JP4122464B2 - Printing ink dryer and printing ink including the dryer - Google Patents

Description

【０００６】
また近年環境問題へ意識の高まりから、植物油を原料に用いるインキの使用量が増している。印刷インキ用溶剤として従来多用されてきた石油系溶剤は代表的な揮発性有機化合物（ＶＯＣともいう）であるので、これを植物油に置換し、削減していこうとしている。
【０００７】
例えばＶＯＣ成分を減らし、これらを大豆油に置換した印刷インキが市販されている。これらのインキはその乾燥性が従来のインキよりも劣るため、印刷したものを積み重ねておくと印刷面同士や印刷インキ面と紙とがくっつくという「ブロッキング性不良」と呼ばれるトラブルが起きやすい。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
酸化重合乾燥型インキ用のドライヤーであって、コバルトを含有しないドライヤー及び該ドライヤーを含有する印刷インキを提供することを課題とする。
【０００９】
またＶＯＣ含有量を削減した印刷インキや、ＶＯＣ含有量を削減し且つ大豆油をビヒクルの主成分とした印刷インキにおけるブロッキング性不良を起こしやすいという問題を解決するドライヤー及び該ドライヤーを含有する印刷インキを提供することを課題とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、環境や健康への悪影響が少なく、印刷における作業性を損なわない乾燥性を備えた印刷インキを提供するべく研究開発を重ねた結果、本発明を完成した。
【００１１】
即ち、本発明の酸価重合乾燥型インキ用ドライヤーは、セリウムの脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩を含有する。
セリウムの脂肪酸塩単独ではドライヤーとしての効果はほとんど無いが、マンガンの脂肪酸塩と併用することにより、有害性の高いコバルトを使用しなくても印刷インキとして適正な乾燥性が得られる。
【００１２】
また本発明のドライヤーの別の形態は、セリウムが金属分の５０質量％以上である金属脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーである。該ドライヤーは印刷インキに適正な乾燥性を与える。
【００１３】
またさらに別の形態は、鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーである。
鉄の脂肪酸塩単独ではドライヤーとしての効果は小さいが、マンガンの脂肪酸塩と併用することにより、有害性の高いコバルトを使用しなくても印刷インキとして適正な乾燥性が得られる。
鉄はセリウムよりも安く、原料費を低く抑えることができる。鉄塩は添加したインキが褐色に着色される傾向があり、明るい色や薄い色のインキへの使用が制限される。しかしマンガン塩と併用することで鉄塩の添加量を下げることができ、インキの着色を防いで利用範囲を広げることができる。
【００１４】
上記のドライヤーをインキに添加することにより、コバルトを含有しないインキを提供することができる。
【００１５】
また鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーを大豆油の含有量を増した印刷インキに添加すると、該インキの乾燥性が改善され、先に述べたブロッキング性不良の問題が起きにくくなる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
（１）本発明のドライヤーの第一の形態は、セリウムの脂肪酸塩とマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーである。
セリウムやマンガンの脂肪酸塩としては、オクチル酸塩、ナフテン酸塩、ネオデカン酸塩等の公知の脂肪酸を用いた脂肪酸塩を用いることができる。
【００１７】
（２）本発明のドライヤーの第二の形態は、金属脂肪酸塩であって該金属分の５０質量％以上がセリウムである脂肪酸塩と、マンガンの脂肪酸塩とを含有するドライヤーである。セリウムは高価であるが、５０％以上あれば本発明の効果達成に十分であり、マンガンの脂肪酸塩と併用することにより、セリウムの効果を発揮することができ、マンガンの脂肪酸塩単独でドライヤーとして使用した場合に比べて乾燥性が優れる。
【００１８】
（３）本発明のドライヤーの第三の形態は、鉄の脂肪酸塩と、マンガンの脂肪酸塩とを含有するドライヤーである。鉄の脂肪酸塩としては、オクチル酸塩、ナフテン酸塩、ネオデカン酸塩等の公知の脂肪酸を用いた脂肪酸塩が挙げられる。
【００１９】
上記（１）〜（３）に記載の脂肪酸金属塩を公知のインキに使用可能な溶剤もしくは油脂や脂肪酸エステルに溶解してドライヤーを製造する。該ドライヤーの金属含有率は３〜１２質量％が好ましく、さらに好ましくは４〜６質量％である。脂肪酸金属塩を溶解するには、ＶＯＣの含有量を少しでも低減するため植物油や植物油脂肪酸エステルを用いることが好ましい。
【００２０】
（４）前記した第一、第二及び第三の形態の本発明のドライヤーは酸化重合乾燥型の印刷インキに添加して必要十分な乾燥性を得ることができる。
これらのドライヤーは金属の脂肪酸塩を油脂類、脂肪酸エステル類、印刷インキ用高沸点石油系溶剤等の公知の溶剤を単独もしくは混合した溶剤に溶解しておき、印刷インキの製造工程において添加し、ミキサーによる撹拌またはロールミル等による練肉工程を経て印刷インキ中に均一に分散させる。脂肪酸塩を溶解する溶剤としては、大豆油などの植物油や、大豆油脂肪酸エステルなどの植物油脂肪酸エステルを用いることが好ましい。そうすることによってインキ中のＶＯＣ成分の含有量を低減することができる。
【００２１】
（５）大豆油などの植物油類や大豆油脂肪酸などの植物油脂肪酸エステル類を単独もしくは混合して使用することによってＶＯＣ成分のインキ中の含有量を１％未満に減らした印刷インキに添加する場合に、鉄の脂肪酸塩や、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーは必要十分な乾燥性をインキに与えることができる。
【００２２】
（６）前記のＶＯＣ成分の含有量が１％未満であるようなインキの例として、大豆油及びまたは大豆油脂肪酸エステルを２０〜６０質量％含有する印刷インキが挙げられる。大豆油脂肪酸エステルとしては、大豆油脂肪酸メチルエステル、大豆油脂肪酸エチルエステル、大豆油脂肪酸ｎ−ブチルエステル、大豆油脂肪酸ｔｅｒｔ−ブチルエステル、大豆油脂肪酸２−エチルヘキシル等の公知の脂肪酸エステルを使用することができる。
【００２３】
（７）前記のＶＯＣ成分の含有量が１％未満であるようなインキの別の例として、大豆油及びまたはトール油脂肪酸エステルを２０〜６０質量％含有し、かつ大豆油の含有量が２０質量％以上である印刷インキが挙げられる。トール油脂肪酸エステルとしては、トール油脂肪酸メチルエステル、トール油脂肪酸エチルエステル、トール油脂肪酸ブチルエステル、トール油脂肪酸２−エチルヘキシルエステル、トール油脂肪酸ペンタエスリトールエステル等の公知の脂肪酸エステルを用いることができる。
【００２４】
