JP4112933B2 - Exhaust gas treatment catalyst and exhaust gas treatment method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス処理触媒および排ガス処理方法に関し、詳しくは、ボイラー、ガスタービン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン等から排出される燃焼排ガスに含まれる有害物質を効率的に処理する触媒と、このような触媒を利用した排ガス処理方法とを対象にしている。
【0002】
【従来の技術】
排ガス処理触媒として、金属酸化物に貴金属粒子を担持させた触媒が知られている。
このような貴金属担持金属酸化物からなる排ガス処理触媒は、板状、ハニカム状などに成形されたり、別の金属構造に担持されたりした構造で、排ガスの通過経路に配置される。流通する排ガスが触媒と接触し、排ガス中の有害物質が触媒作用を受けて、無害な物質や後の処理で無害化したり除去したりし易い物質へと変換される。
【0003】
金属酸化物のみで構成された触媒に比べて、貴金属担持金属酸化物からなる触媒は、金属酸化物と貴金属とが複合的な触媒作用を発揮するため、効率の良い排ガス処理ができたり、処理できる成分の範囲が広がったりするという利点がある。
具体的には、Ti−Si複合酸化物などの二元系複合酸化物や三元系複合酸化物に、Pt、Pdなどを担持させた排ガス浄化用触媒が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭53−146991号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記した貴金属担持酸化物触媒は、通常の金属酸化物のみからなる触媒などに比べると処理効率は高いが、それでも、要求される性能が発揮できないことがある。しかも、貴金属を使用するため、コストが高くつくわりには、処理性能が十分に向上しないことがあった。
貴金属担持酸化物触媒では、貴金属の担持量を増やせば、触媒機能が向上することが予想されるが、担持量を増やす分だけ貴金属の材料コストが増大し、経済性の劣るものとなる。しかも、排ガス中にSOXが含まれる場合、SO2→SO3転化率が高くなって、SO3による配管の腐食などの問題が発生する。
【0006】
そこで、本発明の課題は、前記した貴金属担持金属酸化物触媒の処理効率を一層向上させることである。特に、貴金属の担持量を増やすことなく、高い処理効率を達成できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる排ガス処理触媒は、燃焼排ガスに含まれる揮発性有機化合物および一酸化炭素を処理する触媒であって、Ti−Si複合酸化物を含む金属酸化物からなるハニカム成形体に、Pt、Pd、Rh、Ru、IrおよびAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の貴金属粒子が化学吸着により担持されてなり、前記金属酸化物に対する前記貴金属粒子の全担持量のうち70重量%以上が、触媒の表面から深さ100μmまでの領域に偏在している。
〔燃焼排ガス〕
通常の各種産業装置や設備から排出される燃焼排ガスに適用できる。具体的には、ボイラー、ガスタービン、ディーゼルエンジン、ガスエンジン、加熱炉、その他各種工業プロセスの燃焼排ガスが挙げられる。
【0008】
燃焼排ガスに含まれ排ガス処理の対象になるガス成分は、前記供給源によって異なり、排出基準などの環境条件によっても異なってくる。具体的には、環境に悪影響を与えるガス成分として、一酸化炭素CO、窒素酸化物NOXなどが挙げられる。特に、燃焼排ガスの場合には、燃料由来の成分であるが燃焼されなかった未燃の揮発性化合物が含まれ、環境への悪影響が問題とされている。本発明の排ガス処理触媒は、一酸化炭素や未燃の揮発性化合物などの有害物質を含む排ガスの処理に有効である。
燃焼排ガスは、本発明の排ガス処理触媒による処理工程を行う前に、各種の排ガス処理が施されている場合がある。したがって、前記供給源から排出された段階の燃焼排ガスと、本発明の排ガス処理触媒で排ガス処理する段階の燃焼排ガスとは、その成分が異なっている場合がある。
【0009】
燃焼排ガスは、供給源からの排出条件や排ガス処理を行うまでの履歴によって、温度条件や速度が変わる。
〔触媒材料〕
触媒材料としては、基本的には、通常の排ガス処理触媒と共通する材料の中から選択して使用することができる。
<金属酸化物>
金属酸化物としては、Ti、Al、Si、Zrなどの金属を含むことができる。これらの金属を1種または複数種組み合わせることができる。そのなかでも、Tiを含むものが好ましい。さらに、TiとSi、TiとZrあるいはTiとAlの組み合わせなど、2種類以上の元素成分を組み合わせたものが好ましい。Tiと他の成分を組み合わせる場合、Tiの含有量は、金属酸化物全体の5〜95モル%であることが好ましい。さらに好ましくは、20〜95モル%である。
【0010】
Ti−Si複合酸化物は、SO2酸化率が低く、固体酸性が強く、貴金属を化学吸着によって担持させるのに有利である。
さらに、金属酸化物には、V、W、Mo、Ceなどの金属も組み合わせることで、触媒活性を高めたり、脱硝機能を与えたりすることができる。Fe、Cu、Mn、Cr、Co、Ni、Sn、Laなどの金属も組み合わせられる。
金属酸化物の製造は、通常の触媒材料となる金属酸化物の製造技術が適用される。例えば、金属アルコキシドを含むアルコール溶液に水を添加して金属アルコキシドを加水分解し、得られた金属酸化物前駆体を必要に応じて乾燥、焼成して金属酸化物を得る方法;可溶性の金属化合物を含む水溶液を80℃〜その沸点の温度で加熱して、金属化合物を熱加水分解し、得られた金属酸化物前駆体を必要に応じて乾燥、焼成して金属酸化物を得る方法;金属塩化物を酸素−水素火炎中で加水分解して金属酸化物を得る方法;可溶性の金属化合物を含む溶液に塩基性物質を添加して金属化合物を加水分解し、得られた金属酸化物前駆体を必要に応じて乾燥、焼成して金属酸化物を得る方法などを例示することができる。これらの中でも、可溶性の金属化合物を含む溶液に塩基性物質を添加して金属化合物を加水分解し、得られた金属酸化物前駆体を必要に応じて乾燥、焼成して金属酸化物を得る方法が好適に用いられる。上記塩基性物質としては、特に限定はされないが、具体的には、例えば、アンモニア、尿素、ジメチルアミンおよびトリメチルアミンなどのアミン類や、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどを挙げることができる。Ti−Si複合酸化物の調製も、通常のTi−Si複合酸化物と同様の手段が採用でき、前記した特開昭53−146991号公報などに開示された技術が挙げられる。特に、本願特許出願人が先に特許出願している特願2000−99593号に開示された技術が、好ましい技術として挙げられる。
【0011】
金属酸化物を供給する原料として、予め用意された金属酸化物をそのまま使用するほかに、焼成によって酸化物を生成する材料が使用できる。具体的には、無機および有機のいずれの化合物でもよく、例えば、所定の金属を含む水酸化物、アンモニウム塩、アンミン錯体、シュウ酸塩、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、アルコキシドなどを用いることができる。
<貴金属>
貴金属として、Pt、Pd、Rh、Ru、IrおよびAuなどが使用できる。これらの貴金属を複数組み合わせることもできる。これらの貴金属を使用することで、燃焼排ガスに含まれる一酸化炭素と同時に不燃の揮発性化合物を効率的に処理することができる。
【0012】
〔貴金属の担持〕
貴金属は、粒子の形態で金属酸化物に担持される。粒子の形状は、球形その他の形状が採用できる。貴金属粒子の粒径として、平均粒子径30nm以下のものが好ましい。さらに好ましくは、平均粒径20nm以下である。貴金属の粒子径が小さく、高分散化された状態であるほど、活性が高くなる。
貴金属粒子を金属酸化物に担持させる手段としては、基本的には通常の貴金属担持金属酸化物触媒と共通する手段が採用できる。金属酸化物に貴金属粒子を担持させる処理工程では、貴金属粒子を金属酸化物触媒の表面に出来るだけ偏在させることができるように、担持手段および担持条件を選択する。
【0013】
具体的には、予め用意された金属酸化物の成形体に、貴金属粒子を化学吸着によって担持させる技術が好ましく適用できる。化学吸着によれば、物理吸着などの他の担持技術に比べて、金属酸化物の表層に集中的かつ強固に貴金属粒子を担持させることができる。貴金属を微粒子状で高分散化状態にして、触媒表面に偏在させ得る。
