JP4135465B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気筒休止機構を有するエンジンの制御装置に関し、特にフューエルカットにより生じる触媒の劣化を防止する手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子制御式燃焼噴射制御装置を有するエンジンにおいては、エミッションの低減や燃料消費量の低減を目的として、車両が減速走行状態にあるときなどに燃料噴射を停止するフューエルカット(「燃料カット」、「F/C」などとも呼ばれる。)制御が行われる。しかし、そのようなフューエルカットの実行が、排気系に設けられた排気ガス浄化用の三元触媒を劣化させる原因となることがわかっている。即ち、フューエルカットの実行により、排気系においては酸素が過剰な状態(リーン状態)となる。よって、触媒の温度が高い状態においてフューエルカットを実行すると、触媒周辺が高温のリーン状態となり、触媒の劣化を促進する。
【0003】
なお、触媒が高温時にリーン状態におかれると触媒の劣化が促進される理由としては、以下のようなものが知られている。高温になるほど原子移動はより活発化する。それゆえ、高温状態においては触媒内の小粒のPt(白金)は活発化した原子移動により互いに結合して大粒のPtとなるとともに、酸素過剰のために酸化反応を起こしてPtの粒成長が促進される。粒成長したPtは表面積が小さくなり、このことは排気ガスに接触する面積が小さくなることを意味する。これにより排気ガス浄化作用の低下が生じる。以上が、高温かつ酸素過剰状態で触媒の劣化が促進する理由である。
【0004】
一方、燃費向上などの観点から、比較的多数の気筒を有し、その一部の気筒を休止させる気筒休止機構を備えたエンジンが知られている。なお、一部の気筒が休止した状態を以下、「減筒」とも呼ぶ。気筒の休止は、一般的に、ECU(Engine Control Unit)からの気筒休止指示に応答して、指定された気筒の排気弁及び吸気弁の少なくとも一方を閉じるとともに、当該気筒への燃料の供給を停止することにより行われる。そのようなエンジンでは、要求出力が所定以下の低・中負荷運転時に減筒運転を行い、運転を行う気筒(以下、「稼働気筒」とも呼ぶ。)に供給する吸入空気量を全気筒運転時より増大させることにより、スロットル弁開度を増大させて吸気抵抗を減少させ、燃費の向上などを図る。
【0005】
上記のような気筒休止機構を有するエンジンにおいては、触媒劣化防止の観点から、フューエルカット時には気筒休止を行って吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を休止させ、内燃機関の吸気系から排気系へ新気が流れないようにする方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0006】
なお、触媒劣化防止方法に関する従来技術として、減速時などの本来はフューエルカットを実行すべき条件下でも、排気触媒床温が高いときにはフューエルカットの実行を禁止し、燃焼を継続することにより触媒の劣化を抑制する方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【0007】
また、フューエルカット実行時に、吸気弁の開閉タイミングを制御して、燃焼室へ流れる空気の量を減少させることにより触媒の劣化を抑制する方法も提案されている(例えば特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−182570号公報
【特許文献2】
特開平8−144814号公報
【特許文献3】
特開平10−115234号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に減筒運転時(気筒休止時)は通常運転時と比較してアクセル開度が大きくなるため、稼働気筒のサージタンク内の負圧が低下し、エンジンの運転性能などに悪影響が及ぶことがある。サージタンク内の負圧低下により発生しうる不具合としては、例えば、サージタンク内の負圧の低下により、ブレーキブースタ内に十分な負圧を供給できなくなりブレーキ性能が低下する現象が生じうる。また、気筒休止状態においてはサージタンク内の負圧が低下する傾向があるので、気筒休止状態から気筒の休止を解除する際に直ちにフューエルカットからの復帰を行うと、吸入空気量が過大となり正しいトルク制御ができないことがある。また、気筒休止時に吸排気弁を停止すると空気の流れが無くなるためにフリクションが低下し、エンジンブレーキが不足するため減速感が得られなくなることもある。
【0010】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、触媒劣化防止のためにフューエルカット時に気筒休止を行う場合にサージタンク内の負圧低下により各種の不具合が生じることを防止することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、複数の気筒を有するエンジンの制御装置は、所定のフューエルカット条件が具備されたことを検出するフューエルカット条件検出手段と、前記フューエルカット条件が具備されたときに、前記複数の気筒についてフューエルカットを実施するとともに、前記複数の気筒について吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する休止手段と、前記エンジンに接続されたブレーキブースタ内の負圧を検出する手段と、検出された前記ブレーキブースタ内の負圧が第1の所定値以下である場合に、前記複数の気筒のうちの少なくとも1つの気筒について、前記休止手段によるフューエルカット及び弁の休止を解除する制御手段と、を備え、前記制御手段は、まずフューエルカットを継続するとともに弁の休止を解除し、前記ブレーキブースタ内の負圧が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上となったときにフューエルカットを解除するように前記休止手段を制御する。
【0012】
上記のエンジンの制御装置は、例えば減速時などのフューエルカット条件を検出し、フューエルカット条件が具備されたときにフューエルカットを実施するとともに、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する。これにより、フューエルカット時に新気が排気側へ流れることによる触媒の劣化が防止される。その一方で、エンジンに接続されたブレーキブースタ内の負圧が検出され、所定値以下である場合には、少なくとも1つの気筒について、休止手段による弁の休止を解除する。ブレーキブースタの負圧が減少した場合にはサージタンクから負圧を供給しなければならないが、吸排気弁の休止によりサージタンク内の負圧が低下するので、十分な負圧をブレーキブースタに供給することができなくなる。よって、ブレーキブースタ内に負圧が必要なときには、吸排気弁の休止を解除してサージタンク内の負圧を確保し、ブレーキブースタへの負圧供給を可能としてブレーキ性能の低下を防止する。
