しかし、iモードの利用に不慣れなユーザや、高年齢層のユーザにおいては、上述したような多機能の携帯電話機にも関わらず、電話回線網による音声通話にしか携帯電話機を利用していない場合があり、携帯電話機に備えられた各機能が有効に活用されていないという現状がある。特に、高年齢層のユーザにおいては、iモードの利用に抵抗感を持っている場合があり、パケット網を介したiモードの利用率の向上を図ることが難しいという問題がある。
また、上述したようなマルチアクセス機能を備えた携帯電話機においては、マルチアクセス機能を利用するために、電話回線網を介して行なう音声通話の相手先の電話番号と、パケット網を介して受信したいコンテンツを示すURL(Uniform Resource Locator)とを予め取得しておく必要があるとともに、ユーザは、音声通話を行なうために通話相手先の電話番号の入力操作を行ない、コンテンツの提供を受けるために所望するURLの入力操作を行なう必要があり、各機能を利用する際の操作が煩雑であるという問題がある。
更に、音声ガイダンスにて各種の案内を行なうサーバ装置においては、一連の音声ガイダンスを最後まで聞いた後に、指定されたプッシュボタンを操作することにより次の音声ガイダンスを再生するように構成してある場合が多く、音声ガイダンスの途中で次の音声ガイダンスの再生を要求することができない場合があるという問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介して行なう通信が同時に可能な通信装置を用いる場合に、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介して接続したい接続先の両方を予め取得しておく必要がなく、また、第2通信回線を介して所定の装置に接続することで、第1通信回線を介したデータの要求を実行することができ、ユーザによる入力操作を簡略化した操作性の高いデータ提供システム、データ提供方法及び通信装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介して関連のあるデータ及び音声データを通信装置に提供する際に、ユーザが、第2通信回線から提供される音声データの音声出力を最後まで聞くことなく、第1通信回線を介して提供されるデータに基づいて次の音声データの提供を要求することが可能であるデータ提供システム、データ提供方法及び通信装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、第1通信回線から提供されるデータに従って通信装置が、第2通信回線を介して所定の装置との接続を要求した場合に、この通信装置と所定の装置とを接続すべく第2通信回線の切り替えを可能としたデータ提供システムを提供することにある。また、既存の通信装置にて適用が可能であるデータ提供システムを提供することを更に他の目的とする。
本発明に係るデータ提供システムは、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置と、該通信装置に前記第1通信回線を介してデータを提供する提供装置とを備えるデータ提供システムにおいて、前記通信装置が第2通信回線を介して接続した場合に、所定のデータを要求する要求信号を前記通信装置へ送信する送信装置を備え、前記通信装置は、前記送信装置が送信した要求信号に基づいて、前記第1通信回線を介して所定のデータを要求する手段を備えることを特徴とする。
本発明による場合は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置が、第2通信回線に接続してある送信装置と接続した場合に、この送信装置が所定のデータを要求する要求信号を返信する。通信装置は、返信された要求信号に基づいて、第1通信回線を介して所定のデータを要求することにより、提供装置から所定のデータを取得する。従って、ユーザは、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介して接続したい接続先の両方を予め取得しておく必要がなく、また、第2通信回線を介して接続すべき送信装置の宛先のみを指示することで、この送信装置から受信する要求信号に基づいて、所望のデータを要求することができ、ユーザによる入力操作の簡略化を図ることが可能である。
本発明に係るデータ提供システムは、前記提供装置は、前記第1通信回線を介してデータを前記通信装置に提供した場合に、その旨を通知する通知信号を前記送信装置へ送信する手段を備え、前記送信装置は、前記提供装置が送信する通知信号に音声データを対応させて記憶する音声記憶手段と、前記提供装置が送信した通知信号に対応する音声データを前記音声記憶手段から読み出して、前記第2通信回線を介して前記通信装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
本発明による場合は、第1通信回線を介して通信装置にデータを提供する提供装置が、データを通信装置に提供した場合に、その旨を通知する通知信号を送信装置へ送信する。送信装置は、提供装置が送信した通知信号に対応する音声データを第2通信回線を介して通信装置へ送信しており、これにより、通信装置は、関連のあるデータと音声データとを夫々、第1通信回線と第2通信回線とを介して受信する。また、通信装置において、提供装置から提供されるデータに従って、次のデータの要求を行なった場合、提供装置は、要求された次のデータを通信装置に提供するとともに、その旨を示す通知信号を送信装置へ送信し、送信装置は、受信した通知信号に対応する音声データを通信装置へ送信する。これにより、送信装置から提供される音声データの音声出力を最後まで聞くことなく、提供装置が提供するデータに基づいて次の音声データの提供を要求することが可能となる。
本発明に係るデータ提供システムは、前記通信装置は、前記提供装置が提供するデータに従って、前記第2通信回線を介して所定の装置と接続すべく接続要求信号を前記提供装置へ第1通信回線を介して送信する手段を備え、前記提供装置は、前記通信装置が送信した接続要求信号に基づいて、前記送信装置に、前記第2通信回線を介して前記通信装置と所定の装置とを接続する接続処理を指示する指示信号を送信する手段を備え、前記送信装置は、前記提供装置が送信した指示信号に従って、前記通信装置と所定の装置とを第2通信回線を介して接続する手段を備えることを特徴とする。
本発明による場合は、通信装置が、提供装置から提供されるデータに従って、第2通信回線を介して所定の装置との接続を要求する接続要求信号を提供装置へ送信する。提供装置は、通信装置が送信した接続要求信号に基づいて、第2通信回線を介して通信装置と所定の装置とを接続する接続処理を指示する指示信号を、送信装置へ送信し、送信装置は、受信した指示信号に従って、通信装置と所定の装置とを第2通信回線を介して接続する。これにより、第2通信回線を介して接続したい所望の装置との接続処理を、提供装置が提供するデータに従って、提供装置を介して実行することができる。
