JP4104409B2 - Servo mechanism - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーボ機構に関する。例えば、モータ等によって駆動される低剛性負荷を駆動制御するサーボ機構に関する。
【0002】
【背景技術】
モータによって駆動される駆動体である負荷の位置および駆動速度を制御するサーボ機構において、モータとの連結に低剛性部分を有しモータによって駆動した場合に生じる変位、速度、加速度が振動的な応答を示す低剛性負荷を駆動制御するものがある。
このようなサーボ機構において、低剛性負荷に生じる振動を抑制し、かつ、摩擦や機構の非線形性に起因する外乱を抑制するサーボ機構が知られている(例えば、非特許文献1、特許文献1)。
【0003】
図8に、従来の低剛性負荷の駆動制御を行うサーボ機構100を示す。
このサーボ機構100は、モータ2と、このモータ2により駆動され低剛性部を有する低剛性負荷3を有している。モータ2と低剛性負荷3との間には、モータ2の駆動速度を検出するモータ速度検出器4が設けられている。低剛性負荷3の駆動速度は、負荷速度検出器5で検出され、負荷速度の積分量(積分要素9)である負荷変位P0は、位置検出器10で検出され位置比較器11に出力される。位置比較器11は、外部から設定入力される指令位置Pcと負荷変位P0とを比較して、応答時定数の主要値を定めるシステムゲイン設定要素12に出力する。システムゲイン設定要素12は、低剛性負荷3の指令速度Vrを速度比較器15に出力する。
負荷速度検出器5には第1結合要素161が接続され、また、モータ速度検出器4には第2結合要素162が接続されている。第1結合要素161および第2結合要素162の伝達関数の相対次数はゼロに設定されている。第1結合要素161と第2結合要素162とからの出力は、合成器163で合成されたのち速度比較器15に出力される。速度比較器15は、システムゲイン設定要素12からの指令速度Vrと合成器163からの出力値とを比較し、この差を速度特性補償要素164に出力する。速度特性補償要素164からはモータ2の指令速度が出力され、モータ2に入力される。
このような構成において、位置比較器11に設定入力される指令位置Pcに応じてモータ2により低剛性負荷3の変位P0がフィードバック制御される。
ここで、位置比較器11から、モータ2、低剛性負荷3等を経て位置検出器10の出力が位置比較器11にフィードバックされるループにより位置制御ループが構成されている。また、速度比較器15から、モータ2、低剛性負荷3等を経て合成器163の出力が速度比較器15にフィードバックされるループにより速度制御ループが構成されている。
【0004】
このような構成において、制御対象である低剛性負荷3の特性を伝達関数で表すときの相対次数は、一般に−2から負に大きく、例えば、−2、−3、−4となる。このとき、補償要素の相対次数が負に大きく、例えば−1、−2、−3となると制御系の安定性を損なうことになる。
すなわち、振動を抑制するための補償要素としては伝達関数の相対次数がゼロであることが望ましく、第1結合要素161および第2結合要素162の特性の相対次数をゼロに設定する。するとこのとき、速度特性補償要素164のゲイン定数Kνを十分高く設定することができる。さらに、ゲイン定数Kνを大きく設定することにより、速度制御ループの支配特性を第1補償要素161および第2補償要素162の特性で決まる特性とすることができる。
つまり、速度制御ループの支配特性1/Gnは、第1結合要素161、第2結合要素162および負荷3の特性によって決定でき、
Gn=α+βGf
と表すとき、ゲイン定数Kνが大きければ、指令速度Vrと負荷速度V0の比V0/Vrは、
V0/Vr→1/Gn (Kν→∞) (式1)
とすることができる。
このとき、速度制御ループの支配特性1/Gnを非振動的な値として設定することにより、指令速度Vrに対する負荷速度V0の伝達特性を非振動的な特性とすることができる。
また、第2結合要素の伝達関数は、実現したいV0/Vrの伝達特性を1/Gnとするとき、
1/β=α+βGf (式2)
により決定することができる。
【0005】
【非特許文献1】
計測制御学会論文集、Vol.27,No.5,562/568(1991)
【特許文献1】
特許公報 第2707149号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成は、モータ2と低剛性負荷3との慣性比が比較的小さい場合には、ゲイン定数Kνを十分に上げることができるので有効である。ゲイン定数Kνを十分に上げることができれば、(式1)により速度制御ループを非振動的に設計し、また、第2補償要素162の特性βを(式2)で決定することができるからである。さらに、ゲイン定数Kνを上げることにより、外乱の影響も低減することができる。
【0007】
しかしながら、モータ2と低剛性負荷3との慣性比が大きな場合には、速度制御ループの速度特性補償要素164のゲイン定数Kνを大きく設定することができない。モータ2と低剛性負荷3との慣性比が大きい場合にゲインを大きくすると、制御系の不安定性が増してしまうからである。ゲイン定数Kνを大きくできないと、(式1)の近似式を利用できないために、V0/Vrを1/Gnに一致させることが困難となるという問題が生じる。この場合には、補償要素である第2結合要素162の特性βの設計を(式2)によって決定することができなくなるため、βを試行錯誤的に求めなければならなくなるという問題がある。さらに、ゲイン定数を大きくできないために、外乱の影響を低減することができないという問題が生じる。
また、従来の構成は、低剛性負荷3に振動モードが1つの場合について適用できるものであるが、低剛性負荷3の振動モードが2つ、3つなど複数である場合には、適用できないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、従来の問題を解消し、単一または複数の振動モードを有する低剛性負荷の振動的挙動と外乱の影響を抑制し、低剛性負荷の移動と位置決めを精密に、かつ、速やかに行うことができるサーボ機構を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のサーボ機構は、モータおよび前記モータの駆動速度を検出するモータ速度検出手段を有するモータ速度制御ループと、前記モータによって駆動される低剛性負荷の負荷速度を検出する負荷速度検出手段を有する負荷速度制御ループと、前記低剛性負荷の位置を検出する位置検出手段を有する位置制御ループとを具備し、前記負荷速度制御ループは、当該負荷速度制御ループの特性を前向き補償する制御特性補償要素を備え、前記制御特性補償要素の特性1/βは、前記低剛性負荷の伝達特性を1/Gf、前記負荷速度制御ループの支配特性を非振動的な特性として1/Gnと表し、GnおよびGfの次数を等しく設定したときに、1/β=Gf/(Gn−1)で表されることを特徴とする。
請求項2に記載のサーボ機構は、モータおよび前記モータの駆動速度を検出するモータ速度検出手段を有するモータ速度制御ループと、前記モータによって駆動される低剛性負荷の負荷速度を検出する負荷速度検出手段を有する負荷速度制御ループと、前記低剛性負荷の位置を検出する位置検出手段を有する位置制御ループとを具備し、前記負荷速度制御ループは、当該負荷速度制御ループの特性を前向き補償する制御特性補償要素を備え、前記制御特性補償要素の特性1/βは、前記低剛性負荷の伝達特性の近似特性を1/G m 、前記負荷速度制御ループの支配特性を非振動的な特性として1/G n と表し、G n およびG m の次数を等しく設定したときに、1/β=G m /(G n −1)で表されることを特徴とする。
【0010】
このような構成によれば、モータ速度制御ループと、位置制御ループと、負荷速度制御ループが独立したループとなる。このとき、各ループにおいて、各ループの特性を補償する補償要素をそれぞれ独立に設けることが可能となる。例えば、モータ速度制御ループと負荷速度制御ループとのそれぞれにモータの特性補償器と負荷速度の補償要素を設けることにより、モータと低剛性負荷の慣性比に依存しないで安定な制御系を設計することができる。特に、負荷速度制御ループを設けたことにより、負荷特性に対する補償器を独立に設けることができる。そこで、負荷速度制御ループに負荷速度の振動モードに対応して相対次数をゼロとする制御特性補償要素を設けると、負荷速度制御ループの一巡伝達特性の相対次数を低減し、低剛性負荷の負荷速度を応答が速く非振動的な特性とすることができる。
