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JP4107349B2 - 光源装置、表示装置 - Google Patents

光源装置、表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、発光ダイオード等の発光素子を光源として備えた光源装置に係わり、所望の色(白色やその他の色)の面光源を得る照明用光源装置に適応して好適なものである。また、本発明は、表示部を背面から照明する光源装置を備えた表示装置に係わる。
近年、発光ダイオードの高出力化が進んだことにより、発光ダイオード(LED)を使用して白色光とした、白色LED光源の用途が広がっている。
特に、高輝度が要求される照明用や、プロジェクタ光源、並びに大型液晶ディスプレイ用のバックライトへの応用が考えられている。これらの用途において、水銀フリーによる環境負荷が小さいこと、色再現性が良好であること、応答性が良好であること、輝度の可変性を有すること、寿命が長いこと等の発光ダイオードの特長から、白色LED光源が、従来の蛍光管(熱陰極管及び冷陰極管)に代わる白色光源として期待されている。
上述した白色LED光源において、省エネルギー化、即ち効率の向上を図るためには、発光ダイオード自体の発光効率を改善するだけでなく、発光ダイオードのチップからの光取り出し効率を改善することも、重要な要素である。
発光ダイオードのチップからの光取り出し効率には、発光ダイオードのチップの周囲にある構成部材の影響が大きい。
即ち、光取り出し効率の改善を図るためには、発光ダイオードのチップの周囲の構成部材を工夫することが必要である。
基板上の電極と、発光ダイオードのチップとの接続としては、発光ダイオードのパッケージを基板に並べた形態や、発光ダイオードのチップを基板上に直接実装してワイヤ等により電極と接続し、さらに発光ダイオードのチップを覆って透明樹脂を形成することにより、チップを封止した形態(例えば、特許文献1や特許文献2参照。)等が挙げられる。
特開平10−294498号公報 特開昭61−144890号公報
しかしながら、従来から提案されている構成では、発光ダイオードのチップからの光取り出し効率を充分に大きくするまでには至っていなかった。
上述した問題の解決のために、本発明においては、発光素子からの光の取り出し効率を向上させることができる光源装置、並びにこの光源装置を備えた表示装置を提供するものである。
本発明の光源装置は、少なくとも1対の電極を有する基板と、1つ以上の発光素子と、この発光素子を封止する透明樹脂とから成り、基板上に白色レジスト層が形成され、この白色レジスト層は、電極の一部を覆って形成されていると共に、少なくとも発光素子及びその近傍、並びに電極の端子上において、開口部を有し、透明樹脂の周囲の白色レジスト層上に透明樹脂の形状を制御する白色又は透明の部材が形成され、白色レジスト層の上面の高さが、発光素子の発光層より低く、白色レジスト層の発光素子近傍の開口部の面積が発光素子の面積より小さく、白色レジスト層が発光素子の下に入り込んでいるものである。
上述の本発明の光源装置の構成によれば、少なくとも1対の電極を有する基板上に、白色レジスト層を形成したことにより、白色レジスト層の反射率が高いため、透明樹脂の内部における反射率を向上して、透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができる。
また、白色レジスト層が発光素子及びその近傍、並びに電極の端子上において、開口部を有するので、この白色レジスト層の開口部を通じて、電極の端子と発光素子とを電気的に接続することが可能になっている。
さらに、透明樹脂の周囲の白色レジスト層上に透明樹脂の形状を制御する白色又は透明の部材を形成したことにより、この部材によって、光源装置の製造時に透明樹脂の形状を制御して、所定の形状で形成することを可能にする。また、光源装置の使用時に、発光素子から出射された光が部材に当たっても、部材が白色又は透明であるために、部材にほとんど吸収されないことから、この点でも出射光を効率良く利用することができる。
さらにまた、白色レジスト層の上面の高さが、発光素子の発光層より低く、白色レジスト層の発光素子近傍の開口部の面積が発光素子の面積より小さく、白色レジスト層が発光素子の下に入り込んでいることにより、発光面から出射した光(特に横方向や斜め下方向に出射した光)を上方へ反射させて、反射率を向上させることができる。
また、本発明の表示装置は、画像を表示する表示部と、この表示部を背面側から照明する光源装置とを備え、この光源装置が上記本発明の光源装置の構成であるものである。
上述の本発明の表示装置の構成によれば、表示部を背面側から照明する光源装置が上記本発明の光源装置の構成であることにより、透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができるため、表示部に表示される画像の輝度を充分に確保することが可能になる。
上述の本発明の光源装置によれば、透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができる。また、製造時に透明樹脂の形状を制御して所定の形状で形成することができるため、透明樹脂を球面状等、内部反射の少ない形状とすることが可能であり、これによっても透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができる。
このように透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができるため、出射光の輝度を充分に確保することができる。また、出射光の輝度を充分に確保することができるため、より少ないエネルギーでも従来の構成と同等の輝度を得ることが可能になる。
従って、光源装置の消費電力の低減等の省エネルギー化や高寿命化を図ることが可能になる。
また、発光素子の数を低減して、省スペース化や部品コストの削減を図ることも可能になる。
また、本発明の表示装置によれば、表示部に表示される画像の輝度を充分に確保することが可能になるため、従来よりも少ないエネルギーで画像の表示を行うことができる。
従って、表示装置において、消費電力の低減等の省エネルギー化や高寿命化を図ることが可能になる。
また、発光素子の数を低減して、小型化や部品コストの削減を図ることも可能になる。
まず、本発明の具体的な実施の形態の説明に先立ち、本発明の概要について説明する。
発光ダイオード等の発光素子のチップを使用して、発光素子のチップを透明樹脂で封止した構成の光源装置において、発光素子のチップから外部への光の取り出し効率は、前述したように、チップの周囲の構成部材の影響を受ける。
このような構成部材の影響としては、例えば、以下に挙げる要素が考えられる。
(A)透明樹脂の透過率
(B)透明樹脂の屈折率
(C)透明樹脂の形状(厚さ・曲率形状)
(D)透明樹脂内部における基板の表面形状
(E)透明樹脂内部における基板表面の反射率
このうち、(A)封止樹脂の透過率については、透過率が高いほど望ましい。