（８）また、前記の（１）に記載のドライヤーをインキに使用する際、セリウムの脂肪酸塩を含有するドライヤー（金属含有率３％〜１２％）についてはインキ中にセリウムを０．００３〜０．３６質量％含有するように、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤー（金属含有率３％〜１２％）についてはインキ中にマンガン分を０．００３〜０．１２質量％含有するように添加することが好ましい。
【００２５】
（９）また、前記の（２）に記載のセリウムが金属分の５０質量％以上である金属脂肪酸塩ドライヤーをインキに使用する際、セリウムが金属分の５０質量％以上である金属脂肪酸塩を含有するドライヤー（金属含有率３％〜１２％）についてはインキ中にセリウムを０．００３〜０．３６質量％含有するように、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤー（金属含有率３％〜１２％）についてはインキ中にマンガンを０．００３〜０．１２質量％含有するように添加することが好ましい。
【００２６】
（１０）また、前記の（３）に記載の金属脂肪酸塩ドライヤーをインキに使用する際、鉄の脂肪酸塩を含有するドライヤー（金属含有率３％〜１２％）についてはインキ中に鉄を０．００３〜０．３６質量％含有するように、マンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤー（金属含有率３％〜１２％）についてはインキ中にマンガンを０．００３〜０．１２質量％含有するように添加することが好ましい。
【００２７】
また、例えばＶＯＣ成分を大豆油に置換してＶＯＣ分を低減した印刷インキが市販されているが、これらのインキはその乾燥性が従来のインキよりも劣るため、印刷したものを積み重ねておくと印刷面同士や印刷面と紙面とがくっつくという「ブロッキング性不良」と呼ばれるトラブルが起きやすいが、本発明における鉄の脂肪酸及びマンガンの脂肪酸塩を含有するドライヤーを使用することにより、上記「ブロッキング性不良」を除去もしくは低減することが可能である。
【００２８】
本発明に係る印刷インキには、該ドライヤー及び顔料等の色材、ビヒクル（ワニス）が含まれる他、ワックス等の印刷インキ用の各種添加剤を含有させてもよい。
該ビヒクル（ワニス）は、ロジン変性フェノール樹脂、ロジンエステル、石油樹脂、アルキド樹脂、石油樹脂変性ロジン・フェノール樹脂、石油樹脂変性ロジンエステル、石油樹脂変性アルキド樹脂、アルキド樹脂変性ロジン・フェノール樹脂、アルキド樹脂変性ロジンエステル、アクリル変性ロジン・フェノール樹脂、アクリル変性ロジンエステル、ウレタン変性ロジン・フェノール樹脂、ウレタン変性ロジンエステル、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキシ変性ロジン・フェノール樹脂、エポキシ変性ロジンエステル、エポキシ変性アルキド樹脂等の印刷インキに使用する公知の樹脂類、および、アマニ油、大豆油、桐油、パーム油、ヒマシ油等の植物油類、大豆油脂肪酸メチルエステル、大豆油脂肪酸ブチルエステル、大豆油脂肪酸イソブチルエステル、大豆油脂肪酸２−エチルヘキシルエステル、亜麻仁油脂肪酸ブチルエステル、アマニ油脂肪酸イソブチルエステル、トール油脂肪酸ブチルエステル、トール油脂肪酸２−エチルヘキシルエステル、トール油脂オクチルエステル、トール油脂肪酸ペンタエリスリトールエステル、パーム油脂肪酸メチルエステル、パーム油脂肪酸ブチルエステル、パーム油脂肪酸イソブチルエステル、パーム油脂肪酸２−エチルヘキシルエステル、ヒマシ油油脂肪酸メチルエステル、ヒマシ油脂肪酸ブチルエステル、ヒマシ油脂肪酸イソブチルエステル、ヒマシ油脂肪酸２−エチルヘキシルエステル等の脂肪酸エステル類、公知の印刷インキに使用可能な高沸点石油系溶剤、キレート化剤としては一般にアルミニウムキレートと呼ばれるもので、アルミニウムｎ−ブトキシド、アルミニウム−ｉｓｏ−ブトキシド、アルミニウム−ｓｅｃ−ブトキシドの誘導体で、ｎ−ブトキシ基、ｉｓｏ−ブトキシ基、ｓｅｃ−ブトキシ基の各々の基の一つが、エチルアセテート、または、メチルアセトアセテートで置換された化合物等のキレート化剤、キレート化剤以外の架橋化剤としては、エポキシ基を有するモノマーもしくは樹脂、イソシアネート基を有するモノマーもしくは樹脂等、上記公知の樹脂を架橋させうる架橋化剤、ＢＨＴ等の酸化防止剤等を使用することが可能であり、これらを加熱溶解させることにより製造することができる。
また、ワックスとしては、ポリエチレンワックス、ＰＴＦＥワックス、サゾールワックス等の公知のワックス類を使用することができる。
【００２９】
更に、該ドライヤーを含有するインキは酸化重合乾燥型であるので、保管中でも空気に触れると当然乾燥して皮膜が形成される。これを皮張り現象というが、皮張りを起こり難くするためにカテキンを添加することができる。カテキンを添加する場合は、その添加時期は特に限定は無いが、インキの調整後に添加することが好ましい。添加の方法はインキ中によく撹拌して均一に分散すれば良く、ロールミル等で混錬しても良い。インキへの添加量は０．０１〜１．０質量％が好ましい。
また、ドライヤーとしては金属類の脂肪酸塩以外にホウ酸塩を使用することが可能である。
【００３０】
【実施例】
次に、本発明を実施例により説明するが、本発明はここで挙げる実施例のみに限定されるものではない。実施例中の部および％は、特に記載しない限り質量基準である。
【００３１】
実施例１はセリウムの脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩からなるドライヤーに関する。
実施例２は鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩からなるドライヤーに関する。実施例１、２及び比較例１、２において、ドライヤーを添加するベースとなるインキは以下の配合で調製する。
ａ）大日本インキ化学工業株式会社製藍ベースインキＡ ６０質量部。
ｂ）大日本インキ化学工業株式会社製樹脂ワニス１２Ｘ１１５３ ３５質量部。
ｃ）日本石油化学株式会社製ＡＦ−５ソルベント ５質量部。
ここでのａ）のベースインキは、顔料をロジン変性フェノール樹脂、亜麻仁油及び又は大豆油等の油脂類、高沸点石油系溶剤等からなるワニスに分散したものである。
ｂ）のワニスはロジン変性フェノール樹脂及び亜麻仁油・大豆油等の油脂、高沸点石油系溶剤等を主成分とする。
ａ）〜ｃ）を混合した後、それぞれの場合に使用するドライヤーを所定量添加してロールミルで均一に分散し、でき上がったインキの乾燥試験を行う。
乾燥試験はＪＩＳ Ｋ５７０１−１「平版インキ試験方法（第一部）」の「４．４．３ Ｃ型乾燥試験機による方法」に記載の方法による。
【００３２】
［実施例１］
次の１）、２）の２種類のドライヤーを表２に示すように所定量混合して前記のインキに添加し、そのインキの乾燥試験を行った。
１）ナフテン酸マンガン・・・金属含有率が５％であるマンガン系ドライヤー（Mn-5と表記する）。
２）セリウムを含む金属のオクチル酸塩であり、金属含有率が６％であるセリウム系ドライヤー（Ce-6と表記する）。
ここでナフテン酸マンガンドライヤー使用量は０．１、０．３、０．５％の３点とし、セリウムを含む金属のオクチル酸塩ドライヤー使用量は０、０．５、１．０、１．５％の４点とした。
比較例１は、ナフテン酸マンガンドライヤー単独をインキに添加している。
乾燥試験結果を表２に示す。
【００３３】
【表２】