また、各ループにおいてゲインを大きく設定すれば、各ループに入る外乱の影響を低減することができ、特に、負荷速度制御ループを独立に設けたことにより、負荷外乱を従来よりも抑えることができる。
【0013】
このような構成において、制御特性補償要素の特性1/βを上記の式によって決定すると1/βの相対次数がゼロとなる。このとき、負荷速度制御ループの支配特性を非振動的な特性として設定した1/Gnにすることができる。例えば、負荷速度制御ループの特性を1次または2次の非振動特性として設定した1/Gnで表される特性に設計することができる。すると、負荷速度制御ループの応答を非振動的とし、低剛性負荷を安定に制御することができる。
【0014】
ここで、相対次数とは、制御系の特性を表す伝達関数において、(分子のsの多項式の次数)−(分母のsの多項式の次数)を意味する。この相対次数が負に大きくなって、特に、−3以上(−3、−4、…)となると、制御不能(発振状態)になってしまう。そして、低剛性負荷の相対次数は、一般に−2、−3、−4・・・であるため、補償要素自体の相対次数が−1、−2、−3、・・・と大きいと、応答が振動的となってしまう。
【0015】
そこで、実験的あるいは解析的に求められる低剛性負荷の伝達特性1/Gfに対して、実現したい負荷速度制御ループの特性(ノミナル特性)1/Gnの次数を1/Gfと等しく設定し、
1/β=Gf/(Gn−1)
により、制御特性補償要素の特性1/βを決定する。すると、1/βの相対次数がゼロになる。このとき、負荷速度制御ループの伝達特性をある程度自由に設定することが可能となり、例えば、1次または2次の特性で表される非振動的な1/Gnにすることができる。すなわち、負荷速度制御ループの応答を非振動的とし、低剛性負荷を安定に制御することができる。
【0016】
ここで、低剛性負荷の伝達特性1/Gfを求めるにあたり、低剛性負荷の伝達特性を定める固有角周波数や、減衰係数等のパラメータが変動したり、正確に把握できない場合がある。そこで、低剛性負荷の固有角周波数や減衰係数等のパラメータ変動の範囲を見積もって、低剛性負荷の各振動モードに対応する固有角周波数よりも低い固有角周波数で固定された伝達特性1/Gmを設定する。この1/Gmに対して
1/β=Gm/(Gn−1)
により、制御特性補償要素の特性1/βを設定する。すると、低剛性負荷の伝達特性が一意に決定されない場合であっても、負荷速度制御ループの応答を非振動的とし、低剛性負荷を安定に制御することができる。
【0017】
請求項4に記載のサーボ機構は、請求項3に記載のサーボ機構において、前記低剛性負荷の伝達特性の近似特性を1/Gm、前記低剛性負荷の伝達特性を1/Gfと表すとき、Gmの次数はGfの次数以下であることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載のサーボ機構は、請求項1ないし4のいずれかに記載のサーボ機構において、前記制御特性補償要素の特性1/βにゲインKαを加味してKα/βとし、前記低剛性負荷の伝達特性における高次の振動モードに対するゲイン余有を調整することを特徴とする。
【0019】
低剛性負荷1/Gfの構造が複雑化すると、1/Gfの高次の振動モードを正確に把握することは困難になる。このような場合、高次の振動モードの共振、反共振の周波数は高い値となるが、この周波数帯においては、1/Gfのゲイン特性は通常1よりも小さくなる。そこで、1/Gmおよび1/Gnの次数を1/Gfの次数より低く設定して高次の振動モードは考慮しなくても、低剛性負荷の高次の振動モードが顕在化することは回避できる。1/Gm、1/Gnの次数を1/Gfの次数よりも低く設定することにより、制御の計算の負担を軽減することができる。すると、制御周期を短縮することができ、制御のリアルタイム性能を向上させることができる。
【0020】
1/Gnの高次の振動モードを考慮しない場合に、高次の振動モードが顕在化して振動的な応答が現れる場合がある。この場合、例えば、制御特性補償要素1/βにゲインKαを加味してこのゲインKαを調整することにより、低剛性負荷を非振動的に制御することができる。例えば、ゲインを小さくすることにより、高次の振動モードによる振動的な応答の影響を小さくすることができる。
ゲインを調整する一方、1/βの値には変更を加えないので、負荷速度制御ループのノミナル特性1/Gnを実現するように設定した制御特性補償要素の特性を維持したままで、さらに高次の振動モードの影響に対応することができる。
【0021】
請求項6に記載のサーボ機構は、請求項1ないし5のいずれかに記載のサーボ機構において、前記低剛性負荷は、固定された基台上を移動自在に設けられ前記モータにて駆動される負荷本体と、前記負荷本体に連結され制御対象部を有する付属部とを備えて構成され、前記制御対象部の移動速度を検出する負荷速度検出手段が設けられ、前記負荷速度検出手段は、前記基台側に設けられ前記負荷本体の移動方向に検出要素を有するスケールと、前記負荷本体に設けられ前記スケールに対する単位時間当たりの移動量を検出する検出ヘッドと、前記制御対象部に設けられ前記制御対象部の加速度を検出する加速度検出手段とを備えて構成されていることを特徴とする。
【0022】
このような構成によれば、モータの駆動によって負荷本体が基台上を駆動される。すると、負荷本体とともに付属部も移動される。このとき、負荷本体の単位時間の移動速度は、基台側のスケールに対する単位時間あたりの移動量を負荷本体側の検出ヘッドで検出される。さらに、制御対象部に発生する加速度は加速度検出手段にて検出される。加速度検出手段で検出された加速度情報から積分処理により制御対象部に生じる速度情報を算出して、検出ヘッドで検出された負荷本体の移動速度に加味することにより、制御対象部の精密な移動速度、つまり制御対象である負荷速度を検出することができる。例えば、付属部が低剛性であると付属部が振動的な振る舞いをするため制御対象部の移動速度は負荷本体の移動速度とは一致しないことになる。しかし、本発明によれば、制御対象部に加速度検出手段を設けて、制御対象部に生じる加速度から得られる制御対象部の移動速度を加味するので、制御対象部の移動速度(負荷速度)を精密に知ることができる。負荷速度を精密に検出して、この検出値をもとにフィードバック制御を行うことにより、負荷、特に制御対象部を精密に駆動制御することができる。
【0023】
請求項7に記載のサーボ機構は、請求項1ないし5のいずれかに記載のサーボ機構において、前記低剛性負荷は、リニアモータの移動要素で構成される負荷本体と、前記負荷本体に連結され制御対象部を有する付属部とを備えて構成され、前記制御対象部の移動速度を検出する負荷速度検出手段が設けられ、前記負荷速度検出手段は、前記リニアモータの固定要素側に設けられ前記負荷本体の移動方向に検出要素を有するスケールと、前記負荷本体に設けられ前記スケールに対する単位時間当たりの移動量を検出する検出ヘッドと、前記検出ヘッドと前記制御対象部との間に設けられ前記制御対象部の基準位置からのずれ量を検出するずれ量検出手段とを備えて構成されていることを特徴とする。
【0024】
このような構成によれば、リニアモータのモータ推力によって負荷本体がリニアモータの固定要素に対して駆動される。すると、負荷本体とともに付属部も移動される。このとき、負荷本体の単位時間の移動速度は、固定要素側のスケールに対する単位時間あたりの移動量を負荷本体側の検出ヘッドで検出される。負荷本体が移動されるとき、負荷本体および付属部の剛性に応じて弾性変形が生じ、この弾性変形により制御対象部が基準位置からずれる。このずれ量をずれ量検出手段により検出する。ずれ量検出手段としては、例えば、検出ヘッドと制御対象部との間に設けられる歪ゲージなどが利用できる。
ずれ量検出手段によって検出されたずれ量を微分処理して制御対象部に生じる速度情報を算出し、検出ヘッドで検出された負荷本体の移動速度に加味することにより、制御対象部の精密な移動速度、つまり制御対象である負荷速度を検出することができる。例えば、付属部が低剛性であると付属部が振動的な振る舞いをするため制御対象部の移動速度は負荷本体の移動速度とは一致しないことになる。しかし、本発明によれば、制御対象部に加速度検出手段を設けて、制御対象部に生じる加速度から得られる制御対象部の移動速度を加味するので、制御対象部の移動速度(負荷速度)を精密に知ることができる。