本発明に係るデータ提供システムは、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置と、該通信装置に前記第1通信回線を介してデータを提供する提供装置とを備えるデータ提供システムにおいて、前記提供装置は、前記第2通信回線との接続が可能に構成してあり、前記通信装置が第2通信回線を介して接続した場合に、所定のデータを要求する要求信号を前記通信装置へ送信する手段を備え、前記通信装置は、前記提供装置が送信した要求信号に基づいて、前記第1通信回線を介して所定のデータを要求する手段を備えることを特徴とする。
本発明による場合は、第1通信回線を介してデータを提供する提供装置が、第2通信回線を介して通信装置に接続された場合に、所定のデータを要求する要求信号を通信装置へ送信する。通信装置は、受信した要求信号に従って、第1通信回線を介して所定のデータを要求することにより、提供装置から所定のデータを取得する。従って、ユーザは、第1通信回線を介して取得すべきデータを要求する要求先を予め取得しておく必要がなく、また、第2通信回線を介して接続した提供装置から受信した要求信号にて所望のデータの要求を行なうことができ、ユーザによる入力操作の簡略化を図ることが可能である。
本発明に係るデータ提供システムは、前記提供装置は、前記第1通信回線を介して提供するデータと、前記第2通信回線を介して提供する音声データとを対応させて記憶する記憶手段と、前記第1通信回線を介してデータを前記通信装置に提供した場合に、該データに対応する音声データを前記記憶手段から読み出して、前記第2通信回線を介して前記通信装置へ送信する手段とを備えることを特徴とする。
本発明による場合は、提供装置が、第1通信回線を介して提供するデータと、第2通信回線を介して提供する音声データとを対応させて記憶しており、第1通信回線を介してデータを通信装置に提供した場合に、このデータに対応する音声データを第2通信回線を介して通信装置へ送信することにより、通信装置は、関連のあるデータと音声データとを夫々、第1通信回線と第2通信回線とを介して同時に受信する。また、通信装置において、提供されるデータに従って、次のデータの要求を行なった場合、提供装置は、要求された次のデータを通信装置に提供するとともに、対応する音声データを通信装置へ送信する。これにより、送信装置から提供される音声データの音声出力を最後まで聞く必要がなく、音声出力の途中であっても、次の音声データの出力を要求することができる。
本発明に係るデータ提供システムは、前記第1通信回線は、パケット網であり、前記第2通信回線は、電話回線網であることを特徴とする。
本発明による場合は、通信装置が、パケット網を介してデータを取得し、電話回線網を介して音声データを取得することにより、パケット網及び電話回線網を介した通信が同時に可能な既存の通信装置にて利用できるシステムを実現することができる。
本発明に係るデータ提供システムは、前記所定のデータを要求する要求信号は、電子メールにて送信されるように構成してあることを特徴とする。
本発明による場合は、第2通信回線を介して通信装置と接続した送信装置が、通信装置へ返信する要求信号を、電子メールにて送信することにより、電子メールの送受信機能を備えた既存の通信装置及び送信装置を用いたシステムを実現することができる。
本発明に係るデータ提供方法は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置に、前記第1通信回線を介して提供装置がデータを提供するデータ提供方法において、前記通信装置が第2通信回線を介して所定の送信装置に接続するステップと、前記第2通信回線を介して前記通信装置と接続した送信装置が、所定のデータを要求する要求信号を前記通信装置へ送信するステップと、前記通信装置が、前記送信装置が送信した要求信号に基づいて、前記第1通信回線を介して所定のデータを要求するステップとを備えることを特徴とする。
本発明による場合は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置が、第2通信回線を介して所定の送信装置に接続した場合に、この送信装置が、所定のデータを要求する要求信号を返信する。通信装置は、返信された要求信号に基づいて、第1通信回線を介して所定のデータを要求することにより、提供装置から所定のデータを取得する。
本発明に係る通信装置は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置において、前記第2通信回線を介して所定の装置に接続する手段と、前記所定の装置から所定のデータを要求する要求信号を受信する手段と、受信した前記要求信号に基づいて、前記第1通信回線を介して所定のデータを要求する手段と、前記第1通信回線を介して前記所定のデータを取得する手段とを備えることを特徴とする。
本発明による場合は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置が、第2通信回線を介して所定の装置に接続した場合に、この所定の装置から、所定のデータを要求する要求信号を受信し、この要求信号に基づいて第1通信回線を介して所定のデータを要求することにより、所望のデータを取得する。従って、ユーザは、第1通信回線を介して取得したいデータの提供先を予め取得しておく必要がなく、また、第2通信回線を介して外部から取得した要求信号にてデータを要求することができ、ユーザによる入力操作の簡略化を図ることが可能である。
本発明に係る通信装置は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置において、前記第1通信回線を介して接続する第1接続先と、前記第2通信回線を介して接続する第2接続先とを対応させて記憶する接続先記憶手段と、前記第2通信回線を介して第2接続先に接続した場合に、該第2接続先に対応する第1接続先を前記接続先記憶手段から読み出して、前記第1通信回線を介して接続する手段とを備えることを特徴とする。
本発明による場合は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介した通信が同時に可能な通信装置が、第1通信回線を介して接続する第1接続先と、第2通信回線を介して接続する第2接続先とを対応させて記憶しておき、第2通信回線を介して第2接続先に接続した場合に、この第2接続先に対応する第1接続先に第1通信回線を介して接続することにより、第2通信回線に接続することにて、同時に第1通信回線にも接続され、第1通信回線及び第2通信回線の利用を意識することなくマルチアクセス機能の実行が可能である。
本発明に係る通信装置は、前記第1通信回線を介して、前記第1接続先及び第2接続先を外部から取得する取得手段を備え、前記接続先記憶手段は、該取得手段が取得した第1接続先及び第2接続先を記憶してあることを特徴とする。
