JP4135365B2 - 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、擬似輪郭等を発生させることなく、画像の色をより好適に補正することができるようにする画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えば、ディジタルスチルカメラで撮影した画像をパーソナルコンピュータに保存したり、保存した画像をテレビジョン受像機やプリンタに出力するなど、ディジタルカラー画像を扱うことのできる機器が急速に普及している。
【0003】
そして、これらの機器の中には、画像の中に含まれる、いわゆる記憶色に近い色を記憶色そのものに補正し、得られた画像を出力するようになされているものも存在する。
【0004】
記憶色は、例えば、人間の肌の色、空の青色、および草木の緑色など、人の記憶に残っている色であり、これらの色に対する観察者の目は敏感であるため、観察者にとっては、撮影して得られた画像そのままよりも、記憶色に補正したものの方が、見栄えのよい画像であると認識されるといわれている。
【0005】
ところで、記憶色に近い色を、記憶色そのものに補正した画像を出力する機器においては、一般的に、記憶色に近い色の領域を抽出し、その領域のみ補正を行う方法が採用されている。従って、例えば、画像中に人物が写っている場合、被写体の顔の領域の色が記憶色の肌色に補正されて出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように、記憶色の領域を抽出し、その領域のみ局所的な補正を行う場合、補正を行っていない領域との色の変化が急激なものとなり、その境界部分に擬似輪郭が発生してしまうという課題があった。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、擬似輪郭等を発生させることなく、画像の色をより好適に補正することができるようにしたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別手段と、判別手段により判別された画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択手段と、選択手段による選択に応じて、画像データを補正する補正手段とを備える。
前記判別手段には、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第2の閾値より小さいとき、前記画像データのカテゴリをポートレート画像と判別させることができる。
前記判別手段には、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第2の閾値より大きいとき、前記画像データのカテゴリをポートレート&風景画像と判別させることができる。
前記判別手段には、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より小さく、かつ、前記第1の閾値より小さい値である第2の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第3の閾値より小さいとき、前記画像データのカテゴリを小人物画像と判別させることができる。
前記判別手段には、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より小さく、かつ、前記第1の閾値より小さい値である第2の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第3の閾値より大きいとき、前記画像データのカテゴリを小人物&風景画像と判別させることができる。
前記判別手段には、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より小さく、緑色領域と空色領域の大きさが第2の閾値より大きいとき、前記画像データのカテゴリを風景画像と判別させることができる。
【0009】
選択手段は、画像データの輝度の補正として、記憶色領域のみの補正、または、画像データの全体の補正のいずれかを選択し、補正手段は、選択手段による選択に応じて画像データの輝度を補正するようにすることができる。
【0010】
記憶色領域を抽出する抽出手段をさらに備え、補正手段は、抽出手段により抽出された記憶色領域の彩度、および色相を補正するようにすることができる。
【0011】
判別手段は、画像データ全体に対するカテゴリを、さらに、画像データのヘッダに記述されている情報に基づいて判別するようにすることができる。
【0012】
本発明の画像処理装置の画像処理方法は、画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別ステップと、判別ステップの処理により判別された画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択ステップと、選択ステップの処理による選択に応じて、画像データを補正する補正ステップとを含む。
【0013】
本発明の記録媒体に記録されているプログラムは、画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別ステップと、判別ステップの処理により判別された画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択ステップと、選択ステップの処理による選択に応じて、画像データを補正する補正ステップとを含む。
【0014】
本発明のプログラムは、画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別ステップと、判別ステップの処理により判別された画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択ステップと、選択ステップの処理による選択に応じて、画像データを補正する補正ステップとをコンピュータに実行させる。
【0015】
本発明の画像処理装置および方法、並びにプログラムにおいては、画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、画像データ全体に対するカテゴリが判別され、判別された画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正が選択される。また、その選択結果に応じて、画像データが補正される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る画像処理装置を適用できる機器の例を示す図である。