負荷速度を精密に検出して、この検出値をもとにフィードバック制御を行うことにより、負荷、特に制御対象部を精密に駆動制御することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明のサーボ機構の一実施形態を示すブロック図を示す。
このサーボ機構1は、モータ2と、このモータ2により駆動され低剛性部を有する駆動体としての負荷3を有している。モータ2の伝達特性を1/Grで表し、負荷3の伝達特性を1/Gfで表す。モータ2と負荷3との間には、モータ2の駆動速度を検出するモータ速度検出手段としてのモータ速度検出器4が設けられている。また、負荷3には負荷3の駆動速度を検出する負荷速度検出手段5が設けられている。
【0026】
図2に、モータ2、モータ速度検出器4、負荷3および負荷速度検出手段5のモデルを示す。
モータ2は、ドライブアンプ21を有し、ドライブアンプ21によって増幅された電流の指令値に応じて回転する回転子22を備えたコイルモータである。モータ2の回転子22には、回転子22の回転速度を検出するモータ速度検出器4が直結されている。モータ速度検出器4で検出されたモータ駆動速度はモータ速度比較器6に出力される(図1参照)。
モータ2の駆動力は、駆動力伝達部7により負荷3に伝達される。駆動力伝達部7は、モータ2の回転子22にモータ速度検出器4を介して直結された駆動軸71と、駆動軸71の回転を直線運動に変換する回転直動変換機構72により移動される移動部材74と、移動部材74と負荷3とを連結する連結部75とを備える。駆動軸71の途中には、例えばばねのような低剛性部分761が存在する。連結部75は、例えば、ばねやダッシュポットのような低剛性部分762を有している。
【0027】
負荷3は、固定された基台であるテーブル31上を一方向に摺動自在に設けられ駆動力伝達部7により伝達されたモータ2の駆動力によりテーブル31上を図2中紙面平行方向に駆動する負荷本体32と、負荷本体32に連結され先端に制御対象部34を有する付属部33とを備えて構成されている。付属部33の先端には、例えば、被測定物の表面に沿って移動される制御対象としての測定子341などが設けられ、この負荷3と負荷3を駆動制御するサーボ機構1により測定機が構成されている。
負荷3には、負荷3の移動速度を検出する負荷速度検出手段5が設けられる。この負荷速度検出手段5は、テーブル31側に設けられ負荷本体32の移動方向に検出要素を有するスケール51と、負荷本体32に設けられスケール51に対する単位時間当たりの移動量を検出する検出ヘッド52と、制御対象部34に設けられ制御対象部34の加速度を検出する加速度検出手段としての加速度検出器53とを備えて構成されている。
【0028】
スケール51と検出ヘッド52とは、例えば、光電式、静電容量式あるいは磁気式のリニアエンコーダを構成するものであり、テーブル31に対する負荷本体32の単位時間あたりの移動量、すなわち駆動速度を検出する。加速度検出器53は、制御対象部34に発生する加速度を検出する。加速度検出器53で検出された制御対象部34の加速度情報は、積分処理されて速度情報に変換された後、検出ヘッド52で検出された負荷本体32の駆動速度に加味される。すると、制御対象部34の正確な駆動速度、つまり負荷速度V0が算出される。
【0029】
負荷速度検出手段5で検出された負荷速度V0の情報は分岐され、一方は負荷速度比較器8に出力され、他方は負荷速度の積分量(積分要素9)である負荷変位情報P0として位置検出器10に出力される。位置検出器10は、負荷変位情報P0を外部のモニタやプリンタ等の出力手段に出力する一方、負荷変位情報P0を位置比較器11に出力する。
【0030】
位置比較器11は、外部から設定入力され負荷3の位置を指令する指令位置情報Pcと位置検出器10からの負荷変位情報P0とを比較する。位置比較器11は、この比較結果を応答時定数の主要値を定めるシステムゲイン設定要素12(伝達特性Ks)に出力する。システムゲイン設定要素12の伝達特性Ksは、指令位置Pcから負荷の位置P0までの応答の時定数を定めるパラメータであり、負荷3の位置P0が指令位置Pcに対してオーバーシュートしないように設定される。
システムゲイン設定要素は、負荷3の指令速度Vrを負荷速度比較器8に出力する。
【0031】
負荷速度比較器8は、システムゲイン設定要素12からの指令速度Vrと負荷速度検出手段5からの出力される負荷速度情報V0とを比較し、この差を制御特性補償要素としての負荷速度特性補償要素13(伝達特性1/β)に出力する。負荷速度特性補償要素13からはモータ2の指令速度Vmrが出力され、モータ速度比較器6に入力される。
【0032】
モータ速度比較器6は、負荷速度特性補償要素13からのモータ指令速度Vmrと、モータ速度検出器4からのモータ速度Vmとを比較して、この差をモータ速度特性補償要素14(伝達特性KνGν)に出力する。モータ速度特性補償要素14からの出力は、モータ2に指令電流値として入力される。
また、負荷3と負荷速度検出手段5との間には、摩擦および機構の非線形性に起因する外乱Tdが加わる。
【0033】
このような構成において、位置比較器11、システムゲイン設定要素12から位置検出器10に至り、再び位置比較器11に戻るループにより位置制御ループR1が構成される。
負荷速度比較器8、負荷速度特性補償要素13から負荷速度検出手段5に至り、再び負荷速度比較器8に至るループにより負荷速度制御ループR2が構成される。
モータ速度比較器6、モータ速度特性補償要素14からモータ速度検出器4に至り、再びモータ速度比較器6に至るループによりモータ速度制御ループR3が構成される。
【0034】
このような構成において、負荷3の低剛性に起因する振動的応答を低減する負荷速度特性補償要素13の伝達特性1/β、および、モータ速度特性補償要素14の伝達特性KνGνの設定について説明する。
【0035】
まず、モータ速度特性補償要素14の伝達特性KνGνの設定について説明する。
背景技術で説明した図8のブロック図から等価変換して、第1結合要素161と第2結合要素162とを分離する(図3参照)。さらに、第2結合要素162および第1結合要素161をフィードバック要素から前向き補償要素へ変換すると(図4、図5参照)、図5に示されるブロック図を得る。ここで、第1結合要素161の特性αを1に設定すると図6に示すブロック図を得る。
【0036】
図6のブロック図では、一見すると、モータ速度制御ループ、負荷速度制御ループ、位置制御ループが独立に制御されているように見えるが、モータ速度制御ループと負荷速度制御ループとに同じ伝達関数βが現れていることが問題である。
さらに、負荷速度制御ループとモータ速度制御ループとで伝達関数βは逆数の関係である。よって、モータ速度制御ループにおいてモータ2の特性補償を行うように伝達関数βを設定すると負荷3の特性補償を行うことができず、また、負荷速度制御ループにおいて負荷3の特性補償を行うように伝達関数βを設定すると、モータ2の特性補償を行うことができない。つまり、従来(図8)の状態では、モータ2と負荷3との両方を特性補償することができないことが分かる。
【0037】
ここで、モータ速度制御ループにおいて、モータ2の特性補償をする補償器141は、負荷3の特性を直接補償するわけではない。よって、モータ速度制御ループにおいてモータ2の補償器164は伝達関数βを含む必要がなく、単にゲイン定数Kνを含むKνGνとしてもよい。すると、本実施形態の図1のブロック図を得る。
【0038】
このような構成によれば、位置制御ループR1と、負荷速度制御ループR2と、モータ速度制御ループR3とが完全に独立したループとなる。よって、各ループにおいて、各ループの特性を補償する補償要素をそれぞれ独立に設けることが可能となる。特に、負荷速度制御ループR2が独立したものとなるので、負荷特性に対する補償器として負荷速度特性補償要素13を独立に設けることができる。
【0039】
次に、負荷3の振動特性を抑制する負荷速度特性補償要素13の特性1/βの設定について説明する。
まず、制御対象である負荷3の特性1/Gfを実験的または解析的に求める。sをラプラス演算子、ωfを負荷の振動の固有角周波数、ζfを減衰係数、hを振動モードの数とするとき、負荷3の特性は、
【0040】
【数1】
【0041】
で表される。ただし、0<ζfk<1、hは振動モードの数である。
【0042】
この負荷3の特性1/Gfに対して、負荷速度制御ループR2の実現したい支配特性(ノミナル特性)を1/Gnと表すとき、1/Gnの相対次数を1/Gfと等しく、かつ、1次または2次で表されるような非振動的な特性に設定する。このようなノミナル特性1/Gnを多項式で表すと、