また、休止手段による吸排気弁の休止を解除する際に同時にフューエルカットを解除して燃料噴射を実行すると、吸排気弁の休止中にサージタンク内の負圧が低下しているので吸入空気量が過大となり、トルク制御が正しく行えなくなることがある。そこで、まず休止手段による吸排気弁の休止を解除してサージタンク内の負圧を確保してから、フューエルカットを解除し、燃料噴射を開始することとして、吸排気弁の復帰時に正しくトルク制御を実行できるようにする。
【0013】
本発明の他の観点では、複数の気筒を有するエンジンの制御装置は、所定のフューエルカット条件が具備されたことを検出するフューエルカット条件検出手段と、前記フューエルカット条件が具備されたときに、前記複数の気筒についてフューエルカットを実施するとともに、前記複数の気筒について吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する休止手段と、前記エンジンのサージタンク内の負圧を検出する手段と、検出された前記サージタンク内の負圧が第1の所定値以下である場合に、前記複数の気筒のうちの少なくとも1つの気筒について、前記休止手段によるフューエルカット及び弁の休止を解除する制御手段と、前記休止手段による弁の休止を解除する気筒を決定する決定手段と、を備え、前記制御手段は、前記休止を解除する気筒について、まずフューエルカットを継続するとともに弁の休止を解除し、前記サージタンク内の負圧が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上となったときに当該気筒のフューエルカットを解除するように前記休止手段を制御する。
【0014】
上記のエンジンの制御装置は、例えば減速時などのフューエルカット条件を検出し、フューエルカット条件が具備されたときにフューエルカットを実施するとともに、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する。これにより、フューエルカット時に新気が排気側へ流れることによる触媒の劣化が防止される。また、エンジン内のサージタンク内の負圧が検出される。休止手段による吸排気弁の休止を解除する際に同時にフューエルカットを解除して燃料噴射を実行すると、吸排気弁の休止中にサージタンク内の負圧が低下しているので吸入空気量が過大となり、トルク制御が正しく行えなくなることがある。そこで、まず休止手段による吸排気弁の休止を解除してサージタンク内の負圧を確保してから、フューエルカットを解除し、燃料噴射を開始することとして、吸排気弁の復帰時に正しくトルク制御を実行できるようにする。
【0015】
上記のエンジンの制御装置の一態様は、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、検出された回転数に基づいて、前記休止を解除する気筒の数を決定する手段と、を備える。サージタンク内に必要な負圧を確保するために必要な稼働気筒数はエンジン回転数に応じて異なるので、吸排気弁の休止を解除する気筒数をエンジン回転数に応じて決定することにより、吸排気弁を稼働させる気筒数を最小として触媒劣化効果を可能な限り維持することができる。
【0016】
上記のエンジンの制御装置の他の一態様では、前記エンジンは、前記複数の気筒のうちの1つ又は複数の気筒毎に、前記エンジンの排気通路に設けられた触媒と、前記触媒の温度を検出する手段と、を備え、前記制御手段は、検出された温度が低い触媒に対応する気筒から順に前記休止手段による弁の休止を解除する。
【0017】
フューエルカット時に新気が流入することにより生じる触媒の劣化は、触媒の温度が高いほど大きいので、温度が低い触媒に対応する気筒から優先的に、休止手段による吸排気弁の休止を解除することとして、触媒劣化防止効果を最大に維持する。
【0018】
本発明の他の観点では、複数の気筒を有するエンジンの制御装置は、所定のフューエルカット条件が具備されたことを検出するフューエルカット条件検出手段と、前記エンジンに接続されたブレーキブースタ内の負圧を検出する手段と、前記フューエルカット条件が具備され、かつ、前記ブレーキブースタ内の負圧が第1の所定値以上である場合に、前記複数の気筒についてフューエルカットを実施するとともに、前記複数の気筒について吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の弁を閉状態で休止する休止手段と、フューエルカット及び弁の休止後、検出された前記ブレーキブースタ内の負圧が第1の所定値以下である場合に、前記複数の気筒のうちの少なくとも1つの気筒について、フューエルカット及び弁の休止を解除するように前記休止手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、まずフューエルカットを継続するとともに弁の休止を解除し、前記ブレーキブースタ内の負圧が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上となったときにフューエルカットを解除するように前記休止手段を制御する。
【0019】
上記のエンジンの制御装置は、例えば減速時などのフューエルカット条件を検出し、フューエルカット条件が具備されたときにフューエルカットを実施するとともに、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する。これにより、フューエルカット時に新気が排気側へ流れることによる触媒の劣化が防止される。但し、フューエルカット条件が具備された場合は、まずエンジンに接続されたブレーキブースタ内の負圧が検出され、所定値以上あることが確認された後で吸排気弁の休止を行う。ブレーキブースタの負圧が減少した場合にはサージタンクから負圧を供給しなければならないが、吸排気弁の休止によりサージタンク内の負圧が低下するので、十分な負圧をブレーキブースタに供給することができなくなる。よって、フューエルカットに伴って吸排気弁の休止を行う場合でも、ブレーキブースタ内に負圧が必要なときにはサージタンク内の負圧を確保した後で吸排気弁の休止を実行する。これにより、ブレーキブースタへの負圧供給を可能としてブレーキ性能の低下を防止する。
また、休止手段による吸排気弁の休止を解除する際に同時にフューエルカットを解除して燃料噴射を実行すると、吸排気弁の休止中にサージタンク内の負圧が低下しているので吸入空気量が過大となり、トルク制御が正しく行えなくなることがある。そこで、まず休止手段による吸排気弁の休止を解除してサージタンク内の負圧を確保してから、フューエルカットを解除し、燃料噴射を開始することとして、吸排気弁の復帰時に正しくトルク制御を実行できるようにする。
【0020】
上記のエンジンの制御装置の一態様では、前記休止手段は、前記フューエルカット実施中は前記吸気弁及び前記排気弁の一方は休止させずに作動させる。この態様では、作動する方の弁の開閉によりポンピングロスが生じるため、エンジンブレーキ効果を発生することができる。
【0021】