本発明による場合は、予め記憶しておく第1接続先及び第2接続先を、第1通信回線を介して取得しておくことにより、予め取得したおいた第2接続先に接続した場合に、対応する第1接続先への接続処理の実行が開始され、第1通信回線及び第2通信回線の利用を意識することなくマルチアクセス機能の実行が可能である。
本発明による場合は、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介して行なう通信が同時に可能な通信装置を用い、関連のあるデータ及び音声データを第1通信回線及び第2通信回線を介して夫々取得する際に、第1通信回線及び第2通信回線の夫々を介して接続すべき接続先の両方を予め取得しておく必要がなく、また、第2通信回線を介して所定の装置に接続することで、第1通信回線を介したデータの要求を行なうことができ、ユーザによる入力操作の簡略化を図るとともに、ユーザは、第1通信回線及び第2通信回線の区別をする必要がなく、操作性の高いシステムを提供することができる。
また、第2通信回線から提供される音声データの音声出力を最後まで聞くことなく、第1通信回線から提供されるデータに基づいて次の音声データを要求することができ、不要な音声データの再生時間を短縮することができ、マルチアクセス機能を利用した効率のよいデータ提供を実現することができる。更に、通信装置が、第2通信回線を介して所定の装置との接続を要求した場合に、この通信装置と所定の装置とを接続すべく第2通信回線を切り替えることができ、また、既存の通信装置にて適用が可能なデータ提供システムを実現することができる。
以下に、本発明に係るデータ提供システムについて、所定のオペレータへ電話を接続するために必要なデータを提供するシステムを例とした実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。具体的には、FOMAにて利用ができるサービスについて、電話回線網にて新たにサービスの加入を申し込む際に、複数あるサービスの夫々に対応するオペレータから、新たに加入したいサービスの担当者であるオペレータを選択し、選択したオペレータへ電話を接続するために必要なデータを適宜提供するデータ提供システムについて説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係るデータ提供システムの構成例を示す模式図であり、図中100は本実施の形態のデータ提供システムを示している。本実施の形態に係るデータ提供システム100は、新たにサービスの加入を申し込むユーザの夫々が所有するFOMA(通信装置)1,1…と、FOMA1,1…に第2通信回線としての電話回線網N2を介して接続される電話接続用サーバ装置(送信装置)3と、FOMA1,1…に第1通信回線としてのパケット網N1を介して接続され、FOMA1,1…からの要求に応じたコンテンツ(データ)を提供するiモードサーバ装置(提供装置)2とにより構成されている。尚、FOMA1,1…は、電話回線網N2を介して電話接続用サーバ装置3と行なう音声通話と、パケット網N1を介してiモードサーバ装置2からiモード用のコンテンツを受信するパケット通信とが同時に可能なマルチアクセス機能を備えている。
また、電話接続用サーバ装置3とiモードサーバ装置2とは、信号線Lを介して接続されており、制御信号の送受信が可能である。尚、電話接続用サーバ装置3とiモードサーバ装置2とをLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続する構成とすることもできる。
データ提供システム100において、図示していないが、電話回線網N2には複数の電話接続用サーバ装置3の接続が可能であり、パケット網N1には複数のiモードサーバ装置2の接続が可能であることはいうまでもない。尚、信号線Lで接続される電話接続用サーバ装置3とiモードサーバ装置2とは、信号線Lを介した制御信号の送受信により連携がとられており、複数の電話接続用サーバ装置3と1つのiモードサーバ装置2とを信号線Lで接続することも可能であり、また、1つの電話接続用サーバ装置3と複数のiモードサーバ装置2とを信号線Lで接続することも可能である。
図2は実施の形態1に係るデータ提供システム100の構成例を示すブロック図であり、FOMA1は、MPU(Micro Processor Unit)10、ROM11、RAM12、電話回線網N2に接続するための電話回線接続インタフェース13、パケット網N1に接続するためのiモード接続インタフェース14、テンキー及び発信ボタン等を含む操作部15、液晶ディスプレイ等の表示部16、マイク17、スピーカ18等を備えている。
MPU10は、バス19を介して上述したハードウェア各部と接続しており、バス19を介して上述したハードウェア各部を制御すると共に、ROM11に格納されたコンピュータプログラムを順次実行する。
ROM11は、FOMA1の動作に必要な種々のコンピュータプログラム(図示せず)、パケット網N1を介してiモード用のコンテンツを受信するためのiモード接続処理プログラム、及び電話回線網N2を介してメールを送受信するためのメール送受信処理プログラム等を予め記憶している。尚、ここでのメールは、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモが提供するショートメッセージと呼ばれるサービスによりFOMA1,1…間での送受信が可能なメッセージである。また、メール送受信処理プログラムは、このようなショートメッセージに限られず、インターネット等のネットワークを介して送受信される電子メールの送受信処理プログラムであってもよい。
RAM12は、SRAM,DRAM,フラッシュメモリ等で構成されており、MPU10による各種のコンピュータプログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。電話回線接続インタフェース13及びiモード接続インタフェース14は夫々、電話回線網N2及びパケット網N1と無線通信が可能に構成されており、また、夫々単独で電話回線網N2及びパケット網N1と接続するように構成してあるため、FOMA1は、同時に電話回線網N2及びパケット網N1の夫々を介した通信が可能に構成されている。
上述した構成のFOMA1は、ユーザにより、操作部15のテンキーが操作されて所望の電話番号が入力され、発信ボタンがオンされた場合、電話回線網N2を介して、入力された電話番号の電話機へ接続を要求すべく発呼する。また、外部の電話機は、FOMA1から接続を要求された場合、接続を許可するか否かを判断しており、許可した場合、電話回線網N2を介してFOMA1に接続する。これにより、FOMA1は、マイク17を介してユーザが入力した音声データを電話回線接続インタフェース13を介して外部の電話機へ送信し、外部の電話機から電話回線接続インタフェース13を介して受信した音声データをスピーカ18にて音声出力することにより、ユーザはFOMA1を用いて音声通話を行なうことができる。