物理吸着の場合、少しのエネルギー(加熱等)が加わるだけで、金属酸化物上での貴金属粒子の移動や、それに伴う貴金属粒子の凝集や分散性の悪化などが起こり易くなり、排ガスの処理が十分に行えなくなる場合がある。
【0014】
化学吸着の場合には、金属酸化物の表面に化学結合で貴金属粒子が担持されることになるので、物理吸着に比べて格段に、金属酸化物からの貴金属粒子の移動が起こり難くなる。その結果、触媒表面での排ガス処理能が安定し、かつ、処理効率が向上するので、本発明において好ましい貴金属の担持手段となる。
化学吸着の具体的手段として、貴金属成分を含む溶液を加熱した状態で金属酸化物に含浸させると、化学吸着が効率的に行われ、金属酸化物の表層に貴金属粒子を偏在させて担持させ易い。具体的には、貴金属成分を含む溶液の温度を、40℃以上に加熱しておくことが好ましく、50℃以上、60℃以上、70℃以上、80℃以上あるいは90℃以上がより好ましい。溶液の温度が低すぎると、化学吸着が起こり難く、本発明の目的が達成できない。
【0015】
貴金属源としては、通常の触媒などに利用されている材料が使用できる。具体的には、硝酸塩、ハロゲン化物、アンモニウム塩、アンミン錯体などが挙げられる。アンミン錯体などの塩基性錯体を用いると、効率良く化学吸着させることができる。
貴金属粒子は、金属酸化物に対する全担持量のうち70重量%以上を、触媒の表面から深さ100μmまでの領域に偏在させておく。好ましくは全担持量の90重量%以上、より好ましくは95重量%以上を触媒の表面から深さ100μmまでの領域に偏在させておく。
【0016】
触媒反応は、触媒の表層部分で起こっていると考えられる。貴金属の担持量が同じであっても、表層部分の貴金属濃度を高めることで、触媒による排ガスの処理効率が高まる。貴金属を表層部分に偏在させて担持させることができれば、高効率を維持したまま貴金属の担持量が低減できる。コストが低減でき、SO2酸化率も低くなる。
金属酸化物に対する貴金属粒子の担持量は、材料の組み合わせや担持処理の処理条件などによっても異なるが、通常は、触媒の全体量に対して貴金属を0.01〜5.0重量%の範囲、好ましくは0.05〜1重量%の範囲で用いる。貴金属の担持量が少な過ぎると触媒活性が低くなる。貴金属の担持量が多過ぎても、触媒活性の向上はそれほど望めず材料コストが高くつく。貴金属の担持量が多過ぎると、SO2酸化率が高くなり過ぎたり、貴金属粒子の分散性が悪くなって触媒活性が却って低下したりすることもある。
【0017】
貴金属粒子を担持させた金属酸化物からなる触媒は、微細な細孔を有する多孔質構造である。細孔の量によって、排ガスの流通や貴金属粒子の担持に影響を与える。通常は、全細孔容積が0.2〜0.8cm3/g(水銀圧入法)の範囲が適切である。細孔容積が少な過ぎると、触媒活性が低くなる。細孔容積が多過ぎると、触媒の機械的強度が低くなる。
触媒の比表面積も、性能に影響を与える。通常、比表面積30〜250m2/g(BET法)の範囲が採用され、40〜200m2/gが好ましい。比表面積が小さ過ぎると、触媒活性が十分でなくなる。比表面積が大き過ぎると、触媒活性はそれほど向上しないのに、触媒被毒成分の蓄積が増加したり触媒寿命が低下するなどの弊害が生じる。
【0018】
〔触媒の使用形態〕
触媒形状については特に制限はなく、板状、波板状、網状、ハニカム状、円柱状、円筒状などのうちから選んだ所望の形状が採用できる。粒状や棒状、球状、リング状、円柱状などをなす微小な触媒を、容器に充填したり堆積させたりした状態で使用することもできる。
触媒は、通常、金属などで構成された容器状の触媒反応器に収容して使用される。触媒反応器には、排ガスの導入口と排出口が設けられ、内部に収容された触媒に排ガスが効率的に接触できるような構造を備えておく。
【0019】
〔排ガス処理方法〕
基本的には、通常の貴金属担持金属酸化物触媒を用いた排ガス処理技術が適用される。
通常は、触媒が収容された触媒反応器を、燃焼排ガスの排出経路の途中に設置しておく。燃焼排ガスが触媒反応器を通過する際に、触媒の表面と接触することで、所定の触媒作用を受ける。
本発明の触媒は、燃焼排ガスに含まれる不燃の揮発性有機化合物と一酸化炭素とを同時に処理することができる。
【0020】
燃焼排ガスの温度や空間速度などの条件を適切に設定することで、触媒による排ガス処理の効率が向上する。例えば、ガス温度250℃〜500℃、空間速度30,000H-1〜1,000,000H-1の燃焼排ガスを処理することが好ましい。より好ましくは、ガス温度300℃〜450℃が採用でき、空間速度50,000H-1〜500,000H-1が採用できる。さらに、LV=0.1m/s(Normal)以上、あるいは、ダスト10mg/m3(Normal)以下の処理条件が好ましい。
本発明の触媒による排ガス処理工程の、前や後に、別の排ガス処理工程を組み合わせることもできる。別の排ガス処理工程としては、本発明の触媒では処理し難い成分を効率的に処理できる工程が好ましい。例えば、脱硝触媒による排ガス処理工程を、本発明の触媒による排ガス処理工程の前に組み合わせれば、脱硝触媒で窒素酸化物を効率的に処理したあとの排ガスを、本発明の触媒による排ガス処理工程に供して、さらに一酸化炭素および未燃の揮発性有機化合物をも効率的に処理することが可能になる。
【0021】
上記の脱硝触媒による排ガス処理技術として、本件特許出願人が先に特許出願している特開平10−235206号公報に開示された技術が適用できる。この技術で使用する脱硝触媒は、触媒成分A(チタン酸化物)と、触媒成分B(バナジウムまたはタングステンからなる金属の酸化物)とを組み合わせ、触媒成分Aに触媒成分Bを担持させた構造を有する。
脱硝触媒による排ガス中の窒素酸化物の処理は、アンモニア、尿素およびヒドラジン等の還元剤の存在下、ガス温度250〜600℃、空間速度200〜100000H-1の条件下において行うことができる。還元剤の使用量は、特に限定されず、所望の脱硝率となるように適宜調節すればよいが、還元剤と窒素酸化物とのモル比(還元剤/窒素酸化物)が2未満となる範囲で供給することが好ましく、より好ましくは1.5未満、さらに好ましくは1.2未満である。上記モル比が2以上となる場合は、脱硝処理後のガス中に多量の還元剤が残存することとなり好ましくない。
【0022】
特開昭53−146991号公報、特開昭62−65721号公報、特公平6−4126号公報などに記載された公知の排ガス処理方法を、本発明の排ガス処理方法と組み合わせることもできる。
本発明では、排ガス処理触媒として使用する貴金属担持金属酸化物触媒として、貴金属粒子の大部分が金属酸化物の表面の狭い領域に偏在しているものを用いることで、触媒表面での活性が非常に高くなる。その結果、ガスタービンの排ガス処理など、空間速度の大きな排ガスを効果的に処理する方法として、非常に有効な方法となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1(a)に示す排ガス処理触媒10は、断面が格子状をなすハニカム構造をなしている。
触媒10は、Ti−Si複合酸化物などで構成された担体11に、Ptなどの貴金属粒子を担持させてなる。格子状をなす担体11に設けられた多数の貫通する矩形状通路13に、処理対象となる排ガスを流通させて排ガス処理を行う。
図1(b)に示すように、触媒10のうち、貴金属粒子の担持領域12は、排ガス通路13に面する表面から担体11内部の一定距離の深さ部分に偏在している。
【0024】
図1(c)に示すグラフは、図1(b)の横断方向で担体11に担持された貴金属粒子の各位置における濃度の分布を模式的に示している。
貴金属濃度は、担体11の壁体において、両側の表面位置から内部へ向かって急激に増加し、担持領域12の途中で最高濃度に達したあと急激に減少し、担持領域12の内縁位置では、ほとんどゼロに近い極めて低い濃度まで下がる。担持領域12よりも内側になる担体11の中央領域は、ごく少量の貴金属が含まれるだけで、実質的に貴金属は存在しない状態である。担持領域12の内縁位置は、担体11の表面から深さ100μmの位置よりも表面側に配置される。濃度グラフの下側の面積が、貴金属の担持量を表す。したがって、濃度グラフ全体の下側面積に対する、両側表面から内側100μmの位置までの範囲における濃度グラフの下側面積の割合を算出すれば、表面から100μmの位置までの間に存在する貴金属の割合が求められる。図1(c)では、担体11に担持された貴金属粒子のうち、全担持量の90重量%以上は、表面から深さ100μmまでの領域に存在する。本発明における貴金属濃度は、図1(c)のような濃度グラフが得られるEPMA断面線分析で求められた濃度である。