【0043】
【数2】
【0044】
で表される。ただし、1≦ζnp、hは振動モードの数である。ここで、ωnpはωfkよりも大きく設定し、例えば、ωfkの2倍程度に設定される。また、ζnpは1に近似した値に設定することが例示される。
【0045】
ここで、負荷速度特性補償要素13の伝達特性1/βを
1/β=Gf/(Gn−1)
と設定する。すると、負荷速度特性補償要素13の伝達特性1/βの相対次数をゼロに設定することができる。このとき、負荷速度制御ループR2の一巡伝達特性の相対次数が低くなることにより、振動的な応答を抑えて制御系を安定化することができる。つまり、負荷速度制御ループR2の伝達特性である指令速度Vrと負荷速度V0の比をノミナル特性1/Gnに実現することができる。すなわち、負荷速度制御ループR2の応答を非振動的とし、負荷3を安定に制御することができる。
さらに、負荷速度制御ループR2を安定化することができるので、負荷速度制御ループR2のゲインを大きくすることができる。すると、外乱の影響を低減することができる。
【0046】
また、負荷3の特性1/Gfを正確に把握できない場合がある。負荷3の特性1/Gfを正確に把握できない場合は、負荷3の伝達特性の近似特性1/Gmを設定する。
【0047】
負荷3の近似特性1/Gmを設定するにあたっては、まず、負荷3の特性のパラメータである減衰係数ζfおよび固有角周波数ωfの変動幅を見積もる。固有角周波数に関しては、変動幅を見積もった固有角周波数よりも小さい値、例えば70%ぐらいの固有角周波数で固定して負荷3の近似特性の固有角周波数とする。減衰係数に関しては、ある一定範囲で定められる推奨値で固定する。このようにして設定される負荷3の近似特性1/Gmを多項式で表すと、
【0048】
【数3】
【0049】
となる。ただし、0<ζmk<1、hは振動モードの数である。
【0050】
この負荷3の近似特性1/Gmに対して、負荷速度制御ループR2の実現したい支配特性(ノミナル特性)1/Gnを、相対次数を1/Gmと等しく、かつ、非振動的な特性に設定する。ここで、ωnpはωmkよりも大きく設定され、例えば、ωmkの2倍程度に設定される。また、ζnpは1に近似した値に設定することによって支配特性1/Gnが非振動的になることがが例示される。
【0051】
この負荷3の近似特性1/Gmを用いて、負荷速度特性補償要素の特性1/βを設定し、
1/β=Gm/(Gn−1)
とする。すると、負荷3の特性が正確に把握できず一意に決定できない場合であっても、負荷速度特性補償要素13の特性1/βを設定することができる。
【0052】
このとき、負荷3の近似特性1/Gmを定めるにあたり、固有角周波数を、少なくとも見積もった変動幅の最悪値である最小値よりも小さい値とするので、最悪の場合であってもこの近似特性1/Gmで十分対応できる。
ノミナル特性1/Gnと負荷3の近似特性1/Gmの次数は等しいので、負荷速度特性補償要素13の特性1/βの相対次数をゼロとすることができる。よって、負荷速度制御ループR2の応答をノミナル特性1/Gnとすることができる。その結果、負荷速度制御ループR2の応答を非振動的とし、負荷3を安定に制御することができる。
【0053】
負荷3の構造が複雑であって、負荷3が非常に高次の振動モードを有する場合がある。このような場合は、負荷3の近似特性1/Gmを見積もるに当たって、負荷3の高次振動モードを正確に把握することが困難である。このような場合には、負荷3の高次の振動モードについては捨象して、低次の振動モードに対応して負荷3の近似特性1/Gmを設定してもよい。一般に、低次の振動モードのゲイン特性は大きいのに対し高次振動モードのゲインは小さいため、高次振動モードを捨象して近似しても高次振動モードの影響は小さいからである。このように高次振動モードを捨象して設定する近似特性1/Gmを利用して負荷速度特性補償要素13の伝達特性1/βを求めると、計算量を少なくできる。その結果、制御周期を短縮することができ、制御のリアルタイム性能を向上させることができる。
【0054】
負荷3の近似特性1/Gmを設定するに際して負荷3の高次の振動モードを捨象した場合に、捨象した高次振動モードの影響が現れることもありうる。このような場合には、負荷速度特性補償要素13の特性にゲインKαを加味して、負荷速度制御ループR2のゲイン余有を調整する。
【0055】
図7に、負荷速度特性補償要素13にゲインKαを加味して、負荷速度特性補償要素13の特性をKα/βと表した場合のブロック図を示す。なお、モータ速度制御ループR3の特性をまとめて1/Gνβと表す。
【0056】
ここで、ゲインKαを小さく設定することにより、もともとゲインの小さい高次振動モードの影響をさらに小さく設定することができる。ゲインKαの値としては、例えば、1に近い値に設定することが例示される。
【0057】
次に、負荷速度特性補償要素13の特性Kα/βの具体的な設計ついて、負荷3の振動モードが2(h=2)である場合を例示して説明する。
負荷3の特性1/Gfはh=2の場合、次のように表される。
【0058】
【数4】
【0059】
ここで、ωf1<ωf2、0<ζf1<1、0<ζf2<1であり、1/Gfは0<ζf1<1、0<ζf2<1のとき振動的特性となる。
【0060】
モータ速度制御ループR3の特性1/Gνβについて、次に示す2重根(−1/ωνβ)をもつ特性となるように図1のモータ速度特性補償要素14の特性KνGνの設計を行う。
【0061】
【数5】
【0062】
ただし、ωνβはモータ速度制御ループR3の応答固有角周波数である。
このとき、指令負荷速度Vmrから負荷速度V0までの負荷速度制御ループの一巡伝達関数は次のようになる。
【0063】
【数6】
【0064】
つまり、負荷速度V0と指令速度Vmrの比であるV0/Vmrを規範となるノミナルモデル(実現したい設計モデル)1/Gnとするための負荷速度特性補償要素13の伝達特性Kα/βを求める。このためには、次の式が成り立つ負荷速度特性補償要素Kα/βを求める。
【0065】
【数7】
【0066】
これより、負荷速度特性補償要素13の特性Kα/βは次のように求めることができる。
【0067】
【数8】
【0068】
ここで、負荷3の特性1/Gfおよびノミナル特性Gnを具体的に定めれば、負荷速度特性補償要素13の特性Kα/βを求めることができる。
そこで、次に、負荷3の特性1/Gfおよびノミナル特性Gnの定め方について説明する。
【0069】
負荷3の特性1/Gfは正確に求めることは困難である場合があり、代わりに負荷3の近似特性のモデル1/Gmを設定する。
【0070】
【数9】
【0071】
固有角周波数ωm1、ωm2の設定は、負荷の特性1/Gfの各振動モードに対応した固有角周波数よりも低い固有角周波数を持つパラメータとする。つまり、ωm1<ωf1<ωm2<ωf2とする。すると 負荷の近似特性1/Gmは次のようになる。
【0072】
【数10】
【0073】
ここで、z4、z3、z2、z1、z0は次の通りである。
z4=1
z3=2(ζm1ωm1+ζm2ωm2)
z2=ωm1 2+4ζm1ζm2ωm1ωm2+ωm2 2
z1=2(ζm1ωm2+ζm2ωm1)ωm1ωm2
z0=ωm1 2ωm2 2
【0074】
次に、ノミナルモデル1/Gnは1/Gmに対応して、次のように2次標準形の積で構成する。
【0075】
【数11】
【0076】
ここで、ノミナルモデル1/Gnの右辺第1項をノミナルモデルの主応答の特性とする。したがって、固有角周波数はωn1<ωn2となり、ωn1は負荷速度制御ループのマイナーループであるモータ速度制御ループR3の応答角周波数ωνβに対して、ωn1<ωνβの範囲で設定する。また、減衰係数ζn1は振動的挙動を招かないために1以上とする。
右辺第2項についてはノミナルモデルの主応答である第1項に影響がないようにωνβ<ωn2とする。
したがって、1/(Gn−1)は次のようになる。
【0077】
【数12】
【0078】
ここで、p4、p3、p2、p1、p0は次の通りである。
p4=1、
p3=2(ζn1ωn1+ζn2ωn2)
p2=ωn1 2+4ζn1ζn2ωn1ωn2+ωn2 2
p1=2(ζn1ωn2+ζn2ωn1)ωn1ωn2
p0=0
【0079】
よって、負荷速度特性補償要素Kα/βは次のようになる。
【0080】
【数13】
【0081】