また、(B)封止樹脂の屈折率については、封止樹脂の外部との屈折率差が小さいことが望ましい。
また、(C)透明樹脂の形状については、球面形状とすることにより、樹脂と外部との界面における反射を少なくすることができる。
本発明においては、(D)透明樹脂内部における基板の表面形状及び(E)透明樹脂内部における基板表面の反射率を改善して、光の取り出し効率を向上させると共に、(C)透明樹脂の形状を良好な形状とすることをも可能にする。
そのために、本発明では、少なくとも1対の電極を有する基板上に電極の一部を覆うように白色レジスト層を形成し、この白色レジスト層の少なくとも発光素子及びその近傍、並びに電極の端子上において、開口部を設け、さらに白色レジスト層上に白色又は透明の部材を形成して、光源装置を構成する。
少なくとも1対の電極を有する基板上に、白色レジスト層を形成したことにより、白色レジスト層の反射率が高いため、透明樹脂の内部における反射率を向上して、透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができる。
また、白色レジスト層が発光素子及びその近傍、並びに電極の端子上において、開口部を有するので、この白色レジスト層の開口部を通じて、電極の端子と発光素子とを電気的に接続することが可能になっている。
さらに、白色レジスト層上に、白色又は透明の部材を形成したことにより、この部材によって、光源装置の製造時に透明樹脂の形状を制御して、所定の形状で形成することを可能にする。また、光源装置の使用時に、発光素子から出射された光が部材に当たっても、部材が白色又は透明であるために、部材にほとんど吸収されないことから、この点でも出射光を効率良く利用することができる。
このように透明樹脂の外へ効率良く光を出射させることができるため、出射光の輝度を充分に確保することができる。また、出射光の輝度を充分に確保することができるため、より少ないエネルギーでも従来の構成と同等の輝度を得ることが可能になる。
従って、光源装置の消費電力の低減等の省エネルギー化や高寿命化を図ることが可能になる。
さらに、例えば発光素子の数を減らすことにより、発光素子の占める面積や体積を低減して省スペース化を図ることや、部品コストを低減することも可能になる。
白色レジスト層の材料、即ち白色レジストとしては、例えば、白色の酸化チタンを含有したレジストや、タムラ化研株式会社製のソルダーレジストFINEDEL DSR−330S42−13W(商品名)等を使用することができる。
白色の部材には、例えば、シルクスクリーン印刷による白色の膜や、マーク印刷による白色の膜を用いることができる。
このような印刷により形成される白色の膜の材料としては、例えば、太陽インキ製造株式会社製の熱硬化型(一液性)マーキングインキのS−100W CM29(商品名)や、現像型マーキングインキのフォトファイナーPMR−6000 W30/CA−40 G30(商品名)等の白色マークインク材を使用することが可能である。
透明の部材には、例えば、透明のフッ素材を含有した撥水/撥油性インクをパッド印刷により塗布した透明の膜を用いることができる。
このような印刷や塗布により形成される透明の膜の材料としては、例えば、フロロテクノロジー社製撥水撥油処理剤FS−1010Z−10(商品名)を使用することが可能である。
本発明において、さらに、白色レジスト層が2層以上のレジスト層の積層により形成されている構成とすることにより、白色レジスト層を厚く形成して反射率を向上することができる。
1層のレジスト層を厚く形成した場合には、レジスト層が硬化しにくくなり、硬化に時間がかかったり、現像残りを生じないようにするために強い露光光を照射する必要が生じたりする。そのため、1層のレジスト層を厚くするのには、限界がある。
これに対して、2層以上のレジスト層の積層によって厚い白色レジスト層を形成することにより、充分な厚さを形成することができると共に、各レジスト層を速く硬化させることができる。
また、本発明において、さらに2層のレジスト層の積層により白色レジスト層を形成した場合に、上層と下層とで、発光素子近傍における開口の面積や位置を異ならせることにより、それぞれの形状特性において、反射率を向上させることが可能である。
発光素子近傍における開口の面積を、上層を下層よりも大きくした場合には、上層の縁が下層の縁よりも後退しており、断面が階段状になる。これにより上側に開いた形状となるため、上方へ光を反射させやすくなる。
発光素子近傍における開口の面積を、上層を下層よりも小さくした場合には、上層の縁が下層の縁に被さるようになって、表面側の角が丸くなる。これによっても上側に開いた形状となるため、上方へ光を反射させやすくなる。
発光素子近傍における開口の面積を、上層と下層とで等しくして、開口の位置を上層と下層とで異ならせた場合には、開口の位置のずれた方向において、一方の側では上層の縁が下層の縁よりも後退し、他方の側では上層の縁が下層の縁に被さる。これにより、いずれの側でも上側に開いた形状となるため、上方へ光を反射させやすくなる。さらに、開口の位置が上層と下層とで異なることにより、上層又は下層のどちらにも覆われていない発光素子近傍の面積が減少するので、発光素子近傍の反射率をより向上させることが可能となる。
これら3種類の形状とした場合には、2層のレジスト層の位置が所定の位置からある程度までずれたとしても、上側に開いた形状を保って上方に光を反射させやすくすることが可能である。
また、1層又は2層以上のレジスト層から成る白色レジスト層において、白色レジスト層全体又は各レジスト層の発光素子近傍の開口部を、上側に開いた傾斜面とすることにより、同様に、上方に光を反射させやすくすることが可能である。
さらにまた、発光素子が(発光層が素子の下方にある)下面発光型の発光素子である場合には、バンプ接続によって発光素子を基板上の電極面から隙間を設けて実装すると共に、白色レジスト層の上面が発光素子の発光層よりも下方になるように配置する。これにより発光層から出射した光(特に横方向や斜め下方向に出射した光)を上方へ反射させて、反射率を向上させることができる。
この構成において、さらに白色レジスト層の開口部寸法を発光素子の外形寸法より小さくすることにより、白色レジスト層が発光層の下に入り込むので、発光層から下方に出射した光を上方へ反射させて、さらに反射率を向上させることができる。
なお、発光素子が上面発光型の発光素子である場合でも、発光層から横方向や斜め下方向に出射する光があるため、白色レジスト層を同様の構成とすることにより、出射光を上方へ反射させて反射率を向上させることが可能である。
また、この構成を、前述した2層のレジスト層における発光素子近傍における開口の面積を、上層を下層よりも大きくして階段状の断面形状とした構成の下層に適用することにより、同様の効果を得ることが可能である。
また、本発明において、さらに、発光素子を基板の電極に接続する際に位置を認識するための識別材を、電極の発光素子の下の部分に形成する、或いは、透明樹脂よりも外側の基板の表面に形成することにより、発光素子から出射した光が識別材によって吸収や散乱されることを防いで、その分基板面における反射率を向上させることができる。
