JP4104152B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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Description
しかし、導電性基体の表面に直接、感光層を塗布形成してなる電子写真感光体では、導電性基体の表面状態に影響されて、均一な厚さの感光層を形成することが困難になる。また、感光層の厚みにムラが生じることで、濃度ムラや、ピンホールなどの種々の画像欠陥を生じるおそれがある。さらに、電荷発生剤が導電性基体と近接することから、帯電電圧を印加したときに、電荷発生剤の近傍で導電性基体の電位が局所的に低下する現象が生じ、これにより、反転現像の場合には、白紙、グレー部にカブリが発生する不具合がある。このカブリの発生は、特に、高温高湿環境下において顕著である。
一方、従来のポリアミド樹脂からなる単一の下引き層を有する電子写真感光体は、残留電位の蓄積が大きく、経時的に感度が大幅に低下する傾向があり、特に、高温高湿環境下では顕著であって、カブリなどの画像欠陥を生じる傾向もある。
そこで、本発明の目的は、電気特性に優れ、温度や湿度が変化しても電気特性が安定しており、高品質の画像を安定して形成できる電子写真感光体を提供することである。
(1) 導電性基体上に、下引き層と、感光層とをこの順で積層してなる電子写真感光体であって、前記下引き層が、重合脂肪酸およびジアミンを縮合してなるポリアミド樹脂と、金属酸化物の微粒子と、分散媒とのみからなる下引き層形成用塗布液を前記導電性基体上に塗布し、乾燥して形成されたものであることを特徴とする、電子写真感光体、
(2) 前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする、前記(1)に記載の電子写真感光体、
(3) 前記感光層が、単層型感光層であることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体、
(4) 前記感光層が、積層型感光層であって、前記下引き層上に、電荷発生層および電荷輸送層の順に積層されていることを特徴とする、前記(1)または(2)に記載の電子写真感光体、
を提供する。
重合脂肪酸は、不飽和脂肪酸を重合したものである。不飽和脂肪酸としては、例えば、二重結合または三重結合を1つ以上有する一塩基性不飽和脂肪酸が挙げられ、好ましくは、例えば、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸などの、炭素数が10〜24の一塩基性不飽和脂肪酸が挙げられる。上記の不飽和脂肪酸は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いられるポリアミド樹脂において、重合脂肪酸の含有割合は、全ジカルボン酸成分中で、好ましくは、20%以上である。
下引き層は、金属酸化物の微粒子を含有している。
金属酸化物の粒径は、特に限定されないが、感光層の平滑性を損なうことがないように、平均粒径(50%粒径)で2μm以下であることが好ましく、また、下引き層内での分散性を維持するために、1μm以上であることが好ましい。金属酸化物の平均粒径(50%粒径)は、より好ましくは、0.005〜0.1μmである。
下引き層用の分散媒としては、これに限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどの、炭素数1〜4のアルコールと、ベンゼン、トルエン、o,m,p−キシレンなどの、炭素数6〜12の芳香族炭化水素との混合溶媒が挙げられる。
下引き層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、0.001〜50μmであり、より好ましくは、0.1〜5μmである。
電荷発生剤は、画像形成装置の露光光源の波長に応じて、適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、無金属フタロシアニン(H2Pc)、チタニルフタロシアニン(TiOPc)、ヒドロキシガリウムフタロシアニン(Ga(OH)Pc)、クロロガリウムフタロシアニン(Ga(Cl)Pc)などのフタロシアニン系顔料;ジスアゾ顔料、ジスアゾ縮合顔料、モノアゾ顔料、ペリレン系顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料などが挙げられる。上記例示の電荷発生剤は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
電荷輸送剤は、特に限定されるものではなく、種々の正孔輸送剤や電子輸送剤を用いることができる。
また、置換基を有することのあるジアリールアミノ基の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルケニル基などが挙げられる。これらの基は、上記例示の基と同様のものが挙げられる。