【0017】
図1に示されるように、画像処理装置11(図2参照)は、例えば、パーソナルコンピュータ1、プロジェクタ2、ディジタルビデオカメラ3、ディジタルスチルカメラ4、PDA(Personal Digital Assistants)5、携帯電話機6、およびプリンタ7などの各機器の、画像データの処理部に適用することができる。
【0018】
図2は、本発明を適用した画像印刷装置11の構成例を示すブロック図である。
【0019】
画像解析部21は、ディジタルスチルカメラ4などにより撮影され、保存された画像ファイルを取得し、画像ファイルのヘッダ情報を解析する。ヘッダ情報には、例えば、撮影したカメラの機種名、撮影日時、シャッタースピード、撮影モードなどの情報を表わすExif(Exchangeable image file format for Digital Still Cameras)などが記述されており、画像解析部21は、このExifなどの情報を解析する。例えば、ディジタルスチルカメラ4のユーザにより撮影モードが設定され、画像が撮影された場合、画像解析部21は、設定されていたモードをヘッダ情報から読み取り、画像の撮影モードをカテゴリ判別部22に通知する。
【0020】
また、画像解析部21は、画像データに含まれる記憶色の統計量を算出し、それをカテゴリ判別部22に通知する。具体的には、画像解析部21は、例えば、人物の肌の領域(肌色領域)、風景の空の領域(空色領域)、草木の緑の領域(緑色領域)などの所定の記憶色に近似している色の領域(以下、単に、記憶色領域と称する)の、画像全体に占める割合などを算出し、それをカテゴリ判別部22に通知する。なお、取得された画像データもカテゴリ判別部22に出力される。
【0021】
カテゴリ判別部22は、画像解析部21からの通知に基づいて画像のカテゴリを判別する。例えば、カテゴリ判別部22は、画像中に含まれる肌色領域の大きさ(量)が所定の閾値より大きいか否か、または、空色領域の大きさが閾値より大きいか否か等に基づいて画像のカテゴリを判別する。
【0022】
後述するように、画像解析部21から供給された画像は、例えば、主に人物が被写体とされている「ポートレート画像」、主に風景が被写体とされている「風景画像」、人物の割合が比較的少ない「小人物画像」などのカテゴリに分類される。カテゴリ判別部22により決定されたカテゴリは、補正の方法を選択する際に利用される。
【0023】
カテゴリ判別部22によるカテゴリの判別結果は、輝度補正部24に通知される。また、カテゴリ判別部22に供給された画像データは、変換部23に出力される。
【0024】
変換部23は、供給された、R(赤)、G(緑)、B(青)により指定される画像データを、Y(輝度)、C(彩度)、H(色相)により指定される画像データに変換し、色空間を変換して得られた画像データを輝度補正部24に出力する。色空間を変更することにより、例えば、彩度のみを変更したければ、彩度値のみを変更すればよく、RGB空間よりも直接的に、かつ、容易に色を変更することができる。すなわち、RGB空間において彩度を変更する場合、RGBのそれぞれの値を変更する必要がある。
【0025】
輝度補正部24は、カテゴリ判別部22から通知された画像のカテゴリ、変換部23から供給された画像データの輝度値、記憶色の輝度値等に基づいて、補正量を決定し、例えば、記憶色領域の輝度値を画素毎に補正する。輝度補正部24により輝度が補正された画像データは彩度補正部25に出力される。輝度補正部24の詳細な構成、および処理については後述する。
【0026】
彩度補正部25は、輝度補正部24から供給された画像データの彩度と、予め設定されている記憶色の彩度に基づいて補正量を決定し、記憶色領域の彩度を画素毎に補正する。彩度補正部25により彩度が補正された画像データは色相補正部26に出力される。
【0027】
色相補正部26は、彩度補正部25から供給された画像データの色相と、予め設定されている記憶色の色相に基づいて補正量を決定し、記憶色領域の色相を画素毎に補正する。色相補正部26により色相が補正された画像データは変換部27に出力される。
【0028】
変換部27は、輝度、彩度、および色相が補正された画像データを色相補正部26から取得し、取得した画像データをRGB色空間のものに変換する。RGB色空間に変換された画像データは、出力部28に供給され、出力部28により画像処理装置11の後段の装置に出力される。すなわち、画像処理装置11が図1のパーソナルコンピュータ1に設けられている場合、画像処理装置11により色が補正された画像がパーソナルコンピュータ1のCRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)などに表示される。また、画像処理装置11が図1のプリンタ7に設けられている場合、画像処理装置11により色が補正された画像が所定の印刷媒体に印刷される。
【0029】
図3は、図2の輝度補正部24の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0030】
補正切替部41は、カテゴリ判別部22から通知された画像のカテゴリ、画像に含まれる記憶色領域の統計量等に基づいて、画像全体の画素の輝度を補正するか、または、記憶色領域(必要に応じてその周辺部)の輝度のみを補正するかを決定する。以下、画像全体の画素の輝度を補正する補正方法をグローバル補正と称し、一方、記憶色領域の輝度のみを補正する補正方法をローカル補正と称する。
【0031】
具体的には、補正切替部41は、カテゴリ判別部22からの通知等に基づいて、変換部23から供給された画像のカテゴリが、主に人物が被写体として写っている「ポートレート画像」、または「小人物画像」であると判定した場合、後段の補正処理部44に実行させる補正方法としてグローバル補正を選択する。仮に、「ポートレート画像」に含まれる人物の肌色領域の輝度のみを補正した場合、肌色領域とその周辺の輝度の差が急激なものとなり、擬似輪郭を発生させてしまうことがあるが、このように「ポートレート画像」、および「小人物画像」に関してグローバル補正を選択することにより、擬似輪郭等を発生させることなく、より好適に色を補正することができる。
【0032】
また、補正切替部41は、変換部23から供給された画像のカテゴリが、例えば、風景画像などであると判定した場合、補正処理部44に実行させる補正方法としてローカル補正を選択する。
【0033】
補正切替部41により選択された補正方法を表わす情報は、変換部23から供給された画像データと共に補正量決定部42に通知される。
【0034】
