
自動二輪車等では、ヒータにより加温された空気の放散を抑制するとともに、風を遮る目的でンドルグリップをブレーキレバーやクラッチレバーとともに覆うハンドルカバーが設けられることがある。
ところで、ハンドルカバーが設けられていると、ハンドルの近傍に備えられたポテンショメータがハンドルグリップとともにハンドルカバーに覆われることとなり、ポテンショメータの操作が面倒である。
また、ポテンショメータは回転式であることから2本の指(例えば、親指と人差し指)で操作する必要がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、電源部からの通電量を容易に制御することができるグリップヒータ制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係るグリップヒータ制御装置は、エンジンを備える車両のステアリングハンドルに設けられたグリップヒータに対して、電源部からの通電量を制御するグリップヒータ制御装置において、前記車両の運転者が操作可能な1つのモーメンタリスイッチと、前記モーメンタリスイッチの操作回数に応じて、前記通電量を少なくとも3つのレベルにサイクリックに変更する通電量制御部と、を有し、イグニッションスイッチをオンにした初期状態時には、前記通電量は0となり、前記通電量が0の時に前記モーメンタリスイッチを1回操作したときには、前記通電量は最大値となり、前記モーメンタリスイッチを押す毎に、順に、1以上の中間レベルの通電量及び0になることを特徴とする。
また、本発明に係るグリップヒータ制御方法は、エンジンを備える車両のステアリングハンドルに設けられたグリップヒータに対して、電源部からの通電量を制御するグリップヒータ制御方法において、前記車両の運転者が操作可能な1つのモーメンタリスイッチを用い、前記モーメンタリスイッチの操作回数に応じて、前記通電量を少なくとも3つのレベルにサイクリックに変更し、イグニッションスイッチをオンにした初期状態時には、前記通電量は0となり、前記通電量が0の時に前記モーメンタリスイッチを1回操作したときには、前記通電量は最大値となり、前記モーメンタリスイッチを押す毎に、順に、1以上の中間レベルの通電量及び0になることを特徴とする。
このように、1つのモーメンタリスイッチを設け、該モーメンタリスイッチの操作回数に応じて、通電量を少なくとも3つのレベルにサイクリックに変更することにより、グリップヒータに対する電源部からの通電量を容易に制御することができる。この場合、通電量のレベルの1つには通電量0のオフ状態を含むようにしてもよい。
また、これにより、イグニッションスイッチをオンにした初期状態時には、運転者の意思に反してグリップヒータに対する通電が開始されることがない。しかも、初期状態時にモーメンタリスイッチを1回操作したときには、通電量が最大値となるようにすることにより、簡便な操作でハンドルグリップを急速に加温することができる。
また、前記通電量制御部により表示制御され、前記通電量を示すインジケータを有すると、運転者は通電量を容易に確認可能である。
前記モーメンタリスイッチと前記インジケータは、スピードメータと一方のハンドルグリップとの間に配置された1つのユニット上に設けられ、前記モーメンタリスイッチは前記インジケータよりも前記ハンドルグリップに近い位置に設けられているとよい。これにより、モーメンタリスイッチに指が届きやすくなり操作が容易になるとともに、操作中にインジケータを覆ってしまうことがない。また、インジケータはスピードメータにより近い位置に配置され、視認性が一層向上する。
前記インジケータは前記レベルの段階数よりも少ない発光素子からなり、前記発光素子を個別に消灯、完全点灯及び中間輝度点灯させることにより前記レベルを示すようにしてもよい。これにより、発光素子の数を抑制することができ、ユニットの低廉化、小型化及びインジケータの省電力化を図ることができる。
この場合、前記インジケータは、一列に並んだ発光素子からなり、前記発光素子を前記レベルに応じて端部から順に中間輝度点灯又は完全点灯させるとよい。これにより、中間輝度点灯又は完全点灯の発光素子が連続的に並んでいる数により運転者はレベルを直感的に把握することが可能となる。
前記発光素子は3個であると、完全点灯及び中間輝度点灯を用いて7段階のレベルを示すことができ、実用上十分な段階のレベルを識別表示可能である。
さらに、前記通電量制御部は、前記電源部の電源電圧を検出する電圧監視部を備え、前記電源電圧が所定閾値以下であるときに前記通電量を0にするとよい。
この場合、前記電源電圧が所定閾値以上に復帰したときに、その時点の前記レベルに対応した通電量となるように前記グリップヒータに対する通電を自動的に再開させるとよい。
前記通電量制御部により表示制御されるインジケータを有し、前記通電量制御部は、前記電源電圧が所定閾値を超えるときには、前記インジケータを連続的に点灯又は消灯させて前記通電量を示し、前記電源電圧が所定閾値以下であるときには前記インジケータの少なくとも1部を点滅させるとよい。これにより、運転者は、電源電圧の低下によりグリップヒータに対する通電が停止していることを容易に認識することができる。また、インジケータを通電量の表示と、電源電圧低下の表示とに兼用可能である。
前記通電量制御部により表示制御されるインジケータを有し、前記通電量制御部は、前記モーメンタリスイッチの1回のオン時間が所定時間未満であるときには、前記通電量を変更するとともに、前記インジケータを連続的に点灯又は消灯させて前記通電量を示し、前記モーメンタリスイッチの1回のオン時間が所定時間以上であるときには、前記インジケータの少なくとも1部を点滅させるとよい。これにより、運転者は、スイッチの異常を容易に認識することができる。また、インジケータを通電量の表示と、スイッチの異常の表示とに兼用可能である。
前記レベルの段階数は3〜7段階であると、通電量の調整が可能であり、しかもスイッチ操作が繁雑となることがない。
また、イグニッションスイッチをオンにした後の所定時間内には、電源電圧が安定しないことがあるため、前記モーメンタリスイッチの操作を無効にするマスク処理を行うとよい。
前記モーメンタリスイッチの入力処理でサンプリングバッファに格納されたパラメータの値が所定回のオフ状態から所定回のオン状態に移行したときに、前記通電量を変更してもよい。
前記モーメンタリスイッチのオン状態が所定時間に達したとき、該モーメンタリスイッチが故障と判断し、所定の故障対応処理をしてもよい。
本発明に係るグリップヒータ制御装置及び制御方法によれば、1つのモーメンタリスイッチを設け、該モーメンタリスイッチの操作回数に応じて、通電量を0を含む少なくとも3つのレベルにサイクリックに変更することにより、グリップヒータに対する電源部からの通電量を容易に制御することができる。
以下、本発明に係るグリップヒータ制御装置及び制御方法について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図18を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、「左」及び「右」の表記はシート32(図1参照)に着座した運転者からみた方向とし、「前方」の表記は自動二輪車12(図1参照)の進行方向、「後」の表記はその逆方向とする。
図1に示すように、本実施の形態に係るグリップヒータ制御装置10は、自動二輪車(車両)12におけるステアリングハンドル14のうち左ハンドル16aの近傍に備えられており、左ハンドル16aのハンドルグリップ18a及び右ハンドル16bのハンドルグリップ18bに設けられたグリップヒータ52(図3参照)の通電量を制御する。