【0025】
上記のような構造の排ガス処理触媒10は、ガスタービンなどにおける燃焼排ガスの排出経路の途中に配置される。比較的に高温で速度の大きな排ガスが、触媒10の排ガス通路13を通過し、排ガス通路13の内壁面で触媒10と接触する。
触媒10のうち、排ガス通路13の内壁面は、貴金属濃度の高い担持領域12であるため、排ガスは効率的に触媒作用を受けて、排ガス処理が行われる。高速の排ガスは、触媒10に対する接触時間が短くなるが、前記した効率的な触媒作用によって、排ガスは確実に処理される。
【0026】
ガスタービンなどの燃焼排ガスには、処理対象成分として、一酸化炭素とともに未燃の揮発性有機化合物、例えばアルデヒドなどが含まれている。触媒10では、これらの一酸化炭素および揮発性有機化合物を同時に処理して、何れの成分をも除去することができる。
次に、本発明の排ガス処理触媒を具体的に製造し、それを用いて排ガスを処理し、処理性能を評価した結果について説明する。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
下記実施例、参考例および比較例で製造した触媒についての組成分析およびEPMA断面線分析の条件について以下に示す。
<触媒の組成分析>
触媒組成の分析は、蛍光X線分析により、下記条件で行った。
分析装置:(株)リガク製、製品名:RIX2000
分析時の試料雰囲気:真空
試料スピン速度:60rpm
X線源:Rh管球
<EPMA断面線分析>
分析装置:(株)島津製作所製、製品名:EPMA−1610
X線ビーム直径:1μm
加速電圧:15kV
試料電流:0.1μA
測定間隔:1μm
測定時間:1秒/点
−排ガス処理触媒−
<実施例1>
特願2000−99593号明細書の(実施例2)に記載された方法により、担体として、Ti−Si複合酸化物からなるハニカム成形体を製造した。
【0028】
Ti−Si複合酸化物の調製:
10重量%アンモニア水700リットルにスノーテックス−20(日産化学(株)製シリカゾル、約20重量%のSiO2含有)21.3kgを加え、攪拌、混合した後、硫酸チタニルの硫酸溶液(TiO2として125g/リットル、硫酸濃度550g/リットル)340リットルを攪拌しながら徐々に滴下した。得られたゲルを3時間放置した後、ろ過、水洗し、続いて150℃で10時間乾燥した。これを500℃で焼成し、更にハンマーミルを用いて粉砕し、粉体を得た。粉体のX線回折チャートではTiO2やSiO2の明らかな固有ピークは認められず、ブロードな回折ピークによって非晶質な微細構造を有するチタンとケイ素との複合酸化物(Ti−Si複合酸化物)であることが確認された。
【0029】
ハニカム成形体の製造:
上記Ti−Si複合酸化物20kgにフェノール樹脂(ベルパール(商品名)、カネボウ(株)製)1kgと成形助剤としてのデンプン0.5kgとを加えて混合し、適量の水を加えつつニーダーでよく混練りした後、押出成形機で外形80mm角、目開き2.1mm、肉厚0.4mm、長さ500mmのハニカム状に成形した。次いで、80℃で乾燥した後、450℃で5時間空気雰囲気下で焼成し、ハニカム成形体を得た。
ハニカム成形体は、前記図1(a)に示すような格子状構造を有し、個々の排ガス通路の目開きが2.1mm、格子壁の肉厚が0.4mmである。
【0030】
貴金属担持複合酸化物触媒の製造:
ハニカム成形体を、煮沸したジニトロジアンミン白金溶液に含浸して、Ptを化学吸着させ、乾燥させた。次いで、450℃で2時間、空気雰囲気下で焼成して、ハニカム成形体からなる担体に、貴金属粒子であるPtが担持された触媒Aを得た。
得られた触媒Aの組成を分析したところ、Ti−Si複合酸化物:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。
触媒Aについて、PtのEPMA断面線分析を行い、その結果を図2に示す。この結果から、Ptは、全担持量の90重量%以上が、触媒Aの表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。
【0031】
透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
<実施例2>
実施例1において、ジニトロジアンミン白金溶液の代わりにヘキサアンミン白金水酸塩溶液を用いた以外は、実施例1と同様の工程で、触媒Bを得た。
触媒Bの組成は、Ti−Si複合酸化物:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、Ptは、全担持量の90重量%以上が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。透過型電子顕微鏡の測定結果から、Ptの平均粒子径は5nm未満あった。
【0032】
<参考例1>
実施例1において、金属酸化物として、Ti−Si複合酸化物の代わりに市販の酸化チタン粉体(ミレニアム社製、商品名DT−51)を用いて、酸化チタンハニカム成形体を得たこと以外は、実施例1と同様の工程で、触媒Cを得た。
触媒Cの組成は、TiO2:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、Ptは、全担持量のPtの90重量%以上が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。透過型電子顕微鏡の測定結果から、Ptの平均粒子径は5nm未満であった。
【0033】
<参考例2>
Al2O3を材料に用いて、実施例1と同じ形状構造のハニカム成形体を製造し、担体として使用した。
ハニカム成形体を、室温でジニトロジアンミン白金溶液に含浸した以外は、実施例1と同様の工程で、Ptを担持させ、触媒Dを得た。
触媒Dの組成は、Al2O3:Pt=99.6:0.4(重量比)であった。
触媒Dについても、PtのEPMA断面線分析を行い、その結果を図3に示す。この結果から、Ptは、全担持量の80重量%が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。
【0034】
透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
<参考例3>
酸化チタンの調製:
10重量%アンモニア水1000リットルに硫酸チタニルの硫酸溶液(TiO2として125g/リットル、硫酸濃度550g/リットル)500リットルを攪拌しながら徐々に滴下した。得られたゲルを3時間放置した後、ろ過、水洗し、次いで150℃で10時間乾燥した。これを500℃で焼成し、更にハンマーミルを用いて粉砕し、酸化チタン粉体を得た。
【0035】
ハニカム成形体の製造:
上記酸化チタン粉体20kgにフェノール樹脂(ベルパール(商品名)、カネボウ(株)製)1kgと成形助剤としてのデンプン0.5kgとを加えて混合し、適量の水を加えつつニーダーでよく混練りした後、押出成形機で外形80mm角、目開き2.1mm、肉厚(格子壁の肉厚)0.4mm、長さ500mmのハニカム状に成形した。次いで、80℃で乾燥した後、450℃で5時間空気雰囲気下で焼成し、酸化チタンのハニカム成形体を得た。
貴金属担持酸化チタン触媒の製造:
ハニカム成形体を、煮沸したジニトロジアンミン白金溶液に含浸して、Ptを化学吸着させ、乾燥させた。次いで、450℃で2時間、空気雰囲気下で焼成して、ハニカム成形体からなる担体に、貴金属粒子であるPtが担持された触媒Eを得た。
【0036】
得られた触媒Eの組成を分析したところ、TiO2:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。
触媒Eについて、PtのEPMA断面線分析を行ったところ、Ptは、全担持量の90重量%以上が、触媒Eの表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。
透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
<参考例4>
参考例3において、ハニカム成形体を、室温でジニトロジアンミン白金溶液に含浸した以外は、参考例3と同様の工程で、Ptを担持させ、触媒Fを得た。
【0037】
触媒Fの組成は、TiO2:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、Ptは、全担持量のPtの80重量%が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