補正量決定部42は、補正切替部41から通知された情報に基づいて、輝度の補正量(補正カーブ)を決定し、画像をローカル補正により補正することが通知されている場合、その画像データを、補正量を表わす情報と共に記憶色領域抽出部43に出力し、一方、グローバル補正により補正することが通知されている場合、その画像データを、補正量を表わす情報と共に補正処理部44に出力する。
【0035】
記憶色領域抽出部43には、抽出する色の範囲が予め設定されており、記憶色領域抽出部43は、例えば、記憶色の肌の色に対して近似する、所定の範囲内の色、記憶色の空の色に対して近似する、所定の範囲内の色、および、記憶色の緑の色に対して近似する、所定の範囲内の色の領域(画素)を抽出し、記憶色領域を補正処理部44に通知する。また、ローカル補正の補正量を表わす情報等も補正処理部44に出力される。
【0036】
補正処理部44は、補正量決定部42から画像データが供給されてきたとき、通知された補正量に基づいて画像全体の画素を補正する(グローバル補正を施す)。また、補正処理部44は、記憶色領域抽出部43から画像データが供給されてきたとき、通知された補正量に基づいて画像の記憶色領域の画素を補正する(ローカル補正を施す)。補正処理部44によりグローバル補正、またはローカル補正が施された画像データは、後段の彩度補正部25に出力される。
【0037】
次に、図4のフローチャートを参照して、画像処理装置11の補正処理について説明する。
【0038】
ステップS1において、画像解析部21は、画像データを取得し、そのデータにより表わされる画像に関する、例えば、撮影したカメラの機種名、撮影日時、シャッタースピード、撮影モードなどの情報が記述されているヘッダ情報を解析する。画像解析部21は、ヘッダ情報を解析し、ヘッダ情報に画像の撮影モードが記述されている場合、それをカテゴリ判別部22に通知する。
【0039】
また、画像解析部21は、ステップS2において、画像に含まれる記憶色領域の統計量を算出し、算出結果をカテゴリ判別部22に通知する。例えば、画像解析部21には、記憶色領域として抽出する色が予め設定されており、画像解析部21は、記憶色の肌色に近似している色、記憶色の空色に近似している色等により指定される画素の、画像全体に占める割合などの記憶色領域の統計量を算出する。
【0040】
ステップS3において、カテゴリ判別部22は、画像解析部21から通知されたヘッダ情報や、記憶色領域の統計量に基づいて、画像のカテゴリを判別する。カテゴリ判別部22によるカテゴリの判別結果は輝度補正部24に通知され、カテゴリ判別部22に供給された画像データは変換部23に出力される。カテゴリ判別部22の処理については、図5乃至図7のフローチャートを参照して後述する。
【0041】
ステップS4において、変換部23は、RGB色空間の画像データを、YCH色空間の画像データに変換し、得られた画像データを輝度補正部24に出力する。
【0042】
輝度補正部24は、ステップS5において、カテゴリ判別部22から通知されたカテゴリ等に基づいて、変換部23から供給された画像の輝度を補正し、得られた画像を彩度補正部25に出力する。
【0043】
その後、ステップS6、およびステップS7において、彩度補正部25、色相補正部26によりそれぞれ補正が施され、得られた画像データが変換部27に出力される。変換部27に供給された画像データは、ステップS8において、RGB色空間のデータに変換された後、ステップS9で、画像処理装置11の後段の装置に出力される。
【0044】
次に、図5のフローチャートを参照して、図4のステップS3において実行されるカテゴリ判別部22の処理について説明する。
【0045】
なお、この処理は、「ポートレートモード」により撮影された画像のカテゴリを判別する処理を表わしている。すなわち、ディジタルスチルカメラ4等において、撮影モードが「ポートレートモード」に設定されて撮影された場合、画像のヘッダに記述されている情報が画像解析部21により解析され、「ポートレートモード」により撮影されたことがカテゴリ判別部22に通知される。
【0046】
ステップS21において、カテゴリ判別部22は、画像解析部21により算出された記憶色領域の統計量に基づいて、芝、または草などの緑色領域と空色領域(芝草空領域)の量が、閾値TH1より大きいか否かを判定する。すなわち、カテゴリ判別部22には、所定の閾値が予め設定されており、それに基づいて画像のカテゴリを判別できるようになされている。なお、この閾値をユーザが好みに応じて設定できるようにしても良い。
【0047】
カテゴリ判別部22は、ステップS21において、緑色領域と空色領域の量が閾値TH1より大きくない(小さい)と判定した場合、供給された画像は、比較的広い範囲に人物が写っている画像であると認識し、ステップS22に進み、画像のカテゴリを「ポートレート画像」として決定する。
【0048】
一方、ステップS21において、カテゴリ判別部22は、緑色領域と空色領域の量が閾値TH1より大きいと判定した場合、供給されてきた画像は、比較的広い範囲に風景が写っている画像であると認識し、ステップS23に進み、画像のカテゴリを「ポートレート&風景画像」として決定する。
【0049】
ステップS22、およびステップS23においてカテゴリ判別部22により決定された画像のカテゴリは、輝度補正部24に通知され、その後、図4のステップS4以降の処理が実行される。
【0050】
次に、図6のフローチャートを参照して、図4のステップS3において実行されるカテゴリ判別部22の他の処理について説明する。
【0051】
なお、この処理は、「風景モード」により撮影された画像のカテゴリを判別する処理の例を表わしている。
【0052】
図6に示される処理は、図5に示されるものと基本的に同様の処理であり、カテゴリ判別部22は、ステップS31において、画像解析部21により算出された記憶色領域の統計量に基づいて、肌色領域が閾値TH11より大きいか否かを判定する。
【0053】
カテゴリ判別部22は、ステップS31において、肌色領域が閾値TH11より大きいと判定した場合、ステップS32に進み、供給されてきた画像は、比較的広い範囲に人物が写っている画像であると認識し、ステップS32に進み、画像のカテゴリを「小人物&風景画像」として決定する。
【0054】
また、ステップS31において、カテゴリ判別部22は、肌色領域が閾値TH11より小さいと判定した場合、供給されてきた画像は、人物が殆ど写っていない画像であると認識し、ステップS33に進み、画像のカテゴリを「風景画像」として決定する。
【0055】
