JP4121054B2 - 伸縮自在シャフトの結合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、異形形状のスリーブとシャフトとを軸方向に伸縮自在に結合している伸縮自在シャフトにおける前記スリーブとシャフトとの結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の操舵装置には、ステアリングホイールに連結されたコラムシャフトと、ステアリングギヤに連結されたステアリングシャフトとの間に、ステアリングジョイントが介在されている。このステアリングジョイントは、図5に示すように、中間シャフト101の両端に十字軸形の自在継手102,103を設け、一方の自在継手102にコラムシャフト104を接続し、他方の自在継手103に筒状の軸継手105を介してステアリングシャフト106を接続するものである。
【0003】
上記中間シャフト101は、ステアリングシャフト106とコラムシャフト104とを車体に取り付けた状態で、その全体を連結する際に、軸方向に一旦収縮させた後、筒状の軸継手105をステアリングシャフト106に導入するために、再び中間シャフト101を伸長させる必要がある。このため、前記中間シャフト101は、スリーブ101aの内部に軸方向への相対移動を許容した状態でシャフト101bを嵌入した伸縮自在シャフトにより構成されている。また、前記中間シャフト101は、コラムシャフト104のトルクをステアリングシャフト106に伝達する必要があるので、スリーブ101aとシャフト101bとを、セレーションによって連結したり、スリーブ101aとシャフト101bの断面を異形形状にしたりすることが行われている。
【0004】
前記ステアリングジョイントにおいては、スリーブ101aとシャフト101bとの間でがたつきが生じると、操舵フィーリングを損ねたり、振動や異音が発生したりするおそれがある。そこで前記スリーブ101aの端部に軸方向に伸びるスリット101cを形成することにより、当該端部を径方向に弾性収縮可能とし、この端部に締め付けリング101dを巻き付けて、当該端部を弾性収縮させることにより、シャフト101を締め付けて、スリーブ101aとシャフト101bとの間でがたつきが生じるのを防止するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記中間シャフト101のうち、スリーブ101aとシャフト101bの断面が異形形状のものについては、図6に示すように、スリーブ101aの外周と締め付けリング101dとの間に大きな隙間Sが構成されるので、締め付けリング101dによってスリーブ101を締め付けても、その締め付け力が十分にスリーブ101に作用せず、締め付け不足が生じてスリーブ101aとシャフト101bとががたつくのを確実に防止することができないという問題があった。
【0006】
この発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、異形形状のスリーブとシャフトとの間でがたつきが生じるのを確実に防止することができ、振動や異音が発生するのをより効果的に防止することができる伸縮自在シャフトの結合構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するためのこの発明の伸縮自在シャフトの結合構造は、周方向に沿って一定間隔毎に山部と谷部とを交互に形成することで内外周が異形形状とされたスリーブの端部内周に、外周が前記スリーブの内周に合致するシャフトを軸方向に移動可能に嵌入しているとともに、前記スリーブの各山部に形成され軸方向に沿って軸端面まで延びる複数のスリットによって前記スリーブの端部を弾性収縮可能とし、この端部を環状の締め付け部材によって締め付けて弾性収縮させることにより、当該端部でシャフトを締め付ける伸縮自在シャフトの結合構造において、前記スリーブの端部を全周にわたって均一に弾性収縮させるべく、前記スリーブの端部の外周と締め付け部材との間に、内周を前記スリーブの端部の外周に、外周を前記締め付け部材の内周にそれぞれ合致させた状態で、弾性素材からなる環状のスペーサを介在しており、このスペーサは、その内周形状が前記スリーブの外周の異形形状に対応した形状に形成され、当該異形形状の内周の一部で前記スリーブの端部、及び前記スリーブの端部から軸方向に延びて露出している前記シャフトの外周を覆って、前記スリーブのスリット及び当該スリーブの端面におけるスリーブ内周とシャフトとの間の隙間を覆っているものであることを特徴とする(請求項1)。
前記の構成の伸縮自在シャフトの結合構造によれば、前記スリーブの外周と締め付け部材との間に介在した環状のスペーサによって、締め付け部材の締め付け力を、スリーブの全周に作用させることができる。このためスリーブの端部によってシャフトを確実に締め付けることができる。
【0008】
前記伸縮自在シャフトの結合構造は、スぺーサによって、スリーブのスリット及び当該スリーブの端面におけるスリーブ内周とシャフトとの間の隙間を覆っていてもよく、この場合には、前記スリット及び隙間を通して水、泥、埃等の異物がスリーブの内部に入り込むのを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図2はこの発明の伸縮自在シャフトの結合構造を適用した自動車の操舵装置におけるステアリングジョイントを示す正面図である。
このステアリングジョイントは、自動車の操舵装置において、ステアリングシャフトAとコラムシャフトBとを連結するものであり、中間シャフトとしての伸縮自在シャフトCの両端部のそれぞれに、自在継手Xが設けられている。前記伸縮自在シャフトCの一端には、互いに対をなして一方の自在継手Xの十字軸4を支持する第1のヨークY1及び第2のヨークY2が設けられており、中間シャフト3の他端には、互いに対をなして他方の自在継手Xの十字軸4を支持する第3のヨークY3及び第4のヨークY4が設けられている。
【0010】
前記第2のヨークY2及び第3のヨークY3は、伸縮自在シャフトCの一端及び他端にそれぞれ溶接されている。また、前記第1のヨークY1は筒状の軸継手5に溶接されており、この軸継手5にステアリングシャフトAの一端部が導入されてクランプされている。さらに、前記第4のヨークY4は、コラムシャフトBの一端部に溶接されている。