自動二輪車12は、前輪を懸架するフロントフォーク20が車体フレームに回動自在に支承されており、該フロントフォーク20の間でその上部にはヘッドランプ22、ウィンカーランプ24a、24bが取り付けられており、上端部にはスピードメータ等のメータ26及び前記ステアリングハンドル14が取り付けられている。左ハンドル16aにはクラッチレバー28が設けられ、右ハンドル16bにはブレーキレバー30が設けられている。また、運転者が着座するシート32の下には12V仕様のバッテリ(電源部)34が設けられている。
図2に示すように、グリップヒータ制御装置10は、1つのユニット形式に構成されており、枠体が樹脂製で箱形の本体40と、該本体40の側面から延在するケーブル42とからなり、本体40は裏面に設けられた取付ねじ穴を用いて左ハンドル16aの近傍に取り付けられる。本体40の上面には、左寄りに設けられたモーメンタリ式のスイッチ44と、右寄りに設けられた3つの発光ダイオードLED1、LED2及びLED3からなるインジケータ45を備える。これらのスイッチ44、発光ダイオードLED1、LED2及びLED3は、実際上は本体40の内部に設けられた基板上に実装されており、本体40の上面には防水性のラバーシートの一部がスイッチ44の操作部となるとともに、LED1、LED2及びLED3の導光部となっている。スイッチ44は、操作部が突出している形のものに限らず、平面上のシートを介して内部スイッチを操作する型や、メンブレン型等他の型のスイッチでもよい。
3つの発光ダイオードLED1、LED2及びLED3は縦一列に並んで配列されており、LED1の近傍には「HIGH」を簡略的に表した「HI」という文字が印刷されており、LED3の近傍には「LOW」を簡略的に表した「LO」という文字が印刷されている。
ケーブル42の先端は3本のハーネスに分岐しており、それぞれ電源端子46a、グランド端子46b及びヒータ端子46cが設けられている。
前記のとおり、グリップヒータ制御装置10は左ハンドル16aに設けられ、しかもスイッチ44は本体40の上面において左寄りに設けられていることから、例えば、左の親指でスイッチ44を操作しやすい。基本的には、スイッチ44は1本の指だけで操作可能であり、その操作はスイッチ44を押圧するという簡便な操作である。つまり、ポテンショメータ等のように2本の指で摘んだり回転させるという必要がない。
また、スイッチ44を操作するとき、左手がインジケータとしての発光ダイオードLED1、LED2及びLED3を覆うことがなく、該発光ダイオードLED1、LED2及びLED3の状態を確認しやすい。発光ダイオードLED1、LED2及びLED3は、本体40の上面において右寄りに設けられていることからメータ26に近くなる。本体40は左ハンドルグリップ18aの右端部に接するように設けられており、且つケーブル42は本体40の右側面から延出しているため、ケーブル42が左ハンドルグリップ18aにかかることがない。さらに、グリップヒータ制御装置10にはスイッチ44以外の操作部がないことから、操作が容易である。グリップヒータ制御装置10の操作については後述する。
図3に示すように、左ハンドル16aに設けられたハンドルグリップ18aは、円筒状のグリップ本体50と、該グリップ本体50の内部に設けられたグリップヒータ52と、一端の端部キャップ54と、他端の上部に設けられるケーブル引き出し部56と、該ケーブル引き出し部56から後方に向かって引き出されているケーブル58とを有する。ケーブル引き出し部56は、ハンドルグリップ18aの端部において、前方から上方に向かって次第に外径方向に突出する形状となっており、その上方の端面から前記ケーブル58が引き出されている。
ケーブル58の端部は2本のハーネス59a、59bに分岐しており、それぞれ端子60a及び60bが設けられている。2本のハーネス59a、59bの他端は、グリップ本体50の内部において前記グリップヒータ52の発熱体62に電気的に接続されている。
図4に示すように、グリップ本体50の内部には、コア64が設けられており、該コア64の両端前方に設けられたアンカー66にグリップヒータ52の孔67が係合して位置決めされている。コア64の一端には前記端部キャップ54が取り付けられ、他端には2つの樹脂ガイド68a及び68bが取り付けられる。樹脂ガイド68a、68bはケーブル引き出し部56(図3参照)の内部基部を構成するとともに、ケーブル58の保護及び案内作用を持つ。なお、図4ではハンドルグリップ18aのゴム部を省略して図示しており、実際には、コア64、グリップヒータ52、端部キャップ54、樹脂ガイド68a、68b、ケーブル58を組み立てた後にゴム成形してハンドルグリップ18aが構成される。
グリップヒータ52は、前記発熱体62を2枚のPET(PolyEthylene Terephthalate resin)被膜で挟んで構成されたフィルム状の横長形状であって、コア64の前方に巻き付け固定される。グリップヒータ52はコア64の前方のみを覆うこととなるが、運転者がハンドルグリップ18aを握る際には指先は前方を把持するので、この指先を重点的に加温することができる。指先は特に寒さに敏感であり、しかも前方から風を受けて冷えやすいが、コア64の前方に設けられたグリップヒータ52によって適切に加温される。
グリップヒータ52の発熱体62は1本の細長いステンレス鋼箔であり、途中で交差又は重複することなくグリップヒータ52の略前面にわたり配設されている。発熱体62の両端部はケーブル引き出し部56の近くに配設されており、それぞれハーネス59a及び59bの端部と電気的に接続されている。
また、ハンドルグリップ18bは、ハンドルグリップ18aと同様に、グリップヒータ52が前方に配置されるように取り付けられており、指先を重点的に加温することができる。
ハンドルグリップ18a及び18bの取り付け向きは調整可能となっている。
なお、図3に示すように、左ハンドル16aに設けられたハンドルグリップ18aでは、ケーブル引き出し部56が上方に配置されるが、ハンドルグリップ18aはアクセル操作のように回転させることがないため好都合である。
図5に示すように、イグニッションスイッチ70の入力端子は、メインヒューズ72を介してバッテリ34の正極部に接続されるとともに、整流回路74を介して交流発電機(電源部)76に接続されている。交流発電機76は図示しないエンジンにより回転されて交流発電を行い、整流回路74により直流に整流された電力をイグニッションスイッチ70に給電可能であるとともに、バッテリ34を充電することができる。
バッテリ34の負極部は、グランドラインGを介して前記グランド端子46bに接続されている。グランドラインGの一部には車体フレームを兼用してもよい。
イグニッションスイッチ70の出力端子はサブヒューズ78を介して前記電源端子46aに接続されるとともに、左ハンドル16aの一方の端子60aに接続され、左ハンドル16aの他方の端子60bは右ハンドル16bの一方の端子60cに接続されている。つまり、左ハンドル16aのグリップヒータ52と右ハンドル16bのグリップヒータ52は直列に接続されている。右ハンドル16bの他方の端子60dは、ヒータ端子46cに接続されている。
図5から明らかなように、グリップヒータ制御装置10は、イグニッションスイッチ70がオンとなった後、エンジン稼動前までは、バッテリ34から電源電圧V0の電力が給電され、エンジン稼動後には、バッテリ34と交流発電機76とから電源電圧V0の電力が給電される。電源電圧V0はバッテリ34の充電状態及び交流発電機76の稼動状態に応じて変動しうる。
本体40は、主制御部としてのCPU(Central Processing Unit、通電量制御部)80と、水晶82aを発振させてCPU80に制御クロックを供給する発振回路82と、CPU80の動作を監視するWDT(Watch Dog Timer)84と、前記スイッチ44の入力インターフェース回路86と、電源電圧V0を調べるための電源電圧監視回路88と、IC電源を生成するレギュレータ90とを有する。CPU80としては、例えば、ワンチップマイコンを用いることができる。