ステップS32、およびステップS33においてカテゴリ判別部22により決定された画像のカテゴリは、輝度補正部24に通知され、その後、図4のステップS4以降の処理が実行される。
【0056】
次に、図7のフローチャートを参照して、図4のステップS3において実行されるカテゴリ判別部22の処理について説明する。
【0057】
なお、この処理は、いずれのモードも設定されずに撮影された画像のカテゴリを判別する処理を表わしている。
【0058】
ステップS41において、カテゴリ判別部22は、画像解析部21により算出された記憶色領域の統計量に基づいて、肌色領域の量が閾値TH31より大きいか否かを判定する。
【0059】
カテゴリ判別部22は、ステップS41において、肌色領域の量が閾値TH31より大きいと判定した場合、ステップS42に進み、次に、芝、または草などの緑色領域と空色領域の量が閾値TH32より大きいか否かを判定する。
【0060】
カテゴリ判別部22は、ステップS42において、緑色領域と空色領域の量が閾値TH32より大きくない(小さい)と判定した場合、供給された画像は、比較的広い範囲に人物が写っている画像であると認識し、ステップS43に進み、画像のカテゴリを「ポートレート画像」として決定する。
【0061】
一方、ステップS42において、カテゴリ判別部22は、緑色領域と空色領域の量が閾値TH32より大きいと判定した場合、供給された画像は、比較的広い範囲に風景が写っている画像であると認識し、ステップS44に進み、画像のカテゴリを「ポートレート&風景画像」として決定する。
【0062】
カテゴリ判別部22は、ステップS41において、肌色領域の量が閾値TH31より小さいと判定した場合、ステップS45に進み、次に、その肌色領域の量が閾値TH31より小さい値である閾値TH33より大きいか否かを判定する。
【0063】
ステップS45において、カテゴリ判別部22は、肌色領域の量が閾値TH33より大きいと判定した場合、ステップS46に進み、次に、緑色領域と空色領域の量が閾値TH34より大きいか否かを判定する。
【0064】
カテゴリ判別部22は、ステップS46において、緑色領域と空色領域の量が閾値TH34より小さいと判定した場合、ある程度の人物が写っている画像であると認識し、ステップS47に進み、画像のカテゴリを「小人物画像」として決定する。
【0065】
一方、ステップS46において、カテゴリ判別部22は、緑色領域と空色領域の量が閾値TH34より大きいと判定した場合、ある程度の人物と風景が被写体として写っている画像であると認識し、ステップS47に進み、画像のカテゴリを「小人物&風景画像」として決定する。
【0066】
ステップS45において、カテゴリ判別部22は、肌色領域の量が閾値TH33より小さいと判定した場合、ステップS49に進み、次に、緑色領域と空色領域の量が閾値TH35より大きいか否かを判定する。
【0067】
カテゴリ判別部22は、ステップS49において、緑色領域と空色領域の量が閾値TH35より大きいと判定した場合、ステップS50に進み、画像のカテゴリを「風景画像」として決定する。
【0068】
一方、カテゴリ判別部22は、ステップS49において、緑色領域と空色領域の量が閾値TH35より小さいと判定した場合、ステップS51に進み、供給されてきた画像は、記憶色領域が含まれていない画像であると認識する。カテゴリ判別部22により記憶色領域が含まれていない画像であると認識された画像は、輝度補正部24等において補正されずに後段の処理部に出力される。
【0069】
このように、モードが設定されずに撮影された画像であっても、その画像に含まれる記憶色領域の量に基づいて画像のカテゴリを判別させることができる。当然、画像のカテゴリに関する詳細な情報がヘッダに記述されている場合、その情報にのみ基づいて画像のカテゴリを判別させるようにしても良い。
【0070】
次に、図8のフローチャートを参照して、図4のステップS5において実行される輝度補正部24の処理について説明する。
【0071】
ステップS61において、輝度補正部24の補正切替部41は、カテゴリ判別部22からの通知に基づいて、供給された画像のカテゴリが「ポートレート画像」、または「小人物画像」であるか否かを判定する。
【0072】
例えば、図7に示されるような処理がカテゴリ判別部22により実行され、画像のカテゴリが「ポートレート画像」、または「小人物画像」であることが通知されてきた場合、輝度補正部24は、ステップS62に進み、変換部23から供給された画像の補正方法としてグローバル補正を選択する。
【0073】
補正切替部41は、変換部23から供給された画像データを補正量決定部42に出力すると共に、グローバル補正により補正を行うことを補正量決定部42に通知する。
【0074】
補正量決定部42は、ステップS63において、補正前の画像の輝度値と、補正後の画像の輝度値を取得し、ステップS64に進み、補正カーブ(補正量)を決定する。例えば、補正量決定部42は、補正前の画像の輝度値として、補正前の画像全体の輝度値の平均値や、画像に含まれる記憶色領域の輝度値の平均値などを取得し、補正後の画像の輝度値として、記憶色領域の輝度値の平均値などを取得する。
【0075】
図9は、補正量決定部42により決定された、グローバル補正の補正カーブの例を示す図である。図9において、横軸は補正前の輝度値(入力輝度値)を表わしており、縦軸は補正後の輝度値(出力輝度値)を表わしている。
【0076】
図9においては、2つの2項分布関数が組み合わされて補正カーブが作成されており、この補正カーブによれば、「0.2乃至0.8」付近の輝度値の入力画像の画素は、それより高い輝度値のものに補正され、一方、「0.0乃至0.2」付近の輝度値の入力画像の画素は、コントラストを保つべく、それより低い画素値のものに補正される。例えば、補正前の画像のうち、「0.4」の輝度値により指定されている画素は、「0.48」の輝度値により指定される画素に補正される。
【0077】
当然、補正量決定部42により作成される補正カーブは、図9に示されるものに限定されるものではなく、諧調飛びが発生しない滑らかなカーブ(1次微分関数と2次微分関数が連続のカーブ)であれば、様々なカーブを補正カーブとして利用することができる。
【0078】
図8の説明に戻り、ステップS64において補正量決定部42により決定された補正カーブは補正処理部44に通知される。
【0079】
補正処理部44は、グロ―バル補正を施す画像と、決定された補正カーブが補正量決定部42から通知されてきたとき、ステップS65において、通知されてきた補正カーブを利用し、画像全体の各画素に補正を施す。従って、図9に示される補正カーブが通知されてきた場合、上述したように、例えば、輝度値「0.4」の画素は、輝度値「0.48」の画素に補正される。