<比較例1>
参考例3において、ハニカム成形体を、室温で塩化白金酸溶液に含浸した以外は、参考例3と同様の工程で、Ptを担持させ、触媒Gを得た。
触媒Gの組成は、TiO2:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、触媒Gの表面から深さ100μmまでの領域には、Ptは、全担持量の70重量%未満しか存在しないことが確認された。透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
【0038】
<実施例3>
実施例1において、ハニカム成形体を、室温でジニトロジアンミン白金溶液に含浸した以外は、実施例1と同様の工程で、Ptを担持させ、触媒Hを得た。
触媒Hの組成は、Ti−Si複合酸化物:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、Ptは、全担持量の80重量%が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
<比較例2>
参考例3において、酸化チタン粉体の代わりにAl2O3粉体を用い、ハニカム成形体を、室温で塩化白金酸溶液に含浸した以外は、参考例3と同様の工程で、Ptを担持させ、触媒Iを得た。
【0039】
触媒Iの組成は、Al2O3:Pt=99.7:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、触媒Iの表面から深さ100μmまでの領域には、Ptは、全担持量の70重量%未満しか存在しないことが確認された。透過型電子顕微鏡を用いて測定されたPtの平均粒子径は5nm未満であった。
<実施例4>
実施例1で調製したTi−Si複合酸化物のハニカム成形体を、硝酸セリウム溶液に含浸した後、乾燥し、次いで450℃で2時間空気雰囲気下で焼成した。さらに、このセリウム担持ハニカム成形体を、煮沸した硝酸ルテニウム溶液に含浸した後、乾燥し、次いで450℃で2時間空気雰囲気下で焼成して、RuとCeとを担持させ、触媒Jを得た。
【0040】
触媒Jの組成は、Ti−Si複合酸化物:Ce:Ru=94.4:5:0.6(重量比)であった。RuのEPMA断面線分析の結果、Ruは、全担持量の90重量%以上が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。
<実施例5>
実施例1において、ジニトロジアンミン白金溶液の代わりにヘキサアンミン白金水酸塩とテトラアンミンパラジウム水酸塩の混合溶液を用いた以外は、実施例1と同様の工程で、PtとPdとを担持させ、触媒Kを得た。
【0041】
触媒Kの組成は、Ti−Si複合酸化物:Pt:Pd=99.6:0.2:0.2(重量比)であった。PtおよびPdのEPMA断面線分析の結果、PtおよびPdはいずれも、全担持量の90重量%以上が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。
<実施例6>
実施例1で調製したTi−Si複合酸化物のハニカム成形体を、タングステン酸溶液に含浸した後、乾燥し、次いで450℃で2時間空気雰囲気下で焼成した。さらに、このタングステン担持ハニカム成形体を、煮沸したヘキサンアンミン白金水酸塩溶液に含浸した後、乾燥し、次いで450℃で2時間空気雰囲気下で焼成して、PtとWとを担持させ、触媒Lを得た。
【0042】
触媒Lの組成は、Ti−Si複合酸化物:W:Pt=97.2:2.5:0.3(重量比)であった。PtのEPMA断面線分析の結果、Ptは、全担持量の90重量%以上が、表面から深さ100μmまでの領域に存在することが確認された。
−排ガスの処理−
実施例1〜6、参考例1〜4および比較例1〜2で製造した「触媒A〜L」に、下記組成の排ガスを接触させて処理を行い、CO酸化率(CO除去率)およびアセトアルデヒド除去率を測定した。
【0043】
<処理条件>
排ガス組成:CO=20ppm、CH3CHO=20ppm、O2=12%、
H2O=8%、N2=バランス。
排ガス温度:350℃
空間速度:100,000H-1(STP)
<測定項目>
CO酸化率(CO除去率)(%)=
〔{(反応器入口CO濃度)−(反応器出口CO濃度)}
/(反応器入口CO濃度)〕×100
アセトアルデヒド除去率(%)=
〔{(反応器入口アセトアルデヒド濃度)
−(反応器出口アセトアルデヒド濃度)}
/(反応器入口アセトアルデヒド濃度)〕×100
以上の排ガスの処理についての結果を、下記表1にまとめた。
【0044】
【表1】
【0045】
以上の結果、実施例1〜6および参考例1〜4では、比較例1〜2に比べて、CO酸化率(CO除去率)およびアセトアルデヒド除去率のいずれについても優れた性能が発揮できることが確認された。
【0046】
【発明の効果】
本発明にかかる排ガス処理触媒は、金属酸化物に対する貴金属粒子の全担持量のうち70重量%以上を、触媒の表面から深さ100μmの領域に偏在させておくことで、排ガスの処理効率を格段に向上させることができる。
特に、一酸化炭素や未燃の揮発性有機化合物などを含む燃焼排ガスに対して、一酸化炭素と未燃の揮発性有機化合物とを同時に効率的に除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す触媒の断面図(a)、拡大断面図(b)および貴金属濃度グラフ(c)。
【図2】 実施例1のEPMA断面線分析グラフ。
【図3】 参考例2のEPMA断面線分析グラフ。
【符号の説明】
10 排ガス処理触媒
11 担体
12 担持領域
13 排ガス通路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an exhaust gas treatment catalyst and an exhaust gas treatment method, and more particularly, to a catalyst for efficiently treating harmful substances contained in combustion exhaust gas discharged from a boiler, a gas turbine, a diesel engine, a gas engine, and the like. It is intended for an exhaust gas treatment method using a catalyst.
[0002]
[Prior art]
As an exhaust gas treatment catalyst, a catalyst in which noble metal particles are supported on a metal oxide is known.
An exhaust gas treatment catalyst made of such a noble metal-supported metal oxide is formed in a plate shape, a honeycomb shape, or the like, or is supported on another metal structure, and is disposed in the exhaust gas passage. The exhaust gas in circulation comes into contact with the catalyst, and harmful substances in the exhaust gas are catalyzed to be converted into harmless substances or substances that are easily detoxified or removed by subsequent treatment.
[0003]
Compared to catalysts composed of metal oxides only, catalysts made of noble metal-supported metal oxides can perform efficient exhaust gas treatment or treatment because the metal oxide and noble metal exhibit a complex catalytic action. There is an advantage that the range of ingredients that can be expanded.