識別材を電極の発光素子の下の部分に形成した場合には、発光素子を実装した後に識別材が発光素子のチップに隠れるので、出射光が識別材に当たりにくくなる。透明樹脂よりも外側の基板の表面に形成した場合にも、識別材が発光素子から遠くなるため、出射光が識別材に当たりにくくなる。
このような識別材としては、前述した白色の部材に用いたマーキングインキ等が使用可能であるが、識別材には、必ずしも白色のマーキングインキを使用する必要はなく、他の色のマーキングインキを使用しても構わない。
なお、透明樹脂よりも外側に識別材を形成する場合において、識別材を白色レジスト層や白色基板上に形成するときには、白色以外のマーキングインキを使用した方が容易に識別することができる。
また、白色レジスト層の開口部内にある、電極の角部を、識別材として利用することも可能である。その場合も、発光素子を実装した後に、電極の角部が発光素子のチップに隠れるようにすればよい。
そして、識別材を用いて発光素子を実装する際には、例えば、カメラ等で識別材を探して、発光素子を実装すべき位置を確認する。
また、本発明において、さらに、発光素子が赤色を含む少なくとも2種類の発光色が異なる発光素子からなり、赤色の発光素子を封止する透明樹脂の内部において、白色レジスト層の開口部が広い面積に形成されており、開口部から電極が透明樹脂に臨んでいる(直接接している)構成とすることにより、赤色の発光素子の基板面において高い反射率が得られる。
これは、電極用の金属材料が赤色近傍の波長の光に対する反射率が高く、白色レジスト層よりも反射率が高いので、赤色の発光素子については白色レジスト層の開口部を広い面積に形成して電極を透明樹脂に臨ませた(直接接するようにした)方が反射率を高くすることができるためである。
一方、発光色が緑や青の発光素子においては、発光色近傍の波長の光に対する反射率が、白色レジスト層の方が電極材料よりも高くなるため、白色レジスト層の開口部を狭い面積に形成した方が望ましい。
ここで、反射率の波長依存性を、金と、銀と、電極用の金属材料として用いられる銅とで比較する。
金は、赤色近傍の波長の光に対する反射率が高く、緑色近傍の波長の光に対しては75%程度まで反射率が下がり、青色近傍の波長の光に対しては40%以下に下がる。
銀は、可視光線全体に対して高い反射率を有する。
銅は、赤色近傍の波長の光に対する反射率が高く、緑色近傍の波長では反射率が60%程度まで下がり、さらに緑色近傍の波長から青色近傍の波長へと短波長側になるに従い、徐々に反射率が低下していく。青色近傍の波長に対する反射率は55%程度で金よりも高くなる。
また、本発明において、さらに、白色レジスト層又は白色部材の上に、撥水材として例えば透明の撥水性塗料が形成されている構成とすることも可能である。
このように撥水性塗料から成る撥水材を設けることにより、白色レジスト層又は白色部材の撥水性が充分ではない場合でも、撥水性をもたせることができるため、この撥水材によって透明樹脂の形状を制御することが可能になる。
なお、白色レジスト層を形成する基板は、光源装置全体で一体の基板としてもよいが、発光素子を所定の個数ずつ設けた(比較的小型の)基板を、一定の間隔で複数枚配置することによって光源装置を構成してもよい。
また、複数枚の基板を配置する構成において、それぞれの基板内の発光素子をそれぞれ独立して駆動させる構成とすることにより、各基板内の輝度等をそれぞれ最適化することも可能になる。
また、発光素子の配置は特に限定されないが、例えば同一発光色の発光素子を一定間隔に配置すれば、配線・電極の配置や色分布等が、均等になる。
本発明の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図を、図1A及び図1Bに示す。図1Aは断面図、図1Bは平面図である。
この光源装置10は、基板1上に一対の電極2,3が形成され、これらの電極2,3と接続された発光ダイオードのチップ4が、透明樹脂7に封止されて構成されている。
発光ダイオードのチップ4は、一方の電極2上に配置されて、この電極2と電気的に接続されている。また、チップ4と他方の電極3との間は、ワイヤ5によって電気的に接続されている。
透明樹脂7は、上面が球面となったドーム状に形成されている。
本実施の形態の光源装置10においては、特に、基板1上に白色レジスト層6が形成されている。
そして、この白色レジスト層6は、発光ダイオードのチップ4や、ワイヤ5と接続された電極3の端子付近が開口部となっており、開口部以外の部分では電極2,3を覆っている。
開口部は、図1Bに示すように矩形状となっている。開口部の壁面6Aは、チップ4や電極3の端子に近い箇所にある。
さらに、本実施の形態の光源装置10においては、透明樹脂7の周囲に、白色マークインク材8が設けられて、この白色マークインク材8によって透明樹脂7の形状を制御する構成となっている。
この白色マークインク材8は、例えば、シルクスクリーン印刷等の印刷法によって形成することができる。
白色マークインク材8の材料としては、例えば、前述したマーキングインキを使用することができる。
なお、基板1の材料は、特に限定されず、通常のプリント基板等でも構わないが、ガラスエポキシ銅張積層板等のプリプレグ材を用いた白色基板を使用することにより、基板1自体の反射率を向上させることができる。
上述の本実施の形態の光源装置10によれば、基板1上に白色レジスト層6が形成されており、白色レジスト層6がその開口部以外で電極2,3を覆っていることにより、電極2,3が直接透明樹脂7に臨んでいる場合と比較して、基板1側の反射率を高くすることができる。
これにより、透明樹脂7から上方に出射する光を増やして、光の利用効率を高めることができる。
また、本実施の形態の光源装置10によれば、透明樹脂7の周囲に、白色マークインク材8が設けられて、この白色マークインク材8によって透明樹脂7の形状を制御することにより、透明樹脂の形状を制御するために従来用いられていた、白色ではない樹脂等の部材と比較して、部材による光の吸収を少なくして、発光ダイオードから出射した光を多く反射させることができる。
そして、白色マークインク材8は、白色レジスト層6と同等の反射率を有するので、透明樹脂7の周囲の反射率を高めることができる。
本実施の形態の光源装置10によれば、透明樹脂7の外へ効率良く光を出射させることができるため、出射光の輝度を充分に確保することができる。
また、出射光の輝度を充分に確保することができるため、より少ないエネルギーでも従来の構成と同等の輝度を得ることが可能になる。
従って、光源装置10の消費電力の低減等の省エネルギー化や高寿命化を図ることが可能になる。
さらに、例えば発光ダイオードのチップ4の数を減らすことにより、チップ4の占める面積や体積を低減して省スペース化を図ることや、部品コストを低減することも可能になる。
次に、図1に示した光源装置10を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図を図2A及び図2Bに示す。