【００３４】
枚葉インキの乾燥時間は、用途に応じて異なるが、一般的には２５℃の状態にて５００〜８００分が適切である。
表２より、比較例１ではMn-5を０．１％まで減らすと乾燥時間が８００分を越えてしまうが、実施例ではMn-5を０．１％およびCe-6を０．５％添加することにより、乾燥時間を８００分以下に短縮できることがわかる。また、必要ならばMn-5もしくはCe-6の使用量を変化させることにより、更に乾燥時間を短時間にするなどのコントロールが可能であることもわかる。
【００３５】
［実施例２］
１）ナフテン酸マンガンであって、その金属含有率が５％であるマンガン系ドライヤー（Mn-5と表記する）。
２）ナフテン酸鉄であって、その金属含有率が５％である鉄系ドライヤー（Fe-5と表記する）。
上記の１）および２）のドライヤーを前記のインキに所定量混合し、その乾燥試験を行った。
ここでナフテン酸マンガンドライヤー使用量は０．１、０．３、０．５％の３点とし、ナフテン酸鉄ドライヤー使用量は０、０．５、１．０、１．５％の４点とする。
比較例２は、ナフテン酸マンガンドライヤーを単独でインキに添加している。
乾燥試験結果を表３に示す。
【００３６】
【表３】