ここで、このままでは分子の次数(=6次)>分母の次数(=4次)となり、プロパー(分子の次数が分母の次数以下)とならず、非振動的な特性補償を行うことができない。そこで、次の要素を付加することにより、分子の次数(=6次)=分母の次数(=6次)として、相対次数を0とする補償要素を構成する。
【0082】
【数14】
【0083】
ここでcは定数であり、モータ速度応答角周波数ωνβに対して、c=5程度とすればKα/βの特性へ与える影響は小さい。このとき、負荷速度特性補償要素13の特性Kα/βは次のようになる。
【0084】
【数15】
【0085】
ただし、ωm1<ωf1<ωm2<ωf2<ωn1<ωνβ<ωn2である。
(式3)の基本形を基にして相対次数がゼロを保つように補償要素を負荷速度特性補償要素13に付加することにより、さらに特性改善を行うことができる。例えば、システムゲインKsに相当する周波数ω=Ks(rad/s)におけるゲインを高めて、負荷速度制御ループR2の特性(ゲインの低下と位相遅れ)を改善したい場合は、次の要素を追加する。
【0086】
【数16】
【0087】
これは、位置制御ループR1を構成したときの位置制御ループR1の応答においてオーバーシュートを発生させないために有効となる。
このとき、負荷速度特性補償要素13の特性Kα/βは次のようになる。
【0088】
【数17】
【0089】
この場合、ωがKsから10Ks(rad/s)におけるゲイン特性が−40dB/decとなりω=Ks(rad/s)におけるゲインを10倍程度高めることができる。
【0090】
以上、このような構成によれば、次の効果を奏することができる。
(1)負荷3の制御対象部34に加速度検出器53を設けて、加速度検出器53で検出された加速度の積分値を検出ヘッド52で検出された負荷本体32の移動速度に加味する。すると、真に制御したい対象部である制御対象部34の駆動速度を正確に検出することができる。この正確に検出された制御対象部34の駆動速度をフィードバックすることにより、制御対象部34の精密な制御が可能となる。
【0091】
(2)モータ速度制御ループR3と、負荷速度制御ループR2と、位置制御ループR1とをそれぞれ独立したループとする。このとき、モータ速度特性補償要素14と負荷速度特性補償要素13とに同じ伝達関数を含まない。よって、それぞれのループを完全に独立したものとし、各ループにおいて最適の補償要素を設けることができる。つまり、モータ2と負荷3との慣性比などに関係なく、それぞれに最適の補償要素を設けることができる。特に、負荷速度制御ループR2の安定性について、負荷速度特性補償要素13の伝達特性(1/βまたはKα/β)を負荷3の特性とノミナル特性とから設計的に設定することができる。つまり、負荷速度制御ループR2の伝達特性の相対次数を下げ、負荷速度制御ループR2の一巡伝達特性を実現したい非振動的なノミナル特性とすることができる。よって、負荷速度特性補償要素13の特性を定めるにあたり、試行錯誤的な方法をとる手間を省くことができる。
【0092】
(3)負荷3の特性1/Gfが正確に求められない場合であっても、負荷3の近似特性1/Gmを用いることにより、負荷3を制御することができる。負荷3の近似特性1/Gmを定めるに当たって、負荷3の固有角周波数の変動幅における最小値よりも小さい固有角周波数を近似特性の固有角周波数とする。よって、最悪の場合であっても、負荷の制御を安定して行うことができる。
【0093】
(4)負荷3が複雑であり高次の振動モードを有する場合は、高次の振動モードを捨象して負荷3の近似特性1/Gmを設定する。すると、制御系の計算負担を軽くすることができる。よって、制御周期を短縮することができ、制御のリアルタイム性能を向上させることができる。
【0094】
(5)負荷3の近似特性1/Gmを設定するに当たって高次振動モードを捨象したことにより、振動的な応答が生じる場合であっても、負荷速度特性補償要素13の伝達特性のゲインKαを調整することにより、高次振動モードによる影響を低減することができる。
【0095】
(6)負荷速度特性補償要素13の伝達特性(1/βまたはKα/β)を、負荷の特性1/Gfまたは近似特性1/Gmとノミナル特性1/Gnとから設計的に決定することができる。よって、負荷3の構造が複雑で試行錯誤的な方法では調整できない場合であっても、負荷3の制御を行うことができる。
【0096】
(7)負荷速度制御ループR2の相対次数を低くするように負荷速度特性補償要素13の特性を設定することにより、負荷速度制御ループR2のゲインを大きくすることができる。すると、外乱Tdの影響を小さくしてより精密な制御を行うことができる。
【0097】
尚、本発明のサーボ機構は、上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、負荷としてはリニアモータの移動要素であってもよい。このような場合、低剛性負荷を、リニアモータの移動要素(負荷本体)と、この移動要素に連結され制御対象部を有する付属部とで構成する。さらに、制御対象部の移動速度を検出する負荷速度検出手段を設ける。この負荷速度検出手段としては、リニアモータの固定要素側に設けられ移動要素の移動方向に検出要素を有するスケールと、移動要素に設けられスケールに対する単位時間当たりの移動量を検出する検出ヘッドと、検出ヘッドと制御対象部との間に設けられ制御対象部の基準位置からのずれ量を検出するずれ量検出手段とを備えて構成してもよい。
【0098】
また、負荷としては、上記実施形態に限らず、モータとの連結部分や負荷自身に低剛性部を有し制御対象部の位置、速度、加速度等が振動的な応答を示すものであれば特に限定されることなく、本発明のサーボ機構により安定に制御される。
【0099】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明のサーボ機構によれば、単一または複数の振動モードを有する低剛性負荷の振動的挙動と外乱の影響を抑制し、低剛性負荷の移動と位置決めを精密に、かつ、速やかに行うことができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーボ機構にかかる一実施形態のブロック図である。
【図2】前記実施形態において、モータと負荷とのモデルを示す図である。
【図3】従来のサーボ機構のブロック図を等価変換した図である。
【図4】従来のサーボ機構のブロック図を等価変換した図である。
【図5】従来のサーボ機構のブロック図を等価変換した図である。
【図6】従来のサーボ機構のブロック図を等価変換した図である。
【図7】前記実施形態において、負荷速度特性補償要素にゲイン定数Kαを加味した図である。
【図8】従来のサーボ機構のブロック図である。
【符号の説明】
1 サーボ機構
2 モータ
3 負荷
4 モータ速度検出器
5 負荷速度検出手段
6 モータ速度比較器
7 駆動力伝達部
8 負荷速度比較器
9 積分要素
10 位置検出器
11 位置比較器
12 システムゲイン設定要素
13 負荷速度特性補償要素
14 モータ速度特性補償要素
15 速度比較器
31 テーブル
32 負荷本体
33 付属部
34 制御対象部
51 スケール
52 検出ヘッド
53 加速度検出器
761 低剛性部分
762 低剛性部分
R1 位置制御ループ
R2 負荷速度制御ループ
R3 モータ速度制御ループ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a servo mechanism. For example, the present invention relates to a servo mechanism that drives and controls a low-rigidity load driven by a motor or the like.
[0002]
[Background]
In a servomechanism that controls the position and driving speed of a load that is a driving body driven by a motor, the displacement, speed, and acceleration that occur when the motor is driven by a motor with a low-rigidity part connected to the motor is a vibration response There is one that drives and controls a low-rigidity load.