図2A及び図2Bに示す光源装置11は、特に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲のみにリング状に形成されている。
この場合も、白色マークインク材8によって透明樹脂7の形状を制御することが可能である。
また、透明樹脂7の周囲には白色マークインク材8があるので、部材による光の吸収を少なくして、発光ダイオードから出射した光を多く反射させることができる。
透明樹脂7の周囲以外の部分では、反射率に寄与する白色マークインク材8がなく、白色レジスト層6のみの厚さとなるため、図1に示した光源装置10と比較して、この部分の反射率が若干低くなる。その一方で、白色マークインク材8が形成される領域が透明樹脂7の周囲に限定されることにより、白色マークインク材8に係る材料コストを低減することができる。
その他の構成は、図1に示した光源装置10と同様であるので、重複説明を省略する。
次に、本発明の他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図3に示す。
本実施の形態の光源装置12は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成している。
このように、2層のレジスト層61,62の積層によって白色レジスト層6を形成していることにより、白色レジスト層6を厚く形成することが容易になる。
1層のレジスト層を厚く形成すると、レジスト層の下部まで露光光が届きにくくなるため、レジスト層が硬化しにくくなる。このため、硬化に時間がかかったり、現像残りを生じないようにするために強い露光光を照射する必要が生じたりする。そのため、1層のレジスト層を厚くするのには、限界がある。
これに対して、2層以上のレジスト層61,62の積層によって厚い白色レジスト層6を形成することにより、充分な厚さを形成することができると共に、各レジスト層61,62を速く硬化させることができる。
なお、本実施の形態の光源装置12では、2層のレジスト層61,62の開口部の位置が同一となっているため、開口部の壁面6Aがほぼ一体化している。
その他の構成は、図1に示した光源装置10と同様であるので、重複説明を省略する。
次に、図3に示した光源装置12を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図(断面図)を図4に示す。
図4に示す光源装置13は、図2A及び図2Bに示した光源装置11と同様に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲のみにリング状に形成されている。
その他の構成は、図3に示した光源装置12と同様である。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図5に示す。
本実施の形態の光源装置14は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成し、さらに、白色マークインク材8を2層のインク材81,82の積層により形成している。
2層のインク材81,82は、同一の平面パターンに形成されている。
2層のレジスト層61,62の積層によって白色レジスト層6を形成していることにより、白色レジスト層6を厚く形成することが容易になる。
また、2層のインク材81,82の積層により白色マークインク材8を形成していることにより、白色マークインク材8を厚く形成することができる。
次に、図5に示した光源装置14を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図(断面図)を図6に示す。
図6に示す光源装置15は、図2A及び図2Bに示した光源装置11と同様に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲のみにリング状に形成されている。
その他の構成は、図5に示した光源装置14と同様である。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図7に示す。
本実施の形態の光源装置16は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成しているが、2層のうち上層のレジスト層62は、透明樹脂7の内部のみに形成されている。
なお、発光ダイオードのチップ4の周囲の開口部は、下層のレジスト層61と上層のレジスト層62とで、同一の位置に形成されている。
透明樹脂7の内部においては、2層のレジスト層61,62の積層によって白色レジスト層6を形成していることにより、白色レジスト層6を厚く形成して、白色レジスト層6の反射率を高めることができる。
透明樹脂7の外部においては、上層のレジスト層62が形成されていないことにより、上層のレジスト層62に係る材料コストを低減することができる。
次に、図7に示した光源装置16を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図(断面図)を図8に示す。
図8に示す光源装置17は、図2A及び図2Bに示した光源装置11と同様に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲のみにリング状に形成されている。
その他の構成は、図7に示した光源装置16と同様である。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図9に示す。
本実施の形態の光源装置18は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成しているが、2層のうち上層のレジスト層62は、透明樹脂7の外周付近にも開口部が形成されている。
上層のレジスト層62の透明樹脂7の外周付近の開口部は、図示しないが、透明樹脂7の外周にならってリング状に形成されている。
また、本実施の形態では、白色マークインク材8の内壁8Aが、前述した各実施の形態よりも外側に後退しており、上層のレジスト層62の透明樹脂7の外周付近の開口部よりも内壁8Aが外側に形成されている。これは、白色レジスト層6(61,62)と白色マークインク材8との位置関係が所定の位置からずれて形成されても、白色マークインキ材8が内側にはみ出すことがないようにするためである。
上層のレジスト層62が透明樹脂7の外周付近に開口部を有することにより、白色マークインク材8だけでなく、この開口部によっても透明樹脂7の形状を制御することができる。
次に、図9に示した光源装置18を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図(断面図)を図10に示す。
図10に示す光源装置19は、図2A及び図2Bに示した光源装置11と同様に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲のみにリング状に形成されている。
その他の構成は、図9に示した光源装置18と同様である。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図11に示す。