Specifically, an exhaust gas purification catalyst in which Pt, Pd or the like is supported on a binary complex oxide such as a Ti—Si complex oxide or a ternary complex oxide is known (for example, Patent Documents). 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP 53-146991 A
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The above-mentioned noble metal-supported oxide catalyst has a higher processing efficiency than a catalyst composed only of a normal metal oxide, but may still fail to exhibit the required performance. In addition, since noble metals are used, the processing performance may not be sufficiently improved if the cost is high.
In the noble metal-supported oxide catalyst, it is expected that the catalyst function will be improved if the amount of the noble metal supported is increased. Moreover, SO in the exhaust gas X Is included, SO 2 → SO Three The conversion rate increases and SO Three Problems such as pipe corrosion due to
[0006]
Accordingly, an object of the present invention is to further improve the processing efficiency of the above-described noble metal-supported metal oxide catalyst. In particular, high processing efficiency can be achieved without increasing the amount of noble metal supported.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The exhaust gas treatment catalyst according to the present invention is a combustion exhaust gas. Volatile organic compounds and carbon monoxide A catalyst for treating Ti, -To a honeycomb formed body made of a metal oxide containing a Si composite oxide, At least one noble metal particle selected from the group consisting of Pt, Pd, Rh, Ru, Ir and Au, By chemisorption 70% by weight or more of the total supported amount of the noble metal particles with respect to the metal oxide is unevenly distributed in a region from the surface of the catalyst to a depth of 100 μm.
[Combustion exhaust gas]
It can be applied to combustion exhaust gas discharged from ordinary various industrial devices and facilities. Specific examples include boilers, gas turbines, diesel engines, gas engines, heating furnaces, and other various industrial process combustion exhaust gases.
[0008]
The gas component contained in the combustion exhaust gas and subject to exhaust gas treatment differs depending on the supply source, and also varies depending on environmental conditions such as emission standards. Specifically, as gas components that adversely affect the environment, carbon monoxide CO, nitrogen oxide NO X Etc. In particular, in the case of combustion exhaust gas, unburned volatile compounds that are components derived from fuel but have not been burned are included, and adverse effects on the environment are a problem. The exhaust gas treatment catalyst of the present invention is effective for treatment of exhaust gas containing harmful substances such as carbon monoxide and unburned volatile compounds.
The combustion exhaust gas may be subjected to various exhaust gas treatments before the treatment process using the exhaust gas treatment catalyst of the present invention. Therefore, the components of the combustion exhaust gas at the stage discharged from the supply source and the combustion exhaust gas at the stage of exhaust gas treatment with the exhaust gas treatment catalyst of the present invention may be different.
[0009]
The temperature condition and speed of the combustion exhaust gas change depending on the discharge condition from the supply source and the history until the exhaust gas treatment is performed.
[Catalyst material]
Basically, the catalyst material can be selected from materials common to ordinary exhaust gas treatment catalysts.
<Metal oxide>
As a metal oxide, metals, such as Ti, Al, Si, Zr, can be included. These metals can be used alone or in combination. Among them, those containing Ti are preferable. Further, a combination of two or more elemental components such as a combination of Ti and Si, Ti and Zr, or Ti and Al is preferable. When combining Ti and other components, the Ti content is preferably 5 to 95 mol% of the entire metal oxide. More preferably, it is 20-95 mol%.
[0010]
Ti-Si composite oxide is SO 2 Low oxidation rate, strong solid acidity, and advantageous for supporting noble metals by chemisorption.
Furthermore, by combining the metal oxide with a metal such as V, W, Mo, or Ce, the catalytic activity can be enhanced or a denitration function can be provided. Metals such as Fe, Cu, Mn, Cr, Co, Ni, Sn, and La can also be combined.
For the production of a metal oxide, a production technique of a metal oxide that is a normal catalyst material is applied. For example, a method in which a metal alkoxide is hydrolyzed by adding water to an alcohol solution containing a metal alkoxide, and the resulting metal oxide precursor is dried and fired as necessary to obtain a metal oxide; a soluble metal compound A method in which an aqueous solution containing is heated at a temperature of 80 ° C. to its boiling point to thermally hydrolyze the metal compound, and the obtained metal oxide precursor is dried and fired as necessary to obtain a metal oxide; A method of obtaining a metal oxide by hydrolyzing chloride in an oxygen-hydrogen flame; adding a basic substance to a solution containing a soluble metal compound to hydrolyze the metal compound, and then obtaining a metal oxide precursor Examples of the method include obtaining a metal oxide by drying and baking as necessary. Among these, a method of obtaining a metal oxide by adding a basic substance to a solution containing a soluble metal compound, hydrolyzing the metal compound, and drying and firing the obtained metal oxide precursor as necessary. Are preferably used. The basic substance is not particularly limited, and specific examples include amines such as ammonia, urea, dimethylamine, and trimethylamine, tetramethylammonium hydroxide, sodium hydroxide, sodium bicarbonate, and the like. be able to. The preparation of the Ti—Si composite oxide can be performed by the same means as that of a normal Ti—Si composite oxide, and examples thereof include the technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 53-146991. In particular, a technique disclosed in Japanese Patent Application No. 2000-99593 filed previously by the applicant of the present patent application is cited as a preferred technique.
[0011]
In addition to using a metal oxide prepared in advance as a raw material for supplying a metal oxide, a material that generates an oxide by firing can be used. Specifically, any of inorganic and organic compounds may be used. For example, hydroxides, ammonium salts, ammine complexes, oxalates, halides, sulfates, nitrates, carbonates, alkoxides containing a predetermined metal, etc. Can be used.
<Precious metal>
As the noble metal, Pt, Pd, Rh, Ru, Ir, Au, or the like can be used. A plurality of these noble metals can be combined. By using these noble metals, incombustible volatile compounds can be efficiently treated simultaneously with carbon monoxide contained in the combustion exhaust gas.
[0012]
[Supporting precious metals]
The noble metal is supported on the metal oxide in the form of particles. As the particle shape, a spherical shape or other shapes can be adopted. The noble metal particles preferably have an average particle size of 30 nm or less. More preferably, the average particle size is 20 nm or less. The smaller the noble metal particle size and the higher the dispersion state, the higher the activity.
As means for supporting the noble metal particles on the metal oxide, basically, the same means as that for a normal noble metal-supported metal oxide catalyst can be employed. In the process of supporting the noble metal particles on the metal oxide, the supporting means and the supporting conditions are selected so that the noble metal particles can be unevenly distributed on the surface of the metal oxide catalyst as much as possible.
[0013]
Specifically, a technique in which noble metal particles are supported by chemical adsorption on a metal oxide compact prepared in advance can be preferably applied. According to chemical adsorption, noble metal particles can be intensively and firmly supported on the surface layer of the metal oxide as compared with other supporting techniques such as physical adsorption. The precious metal can be finely dispersed in a finely dispersed state and unevenly distributed on the catalyst surface.
In the case of physical adsorption, the movement of noble metal particles on the metal oxide and the associated aggregation and deterioration of dispersibility of the noble metal particles are likely to occur with only a little energy (heating etc.). You may not be able to do enough.
[0014]
In the case of chemical adsorption, the noble metal particles are supported on the surface of the metal oxide by chemical bonding, and thus the movement of the noble metal particles from the metal oxide is much less likely to occur compared to physical adsorption. As a result, the exhaust gas treatment ability on the catalyst surface is stabilized and the treatment efficiency is improved, so that it becomes a preferred noble metal supporting means in the present invention.