また、本体40は、グリップヒータ52に対する電流出力部としてのNPN型の電界効果トランジスタ92と、LED1、LED2及びLED3を点灯させるトランジスタ94a、94b及び94cとを有する。
WDT84は、CPU80の出力ポートP5から定期的に出力されるパルスを監視し、CPU80の異常動作時で該パルスが所定時間以上発生しないときにCPU80のリセットポートであるP10に所定の信号を供給してCPU80をリセットする。
入力インターフェース回路86は、スイッチ44の一方の端子とIC電源との間に挿入されているプルアップ抵抗96と、スイッチ44の信号を安定化させるフィルタ部98とを有し、CPU80の入力ポートであるP7に接続されている。
電源電圧監視回路88は、電源電圧V0を分圧する分圧抵抗部100と、IC電源よりも過大な電圧が印加されることを防止する保護ダイオード102と、信号を安定化させるフィルタ部104とを有し、CPU80のアナログ入力端子であるP6に接続されている。分圧抵抗部100は、保護ダイオード106を通過した電源電圧V0を1/5に分圧するように設定されており、分圧値Vbは次の(1)式で求められる。
Vb=(V0−0.64)/5 …(1)
ここで、0.64は、保護ダイオード106による電圧降下分である。例えば、電源電圧V0が12.8Vであるときには、(12.8−0.64)/5=2.43Vの分圧値Vbを生成し、電源電圧V0が12.0Vであるときには、(12.0−0.64)/5=2.27Vの分圧値Vbを生成する。
レギュレータ90は電源端子46aを介して供給される電圧を5VのIC電源に変換する。レギュレータ90は、保護ダイオード106によって保護されている。
LED1、LED2及びLED3の各アノード端子は、保護ダイオード108を介して電源電圧V0に接続されており、各カソード端子は電流制限抵抗110a、110b及び110cを介してトランジスタ94a、94b及び94cの各コレクタ端子に接続されている。トランジスタ94a、94b及び94cの各エミッタ端子はグランドに接続されエミッタ接地となっており、各ゲート端子はCPU80の出力ポートであるP1、P2及びP3にそれぞれ接続されている。従って、LED1、LED2及びLED3は、出力ポートP1、P2及びP3のオン・オフによって点灯・消灯の制御が可能である。また、出力ポートP1、P2及びP3のオン時間及びオフ時間を微小時間間隔で制御することにより、LED1、LED2及びLED3の発光輝度を制御可能である。
電界効果トランジスタ92のドレイン端子はヒータ端子46cを介してグリップヒータ52に接続されている。電界効果トランジスタ92のソース端子はグランドに接続される一方、保護ダイオード112を介してドレイン端子に接続されている。また、ゲート端子はCPU80の出力ポートであるP4に接続されている。従って、CPU80は出力ポートP4のオン・オフ制御を行うことにより、グリップヒータ52に対する通電のオン・オフ制御を行うことができる。また、出力ポートP4のオン時間及びオフ時間を微小時間間隔で制御することにより、グリップヒータ52の通電量を連続的に制御可能である。
CPU80の入出力ポートP8及びP9は、基板上のピン114及び116に接続されており、該ピン114及び116に所定の通信機器を接続することにより該通信機器とCPU80との間の相互通信が可能となる。このとき、所定の通信モードの設定を行うことにより、CPU80の不揮発性記録部(フラッシュメモリ等)にプログラムを書き込むことが可能であり、CPU80はこのプログラムを読み込み実行する。当然、CPU80の不揮発性記録部には、基板上に実装される前に予めプログラムを書き込んでおくことも可能である。
次に、このように構成されるグリップヒータ制御装置10を用いて、ハンドルグリップ18a及びハンドルグリップ18bに設けられた各グリップヒータ52の通電量を制御する制御方法について図6〜図18を参照しながら説明する。
図6、図7、図8、図9、図10、図11及び図15は、所定の記録部に記録されたプログラムに基づいてCPU80が行う制御処理である。また、特に断わらない限り表記したステップの番号順に実行されるものとする。
グリップヒータ制御装置10は、キーをイグニッションスイッチ70に差し込み回転させることによりバッテリ34から電力が供給されて、CPU80が動作を開始する。該CPU80は、記録部のプログラムを読み込み所定の開始アドレスに記録された部分から順にプログラム動作を実行し、基本的に図6に示すメインルーチンと図15に示すタイマルーチンが並列処理で実行される。
メインルーチンはタイマルーチンで設定されるメイン周期フラグFmainに基づいて10msec周期で実行され、タイマルーチンは所定のタイマ割り込みによって100μsec周期で実行される。また、図7〜図11に示す処理はメインルーチンから呼び出されるサブルーチン処理である。
以下、メインルーチン及び該メインルーチンから呼び出されるサブルーチンを説明し、その後にタイマルーチンについて説明する。
メインルーチンでは、図6のステップS1において、初期化処理のサブルーチン(図7参照)が実行される。
ステップS2において、メイン周期フラグFmainの値を調べ、Fmain=1であるときにはステップS3へ移り、Fmain=0であるときにはFmain=1となるまで待機する。上記のように、このメイン周期フラグFmainは10msec毎に「1」となるようにタイマルーチンで制御されている。
ステップS3(電圧監視部)において、電源電圧検出処理のサブルーチン(図8参照)が実行される。
ステップS4において、スイッチ入力処理のサブルーチン(図9参照)が実行される。
ステップS5において、グリップヒータ出力制御のサブルーチン(図10参照)が実行される。
ステップS6において、インジケータ出力制御のサブルーチン(図11参照)が実行される。
ステップS7において、周期フラグFmainをFmain←0としてリセットしステップS2へ戻る。
このようにして、メインルーチンではイグニッションスイッチ70がオンとなった後に、先ずステップS1の初期化処理を実行し、その後、周期フラグFmainの値を参照しながら10msec毎にステップS3〜S6の各サブルーチン処理を実行する。
次に、前記ステップS1の初期化処理のサブルーチンについて説明する。
図7に示すように、初期化処理のサブルーチンでは、先ずステップS101において、各時間計測カウンタを初期化する。つまり、メインルーチン制御カウンタCmain、オン状態継続時間カウンタCon、ヒータ周期カウンタCpwm、LED周期カウンタCL、マスク時間カウンタCmsk等の値を初期化する。
ステップS102において、電源電圧サンプリング値格納バッファを最大値で初期化する。
ステップS103において、8つのバッファのデータ合計値格納エリアを各バッファ最大値の合計値で初期化する。
ステップS102及びS103の処理によって、電源電圧サンプリング値格納バッファ及びその合計値を示すデータ合計格納エリアは最大値(8bitデータであればFFH)で初期化される。つまり、イグニッションスイッチ70をオンにしたとき、これらの値は最大値となることから、後の電源電圧検出処理(図6のステップS3)において、立ち上がり初期時にも電源電圧V0が低下していると判定することがない。
ステップS103の処理の後、初期化処理のサブルーチンを終了しメインルーチンへ戻る。
次に、前記ステップS3(図6参照)の電源電圧検出処理のサブルーチンについて説明する。
図8に示すように、電源電圧検出処理のサブルーチンでは、先ずステップS201において、電源電圧V0の分圧入力処理を行う。つまり、アナログ入力ポートであるP6から分圧値をAD変換して読み込む。