【0011】
前記伸縮自在シャフトCは、一端に第2のヨークY2が溶接された異形断面のスリーブ1と、一端に第3のヨークY3が溶接され、前記スリーブ1の内周に嵌入されたシャフト2と、前記スリーブ1を締め付けて弾性収縮させるための締め付けバンド3(締め付け部材)と、この締め付けバンド3と前記スリーブ1の外周の間に介在させた筒状のスペーサ4とによって構成されている。
【0012】
図1及び図3も参照して、前記スリーブ1は、その周方向に沿って一定間隔毎に山部11と谷部12とを交互に形成した異形断面形状のものであり、その端部の各凸11には、軸方向に伸びるスリット13がそれぞれ形成されており、このスリット13によって、当該端部は径方向に弾性収縮可能になっている。このスリーブ1は金属製のパイプ材を例えば引き抜き加工することによって形成されたものであり、その内周の断面形状は、外周の断面形状に対応した異形形状になっている。
【0013】
シャフト2は、その外周が前記スリーブ1の内周に対応した異形形状の中実体からなり、前記スリーブ1の端部を自由状態に維持した場合に、軸方向に摺動自在である。
締め付けバンド3は、金属製のベルトからなり、スペーサ4に巻き付けた状態で、係止爪31にて先端部を挟み込むことにより環状に維持されている(図4参照)。
【0014】
スペーサ4は、ゴム又はプラスチック等の弾性素材からなる筒状のものであり、その内周はスリーブ1の外周の異形形状に対応する形状に形成されており、外周は円形断面に形成されている。このスペーサ4の外周には、前記締め付けバンド3を巻回するための環状溝41が形成されている。また、上記スペーサ4は、その内周をスリーブ1の端部の外周に合致させた状態で、且つ外周を前記締め付けバンド3の内周に合致させた状態で、当該締め付けバンド3とスリーブ1との間に隙間なく介在されている。
【0015】
さらに、前記スペーサ4は、締め付けバンド3とスリーブ1との間に介在した状態で、スリーブ1のスリット13を覆っているとともに、その内周の一部でシャフト2の外周を覆って、スリーブ1の端面における当該スリーブ1の内周とシャフト2の外周との間の隙間を閉塞している。このため、前記スリット13及び隙間を通して水、泥、埃等の異物がスリーブ1の内部に入り込むのを防止することができる。すなわち、スペーサ4をダストカバーと兼用することができる。
【0016】
前記スリーブ1は、スペーサ4を介して締め付けバンド3の締め付け力を受けて、径方向に弾性収縮されており、これにより前記シャフト2がスリーブ1の端部によって締め付けられている。この際、前記締め付けバンド3の締め付け力が、スペーサ4を介してスリーブ1の端面の全周にわたってほぼ均等に作用することになる。このためスリーブ1をその全周にわたって均一に弾性収縮させることができる。この結果スリーブ1とシャフト2との間でがたつきが生じるのを確実に防止することができる。
【0017】
この発明の伸縮自在シャフトの結合構造は、前記実施の形態に限定されるものでなく、例えば、スリーブ1及びシャフト2の断面形状については図示したほぼ十字状の断面形状だけでなく、他の断面形状に形成して実施することができる。
また、前記伸縮自在シャフトの結合構造は、自動車の操舵装置におけるステアリングジョイント以外の種々の伸縮自在シャフトの結合構造に適用して実施することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の伸縮自在シャフトの結合構造によれば、スリーブの外周と締め付け部材との間に介在したスペーサによって、締め付け部材の締め付け力を、スリーブの全周にほぼ均等に作用させて、当該スリーブを径方向にほぼ均等に収縮させることができるので、スリーブとシャフトとの間にがたつきが生じるのを効果的に防止することができ、ひいては、振動や異音が発生するのを効果的に防止することができる
【0019】
また、前記スペーサによってスリーブの内部に水や埃が入るのを防止することができるので、スリーブの内部に錆びが生じたり、スリーブとシャフトとの軸方向の相対移動が阻害されたりするのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の伸縮自在シャフトの結合構造を示す斜視図である。
【図2】この発明の伸縮自在シャフトの結合構造を適用したステアリングジョイントの正面図である。
【図3】図1のII−II線断面図である。
【図4】伸縮自在シャフトの分解斜視図である
【図5】従来の伸縮自在シャフトを適用したステアリングジョイントの正面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【符号の説明】
1 スリーブ
13 スリット
2 シャフト
3 締め付けバンド(締め付け部材)
4 スペーサ
C 伸縮自在シャフト
Claims (1)
- 周方向に沿って一定間隔毎に山部と谷部とを交互に形成することで内外周が異形形状とされたスリーブの端部内周に、外周が前記スリーブの内周に合致するシャフトを軸方向に移動可能に嵌入しているとともに、前記スリーブの各山部に形成され軸方向に沿って軸端面まで延びる複数のスリットによって前記スリーブの端部を弾性収縮可能とし、この端部を環状の締め付け部材によって締め付けて弾性収縮させることにより、当該端部でシャフトを締め付ける伸縮自在シャフトの結合構造において、
前記スリーブの端部を全周にわたって均一に弾性収縮させるべく、前記スリーブの端部の外周と締め付け部材との間に、内周を前記スリーブの端部の外周に、外周を前記締め付け部材の内周にそれぞれ合致させた状態で、弾性素材からなる環状のスペーサを介在しており、このスペーサは、その内周形状が前記スリーブの外周の異形形状に対応した形状に形成され、当該異形形状の内周の一部で前記スリーブの端部、及び前記スリーブの端部から軸方向に延びて露出している前記シャフトの外周を覆って、前記スリーブのスリット及び当該スリーブの端面におけるスリーブ内周とシャフトとの間の隙間を覆っているものであることを特徴とする伸縮自在シャフトの結合構造。
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