【００３７】
表３より、比較例２ではMn-5を０．１％まで減らすと乾燥時間が８００分を越えてしまうが、実施例２−１〜２−３ではMn-5を０．１％およびFe-5を０．５％添加することにより、乾燥時間を８００分以下に短縮できることがわかる。また、必要ならばMn-5もしくはFe-5の使用量を変化させることにより、更に乾燥時間を短時間にするなどのコントロールが可能であることもわかる。
【００３８】
表４に、比較例３〜１２として、各種金属脂肪酸塩を単独に使用した場合の乾燥時間を参考として記す。
【００３９】
【表４】

【００４０】
表４において、Co-Naはコバルト金属塩の一種である金属含有率が６％であるナフテン酸コバルトドライヤーを表す。また、Co-12は金属含有率が１２％であるオクチル酸コバルトドライヤーを表す。
【００４１】
［実施例３］
実施例３のインキは、大豆油及びまたは大豆油脂肪酸を含有するインキに、鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩から成るドライヤーを添加する。
実施例３及び比較例１３において、ドライヤーを添加するベースとなるインキは以下の配合で調製する。
ａ）大日本インキ化学工業株式会社製藍ベースインキＢ ６０質量部。
ｂ）大日本インキ化学工業株式会社製樹脂ワニスＢ ３５質量部。
ｃ）日清製油株式会社製大豆油サラダ油 ５質量部。
ここでのａ）のベースインキは顔料および、ロジン変性フェノール樹脂、大豆油等の油脂類、大豆油脂肪酸エステル等の脂肪酸エステルからなるワニスからなる。
ｂ）のワニスはロジン変性フェノール樹脂及び大豆油等の油脂、大豆油脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル等を主成分とする。
比較例１３のインキは、前記のインキにマンガンの脂肪酸塩及びコバルトの脂肪酸塩を含有するドライヤーを添加する。
インキの配合及びブロッキング試験結果を表５に示す。
【表５】

【００４２】
ブロッキング試験は、インキを紙面に印刷した後、印刷面を重ね合わせて圧力をかけた状態で、高温、多湿の条件下で一晩放置し、翌日、印刷面間をはがして、そのはがれ具合を目視により５段階で評価する（５（優）＞３＞１（劣））。本実施例では温度５０℃、湿度８０％で行った。
評価の判断基準は印刷面が接着しない場合が良好であり、接着した場合においても印刷面のはがれ度合いが少ない場合が良好である。
【００４３】
［実施例４］
実施例４のインキは、大豆油及びまたはトール油脂肪酸を含有するインキに、鉄の脂肪酸塩及びマンガンの脂肪酸塩から成るドライヤーを添加する。
実施例４及び比較例１４において、ドライヤーを添加するベースとなるインキは以下の配合で調製する。
ａ）大日本インキ化学工業株式会社製藍ベースインキＣ ６０質量部。
ｂ）大日本インキ化学工業株式会社製樹脂ワニスＣ ３５質量部。
ｃ）日清製油株式会社製大豆油サラダ油 ５質量部。
ここでのａ）のベースインキは顔料および、ロジン変性フェノール樹脂、大豆油等の油脂類、トール油脂肪酸エステル等の脂肪酸エステルからなるワニスからなる。
ｂ）のワニスはロジン変性フェノール樹脂及び大豆油等の油脂、トール油脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル等を主成分とする。
比較例４のインキは、前記のインキにマンガンの脂肪酸塩及びコバルトの脂肪酸塩を含有するドライヤーを添加する。
インキの配合及びブロッキング試験結果を表６に示す。
【表６】