ステップS202において、AD変換して読み込んだ値を所定のRAM(Random Access Memory)に一時的に格納する。
ステップS203において、8回前のAD変換結果の格納先バッファを所定のリングバッファポインタBpの操作によって特定する。
ステップS204において、前記ステップS203で確定された格納先バッファの値、つまり8回前のAD変換読込値を待避用の所定のRAMに待避させる。
ステップS205において、前記ステップS202で格納したAD変換結果の値を前記ステップS203で確定された格納先に格納する。
ステップS206において、リングバッファポインタBpをBp←Bp+1としてインクリメントする。
ステップS207において、リングバッファポインタBpが8以上であるか否かを確認する。Bp≧8であるときにはステップS208へ移り、Bp<8であるときにはステップS209へ移る。
ステップS208において、リングバッファポインタBpをBp←0としてリセットする。つまり、ステップS206〜S208により、リングバッファポインタBpは0〜7の値をとることになる。また、ステップS207及びS208の処理に代えてリングバッファポインタBpの4ビット以上の桁をマスク処理し、下3bitのみを有効にして0〜7の値をとるようにしてもよい。
ステップS209において、AD変換読込値の移動平均値Vaveを演算する。すなわち、データ合計値格納エリアの値から前記ステップS204で待避した格納先RAMの値(つまり、8回前のAD変換結果)を減算するとともに、前記ステップS205書き込まれたAD変換結果(つまり、今回のAD変換結果)を加算する。これにより、除算を行うことなくAD変換結果の移動平均値Vaveを求めることができ、簡便な処理でしかも桁落ちがなく高精度に移動平均値Vaveを求めることができる。
なお、この移動平均値Vaveは電源電圧V0の分圧値の8倍の値となっているが、電源電圧V0に対して平滑化されて定まる値であることから、実質的な平均値として電源電圧V0の値の判定に利用可能である。
ステップS210において、移動平均値Vaveが12.8Vに相当する閾値Vth1以上であるか否かを確認する。Vave≧Vth1であるとき、つまりV0≧12.8であるときにはステップS211へ移る。また、Vave<Vth1、つまりV0<12.8であるときにはステップS212へ移る。
ステップS211において、電圧判定フラグFbatを、Fbat←0としてリセットし、電源電圧V0が正常であることを示し、今回の電源電圧検出処理のサブルーチンを終了する。
ステップS212において、移動平均値Vaveが12.0Vに相当する閾値Vth2以下であるか否かを確認する。Vave≦Vth2であるとき、つまりV0≦12.0であるときにはステップS213へ移り、電圧判定フラグFbatを、Fbat←1としてセットし、電源電圧V0が低下していることを示す。
前記ステップS212で、Vave<Vth1であるとき(V0>12.0であるとき)には今回の電源電圧検出処理のサブルーチンを終了する。また、ステップS213の後、今回の電源電圧検出処理のサブルーチンを終了する。
ステップS210〜S213の処理によれば、電源電圧V0が12.0V未満となったときにFbat←1となり、その後電源電圧V0が12.8V以上となるまではFbat=1の状態を保持し、いわゆるヒステリシス動作をする。従って、電源判定フラグFbatが頻繁に変更されることがなく、安定的に動作可能である。
なお、移動平均値Vaveは前記ステップS103におけるデータ合計格納エリアに相当し、初期化処理において最大値となるように初期化されていることから、電源電圧検出処理のサブルーチンが初めて実行されたときにも、前記ステップS210の条件判断が成立する。従って、電源電圧V0が正常値であれば、初期化処理時において電圧判定フラグFbatが、Fbat←1としてセットされることはない。
次に、前記ステップS4(図6参照)のスイッチ入力処理のサブルーチンについて説明する。
図9に示すように、スイッチ入力処理のサブルーチンでは、先ずステップS301において、スイッチ入力論理値サンプリング処理を行う。つまり、入力ポートであるP7からスイッチ44のオン・オフ状態の読込を行う。
ステップS302において、前記ステップS301において読み込んだオン・オフの状態を示すパラメータを所定のサンプリングバッファに格納する。
ステップS303において、サンプリングバッファに格納されたパラメータの値を調べ、最新の4回分の値が全てオンであるときにはステップS304へ移り、1つでもオフを示すパラメータがあるときにはステップS305へ移る。
ステップS304においては、現在のスイッチ44の状態を示すフラグFin_newをFin_new←1としてセットし、スイッチ44がオンとなっていることを示し、ステップS307へ移る。このステップS304では、フラグFin_new←1とすることにより、スイッチ44のオン状態が確定される。
ステップS305において、サンプリングバッファに格納されたパラメータの値を調べ、最新の4回分の値が全てオフであるときにはステップS306へ移り、1つでもオンを示すパラメータがあるときにはステップS307へ移る。
ステップS303及びステップS305のように、オン又はオフの状態が4回連続しているときにのみフラグFin_newをセット、リセットすることにより、仮に、入力ポートP7にノイズが混入した場合にも、該ノイズによる誤動作を防止できる。
ステップS306において、フラグFin_newをFin_new←0としてリセットし、スイッチ44がオフとなっていることを示す。このステップS306では、フラグFin_new←0とすることにより、スイッチ44のオフ状態が確定される。
ステップS307においてフラグFin_newの値を調べ、Fin_new=1であるときにはステップS310へ移り、Fin_new=0であるときにはステップS308へ移る。
ステップS308においては、デクリメントされるオン状態継続時間カウンタConをCon←1000としてセットする。
ステップS309において、スイッチ故障フラグFfailをFfail←0としてリセットする。
一方、ステップS310において、スイッチ44のオン状態の継続時間が10secに達したか否かを調べる。具体的には、オン状態継続時間カウンタConの値が0となっているか否かを調べ、Con=0であるときにはスイッチ44のオン状態の継続時間が10sec経過しておりステップS311へ移る。Con>0であるときにはステップS312へ移る。
ステップS311において、スイッチ故障フラグFfialをFfail←1としてセットし、スイッチ44が故障であることを示す。つまり、スイッチ44は1回のオン時間が通常10sec未満であることから、10sec間継続してオンとなっているときには故障であると判断可能である。
ステップS312において、オン状態継続時間カウンタConをCon←Con−1としてデクリメントする。
ステップS309、S311及びS312の終了後ステップS313において、オンエッジ検出フラグFswonをFswon←0としてリセットする。
ステップS314において、スイッチ故障フラグFfailを調べ、Ffail=0であるときにはステップS315へ移り、Fail=1であるときには、ステップS318へ移る。
ステップS315において、スイッチ44が4回以上連続オフである時点から4回以上連続してオンとなる時点をスイッチオンエッジとして検出する。具体的には、前記ステップS304及びS306でセット・リセットされるフラグFin_newと、前回のフラグFin_newの値であるフラグFin_oldとの排他的論理和を求め、その結果値とフラグFin_newとの論理積演算を行えばよい。この論理演算によって求められた結果値を仮フラグFaに代入する。