また、FOMA1は、ユーザにより、操作部15の各種のキーが操作されて所望のURL等が入力され、入力されたURLが示す所望のコンテンツを要求された場合、パケット網N1を介して、入力されたURLが示すiモードサーバ装置2へ、URLが示すコンテンツの提供を要求する。また、FOMA1は、iモードサーバ装置2から配信されたコンテンツを、iモード接続インタフェース14を介して受信して表示部16にて表示することにより、ユーザはFOMA1を用いてiモードサーバ装置2からiモード用のコンテンツの配信を受けることができる。
電話接続用サーバ装置3は、CPU(Central Processing Unit)30、ハードディスク(以下、HDという)31、RAM32、電話回線網N2に接続するための電話回線接続インタフェース33、信号線Lを介してiモードサーバ装置2と接続するためのインタフェース34等を備えている。CPU30は、バス35を介して上述したハードウェア各部と接続しており、バス35を介して上述したハードウェア各部を制御すると共に、HD31に格納されたコンピュータプログラムを順次実行する。
HD31は、電話接続用サーバ装置3の動作に必要な種々のコンピュータプログラム(図示せず)、電話回線網N2を介してメールを送受信するためのメール送受信処理プログラム、電話回線網N2を介して接続しているFOMA1との接続回線を他の装置へ切り替えるための転送処理プログラム、及び電話回線網N2を介してFOMA1に提供する音声データ等を記憶している。RAM32は、SRAM,DRAM,フラッシュメモリ等で構成されており、CPU30による各種のコンピュータプログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
iモードサーバ装置2は、CPU20、HD21、RAM22、パケット網N1に接続するためのコンテンツ配信用インタフェース23、信号線Lを介して電話接続用サーバ装置3と接続するためのインタフェース24等を備えている。CPU20は、バス25を介して上述したハードウェア各部と接続しており、バス25を介して上述したハードウェア各部を制御すると共に、HD21に格納されたコンピュータプログラムを順次実行する。
HD21は、iモードサーバ装置2の動作に必要な種々のコンピュータプログラム(図示せず)、及びパケット網N1を介してFOMA1,1…へ提供するiモードに対応した複数のコンテンツ等を記憶している。RAM22は、SRAM,DRAM,フラッシュメモリ等で構成されており、CPU20による各種のコンピュータプログラムの実行時に発生するデータを一時的に記憶する。
ここで、本実施の形態のデータ提供システム100では、FOMA1が備えるマルチアクセス機能を利用し、電話接続用サーバ装置3が電話回線網N2を介して音声データを、iモードサーバ装置2がパケット網N1を介してコンテンツを夫々同時にFOMA1へ提供しており、これにより、FOMA1のユーザは、iモードサーバ装置2からのコンテンツを閲覧しながら、電話接続用サーバ装置3からの音声データによる説明を聞くことができる。従って、電話接続用サーバ装置3が提供する音声データと、iモードサーバ装置2が提供するコンテンツとは対応した内容となっている必要があり、iモードサーバ装置2と電話接続用サーバ装置3とは、信号線Lを介して送受信する制御信号に基づいて連携を保っている。
具体的には、iモードサーバ装置2が、パケット網N1を介してFOMA1へコンテンツを提供した場合に、提供したコンテンツ等を示す通知信号を信号線Lを介して電話接続用サーバ装置3へ送信し、電話接続用サーバ装置3は、受信した通知信号に対応する音声データを電話回線接続インタフェース33を介してFOMA1へ提供する。従って、電話接続用サーバ装置3のHD31は、iモードサーバ装置2から取得する通知信号に音声データを対応させて記憶している音声記憶手段として動作する。
また、上述した構成のデータ提供システム100においては、このシステムを利用するユーザが、自身が所有するFOMA1を用いて、所定の電話番号宛に電話回線網N2の接続を要求する。この所定の電話番号は、例えば、FOMA1の契約内容に関する問合せ等を受け付けるためのものであり、この電話番号が示す電話接続用サーバ装置3は、FOMA1との接続を確立した場合、自身の電話接続用サーバ装置3が提供する音声データに対応したコンテンツを提供するiモードサーバ装置2を示すURL(要求信号)を記載したメールをFOMA1へ返信する。また、このメールを受信したFOMA1において、ユーザは、メールに記載してあるURLを指定して所定のコンテンツを要求し、このコンテンツをiモードサーバ装置2から受信する。
このように、FOMA1を用いるユーザは、所定の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、接続された電話接続用サーバ装置3から所定のURLを記載したメールを受信することができ、新たにサービスの加入を申し込む際に必要なデータをコンテンツとして提供するURLを予め取得しておく必要がなく、また、iモードへの接続処理の際にURLの入力を行なう必要がなく、ユーザによる操作を簡略化することができる。
以下に、上述した構成のデータ提供システム100において、FOMA1が行なうiモードサーバ装置2への接続処理について説明する。図3は実施の形態1に係るデータ提供システム100におけるFOMA1のiモードサーバ装置2への接続処理手順を示すフローチャートである。データ提供システム100を利用して、FOMA1が利用できるサービスの加入を申し込むユーザは、FOMA1の契約に関する問合せ等を受け付けている電話番号を予め取得しておき、自身が所有するFOMA1において、操作部15のテンキーを操作して、取得した電話番号を入力し、発信ボタンをオンする。
発信ボタンがオンされたFOMA1において、MPU10は、ユーザにより入力された電話番号宛に、電話回線網N2への接続を要求する(S1)。FOMA1から電話回線網N2への接続を要求された電話接続用サーバ装置3において、CPU30は、電話回線網N2への接続が可能であるか否かを判断しており、可能である場合、電話回線網N2に接続することにより(S2)、FOMA1との音声通話を開始する。
電話接続用サーバ装置3のCPU30は、まず、所定の音声データをHD31から読み出してFOMA1へ送信し(S3)、FOMA1のMPU10は、受信した音声データに基づく音声案内をスピーカ18から音声出力する(S4)。
一方、電話接続用サーバ装置3のCPU30は、FOMA1との音声通話を開始するとともに、HD31に記憶してあるメール送受信処理プログラムをRAM32に読み出して順次実行することにより、自身が提供する音声データに対応したコンテンツを配信するiモードサーバ装置2を示すURLを記載したメールを、電話回線網N2を介してFOMA1へ送信し(S5)、FOMA1のMPU10は、電話接続用サーバ装置3が送信したメールを電話回線接続インタフェース13を介して受信する(S6)。ここで、ユーザは、FOMA1が受信したメールに基づいて、このメールに記載してあるURLを指定して、このURLが示すiモードサーバ装置2への接続を要求する。
