JP4132360B2 - 義歯暫間裏装材組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、長期に亘る義歯装着によって口腔粘膜に圧痕や歪みが生じたり顎堤に変形を生じたりして義歯の吸着力が不足してしまった場合に、これらの症状を改善する期間中の義歯の粘膜面の裏装に用いる義歯暫間裏装材組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
長期に亘って義歯を装着していると、口腔粘膜に圧痕や歪みが生じたり顎堤の状態に変形を生じたりして適合状態が悪化して義歯の吸着力が不足し、開口時や咀嚼時に義歯が外れ易くなってしまう場合がある。通常このような場合は、暫間的に義歯の内面に柔らかい材質の裏装材を配置して症状の回復を図る処置が採られている。この処置に使用される材料が義歯暫間裏装材であり、硬さが低く非常に柔らかい性能であることが要求されている。即ち、その柔らかさによって粘膜の圧痕や歪みといった局所的な変形を元の正常な状態に回復させると共に、義歯の吸着安定を図り、顎堤の状態も改善されるものである。そして、症状が改善された後は、新しい義歯を作製したり、今まで使用していた義歯を長期的に使用できるように裏装材で裏装したりする治療を行うのである。
【0003】
このような暫間裏装材としては、一般的にはアクリル樹脂を基材とし、これにエタノールとフタル酸エステル系可塑剤とを含有させたものが使用されている。この暫間裏装材は、含有させたエタノールとフタル酸エステル系可塑剤とでアクリル樹脂粉末を溶解させてゴム状にすることで、柔軟性を付与させているものである。しかし、この材料に含有させたアルコールや可塑剤は口腔内で溶出し易いため、1週間程度で非常に硬い材料へと変化してしまう性質がある。そのため、歯科医は前述のような患者の症状が改善するまでの間に暫間裏装を繰り返し行うことが必要となっている。更に、前記のような暫間裏装材は、アルコールや可塑剤の溶出に起因して表面が粗造となってしまい、汚れ,プラーク,カンジダ菌等の付着等が生じ易くなり、口腔衛生上問題があるばかりでなく、新たな口腔内疾患を引き起こす恐れもある。その上、プラーク,カンジダ菌等の付着を防止する目的で義歯洗浄剤に浸漬した場合にも、義歯洗浄剤中の活性酸素の影響により材質劣化が生じて脆くなり柔軟性が損なわれる性質がある。
【0004】
なお、一部では軟質裏装材を暫間裏装材として使用することも行われている。軟質裏装材は、義歯装着患者の疼痛の緩和や義歯の吸着性の向上を長期的に行うことを目的として開発された材料であり、特開平8−291017号公報に開示されたようなシリコーン系軟質裏装材や、ポリオレフィン系軟質裏装材や、アクリル樹脂系軟質裏装材などがある。このような軟質裏装材は、比較的柔らかく、口腔内で劣化することも少ない材料であるが、硬さがJIS−A型スプリング式硬さ試験器で30〜60と高く、暫間裏装材としては柔らかさが不足しており、粘膜の圧痕や歪みのような局所的な変形を回復させる効果が充分とは言えず、また咀嚼時の粘膜の痛みも充分緩和されないという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、硬化体の硬さがJIS−A型スプリング式硬さ試験器で10〜20と柔らかく、口腔内において現在の暫間裏装材より長期間(数ヶ月程度)に亘りこの柔らかさを維持し、口腔内でその内容物が溶出したり、表面性状が変化することもなく、義歯洗浄剤に浸漬しても劣化することのない義歯暫間裏装材組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは口腔内において比較的安定で硬化体の硬さも比較的低い材料であるシリコーン系軟質裏装材に着目し、この軟質裏装材に使用されている付加形シリコーンの口腔内における安定性を維持しながら低硬度化(JIS−A型スプリング式硬さ試験器で10〜20)させ、しかも長期間に亘って口腔内で使用しても硬度変化を起こすことのない材料を開発することを目的として鋭意研究した結果、従来の付加形シリコーンを基本組成とし、これに硬さを低下させる作用を有する成分として1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し25℃に於ける粘度が1,000〜20,000Pa・sであるオルガノポリシロキサン生ゴムとメチルフェニルポリシロキサンとを組み合わせることにより、前記課題を解決できる本発明に係る義歯暫間裏装材組成物の開発に成功したのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
即ち、本発明に係る義歯暫間裏装材組成物は、
A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、25℃に於ける粘度が0.5
〜20Pa・sであるオルガノポリシロキサン 100重量部
B)1分子中に珪素原子に直結した水素原子を少なくとも3個有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン 0.1〜40重量部
