JP4109795B2 - 弁作動特性可変装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの運転状態に応じてクランクシャフト回転角に対するカムシャフトの位相を油圧駆動で可変し得るようにしてなる弁作動特性可変装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ピストンが上死点に達する時期と弁が開き始める時期との関係(バルブタイミング)を、回転速度に応じて変化させることにより、より広い運転範囲に渡ってエンジンの出力特性を向上させようとする技術が種々提案されている。このような技術の1つとして、ロータリーアクチュエータに供給する油圧をもってクランクシャフトとカムシャフトとの間の位相を連続的に変化させるようにした技術が既に公知である(特開平10−141036号公報参照)。
【0003】
他方、ロータリーアクチュエータを作動させる油圧は、クランクシャフトに直結されたポンプでエンジン各部へ圧送される潤滑油が流用されるが、この潤滑油を供給するためのポンプは、一般に、回転速度の増大に応じて吐出圧が高くなる特性を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、クランクシャフトの回転角に対してカム位相を遅角させるときは、エンジン回転速度が低下傾向にあるので、アクチュエータへの供給油圧が過大になることは少ないが、進角要求が発せられるエンジン回転速度の増大時には、アクチュエータへの供給油圧が過大になりがちである。カム位相の進角制御時に油圧が過度に高いと、アクチュエータがオーバーシュート易くなるため、位相制御の安定性が損なわれがちである。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、カム位相進角制御時の安定性をより一層高めることができるように構成された弁作動特性可変装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明においては、エンジンEの運転状態に応じてクランクシャフト9の回転角に対する吸気カムシャフト1の位相を油圧駆動で可変し得るようにしてなる弁作動特性可変装置(実施の形態中の第2弁作動特性可変装置6)を、当該弁作動特性可変装置の作動油圧を制御する制御弁(実施の形態中の第2油圧制御弁66)がシリンダヘッド61の側壁に設けられると共に作動油圧を供給する油路64がシリンダヘッドの内部に形成され、作動油圧が所定値を超えると開くリリーフ通路91が前記油路から分岐されるものとした。これによれば、弁作動特性可変装置に供給される作動油圧をエンジンの回転速度に関わらず適正に維持することができる。
【0007】
また、リリーフ通路の吐出口を、タイミングチェーン室内に開口させるものとすれば、リリーフ通路から流出するオイルがタイミングチェーンの潤滑に寄与するように構成し得る。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明が適用された直列4気筒DOHC型エンジンを示している。 このエンジンEのシリンダヘッドには、吸気カムシャフト1により駆動される2つの吸気弁2と、排気カムシャフト3により駆動される2つの排気弁4とが、4つの気筒のそれぞれについて設けられている。吸気カムシャフト1と吸気弁2との間、並びに排気カムシャフト3と排気弁4との間には、各弁2・4のバルブリフトおよび開角を回転速度に応じて2段階に変化させるための第1弁作動特性可変装置5がそれぞれ設けられている。また吸気カムシャフト1の軸端には、吸気弁2の開閉時期を無段階に進角または遅角するための第2弁作動特性可変装置6が設けられている。
【0010】
これらの吸気カムシャフト1並びに排気カムシャフト3は、コネクティングロッド7を介して4つのピストン8が接続されたクランクシャフト9に対し、チェーン/スプロケット機構10を介して連動連結されており、クランクシャフト9の1/2の回転速度で回転駆動される。
【0011】
次に第1弁作動特性可変装置5について図2並びに図3を参照して説明する。なお、吸気弁側のものと排気弁側のものとは実質的に同一構造なので、吸気弁側のものについてのみ以下に説明する。
【0012】