FOMA1のMPU10は、ユーザによりiモードサーバ装置2への接続が要求されたか否かを判断しており(S7)、要求されていない場合(S7:NO)、要求されるまで待機しており、iモードサーバ装置2への接続が要求された場合(S7:YES)、ROM11に記憶してあるiモード接続処理プログラムをRAM12に読み出して順次実行することにより、ユーザにより指定されたURLが示すコンテンツをパケット網N1を介して要求する(S8)。また、FOMA1からコンテンツを要求されたiモードサーバ装置2のCPU20は、対応するコンテンツをHD21から読み出してFOMA1へ送信し(S9)、FOMA1のMPU10は、受信したコンテンツを表示部16に表示する(S10)。
上述したように、本実施の形態のデータ提供システム100においては、FOMA1を用いて、FOMA1の契約に関する問合せ先の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、この電話番号の電話接続用サーバ装置3から所定のURLを取得することができるため、FOMA1の契約に関するコンテンツを配信するURLを予め取得しておく必要がなく、また、取得したURLに基づいて、このURLが示すコンテンツの受信を要求するが可能であるため、URLの入力処理の手間を省くことができる。
以下に、データ提供システム100において、iモードサーバ装置2及び電話接続用サーバ装置3が行なうFOMA1への各種のデータの提供処理について説明する。図4は実施の形態1に係るデータ提供システム100におけるFOMA1へのデータ提供処理手順を示すフローチャートである。上述したように、電話接続用サーバ装置3からURLを記載したメールを受信したFOMA1において、MPU10は、ユーザによりiモードサーバ装置2への接続が要求された場合、ROM11に記憶してあるiモード接続処理プログラムをRAM12に読み出して順次実行することにより、ユーザにより指定されたURLが示すコンテンツをパケット網N1を介して要求する(S11)。
FOMA1からコンテンツを要求されたiモードサーバ装置2は、対応するコンテンツをHD21から読み出してFOMA1へ送信し(S12)、FOMA1のMPU10は、受信したコンテンツを表示部16に表示する(S13)。一方、iモードサーバ装置2のCPU20は、対応するコンテンツをFOMA1へ送信するとともに、提供したコンテンツを示す通知信号を信号線Lを介して電話接続用サーバ装置3へ送信し(S14)、電話接続用サーバ装置3は、受信した通知信号に対応する音声データをHD31から読み出し、電話回線接続インタフェース33を介してFOMA1へ送信する(S15)。電話接続用サーバ装置3から音声データを受信したFOMA1のMPU10は、受信した音声データをスピーカ18にて音声出力し(S16)、ユーザに通知する。
図5はコンテンツの表示画面例を示す図であり、FOMA1は、電話接続用サーバ装置3から取得したURLに基づいて、図5(a)に示すようなコンテンツをiモードサーバ装置2から受信することができ、また、この表示画面の記載事項を説明する音声データ、具体的には、「契約内容の確認を行ないたい場合は1を、契約内容の変更を行ないたい場合は2を、各種サービスに新規加入を行ないたい場合は3をお選びください」等の音声データを電話接続用サーバ装置3から受信することができる。
ユーザは、表示部16に表示された表示画面及びスピーカ18から音声出力される音声データに従って、操作部15のキーを操作することにより、次のコンテンツを要求することができ、FOMA1のMPU10は、ユーザにより次のコンテンツが要求されたか否かを判断する(S17)。本実施の形態では、図5(a)に示す表示画面例において、ユーザが3番で示す「各種サービスの新規加入について」を選択して次のコンテンツを要求した場合(S17:YES)、FOMA1のMPU10は、ステップS11に戻り、指定されたコンテンツをiモードサーバ装置2に要求する(S11)。
ここで、iモードサーバ装置2から受信したコンテンツには、次のコンテンツにリンクされている項目とそうではない項目とが含まれており、リンクされていない項目には、図5(b)中の2番及び4番で示すように、各種のサービスの加入手続きを行なうオペレータへの電話回線網N2の転送処理を指示するための項目がある。従って、FOMA1のMPU10は、ユーザが、次のコンテンツへリンクされた項目を選択せず、次のコンテンツを要求していない場合(S17:NO)、ユーザにより電話回線網N2を介して所定のオペレータへの転送処理が指示されたか否かを判断する(S18)。
図5(b)においては、ユーザが、2番又は4番で示す処理を選択して所定のオペレータへの電話回線網N2の転送処理を指示した場合(S18:YES)、MPU10は、電話回線網N2を介した自身のFOMA1と所定のオペレータとの接続を要求するための接続要求信号をパケット網N1を介してiモードサーバ装置2へ送信する(S19)。また、iモードサーバ装置2のCPU20は、受信した接続要求信号に従って、FOMA1と所定のオペレータとを接続するために、転送処理の指示信号を信号線Lを介して電話接続用サーバ装置3へ送信する(S20)。
転送処理の指示信号を受信した電話接続用サーバ装置3のCPU30は、HD31に記憶してある転送処理プログラムをRAM32に読み出して順次実行することにより、転送処理を実行し(S21)、電話回線網N2を介して、FOMA1と所定のオペレータに対応する装置とを接続させる。尚、ステップS18で所定のオペレータへの転送処理が指示されていない場合(S18:NO)、例えば、図5(b)においては、5番で示す「終了」が選択された場合、MPU10は、iモードサーバ装置2との接続を終了して上述した処理を終了する。
上述したように、本実施の形態のデータ提供システム100においては、FOMA1の契約に関する問合せについての各種のデータを、iモードサーバ装置2からはコンテンツとして、また、電話接続用サーバ装置3からは音声データとしてFOMA1に提供することにより、音声データのみによる場合には、長時間に亘って再生される音声を最後まで聞く必要があるのに対して、iモードサーバ装置2から提供されるコンテンツを閲覧し、表示画面の指示に従って、適宜次のコンテンツの要求が可能となり、音声が再生されている途中であっても、既に不要な音声ガイダンスを中断し、次に必要な音声データを要求することができる。
(実施の形態2)
以下に、実施の形態2におけるデータ提供システムについて説明する。尚、本実施の形態に係るデータ提供システムは、上述した実施の形態1に係るデータ提供システム100における変形例であり、具体的には、データ提供システム100におけるiモードサーバ装置2が、電話回線網N2とも接続が可能なインタフェースを備えており、電話接続用サーバ装置3としても動作する構成をなしている。また、実施の形態1のデータ提供システム100と同様の構成を有するものについては、同一の符号を付して説明を省略する。