In such a servomechanism, a servomechanism that suppresses vibrations generated in a low-rigidity load and suppresses disturbance caused by friction or non-linearity of the mechanism is known (for example, Non-Patent
[0003]
FIG. 8 shows a
The
A
In such a configuration, the command position P set and inputted to the
Here, a position control loop is constituted by a loop in which the output of the
[0004]
In such a configuration, the relative order when the characteristic of the low-
That is, as a compensation element for suppressing vibration, it is desirable that the relative order of the transfer function is zero, and the relative orders of the characteristics of the
That is, the
Gn= Α + βGf
And gain constant KνIs larger, the command speed VrAnd load speed V0Ratio V0/ VrIs
V0/ Vr→ 1 / Gn (Kν→ ∞) (Formula 1)
It can be.
At this time, the
The transfer function of the second coupling element is V0/ VrTransfer characteristic of 1 / GnAnd when
1 / β = α + βGf (Formula 2)
Can be determined.
[0005]
[Non-Patent Document 1]
Transactions of the Society of Instrument and Control Engineers, Vol. 27, No. 5, 562/568 (1991)
[Patent Document 1]
Patent Publication No. 2707149
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the above configuration, when the inertia ratio between the
[0007]
However, when the inertia ratio between the
Further, the conventional configuration can be applied to the case where the low-
[0008]
The object of the present invention is to solve the conventional problems, suppress the vibrational behavior and disturbance of a low-rigidity load having a single or a plurality of vibration modes, precisely move and position the low-rigidity load, and It is an object of the present invention to provide a servo mechanism that can be performed promptly.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The servo mechanism according to
The servo mechanism according to
[0010]
According to such a configuration, the motor speed control loop, the position control loop, and the load speed control loop become independent loops. At this time, in each loop, it is possible to independently provide compensation elements for compensating the characteristics of each loop. For example, by providing a motor characteristic compensator and a load speed compensation element in each of the motor speed control loop and the load speed control loop, a stable control system can be designed without depending on the inertia ratio of the motor and the low rigidity load. be able to. In particular, by providing a load speed control loop, a compensator for load characteristics can be provided independently. Therefore, if the load speed control loop is provided with a control characteristic compensation element that makes the relative order zero corresponding to the vibration mode of the load speed, the relative order of the loop transfer characteristic of the load speed control loop is reduced, and the load of low rigidity load is reduced. Speed can be a non-vibrating characteristic with fast response.
In addition, if the gain is set large in each loop, the influence of disturbance entering each loop can be reduced. In particular, the load disturbance can be suppressed more than before by providing the load speed control loop independently. .
[0013]
In such a configuration, when the characteristic 1 / β of the control characteristic compensation element is determined by the above formula, the relative order of 1 / β becomes zero. At this time, the dominant characteristic of the load speed control loop is set as a non-vibrating characteristic.nCan be. For example, 1 / G in which the characteristics of the load speed control loop are set as primary or secondary non-vibration characteristicsnIt can be designed to the characteristics represented by Then, the response of the load speed control loop can be made non-oscillating, and a low-rigidity load can be controlled stably.
[0014]
Here, the relative order means (order of the s polynomial in the numerator) − (degree of the s polynomial in the denominator) in the transfer function representing the characteristics of the control system. If this relative order becomes negatively large, particularly -3 or more (-3, -4, ...), control becomes impossible (oscillation state). Since the relative order of the low-rigidity load is generally -2, -3, -4, etc., if the relative order of the compensation element itself is as large as -1, -2, -3,. Becomes oscillating.
[0015]
Therefore, the transfer characteristic 1 / G of the low rigidity load required experimentally or analytically.fThe characteristic of the load speed control loop to be realized (nominal characteristic) 1 / GnThe order of 1 / GfSet equal to
1 / β = Gf/ (Gn-1)
Thus, the characteristic 1 / β of the control characteristic compensation element is determined. Then, the relative order of 1 / β becomes zero. At this time, the transfer characteristic of the load speed control loop can be set freely to some extent. For example, the
[0016]
Here, the transfer characteristic 1 / G of the low rigidity loadfIn some cases, parameters such as the natural angular frequency and the damping coefficient that determine the transfer characteristics of a low-rigid load fluctuate or cannot be accurately grasped. Therefore, the range of parameter fluctuations such as the natural angular frequency and damping coefficient of the low-rigidity load is estimated, and the transfer characteristic 1 / G fixed at a natural angular frequency lower than the natural angular frequency corresponding to each vibration mode of the low-rigidity load.mSet. This 1 / GmAgainst
1 / β = Gm/ (Gn-1)
Thus, the characteristic 1 / β of the control characteristic compensation element is set. Then, even if the transfer characteristic of the low-rigidity load is not uniquely determined, the response of the load speed control loop can be made non-vibrating and the low-rigidity load can be stably controlled.
[0017]
According to a fourth aspect of the present invention, in the servo mechanism according to the third aspect, the approximate characteristic of the transfer characteristic of the low-rigid load is 1 / G.m, 1 / GfGmThe order of is GfIt is characterized by being less than the order of.
[0018]
The servo mechanism according to
[0019]
[0020]
1 / GnWhen the higher-order vibration mode is not taken into consideration, the higher-order vibration mode may become apparent and a vibrational response may appear. In this case, for example, the control
While adjusting the gain, no change is made to the value of 1 / β, so the
[0021]
The servo mechanism according to claim 6 is the servo mechanism according to any one of
[0022]
According to such a configuration, the load main body is driven on the base by driving the motor. Then, the attachment part is moved together with the load main body. At this time, the movement speed per unit time of the load main body is detected by the detection head on the load main body on the amount of movement per unit time with respect to the scale on the base side. Further, the acceleration generated in the control target part is detected by the acceleration detecting means. By calculating the speed information generated in the control target part by the integration process from the acceleration information detected by the acceleration detection means and adding it to the movement speed of the load main body detected by the detection head, the precise movement speed of the control target part is obtained. That is, it is possible to detect the load speed that is the control target. For example, if the attachment portion is low in rigidity, the attachment portion behaves like a vibration, so that the movement speed of the control target portion does not match the movement speed of the load body. However, according to the present invention, since the acceleration detection means is provided in the control target part and the movement speed of the control target part obtained from the acceleration generated in the control target part is taken into account, the movement speed (load speed) of the control target part is determined. You can know precisely. By accurately detecting the load speed and performing feedback control based on the detected value, it is possible to precisely drive and control the load, particularly the control target part.
[0023]
A servo mechanism according to a seventh aspect is the servo mechanism according to any one of the first to fifth aspects, wherein the low-rigidity load is connected to a load main body constituted by a moving element of a linear motor, and the load main body. And a load speed detecting means for detecting a moving speed of the control target section, and the load speed detection means is provided on a fixed element side of the linear motor. A scale having a detection element in the movement direction of the load body; a detection head provided on the load body for detecting a movement amount per unit time relative to the scale; and provided between the detection head and the control target unit. It is characterized by comprising deviation amount detecting means for detecting the deviation amount from the reference position of the control target part.
[0024]
According to such a configuration, the load main body is driven with respect to the fixed element of the linear motor by the motor thrust of the linear motor. Then, the attachment part is moved together with the load main body. At this time, the moving speed per unit time of the load main body is detected by the detection head on the load main body on the amount of movement per unit time with respect to the scale on the fixed element side. When the load main body is moved, elastic deformation occurs according to the rigidity of the load main body and the attachment portion, and the control target portion is deviated from the reference position by the elastic deformation. This deviation amount is detected by deviation amount detection means. As the deviation amount detection means, for example, a strain gauge provided between the detection head and the control target unit can be used.
The amount of deviation detected by the deviation amount detection means is differentiated to calculate speed information generated in the control target part, and by adding to the moving speed of the load main body detected by the detection head, the precise movement of the control target part is performed. The speed, that is, the load speed to be controlled can be detected. For example, if the attachment portion is low in rigidity, the attachment portion behaves like a vibration, so that the movement speed of the control target portion does not match the movement speed of the load body. However, according to the present invention, since the acceleration detection means is provided in the control target part and the movement speed of the control target part obtained from the acceleration generated in the control target part is taken into account, the movement speed (load speed) of the control target part is determined. You can know precisely.