図2に示したように、吸気カムシャフト1には、作動角及びリフト量が相対的に小さい2つの低速カム11a・11bと、これらの低速カム11a・11bに挟まれた作動角及びリフト量が相対的に大きい1つの高速カム12とが、一体形成されている。そして吸気カムシャフト1の下方には、カムシャフトと平行なロッカシャフト13上に、3つのロッカアーム14a・15・14bが互いに隣接して揺動自在にかつ相対角変位可能に枢支されている。これらのロッカアーム14a・15・14bは、それぞれ対応するカム11a・12・11bによって揺動駆動される。
【0013】
低速カム11a・11bで駆動される低速ロッカアーム14a・14bは、基本的に同一形状をなし、その各遊端に、閉弁方向へ常時ばね付勢された2つの吸気弁2のステム端が当接している。また、高速カム12で駆動される高速ロッカアーム15は、図示されていないばね手段によって高速カム12との摺接状態が常時維持されている。
【0014】
互いに隣接する3つのロッカアーム14a・15・14bの内部には、それらを相対角変位し得る状態、即ち低速モードと、一体的に揺動し得る状態、即ち高速モードとに切換えるために、以下に詳述する連結切換機構が設けられている。
【0015】
図2に於ける左側の低速ロッカアーム14aには、中央の高速ロッカアーム側に開口する有底の第1ガイド孔16が、ロッカシャフト13の軸線と平行に形成され、かつその中に第1切換ピン17が摺合している。高速ロッカアーム15には、高速カム12のベース円部分がカムスリッパに摺接する静止位置において第1ガイド孔16と同心をなす第2ガイド孔18が貫通して形成され、かつその中に、第1切換ピン17にその一端を当接させた状態の第2切換ピン19が摺合している。図2に於ける右側の低速ロッカアーム14bには、左側の低速ロッカアーム14aと同様の実質的に有底の第3ガイド孔20が形成され、かつその中に、第2切換ピン19の他端にその一端を当接させた状態のストッパピン21が摺合している。ストッパピン21は、圧縮コイルばね22によって高速ロッカアーム15側に常時弾発付勢されている。
【0016】
ロッカシャフト13内には、オイルパンから汲み上げた潤滑油を供給するための2本の給油通路23a・23bが形成されている。これらの内の一方23aは、第1ガイド孔16の底部に連通し、他方23bは、ロッカシャフト13と各ロッカアーム14a・15・14bとの間、各カム11a・12・11bとカムスリッパとの摺接面、及びカムジャーナルへ潤滑油を供給する通路(図示せず)に連通している。
【0017】
上記の連結切換機構は、後述する電子制御ユニットの信号で作動する電磁式の切換弁を、運転状態に応じて開閉制御して一方の給油通路23aから第1ガイド孔16内の第1切換ピン17に作用させる油圧を断続させることによって作動する。
【0018】
低速モードでは、第1切換ピン17に油圧を作用させずにおけば、各ピン17・19・21が圧縮コイルばね22の弾発力によって各ガイド孔16・18・20にそれぞれ整合した位置となる(図2参照)。この状態では、各ロッカアーム14a・15・14bは互いに相対角変位可能である。従って、高速カム12で駆動される高速ロッカアーム15は、他のロッカアーム14a・14bに何ら影響を及ぼさず、低速カム11a・11bのプロフィールによって揺動駆動される低速ロッカアーム14a・14bを介して2つの吸気弁2が同時に開弁駆動される。
【0019】
高速モード時は、第1切換ピン17に油圧を作用させると、第2切換ピン19及びストッパピン21が圧縮コイルばね22の弾発力に抗して押し戻される。これにより、各ピン17・19・21が互いに隣り合うロッカアーム14a・15・14b同士間にまたがった状態となる(図3参照)。従って、3つのロッカアーム14a・15・14bが連結されて一体的に揺動可能となり、中央の高速カム12のプロフィールによって2個の吸気弁2が同時に開弁駆動される。
【0020】
次に、吸気カムシャフト1の軸端に設けられた第2弁作動特性可変装置6について図4および図5を参照して説明する。
【0021】
第2弁作動特性可変装置6は、タイミングチェーンが巻き掛けられるカムスプロケットと一体をなすアウタロータ25と、ピン26およびボルト27で吸気カムシャフト1と一体的に結合されたインナロータ28とからなっている。
【0022】