図6は実施の形態2に係るデータ提供システムの構成例を示すブロック図であり、図中101は、実施の形態2に係るデータ提供システムを示している。本実施の形態のデータ提供システム101は、実施の形態1に係るデータ提供システム100と同様に、新たにサービスの加入を申し込むユーザの夫々が所有するFOMA1と、FOMA1にパケット網N1を介して接続されるiモードサーバ装置2とにより構成してある。本実施の形態のiモードサーバ装置2は、CPU20、HD21、RAM22、コンテンツ配信用インタフェース23の他、電話回線網N2に接続するための電話回線接続インタフェース26を備えており、電話回線網N2を介して接続された装置との間での音声通話を行なうことができる。
本実施の形態におけるiモードサーバ装置2のHD21は、パケット網N1を介してFOMA1へ提供する複数のコンテンツの他、電話回線網N2を介してメールを送受信するためのメール送受信処理プログラム、電話回線網N2を介して接続しているFOMA1との接続回線を他の装置へ転送するための転送処理プログラム、及び電話回線網N2を介してFOMA1に提供する音声データ等を記憶している。ここで、本実施の形態のデータ提供システム101は、iモードサーバ装置2が、電話回線網N2を介して音声データを、パケット網N1を介してコンテンツを同時にFOMA1へ提供するように構成してあり、iモードサーバ装置2のHD21は、関連のある音声データとコンテンツとを夫々対応させて記憶している記憶手段として動作する。
上述した構成のデータ提供システム101においては、このシステムを利用するユーザが、自身が所有するFOMA1を用いて、所定の電話番号宛に電話回線網N2の接続を要求する。この所定の電話番号が示すiモードサーバ装置2は、FOMA1との接続を確立した場合、自身が電話回線網N2を介して提供する音声データに対応したコンテンツを要求するための要求信号としてのURLを記載したメールをFOMA1へ送信する。また、このメールを受信したFOMA1において、ユーザは、メールに記載してあるURLを指定して所定のコンテンツを要求し、FOMA1は、パケット網N1を介して要求したコンテンツをiモードサーバ装置2から受信する。
このように、FOMA1を用いるユーザは、所定の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、接続されたiモードサーバ装置2から所定のURLを記載したメールを受信することができ、新たにサービスの加入を申し込む際に必要なデータをコンテンツとして提供するURLを予め取得しておく必要がなく、また、iモードへの接続処理の際にURLの入力を行なう必要がなく、ユーザによる操作を簡略化することができる。
以下に、上述した構成のデータ提供システム101において、FOMA1が行なうiモードサーバ装置2への接続処理と、iモードサーバ装置2が行なうFOMA1への各種のデータの提供処理について説明する。図7は実施の形態2に係るデータ提供システム101におけるFOMA1へのデータ提供処理手順を示すフローチャートである。データ提供システム101を利用して、FOMA1が利用できるサービスの加入を申し込むユーザは、FOMA1の契約に関する問合せ等を受け付けている電話番号を予め取得しておき、自身が所有するFOMA1において、操作部15のテンキーを操作して、取得した電話番号を入力し、発信ボタンをオンする。
発信ボタンがオンされたFOMA1において、MPU10は、ユーザにより入力された電話番号宛に、電話回線網N2への接続を要求する(S31)。FOMA1から電話回線網N2への接続を要求されたiモードサーバ装置2において、CPU20は、電話回線網N2への接続が可能であるか否かを判断しており、可能である場合、電話回線網N2に接続することにより(S32)、FOMA1との音声通話を開始する。
iモードサーバ装置2のCPU20は、まず、所定の音声データをHD21から読み出してFOMA1へ送信し(S33)、FOMA1のMPU10は、受信した音声データに基づく音声案内をスピーカ18から音声出力する(S34)。一方、iモードサーバ装置2のCPU20は、FOMA1との音声通話を開始するとともに、HD21に記憶してあるメール送受信処理プログラムをRAM22に読み出して順次実行することにより、自身が提供する音声データに対応したコンテンツを要求するためのURLを記載したメールを、電話回線網N2を介してFOMA1へ送信し(S35)、FOMA1のMPU10は、iモードサーバ装置2が送信したメールを電話回線接続インタフェース13を介して受信する(S36)。ここで、ユーザは、FOMA1が受信したメールに基づいて、このメールに記載してあるURLを指定して、このURLが示すiモードサーバ装置2への接続を要求する。
FOMA1のMPU10は、ユーザによりiモードサーバ装置2への接続が要求されたか否かを判断しており(S37)、要求されていない場合(S37:NO)、要求されるまで待機しており、iモードサーバ装置2への接続が要求された場合(S37:YES)、ROM11に記憶してあるiモード接続処理プログラムをRAM12に読み出して順次実行することにより、ユーザにより指定されたURLが示すコンテンツをパケット網N1を介して要求する(S38)。また、FOMA1からコンテンツを要求されたiモードサーバ装置2のCPU20は、対応するコンテンツをHD21から読み出してFOMA1へ送信し(S39)、FOMA1のMPU10は、受信したコンテンツを表示部16に表示する(S40)。
一方、iモードサーバ装置2のCPU20は、対応するコンテンツをFOMA1へ送信するとともに、提供したコンテンツに対応する音声データをHD21から読み出し、電話回線接続インタフェース26を介してFOMA1へ送信し(S41)、FOMA1のMPU10は、iモードサーバ装置2から受信した音声データをスピーカ18にて音声出力し(S42)、ユーザに通知する。FOMA1のユーザは、表示部16に表示された表示画面及びスピーカ18から音声出力される音声データに従って、操作部15のキーを操作することにより、次のコンテンツを要求することができ、MPU10は、ユーザにより次のコンテンツが要求されたか否かを判断する(S43)。
ユーザにより次のコンテンツが要求された場合(S43:YES)、MPU10は、ステップS38に戻り、指定されたコンテンツをiモードサーバ装置2に順次要求する(S38)。また、FOMA1において、ユーザが次のコンテンツを要求していない場合(S43:NO)、MPU10は、ユーザにより電話回線網N2を介して所定のオペレータへの転送処理が指示されたか否かを判断しており(S44)、転送処理が指示された場合(S44:YES)、電話回線網N2を介した自身のFOMA1と所定のオペレータとの接続を要求するための接続要求信号をパケット網N1を介してiモードサーバ装置2へ送信する(S45)。
iモードサーバ装置2のCPU20は、受信した接続要求信号に従って、HD21に記憶してある転送処理プログラムをRAM22に読み出して順次実行することにより、転送処理を実行し(S46)、電話回線網N2を介して、FOMA1と所定のオペレータに対応する装置とを接続させる。尚、ステップS44で所定のオペレータへの転送処理が指示されていない場合(S44:NO)、即ち、終了を指示された場合、MPU10は、iモードサーバ装置2との接続を終了して上述した処理を終了する。