As a specific means of chemical adsorption, when a metal oxide is impregnated with a solution containing a noble metal component in a heated state, chemical adsorption is efficiently performed, and precious metal particles are easily distributed and supported on the surface of the metal oxide. . Specifically, the temperature of the solution containing the noble metal component is preferably heated to 40 ° C. or higher, more preferably 50 ° C. or higher, 60 ° C. or higher, 70 ° C. or higher, 80 ° C. or higher, or 90 ° C. or higher. If the temperature of the solution is too low, chemical adsorption hardly occurs and the object of the present invention cannot be achieved.
[0015]
As the noble metal source, materials used for ordinary catalysts can be used. Specific examples include nitrates, halides, ammonium salts, and ammine complexes. When a basic complex such as an ammine complex is used, chemical adsorption can be performed efficiently.
The precious metal particles are distributed in a region from the surface of the catalyst to a depth of 100 μm in an amount of 70% by weight or more of the total supported amount of the metal oxide. Preferably, 90% by weight or more, more preferably 95% by weight or more of the total supported amount is unevenly distributed in a region from the surface of the catalyst to a depth of 100 μm.
[0016]
The catalytic reaction is considered to occur in the surface layer portion of the catalyst. Even if the loading amount of the noble metal is the same, the exhaust gas treatment efficiency by the catalyst is increased by increasing the noble metal concentration in the surface layer portion. If the noble metal can be supported while being unevenly distributed in the surface layer portion, the amount of the noble metal supported can be reduced while maintaining high efficiency. Cost can be reduced and SO 2 The oxidation rate is also lowered.
The amount of the noble metal particles supported on the metal oxide varies depending on the combination of materials and the processing conditions of the supporting treatment, but usually the range of 0.01 to 5.0% by weight of the noble metal with respect to the total amount of the catalyst, Preferably it is used in the range of 0.05 to 1% by weight. If the amount of noble metal supported is too small, the catalytic activity is lowered. Even if the amount of noble metal supported is too large, the catalyst activity cannot be improved so much and the material cost is high. If too much precious metal is loaded, SO 2 The oxidation rate may become too high, or the dispersibility of the noble metal particles may be deteriorated and the catalytic activity may be decreased instead.
[0017]
A catalyst made of a metal oxide supporting noble metal particles has a porous structure having fine pores. The amount of pores affects the flow of exhaust gas and the loading of noble metal particles. Usually, the total pore volume is 0.2-0.8cm Three A range of / g (mercury intrusion method) is appropriate. If the pore volume is too small, the catalytic activity is lowered. When there are too many pore volumes, the mechanical strength of a catalyst will become low.
The specific surface area of the catalyst also affects performance. Usually, specific surface area 30-250m 2 / G (BET method) range is adopted, 40-200m 2 / G is preferred. If the specific surface area is too small, the catalytic activity is not sufficient. If the specific surface area is too large, the catalyst activity is not improved so much, but there are problems such as an increase in accumulation of catalyst poisoning components and a decrease in catalyst life.
[0018]
[Usage form of catalyst]
The catalyst shape is not particularly limited, and a desired shape selected from a plate shape, a corrugated plate shape, a net shape, a honeycomb shape, a columnar shape, a cylindrical shape, and the like can be adopted. A fine catalyst having a granular shape, a rod shape, a spherical shape, a ring shape, a cylindrical shape, or the like can be used in a state where the container is filled or deposited.
The catalyst is usually used by being housed in a container-shaped catalyst reactor made of metal or the like. The catalyst reactor is provided with an exhaust gas inlet and an exhaust port so that the exhaust gas can efficiently come into contact with the catalyst accommodated therein.
[0019]
[Exhaust gas treatment method]
Basically, an exhaust gas treatment technique using a normal noble metal-supported metal oxide catalyst is applied.
Usually, a catalyst reactor in which a catalyst is accommodated is installed in the middle of a combustion exhaust gas discharge path. When the combustion exhaust gas passes through the catalytic reactor, it comes into contact with the surface of the catalyst to receive a predetermined catalytic action.
The catalyst of the present invention can simultaneously treat incombustible volatile organic compounds and carbon monoxide contained in combustion exhaust gas.
[0020]
By appropriately setting conditions such as the temperature and space velocity of the combustion exhaust gas, the efficiency of exhaust gas treatment with a catalyst is improved. For example, gas temperature 250 ° C to 500 ° C, space velocity 30,000H -1 ~ 1,000,000H -1 It is preferable to treat the combustion exhaust gas. More preferably, a gas temperature of 300 ° C. to 450 ° C. can be adopted, and a space velocity of 50,000H. -1 ~ 500,000H -1 Can be adopted. Further, LV = 0.1 m / s (Normal) or more, or
Another exhaust gas treatment process may be combined before or after the exhaust gas treatment process using the catalyst of the present invention. As another exhaust gas treatment step, a step capable of efficiently treating components that are difficult to treat with the catalyst of the present invention is preferable. For example, if an exhaust gas treatment process using a denitration catalyst is combined before an exhaust gas treatment process using the catalyst of the present invention, the exhaust gas after efficiently treating nitrogen oxides with the denitration catalyst is used as an exhaust gas treatment process using the catalyst of the present invention. In addition, carbon monoxide and unburned volatile organic compounds can be efficiently treated.
[0021]
As the exhaust gas treatment technology using the above-described denitration catalyst, the technology disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-235206 previously filed by the applicant of this patent can be applied. The denitration catalyst used in this technology has a structure in which a catalyst component A (titanium oxide) and a catalyst component B (metal oxide made of vanadium or tungsten) are combined, and the catalyst component B is supported on the catalyst component A. Have.
The treatment of nitrogen oxides in exhaust gas with a denitration catalyst is carried out in the presence of a reducing agent such as ammonia, urea and hydrazine, at a gas temperature of 250 to 600 ° C., and a space velocity of 200 to 100,000 H. -1 Under the following conditions. The amount of the reducing agent used is not particularly limited and may be appropriately adjusted so as to obtain a desired denitration rate, but the molar ratio of the reducing agent to nitrogen oxide (reducing agent / nitrogen oxide) is less than 2. It is preferable to supply in a range, more preferably less than 1.5, still more preferably less than 1.2. When the molar ratio is 2 or more, a large amount of reducing agent remains in the gas after the denitration treatment, which is not preferable.
[0022]
Known exhaust gas treatment methods described in JP-A-53-146991, JP-A-62-65721, JP-B-6-4126, and the like can be combined with the exhaust gas treatment method of the present invention.
In the present invention, as the noble metal-supported metal oxide catalyst used as the exhaust gas treatment catalyst, a catalyst in which the majority of the noble metal particles are unevenly distributed in a narrow region of the surface of the metal oxide, the activity on the catalyst surface is extremely high. To be high. As a result, it becomes a very effective method as a method for effectively treating exhaust gas having a large space velocity, such as exhaust gas treatment of a gas turbine.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The exhaust
The
As shown in FIG. 1B, in the
[0024]
The graph shown in FIG. 1C schematically shows the concentration distribution at each position of the noble metal particles supported on the support 11 in the transverse direction of FIG.
In the wall of the carrier 11, the noble metal concentration rapidly increases from the surface positions on both sides toward the inside, and then rapidly decreases after reaching the maximum concentration in the middle of the supporting region 12. It goes down to a very low concentration, almost near zero. The central region of the carrier 11 located inside the support region 12 contains only a very small amount of noble metal and is substantially free of noble metal. The inner edge position of the carrier region 12 is arranged on the surface side from the surface of the carrier 11 with a depth of 100 μm. The area below the concentration graph represents the amount of noble metal supported. Therefore, if the ratio of the lower area of the concentration graph in the range from the surface on both sides to the position of 100 μm on the inner side with respect to the lower area of the entire concentration graph is calculated, the ratio of the noble metal existing between the surface and the position of 100 μm is obtained. Desired. In FIG. 1C, 90% by weight or more of the total supported amount of the noble metal particles supported on the carrier 11 exists in a region from the surface to a depth of 100 μm. The noble metal concentration in the present invention is a concentration obtained by EPMA cross-sectional line analysis that provides a concentration graph as shown in FIG.