電子輸送剤としては、例えば、ベンゾキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ジナフトキノン系化合物、ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド系化合物、フルオレノン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、ニトロアントアラキノン系化合物、ジニトロアントラキノン系化合物などが挙げられる。
本発明の電子写真感光体が、積層型感光層を有する、いわゆる積層型感光体である場合において、その感光層は、例えば、まず、導電性基体上に電荷発生層を形成した上で、この電荷発生層の表面に電荷輸送層を形成することにより、製造することができる。
上記電荷発生層形成用塗布液および電荷輸送層形成用塗布液は、例えば、電荷発生剤、電荷輸送剤、バインダ樹脂などの所定の成分を、分散媒とともに、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機などを用いて分散混合することによって、調製することができる。
積層型感光層の電荷発生層において、電荷発生剤の含有割合は、特に限定されないが、バインダ樹脂100重量部に対して、好ましくは、5〜1000重量部であり、より好ましくは、30〜500重量部である。また、積層型感光層の電荷輸送層において、電荷輸送剤(正孔輸送剤または電子輸送剤)の含有割合は、特に限定されないが、好ましくは、10〜500重量部、より好ましくは、25〜200重量部である。
積層型感光層の厚さは、特に限定されないが、電荷発生層が、好ましくは、0.01〜5μm、より好ましくは、0.1〜3μmであり、電荷輸送層が、好ましくは、2〜100μm、より好ましくは、5〜50μmである。
<チタニルフタロシアニンの合成>
参考例1
チタニルフタロシアニンの合成:アルゴン雰囲気下で、o−フタロニトリル25g、チタンテトラブトキシド28gおよびキノリン300gを配合して、撹拌しつつ、150℃に加熱した。次いで、反応系から蒸気を除去しながら、さらに、加熱、攪拌して、215℃で2時間反応させた。反応終了後、反応液を150℃に冷却して、ガラスフィルタでろ過した。得られた固体を、N,N−ジメチルホルムアミドおよびメタノールで順次洗浄し、真空乾燥することにより、青紫色の固体24gを得た。
電子写真感光体の製造例(実施例および比較例)に用いた成分、材料の略号と、商品名、製造メーカーなどを下記に示す。
(下引き層形成用樹脂)
・PA−100:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、富士化成(株)製
・PA−200:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、富士化成(株)製
・PA−201:重合脂肪酸系ポリアミド樹脂、富士化成(株)製
・トレジンMF−30:N−メトキシメチル化ナイロン(アルコール可溶性)、ナガセケムテックス(株)製
・アミラン(登録商標)CM8000:共重合ナイロン(アルコール可溶性)、東レ(株)製
(金属酸化物の微粒子)
・STR−60N:表面未処理のルチル型酸化チタン微粒子、針状、堺化学(株)製、平均粒子径0.02μm
・STR−60C:アルミナ(Al2O3)による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、針状、平均粒子径0.02μm、堺化学(株)製
・STR−60C−LP:Al2O3およびオルガノポリシロキサンによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、針状、平均粒子径0.02μm、堺化学(株)製
・TTO−55(A):Al2O3による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−55(C):Al2O3およびステアリン酸による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−55(D):Al2O3および酸化ジルコニウム(ZrO)による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−55(S):Al2O3およびポリシロキサンによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、粒状、平均粒子径0.04μm、石原産業(株)製
・TTO−D−1:Al2O3およびZrOによる表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、樹枝状、幅(平均)0.05μm、長さ(平均)0.2μm、石原産業(株)製