上述したように、本実施の形態のデータ提供システム101においては、FOMA1を用いて、FOMA1の契約に関する問合せ先の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、この電話番号が示すiモードサーバ装置2から所定のURLを取得することができるため、FOMA1の契約に関するコンテンツを配信するURLを予め取得しておく必要がなく、また、取得したURLに基づいて、このURLが示すコンテンツの受信を要求するが可能であるため、URLの入力処理の手間を省くことができる。
また、iモードサーバ装置2が各種のデータを、電話回線網N2を介して音声データとして、パケット網N1を介してコンテンツとしてFOMA1に提供することにより、音声データのみによる場合には、長時間に亘って再生される音声を最後まで聞く必要があるのに対して、コンテンツの指示に従って、順次次のコンテンツの要求を行なうことにより、音声が再生されている途中であっても、既に不要な音声ガイダンスを中断し、次に必要な音声データを要求することが可能となる。
(実施の形態3)
以下に、実施の形態3におけるデータ提供システムについて説明する。尚、本実施の形態に係るデータ提供システムは、上述した実施の形態1のデータ提供システム100と同様の構成であるため構成に関する説明を省略する。尚、本実施の形態に係るデータ提供システム100では、電話回線網N2を介してFOMA1に接続された電話接続用サーバ装置3は、自身が電話回線網N2を介して提供する音声データに対応したコンテンツを提供するiモードサーバ装置2を示すURLを記載したメールに、このURLへの接続処理を実行するためのプログラムを添付してFOMA1へ送信するように構成してある。
また、本実施の形態におけるFOMA1のMPU10は、電話接続用サーバ装置3からこのようなメールを受信した場合に、このメールの受信をトリガーとして、メールに添付してあるプログラムを実行し、メールに記載されたURL宛にコンテンツの提供を要求し、パケット網N1を介して要求したコンテンツをiモードサーバ装置2から受信するように構成してある。
このように、FOMA1を用いるユーザは、所定の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、接続された電話接続用サーバ装置3から、所定のURLと、このURL宛にコンテンツの要求処理を実行するプログラムとを取得することができ、新たにサービスの加入を申し込む際に必要なデータをコンテンツとして提供するURLを予め取得しておく必要がなく、また、FOMA1が、電話接続用サーバ装置3から受信したプログラムを実行することにより、iモードへの接続処理を行なうため、ユーザは、所定のコンテンツの要求を行なう必要がなく、ユーザによる操作を簡略化することができる。
以下に、上述した構成のデータ提供システム100において、FOMA1が行なうiモードサーバ装置2への接続処理について説明する。図8は実施の形態3に係るデータ提供システム100におけるFOMA1のiモードサーバ装置2への接続処理手順を示すフローチャートである。データ提供システム100を利用して、FOMA1が利用できるサービスの加入を申し込むユーザは、FOMA1の契約に関する問合せ等を受け付けている電話番号を予め取得しておき、自身が所有するFOMA1において、操作部15のテンキーを操作して、取得した電話番号を入力し、発信ボタンをオンする。
発信ボタンがオンされたFOMA1において、MPU10は、ユーザにより入力された電話番号宛に、電話回線網N2への接続を要求する(S51)。FOMA1から電話回線網N2への接続を要求された電話接続用サーバ装置3において、CPU30は、電話回線網N2への接続が可能であるか否かを判断しており、可能である場合、電話回線網N2に接続することにより(S52)、FOMA1との音声通話を開始する。
電話接続用サーバ装置3のCPU30は、所定の音声データをHD31から読み出してFOMA1へ送信し(S53)、FOMA1のMPU10は、受信した音声データに基づく音声案内をスピーカ18から音声出力する(S54)。一方、電話接続用サーバ装置3のCPU30は、FOMA1との音声通話を開始するとともに、HD31に記憶してあるメール送受信処理プログラムをRAM32に読み出して順次実行することにより、自身が提供する音声データに対応したコンテンツを配信するiモードサーバ装置2を示すURLを記載したメールに、このURLへの接続処理を実行するためのプログラムを添付して、電話回線網N2を介してFOMA1へ送信し(S55)、FOMA1のMPU10は、電話接続用サーバ装置3が送信したメールを電話回線接続インタフェース13を介して受信する(S56)。
MPU10は、電話接続用サーバ装置3からメールを受信した場合、このメールに添付してあるプログラムと、ROM11に記憶してあるiモード接続処理プログラムとをRAM12に記憶させて順次実行することにより、受信したメールに記載してあるURLを指定して、このURLが示すコンテンツをiモードサーバ装置2に要求する(S57)。尚、MPU10が、電話接続用サーバ装置3から受信したメールに従って、所定のコンテンツを要求する際に、ユーザからの要求指示を取得すべく、表示部16に確認メッセージ等を表示させる構成としてもよい。FOMA1からコンテンツを要求されたiモードサーバ装置2のCPU20は、対応するコンテンツをHD21から読み出してFOMA1へ送信し(S58)、FOMA1のMPU10は、受信したコンテンツを表示部16に表示する(S59)。
上述したように、本実施の形態のデータ提供システム100においては、FOMA1を用いて、所定の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、この電話番号の電話接続用サーバ装置3から所定のURLを取得することができ、新たにサービスの加入を申し込む際に必要なデータをコンテンツとして提供するURLを予め取得しておく必要がない。また、FOMA1が、電話接続用サーバ装置3が送信したメールを受信した場合に、受信したメールに添付されたプログラムを実行して、メールに記載されたURL宛にコンテンツを要求することにより、所望のコンテンツを取得するために行なうユーザの操作を省くことができる。
尚、上述した構成のデータ提供システム100において、iモードサーバ装置2及び電話接続用サーバ装置3が行なうFOMA1への各種データの提供処理については、上述した実施の形態1のデータ提供システム100と同様の動作であるため、説明を省略する。従って、FOMA1の契約に関する問合せについての各種のデータを、iモードサーバ装置2からはコンテンツとして、また、電話接続用サーバ装置3からは音声データとしてFOMA1に提供することができ、長時間に亘って再生される音声を最後まで聞く必要がなく、iモードサーバ装置2から提供されるコンテンツに従って、適宜次のコンテンツの要求を行なうことにより、音声が再生されている途中であっても、既に不要な音声ガイダンスを中断し、次に必要な音声データを要求することが可能となる。