【0080】
このようにして画像の全ての画素に対して補正が行われ、得られた画像データが後段の彩度補正部25に出力される。そして、図4のステップS6以降の処理が実行される。
【0081】
一方、ステップS61において、補正切替部41は、カテゴリ判別部22からの通知に基づいて、供給された画像のカテゴリが「ポートレート画像」、および「小人物画像」でないと判定した場合、ステップS66に進み、変換部23から供給された画像の補正方法としてローカル補正を選択する。補正切替部41は、変換部23から供給された画像データを補正量決定部42に出力すると共に、ローカル補正により補正を行うことを補正量決定部42に通知する。
【0082】
ステップS67において、補正量決定部42は、補正前の画像の輝度値と、補正後の画像の輝度値を取得し、ステップS68に進み、補正カーブを決定するためのマハラノビス距離を算出する。
【0083】
例えば、所定の赤に近い、黄色方向に変移している色と、青色方向に変位している色がある場合、それらの色の画素値と記憶色の赤の画素値のユークリッド距離が同じであっても、一般的には、黄色方向に変移した色の方が人間にはより赤に近く感じられることになる。マハラノビス距離は、このような人間の感覚のずれを考慮して算出される距離である。
【0084】
具体的には、補正前の画素の輝度値および色度と、補正後の画素の輝度値および色度の差分をそれぞれ(ΔY,ΔCb,ΔCr)とすると、補正量決定部42は、下式(1)、および式(2)によりマハラノビス距離を算出し、ステップS69に進み、図10に示されるような補正カーブを決定する。
【0085】
【数1】
【数2】
【0086】
図10において、横軸は記憶色領域の中心からのマハラノビス距離を表わしており、縦軸は補正量(補正後の輝度値から補正前の輝度値を減算したもの(ΔY))を表わしている。
【0087】
図に示されるように、補正量決定部42は、例えば、記憶色領域の中心からマハラノビス距離が遠くなるにつれて、補正量が次第に小さくなるような滑らかな曲線を作成する。この例においては、補正を行う領域が「1」以内になるように正規化されており、必要に応じて、記憶色領域ではない領域も補正されるようになされている。例えば、記憶色領域の中心からマハラノビス距離上で「0.6」の距離の範囲までが記憶色領域とされている場合、記憶色領域の中心から「0.6」乃至「1.0」の距離にある記憶色領域ではない領域も補正が施される。
【0088】
このように、マハラノビス距離が遠くなるにつれて補正量が次第に小さくなる補正カーブを利用することで、記憶色領域の周辺部も補正が施されることとなり、記憶色領域にのみ補正を施す場合に較べて、輝度の変化を滑らかにすることができ、擬似輪郭が発生するのを抑制することができる。すなわち、記憶色領域にのみ補正を施す場合、記憶色領域と記憶色領域でない領域の輝度の差が大きくなり、擬似輪郭が発生することがある。
【0089】
当然、補正量決定部42により作成される補正カーブは、図10に示されるものに限定されるものではなく、諧調飛びが発生しない滑らかなカーブであれば、様々なカーブを補正カーブとして利用することができる。
【0090】
補正量決定部42により作成された補正カーブは、画像データと共に記憶色領域抽出部43に供給される。
【0091】
記憶色領域抽出部43には、記憶色の色相値が予め設定されており、記憶色領域抽出部43は、ステップS70において、画素毎の色相値を確認し、ステップS71に進み、設定されている色相値に基づいて、補正が必要な画素(記憶色領域の画素と、その周辺の画素)を抽出する。記憶色領域抽出部43は、補正が必要な画素に関する情報を、補正量決定部42により決定された補正カーブ、および画像データと共に補正処理部44に出力する。
【0092】
ステップS72において、補正処理部44は、供給された補正カーブに基づいて、記憶色領域抽出部43により抽出された記憶色領域の画素と、必要に応じて、記憶色領域の周辺の画素を補正する。例えば、図10に示されるような補正カーブが供給されてきた場合、補正処理部44は、記憶色領域の中心に相当する画素の輝度値を約「0.8」だけ高く補正し、中心に相当する画素からマハラノビス距離が遠くなるにつれて、補正量が次第に小さくなるように輝度値を補正する。
【0093】
補正処理部44は、ステップS73において、補正が必要な全ての画素を補正したか否かを判定し、補正してないと判定した場合、ステップS70に戻りそれ以降の処理を繰り返し実行する。一方、補正処理部44は、補正が必要な全ての画素を補正したと判定した場合、補正後の画像を彩度補正部25に出力し、処理を終了する。
【0094】
以上のように、画像のカテゴリに応じて補正方法を切り替えるようにしたので、記憶色領域の境界付近に擬似輪郭が発生するのを抑制することができる。すなわち、人物が比較的広い範囲に写っているポートレート画像が供給されており、その記憶色領域(肌色領域)のみを抽出し、被写体の顔の色を補正した場合、顔の領域と顔以外の領域の輝度値に大きな差異が生じてしまい、その境界部に擬似輪郭が生じてしまうことがある。
【0095】
また、画像全体を補正する場合であっても、図9に示されるように、輝度値の中心付近に相当する画素に対しては、その輝度値が高くなるように補正し、中心付近より低い輝度値が設定されている画素に対しては、その輝度値がさらに低くなるように補正するようにしたので、画像全体のコントラストを保持することができる。
【0096】
さらに、図10に示されるように、記憶色領域を抽出してローカル補正を施す場合、記憶色領域の周辺の画素にも補正が施されるようにしたので、記憶色領域のみに補正を施す場合に較べて、記憶色領域と記憶色領域以外の領域に、急激な輝度値の変化が生じるのを抑制することができる。
【0097】
次に、図11のフローチャートを参照して、図4のステップS6において実行される彩度補正部25の処理について説明する。
【0098】
ステップS81において、彩度補正部25は、輝度補正部24から供給されてきた画像の記憶色領域の彩度値と、補正後の彩度値(記憶色の彩度値)を取得する。例えば、彩度補正部25には、記憶色である肌色の彩度値、空色の彩度値、緑色の彩度値などが予め設定されている。
【0099】
ステップS82において、彩度補正部25は、画像に含まれる記憶色領域の彩度値を、記憶色の彩度値そのものに補正する補正カーブを決定する。
【0100】
図12は、彩度補正部25により決定される補正カーブの例を示す図である。図12において、横軸は補正前の彩度値(入力彩度値)を表わしており、縦軸は補正量(出力彩度値から入力彩度値を減算した量(ΔC))を表わしている。