アウタロータ25は、概略カップ形に形成され、かつその外周面にスプロケット歯24が形成されたカムスプロケット部29と、その開口側の軸方向端面に重ね合わされたアウタプレート30と、カムスプロケット部29の内側に受容されたハウジング31とからなり、これらを貫通する複数のボルト32で互いに一体的に結合されている。そしてカムスプロケット部29の底壁の中心に形成された支持孔33に吸気カムシャフト1の軸端が同軸的に嵌合し、かつハウジング31内の空間に、吸気カムシャフト1と一体をなすインナロータ28が、相対回転可能に受容されている。
【0023】
概ね環状をなすハウジング31の内側には、吸気カムシャフト1と同心の扇形の凹部34が、4つ形成されている。そしてインナロータ28の外周から放射状に突出する4枚のべーン35が、角度A(例えば30度)の範囲内を回動し得るように、各凹部34内に受容されている。これにより、各べーン35の一方の面と各凹部34との間に進角室36が、各べーン35の他方の面と凹部34との間に遅角室37が、それぞれ区画される。
【0024】
各べーン35の先端には、対応する凹部34の内周面に摺接するシール部材38がそれぞれ設けられている。また、ハウジング31の内周面には、インナロータ28の外周面に摺接する4つのシール部材39が設けられている。
【0025】
吸気カムシャフト1の内部には、進角油路40および遅角油路41が形成されている。進角油路40は、インナロータ28を半径方向に貫通する4本の油路42を介して4つの進角室36にそれぞれ連通し、遅角油路41は、インナロータ28を半径方向に貫通する4本の油路43を介して4つの遅角室37にそれぞれ連通している。
【0026】
4つのベーン35のうちの1つ35aには、軸方向に貫通するピン孔44が設けられており、このピン孔44には、拡径頭部を有するストッパピン45が摺合している。ストッパピン45は、カムスプロケット部29の底壁内面に形成された円弧状の溝45に、その先端を突入可能になっていると共に、ピン孔44のカムスプロケット部29の底壁側に形成された段部と自身の頭部との間に装着されたスプリング47により、その先端を円弧溝46から抜け出す向きに、つまりベーン35a内に全体を没入させる向きに、常時、弾発付勢されている。
【0027】
円弧溝46の角度範囲(図5のB)は、大リフトの高速カム12で吸気弁2が開弁されるときに吸気カムシャフト1を最大に進角させても、上死点のピストン8に開いた吸気弁2が干渉しないように定められている(例えば20度)。
【0028】
インナロータ28には、ストッパピン45を押し出す油圧を作用させるための油路48が、ボルト27の頭部受容孔49の内周面からピン孔44内に連通するように設けられている。そしてこの油路48に連通するように、吸気カムシャフト1の中心部からボルト27の軸部及び頭部にかけて油路50が設けられている。
【0029】
進角油路40および遅角油路41には、吸気カムシャフト1を支持するカムホルダ51及びベアリングキャップ52に内設された油路53・54を介してベーン35の駆動油圧が供給される。また、上記とは別のカムホルダ55及びベアリングキャップ56に内設された油路57と、吸気カムシャフト1の中心部に設けられた油路58とを介してストッパピン45の駆動油圧が供給される。
【0030】
次に、第1・第2弁作動特性可変装置5・6の油圧制御系について図6を参照して説明する。
【0031】
オイルパンからオイルポンプが汲み上げたオイルは、動弁装置の潤滑油として、また第1・第2弁作動特性可変装置5・6の作動油として、シリンダヘッド61に内設された油路の上流部62に吐出される。この油路の上流部62からは、第1弁作動特性可変装置5に油圧を供給する油路63と、第2弁作動特性可変装置6に油圧を供給する油路64とが分岐している。なお、これらの油圧供給油路は、カムシャフトやロッカシャフトへの潤滑油供給油路と同様に、シリンダヘッド61の肉厚内に、鋳抜き又はドリル加工で形成されている。
【0032】
第1弁作動特性可変装置5への油圧供給油路63の中間部には、エンジンEの運転状態に応じて作動油圧の供給を断続するための第1油圧制御弁65が設けられている。また、第2弁作動特性可変装置6への油圧供給油路64の中間部には、方向と流量とを連続的に制御するための第2油圧制御弁66が設けられている。
【0033】