C)シリコーン可溶性白金化合物 10〜500ppm
(AとBの合計量に対して)
D)無機充填材 10〜200重量部
E)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、25℃に於ける粘度が1,00
0〜20,000Pa・sであるオルガノポリシロキサン生ゴム 0.5〜100重量部
F)メチルフェニルポリシロキサン 1〜200重量部
とから成ることを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る義歯暫間裏装材組成物において、前記のA〜D成分は従来の軟質裏装材に使用されている付加型シリコーンの基本成分と同様なものであり、A成分であるオルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、25℃に於ける粘度が0.5〜20Pa・sであるオルガノポリシロキサンであり、好ましくは直鎖状で分子鎖両末端がビニルシリル基で封鎖されたもので、この場合に末端ビニル基は複数個であってもよいし、ビニル基が鎖中に含まれていてもよい。
【0009】
B成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、その分子中に珪素原子に直結した水素原子を少なくとも3個有することが必要があり、架橋剤として作用する。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、A成分100重量部に対して0.1重量部より少ないと口腔内における硬化が緩慢になり、硬化体の硬さも低下する。またA成分100重量部に対して40重量部より多いと硬さが上昇すると共に反応中に発生する水素ガスによる気泡が硬化体中に発生する不都合を生じる。
【0010】
C成分であるシリコーン可溶性白金化合物は公知の付加反応触媒であり、塩化白金酸,アルコール変性塩化白金酸,塩化白金酸とオレフィンとの錯体などが挙げられ、特に好適には塩化白金酸のビニルシロキサン錯体が用いられる。このようなシリコーン可溶性白金化合物の添加量は、A成分とB成分との合計量に対して10〜500ppmの範囲が適当である。10ppmより少ないと硬化速度が遅く、またこの白金化合物の触媒能を阻害する物質が微量存在した場合にも硬化が更に遅くなるなどの難点がある。A成分とB成分との合計量に対して500ppmより多い場合には硬化速度が速すぎると共に硬化体が黄色に変色してしまう。この塩化白金酸などのシリコーン可溶性白金化合物は、アルコール系,ケトン系,エーテル系,炭化水素系の各種溶剤,ポリシロキサンオイルなどに溶解して使用することが好ましい。
【0011】
D成分として用いられる無機充填材は、石英,クリストバライト,珪藻土,溶融石英,ガラス繊維,二酸化チタン,ヒュームドシリカなどを例示できる。この無機充填材は表面処理剤により疎水化されていても良い。この無機充填材は、A成分100重量部に対して10〜200重量部とするのが適当であり、10重量部より少ないと硬化体が脆いものとなり、200重量部より多いと粘度が高くなり過ぎて練和時の抵抗が大きくなり過ぎると共に、義歯に盛り付ける際の操作性も低下する。中でも20〜150重量部とするのが好ましい。
【0012】
E成分とF成分とは、本発明に係る義歯暫間裏装材組成物の特徴とするものであり、E成分は、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、25℃に於ける粘度が1,000〜20,000Pa・sであるオルガノポリシロキサン生ゴムである。このオルガノポリシロキサン生ゴム中のアルケニル基は好ましくはビニル基である。このオルガノポリシロキサン生ゴムには、アルケニル基以外の有機基としてメチル基,エチル基,プロピル基,フェニル基などが含まれるが、その中ではメチル基が好ましい。このオルガノポリシロキサン生ゴムは、基本的にはA成分と同様な構造を成すものであるが、その粘度が1,000〜20,000Pa・sと著しく高粘度であり、後述するF成分と共に用いることにより、硬化体の硬さを目的の硬さまで低下させると共にペーストに適度の粘稠度を与え、口腔内における流動性を適度なものとする効果を有する。また、硬化体の硬さが低下することによって生じる強度低下を抑制する効果も有している。この1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン生ゴムの粘度は、1,000〜20,000Pa・sであるが、1,000Pa・sより小さいとF成分と組み合わせた時の硬さが充分に低くならず、20,000Pa・sを超えるとペースト粘度が高くなりすぎてペースト化することが困難になる。このE成分はA成分100重量部に対して0.5〜100重量部配合するのが適当であり、A成分100重量部に対して0.5重量部より少ないとその効果が充分に発揮されず、100重量部を超えて配合されると練和性が低下してくる。中でも5〜50重量部とするのが好ましい。