【0101】
この例においては、入力彩度値が「0.2」の画素に対して、約「0.06」だけ彩度値が加算され、その入力彩度値をほぼ中心として、入力彩度値の大小方向に補正量が次第に小さくなるような補正カーブとされている。
【0102】
図13は、彩度補正部25により決定される補正カーブの例を示す図である。図13において、横軸は入力彩度値を表わしており、縦軸は出力彩度値を表わしている。
【0103】
図13に示される補正カーブは、図12の補正カーブと同様に、彩度値が「0.2」の画素に対して、「0.06」だけ彩度値が加算され、「0.26」の彩度値の画素が出力されるものとされている。また、入力彩度値「0.2」をほぼ中心として、入力彩度値の大小方向に補正量が次第に小さくなるような補正カーブとされている。
【0104】
図14は、彩度補正部25により決定される補正カーブの例を示す図である。図14において、横軸は入力彩度値を表わしており、縦軸は彩度値のゲイン(出力彩度値/入力彩度値)を表わしている。
【0105】
図14においては、図12、および図13の場合と同様に、入力彩度値「0.2」の画素が彩度値「0.26」として出力されるように、ゲインとして「1.3」をとる補正カーブが表わされている。
【0106】
当然、彩度補正部25により作成される補正カーブは、図12乃至図14に示されるものに限定されるものではなく、諧調飛びが発生しない滑らかなカーブであれば、様々なカーブを補正カーブとして利用することができる。
【0107】
図11の説明に戻り、彩度補正部25は、ステップS83において、画素毎の色相値を確認し、ステップS84において、確認した画素が記憶色領域の画素か否かを判定する。
【0108】
彩度補正部25は、ステップS84において、確認した画素が記憶色領域の画素であると判定した場合、ステップS85に進み、ステップS83で決定した補正カーブに基づいて、その画素を補正する。従って、図12、および図13に示されるような補正カーブが決定されている場合、彩度値が「0.2」の記憶色領域の画素は、「0.26」の彩度値の画素に補正される。
【0109】
一方、ステップS84において、確認した画素が記憶色領域の画素でないと判定された場合、ステップS85の処理はスキップされる。
【0110】
ステップS86において、彩度補正部25は、全ての画素を確認したか否かを判定し、全ての画素を確認していないと判定した場合、ステップS83に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行し、一方、全ての画素を確認したと判定した場合、彩度を補正した画像データを色相補正部26に出力する。そして、図4のステップS7以降の処理が実行される。
【0111】
次に、図15のフローチャートを参照して、図4のステップS7において実行される色相補正部26の処理について説明する。
【0112】
ステップS91において、色相補正部26は、彩度補正部25から供給されてきた画像の記憶色領域の色相値と、補正後の色相値(記憶色の色相値)を取得する。例えば、色相補正部26には、記憶色である肌色の色相値、空色の色相値、緑色の色相値などが予め設定されている。
【0113】
ステップS92において、色相補正部26は、画像に含まれる記憶色領域の色相値を、記憶色の色相値に補正する補正カーブを決定する。
【0114】
図16は、色相補正部26により決定される、肌色領域に対する補正カーブの例を示す図である。図16において、横軸は補正前の色相値(入力色相値)を表わしており、縦軸は補正量(出力色相値から入力色相値を減算した量(ΔH))を表わしている。
【0115】
この例においては、「80乃至150」の範囲の色相値により指定される画素に対して補正が施されるとされており、補正カーブは、2つのべき関数が組み合わされて作成されている。この補正カーブによれば、例えば、入力色相値が「120」の肌色の画素は、色相値が約「10」だけ加算され、補正される。
【0116】
図17は、色相補正部26により決定される肌色領域に対する補正カーブの例を示す図であり、図16に示される補正カーブに対して、横軸を、入力色相値を表わすものとし、縦軸を、出力色相値を表わすものとしたものである。
【0117】
従って、図17に示される補正カーブは、図16と同様に、「80乃至150」の範囲の色相値をとる肌色の画素に対して補正が施されるとされており、この補正カーブによれば、例えば、入力色相値が「120」の画素は、色相値が約「10」だけ加算され、補正される。
【0118】
図18、および図19に示される補正カーブは、図16、および図17に示される補正カーブに対して、それぞれ、べき関数の指数を変更したものであり、このように、様々な補正カーブを色相値の補正に利用することができる。
【0119】
図20は、色相補正部26により決定される緑色領域に対する補正カーブの例を示す図である。図20において、横軸は補正前の色相値(入力色相値)を表わしており、縦軸は補正量(ΔH)を表わしている。
【0120】
この例においては、「165乃至255」の範囲の色相値の画素に対して補正が施されるとされており、補正カーブは、2つのべき関数が組み合わされて作成されている。この補正カーブによれば、例えば、入力色相値が「205」の画素は、色相値が約「4」だけ減算され、補正される。
【0121】
図21は、色相補正部26により決定される緑色領域に対する補正カーブの例を示す図であり、図20に示される補正カーブに対して、横軸を、入力色相値を表わすものとし、縦軸を、出力色相値を表わすものとしたものである。
【0122】
図22は、色相補正部26により決定される空色領域に対する補正カーブの例を示す図である。図22において、横軸は補正前の色相値(入力色相値)を表わしており、縦軸は補正量(ΔH)を表わしている。
【0123】
この例においては、「280乃至340」の範囲の色相値により指定される画素に対して補正が施されるとされており、補正カーブは、2つのべき関数が組み合わされて作成されている。この補正カーブによれば、例えば、入力色相値が「290」の画素は、色相値が約「5」だけ加算され、補正される。
【0124】
図23は、色相補正部26により決定される空色領域に対する補正カーブの例を示す図であり、図22に示される補正カーブに対して、横軸を、入力色相値を表わすものとし、縦軸を、出力色相値を表わすものとしたものである。
【0125】
当然、色相補正部26により作成される補正カーブは、図16乃至図23に示されるものに限定されるものではなく、諧調飛びが発生しない滑らかなカーブであれば、様々なカーブを補正カーブとして利用することができる。