本実施の形態の光源装置20は、透明樹脂7の内部にも白色マークインク材8を形成している。
透明樹脂7の内部の白色マークインク材8は、図示しないが、透明樹脂7の外周にならってリング状に形成されている。
透明樹脂7の内部にも白色マークインク材8を形成していることにより、反射率の高い白色マークインク材8によって、透明樹脂7の内部の基板1側の反射率をさらに高めることができる。
次に、図11に示した光源装置20を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図(断面図)を図12に示す。
図12に示す光源装置21は、図2A及び図2Bに示した光源装置11と同様に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲にリング状に形成されている。
その他の構成は、図11に示した光源装置20と同様である。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図13に示す。
本実施の形態の光源装置22は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成しているが、この白色レジスト層6を透明樹脂7の外部のみに形成し、その代わりに、透明樹脂7の内部に白色マークインク材8を形成している。
なお、白色マークインク材8は、透明樹脂7の外部には形成されていない。
本実施の形態では、白色レジスト層6の開口部の内壁6Aによって透明樹脂7の形状が制御される点で、前述した各実施の形態とは異なっている。
透明樹脂7の内部に白色マークインク材8を形成していることにより、厚い白色マークインク材8によって、透明樹脂7の内部の基板1側の反射率をさらに高めることができる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図14に示す。
本実施の形態の光源装置23は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成し、この白色レジスト層6を、透明樹脂7の外部と透明樹脂7の内部とにそれぞれ形成して、その間に透明樹脂7の外周に沿うように開口部を設けている。
また、白色マークインク材8は、透明樹脂7の外部の白色レジスト層6上に形成され、白色マークインク材8の内壁8Aが外側に後退しており、白色レジスト層6の透明樹脂7の外周に沿った開口部よりも内壁8Aが外側に形成されている。
透明樹脂7の内部に、2層のレジスト層61,62の積層による白色レジスト層6が形成されていることにより、2層のレジスト層61,62により厚く形成され比較的反射率の高い白色レジスト層6によって、透明樹脂7の内部の基板1側の反射率を高めることができる。
また、本実施の形態では、白色レジスト層6の透明樹脂7の外周に沿った開口部の内壁6Aと、白色マークインク材8の内壁8Aとによって、透明樹脂7の形状が制御される。
次に、図14に示した光源装置23を一部変形した光源装置の形態の要部の概略構成図(断面図)を図15に示す。
図15に示す光源装置24は、図2A及び図2Bに示した光源装置11と同様に、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲にリング状に形成されている。
その他の構成は、図14に示した光源装置23と同様である。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図を、図16A及び図16Bに示す。図16Aは断面図、図16Bは平面図である。
本実施の形態では、赤色Rを含む2色以上の発光色の発光ダイオードを備えて光源装置を構成する。
例えば、赤色R、緑色B、青色Gの3色の発光ダイオードを備えて、光源装置を構成する。そして、それぞれの発光ダイオードのチップ4を、個別に透明樹脂7に封止する。
本実施の形態では、さらに、赤色Rの発光ダイオードのチップ4Rについては、図16A及び図16Bに示すように、透明樹脂7の内部において、白色レジスト層6の開口部が広い面積に形成され、この広い面積の開口部から電極2,3が透明樹脂7に臨んでいる。
一方、緑色Gの発光ダイオードのチップ4(4G)及び青色Bの発光ダイオードのチップ4(4B)においては、図1A及び図1Bに示した構成と同様に、チップ4の近くまで白色レジスト層6で電極2,3を覆う。
電極2,3の金属材料が、赤色近傍の波長の光に対する反射率が高く、白色レジスト層6よりも反射率が高いので、赤色Rの発光ダイオードについては、白色レジスト層6の開口部を広い面積に形成して電極2,3を透明樹脂7に臨ませることにより、基板1側の反射率を高めることができる。
電極2,3の金属材料が、緑色近傍の波長の光や青色近傍の波長の光に対する反射率が低く、白色レジスト層6よりも反射率が低いので、緑色G及び青色Bの発光ダイオードについては、チップ4の近くまで白色レジスト層6で電極2,3を覆うことにより、基板1側の反射率を高めることができる。
なお、緑色Gの発光ダイオードのチップ4(4G)及び青色Bの発光ダイオードのチップ4(4B)については、図11〜図13に示した構成と同様に、透明樹脂7の内部に白色マークインク材8を設けて、白色マークインク材8によって基板1側の反射率を高めるようにしてもよい。
また、この図16A及び図16Bに示した構成を一部変形して、図17に断面図を示すように、白色マークインク材8が透明樹脂7の周囲にリング状に形成された構成としてもよい。
また、この図16A及び図16Bに示した構成を一部変形して、図13に示した構成のように、白色レジスト層6の内壁6Aで透明樹脂7の形状を制御する構成としてもよい。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図18に示す。
本実施の形態の光源装置25は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成し、さらに、発光ダイオードのチップ4近傍における開口部の面積を、上層のレジスト層62が下層のレジスト層61よりも大きくなるように形成している。
発光ダイオードのチップ4近傍における開口部の面積を、上層のレジスト層62が下層のレジスト層61よりも大きくなるように形成したことにより、上層のレジスト層62の内壁6Bが下層のレジスト層61の内壁6Aよりも後退しており、白色レジスト層6(61,62)の断面が階段状になっている。これにより、白色レジスト層6(61,62)が上側に開いた形状となるため、上方へ光を反射させやすくなることから、出射光の利用効率をさらに高めることができる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図19に示す。
本実施の形態の光源装置26は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成し、さらに、発光ダイオードのチップ4近傍における開口部の面積を、上層のレジスト層62が下層のレジスト層61よりも小さくなるように形成している。