【0013】
F成分として用いられるメチルフェニルポリシロキサンとしては下記の一般式に示すものが使用される。
【0014】
【化1】
【0015】
(式中、Rはメチル基又はフェニル基であり、m,nはそれぞれ整数で
m≧0,n>0であり、m+n=1〜2,000である。)
【0016】
このメチルフェニルポリシロキサンは非反応性のオイルであるが、前記E成分と共に用いることにより効果的に硬化体の硬さを低下させることができると共に強度低下も起こすことがない。このメチルフェニルポリシロキサンはA成分100重量部に対して1〜200重量部の範囲で用いられ、1重量部より少ないとその効果が充分でなく、200重量部を超えると硬化体が咬合圧ににより変形し易くなり、強度も低下する。中でも10〜150重量部であることが好ましい。
なお、本発明に係る義歯暫間裏装材組成物においては、その特性を失わない範囲で各種の添加物、たとえば無機或いは有機の着色剤,抗菌剤等を使用してもよい。
【0017】
【実施例】
次に、本発明に係る義歯暫間裏装材組成物について実施例を挙げ詳細に説明するが、本発明はこれ等に限定されるものではない。
【0018】
実施例1
下記組成のベースペースト,キャタリストペーストを作製した。
(ベースペースト)
・25℃における粘度が20Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・メチルハイドロジェンシロキサン単位を40モル%含有する直鎖状メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン 3重量部
・石英 20重量部
・25℃における粘度が10,000Pa・sであり、ビニル基量が0.05モル%であるジメ
チルポリシロキサン生ゴム 10重量部
・メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率:25モル%) 20重量部
(キャタリストペースト)
・25℃における粘度が20Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.5重量%含有シリコー
ンオイル溶液 3重量部
・ヒュームドシリカ 20重量部
・25℃における粘度が10,000Pa・sであり、ビニル基量が0.05モル%であるジメ
チルポリシロキサン生ゴム 10重量部
・メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率:25モル%) 20重量部
【0019】
次に前記ベースペーストとキャタリストペーストとを等量採取し、スパチュラで30秒間練和し、内径:20mm,高さ:8mmの金属リング内に注入し、上下をアクリル板で挟み37℃水中にて5分間放置し硬化させた。その後、硬化体を金型より取り出し、37℃水中に再度浸漬し、1日間経過後、試験体表面の硬さをスプリング式硬さ試験器(JIS−A)にて測定した。また同様の試験を37℃水中浸漬1ヶ月後においても行った。また、義歯洗浄剤浸漬による変化を調べるため、前記と同様にペーストを練和し、内径:30mm,高さ:2mmの金型内に注入後,37℃水中にて5分間放置し硬化させ、硬化体を義歯洗浄剤(商品名「ピカ」:ロート製薬社製)溶液に浸漬し、1日経過後新しい義歯洗浄剤溶液に取り替える操作を7日間繰り返して行って表面の変化を目視にて観察した。更に、引き裂き試験は、上記と同様に等量採取したベースペーストとキャタリストペーストとを練和し、JIS K 6301に準じてB形金型に練和物を注入し、37℃水中にて5分間放置し硬化させ、その後金型より硬化体を取り出し、再度37℃水中に浸漬し、1日間経過後、引き裂き試験を行った。結果は纏めて表1に示した。
【0020】
実施例2
下記組成のベースペースト,キャタリストペーストを作製し、実施例1と同様にして各種試験を行った。結果は表1に纏めて示した。
(ベースペースト)
・25℃における粘度が3Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・メチルハイドロジェンシロキサン単位を40モル%含有する直鎖状メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン 3重量部
・石英 100重量部
・25℃における粘度が5,000Pa・sであり、ビニル基量が0.07モル%であるジメ
チルポリシロキサン生ゴム 30重量部
・メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率:25モル%) 100重量部
(キャタリストペースト)
・25℃における粘度が3Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.5重量%含有シリコー
ンオイル溶液 3重量部
・石英 100重量部
・25℃における粘度が5,000Pa・sであり、ビニル基量が0.07モル%であるジメ
チルポリシロキサン生ゴム 30重量部
・メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率:25モル%) 100重量部
【0021】
実施例3
下記組成のベースペースト,キャタリストペーストを作製し、実施例1と同様にして各種試験を行った。結果は表1に纏めて示した。
(ベースペースト)
・25℃における粘度が1Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・メチルハイドロジェンシロキサン単位を40モル%含有する直鎖状メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン 3重量部
・石英 150重量部
・25℃における粘度が10,000Pa・sであり、ビニル基量が0.02モル%であるジメ
チルポリシロキサン生ゴム 50重量部
・メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率:25モル%) 150重量部
(キャタリストペースト)
・25℃における粘度が2Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.5重量%含有シリコー
ンオイル溶液 3重量部
・溶融石英 50重量部
・25℃における粘度が10,000Pa・sであり、ビニル基量が0.02モル%であるジメ
チルポリシロキサン生ゴム 30重量部
・メチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有率:25モル%) 150重量部
【0022】
比較例1
市販の義歯暫間裏装材(商品名「ジーシーソフトライナー」:ジーシー社製)を用い、説明書の記載に基づき練和し、実施例1と同様に各種試験を行った。結果は表1に纏めて示した。
【0023】
比較例2
下記組成のベースペースト,キャタリストペーストを作製し、実施例1と同様にして各種試験を行った。結果は表1に纏めて示した。
(ベースペースト)
・25℃における粘度が20Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・メチルハイドロジェンシロキサン単位を40モル%含有する直鎖状メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン 3重量部
・石英 20重量部
(キャタリストペースト)
・25℃における粘度が2Pa・sである分子鎖両末端がメチルビニルシロキシ基で
封鎖されたジメチルポリシロキサン 100重量部
・1,3ジビニルテトラメチルジシロキサン−白金錯体0.5重量%含有シリコ
ーンオイル溶液 3重量部
・ヒュームドシリカ 20重量部
【0024】
【表1】
【0025】
表1の結果より本発明に係る義歯暫間裏装材組成物は、現在市販されている義歯暫間裏装材と同様に硬さが非常に低く、しかも経時的な硬度変化もなく、口腔内での義歯暫間裏装材としての機能が持続することが確認された。また、義歯洗浄剤浸漬による変化もないため安心して洗浄することもでき、口腔衛生を良好に保つことが可能であることも確認された。更に、このように低硬度であるにも拘わらず引裂強度は高く、口腔内で安心して使用することができることが確認された。これに対して比較例2のE成分とF成分とを含まない配合は、実施例1〜3と比較して硬さが非常に高く、義歯暫間裏装材としては不適当であることが確認された。
【0026】
【発明の効果】
以上に詳述したように本発明に係る義歯暫間裏装材組成物は、硬化体の硬さがJIS−A型スプリング式硬さ試験器で10〜20と非常に柔らかく、口腔内において市販の義歯暫間裏装材より長期間に亘り柔らかさを維持し、表面性状もほとんど変化を生じることがなく、しかも義歯洗浄剤に浸漬しても劣化することのない優れた特性を有するものであり、これまでの義歯暫間裏装材の欠点とされていた特性を格段に改善することができ、歯科界に貢献するところの非常に大なるものである。
Claims (1)
- 以下の5成分
A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、25℃に於ける粘度が0.5
〜20Pa・sであるオルガノポリシロキサン 100重量部
B)1分子中に珪素原子に直結した水素原子を少なくとも3個有するオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン 0.1〜40重量部
C)シリコーン可溶性白金化合物(AとBの合計量に対して) 10〜500ppm
D)無機充填材 10〜200重量部
E)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、25℃に於ける粘度が1,00
0〜20,000Pa・sであるオルガノポリシロキサン生ゴム 0.5〜100重量部
F)メチルフェニルポリシロキサン 1〜200重量部
とから成ることを特徴とする義歯暫間裏装材組成物。
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