JP4110685B2 - 視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路に係り、特に、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した領域とこれに隣接する領域との輝度比を大きくすることにより視覚障害者誘導用ブロックの敷設領域の視認性を高め、視覚障害者のうちの弱視者にとって歩行の安全性を高めた歩行路に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面に複数の突起や突条を有し、視覚障害者が誘導目的地の方向と安全な区域の存在する方向とを靴底又は白杖又は視覚等を介して容易に認識できるようにした視覚障害者誘導用ブロックは、交通機関の駅プラットホームや交叉点などで広く普及しているが、最近では、更に一般歩道、公園、その他の公共施設の歩行路や階段、スロープ、更には、建物内の床面や階段にも敷設されるようになってきている。この視覚障害者誘導用ブロックの色は、多くの自治体において、「福祉の街づくり条例」等で、原則として黄色系の色調に定められていることが多い。
【0003】
ところで、視覚障害者には、完全に視覚を失っている人と、わずかではあるが視覚を有する、いわゆる弱視者とが含まれ、このうち、弱視者は視覚障害者のうちの約3分の2を占めている。弱視者の見え方には個人差はあるものの、明暗を判別する感覚は殆どの人に残されている。従って、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した領域とその周辺の領域との明暗のコントラストを大きくすれば、弱視者にとって、視覚障害者誘導用ブロックの視認性は飛躍的に向上する。特に、後天的な弱視者であって、白杖の感覚が十分でない視覚障害者にとって視認性を高める効果は大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、視覚障害者誘導用ブロックは通常黄色系の色調を有することが多いが、近年採用されている一般の歩行路用ブロック(以下「一般ブロック」と称す場合がある。)は、周囲環境との調和を図るために、白灰色ないし灰色といった明色が多いため、図3(a)に示す如く、視覚障害者誘導用ブロック1と一般ブロック2との明暗のコントラストが小さいものとなっている。
【0005】
また、図3(b)に示す如く、色の異なる一般ブロック2A,2Bを組み合せて模様敷きにした場合には、視覚障害者誘導用ブロック1の視認性は著しく低下する。
【0006】
本発明は上記従来の問題点を解決し、周囲環境との調和、全体の景観を損なうことなく、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した領域とこれに隣接する領域との明暗のコントラストを大きくすることにより、視覚障害者誘導用ブロック敷設領域の視認性を高め、視覚障害者の歩行安全性を向上させた歩行路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路は、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した第1の領域と、該第1の領域に隣接する、該第1の領域との輝度比が2.0以上の第2の領域と、この第2の領域の外側に配置された、前記第1の領域との輝度比の平均が1.5以下の第3の領域とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明において明暗のコントラストの指標とする輝度とは、面又は点から発散する光の量であり、組み合せた2種類の面又は点から発散する輝度の比(輝度比)が大きいほど明暗のコントラストが大きくなる。輝度自体は、照明などの周辺条件によって値が変化するが、輝度比は周辺の光環境に関係なくほぼ一定であるため、明暗のコントラストの指標として最適である。
【0009】
本発明では、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した第1の領域とこれに隣接する第2の領域との輝度比が2.0以上と輝度比が大きいため、両領域の明暗のコントラストが大きくなり、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した領域の視認性が高い。なお、第2の領域の外側の第3の領域は、視覚障害者誘導用ブロックを敷設した第1の領域との輝度比の平均が1.5以下の明色系のものであるため、周囲環境との調和が良く、全体の景観を損うことはない。この第3の領域について「輝度比の平均」とするのは、第3の領域を図3(b)に示す一般ブロック2A,2B等により模様敷きした場合において、輝度比の平均をとるためである。
【0010】
本発明において、第2の領域の幅は5〜100cmとするのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
図1,2は本発明の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路の実施の形態を示す平面図である。
【0013】
図1(a)、図2(a)は、図3(a)の明色系一般ブロックが敷設された歩行路に本発明を適用した例であり、図1(b)、図2(b)は図3(b)の模様敷きの歩行路に本発明を適用した例である。