【0126】
図15の説明に戻り、色相補正部26は、ステップS93において、画素毎の色相値を確認し、ステップS94において、確認した画素が記憶色の画素か否かを判定する。
【0127】
色相補正部26は、ステップS94において、確認した画素が記憶色の画素であると判定した場合、ステップS95に進み、ステップS93で決定した補正カーブに基づいて、その画素を補正する。従って、図16、および図17に示されるような補正カーブが決定されている場合、色相値が「120」の記憶色の画素は、ほぼ「130」の色相値の画素に補正される。
【0128】
一方、ステップS94において、確認した画素が記憶色の画素でないと判定された場合、ステップS95の処理はスキップされる。
【0129】
ステップS96において、色相補正部26は、画像の全ての画素を確認したか否かを判定し、全ての画素を確認していないと判定した場合、ステップS93に戻り、それ以降の処理を繰り返し実行し、一方、全ての画素を確認したと判定した場合、画像データを変換部27に出力する。そして、図4のステップS8以降の処理が実行され、輝度値、彩度値、および色相値が補正された画像が変換部27によりRGB色空間のものに変換され、出力される。
【0130】
以上においては、基本的に、画像の撮影モードに基づいて画像のカテゴリを判別し、それに基づいてグローバル補正、またはローカル補正のいずれかを選択させ、補正量を決定するとしたが、画像を観察するユーザの年齢や性別等によっても記憶色の認識の仕方が異なるため、例えば、ディジタルスチルカメラ4にユーザの年齢や性別等の様々なユーザ情報が設定され、それがヘッダ情報に含まれている場合、そのような様々な情報に基づいて、補正方法や補正量を決定するようにしても良い。
【0131】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。この場合、そのソフトウェアを実行させる装置は、例えば、図24に示されるようなパーソナルコンピュータにより構成される。
【0132】
図24において、CPU(Central Processing Unit)51は、ROM(Read Only Memory)52に記憶されているプログラム、または、記憶部58からRAM(Random Access Memory)53にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM53にはまた、CPU51が各種の処理を実行する上において必要なデータなどが適宜記憶される。
【0133】
CPU51、ROM52、およびRAM53は、バス54を介して相互に接続されている。このバス54にはまた、入出力インタフェース55も接続されている。
【0134】
入出力インタフェース55には、キーボード、マウスなどよりなる入力部56、CRT,LCDなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部57、ハードディスクなどより構成される記憶部58、モデム、ターミナルアダプタなどより構成される通信部59が接続されている。通信部59は、ネットワークを介しての通信処理を行う。
【0135】
入出力インタフェース55にはまた、必要に応じてドライブ50が接続され、磁気ディスク61、光ディスク62、光磁気ディスク63、或いは半導体メモリ64などが適宜装着され、それから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部58にインストールされる。
【0136】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば、汎用のパーソナルコンピュータなどに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0137】
この記録媒体は、図24に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク61(フロッピディスクを含む)、光ディスク62(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク63(MD(登録商標)(Mini-Disk)を含む)、もしくは半導体メモリ64などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM52や、記憶部58に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0138】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0139】
【発明の効果】
以上のように、本発明の画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムによれば、擬似輪郭等を発生させることなく、画像の色をより好適に補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置が適用される機器の例を示す図である。
【図2】本発明を適用した画像処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2の輝度補正部の構成例を示すブロック図である。
【図4】図2の画像処理装置の処理を説明するフローチャートである。
【図5】図2のカテゴリ判別部の処理を説明するフローチャートである。
【図6】図2のカテゴリ判別部の他の処理を説明するフローチャートである。
【図7】図2のカテゴリ判別部のさらに他の処理を説明するフローチャートである。
【図8】図2の輝度補正部の処理を説明するフローチャートである。
【図9】図8の処理により作成される補正カーブの例を示す図である。
【図10】図8の処理により作成される補正カーブの他の例を示す図である。
【図11】図2の彩度補正部の処理を説明するフローチャートである。
【図12】図11の処理により作成される補正カーブの例を示す図である。
【図13】図11の処理により作成される補正カーブの他の例を示す図である。
【図14】図11の処理により作成される補正カーブのさらに他の例を示す図である。
【図15】図2の色相補正部の処理を説明するフローチャートである。
【図16】図15の処理により作成される補正カーブの例を示す図である。
【図17】図15の処理により作成される補正カーブの他の例を示す図である。
【図18】図15の処理により作成される補正カーブのさらに他の例を示す図である。