[0025]
The exhaust
Since the inner wall surface of the exhaust gas passage 13 of the
[0026]
Combustion exhaust gas such as a gas turbine contains unburned volatile organic compounds, such as aldehydes, as well as carbon monoxide as a component to be treated. In the
Next, the result of manufacturing the exhaust gas treatment catalyst of the present invention specifically, treating the exhaust gas using the catalyst, and evaluating the treatment performance will be described.
[0027]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically by way of examples. However, the present invention is not limited to these examples.
Examples below Reference examples The conditions of composition analysis and EPMA cross-sectional analysis of the catalysts produced in the comparative examples are shown below.
<Composition analysis of catalyst>
The analysis of the catalyst composition was performed under the following conditions by fluorescent X-ray analysis.
Analyzer: Rigaku Corporation, product name: RIX2000
Sample atmosphere during analysis: vacuum
Sample spin speed: 60 rpm
X-ray source: Rh tube
<EPMA cross section analysis>
Analyzer: manufactured by Shimadzu Corporation, product name: EPMA-1610
X-ray beam diameter: 1 μm
Acceleration voltage: 15 kV
Sample current: 0.1 μA
Measurement interval: 1 μm
Measurement time: 1 second / point
-Exhaust gas treatment catalyst-
<Example 1>
A honeycomb formed body made of a Ti—Si composite oxide was produced as a carrier by the method described in (Example 2) of Japanese Patent Application No. 2000-99593.
[0028]
Preparation of Ti-Si composite oxide:
Snowtex-20 (Nissan Chemical Co., Ltd. silica sol, about 20 wt% SiO 2 Containing) 21.3 kg, stirring and mixing, titanyl sulfate in sulfuric acid solution (TiO 2) 2 (125 g / liter, sulfuric acid concentration 550 g / liter) was gradually added dropwise with stirring. The obtained gel was allowed to stand for 3 hours, filtered, washed with water, and then dried at 150 ° C. for 10 hours. This was baked at 500 ° C. and further pulverized using a hammer mill to obtain a powder. TiO in powder X-ray diffraction chart 2 And SiO 2 Thus, it was confirmed by a broad diffraction peak that it was a complex oxide of titanium and silicon (Ti-Si complex oxide) having an amorphous fine structure.
[0029]
Manufacture of honeycomb molded body:
Add 1 kg of phenolic resin (Bellepearl (trade name), Kanebo Co., Ltd.) and 0.5 kg of starch as a molding aid to 20 kg of the above Ti-Si composite oxide, and mix them with a kneader while adding an appropriate amount of water. After kneading well, it was formed into a honeycomb shape having an external shape of 80 mm square, an aperture of 2.1 mm, a wall thickness of 0.4 mm, and a length of 500 mm with an extruder. Next, after drying at 80 ° C., firing was performed in an air atmosphere at 450 ° C. for 5 hours to obtain a honeycomb formed body.
The honeycomb formed body has a lattice-like structure as shown in FIG. 1 (a), and the opening of each exhaust gas passage is 2.1 mm and the wall thickness of the lattice wall is 0.4 mm.
[0030]
Production of noble metal supported composite oxide catalyst:
The honeycomb formed body was impregnated with a boiled dinitrodiammine platinum solution, and Pt was chemisorbed and dried. Next, it was fired in an air atmosphere at 450 ° C. for 2 hours to obtain a catalyst A in which Pt as noble metal particles was supported on a support made of a honeycomb formed body.
When the composition of the obtained catalyst A was analyzed, it was Ti—Si composite oxide: Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio).
The catalyst A was subjected to Pt EPMA cross section analysis, and the results are shown in FIG. From this result, it was confirmed that 90% by weight or more of Pt was present in the region from the surface of the catalyst A to a depth of 100 μm.
[0031]
The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
<Example 2>
In Example 1, Catalyst B was obtained in the same process as in Example 1 except that a hexaammine platinum hydroxide solution was used instead of the dinitrodiammine platinum solution.
The composition of the catalyst B was Ti—Si composite oxide: Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional line analysis of Pt, it was confirmed that 90% by weight or more of the total supported amount of Pt exists in a region from the surface to a depth of 100 μm. From the measurement result of the transmission electron microscope, the average particle diameter of Pt was less than 5 nm.
[0032]
< reference Example 1 >
In Example 1, as a metal oxide, a commercially available titanium oxide powder (made by Millennium, trade name DT-51) was used instead of the Ti—Si composite oxide, and a titanium oxide honeycomb molded body was obtained. In the same manner as in Example 1, Catalyst C was obtained.
The composition of catalyst C is TiO 2 : Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional line analysis of Pt, it was confirmed that 90% by weight or more of Pt in the total supported amount was present in the region from the surface to a depth of 100 μm. From the measurement result of the transmission electron microscope, the average particle diameter of Pt was less than 5 nm.
[0033]
< reference Example 2 >
Al 2 O 3 Was used as a material, and a honeycomb formed body having the same shape and structure as in Example 1 was produced and used as a carrier.
Except that the honeycomb formed body was impregnated with a dinitrodiammine platinum solution at room temperature, Pt was supported in the same process as in Example 1 to obtain Catalyst D.
The composition of catalyst D is Al 2 O 3 : Pt = 99.6: 0.4 (weight ratio).
For catalyst D, an EPMA cross-sectional analysis of Pt was performed, and the results are shown in FIG. From this result, it was confirmed that 80% by weight of the total supported amount of Pt exists in a region from the surface to a depth of 100 μm.
[0034]
The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
< reference Example 3 >
Preparation of titanium oxide:
Sulfuric acid solution of titanyl sulfate (TiO2) in 1000 liters of 10 wt% ammonia water 2 (125 g / liter, sulfuric acid concentration 550 g / liter) was gradually added dropwise with stirring. The obtained gel was allowed to stand for 3 hours, filtered, washed with water, and then dried at 150 ° C. for 10 hours. This was baked at 500 ° C. and further pulverized using a hammer mill to obtain titanium oxide powder.
[0035]
Manufacture of honeycomb molded body:
Add 1 kg of phenolic resin (Bellepearl (trade name), Kanebo Co., Ltd.) and 0.5 kg of starch as a molding aid to 20 kg of the above titanium oxide powder and mix well. Mix well with a kneader while adding an appropriate amount of water. After kneading, it was molded into a honeycomb shape having an external shape of 80 mm square, an aperture of 2.1 mm, a wall thickness (lattice wall thickness) of 0.4 mm, and a length of 500 mm by an extruder. Next, after drying at 80 ° C., firing was performed at 450 ° C. in an air atmosphere for 5 hours to obtain a honeycomb formed body of titanium oxide.
Production of noble metal supported titanium oxide catalyst:
The honeycomb formed body was impregnated with a boiled dinitrodiammine platinum solution, and Pt was chemisorbed and dried. Subsequently, it was fired in an air atmosphere at 450 ° C. for 2 hours to obtain a catalyst E in which Pt as noble metal particles was supported on a support made of a honeycomb formed body.
[0036]
When the composition of the obtained catalyst E was analyzed, TiO 2 : Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio).
When an EPMA cross-sectional analysis of Pt was performed on catalyst E, it was confirmed that 90% by weight or more of the total supported amount of Pt was present in the region from the surface of catalyst E to a depth of 100 μm.