つまり、Fa←((Fin_new)XOR(Fin_old))AND(Fin_new)である。
ステップS316において、仮フラグFaの値を調べ、Fa=1であるときには、スイッチ44のオンのエッジが検出された場合であり、ステップS317へ移る。一方、Fa=0であるときにはそれ以外の場合であり、ステップS318へ移る。
ステップS317において、オンエッジ検出フラグFswonをFswon←1としてセットする。
ステップS318において、今回のスイッチ状態データを保存する。具体的にはフラグFin_newを、Fin_old←Fin_newとしてフラグFin_oldに待避する。ステップS318の終了後、スイッチ入力処理のサブルーチンを終了する。
次に、前記ステップS5(図6参照)のグリップヒータ出力制御のサブルーチンについて説明する。
図10に示すように、グリップヒータ出力制御のサブルーチンでは、先ずステップS401において、前記ステップS101で初期化されたマスク時間カウンタCmskがCmsk>0であるときにはデクリメント(Cmsk←Cmsk−1)する。
次に、ステップS402において、所定のマスク時間が経過したか否かを調べる。つまり、イグニッションスイッチ70がオンとなった直後は、電源電圧V0が安定しないことがあるため、仮にスイッチ44が操作されてもグリップヒータ52に対する通電を停止させるためのマスク処理を行う。より具体的には、マスク時間カウンタCmskが0となっているときにはマスク時間(例えば、100msec)が経過していると判断してステップS404へ移る。Cmsk>0であるときにはマスク時間経過前であると判断してステップS403へ移る。
ステップS403においては、通電量レベルパラメータLvをLv←0としてリセットする。この通電量レベルパラメータLvは、グリップヒータ52に対する通電量のレベルを示すものであり、0〜5の6段階の整数値がサイクリックに設定される。また、イグニッションスイッチ70がオンされた直後は、通電量レベルパラメータLvは0に設定されることになる。ステップS403の処理後ステップS411へ移る。
一方、ステップS404において、前記電源電圧検出処理(図8参照)で設定された電圧判定フラグFbatの値を確認し、電源電圧V0がFbat=0であるときにはステップS406へ移り、電源電圧V0が低下しており、Fbat=1であるときにはステップS405へ移る。
ステップS405においては、グリップヒータ52に対する通電を停止する。具体的には、グリップヒータ52の通電量を制御するためのヒータデューティ値D1を0に設定し、グリップヒータ52をオフにする。この後、今回のグリップヒータ制御のサブルーチン処理を終了する。
なお、ステップS405においては、通電量レベルパラメータLvの値は保持されることから、電源電圧V0が再び12.8V以上に復帰したときには、電源電圧V0が12.0V以下に低下した時点における通電量レベルパラメータLvに基づいてグリップヒータ52の加温が自動的に再開される。
ステップS406において、前記スイッチ入力処理(図9参照)で設定されたスイッチ故障フラグFfailの値を確認し、スイッチ44が正常と判定されてFfail=0であるときにはステップS407へ移り、故障と判定されてFfail=1であるときにはステップS411へ移る。
なお、設計判断により、スイッチ44が異常でFbat=1であるときにはステップS405へ移るようにしてグリップヒータ52をオフにしてもよい。
ステップS407において、前記スイッチ入力処理(図9参照)で設定されたオンエッジ検出フラグFswonの値を確認し、スイッチ44のオンエッジが検出されてFswon=1であるときにはステップS408へ移り、それ以外の場合にはステップS411へ移る。
ステップS408において、通電量レベルパラメータLvをLv←Lv−1としてデクリメントする。
ステップS409において、通電量レベルパラメータLvの値を確認し、Lv<0であるときにはステップS410へ移り、それ以外の場合にはステップS411へ移る。
ステップS410において、通電量レベルパラメータLvをLv←5とセットする。
ステップS411において、通電量レベルパラメータLvの6段階の値に応じてヒータデューティ値D1を設定する。具体的には、通電量レベルパラメータLvが0である場合には、グリップヒータ52に対する通電を停止するオフ状態であり、デューティ比は0%で、ヒータデューティ値D1はD1=0として設定される。また、通電量レベルパラメータLvが5である場合には、グリップヒータ52に対する通電量は最大に設定され、デューティ比は100%で、ヒータデューティ値D1はD1=100として設定される。
さらに、グリップヒータ52に対する通電量は、通電量レベルパラメータLvに応じて設定され、通電量レベルパラメータLvが4、3、2及び1であるときには、デューティ比はそれぞれ80%、60%、40%及び20%に設定される。通電量レベルパラメータLvが4、3、2及び1であるときには、ヒータデューティ値D1はそれぞれD1=80、60、40及び20に設定される。つまり、ヒータデューティ値D1はデューティ比と同じ値に設定すればよい。
このステップS411の後、グリップヒータ出力制御のサブルーチンを終了する。
上記のように、グリップヒータ出力制御のサブルーチンにおいては、スイッチ44のオンエッジが検出される度に通電量レベルパラメータLvが0→5→4→3→2→1→0→…とサイクリックに設定される。
また、イグニッションスイッチ70がオンになった直後にはLv=0であって、運転者の意思に反してグリップヒータ52に対する通電が開始されることがなく、しかも、スイッチ44を一度操作したときには、通電量レベルパラメータLvは5に設定され、グリップヒータ52に対する通電量が最大となることから、簡便な操作でハンドルグリップ18a及び18bを急速に加温することができる。
その後、運転者にとって適温となり、又はやや熱いと感じられるときには、スイッチ44を操作する度に通電量レベルパラメータLvが4、3、2、1、0と設定されることから、グリップヒータ52に対する通電量を運転者の意思に応じて減少させることができる。通電量レベルパラメータLvはサイクリックに設定されることから、再度加温したい場合には、スイッチ44を操作して通電量レベルパラメータLvを5に設定すればよい。なお、後述するように、運転者は通電量レベルパラメータLvの値(つまり、グリップヒータ52に対する通電量)をLED1、LED2及びLED3によって認識可能である。
運転者は、通電量レベルパラメータLvを1つのスイッチ44の操作で極めて簡便に設定可能である。しかも通電量レベルパラメータLvは0を含む6段階の値がサイクリックに設定されることから、通電の開始・停止の設定と、通電量の調整とが1つのスイッチ44で操作可能である。
また、グリップヒータ出力制御のサブルーチンでは、マスク時間経過前(Cmsk>0)電源電圧V0の低下時(Fbat=1)及びスイッチ44の故障時(Ffail=1)にはスイッチ44の操作を無効として通電量レベルパラメータLvの値を維持することができる。
次に、前記ステップS6(図6参照)のインジケータ出力制御のサブルーチンについて説明する。
図11に示すように、グリップヒータ出力制御のサブルーチンでは、先ずステップS501において、前記電源電圧検出処理のサブルーチン(図8参照)で設定された電圧判定フラグFbatを確認し、Fbat=0であるときにはステップS502へ移り、Fbat=1であるときにはステップS505へ移る。
ステップS502においては、前記スイッチ入力処理のサブルーチン(図9参照)で設定されたスイッチ故障フラグFfailを確認し、Ffail=0であるときにはステップS503へ移り、Ffail=1であるときにはステップS504へ移る。