上記のエンジンの制御装置の他の一態様では、前記休止手段は、前記作動させる方の弁を、圧縮工程終了時に開き始める。この態様では、フューエルカット中であっても、あえて圧縮工程を実施した後に弁を開いて圧縮気によるポンピング仕事を増大させることにより、エンジンブレーキ効果を増大させることができる。
【0022】
上記のエンジンの制御装置の一態様は、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記制御手段は、前記回転数が所定回転数以上であるときは前記休止手段によるフューエルカットを禁止するとともに前記吸気弁及び排気弁を作動させ、前記回転数が前記所定回転数未満であるときは前記休止手段によるフューエルカット及び前記吸気弁及び排気弁の少なくも一方の停止を許可する。エンジンの回転数が高いときには、可変動弁機構による吸気弁及び排気弁の休止動作にタイミング遅れなどが生じやすい。よって、エンジンの回転数が高いときは吸排気弁の休止及びフューエルカットを禁止する。
【0023】
上記のエンジンの制御装置の他の一態様では、前記エンジンは、前記複数の気筒のうちの1つ又は複数の気筒毎に、前記エンジンの排気通路に設けられた触媒と、前記触媒の温度を検出する手段と、を備え、前記休止手段は、検出された温度が高い触媒に対応する気筒から順に前記吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を休止させる。この態様によれば、フューエルカット時に吸排気弁を休止させる場合には、温度の高い触媒、即ち新気の流入により劣化が生じやすい触媒に対応する気筒から優先的に吸排気弁を休止して、触媒の劣化を効果的に防止する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0025】
[エンジンの構成]
まず、本発明の適用対象となる、気筒休止機構を備えるエンジンについて図1及び図2を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係るエンジンの全体構成図であり、図2はその複数気筒による構成部分及びブレーキブースタの構成を示す図である。
【0026】
エンジン50の燃焼に必要な空気は、エアクリーナ102でろ過され、スロットルボデー105を通ってサージタンク(インテークマニホルド)111で各気筒の吸気管113に分配される。なお、その吸入空気流量は、スロットルボデー105に設けられたスロットル弁106により調節されるとともに、エアフローメータ104により計測される。また、吸入空気温度は、吸気温センサ103により検出される。さらに、吸気管圧力は、バキュームセンサ112によって検出される。
【0027】
また、スロットル弁106の開度は、スロットル開度センサ109により検出される。また、スロットル弁106が全閉状態のときには、アイドルスイッチ110がオンとなり、その出力であるスロットル全閉信号がアクティブとなる。また、スロットル弁106をバイパスするアイドルアジャスト通路107には、アイドル時の空気流量を調節するためのアイドルスピードコントロールバルブ(ISCV)108が設けられている。
【0028】
一方、燃料タンク115に貯蔵された燃料は、燃料ポンプ117によりくみ上げられ、燃料配管119を経て燃料噴射弁121により吸気管113に噴射される。吸気管113ではそのような空気と燃料とが混合され、その混合気は、吸気弁123を介してエンジン本体すなわち気筒(シリンダ)1に吸入される。気筒1において、混合気は、ピストンにより圧縮された後、イグナイタ及びスパークプラグにより点火されて爆発・燃焼し、動力を発生する。
【0029】
なお、点火ディストリビュータ143には、その軸が例えばクランク角(CA)に換算して720°CAごとに基準位置検出用パルスを発生するクランク角センサ145、及び30°CAごとに基準位置検出用パルスを発生するクランク角センサ147が設けられている。また、エンジン50は、冷却水通路149に導かれた冷却水により冷却され、その冷却水温度は、水温センサ151によって検出される。
【0030】
燃焼した混合気は、排気ガスとして排気弁124を介して排気マニホルド127に放出され、次いで排気管129に導かれる。なお、排気管129には、排気ガスの空燃比を検出するA/Fセンサ131が設けられている。さらにそれより下流の排気系には、触媒コンバータ133が設けられており、その触媒コンバータ133には、排気ガス中の未燃成分の酸化と窒素酸化物の還元とを同時に促進する三元触媒が収容されている。こうして触媒コンバータ133において浄化された排気ガスが大気中に排出される。また、触媒コンバータ133には触媒温度センサ134が設けられ、その出力はECU60に送られる。
【0031】
なお、エンジン50は、NOx (窒素酸化物)の低減を目的とするEGR(排気ガス再循環装置)付きのエンジンを想定しており、排気系とスロットル弁106より下流側の吸気系との間には、排気ガスを循環させるための通路125が設けられている。そのガス再循環量は、その通路の途中に設けられたEGRバルブ126によって調節される。
【0032】
エンジン電子制御ユニット(ECU)60は、燃料噴射制御、点火時期制御、アイドル回転速度制御などを実行するマイクロコンピュータシステムである。CPU61は、ROM62に格納されたプログラムに従って、各種センサからの信号をA/D変換回路64又は入力インタフェース回路65を介して入力し、その入力信号を基づいて演算処理を実行し、その演算結果に基づいて出力インタフェース回路66を介して各種アクチュエータ用制御信号を出力する。RAM63は、その演算・制御処理過程における一時的なデータ記憶場所として使用される。また、これらのECU内の各構成要素は、システムバス(アドレスバス、データバス及びコントロールバスからなる。)69によって接続されている。
【0033】
点火時期制御は、エンジン回転速度及び各センサからの信号により、エンジンの状態を総合的に判定し、最適な点火時期を決定して、イグナイタに点火信号を送るものである。また、アイドル回転速度制御は、アイドルスイッチ10からのスロットル全閉信号などによってアイドル状態を検出し、ISCV108を制御して空気量を調節することにより、最適なアイドル回転速度を維持するものである。
【0034】
燃料噴射制御は、基本的には、エアフローメータ104により計測される吸入空気流量とクランク角センサ145から得られるエンジン回転速度とから算出されるエンジン1回転当たりの吸入空気量に基づいて、所定の空燃比を達成すべく燃料噴射量すなわち燃料噴射弁121による噴射時間を演算し、所定のクランク角に達した時点で燃料を噴射するものである。なお、吸入空気流量は、バキュームセンサ112から得られる吸気管圧力とエンジン回転速度とによって推定してもよい。そして、かかる演算の際、スロットル開度センサ109、水温センサ151、吸気温センサ103、A/Fセンサ131等からの信号に基づく補正を加える。
【0035】