・SMT−500SAS:Al2O3、SiO2およびシリコーン(メチルハイドロジェンシロキサン)による表面処理が施されたルチル型酸化チタン微粒子、平均粒子径0.035μm、テイカ(株)製
・MZ−505M:ポリシロキサンによる表面処理が施された酸化亜鉛微粒子、平均粒子径0.025μm、テイカ(株)製
(電荷発生剤)
・TiOPc:上記製造例1で得られたチタニルフタロシアニン
・X−H2Pc:無金属フタロシアニン(結晶型:X型)、大日本インキ化学工業(株)製、商品名「ファーストゲン ブルー 8120BS」
(正孔輸送剤)
・HTM−1:下記式(HTM−1)で示されるスチルベン系化合物
・HTM−2:下記式(HTM−2)で示されるスチルベン系化合物
・HTM−3:下記式(HTM−3)で示されるスチルベン系化合物
・ETM−1:下記式(ETM−1)で示されるジナフトキノン系化合物
・ETM−2:下記式(ETM−2)で示されるアゾキノン系化合物
・ETM−3:下記式(ETM−3)で示されるナフトキノン系化合物
・ETM−4:下記式(ETM−4)で示されるフルオレン系化合物
・ポリビニルアセタール系樹脂:エスレックKS−1、積水化学工業(株)製
・Resin−1:下記式(RU−1)で示される繰返し単位を有するポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量50500
・Resin−2:下記式(RU−2)で示される繰返し単位と、下記式(RU−3)で示される繰返し単位とを、15:85のモル比で含有する共重合ポリカーボネート樹脂、分子量49800
・Resin−3:下記式(RU−4)で示される繰返し単位と、下記式(RU−3)で示される繰返し単位とを、15:85のモル比で含有する共重合ポリカーボネート樹脂、粘度平均分子量50000
(実施例1)
「PA−100」1重量部、「STR−60N」3重量部、イソプロパノール5.75重量部およびトルエン5.75重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させることにより、下引き層用の塗布液を調製した。得られた下引き層用塗布液を、ドラム状支持体としてのアルミニウム素管(直径30mm、全長238.5mm)の表面にディップコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚1.5μmの下引き層を形成した。
(実施例2〜9)
酸化チタン微粒子として、「STR−60N」3重量部に代えて、「STR−60C」(実施例2)、「STR−60C−LP」(実施例3)、「TTO−55(A)」(実施例4)、「TTO−55(C)」(実施例5)、「TTO−55(S)」(実施例6)、「TTO−55(D)」(実施例7)、「TTO−D−1」(実施例8)または「SMT−500SAS」(実施例9)を、それぞれ3重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
下引き層形成用樹脂として、「PA−100」1重量部に代えて、「PA−200」(実施例10)または「PA−201」(実施例11)を、それぞれ1重量部用いたこと以外は、実施例7と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
(実施例12)
酸化チタン微粒子「STR−60N」3重量部に代えて、酸化亜鉛微粒子「MZ−505M」を3重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
下引き層用の塗布液として、「トレジンMF−30」1重量部、「TTO−55(D)」3重量部、メタノール8重量部およびトルエン3.5重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
下引き層用の塗布液として、「アミラン(R)CM8000」1重量部、「TTO−55(D)」3重量部、メタノール8重量部およびトルエン3.5重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させたものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、積層型電子写真感光体を製造した。
上記実施例1〜12および比較例1〜2で得られた積層型電子写真感光体を、負帯電反転現像プロセスを採用した市販のプリンタ(沖データ(株)製、商品名「MicroLine−18」)に、感光体ドラムとして搭載した。このプリンタを用いて、35℃/85%RHの高温高湿環境(以下、「H/H環境」という。)下で、黒ベタ、グレー画像および白紙画像の画像形成処理を実施し、電気特性の評価と、黒ベタおよびグレー画像でのメモリー効果の有無を観察した。
画像評価:カブリの発生の程度と、メモリー効果の有無により、形成画像の優劣を評価した。