【００４４】
【発明の効果】
本発明によりコバルトを含まず、マンガンの含有量を削減した酸化重合乾燥型インキ用ドライヤーを得ることができる。
セリウムとマンガンを併用したドライヤーは、従来のコバルトとマンガンから成るドライヤーと同等の乾燥促進性を示す。また鉄脂肪酸塩とマンガン脂肪酸塩を併用することにより、インキの着色の問題がある鉄塩の添加量を減らすことができる。また鉄脂肪酸塩はセリウム脂肪酸塩よりも安価であり、ドライヤーのコストを削減できる。
【００４５】
さらにＶＯＣ含有量が少なく、大豆油等をビヒクルの主成分とする印刷インキにおいては、本発明のドライヤーを使用することによりブロッキング性不良を改善することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an oxidation polymerization drying type printing ink drier and a printing ink containing the drier.
[0002]
[Prior art]
A dryer is added to oxidative polymerization drying inks such as lithographic offset printing inks to promote drying after printing. As this dryer, manganese fatty acid salt and cobalt fatty acid salt are generally used alone or in combination.
[0003]
Manganese and cobalt are classified as heavy metals, but they are not harmless metals and have never been used. However, when these heavy metals are not used, for example, calcium or iron fatty acid salts show little effect as a dryer when used alone.
Since it is not easy to find alternatives, it is a fact that dryers containing manganese and cobalt are used.
[0004]
The toxicity of cobalt and manganese is as shown in the following table, and it can be said that cobalt is more harmful.
[0005]
[Table 1]