また、ECU60が実行する燃料噴射制御には、フューエルカット制御が含まれる。フューエルカット制御は、車両走行中の各種の状態で実行され、例えば、燃料噴射を一時的に停止する減速時フューエルカット、高回転時フューエルカット、最高速フューエルカット等が行われている。フューエルカットを行う条件は予め決められている。ECU60は、各種センサからの出力信号を監視し、所定のフューエルカット条件が具備された場合にフューエルカット要求が生じたものとし、フューエルカット指示を燃料噴射弁121に与えて燃料噴射を停止する。
【0036】
各種のフューエルカットとしては、例えば、減速時フューエルカットの場合は、スロットル弁が全閉であり、かつ、エンジン回転速度が所定値以上のときに、燃料供給の不必要な減速状態にあると判断し、燃料噴射を停止して、燃費の向上、排出ガスの浄化、及び触媒の加熱防止を図るものである。また、高回転時フューエルカットの場合は、エンジン回転速度のレッドゾーン以上への上昇によるエンジン破損を防止するため、所定の回転速度(例えば8000rpm)以上で燃料噴射を停止し、回転速度の上昇を抑えるものである。さらに、最高速フューエルカットの場合は、例えば車速180km以上でエンジン回転速度4500rpmが所定時間続いたような場合に、燃料噴射を停止するものである。
【0037】
次に、気筒休止機構について説明する。図2に、エンジン50の複数気筒の構造を模式的に示す。図示のように、エンジン100はV型8気筒のエンジンであり、4気筒ずつの2つのバンクに合計8気筒(#1〜#8)を備える。気筒#1と#7、気筒#2と#8、気筒#3と#5、気筒#4と#6がそれぞれ組になって動作する。即ち、減筒状態においても、各組のうちの少なくとも一方の気筒は作動する。なお、8つの気筒の点火順序は、気筒#1→#8→#4→#3→#6→#5→#7→#2の順である。図1における左側の4気筒(#1、#3、#5、#7)を第1バンク、右側の4気筒(#2、#4、#6、#8)を第2バンクと呼ぶ。
【0038】
ECU60は、制御信号81を各気筒の可変動弁機構に供給して、各気筒の吸気弁及び排気弁の開閉制御を行う。気筒の休止は、ECU60が対象となる気筒の吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉じるとともに、当該気筒の吸気通路への燃料噴射を停止することにより行われる。
【0039】
次に、各気筒の吸気弁及び排気弁の開閉を制御する可変動弁装置について説明する。図3及び図4に、油圧回路により制御される可変動弁装置の構造を示す。図3は、可変動弁装置の斜視図であり、図4はその側部断面図である。
【0040】
図4に示されるように、可変動弁装置は、カム11が設けられたカムシャフト10を備えている。カム11の下方には、ロッカシャフト20に回動可能に軸支されたロッカアーム21が設けられている。このロッカアーム21の先端側には、アーム22が前方へと突出する態様で形成されている。このアーム22の先端は、一対の機関バルブ13の上端と当接されており、バルブスプリングの付勢力によってそれらバルブ13が閉弁される側に押圧されている。そして、ロッカシャフト20を軸としたロッカアーム21の回動にともない揺動されるアーム22の押圧に基づき、機関バルブ13は開閉駆動される。
【0041】
図3及び図4に示されるように、ロッカアーム21の上面には、カム11に対応した可動カムフォロワ23が配設されている。可動カムフォロワ23は、ロッカアーム21の上下方向に沿って形成された摺動孔35(図4)内に摺動可能に配設されている。また、これら可動カムフォロワ23は、コイルばね(図示略)の付勢力によってカム11に向けて常時付勢されている。そのため、可動カムフォロワ23は、カム11とすべり接触をしつつ、その押圧を受けるようになる。
【0042】
ロッカアーム21の下方には、上記可動カムフォロワ23が嵌入された摺動孔35と交差するシリンダ穴36が形成されている。シリンダ穴36内には、ロッカアーム21と可動カムフォロワ23とを選択的に締結若しくは締結解除するロックピン31が摺動可能に配設されている。
【0043】
次に、ロックピン31を中心として構成されるカム切り換え機構について、図5(a)及び5(b)に基づき詳細に説明する。なお、図5(a)及び5(b)はロックピン31付近の側部断面構造を示す断面図であり、図5(a)は締結解除時の態様を、図5(b)は締結時の態様をそれぞれ示している。
【0044】
先述したように、可動カムフォロワ23はロッカアーム21を上下に貫く摺動孔35内に摺動可能に嵌入されている。さらにロッカアーム21の下方には、この摺動孔35と交差するシリンダ穴36が形成されており、その内部にはロックピン31が摺動可能に嵌入されている。ロックピン31は、コイルばね33によってロッカアーム21の基端側、すなわち可動カムフォロワ23から離間する方向に向けて常時付勢されている。
【0045】
ロックピン31には、その中央部から先端側にかけて溝32が形成されている。この溝32には、可動カムフォロワ23の下端部が嵌入可能となっている。さらに、溝32の先端側は、可動カムフォロワ23の上下方向の摺動を許容すべく底面が切り欠かれている。一方、溝32の中央部側(基端側)は、可動カムフォロワ23の下端と当接可能なようにその底面が残されている。
【0046】
シリンダ穴36にあってロックピン31によって区画されたロッカアーム21の基端側の空間34は、同ロックピン31を動作させるための作動油が導入される油圧室となっている。この油圧室34は、ロッカアーム21内に形成された油通路49と接続されている。さらにこの油通路49は、ロッカシャフト20内に形成された油通路43と接続されており、これら油通路43,49を通じて行われる作動油の供給及び排出によって、油圧室34内の油圧が調整される。そしてロックピン31は、この油圧室34内の油圧に基づく力と前記コイルばね33の付勢力とのつり合いに応じてシリンダ穴36内を移動し、図5(a)に示す位置と図5(b)に示す位置との間を往復摺動する。
【0047】
ロッカアーム21と可動カムフォロワ23との締結を解除する場合、上記油圧室34内から作動油を排出して同室34内の油圧を低下させる。その結果、ロックピン31は、コイルばね33の付勢力によってロッカアーム21の基端側に向けて移動し、図5(a)に示す位置に位置するようになる。このとき、可動カムフォロワ23の下端部は、ロックピン31の溝32の底面が切り欠かれた部分に位置しているため、その上下方向の摺動が許容される。
【0048】
他方、ロッカアーム21と可動カムフォロワ23とを締結する場合、上記油圧室34に作動油を供給して同油圧室34内の油圧を上昇させる。その結果、ロックピン31は、コイルばね33の付勢力に抗してロッカアーム21の先端側に移動し、図5(b)に示す位置に位置するようになる。このとき、可動カムフォロワ23の下端部は、ロックピン31の溝32の底面が残された部分に位置するようになる。このとき可動カムフォロワ23が押し下げられると、その下端面と溝32の底面とが当接する。
【0049】