発光ダイオードのチップ4近傍における開口部の面積を、上層のレジスト層62が下層のレジスト層61よりも小さくなるように形成したことにより、上層のレジスト層62の縁が下層のレジスト層61の縁に被さるようになって、上層のレジスト層62の内壁6Bの表面側の角が丸くなる。これにより、白色レジスト層6(61,62)が上側に開いた形状となるため、上方へ光を反射させやすくなることから、出射光の利用効率をさらに高めることができる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図20に示す。
本実施の形態の光源装置27は、2層のレジスト層61,62の積層により、白色レジスト層6を形成し、さらに、発光ダイオードのチップ4近傍における開口部の面積を、上層のレジスト層62と下層のレジスト層61とで等しくして、かつ、開口部の位置を、上層のレジスト層62と下層のレジスト層61とで異ならせている。上層のレジスト層62の開口部は、下層のレジスト層61の開口部よりも図中左側にずらして形成されている。
発光ダイオードのチップ4近傍における開口部の面積を、上層のレジスト層62と下層のレジスト層61とで等しくして、かつ、上層のレジスト層62の開口部を、下層のレジスト層61の開口部よりも図中左側にずらして形成したことにより、図中左右方向において、左側では上層のレジスト層62の内壁6Bが下層のレジスト層61の内壁6Aよりも後退しており、右側では上層のレジスト層62の縁が下層のレジスト層61の縁に被さっている。これにより、白色レジスト層6(61,62)が、左右いずれの側でも上側に開いた形状となるため、上方へ光を反射させやすくなることから、出射光の利用効率をさらに高めることができる。さらにまた、上層のレジスト層62と下層のレジスト層61の位置をずらしたことにより、上層のレジスト層62及び下層のレジスト層61がない開口部の面積が低減して、出射光の利用効率をさらに高めることができる。
なお、本実施の形態において、さらに、図20の前後方向においても、上層のレジスト層62の開口部を、下層のレジスト層61の開口部からずらして形成することにより、全体として上側に開いた形状とすることができる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図21に示す。
本実施の形態の光源装置28は、図20に示した光源装置27の構成に対して、下層のレジスト層61の開口部の内壁6A及び上層のレジスト層62の開口部の内壁6Bを、いずれも上側に開いた傾斜面とした構成である。
このようにレジスト層61,62の開口部の内壁6A,6Bを傾斜面とするには、例えば、レジスト層61,62を露光する際に、露光光を斜めに照射すればよい。
また、例えば、露光マスクを、マスクの端部へ向かって薄くなっていく(或いは露光光の透過率が高くなっていく)特殊なマスクとすることが考えられる。
さらにまた、例えば、レジスト層61,62を形成した後に、内壁を削って傾斜面を形成することも考えられる。
さらにまた、レジスト層61,62を印刷工程にて形成した後に硬化前の自重による変形で傾斜面を形成することも可能である。
下層のレジスト層61の開口部の内壁6A及び上層のレジスト層62の開口部の内壁6Bを、いずれも上側に開いた傾斜面としたことにより、図20に示した光源装置27のように階段状の断面とした場合よりも、さらに上方へ光を反射させやすくなることから、出射光の利用効率をさらに高めることができる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図を、図22A及び図22Bに示す。図22Aは断面図を示し、図22Bは平面図を示す。
本実施の形態の光源装置29は、発光ダイオードのチップ4を、チップ4の下に設けたバンプ9によって左右の電極2,3の端子と接続している。
また、白色レジスト層6の上面が、チップ4の下面よりも下方になっている。
さらに、白色レジスト層6の開口部の寸法がチップ4の外形寸法よりも小さくなっており、白色レジスト層6がチップ4の下に入り込んでいる。白色レジスト層6の開口部の内壁6Aが、図22Bに鎖線で示すように、左右方向でも前後方向でも、チップ4より内側に入り込んでいる。
白色レジスト層6の上面が、発光ダイオードのチップ4の下面よりも下方になっていることにより、白色レジスト層6の上面が発光ダイオードの発光層よりも下方にあるため、発光層から出射した光(特に横方向や斜め下方向に出射した光)を白色レジスト層6により上方へ反射させて、反射率を向上させることができる。
また、白色レジスト層6の開口部の寸法がチップ4の外形寸法よりも小さくなっており、白色レジスト層6がチップの下に入り込んでいることにより、発光層から下方に出射した光を上方へ反射させて、さらに反射率を向上させることができる。
本実施の形態は、特に、発光層が素子の下方にあり下方向に出射する光が多い下面発光型の発光ダイオードのチップに好適であるが、上面発光型の発光ダイオードのチップに適用しても反射率を向上させる効果が得られる。
ところで、光源装置の製造時に、発光ダイオードのチップ4を基板1の電極2,3に接続する際には、通常、チップ4の位置を認識するための識別材を、チップ4が配置される箇所の近くに設けている。
一般的には、この識別材として、マークインク材(白色以外の色のもの)が用いられているが、このようなマークインク材を発光ダイオードのチップ4用に使用した場合、マークインク材によって発光ダイオードから出射した光が吸収や散乱される虞がある。
或いはまた、この識別材として発光素子の周囲に用意した電極部材の特異形状を用いることも多いが、赤の発光素子以外に対しては必要以上の電極部材の露出は出射光の利用効率の低下を招く。
そこで、図22に示した光源装置29において、例えば、発光ダイオードのチップ4の下の部分の電極2,3の表面や、透明樹脂7よりも外側の基板1の表面に、識別材を形成する。
識別材を発光ダイオードのチップ4の下の部分の電極2,3の表面に形成した場合には、チップ4を実装した後に、識別材がチップ4に隠れるので、出射光が識別材に当たりにくくなる。
透明樹脂7よりも外側の基板1の表面に形成した場合にも、識別材がチップ4から遠くなるため、出射光が識別材に当たりにくくなる。
また、識別材を発光ダイオードのチップ4の下の部分の電極2,3の表面に形成する場合には、従来と同様のマークインク材等を識別材に用いてもよいが、電極2,3のパターン(角部等)を識別材に利用すると、識別材を形成する工程を設ける必要がなくなるため、工程数を削減して、光源装置の製造コストを低減することが可能になる。
ここで、図22に示した光源装置29において、電極2,3のパターン(角部等)を識別材に利用する場合を、図23を参照して説明する。図23は、光源装置29を製造する際の途中の状態、具体的にはチップ4を実装する前の状態の拡大平面図である。
右の電極3は、バンプ9の下まで左側に延びて形成されているが、この電極3の左手前や左奥にある角部40を、識別材として利用することが可能である。
電極3は、色又は反射率が基板1とは異なるので、カメラ等で容易に電極3の角部40を認識することができる。