ステップS503においては、前記グリップヒータ出力制御のサブルーチン(図10参照)で設定された通電量レベルパラメータLvの値に応じてLED1、LED2及びLED3の点灯パターンを設定する。具体的には、LED1の点灯パターンを示すデューティ値DL1、LED2の点灯パターンを示すデューティ値DL2、LED3の点灯パターンを示すデューティ値DL3をそれぞれ図12に示す表に基づいて設定する。
すなわち、通電量レベルパラメータLvが0であるときには、DL1←0、DL2←0、DL3←0として設定する。
通電量レベルパラメータLvが5であるときには、DL1←100、DL2←100、DL3←100として設定する。
通電量レベルパラメータLvが4であるときには、DL1←10、DL2←100、DL3←100として設定する。
通電量レベルパラメータLvが3であるときには、DL1←0、DL2←100、DL3←100として設定する。
通電量レベルパラメータLvが2であるときには、DL1←0、DL2←10、DL3←100として設定する。
通電量レベルパラメータLvが1であるときには、DL1←0、DL2←0、DL3←100として設定する。
ステップS504においては、スイッチ44が故障していることを示すパターンでLED1、LED2及びLED3を1sec周期で点滅させる。具体的には、ステップS504が100回実行されるうちの連続する50回にDL1←0、DL2←0、DL3←0としてLED1、LED2及びLED3を消灯させ、続く50回にDL1←100、DL2←100、DL3←100として、LED1、LED2及びLED3を点灯させる。これを繰り返し行うことにより、図13に示すように、LED1、LED2及びLED3は1secのうち500msec毎に点灯、消灯を繰り返して点滅することになる。
ステップS505においては、電源電圧V0が低下していることを示すパターンでLED3を2sec周期で点滅させるとともにLED1、LED2を消灯させる。具体的には、DL1←0、DL2←0として設定することによりLED1及びLED2を消灯させておく。またステップS505が200回実行されるうちの連続する190回にDL3←0としてLED3を消灯させ、続く10回にDL3←100としてLED3を点灯させる。これを繰り返し行うことにより、図14に示すように、LED3は2secのうち100msec間に点灯して残りの1900msecに消灯を繰り返して点滅することになる。
ステップS504とステップS505ではLED1、LED2及びLED3のうち点滅及び消灯させる対象とそのパターンが明確に異なることから、スイッチ44の故障と電源電圧V0の低下とを区別して認識可能である。また、正常に通電制御を行っている際の点灯パターンは、連続的な点灯及び消灯であって、異常時とは明確に異なることから、運転者は異常が発生していることを容易に認識できる。
次に、100μsec毎に実行されるタイマルーチンについて説明する。
図15に示すように、タイマルーチンでは、先ずステップS601において、メインルーチン制御カウンタCmainをCmain←Cmain−1としてデクリメントする。
ステップS602において、メイン周期カウンタCmainの値を確認し、Cmain=0であるときにはステップS603へ移り、Cmain>0であるときにはステップS605へ移る。
ステップS603において、メイン周期カウンタCmainをCmain←100として再初期化する。
ステップS604において、メイン周期フラグFmainをFmain←1としてセットし、メインルーチン(図6参照)の実行を許可する。これにより、メインルーチンのステップS3〜S7は10msec毎に実行されることになる。
ステップS605において、ヒータ周期カウンタCpwmをCpwm←Cpwm−1としてデクリメントする。
ステップS606において、ヒータ周期カウンタCpwmの値を確認し、Cpwm=0であるときにはステップS607へ移り、Cpwm>0であるときにはステップS608へ移る。
ステップS607において、ヒータ周期カウンタCpwmをCpwm←100として再初期化する。
ステップS608において、ヒータ周期カウンタCpwmとヒータデューティ値D1とを比較し、Cpwm≦D1であるときにはステップS609へ移り、Cpwm>D1であるときにはステップS610へ移る。
ステップS609において、グリップヒータ52に対する通電をオフとする。つまり、出力ポートP4を操作することによって電界効果トランジスタ92をオフとしてグリップヒータ52に対する通電を停止する。
ステップS610において、グリップヒータ52に対する通電をオンとする。つまり、出力ポートP4を操作することによって電界効果トランジスタ92をオンとしてグリップヒータ52に対する通電を行う。
これにより、例えば、ヒータデューティ値D1が40であるときには、図16に示すように、グリップヒータ52は100≧Cpwm>40であるときにはオフとなり、40≧Cpwmであるときにはオンとなって、40%のデューティ比で通電されることとなる。また、ヒータデューティ値D1が0であるときには通電が停止され、ヒータデューティ値D1が20、40、60、80及び100であるときには、これに応じた電流が通電される(図17参照)。
ステップS611において、LED周期カウンタCLをCL←CL−1としてデクリメントする。
ステップS612において、LED周期カウンタCLの値を確認し、CL=0であるときにはステップS613へ移り、CL>0であるときにはステップS614へ移る。
ステップS613において、LED周期カウンタCLをCL←100として再初期化する。
ステップS614において、LED周期カウンタCLとLED3の点灯パターンを示すデューティ値DL3とを比較し、CL≦DL3であるときにはステップS61へ移り、CL>DL3であるときにはステップS61へ移る。
ステップS615において、LED3をオフとする。つまり、出力ポートP3を操作することによってトランジスタ94cをオフとしてLED3を消灯させ、この後ステップS617へ移る。
ステップS616において、LED3をオンとする。つまり、出力ポートP3を操作することによってトランジスタ94cをオンとしてLED3を点灯させる。
ステップS617において、LED周期カウンタCLとLED2の点灯パターンを示すデューティ値DL2とを比較し、CL≦DL2であるときにはステップS61へ移り、CL>DL2であるときにはステップS61へ移る。
ステップS618において、LED2をオフとする。つまり、出力ポートP2を操作することによってトランジスタ94bをオフとしてLED2を消灯させ、この後ステップS620へ移る。
ステップS619において、LED2をオンとする。つまり、出力ポートP2を操作することによってトランジスタ94bをオンとしてLED2を点灯させる。
ステップS620において、LED周期カウンタCLとLED1の点灯パターンを示すデューティ値DL1とを比較し、CL≦DL1であるときにはステップS62へ移り、CL>DL1であるときにはステップS62へ移る。
ステップS621において、LED1をオフとする。つまり、出力ポートP1を操作することによってトランジスタ94aをオフとしてLED1を消灯させる。
ステップS622において、LED1をオンとする。つまり、出力ポートP1を操作することによってトランジスタ94aをオンとしてLED1を点灯させる。
このように、タイマルーチンでは、メイン周期カウンタCmainに基づいてメインルーチンの実行許可を行うとともに、ヒータ周期カウンタCpwm及びLED周期カウンタCLに基づいてグリップヒータ52、LED1、LED2、LED3の通電量を制御することができる。
また、グリップヒータ52、LED1、LED2、LED3の通電量は、ヒータデューティ値D1、デューティ値DL1、デューティ値DL2及びデューティ値DL3に基づいてデューティ比が決定され、図17に示すように、通電量レベルパラメータLvに応じた電流が通電される。ここで周期Tは、上記のとおり10msecに設定されている。