[0006]
In recent years, the amount of ink using vegetable oil as a raw material has been increasing due to increasing awareness of environmental issues. Petroleum solvents that have been widely used as printing ink solvents are typical volatile organic compounds (also referred to as VOCs), and are therefore being replaced with vegetable oils to reduce them.
[0007]
For example, printing inks in which VOC components are reduced and these are replaced with soybean oil are commercially available. Since these inks are inferior in drying properties to conventional inks, if printed ones are stacked, a trouble called “blocking defect” in which the printed surfaces and the printed ink surfaces stick to each other easily occurs.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a dryer for oxidative polymerization drying ink, which does not contain cobalt, and a printing ink containing the dryer.
[0009]
Further, a printing ink having a reduced VOC content, a dryer that reduces the VOC content, and that solves the problem of easily causing blocking problems in printing inks containing soybean oil as a main component of the vehicle, and a printing ink containing the dryer It is an issue to provide.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The inventors have completed the present invention as a result of repeated research and development in order to provide a printing ink having a drying property that has little adverse effect on the environment and health and does not impair the workability in printing.
[0011]
That is, the acid value polymerization dry ink dryer of the present invention contains a cerium fatty acid salt and a manganese fatty acid salt.
The cerium fatty acid salt alone has almost no effect as a dryer, but when used together with the manganese fatty acid salt, appropriate drying properties can be obtained as a printing ink without using highly harmful cobalt.
[0012]
Moreover, another form of the dryer of the present invention is a dryer containing a metal fatty acid salt in which cerium is 50% by mass or more of a metal content and a fatty acid salt of manganese. The dryer imparts proper drying properties to the printing ink.
[0013]
Yet another embodiment is a dryer containing an iron fatty acid salt and a manganese fatty acid salt.
Iron fatty acid salt alone has little effect as a dryer, but by using it together with manganese fatty acid salt, it is possible to obtain an appropriate drying property as a printing ink without using highly harmful cobalt.
Iron is cheaper than cerium and can keep raw material costs low. Iron salts tend to give the added ink a brown color, limiting its use in light and light color inks. However, when used in combination with manganese salts, the amount of iron salt added can be reduced, and the range of use can be expanded by preventing ink coloring.
[0014]
By adding the above-mentioned dryer to the ink, an ink containing no cobalt can be provided.
[0015]
In addition, when a dryer containing iron fatty acid salt and manganese fatty acid salt is added to printing ink with increased soybean oil content, the drying property of the ink is improved and the above-mentioned problems of poor blocking properties are unlikely to occur. Become.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(1) The first form of the dryer of the present invention is a dryer containing a fatty acid salt of cerium and a fatty acid salt of manganese.
As the fatty acid salt of cerium or manganese, fatty acid salts using known fatty acids such as octylate, naphthenate, neodecanoate and the like can be used.
[0017]
(2) The second form of the dryer of the present invention is a dryer comprising a metal fatty acid salt, a fatty acid salt containing 50% by mass or more of the metal as cerium, and a fatty acid salt of manganese. Cerium is expensive, but 50% or more is sufficient to achieve the effect of the present invention, and when used in combination with manganese fatty acid salt, the effect of cerium can be exhibited, and manganese fatty acid salt alone can be used as a dryer. Dryability is superior compared to the case of using.
[0018]
(3) The third form of the dryer of the present invention is a dryer containing an iron fatty acid salt and a manganese fatty acid salt. Examples of iron fatty acid salts include fatty acid salts using known fatty acids such as octylate, naphthenate, and neodecanoate.
[0019]
The fatty acid metal salt described in the above (1) to (3) is dissolved in a solvent that can be used for known inks, fats and oils or fatty acid esters to produce a dryer. The metal content of the dryer is preferably 3 to 12% by mass, more preferably 4 to 6% by mass. In order to dissolve the fatty acid metal salt, it is preferable to use vegetable oil or vegetable oil fatty acid ester in order to reduce the VOC content as much as possible.
[0020]
(4) The dryers of the first, second and third embodiments described above can be added to an oxidation polymerization drying type printing ink to obtain necessary and sufficient drying properties.
These dryers dissolve metal fatty acid salts in known solvents such as oils and fats, fatty acid esters, and high-boiling petroleum solvents for printing inks alone or mixed, and are added in the manufacturing process of printing ink, It is uniformly dispersed in the printing ink through a kneading process such as stirring by a mixer or roll mill. As the solvent for dissolving the fatty acid salt, it is preferable to use vegetable oil such as soybean oil or vegetable oil fatty acid ester such as soybean oil fatty acid ester. By doing so, the content of the VOC component in the ink can be reduced.
[0021]
(5) When using vegetable oils such as soybean oil and vegetable oil fatty acid esters such as soybean oil fatty acid alone or mixed to add to the printing ink in which the content of the VOC component in the ink is reduced to less than 1% In addition, a dryer containing an iron fatty acid salt or a manganese fatty acid salt can give the ink sufficient and sufficient drying properties.
[0022]
(6) As an example of the ink in which the content of the VOC component is less than 1%, there is a printing ink containing 20 to 60% by mass of soybean oil and / or soybean oil fatty acid ester. As the soybean oil fatty acid ester, known fatty acid esters such as soybean oil fatty acid methyl ester, soybean oil fatty acid ethyl ester, soybean oil fatty acid n-butyl ester, soybean oil fatty acid tert-butyl ester, soybean oil fatty acid 2-ethylhexyl are used. be able to.
[0023]
(7) As another example of the ink in which the content of the VOC component is less than 1%, soybean oil and / or tall oil fatty acid ester is contained in an amount of 20 to 60% by mass, and the content of soybean oil is 20 The printing ink which is mass% or more is mentioned. As the tall oil fatty acid ester, a known fatty acid ester such as tall oil fatty acid methyl ester, tall oil fatty acid ethyl ester, tall oil fatty acid butyl ester, tall oil fatty acid 2-ethylhexyl ester, tall oil fatty acid pentaerythritol ester, etc. Can do.
[0024]