また、識別材として、左の電極2の角部を利用することも可能である。
なお、電極2,3の角部等を識別材として利用するためには、その角部が、白色レジスト層6の開口部(内壁6A)よりも内側にあって、白色レジスト層6に隠れていないことが望ましい。
なお、図18〜図22に示した各形態の光源装置25,26,27,28,29に対しても、それぞれ、図2A及び図2Bと同様に、白色マークインク材8を透明樹脂7の周囲のみに形成した構成に変形してもよい。
また、図1〜図21に示した各形態の光源装置の構成を変形して、ワイヤ5を使用せずに、左右の電極2,3にバンプ等により接続しても構わない。この場合、ワイヤ5を使用しないことにより、左右がほぼ対称な構造となるため、左右の電極2,3及び白色レジスト層6の開口部の内壁の位置が、図1〜図21とは若干変わることになる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図24に示す。
本実施の形態の光源装置30は、透明樹脂7の周囲にリング状に形成した白色マークインク材8の上に、撥水材41が形成されている。
撥水材41は、白色マークインク材8だけでは撥水性が充分ではない場合に、撥水性をもたせて透明樹脂7の形状の制御を良好に行うために設けているものである。
撥水材41の材料としては、紫外線や熱に対して黄変することがなく、かつ下地の白色マークインク材8の反射率を活かすために透明であり、さらに粘性が比較的低い撥水性塗料が適している。具体的には、例えば、シリコーン樹脂等の撥水剤を撥水材41に使用することができる。
次に、本発明のさらに他の実施の形態として、光源装置の要部の概略構成図(断面図)を、図25に示す。
本実施の形態の光源装置31は、透明樹脂7の周囲にリング状に形成した白色マークインク材8の外側に、撥水材41が形成されている。
この場合は、撥水材41が白色マークインク材8の外側に形成されているため、透明樹脂7が撥水材41の内側まで広がっている。
その他の構成は、図24に示した光源装置30と同様である。
図1〜25に示した各実施の形態の光源装置は、照明用、プロジェクタ光源、カラー液晶表示装置のバックライト装置、等の用途に用いることが可能である。
例えば、これら各実施の形態の光源装置をバックライト装置に適用して、透過型のカラー液晶表示パネルと、このカラー液晶表示パネルの背面側に設けられたバックライト装置とから、カラー液晶表示装置を構成することができる。
カラー液晶表示装置用のバックライト装置に適用する場合には、赤色Rの発光ダイオードと緑色Gの発光ダイオードと青色Bの発光ダイオードとをそれぞれ透明樹脂7に封止して、これら3色R,G,Bの発光ダイオードを、1個ずつ或いは所定の個数でまとめて所定の配置(例えば三角形状に並べたデルタ配置等)とした発光ダイオード群を構成する。そして、この発光ダイオード群を例えばマトリックス状に配置することにより、バックライト装置を構成する。
このようなカラー液晶表示装置の一形態の概略構成図(分解斜視図)を図26に示す。
図26に示すカラー液晶表示装置100は、透過型のカラー液晶表示パネル110と、このカラー液晶表示パネル110の背面側に設けられたバックライトユニット140とから成る。
透過型のカラー液晶表示パネル110は、ガラス等で構成された2枚の透明な基板(TFT基板111、対向電極基板112)を互いに対向配置させ、その間隙に、例えば、ツイステッドネマチック(TN)液晶を封入した液晶層113を設けた構成となっている。TFT基板111には、マトリクス状に配置されたスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)116と、画素電極117とが形成されている。
薄膜トランジスタ116は、走査線115により、順次選択されると共に、信号線114から供給される映像信号を、対応する画素電極117に書き込む。
対向電極基板112は、その内表面に、対向電極118及びカラーフィルター119が形成されている。
カラーフィルター119は、図示しないが、各画素に対応したセグメントに分割されている。例えば、3原色である赤色フィルター、緑色フィルター、青色フィルターの3つのセグメントに分割されている。
このカラー液晶表示装置100では、このような構成の透過型のカラー液晶表示パネル110を2枚の偏光板131,132で挟み、バックライトユニット140により背面側から白色光を照射した状態で、アクティブマトリクス方式で駆動することによって、所望のフルカラー映像を表示させることができる。
バックライトユニット140は、カラー液晶表示パネル110を背面側から照明するものである。図26に示すように、バックライトユニット140は、光源を備え、光源から出射された光を混色した白色光を光照射面120aから面発光するバックライト装置120と、このバックライト装置120の光出射面120a上に積層された拡散板141とから構成されている。
拡散板141は、光出射面120aから出射された白色光を拡散させることにより、面発光における輝度の均一化を行うものである。
そして、バックライト装置120は、3色R,G,Bの発光ダイオードから成る発光ダイオード群が、図示しないが、マトリックス配置されて構成される。
これにより、各発光ダイオード群において、効率良く光が出射されるので、カラー液晶表示パネル110に表示される画像の輝度を充分に確保することができる。
また、画像の輝度を充分に確保することができるため、より少ないエネルギーでも従来の構成と同等の輝度で画像を表示することが可能になる。
なお、上述の各実施の形態では、発光素子として、発光ダイオード(LED)を用いたが、本発明では、その他の発光素子を用いて光源装置を構成してもよい。例えば、半導体レーザ等を発光素子として用いることも可能である。
(実施例)
続いて、実際に光源装置を作製して、反射分光分布の測定を行った。
実施例として、基板1及び電極2,3上に白色レジスト層6を形成し、白色レジスト層6の厚さを、40μm、30μm、22.5μmと変えて、それぞれ試料を作製した。
また、比較例として、白色レジスト層6を形成していない試料を作製した。
これら各試料について、電極(配線)2,3上における反射分光分布を測定した。比較例の試料では、電極(配線)2,3外上における反射分光分布も測定した。
測定結果を図27に示す。また、図27には、参考として、配線材料に使用されるCuの反射分光についても示している。
図27より、電極(配線)2,3上に白色レジスト層6を形成した各実施例は、ほぼ同様の傾向の反射分光分布となっており、可視光線の広い波長範囲で高い反射率が得られている。また、白色レジスト層6の厚さを22.5μm,30μm,40μmと厚くしていくに従い、反射率が少しずつ増大していることがわかる。なお、厚さがある程度に達すると、反射率が飽和すると考えられる。
一方、比較例は、電極(配線)2,3外上では波長依存性が小さく、60〜65%の反射率となっている。電極(配線)2,3上では、短波長側での反射率が53%程度と低く、波長が長くなるに従い反射率が徐々に高くなっており、配線材料に使われるCuの反射分光とほぼ同様の傾向を示している。