このときのカム11の押圧は、可動カムフォロワ23及びロックピン31の当接を通じてロッカアーム21にも直接的に伝達されるようになる。すなわち、このときの可動カムフォロワ23とロッカアーム21とは連結された状態となり、一体となって回動するようになる。そしてこの場合には、ロッカアーム21はカム11によって回動されるようになり、機関バルブ13もカム11によって開閉駆動されるようになる。
【0050】
従って、ECUは、可変動弁装置の油圧回路内に設けられた電磁弁などを制御して油圧室34への作動油の供給を制御することにより、機関バルブ13の作動及び停止を制御することができる。
【0051】
[ブレーキブースタ]
次に、ブレーキブースタの構造及び作用の概略を説明する。ブレーキブースタ(「倍力装置」とも呼ばれる。)は、エンジンの吸入負圧と大気圧の差を利用してブレーキのアシスト力を発生する装置であり、ブレーキペダルとブレーキマスターシリンダの間に配置される。図2に示すように、ブレーキブースタ90は、パワーダイヤフラム及びパワーピストン(図示せず)により隔離されたA室95及びB室96を備える。また、ブレーキブースタ90の中央には、オペレーティングロッド93と、プッシュロッド98と、リアクションディスク99とが、図の左右方向に移動可能に配置されている。また、オペレーティングロッド93の図中左側端部付近には、大気弁と真空弁を備えるコントロールバルブが設けられている(図示せず)。
【0052】
非作動状態では、A室95とB室96はコントロールバルブの真空弁を通じて連通しており、両室は負圧に保たれる。オペレーティングロッド93が図中左方へ押されると、まずコントロールバルブの真空弁が閉じ、A室95とB室96との連通が遮断される。ついで大気弁が開くと、大気がB室96に流入してA室95との間に差圧が生じ、差圧がプッシュロッド98を押すアシスト力を発生する。ブレーキアシスト時には、運転者がブレーキペダルを踏み込むことにより生じるオペレーティングロッド93への入力に加えて、上記の差圧により生じるアシスト力がリアクションディスク99に作用し、リアクションディスク99に発生した内圧がプッシュロッド98を押してマスタシリンダに液圧を発生させる。
【0053】
ブレーキブースタ90のA室(負圧室95)は通路94を通じてサージタンク111に接続され、サージタンクの負圧によりブレーキブースタ90のA室95に負圧が供給される。よって、サージタンク111の負圧が低下すると、ブレーキブースタ90に必要な負圧が供給できなくなり、ブレーキブースタ90によるアシスト力が十分に発生できなくなる結果、ブレーキ性能が低下することになる。
【0054】
図2に示すように、ブレーキブースタ90の負圧室95には、負圧室内95内の圧力を検出するための圧力センサ92が設けられ、その出力信号92aはECU60へと送られる。ECU60は、ブレーキブースタ90の圧力センサ92により検出される、負圧室95の負圧(以下、「ブレーキブースタ内負圧」とも呼ぶ。)を示す出力信号92aに応じて後述するように吸気弁及び排気弁(以下、両者をまとめて「吸排気弁」とも呼ぶ。)の休止を解除する。
【0055】
[エンジン制御]
次に、本発明によるエンジン制御について説明する。本発明では、基本的な制御として触媒劣化防止の観点からフューエルカット時に気筒を休止する。しかし、気筒休止時には、前述のようにサージタンク内負圧が低下するために各種の不具合が発生することがある。よって、フューエルカット時には触媒劣化防止のために原則として気筒の休止を行いつつ、状況に応じて気筒の休止を適切に制御してそのような不具合の発生を防止する。以下、具体的に説明する。なお、本明細書では「気筒の休止」とは吸排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止させ、かつ、燃料噴射を停止することを言うものとする。また、「吸排気弁の休止」とは吸排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止させることを言う。
【0056】
(第1実施例)
本実施例は、気筒休止時にサージタンク内負圧が低下するためにブレーキ性能が低下する場合の制御に関する。前述のように、フューエルカット時に触媒劣化防止のために気筒を休止すると、サージタンク内負圧が低下する。図2を参照して説明したように、ブレーキブースタ90の負圧室95にはサージタンク111内の負圧が供給される構造となっているので、サージタンク111内の負圧が低下すると、ブレーキブースタ90によるアシスト力が不十分となり、ブレーキ性能が低下する。そこで、本実施例では、ブレーキブースタ内負圧が低下する場合には、一部又は全気筒の休止を解除してサージタンク内負圧を確保する。
【0057】
図6に第1実施例によるエンジン制御のフローチャートを示す。なお、この制御は、基本的にECU60が各種センサからの出力に基づいて実行する。まず、ECU60はフューエルカット条件が具備されているか否かを判定する(ステップS1)。フューエルカット条件とは、例えばスロットル弁106が全閉であり、かつ、エンジン回転数が所定のフューエルカット実施回転数以上であることとすることができる。なお、ECU60は、スロットル開度センサ109の出力からスロットル開度を判定し、クランク角センサ145の出力などに基づいて車両のエンジン回転数を検出する。フューエルカット条件が具備されていない場合(ステップS1;No)、ECU60はフューエルカットを実施せず、全気筒で燃焼を継続する(ステップS2)。
【0058】
一方、フューエルカット条件が具備されている場合(ステップS1;Yes)、ECU60は全気筒についてフューエルカットを実施し、かつ、全気筒の吸排気弁を休止する(ステップS3)。具体的には、ECU60は、各気筒の燃料噴射弁121を制御して燃料噴射を停止するとともに、制御信号81(図2参照)により各気筒の可動弁機構を制御して吸気弁及び排気弁を閉じる。これにより、全気筒において新気が排気側の触媒へ流れることがなくなるので、触媒の劣化が防止される。
【0059】
次に、ECU60はブレーキブースタ90の負圧室95に取り付けられた圧力センサ92の出力信号)2aに基づいて、ブレーキブースタ内負圧が所定値より低いか否かを判定する(ステップS4)。なお、本明細書では負圧の大小は絶対値を比較して示すものとする。よって、例えば第1の負圧が圧力値としては−10Pa(パスカル)であり、第2の負圧が圧力値として−20Paである場合には、第2の負圧の方が第1の負圧よりも大きいと記述する。
【0060】
ブレーキブースタ内負圧が所定値より大きい場合は、全気筒について吸排気弁の休止を継続する(ステップS5)。一方、ブレーキブースタ内負圧が所定値より小さい場合には、ECU60は全気筒又は一部気筒について吸排気弁の休止を解除する(ステップS6)。これにより、吸排気弁の休止が解除された気筒では通常の吸排気が実行されるため、サージタンク111内の負圧が確保され、それがブレーキブースタ90の負圧室95に供給されて、ブレーキ性能の低下が防止される。なお、吸排気弁の休止が解除されてもフューエルカットは継続する。
【0061】