The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
< reference Example 4 >
reference Example 3 In, except that the honeycomb formed body was impregnated with a dinitrodiammine platinum solution at room temperature, reference Example 3 The catalyst F was obtained by supporting Pt in the same process as in Example 1.
[0037]
The composition of catalyst F is TiO 2 : Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional analysis of Pt, it was confirmed that 80% by weight of Pt in the total supported amount was present in the region from the surface to a depth of 100 μm. The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
<Comparative Example 1>
reference Example 3 Except that the honeycomb molded body was impregnated with a chloroplatinic acid solution at room temperature, reference Example 3 In the same process as described above, Pt was supported and Catalyst G was obtained.
The composition of catalyst G is TiO 2 : Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional line analysis of Pt, it was confirmed that Pt was present in the region from the surface of the catalyst G to a depth of 100 μm and less than 70% by weight of the total supported amount. The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
[0038]
<Example 3 >
In Example 1, except that the honeycomb formed body was impregnated with a dinitrodiammine platinum solution at room temperature, Pt was supported and Catalyst H was obtained in the same process as in Example 1.
The composition of the catalyst H was Ti—Si composite oxide: Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional line analysis of Pt, it was confirmed that 80% by weight of the total supported amount of Pt was present in the region from the surface to a depth of 100 μm. The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
<Comparative example 2>
reference Example 3 In place of titanium oxide powder, Al 2 O 3 Except for using powder and impregnating the honeycomb molded body with chloroplatinic acid solution at room temperature, reference Example 3 In the same manner as described above, Pt was supported and Catalyst I was obtained.
[0039]
The composition of catalyst I is Al 2 O 3 : Pt = 99.7: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional line analysis of Pt, it was confirmed that Pt was present in the region from the surface of the catalyst I to a depth of 100 μm and less than 70% by weight of the total supported amount. The average particle diameter of Pt measured using a transmission electron microscope was less than 5 nm.
<Example 4 >
The Ti—Si composite oxide honeycomb formed body prepared in Example 1 was impregnated with a cerium nitrate solution, dried, and then fired at 450 ° C. for 2 hours in an air atmosphere. Furthermore, this cerium-supported honeycomb formed body was impregnated with a boiled ruthenium nitrate solution, dried, and then fired at 450 ° C. for 2 hours in an air atmosphere to support Ru and Ce, whereby catalyst J was obtained. .
[0040]
The composition of the catalyst J was Ti—Si composite oxide: Ce: Ru = 94.4: 5: 0.6 (weight ratio). As a result of EPMA cross-sectional line analysis of Ru, it was confirmed that 90% by weight or more of Ru was present in the region from the surface to a depth of 100 μm.
<Example 5 >
In Example 1, except that a mixed solution of hexaammine platinum hydroxide and tetraammine palladium hydroxide was used instead of the dinitrodiammine platinum solution, Pt and Pd were supported in the same process as in Example 1, Catalyst K was obtained.
[0041]
The composition of the catalyst K was Ti—Si composite oxide: Pt: Pd = 99.6: 0.2: 0.2 (weight ratio). As a result of EPMA cross-sectional line analysis of Pt and Pd, it was confirmed that 90% by weight or more of the total supported amount of Pt and Pd was present in the region from the surface to a depth of 100 μm.
<Example 6 >
The honeycomb formed body of Ti—Si composite oxide prepared in Example 1 was impregnated with a tungstic acid solution, dried, and then fired at 450 ° C. for 2 hours in an air atmosphere. Further, this tungsten-supported honeycomb formed body was impregnated with a boiled hexaneammineplatinum hydrochloride solution, dried, and then fired at 450 ° C. for 2 hours in an air atmosphere to support Pt and W. L was obtained.
[0042]
The composition of the catalyst L was Ti—Si composite oxide: W: Pt = 97.2: 2.5: 0.3 (weight ratio). As a result of the EPMA cross-sectional line analysis of Pt, it was confirmed that 90% by weight or more of the total supported amount of Pt exists in a region from the surface to a depth of 100 μm.
-Treatment of exhaust gas-
Example 1 6, Reference Examples 1-4 In addition, the “catalysts A to L” produced in Comparative Examples 1 and 2 were treated by contacting an exhaust gas having the following composition, and the CO oxidation rate (CO removal rate) and the acetaldehyde removal rate were measured.
[0043]
<Processing conditions>
Exhaust gas composition: CO = 20ppm, CH Three CHO = 20 ppm, O 2 = 12%
H 2 O = 8%, N 2 = Balance.
Exhaust gas temperature: 350 ° C
Space velocity: 100,000H -1 (STP)
<Measurement item>
CO oxidation rate (CO removal rate) (%) =
[{(Reactor inlet CO concentration)-(Reactor outlet CO concentration)}}
/ (Reactor inlet CO concentration)] × 100
Acetaldehyde removal rate (%) =
[{(Reactor inlet acetaldehyde concentration)
-(Reactor outlet acetaldehyde concentration)}
/ (Reactor inlet acetaldehyde concentration)] × 100
The results of the above exhaust gas treatment are summarized in Table 1 below.
[0044]
[Table 1]
[0045]
As a result, Examples 1 to 6 and Reference Examples 1-4 Then, compared with Comparative Examples 1-2, it was confirmed that the outstanding performance can be exhibited about both CO oxidation rate (CO removal rate) and acetaldehyde removal rate.
[0046]
【The invention's effect】
In the exhaust gas treatment catalyst according to the present invention, exhaust gas treatment efficiency is remarkably increased by unevenly distributing 70% by weight or more of the total supported amount of the noble metal particles to the metal oxide in a region having a depth of 100 μm from the surface of the catalyst. Can be improved.
In particular, carbon monoxide and unburned volatile organic compounds can be efficiently removed simultaneously from combustion exhaust gas containing carbon monoxide and unburned volatile organic compounds.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view (a), an enlarged cross-sectional view (b), and a noble metal concentration graph (c) of a catalyst representing an embodiment of the present invention.
2 is an EPMA sectional line analysis graph of Example 1. FIG.
[Fig. 3] reference Example 2 EPMA sectional line analysis graph.
[Explanation of symbols]
10 Exhaust gas treatment catalyst
11 Carrier
12 Loading area
13 Exhaust gas passage
Claims (6)
Ti−Si複合酸化物を含む金属酸化物からなるハニカム成形体に、Pt、Pd、Rh、Ru、IrおよびAuからなる群から選ばれる少なくとも1種の貴金属粒子が化学吸着により担持されてなり、
前記金属酸化物に対する前記貴金属粒子の全担持量のうち70重量%以上が、触媒の表面から深さ100μmまでの領域に偏在している、
ことを特徴とする、排ガス処理触媒。A catalyst for treating volatile organic compounds and carbon monoxide contained in combustion exhaust gas,
At least one noble metal particle selected from the group consisting of Pt, Pd, Rh, Ru, Ir and Au is supported by chemical adsorption on a honeycomb formed body made of a metal oxide containing a Ti— Si composite oxide ,
70% by weight or more of the total supported amount of the noble metal particles with respect to the metal oxide is unevenly distributed in a region from the surface of the catalyst to a depth of 100 μm.
An exhaust gas treatment catalyst characterized by that.
ガス温度250℃〜500℃、空間速度30,000H−1〜1,000,000H−1の燃焼排ガスを、請求項1から4までのいずれかに記載の排ガス処理触媒に接触させる工程(a)を含む、
ことを特徴とする、排ガス処理方法。A method for treating volatile organic compounds and carbon monoxide contained in combustion exhaust gas,
The step (a) of bringing a combustion exhaust gas having a gas temperature of 250 ° C. to 500 ° C. and a space velocity of 30,000 H −1 to 1,000,000 H −1 into contact with the exhaust gas treatment catalyst according to claim 1. including,
An exhaust gas treatment method characterized by that.
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