上述した実施の形態3におけるデータ提供システム100においても、上述の実施の形態2で説明した変形例と同様の変形例の適用が可能である。具体的には、実施の形態3に係るデータ提供システム100におけるiモードサーバ装置2が、電話回線網N2とも接続が可能なインタフェースを備えており、電話接続用サーバ装置3としても動作する構成のシステムによっても、同様の効果が得られる。
(実施の形態4)
以下に、実施の形態4におけるデータ提供システムについて説明する。尚、上述した実施の形態1のデータ提供システム100と同様の構成を有するものについては、同一の符号を付して説明を省略する。図9は実施の形態4に係るデータ提供システムの構成例を示すブロック図であり、図中102は、実施の形態4に係るデータ提供システムを示している。本実施の形態のデータ提供システム102は、実施の形態1に係るデータ提供システム100と同様に、新たにサービスの加入を申し込むユーザの夫々が所有するFOMA1と、FOMA1に電話回線網N2を介して接続される電話接続用サーバ装置3と、FOMA1にパケット網N1を介して接続されるiモードサーバ装置2とにより構成されている。
本実施の形態のデータ提供システム102におけるFOMA1は、ROM11に、電話回線網N2を介して音声データを提供する電話接続用サーバ装置3の電話番号(第2接続先)と、パケット網N1を介してコンテンツを提供するiモードサーバ装置2を示すURL(第1接続先)とを対応させて記憶しており、ROM11は接続先記憶手段として動作する。また、本実施の形態のFOMA1は、ユーザにより、操作部15のテンキーが操作されて所望の電話番号が入力され、発信ボタンがオンされた場合に、電話回線網N2を介して、入力された電話番号の電話機へ接続を要求し、この電話機との接続が確立された場合に、この電話番号に対応してROM11に記憶してあるURLを読み出し、読み出したURLが示すiモードサーバ装置2へ、URLが示すコンテンツの提供を要求するように構成してある。
従って、所定のコンテンツを要求するためのURLと、このコンテンツについての解説である音声データを提供する電話接続用サーバ装置3を示す電話番号とを対応させてROM11に記憶させておくことにより、ユーザが所定の電話番号宛に電話回線網N2を接続することにより、FOMA1が、この電話番号に対応するURL宛にコンテンツの要求を行なうため、iモードへの接続処理の際にユーザがURLの入力を行なう必要がなく、操作を簡略化することができる。尚、MPU10は、パケット網N1を介して所定のiモードサーバ装置から、対応するURLと電話番号とを取得する取得手段として動作しており、予め取得したURLと電話番号とをROM11に記憶させておく。
以下に、上述した構成のデータ提供システム102において、FOMA1が行なうiモードサーバ装置2への接続処理について説明する。図10は実施の形態4に係るデータ提供システム102におけるFOMA1のiモードサーバ装置2への接続処理手順を示すフローチャートである。データ提供システム102におけるFOMA1は、FOMA1の契約に関する問合せ等を受け付けている電話番号とこの電話番号に対応するURLとを予めROM11に格納しており、ユーザは、操作部15のテンキーを操作して、所望する電話番号を選択し、発信ボタンをオンする。
発信ボタンがオンされたFOMA1において、MPU10は、ユーザにより指定された電話番号宛に、電話回線網N2への接続を要求する(S61)。FOMA1から電話回線網N2への接続を要求された電話接続用サーバ装置3において、CPU30は、電話回線網N2への接続が可能であるか否かを判断しており、可能である場合、電話回線網N2に接続することにより(S62)、FOMA1との音声通話を開始する。
電話接続用サーバ装置3のCPU30は、所定の音声データをHD31から読み出してFOMA1へ送信し(S63)、FOMA1のMPU10は、受信した音声データに基づく音声案内をスピーカ18から音声出力する(S64)。また、FOMA1のMPU10は、電話接続用サーバ装置3との音声通話が開始されるとともに、この電話接続用サーバ装置3の電話番号に対応するURLをROM11から読み出し、更に、ROM11に記憶してあるiモード接続処理プログラムをRAM12に読み出して順次実行することにより、読み出したURLが示すコンテンツをiモードサーバ装置2に要求する(S65)。尚、MPU10が、ROM11から読み出したURLに従って所定のコンテンツを要求する際に、ユーザからの要求指示を取得すべく、表示部16に確認メッセージ等を表示させる構成としてもよい。
FOMA1からコンテンツを要求されたiモードサーバ装置2のCPU20は、対応するコンテンツをHD21から読み出してFOMA1へ送信し(S66)、FOMA1のMPU10は、受信したコンテンツを表示部16に表示する(S67)。
上述したように、本実施の形態のデータ提供システム102において、FOMA1は、所定の電話番号宛に電話回線網N2を接続した場合に、この電話番号に対応するURL宛にコンテンツを要求することができ、所望のコンテンツを取得するために行なうユーザの操作を簡略化することができる。
尚、上述した構成のデータ提供システム102において、iモードサーバ装置2及び電話接続用サーバ装置3が行なうFOMA1への各種データの提供処理については、上述した実施の形態1のデータ提供システム100と同様の動作であるため、説明を省略する。また、上述した実施の形態4におけるデータ提供システム102においても、上述の実施の形態2で説明した変形例と同様の変形例の適用が可能である。具体的には、実施の形態4に係るデータ提供システム102におけるiモードサーバ装置2が、電話回線網N2とも接続が可能なインタフェースを備え、電話接続用サーバ装置3としても動作する構成のシステムによっても、同様の効果が得られる。
以上、上述した各実施の形態では、本発明に係るデータ提供システム100,101,102として、FOMA1,1…にて利用ができるサービスについて、電話回線網にて新たにサービスの加入を申し込む際に、対応する担当者であるオペレータを選択し、選択したオペレータへ電話を接続するために必要なデータを提供するデータ提供システムについて説明しているが、この例に限られず、例えば、各地における天気情報の提供、映画館におけるスケジュール情報の提供、旅館等の宿泊施設の予約受付処理の提供、英会話教室又は自動車教習所等での予約受付処理の提供等に利用することが可能である。
特に、予約受付処理の提供では、パケット網N1を介して受信したコンテンツが示す予約状況を閲覧しながら、電話回線網N2を介して音声通話にて予約を行なうことが可能であり、長時間の音声ガイダンスが示す内容をFOMA1の表示部16に表示させることにより、ユーザによる予約処理の簡略化を図ることができる。