上記のステップS6では、全気筒又は一部気筒の吸排気弁の休止を解除すると述べた。サージタンク内負圧を迅速に確保するためには全気筒について吸排気弁の休止を解除することが好ましいが、そうするとフューエルカット中であるために全気筒において新気が排気系に流れて触媒の劣化が促進してしまう。よって、サージタンク内の負圧確保のために最低限必要な気筒数のみについて吸排気弁の休止を解除することにより、触媒劣化を最小限に抑制しつつサージタンク内の負圧を確保することができる。
【0062】
このように、一部気筒の吸排気弁の休止を解除する場合に、休止を解除する気筒数の決定方法はいくつかの方法が考えられる。まず、最も単純な第1の方法では、ブレーキブースタ内の必要な負圧確保のために吸排気弁の休止を解除すべき気筒数を予め決定しておくことができる。また、第2の方法としては、エンジン回転数に応じて吸排気弁の休止を解除する気筒数を決定することができる。サージタンク内の負圧を確保するために必要な稼働気筒数は、エンジン回転数が低ければ少なくてよいが、エンジン回転数が高い場合は多くしなければならない。よって、例えば図7に示すようにエンジン回転数に応じて吸排気弁休止気筒数を変化させ、エンジン回転数が高いほど休止気筒数を少なく、つまり休止を解除する気筒数を多くするようにする。これにより、エンジン回転数に応じてサージタンク内負圧を効率的に確保しつつ触媒劣化を最小限に抑制することが可能となる。
【0063】
また、上記の第1又は第2の方法のいずれかにより吸排気弁の休止を解除する気筒数が決定した場合、複数存在する気筒のうちのどの気筒から順に休止を解除すべきかは、触媒床温に応じて決定することができる。図2に例示するエンジンのように触媒コンバータを複数有する場合、それらの車両上における配置などにより触媒床温は相違する。例えば触媒コンバータの車両上の取付位置が外気に当たりやすい位置であるほど触媒床温は上昇しにくい。床温が高いほど、新気が排気側に流れた際の触媒劣化度合いが高いのであるから、触媒床温が低い側のバンクの気筒から優先的に吸排気弁の休止を解除すれば、触媒劣化をより効果的に防止することができる。具体的には、ECU60は図2に示す触媒コンバータ133に取り付けられた触媒温センサ134の出力に基づいて、触媒床温の低い側のバンクの気筒から先に吸排気弁の休止を解除すればよい。また、複数ある触媒コンバータ133の触媒床温が同一(完全に同一ではなく、所定範囲内にある場合でも可)には、それら複数の触媒の劣化が均等に進むように、各気筒についての吸排気弁の休止解除回数を均一とすることもできる。例えば、触媒床温に差がない場合には、ある所定の順序に従って気筒#1〜#8を平均的に休止解除するとか、休止解除する気筒をランダムに決定するなどの方法がある。また、ECU60などが各気筒の休止解除回数を記憶しておき、より正確に休止解除回数が均等化するように制御することも可能である。
【0064】
また、上記の例ではまず全気筒について吸排気弁の休止を実行しているが(ステップS3)、最初から上記のようにブレーキブースタ内負圧の確保のために必要な気筒数は吸排気弁の休止を実行せず、一部気筒のみについて吸排気弁の休止を実行することもできる。その場合に吸排気弁の休止を行うべき気筒の選択も上記のように触媒床温の高い方から順に選択することができる。
【0065】
また、図6に示した例では、ステップS6で一部気筒の吸排気弁の休止を解除する場合でも当該気筒のフューエルカットを継続しているが、その代わりに当該気筒についてはフューエルカットも解除して通常の燃焼を行うこともできる。これにより、触媒の劣化促進を抑制することができ、かつ、通常の燃焼を行っている気筒でエンジンブレーキ効果を発生させて減速感を得ることができる。
【0066】
また、図6に示した例においては、ステップS1でフューエルカット条件が具備されている場合には直ちに全気筒について吸排気弁を休止することとしているが、フューエルカット条件が具備されていることを検出した後、まずブレーキブースタ内負圧をチェックし、ブレーキブースタ内負圧が所定値より大きい(即ち必要な負圧が確保できている)場合にのみ全気筒の吸排気弁を休止することとしてもよい。これにより、フューエルカット条件が具備されても、ブレーキブースタ内負圧が確保できていない場合には吸排気弁の休止を行わずにサージタンク内負圧を確保することを優先し、ブレーキ性能の低下を防止することができる。
【0067】
また、上記の説明ではブレーキブースタ内の負圧が不足した場合に吸排気弁の休止を解除することとしているが、ブレーキブースタ内の負圧が不足している状況でも、運転者によるブレーキの使用を検出し、ブレーキが使用されたときに限って吸排気弁の休止を解除するように構成することもできる。
【0068】
以上説明したように、第1実施例によれば、フューエルカット時に触媒劣化を抑制しつつ、ブレーキ性能の低下を防止することができる。
【0069】
(第2実施例)
本実施例においては、フューエルカット実施時には基本的に全気筒について吸排気弁を休止するが、サージタンク内の負圧が確保できない場合には吸排気弁の休止を解除するとともにフューエルカットも解除する。また、その際には、サージタンク内負圧が確保できてからフューエルカットを解除する。
【0070】
前述のように、吸排気弁の休止中はサージタンク内圧力は低下するので、サージタンク内圧力が所定値より減少した場合には、一部気筒の吸排気弁の休止を解除してサージタンク内圧力を確保する必要がある。ここで、吸排気弁の休止を解除した際にフューエルカットを継続すると新気が排気系に流れて触媒劣化を促進するので、フューエルカットも解除することとする。但し、全気筒の吸排気弁休止によりサージタンク内の負圧が低下した状態で直ちに吸排気弁を作動するとともに燃料噴射を開始すると、サージタンク内負圧が低いために吸入空気量が過大となり、それに伴って燃料噴射量が過大となって必要以上のトルクが発生してしまい、適切なトルク制御ができなくなってしまう。そこで、一部気筒の吸排気弁休止及びフューエルカットを解除する際には、直ちに燃料噴射を行わずに、まず吸排気弁の動作を先に開始してサージタンク内の負圧を上昇させ、適正な負圧が確保できた後に燃料噴射を開始する。これにより、フューエルカットからの復帰時において、サージタンク内負圧不足により吸入空気量が過大となり、トルク制御が不能となる問題を回避することができる。
【0071】
本実施例のエンジン制御例について図8のフローチャートを参照して説明する。なお、この制御は、基本的にECU60が各種センサからの出力に基づいて実行する。まず、ECU60はフューエルカット条件が具備されているか否かを判定する(ステップS11)。フューエルカット条件が具備されていない場合(ステップS11;No)、ECU60はフューエルカットを実施せず、全気筒で燃焼を継続する(ステップS12)。一方、フューエルカット条件が具備されている場合(ステップS11;Yes)、ECU60は全気筒についてフューエルカットを実施し、かつ、全気筒について吸排気弁を休止する(ステップS13)。これにより、全気筒において新気が排気側の触媒へ流れることがなくなるので、触媒の劣化が防止される。
【0072】