【図19】図15の処理により作成される補正カーブの例を示す図である。
【図20】図15の処理により作成される補正カーブの他の例を示す図である。
【図21】図15の処理により作成される補正カーブのさらに他の例を示す図である。
【図22】図15の処理により作成される補正カーブの例を示す図である。
【図23】図15の処理により作成される補正カーブの他の例を示す図である。
【図24】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 画像処理装置, 21 画像解析部, 22 カテゴリ判別部, 23変換部, 24 輝度補正部, 25 彩度補正部, 26 色相補正部, 27 変換部, 28 出力部, 41 補正切替部, 42 補正量決定部,43 記憶色領域抽出部, 44 補正処理部, 61 磁気ディスク, 62 光ディスク, 63 光磁気ディスク, 64 半導体メモリ
Claims (12)
- 画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、前記画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別手段と、
前記判別手段により判別された前記画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、前記画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択手段と、
前記選択手段による選択に応じて、前記画像データを補正する補正手段と
を備える画像処理装置。 - 前記判別手段は、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第2の閾値より小さいとき、前記画像データのカテゴリをポートレート画像と判別する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判別手段は、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第2の閾値より大きいとき、前記画像データのカテゴリをポートレート&風景画像と判別する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判別手段は、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より小さく、かつ、前記第1の閾値より小さい値である第2の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第3の閾値より小さいとき、前記画像データのカテゴリを小人物画像と判別する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判別手段は、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より小さく、かつ、前記第1の閾値より小さい値である第2の閾値より大きく、緑色領域と空色領域の大きさが第3の閾値より大きいとき、前記画像データのカテゴリを小人物&風景画像と判別する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判別手段は、前記記憶色領域としての肌色領域の大きさが第1の閾値より小さく、緑色領域と空色領域の大きさが第2の閾値より大きいとき、前記画像データのカテゴリを風景画像と判別する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記選択手段は、前記画像データの輝度の補正として、前記記憶色領域のみの補正、または、前記画像データの全体の補正のいずれかを選択し、
前記補正手段は、前記選択手段による選択に応じて前記画像データの輝度を補正する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記記憶色領域を抽出する抽出手段をさらに備え、
前記補正手段は、前記抽出手段により抽出された前記記憶色領域の彩度、および色相を補正する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判別手段は、前記画像データ全体に対するカテゴリを、さらに、前記画像データのヘッダに記述されている情報に基づいて判別する
請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、前記画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別ステップと、
前記判別ステップの処理により判別された前記画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、前記画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択ステップと、
前記選択ステップの処理による選択に応じて、前記画像データを補正する補正ステップと
を含む画像処理方法。 - 画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づい て、前記画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別ステップと、
前記判別ステップの処理により判別された前記画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、前記画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択ステップと、
前記選択ステップの処理による選択に応じて、前記画像データを補正する補正ステップと
を含むコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。 - 画像データ全体の中の、複数の所定の記憶色領域の大きさに基づいて、前記画像データ全体に対するカテゴリを判別する判別ステップと、
前記判別ステップの処理により判別された前記画像データ全体に対するカテゴリに応じて、所定の記憶色に近似する記憶色領域のみの補正、または、前記画像データの全体の補正のうち、いずれかの補正を選択する選択ステップと、
前記選択ステップの処理による選択に応じて、前記画像データを補正する補正ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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