第2油圧制御弁66は、図7に示すように、シリンダヘッド61に設けられた円筒孔67に埋設される円筒状のスリーブ68と、スリーブ68内に摺合するスプール69と、スプール69を駆動するべくスリーブ68に固定されたデューティソレノイド70と、デューティソレノイド70に向けてスプール69を常時弾発付勢するスプリング71とを備えている。
【0034】
スリーブ68には、中央の入力ポート72と、その両側に位置する進角ポート73並びに遅角ポート74と、これらのさらに両側に位置する一対のドレンポート75・76とが形成されている。他方、スリーブ68に摺合するスプール69には、中央のグルーブ77と、その両側に位置する一対のランド78・79と、さらにこれらの両側に位置する一対のグルーブ80・81とが形成されている。
【0035】
入力ポート72は、油路の上流部62にオイルフィルタ82を介して接続され、進角ポート73は、第2弁作動特性可変装置6の進角室36に接続され、遅角ポート74は、第2弁作動特性可変装置6の遅角室37に接続されている。
【0036】
これら第1・第2油圧制御弁65・66の作動は、カム位相センサ83からの吸気カムシャフト1の位相信号、TDCセンサ84からの排気カムシャフト3の位相に基づくピストン8の上死点信号、クランク位相センサ85からのクランクシャフト9の位相信号、吸気負圧センサ86からの吸気負圧信号、冷却水温センサ87からの袷却水温信号、スロットル開度センサ88からのスロットル開度信号、エンジン回転速度センサ89からのエンジン回転速度信号がそれぞれ入力される電子制御ユニットUにより、それぞれ個別に制御される。
【0037】
以下に第2弁作動特性可変装置6の作動要領について具体的に説明する。
【0038】
エンジンEの停止時は、進角室36に油圧が供給されていないので、アウタロータ25(カムスプロケット部29)に対してインナロータ28(吸気カムシャフト1)が反時計方向に回動した最遅角状態になっている。このとき第2弁作動特性可変装置6は、遅角室37が最大容積になり、進角室36が最小容積(ゼロ)になった図5の状態にある。
【0039】
エンジンEの始動によってオイルポンプが作動すると、第2油圧制御弁66を介して進角室36に油圧が伝達される。この状態から、デューティソレノイド70のデューティ比を適宜に増加させると、図7においてスプール69がスプリング71のばね力に抗して中立位置よりも左側へ移動し、オイルポンプに連なる入力ポート72が中央のグルーブ77を介して進角ポート73に連通すると共に、遅角ポート74が右側のグルーブ81を介してドレンポート76に連通する。その結果、第2弁作動特性可変装置6の進角室36に油圧が作用するため、進角室36と遅角室37との間の油圧差でべーン35が押され、カムスプロケット部29に対して吸気カムシャフト1が時計方向に回動し、低速カム11a・11bおよび高速カム12の位相が一体的に進角する。これにより、吸気弁2の開弁時期および閉弁時期が共に進み側に変化する。
【0040】
そして目標とするカム位相が得られたときに、デューティソレノイド70のデューティ比を50%に設定して第2油圧制御弁66のスプール69を図7に示す中立位置に停止させ、入力ポート72を一対のランド78・79間に閉塞し、かつ進角ポート73及び遅角ポート74をそれぞれランド78・79で閉塞することにより、カムスプロケット部29と吸気カムシャフト1を一体化してカム位相を一定に保持することができる。
【0041】
吸気カムシャフト1のカム位相を遅角側に連続的に変化させるには、デューティソレノイド70のデューティ比を減少させてスプール69を中立位置から右動させ、オイルポンプに連なる入力ポート72を中央のグルーブ77を介して遅角ポート74に連通させると共に、進角ポート73を左側のグルーブ80を介してドレンポート75に達通させれば良い。そして目標とする位相が得られたときに、デューティソレノイド70のデューティ比を50%に設定してスプール69を図7に示す中立位置に停止させれば、入力ポート72、進角ポート73及び遅角ポート74をそれぞれ閉塞してカム位相を保持することができる。
【0042】
一方、高速モード時には、第1弁作動特性可変装置5が作動すると、その作動のために供給された油圧が、第2弁作動特性可変装置6に組み込まれたストッパピン45にも供給される。これにより、ストッパピン45の先端が円弧溝46内に突入し、吸気カムシャフト1の回転角で20度の範囲にべーン35の移動可能範囲が制限される。