図17におけるLED1〜LED3の点灯・消灯の区別の欄で「○」は完全点灯、「×」は消灯、「△」は中間輝度点灯を示し、前記ステップS503で設定されたデューティ値DL1、デューティ値DL2及びデューティ値DL3に基づいて消灯、完全点灯及び中間輝度点灯となる。
つまり、通電量レベルパラメータLvが0であるときには、LED1、LED2及びLED3はすべて消灯となる。
通電量レベルパラメータLvが5であるときには、LED1、LED2及びLED3はすべて完全点灯となる。
通電量レベルパラメータLvが4であるときには、LED1はデューティ値DL1によってデューティ比が10%に設定されていることから中間輝度点灯となり、LED2及びLED3は完全点灯となる。ここで、デューティ比を10%で点灯させることにより、輝度が明らかに異なることから完全点灯とは明確に区別することができ、しかも点灯していること自体は確実に視認され、結果として運転者はLED1が中間輝度点灯であることを容易に認識することができる。実際上、中間輝度点灯に対応するデューティ比は5〜20%とするとよい。通電量レベルパラメータLvが2であるときのLED2についても同様である。
通電量レベルパラメータLvが3であるときには、LED1は消灯、LED2及びLED3は完全点灯となる。
通電量レベルパラメータLvが2であるときには、LED1は消灯、LED2はデューティ値DL2によってデューティ比が10%に設定されていることから中間輝度点灯となり、LED3は完全点灯となる。
通電量レベルパラメータLvが1であるときには、LED1及びLED2は消灯、LED3は完全点灯となる。
このようにLED1、LED2及びLED3を個別に消灯、完全点灯及び中間輝度点灯させることにより、3つの発光素子で通電量レベルパラメータLvの示す6段階のレベルを示すことができる。インジケータ45は、発光素子として3つのLED1、LED2及びLED3を有することから組合せ数は8であり、中間輝度点灯を行わない場合であっても6つのレベルを区別して表示可能である。
しかしながら、例えば、LED1とLED3を点灯させ、LED2を消灯させる場合には、運転者は通電量レベルを直感的に把握することができない。本実施の形態のように、LED1〜LED3の少なくとも1つを中間輝度点灯させることにより通電量を直感的に認識可能となる。つまり、LED1〜LED3は一列に並んで配列されており、通電量レベルに応じて端部から順に中間輝度点灯又は完全点灯させるため、あたかもバーグラフのように点灯部が伸長し、中間輝度点灯又は完全点灯の発光素子が連続的に並んでいる数により運転者は通電量レベルを直感的に把握することが可能となる。また、点灯部の数(つまり、バーグラフの長さ)が同じであっても、その先端部の点灯状態が中間輝度点灯よりも完全点灯である場合の方が通電量レベルが大きいことが識別できる。
本実施の形態では、通電量レベルパラメータLvは0〜5の6段階の値をとるが、LED3についても中間点灯を用いると7段階の設定が可能となり、実用上十分な段階のレベルを識別表示可能である。このように、中間輝度点灯を行うことにより発光素子はLED1〜LED3の3個で足り、本体40の低廉化、小型化及びインジケータの省電力化を図ることができる。
なお、通電量レベルパラメータLvの採る段階数は、例えば、0を含む3段階に設定してもよい。この場合、LED1は省略可能であり、通電量レベルパラメータLvが0のときにはLED2及びLED3を消灯させ、通電量レベルパラメータLvが2のときにはLED2及びLED3を完全点灯させ、通電量レベルパラメータLvが1のときにはLED2を消灯、LED3を完全点灯させるとよい。また、この場合、通電量レベルパラメータLvが0、2及び1の場合、ヒータデューティ値D1は、例えば、順に0、100及び50%に設定するとよい。
実際上、通電量レベルパラメータLvの採る段階数が2段階ではオン・オフの切替だけであり通電量の調整ができない。また、段階数が多すぎる場合には、通電量の調整及び通電停止のためのスイッチ44の操作回数が多く繁雑な操作となる。従って、通電量レベルパラメータLvの採る段階数は3〜7段階が適当である。
上述したように、本実施の形態に係るグリップヒータ制御装置10によれば、通電量レベルパラメータLvは、モーメンタリ式のスイッチ44の操作回数に応じて、グリップヒータ52の通電停止を示す「0」を含めて6つのレベルにサイクリックに変更されることから、グリップヒータ52の通電量を容易に制御することができる。
また、イグニッションスイッチ70をオンにした初期状態時には、グリップヒータ52の通電量は0となることから、運転者の意思に反してグリップヒータ52に対する通電が開始されることがない。しかも、初期状態時にスイッチ44を1回操作したときには、通電量レベルパラメータLvは5に設定され、グリップヒータ52に対する通電量は最大値となり、簡便な操作でハンドルグリップ18a及び18bを急速に加温することができる。
この際、グリップヒータ52の発熱体62(図4参照)はステンレス鋼箔であって、急速に温度が上昇してハンドルグリップ18a及び18bを迅速に加温することができる。具体的には、図18に示すように、発熱体62にステンレス鋼箔を用いた場合の温度上昇は、グラフ線200に示すようになり、所定の基準によって計測する立ち上がり時間T1は、銅箔の発熱体を用いた場合(グラフ線202)の立上り時間T2の1/4程度となり、好適である。
また、本実施の形態に係るグリップヒータ制御装置10によれば、電源電圧V0が12.0V以下に低下したときには、グリップヒータ52に対する通電を停止することから、電源部であるバッテリ34及び交流発電機76の電流負荷を軽減することができる。特に、自動二輪車12の低温始動時にはバッテリ34の能力が低下することがある一方、グリップヒータ52は低温時に用いられるものであり、バッテリ34は図示しないスタータモータとグリップヒータ52とに電流を供給して電流負荷が増大することが考えられる。このような場合において、グリップヒータ制御装置10では、電源電圧V0が低下したことを検出して、グリップヒータ52をオフするため、自動二輪車12の低温始動性能を低下させることがない。
さらに、グリップヒータ制御装置10によれば、1つのモーメンタリ式のスイッチ44により操作されることから、操作が極めて簡便であり、グリップヒータ制御装置10がハンドルカバー等に覆われている場合であっても操作可能である。スイッチ44はポテンショメータ等に比べて簡便な機器であって信頼性、耐久性が高く、しかも廉価である。また、スイッチ44はポテンショメータ等に比べて高さを低く設定することができ、グリップヒータ制御装置10をコンパクトに構成することができる。
さらに、前記インジケータ45は、発光ダイオードに限らず液晶表示としてもよい。
本発明に係るグリップヒータ制御装置及び制御方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至工程を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係るグリップヒータ制御装置が搭載される自動二輪車の概略斜視図である。 本実施の形態に係るグリップヒータ制御装置である。 グリップヒータ制御装置が自動二輪車の左ハンドル近傍に取り付けられた状態を示す斜視図である。 ヒータを備えるハンドルグリップのゴム成形前段階における分解斜視図である。 グリップヒータ制御装置およびその接続部の機能ブロック図である。 メインルーチンのフローチャートである。 初期化処理のフローチャートである。 電源電圧検出処理のフローチャートである。 スイッチ入力処理のフローチャートである。 グリップヒータ出力制御のフローチャートである。 インジケータ出力制御のフローチャートである。 通電量レベルパラメータとデューティ値との関係を示す表である。 スイッチが故障した際のインジケータの点滅パターンを示すタイムチャートである。 電源電圧が低下した際のインジケータの点滅パターンを示すタイムチャートである。 タイマルーチンのフローチャートである。 デューティ比が40%時のヒータに対する通電状態とヒータ周期カウンタとの関係を示すタイムチャートである。 通電量レベルパラメータと、インジケータの点灯状態及びヒータの通電量との関係を示すテーブルである。 発熱体にステンレス箔を用いた場合の温度上昇特性を示すグラフである。