By accurately detecting the load speed and performing feedback control based on the detected value, it is possible to precisely drive and control the load, particularly the control target part.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a block diagram showing an embodiment of the servo mechanism of the present invention.
The
[0026]
FIG. 2 shows models of the
The
The driving force of the
[0027]
The
The
[0028]
The
[0029]
Load speed V detected by the load
[0030]
The
The system gain setting element outputs the command speed Vr of the
[0031]
The
[0032]
The motor speed comparator 6 receives the motor command speed V from the load speed characteristic compensation element 13.mrAnd the motor speed V from the
Further, between the
[0033]
In such a configuration, the position control loop R1 is configured by a loop from the
A load speed control loop R2 is configured by a loop from the
A motor speed control loop R3 is constituted by a loop from the motor speed comparator 6 and the motor speed
[0034]
In such a configuration, the setting of the
[0035]
First, the transfer characteristic K of the motor speed characteristic compensation element 14νGνThe setting of will be described.
Equivalent conversion is performed from the block diagram of FIG. 8 described in the background art to separate the
[0036]
In the block diagram of FIG. 6, at first glance, the motor speed control loop, the load speed control loop, and the position control loop appear to be controlled independently, but the same transfer function β is used for the motor speed control loop and the load speed control loop. It is a problem that appears.
Further, the transfer function β is inversely related between the load speed control loop and the motor speed control loop. Therefore, if the transfer function β is set so that the characteristic compensation of the
[0037]
Here, in the motor speed control loop, the compensator 141 that compensates the characteristics of the
[0038]
According to such a configuration, the position control loop R1, the load speed control loop R2, and the motor speed control loop R3 are completely independent loops. Therefore, in each loop, it is possible to provide compensation elements for compensating the characteristics of each loop independently. In particular, since the load speed control loop R2 becomes independent, the load speed
[0039]
Next, the setting of the characteristic 1 / β of the load speed
First, the characteristic 1 / G of the
[0040]
[Expression 1]
[0041]
It is represented by However, 0 <ζfk<1, h is the number of vibration modes.
[0042]
Characteristics of
[0043]
[Expression 2]
[0044]
It is represented by However, 1 ≦ ζnp, H is the number of vibration modes. Where ωnpIs ωfkLarger than, for example, ωfkIs set to about twice as large. Also, ζnpIs set to a value approximate to 1.
[0045]
Here, the transfer characteristic 1 / β of the load speed
1 / β = Gf/ (Gn-1)
And set. Then, the relative order of the transfer characteristic 1 / β of the load speed
Furthermore, since the load speed control loop R2 can be stabilized, the gain of the load speed control loop R2 can be increased. Then, the influence of disturbance can be reduced.
[0046]
Also, the characteristic 1 / G of the
[0047]
Approximate characteristic of
[0048]
[Equation 3]
[0049]
It becomes. However, 0 <ζmk<1, h is the number of vibration modes.
[0050]
Approximate characteristic 1 / G of this
[0051]
Approximate characteristic 1 / G of this
1 / β = Gm/ (Gn-1)
And Then, even if the characteristic of the
[0052]
At this time, the
Nominal characteristic 1 / GnAnd approximate characteristic 1 / G of
[0053]
The structure of the
[0054]
Approximate characteristic of
[0055]
FIG. 7 shows the gain K in the load speed characteristic compensation element 13.α, The characteristic of the load speed
[0056]
Where gain KαBy setting small, it is possible to further reduce the influence of the high-order vibration mode having a small gain. Gain KαAs the value of, for example, setting to a value close to 1 is exemplified.
[0057]
Next, a specific design of the characteristic Kα / β of the load speed
[0058]
[Expression 4]
[0059]
Where ωf1<Ωf2, 0 <ζf1<1, 0 <ζf2<1, 1 / GfIs 0 <ζf1<1, 0 <ζf2When <1, vibration characteristics are obtained.
[0060]
Characteristics of motor speed
[0061]
[Equation 5]
[0062]
Where ωνβIs the response natural angular frequency of the motor speed control loop R3.
At this time, the command load speed VmrTo load speed V0The loop transfer function of the load speed control loop up to is as follows.
[0063]
[Formula 6]
[0064]
That is, the load speed V0And command speed VmrIs the ratio of V0/ VmrNominal model (design model to be realized) 1 / GnThe transmission characteristic K of the load speed
[0065]
[Expression 7]
[0066]
Thus, the characteristic K of the load speed
[0067]
[Equation 8]
[0068]
Here, the characteristic 1 / G of the
Therefore, next, the characteristic 1 / G of the
[0069]
Characteristics of
[0070]
[Equation 9]
[0071]
Natural angular frequency ωm1, Ωm2Is the load characteristic 1 / GfA parameter having a natural angular frequency lower than the natural angular frequency corresponding to each vibration mode. That is, ωm1<Ωf1<Ωm2<Ωf2And Then
[0072]
[Expression 10]
[0073]
Where zFour, ZThree, Z2, Z1, Z0Is as follows.
zFour= 1
zThree= 2 (ζm1ωm1+ Ζm2ωm2)
z2= Ωm1 2+ 4ζm1ζm2ωm1ωm2+ Ωm2 2
z1= 2 (ζm1ωm2+ Ζm2ωm1) Ωm1ωm2
z0= Ωm1 2ωm2 2
[0074]
Next,
[0075]
[Expression 11]
[0076]
Where the
For the second term on the right side, ω so that the first term, which is the main response of the nominal model, is not affected.νβ<Ωn2And
Therefore, 1 / (Gn-1) is as follows.
[0077]
[Expression 12]
[0078]
Where pFour, PThree, P2, P1, P0Is as follows.
pFour= 1,
pThree= 2 (ζn1ωn1+ Ζn2ωn2)
p2= Ωn1 2+ 4ζn1ζn2ωn1ωn2+ Ωn2 2
p1= 2 (ζn1ωn2+ Ζn2ωn1) Ωn1ωn2
p0 = 0
[0079]
Therefore, load speed characteristic compensation element Kα/ Β is as follows.
[0080]
[Formula 13]
[0081]
In this case, the order of the numerator (= 6th order)> the order of the denominator (= 4th order) does not become proper (the order of the numerator is less than the order of the denominator), and non-vibration characteristic compensation cannot be performed. . Therefore, by adding the following elements, a compensation element is formed in which the relative order is 0, where the numerator order (= 6th order) = denominator order (= 6th order).
[0082]
[Expression 14]
[0083]
Where c is a constant and the motor speed response angular frequency ωνβOn the other hand, if c = about 5, KαThe effect on / β characteristics is small. At this time, the characteristic K of the load speed
[0084]
[Expression 15]
[0085]
Where ωm1<Ωf1<Ωm2<Ωf2<Ωn1<Ωνβ <ωn2It is.
By adding a compensation element to the load speed
[0086]
[Expression 16]
[0087]
This is effective in preventing overshoot from occurring in the response of the position control loop R1 when the position control loop R1 is configured.
At this time, the characteristic K of the load speed
[0088]
[Expression 17]
[0089]
In this case, ω is KsTo 10KsThe gain characteristic at (rad / s) becomes −40 dB / dec and ω = KsThe gain at (rad / s) can be increased by about 10 times.
[0090]
As described above, according to such a configuration, the following effects can be obtained.
(1) The
[0091]
(2) The motor speed control loop R3, the load speed control loop R2, and the position control loop R1 are independent loops. At this time, the motor speed
[0092]
(3)
[0093]
(4) When the
[0094]
(5)
[0095]
(6) Transfer characteristic of the load speed characteristic compensation element 13 (1 / β or Kα/ Β) is the load characteristic 1 / GfOr
[0096]
(7) The gain of the load speed control loop R2 can be increased by setting the characteristics of the load speed
[0097]
The servo mechanism of the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various changes can be made without departing from the scope of the present invention. For example, the load may be a moving element of a linear motor. In such a case, the low-rigidity load is constituted by a moving element (load body) of the linear motor and an attached part that is connected to the moving element and has a control target part. Furthermore, a load speed detecting means for detecting the moving speed of the control target part is provided. As the load speed detection means, a scale provided on the fixed element side of the linear motor and having a detection element in the moving direction of the moving element, a detection head provided on the moving element and detecting a moving amount per unit time with respect to the scale, A displacement amount detection unit that is provided between the detection head and the control target unit and detects a shift amount from the reference position of the control target unit may be provided.