【0014】
なお、図1(a)、図2(a)における視覚障害者誘導用ブロック1と一般ブロック2との輝度比、或いは、図1(b)、図2(b)における視覚障害者誘導用ブロック1と一般ブロック2A,2Bとの輝度比の平均は1.5以下である。なお、以下において、一般ブロック2や一般ブロック2A,2Bを敷設した第3の領域を「一般領域」と称し、視覚障害者誘導用ブロック1を敷設した第1の領域を「誘導領域」と称す。
【0015】
図1(a)、(b)では、視覚障害者誘導用ブロック1を敷設した誘導領域3に隣接する第2の領域(以下この領域を「縁取り領域」と称す。)4に暗色系のブロック5を敷設することにより、誘導領域3と縁取り領域4との輝度比を2.0以上とした。このように誘導領域3と縁取り領域4との輝度比を2.0以上とすることにより、明色系の視覚障害者誘導用ブロックが明色系又は模様敷きの一般領域6から際立ち、その視認性が高められる。
【0016】
図2(a)、(b)では、縁取り領域4を黒色のアスファルト敷設面7とすることにより、誘導領域3と縁取り領域4との輝度比を2.0以上としたものである。この歩行路であっても、誘導領域3と縁取り領域4との輝度比を2.0以上とすることにより、明色系の視覚障害者誘導用ブロックが明色系又は模様敷きの一般領域6から際立ち、その視認性が高められる。
【0017】
なお、この縁取り領域4の幅(図1(a)のW)が過度に細いと誘導領域3を十分に際立たせることができないことから、縁取り領域4の幅Wは5cm以上であることが好ましい。しかし、この縁取り領域4の幅Wが過度に大きいと、全体の景観を損ねる恐れもあることから、縁取り領域4の幅Wは、視覚障害者誘導用ブロックを適用した歩行路の周囲環境や広さ等によっても異なるが、通常の場合、5〜100cm、特に5〜60cm程度とするのが好ましい。
【0018】
なお、図1,2は本発明の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路の実施の形態の一例を示すものであって、本発明は、その要旨を超えない限り、何ら、図示のものに限定されるものではない。例えば、図1,2では、視覚障害者誘導用ブロックを明色系として、縁取り領域を黒色系としているが、逆に視覚障害者誘導用ブロックを暗色系として縁取り領域を明色系としても良い。なお、この場合には一般領域が暗色系となる。また、縁取り領域の構成にも特に制限はなく、図1に示す如くタイルを敷設したり、図2に示す如くアスファルトを敷く他、耐食性塗料を塗ったり、必要に応じて顔料等で着色を付与したコンクリートやモルタルを打設しても良い。また、縁取り領域は、必ずしも誘導領域の両側に設ける必要はなく、一側のみでも良い。
【0019】
本発明の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路は、一般歩道、公園や各種施設の遊歩道や階段、スロープのような屋外の歩行路のみならず、建物内の床面や階段等、幅広い歩行路に有効に適用することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、周囲環境との調和、全体の景観を損なうことなく、視覚障害者誘導用ブロック敷設領域を際立たせてその視認性を高め、視覚障害者の歩行安全性に優れた歩行路が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路の実施の形態を示す平面図である。
【図2】本発明の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路の他の実施の形態を示す平面図である。
【図3】従来の視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路を示す平面図である。
【符号の説明】
1 視覚障害者誘導用ブロック
2,2A,2B 一般ブロック
3 誘導領域
4 縁取り領域
5 暗色系ブロック
6 一般領域
7 アスファルト敷設面
Claims (2)
- 視覚障害者誘導用ブロックを敷設した第1の領域と、
該第1の領域に隣接する、該第1の領域との輝度比が2.0以上の第2の領域と、
この第2の領域の外側に配置された、前記第1の領域との輝度比の平均が1.5以下の第3の領域と
を有する視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路。 - 請求項1において、前記第2の領域の幅が5〜100cmである視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路。
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JP25761099A JP4110685B2 (ja) | 1999-09-10 | 1999-09-10 | 視覚障害者誘導用ブロックを敷設した歩行路 |
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Family Applications (1)
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-
1999
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