符号の説明
10…グリップヒータ制御装置 12…自動二輪車
14…ステアリングハンドル 18a、18b…ハンドルグリップ
34…バッテリ 40…本体
42…ケーブル 44…スイッチ
45…インジケータ 50…グリップ本体
52…グリップヒータ 62…発熱体
64…コア 66…アンカー
67…孔 68a、68b…樹脂ガイド
70…イグニッションスイッチ 76…交流発電機
86…入力インターフェース回路 88…電源電圧監視回路
92…電界効果トランジスタ 94a〜94c…トランジスタ
100…分圧抵抗部
102、106、108、112…保護ダイオード

Claims (15)

  1. エンジンを備える車両のステアリングハンドルに設けられたグリップヒータに対して、電源部からの通電量を制御するグリップヒータ制御装置において、
    前記車両の運転者が操作可能な1つのモーメンタリスイッチと、
    前記モーメンタリスイッチの操作回数に応じて、前記通電量を少なくとも3つのレベルにサイクリックに変更する通電量制御部と、
    を有し、
    イグニッションスイッチをオンにした初期状態時には、前記通電量は0となり、前記通電量が0の時に前記モーメンタリスイッチを1回操作したときには、前記通電量は最大値となり、前記モーメンタリスイッチを押す毎に、順に、1以上の中間レベルの通電量及び0になることを特徴とすることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  2. 請求項1記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記通電量制御部により表示制御され、前記通電量を示すインジケータを有することを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  3. 請求項記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記モーメンタリスイッチと前記インジケータは、スピードメータと一方のハンドルグリップとの間に配置された1つのユニット上に設けられ、前記モーメンタリスイッチは前記インジケータよりも前記ハンドルグリップに近い位置に設けられていることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  4. 請求項記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記インジケータは前記レベルの段階数よりも少ない発光素子からなり、
    前記発光素子を個別に消灯、完全点灯及び中間輝度点灯させることにより前記レベルを示すことを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  5. 請求項記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記インジケータは、一列に並んだ発光素子からなり、
    前記発光素子を前記レベルに応じて端部から順に中間輝度点灯又は完全点灯させることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  6. 請求項記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記発光素子は3個であることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記通電量制御部は、前記電源部の電源電圧を検出する電圧監視部を備え、前記電源電圧が所定閾値以下であるときに前記通電量を0にすることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  8. 請求項記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記電源電圧が所定閾値以上に復帰したときに、その時点の前記レベルに対応した通電量となるように前記グリップヒータに対する通電を自動的に再開することを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  9. 請求項記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記通電量制御部により表示制御されるインジケータを有し、
    前記通電量制御部は、前記電源電圧が所定閾値を超えるときには、前記インジケータを連続的に点灯又は消灯させて前記通電量を示し、前記電源電圧が所定閾値以下であるときには前記インジケータの少なくとも1部を点滅させることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記通電量制御部により表示制御されるインジケータを有し、
    前記通電量制御部は、前記モーメンタリスイッチの1回のオン時間が所定時間未満であるときには前記通電量を変更するとともに、前記インジケータを連続的に点灯又は消灯させて前記通電量を示し、前記モーメンタリスイッチの1回のオン時間が所定時間以上であるときには、前記インジケータの少なくとも1部を点滅させることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記レベルの段階数は3〜7段階であることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のグリップヒータ制御装置において、
    イグニッションスイッチをオンにした後の所定時間内には前記モーメンタリスイッチの操作を無効にするマスク処理を行うことを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記モーメンタリスイッチの入力処理でサンプリングバッファに格納されたパラメータの値が所定回のオフ状態から所定回のオン状態に移行したときに、前記通電量を変更することを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のグリップヒータ制御装置において、
    前記モーメンタリスイッチのオン状態が所定時間に達したとき、該モーメンタリスイッチが故障と判断し、所定の故障対応処理をすることを特徴とするグリップヒータ制御装置。
  15. エンジンを備える車両のステアリングハンドルに設けられたグリップヒータに対して、電源部からの通電量を制御するグリップヒータ制御方法において、
    前記車両の運転者が操作可能な1つのモーメンタリスイッチを用い、
    前記モーメンタリスイッチの操作回数に応じて、前記通電量を少なくとも3つのレベルにサイクリックに変更し、イグニッションスイッチをオンにした初期状態時には、前記通電量は0となり、前記通電量が0の時に前記モーメンタリスイッチを1回操作したときには、前記通電量は最大値となり、前記モーメンタリスイッチを押す毎に、順に、1以上の中間レベルの通電量及び0になることを特徴とするグリップヒータ制御方法。
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