[0098]
In addition, the load is not limited to the above-described embodiment, and in particular, if the portion connected to the motor or the load itself has a low-rigidity portion and the position, speed, acceleration, etc. of the control target portion show a vibration response. Without being limited, it is stably controlled by the servo mechanism of the present invention.
[0099]
【The invention's effect】
As described above, according to the servo mechanism of the present invention, the vibration behavior and disturbance of a low-rigidity load having a single or a plurality of vibration modes are suppressed, and the movement and positioning of the low-rigidity load are precisely controlled. And the outstanding effect that it can perform rapidly can be show | played.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of an embodiment according to a servo mechanism of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating a model of a motor and a load in the embodiment.
FIG. 3 is a diagram obtained by equivalently converting a block diagram of a conventional servo mechanism.
FIG. 4 is a diagram obtained by equivalently converting a block diagram of a conventional servo mechanism.
FIG. 5 is a diagram obtained by equivalently converting a block diagram of a conventional servo mechanism.
FIG. 6 is a diagram obtained by equivalently converting a block diagram of a conventional servo mechanism.
FIG. 7 shows a gain constant K as a load speed characteristic compensation element in the embodiment.αFIG.
FIG. 8 is a block diagram of a conventional servo mechanism.
[Explanation of symbols]
1 Servo mechanism
2 Motor
3 Load
4 Motor speed detector
5 Load speed detection means
6 Motor speed comparator
7 Driving force transmission part
8 Load speed comparator
9 Integration elements
10 Position detector
11 Position comparator
12 System gain setting elements
13 Load speed characteristics compensation element
14 Motor speed characteristic compensation factor
15 Speed comparator
31 tables
32 Load body
33 Attachment
34 Controlled part
51 scale
52 Detection head
53 Acceleration detector
761 Low rigidity part
762 Low rigidity part
R1 position control loop
R2 load speed control loop
R3 Motor speed control loop
Claims (6)
前記モータによって駆動される低剛性負荷の負荷速度を検出する負荷速度検出手段を有する負荷速度制御ループと、
前記低剛性負荷の位置を検出する位置検出手段を有する位置制御ループとを具備し、
前記負荷速度制御ループは、
当該負荷速度制御ループの特性を前向き補償する制御特性補償要素を備え、
前記制御特性補償要素の特性1/βは、
前記低剛性負荷の伝達特性を1/G f 、前記負荷速度制御ループの支配特性を非振動的な特性として1/G n と表し、G n およびG f の次数を等しく設定したときに、1/β=G f /(G n −1)で表されることを特徴としたサーボ機構。A motor speed control loop having a motor and motor speed detecting means for detecting the driving speed of the motor;
A load speed control loop having load speed detection means for detecting a load speed of a low rigidity load driven by the motor ;
; And a position control loop having a position detecting means for detecting a position of the low rigidity load,
The load speed control loop is:
A control characteristic compensation element for forward-compensating the characteristic of the load speed control loop is provided,
The characteristic 1 / β of the control characteristic compensation element is
When the transfer characteristic of the low-rigidity load is represented as 1 / G f and the dominant characteristic of the load speed control loop is represented as 1 / G n as a non-vibration characteristic, the orders of G n and G f are set equal to 1 / Β = G f / (G n −1) .
前記モータによって駆動される低剛性負荷の負荷速度を検出する負荷速度検出手段を有する負荷速度制御ループと、
前記低剛性負荷の位置を検出する位置検出手段を有する位置制御ループとを具備し、
前記負荷速度制御ループは、
当該負荷速度制御ループの特性を前向き補償する制御特性補償要素を備え、
前記制御特性補償要素の特性1/βは、
前記低剛性負荷の伝達特性の近似特性を1/G m 、前記負荷速度制御ループの支配特性を非振動的な特性として1/G n と表し、G n およびG m の次数を等しく設定したときに、1/β=G m /(G n −1)で表されることを特徴としたサーボ機構。A motor speed control loop having a motor and motor speed detecting means for detecting the driving speed of the motor;
A load speed control loop having load speed detection means for detecting a load speed of a low rigidity load driven by the motor ;
; And a position control loop having a position detecting means for detecting a position of the low rigidity load,
The load speed control loop is:
A control characteristic compensation element for forward-compensating the characteristic of the load speed control loop is provided,
The characteristic 1 / β of the control characteristic compensation element is
When the approximation characteristic of the transmission characteristic of the low-rigidity load is 1 / G m , the dominant characteristic of the load speed control loop is 1 / G n as a non-vibration characteristic, and the orders of G n and G m are set equal 1 / β = G m / (G n −1) .
前記低剛性負荷の伝達特性の近似特性を1/Gm、前記低剛性負荷の伝達特性を1/Gfと表すとき、
Gmの次数はGfの次数以下であることを特徴とするサーボ機構。The servomechanism according to claim 2,
When the approximate characteristic of the transfer characteristic of the low rigidity load is 1 / Gm and the transfer characteristic of the low rigidity load is expressed as 1 / Gf,
A servo mechanism characterized in that the order of Gm is equal to or less than the order of Gf.
前記制御特性補償要素の特性1/βにゲインKαを加味してKα/βとし、前記低剛性負荷の伝達特性における高次の振動モードに対するゲイン余有を調整することを特徴とするサーボ機構。The servomechanism according to any one of claims 1 to 3,
A servo mechanism characterized in that a gain Kα is added to a characteristic 1 / β of the control characteristic compensation element to obtain a Kα / β, and a gain margin for a higher-order vibration mode in a transmission characteristic of the low-rigid load is adjusted.
前記低剛性負荷は、固定された基台上を移動自在に設けられ前記モータにて駆動される負荷本体と、前記負荷本体に連結され制御対象部を有する付属部とを備えて構成され、
前記制御対象部の移動速度を検出する負荷速度検出手段が設けられ、
前記負荷速度検出手段は、前記基台側に設けられ前記負荷本体の移動方向に検出要素を有するスケールと、前記負荷本体に設けられ前記スケールに対する単位時間当たりの移動量を検出する検出ヘッドと、前記制御対象部に設けられ前記制御対象部の加速度を検出する加速度検出手段とを備えて構成されていることを特徴とするサーボ機構。The servomechanism according to any one of claims 1 to 4,
The low-rigidity load is configured to include a load main body that is movably provided on a fixed base and is driven by the motor, and an attachment that is connected to the load main body and has a control target portion.
A load speed detecting means for detecting a moving speed of the control target unit is provided;
The load speed detection means includes a scale provided on the base side and having a detection element in the moving direction of the load main body, a detection head provided on the load main body and detecting a movement amount per unit time with respect to the scale, A servo mechanism comprising: an acceleration detection unit provided in the control target unit for detecting an acceleration of the control target unit.
前記低剛性負荷は、リニアモータの移動要素で構成される負荷本体と、前記負荷本体に連結され制御対象部を有する付属部とを備えて構成され、
前記制御対象部の移動速度を検出する負荷速度検出手段が設けられ、
前記負荷速度検出手段は、前記リニアモータの固定要素側に設けられ前記負荷本体の移動方向に検出要素を有するスケールと、前記負荷本体に設けられ前記スケールに対する単位時間当たりの移動量を検出する検出ヘッドと、前記検出ヘッドと前記制御対象部との間に設けられ前記制御対象部の基準位置からのずれ量を検出するずれ量検出手段とを備えて構成されていることを特徴とするサーボ機構。The servomechanism according to any one of claims 1 to 4,
The low-rigidity load is configured to include a load main body configured by a moving element of a linear motor, and an attachment unit connected to the load main body and having a control target unit,
A load speed detecting means for detecting a moving speed of the control target unit is provided;
The load speed detecting means is a scale provided on the fixed element side of the linear motor and having a detection element in the moving direction of the load main body, and a detection provided for detecting the amount of movement per unit time relative to the scale provided in the load main body. A servo mechanism comprising: a head; and a deviation amount detection unit that is provided between the detection head and the control target unit and detects a shift amount of the control target unit from a reference position. .
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