(8) Moreover, when using the dryer as described in said (1) for ink, about the dryer (metal content rate 3%-12%) containing the fatty acid salt of cerium, 0.003 to 0.003 of cerium is contained in the ink. About 0.36% by mass of the dryer (metal content 3% to 12%) containing manganese fatty acid salt is added so that 0.003 to 0.12% by mass of manganese is contained in the ink. It is preferable to do.
[0025]
(9) Moreover, when using the metal fatty acid salt dryer whose cerium as described in said (2) is 50 mass% or more of metal parts for ink, the metal fatty acid salt whose cerium is 50 mass% or more of metal parts is used. About the dryer (metal content 3%-12%) to contain, the dryer (metal content 3%-12) containing the fatty acid salt of manganese so that 0.003-0.36 mass% of cerium may be contained in ink. %) Is preferably added so that 0.003 to 0.12% by mass of manganese is contained in the ink.
[0026]
(10) When the metal fatty acid salt dryer described in (3) above is used in the ink, the iron containing the fatty acid salt of iron (metal content 3% to 12%) contains 0% of iron in the ink. 0.003 to 0.16 mass% of the drier (metal content 3% to 12%) containing manganese fatty acid salt so that 0.003 to 0.36 mass% is contained. It is preferable to add to.
[0027]
In addition, for example, printing inks in which the VOC component is replaced with soybean oil to reduce the VOC content are commercially available. However, these inks are inferior in drying properties to conventional inks, and therefore printed ones are stacked. Troubles called “poor blocking properties” in which the printed surfaces or the printed surface and the paper surface stick to each other are likely to occur, but by using a dryer containing an iron fatty acid salt and a manganese fatty acid salt in the present invention, the above “blocking property” It is possible to remove or reduce “bad”.
[0028]
The printing ink according to the present invention includes coloring materials such as the dryer and pigment, vehicle (varnish), and various additives for printing ink such as wax.
The vehicle (varnish) includes rosin-modified phenolic resin, rosin ester, petroleum resin, alkyd resin, petroleum resin-modified rosin / phenol resin, petroleum resin-modified rosin ester, petroleum resin-modified alkyd resin, alkyd resin-modified rosin / phenol resin, alkyd Resin modified rosin ester, acrylic modified rosin / phenol resin, acrylic modified rosin ester, urethane modified rosin / phenol resin, urethane modified rosin ester, urethane modified alkyd resin, epoxy modified rosin / phenol resin, epoxy modified rosin ester, epoxy modified alkyd resin Well-known resins used for printing inks, etc., vegetable oils such as linseed oil, soybean oil, tung oil, palm oil, castor oil, soybean oil fatty acid methyl ester, soybean oil fatty acid butyl ester, soybean oil fatty acid oil Butyl ester, soybean oil fatty acid 2-ethylhexyl ester, linseed oil fatty acid butyl ester, linseed oil fatty acid isobutyl ester, tall oil fatty acid butyl ester, tall oil fatty acid 2-ethylhexyl ester, tall oil fatty acid octyl ester, tall oil fatty acid pentaerythritol ester, palm Oil fatty acid methyl ester, palm oil fatty acid butyl ester, palm oil fatty acid isobutyl ester, palm oil fatty acid 2-ethylhexyl ester, castor oil fatty acid methyl ester, castor oil fatty acid butyl ester, castor oil fatty acid isobutyl ester, castor oil fatty acid 2-ethylhexyl Fatty acid esters such as esters, high-boiling petroleum solvents that can be used in known printing inks, and chelating agents generally called aluminum chelates , Aluminum n-butoxide, aluminum-iso-butoxide, aluminum-sec-butoxide derivatives, one of each of the n-butoxy group, iso-butoxy group, sec-butoxy group is ethyl acetate or methylacetate As chelating agents such as compounds substituted with acetate, and crosslinking agents other than chelating agents, monomers and resins having an epoxy group, monomers or resins having an isocyanate group, and the like can be crosslinked. It is possible to use an antioxidant, an antioxidant such as BHT, and the like, and they can be produced by heating and dissolving them.
As the wax, known waxes such as polyethylene wax, PTFE wax, and sazol wax can be used.
[0029]
Further, since the ink containing the dryer is of an oxidation polymerization dry type, it is naturally dried when it is exposed to air during storage to form a film. This is called a skinning phenomenon, but catechins can be added to make it difficult for skinning to occur. When catechin is added, the timing of addition is not particularly limited, but it is preferably added after adjustment of the ink. The method of addition may be agitated well in the ink and uniformly dispersed, or may be kneaded with a roll mill or the like. The amount added to the ink is preferably 0.01 to 1.0% by mass.
In addition to the fatty acid salts of metals, borates can be used as the dryer.
[0030]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention, this invention is not limited only to the Example given here. Parts and% in the examples are based on mass unless otherwise specified.
[0031]
Example 1 relates to a dryer comprising a fatty acid salt of cerium and a fatty acid salt of manganese.
Example 2 relates to a dryer comprising an iron fatty acid salt and a manganese fatty acid salt. In Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 and 2, the base ink to which the dryer is added is prepared with the following composition.
a) 60 parts by mass of Indigo Base Ink A manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
b) 35 parts by mass of resin varnish 12X1153 manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
c) Nippon Petrochemical Co., Ltd. AF-5 solvent 5 mass parts.
Here, the base ink of a) is obtained by dispersing a pigment in a varnish composed of rosin-modified phenolic resin, linseed oil and / or oils such as soybean oil, high-boiling petroleum solvents and the like.
The varnish of b) is mainly composed of rosin-modified phenolic resin, fats and oils such as linseed oil and soybean oil, high-boiling petroleum solvents and the like.
After mixing a) to c), a predetermined amount of the dryer used in each case is added and dispersed uniformly with a roll mill, and the resulting ink is tested for drying.
The drying test is based on the method described in “4.4.3 Method using C-type drying tester” in JIS K5701-1 “Lithographic ink test method (Part 1)”.
[0032]
[Example 1]
The following two types of dryers 1) and 2) were mixed in a predetermined amount as shown in Table 2 and added to the ink, and the ink was tested for drying.
1) Manganese naphthenate: Manganese dryer with a metal content of 5% (denoted as Mn-5).
2) A cerium-based dryer (denoted as Ce-6), which is a metal octylate containing cerium and has a metal content of 6%.
Here, the amount of manganese naphthenate dryer used is 0.1, 0.3, and 0.5%, and the amount of octylate dryer used for the metal containing cerium is 0, 0.5, 1.0, 1. Four points of 5% were set.
In Comparative Example 1, a manganese naphthenate dryer alone is added to the ink.
Table 2 shows the results of the drying test.
[0033]
[Table 2]