次に、ECU60は、一部気筒の吸排気弁の休止を解除すべき状態となったか否かを判定する(ステップS14)。ここで、吸排気弁の休止を解除すべき状態とは、例えばサージタンク内の負圧が不足している状態、第1実施例のようにブレーキブースタ内負圧が所定値よりも低下した状態、その他の状態とすることができる。吸排気弁の休止を解除すべき状態でない場合(ステップS14;No)、ECU60は全気筒の休止を継続する(ステップS15)。一方、吸排気弁の休止を解除すべき状態である場合(ステップS14;Yes)、ECU60はまず当該気筒(即ち、吸排気弁の休止を解除すべき気筒)の吸気弁及び排気弁の作動を開始する(ステップS16)。但し、この時点では未だ燃料噴射は行わない。そして、ECU60はサージタンク内の負圧が確保できたか、即ち必要な値を超えたか否かを判定し(ステップS17)、確保できた後に当該気筒の燃料噴射を開始する(ステップS18)。こうして、当該気筒は通常燃焼を再開する。
【0073】
このように、本実施例では、一部気筒について吸排気弁の休止を解除する場合には、まずサージタンク内の負圧を確保し、その後で燃料噴射を再開するので、燃料噴射再開時に吸入空気量が過大となってトルク制御不能となることを防止することができる。
【0074】
なお、ステップS14において吸排気弁の休止を解除する気筒を決定する際には、第1実施例と同様の各種の方法を適用することができる。即ち、休止を解除する気筒数の決定は、図7を参照して説明したようにエンジン回転数に応じて決定することができる。また、休止を解除する気筒数が決定した後にそれらの休止解除を行う順序については、触媒床温の低い方のバンクに属する気筒を優先とすることができ、触媒床温が同等である場合には触媒の劣化が同等となるように各触媒に対応する気筒の休止解除回数を均等とすることができる。
【0075】
(第3実施例)
本実施例は、エンジン回転数が高いときには可変動弁機構の動作が不安定になるので、フューエルカット及び吸排気弁の休止を実行せずに通常燃焼を行い、エンジン回転数が低いときにフューエルカット及び吸排気弁の休止を行うものである。図3乃至5を参照して説明したように、油圧制御による可変動弁機構では、エンジンが高回転になるとロックピンの動作不良が生じやすくなり、吸排気弁の休止動作又は休止状態からのの復帰動作に遅れが生じることがある。例えば、吸排気弁の休止時に吸気弁の停止が1サイクル遅れると、燃料噴射は既に停止している状態で吸入空気のみが排気系に送られるために触媒の劣化が生じる恐れがある。一方、吸排気弁の休止状態からの復帰時に吸気弁の作動が1サイクル遅れると、空気の吸入がない状態で燃料が噴射されて吸気ポートに燃料が溜まった状態となるため、次回のサイクルでさらに燃料噴射されて混合気が過剰にリッチな状態となる。
【0076】
従って、特定の気筒について吸排気弁を稼働状態から休止させる場合、まずエンジン回転数をチェックし、エンジン回転数が所定値より高い場合には、吸排気弁の休止を禁止するとともに、フューエルカットを行わないこととする。また、エンジン回転数が所定値より高い場合には、吸排気弁を休止状態から復帰させることを禁止する。
【0077】
本実施例のエンジン制御例を図9に示す。なお、この処理はECU60により定期的に行われる。まず、ECU60は吸排気弁の休止又は復帰が必要であるか否かを判定し(ステップS21)、必要でなければそのときの状態を継続する(ステップS22)。一方、吸排気弁の休止又は復帰が必要である場合(ステップS21;Yes)、ECU60はエンジン回転数が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS23)。エンジン回転数が所定値以上でない場合、ECU60は吸排気弁の休止/復帰を実行する(ステップS24)。一方、エンジン回転数が所定値以上である場合、即ちエンジン回転数が高い場合には、前述のように吸排気弁の作動エラーなどが生じやすいので、当該気筒の吸排気弁の休止/復帰を禁止する(ステップS25)。
【0078】
これにより、可変動弁機構の動作不良により生じる上述のような不具合を防止しつつ、触媒劣化を防止することができる。また、エンジン回転数が所定値よりも低い場合には、吸排気弁の休止又は復帰を行い触媒劣化を防止することができる。
【0079】
なお、本実施例による制御は、上述の第1実施例及び第2実施例のいずれにおいても、気筒を休止させる場合、及び、休止気筒を復帰させる場合に適用することができる。
【0080】
(第4実施例)
フューエルカット中に触媒劣化を防止するために吸排気弁の休止時に吸気弁及び排気弁の両方を閉じた状態とすると、燃焼室への空気の流れが遮断されるためフリクションが低下し、エンジンブレーキ効果が低下する。そこで、本実施例では、吸排気弁の休止時には吸気弁と排気弁のいずれか一方のみを閉じた状態とし、他方を開閉してポンピングロスを生じさせてフリクションを増加させることによりエンジンブレーキ効果を得るようにする。これにより、フューエルカット時に触媒劣化防止を図るべく吸排気弁を休止した場合でも、エンジンブレーキ効果を維持することができ、減速感を得ることができる。
【0081】
また、この場合に、吸気弁及び排気弁のうち作動させる方の弁の開け始めタイミングを適切に制御することにより、エンジンブレーキ効果を増大させることができる。具体的には、図10の第1の制御例に示すように、圧縮工程の終了時のタイミングにおいて、吸気弁又は排気弁のうちの作動させる弁を開く。通常のサイクルでは、圧縮工程後に燃焼工程を行うが、その代わりに圧縮工程後に弁を開けて圧縮気によりポンピング仕事を増大させ、エンジンブレーキ効果を増大させることができる。この場合、吸気弁又は排気弁のうちの作動させる方の弁は、圧縮工程中のみ閉じ、圧縮工程後に開けてその後は開けた状態としてもよい。
【0082】
また、通常のサイクルでは、吸気工程で吸気弁が開状態、排気弁が閉状態であり、圧縮及び燃焼工程で吸気弁と排気弁の両方が閉状態であり、排気工程では吸気弁が閉状態、排気弁が開状態となる。つまり、1サイクル中に吸気弁及び排気弁がそれぞれ1回ずつ開閉を行うことになるが、例えば電磁駆動弁など開閉タイミング制御の自由度が高い動弁機構を使用する場合、上記の吸排気弁の休止時には、動作させる方の弁を2回(即ち、クランクシャフトの1回転毎に)開閉してポンピングロスを増加させ、エンジンブレーキ効果を増大させることも可能である。排気弁を常に閉状態とし、吸気弁をこの方法で1サイクルに2回開閉する場合の例を図10に第2の制御例として示す。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フューエルカット時に触媒劣化を防止すべく吸排気弁を閉状態で休止する場合において、吸排気弁の休止に起因してサージタンク内の負圧が減少し、運転性能に悪影響が生じる場合には、必要に応じて吸排気弁の休止の解除や休止/復帰タイミングの制御などを適切に行う。これにより、触媒劣化防止効果を最大限に維持した上で、サージタンクの負圧不足による悪影響を排除することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるエンジンの概略構成を示す。