即ち、電極(配線)2,3上に白色レジスト層6を形成した、各実施例の構成とすることにより、可視光線の広い波長範囲で高い反射率が得られ、光の取り出し効率を高めることができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
A、B 本発明の光源装置の実施の形態の要部の概略構成図である。 A、B 図1の形態を変形した形態の要部の概略構成図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 図3の形態を変形した形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 図5の形態を変形した形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 図7の形態を変形した形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 図9の形態を変形した形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 図11の形態を変形した形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 図14の形態を変形した形態の要部の断面図である。 A、B 本発明の光源装置の実施の形態の要部の概略構成図である。 図16の形態を変形した形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 A、B 本発明の光源装置の実施の形態の要部の概略構成図である。 図22の光源装置を製造する際の途中の状態の拡大平面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 本発明の光源装置の実施の形態の要部の断面図である。 光源装置をバックライト光源として備えたカラー液晶表示装置の一形態の概略構成図(分解斜視図)である。 光源装置の実施例及び比較例の反射分光分布を示す図である。
符号の説明
1 基板、2,3 電極、4 (発光ダイオードの)チップ、5 ワイヤ、6 白色レジスト層、7 透明樹脂、8,81,82 白色マークインク材、9 バンプ、10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23,24,25,26,27,28,29,30,31 光源装置、41 撥水材、61,62 レジスト層、100 カラー液晶表示装置

Claims (11)

  1. 少なくとも1対の電極を有する基板と、1つ以上の発光素子と、前記発光素子を封止する透明樹脂とから成り、
    前記基板上に白色レジスト層が形成され、
    前記白色レジスト層は、前記電極の一部を覆って形成されていると共に、少なくとも前記発光素子及びその近傍、並びに前記電極の端子上において、開口部を有し、
    前記透明樹脂の周囲の前記白色レジスト層上に、前記透明樹脂の形状を制御する白色又は透明の部材が形成され、
    前記白色レジスト層の上面の高さが、前記発光素子の発光層より低く、
    前記白色レジスト層の前記発光素子近傍の前記開口部の面積が、前記発光素子の面積より小さく、前記白色レジスト層が、前記発光素子の下に入り込んでいる
    ことを特徴とする光源装置。
  2. 前記白色又は透明の部材が、白色の印刷インクからなることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記白色又は透明の部材が、撥水性を有することを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  4. 前記白色レジスト層の上、又は前記白色又は透明の部材の上に、撥水性塗料が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  5. 前記白色レジスト層の前記開口部は、上側が開いた傾斜面となっていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  6. 前記白色レジスト層が、2層のレジスト層の積層により形成され、前記2層のレジスト層のうち、上層の前記発光素子近傍における開口の面積が、下層の前記発光素子近傍における開口の面積より大きく、前記下層は、前記発光素子近傍の前記開口部が、上側が開いた傾斜面となっていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  7. 前記白色レジスト層が、2層のレジスト層の積層により形成され、前記2層のレジスト層のうち、上層の前記発光素子近傍における開口の面積が、下層の前記発光素子近傍における開口の面積より小さく、前記上層は、前記発光素子近傍の前記開口部が、上側が開いた傾斜面となっていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  8. 前記白色レジスト層が、2層のレジスト層の積層により形成され、前記2層のレジスト層のうち、上層の前記発光素子近傍における開口の面積と、下層の前記発光素子近傍における開口の面積とがほぼ等しく、開口の位置が前記上層と前記下層とで異なっており、前記上層及び前記下層は、いずれも前記発光素子近傍の前記開口部が、上側が開いた傾斜面となっていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  9. 前記下層の上面の高さが、前記発光素子の発光層よりも低く、前記下層の前記発光素子近傍における前記開口部の面積が、前記発光素子の面積よりも小さく、前記下層が、前記発光素子の下に入り込んでいることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  10. 前記基板の少なくとも電極側の面が白色であることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  11. 画像を表示する表示部と、
    前記表示部を背面側から照明する光源装置とを備えて成り、
    前記光源装置は、少なくとも1対の電極を有する基板と、1つ以上の発光素子と、前記発光素子を封止する透明樹脂とから成り、前記基板上に白色レジスト層が形成され、前記白色レジスト層は、前記電極の一部を覆って形成されていると共に、少なくとも前記発光素子及びその近傍、並びに前記電極の端子上において、開口部を有し、前記透明樹脂の周囲の前記白色レジスト層上に、前記透明樹脂の形状を制御する、白色又は透明の部材が形成され、前記白色レジスト層の上面の高さが前記発光素子の発光層より低く、前記白色レジスト層の前記発光素子近傍の前記開口部の面積が、前記発光素子の面積より小さく、前記白色レジスト層が、前記発光素子の下に入り込んでいる
    ことを特徴とする表示装置。
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