[0034]
Although the drying time of sheet-fed ink changes with uses, generally 500-800 minutes are suitable in the state of 25 degreeC.
From Table 2, in Comparative Example 1, when Mn-5 is reduced to 0.1%, the drying time exceeds 800 minutes, but in the examples, Mn-5 is 0.1% and Ce-6 is 0.5%. It can be seen that the addition can reduce the drying time to 800 minutes or less. It can also be seen that control such as further shortening the drying time is possible by changing the amount of Mn-5 or Ce-6 used if necessary.
[0035]
[Example 2]
1) Manganese dryer (denoted as Mn-5), which is manganese naphthenate and has a metal content of 5%.
2) An iron-based dryer (indicated as Fe-5) which is iron naphthenate and has a metal content of 5%.
A predetermined amount of the dryers 1) and 2) were mixed with the ink, and the drying test was performed.
Here, the amount of manganese naphthenate dryer used is three points of 0.1, 0.3 and 0.5%, and the amount of iron naphthenate dryer used is four points of 0, 0.5, 1.0 and 1.5%. And
In Comparative Example 2, a manganese naphthenate dryer is added alone to the ink.
Table 3 shows the results of the drying test.
[0036]
[Table 3]

[0037]
From Table 3, in Comparative Example 2, when Mn-5 is reduced to 0.1%, the drying time exceeds 800 minutes, but in Examples 2-1 to 2-3, 0.1% of Mn-5 and Fe It can be seen that by adding 0.5% of -5, the drying time can be shortened to 800 minutes or less. It can also be seen that control such as further shortening the drying time is possible by changing the amount of Mn-5 or Fe-5 used if necessary.
[0038]
In Table 4, the drying time at the time of using various metal fatty acid salts independently as Comparative Examples 3-12 is described for reference.
[0039]
[Table 4]

[0040]
In Table 4, Co-Na represents a cobalt naphthenate dryer having a metal content of 6%, which is a kind of cobalt metal salt. Co-12 represents a cobalt octylate dryer having a metal content of 12%.
[0041]
[Example 3]
In the ink of Example 3, a dryer composed of iron fatty acid salt and manganese fatty acid salt is added to ink containing soybean oil and / or soybean oil fatty acid.
In Example 3 and Comparative Example 13, the base ink to which the dryer is added is prepared with the following composition.
a) 60 parts by mass of Indigo Base Ink B manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
b) 35 parts by mass of resin varnish B manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
c) Nisshin Oil Co., Ltd. soybean oil salad oil 5 mass parts.
The base ink of a) here comprises a pigment and a varnish comprising a rosin-modified phenol resin, fats and oils such as soybean oil, and fatty acid esters such as soybean oil fatty acid ester.
The varnish of b) is mainly composed of rosin-modified phenolic resin, fats and oils such as soybean oil, fatty acid esters such as soybean oil fatty acid ester and the like.
In the ink of Comparative Example 13, a dryer containing manganese fatty acid salt and cobalt fatty acid salt is added to the ink.
Table 5 shows the composition of the ink and the results of the blocking test.
[Table 5]

[0042]
In the blocking test, after the ink is printed on the paper surface, the print surfaces are overlaid and left under pressure and high temperature and humidity overnight, and the next day, the printed surfaces are peeled off to check the peeling condition. Visually evaluated in 5 stages (5 (excellent)>3> 1 (poor)). In this example, the temperature was 50 ° C. and the humidity was 80%.
The evaluation criteria are good when the printed surface does not adhere, and even when the printed surface is adhered, the case where the degree of peeling of the printed surface is small is good.
[0043]
[Example 4]
In the ink of Example 4, a dryer composed of an iron fatty acid salt and a manganese fatty acid salt is added to an ink containing soybean oil and / or tall oil fatty acid.
In Example 4 and Comparative Example 14, the base ink to which the dryer is added is prepared with the following composition.
a) 60 parts by mass of Indigo Base Ink C, manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
b) 35 parts by mass of resin varnish C manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.
c) Nisshin Oil Co., Ltd. soybean oil salad oil 5 mass parts.
The base ink of a) here comprises a pigment and a varnish comprising a rosin-modified phenol resin, fats and oils such as soybean oil, and fatty acid esters such as tall oil fatty acid ester.
The varnish of b) is mainly composed of rosin-modified phenolic resin, fats and oils such as soybean oil, fatty acid esters such as tall oil fatty acid esters and the like.
In the ink of Comparative Example 4, a dryer containing manganese fatty acid salt and cobalt fatty acid salt is added to the ink.
Table 6 shows the composition of the ink and the results of the blocking test.
[Table 6]

[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to obtain an oxidation polymerization dry ink drier that does not contain cobalt and has a reduced manganese content.
A dryer using both cerium and manganese exhibits drying acceleration equivalent to a conventional dryer made of cobalt and manganese. Further, the combined use of the iron fatty acid salt and the manganese fatty acid salt can reduce the amount of iron salt added which has a problem of coloring the ink. Moreover, iron fatty acid salt is cheaper than cerium fatty acid salt, and the cost of the dryer can be reduced.
[0045]
Furthermore, in a printing ink having a low VOC content and soybean oil or the like as the main component of the vehicle, the blocking failure can be improved by using the dryer of the present invention.

Claims (8)

  An oxidation polymerization drying type printing ink dryer containing a fatty acid salt of cerium and a fatty acid salt of manganese.   An oxidation polymerization drying type printing ink dryer comprising a metal fatty acid salt in which cerium is 50% by mass or more of metal and a fatty acid salt of manganese. Printing ink containing the dryer according to claim 1 or 2 . A printing ink comprising the dryer according to claim 1 or 2 , wherein the content of a volatile organic compound is less than 1% by mass. The printing ink according to claim 4 containing 20-60 mass% of soybean oil and / or soybean oil fatty acid ester. The printing ink according to claim 4 , which contains 20 to 60% by mass of soybean oil and / or tall oil fatty acid ester, and the content of soybean oil is 20% by mass or more.   A printing ink comprising the dryer according to claim 1, wherein the cerium content is 0.003 to 0.36 mass% and the manganese content is 0.003 to 0.12 mass%. ink.   It is printing ink containing the dryer of Claim 2, Comprising: The content rate of cerium and other metals is 0.003-0.36 mass%, and the content rate of manganese is 0.003-0.12 mass % Printing ink.