【図2】本発明の実施形態におけるエンジンの気筒休止機構及びブレーキブースタの構造を説明するための図である。
【図3】可変動弁装置の概略構成を示す斜視図である。
【図4】図3に示す可変動弁装置の側部断面構造を示す図である。
【図5】図2に示す可変動弁装置のカム切り換え機構の側部断面図である。
【図6】第1実施例によるエンジン制御のフローチャートである。
【図7】第1実施例においてエンジン回転数に応じて休止気筒数を決定する場合のエンジン回転数と休止気筒数との関係を示す。
【図8】第2実施例によるエンジン制御のフローチャートである。
【図9】第3実施例によるエンジン制御のフローチャートである。
【図10】第4実施例による吸気弁又は排気弁の開閉制御例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 気筒
50 エンジン
60 ECU
90 ブレーキブースタ
95 負圧室
111 サージタンク
113 吸気管
123 吸気弁
124 排気弁
129 排気管
133 触媒コンバータ
Claims (9)
- 複数の気筒を有するエンジンの制御装置において、
所定のフューエルカット条件が具備されたことを検出するフューエルカット条件検出手段と、
前記フューエルカット条件が具備されたときに、前記複数の気筒についてフューエルカットを実施するとともに、前記複数の気筒について吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する休止手段と、
前記エンジンに接続されたブレーキブースタ内の負圧を検出する手段と、
検出された前記ブレーキブースタ内の負圧が第1の所定値以下である場合に、前記複数の気筒のうちの少なくとも1つの気筒について、前記休止手段によるフューエルカット及び弁の休止を解除する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、まずフューエルカットを継続するとともに弁の休止を解除し、前記ブレーキブースタ内の負圧が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上となったときにフューエルカットを解除するように前記休止手段を制御することを特徴とするエンジンの制御装置。 - 複数の気筒を有するエンジンの制御装置において、
所定のフューエルカット条件が具備されたことを検出するフューエルカット条件検出手段と、
前記フューエルカット条件が具備されたときに、前記複数の気筒についてフューエルカットを実施するとともに、前記複数の気筒について吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を閉状態で休止する休止手段と、
前記エンジンのサージタンク内の負圧を検出する手段と、
検出された前記サージタンク内の負圧が第1の所定値以下である場合に、前記複数の気筒のうちの少なくとも1つの気筒について、前記休止手段によるフューエルカット及び弁の休止を解除する制御手段と、
前記休止手段による弁の休止を解除する気筒を決定する決定手段と、を備え、
前記制御手段は、前記休止を解除する気筒について、まずフューエルカットを継続するとともに弁の休止を解除し、前記サージタンク内の負圧が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上となったときに当該気筒のフューエルカットを解除するように前記休止手段を制御することを特徴とするエンジンの制御装置。 - 前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、
検出された回転数に基づいて、前記休止を解除する気筒の数を決定する手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。 - 前記エンジンは、
前記複数の気筒のうちの1つ又は複数の気筒毎に、前記エンジンの排気通路に設けられた触媒と、
前記触媒の温度を検出する手段と、を備え、
前記制御手段は、検出された温度が低い触媒に対応する気筒から順に前記休止手段による弁の休止を解除することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。 - 複数の気筒を有するエンジンの制御装置において、
所定のフューエルカット条件が具備されたことを検出するフューエルカット条件検出手段と、
前記エンジンに接続されたブレーキブースタ内の負圧を検出する手段と、
前記フューエルカット条件が具備され、かつ、前記ブレーキブースタ内の負圧が第1の所定値以上である場合に、前記複数の気筒についてフューエルカットを実施するとともに、前記複数の気筒について吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の弁を閉状態で休止する休止手段と、
フューエルカット及び弁の休止後、検出された前記ブレーキブースタ内の負圧が第1の所定値以下である場合に、前記複数の気筒のうちの少なくとも1つの気筒について、フューエルカット及び弁の休止を解除するように前記休止手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、まずフューエルカットを継続するとともに弁の休止を解除し、前記ブレーキブースタ内の負圧が前記第1の所定値より大きい第2の所定値以上となったときにフューエルカットを解除するように前記休止手段を制御することを特徴とするエンジンの制御装置。 - 前記休止手段は、前記フューエルカット実施中は前記吸気弁及び前記排気弁の一方は休止させずに作動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のエンジンの制御装置。
- 前記休止手段は、前記作動させる方の弁を、圧縮工程終了時に開き始めることを特徴とする請求項6に記載のエンジンの制御装置。
- 前記エンジンの回転数を検出する回転数検出手段を備え、
前記制御手段は、前記回転数が所定回転数以上であるときは前記休止手段によるフューエルカットを禁止するとともに前記吸気弁及び排気弁を作動させ、前記回転数が前記所定回転数未満であるときは前記休止手段によるフューエルカット及び前記吸気弁及び排気弁の少なくも一方の停止を許可することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエンジンの制御装置。 - 前記エンジンは、
前記複数の気筒のうちの1つ又は複数の気筒毎に、前記エンジンの排気通路に設けられた触媒と、
前記触媒の温度を検出する手段と、を備え、
前記休止手段は、検出された温度が高い触媒に対応する気筒から順に前記吸気弁及び排気弁の少なくとも一方を休止させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエンジンの制御装置。
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