【0043】
このようにして、第2弁作動特性可変装置6でクランクシャフト9と吸気カムシャフト1との間の位相を変化させることにより、吸気弁2の開閉タイミングを、低速モード時は吸気カムシャフト1の回転角の30度の範囲(クランクシフト9の回転角換算で60度の範囲)に渡って無段階に進角および遅角させ、高速モード時は20度の範囲(クランクシフト9の回転角換算で40度の範囲)に渡って無段階に進角および遅角させることが可能となる。
【0044】
ところで、エンジンの高速運転時にオイルポンプが高回転となったときに、第2油圧制御弁66の作動油圧が過大になることを防止するために、第2油圧制御弁66の入力ポート72に連なる油路64の適所には、油路64から分岐するオイルリリーフ通路91が設けられている。このオイルリリーフ通路91は、図8に示すように、車両に搭載された状態でその軸線を垂直線に概ね沿わせており、通路端に形成されたシリンダ状孔92に、常時一方向へスプリング93で付勢されたプランジャ94が摺合している。またシリンダ状孔92の中間部に形成されたリリーフオイルの吐出口96が、通常はプランジャ94で閉塞されている。
【0045】
エンジンの高速運転時にオイルポンプが高回転となって第2油圧制御弁66への供給油圧が上昇すると、その圧力でプランジャ94が押し上げられ、リリーフオイルの吐出口95から余剰圧が抜ける。これにより、第2弁作動特性可変装置6の作動油圧が所定値を超えないようにされている。
【0046】
ここでリリーフ通路91の吐出口95を、シリンダヘッド61のタイミングチェーンが設けられる側のクランク軸方向端面に設ければ、リリーフオイルは、チェーン/スプロケット機構10を覆って設けられるタイミングチェーンカバー(図示せず)内に吐出されるので、タイミングチェーンの潤滑に寄与し得る。
【0048】
【発明の効果】
このように本発明によれば、第2弁作動特性可変装置を作動させる油圧をエンジンの回転速度に関わらず適正に維持することができるので、進角要求が発せられるエンジン回転速度の増大時にも適正な油圧が第2弁作動特性可変装置に供給されることとなる。従って、カム位相の進角制御時にオーバーシュートを起こさずに済むこととなり、位相制御の安定性を高める上に大きな効果が得られる。
【0049】
しかも本発明では、リリーフ通路の吐出口を、タイミングチェーン室内に開口させるものとすれば、リリーフ通路から流出するオイルがタイミングチェーンの潤滑に寄与し得るので、ポンプで汲み上げたオイルが無駄にならずに済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたエンジンの全体斜視図
【図2】第1弁作動特性可変装置の低速モード状態時の構成図
【図3】第1弁作動特性可変装置の高速モード状態時の構成図
【図4】第2弁作動特性可変装置の要部断面図
【図5】図4のV−V線断面図
【図6】一部切除して示すシリンダヘッド部の正面図
【図7】第2油圧制御弁の要部縦断面図
【図8】図6のVIII−VIII線断面図
【符号の説明】
E エンジン
1 吸気カムシャフト
6 第2弁作動特性可変装置
9 クランクシャフト
61 シリンダヘッド
64 作動油圧供給油路
66 第2油圧制御弁
91 リリーフ通路
Claims (1)
- エンジンの運転状態に応じてクランクシャフトの回転角に対するカムシャフトの位相を油圧駆動で可変し得るようにしてなる弁作動特性可変装置であって、
当該弁作動特性可変装置の作動油圧を制御する制御弁をシリンダヘッドの側壁に設けると共に前記作動油圧を供給する油路をシリンダヘッドの内部に形成し、
前記油圧制御弁に前記油路からオイルの供給を受ける入力ポートと、前記弁作動特性可変装置にオイルを供給する進角ポート及び遅角ポートと、ドレンポートをそれぞれ設け、
前記作動油圧が所定値を超えると開くリリーフ通路を前記入力ポートに連なる前記油路に設けるとともに、前記リリーフ通路の吐出口をシリンダヘッドのタイミングチェーン側の端面に開口させたことを特徴とする弁作動特性可変装置。
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