メモリー効果の有無は、感光体ドラムの回転1周目に形成された黒ベタ画像のゴーストが、感光体ドラムの回転2週目に形成されたグレー画像中において、ゴーストとなって現れているかどうかを観察して、判断した。その評価は、形成画像にゴーストが観察されなかった場合を◎、観察された場合を×とした。
<単層型感光体の作製>
(実施例13)
「PA−100」1重量部、「TTO−55(D)」3重量部、イソプロパノール5.75重量部およびトルエン5.75重量部を配合して、ペイントシェーカーで10時間撹拌、分散させることにより、下引き層用の塗布液を調製した。得られた下引き層用塗布液を、ドラム状支持体としてのアルミニウム素管(直径78mm、全長334mm)の表面にディップコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚1.5μmの下引き層を形成した。
(実施例14〜15)
「PA−100」1重量部に代えて、「PA−200」(実施例14)または「PA−201」(実施例15)を、それぞれ1重量部用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
「TTO−55(D)」3重量部に代えて、「TTO−D−1」3重量部を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例17〜18)
「HTM−1」50重量部に代えて、「HTM−2」(実施例17)または「HTM−3」(実施例18)を、それぞれ50重量部用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
「ETM−1」30重量部に代えて、「ETM−2」(実施例19)、「ETM−3」(実施例20)または「ETM−4」(実施例21)を、それぞれ30重量部用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(比較例3)
下引き層用の塗布液として、比較例1と同じ塗布液を用いたこと以外は、実施例13と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
上記実施例13〜21および比較例3で得られた単層型電子写真感光体を、正帯電反転現像プロセスを採用した市販の複写機(京セラミタ(株)製、商品名「KM−4530」)に、感光体ドラムとして搭載した。この複写機を用いて、H/H環境下で、黒ベタ、グレー画像および白紙画像の画像形成処理を実施し、電気特性の評価と、黒ベタおよびグレー画像でのメモリー効果の有無を観察した。
上記実施例13〜21および比較例3で得られた単層型電子写真感光体について、下引き層の形成に用いた樹脂および酸化チタン微粒子と、感光層の形成に用いた電荷発生剤(CGM)、正孔輸送剤(HTM)、電子輸送剤(ETM)およびバインダ樹脂(Resin)とを表3に、上記画像評価と電気特性の評価結果を表4に、それぞれ示す。
<単層型感光体の作製>
(実施例22)
実施例13で調製したのと同じ下引き層用塗布液を、アルミニウム素管(直径78mm、全長334mm)の表面にディップコート法にて塗布して、130℃で30分間、加熱乾燥することにより、膜厚1.5μmの下引き層を形成した。
(実施例23、24)
「Resin−1」100重量部に代えて、「Resin−2」(実施例23)または「Resin−3」(実施例24)を、それぞれ100重量部用いたこと以外は、実施例22と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
「ETM−4」50重量部に代えて、「ETM−3」50重量部を用い、かつ、「Resin−1」100重量部に代えて、「Resin−2」100重量部を用いたこと以外は、実施例23と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
(実施例26)
「ETM−4」50重量部に代えて、「ETM−3」50重量部を用い、かつ、「Resin−1」100重量部に代えて、「Resin−3」100重量部を用いたこと以外は、実施例24と同様にして、単層型電子写真感光体を製造した。
上記実施例22〜26で得られた単層型電子写真感光体を、正帯電反転現像プロセスを採用した市販の複写機(前出の「KM−4530」)に、感光体ドラムとして搭載した。この複写機を用いて、H/H環境下で、黒ベタ、グレー画像および白紙画像の画像形成処理を実施し、電気特性の評価と、黒ベタおよびグレー画像でのメモリー効果の有無を観察した。
耐溶剤性の評価:各電子写真感光体を、それぞれ、イソパラフィン系炭化水素系溶剤(エクソンモービル化学社製、商品名「アイソパーG」)1.3リットルに、2000時間浸漬させた。その際、感光層の全面が上記炭化水素系溶剤に浸かるように調整した。こうして炭化水素系溶剤に浸漬した後の明電位(V)を上記と同様の手順にて測定し、炭化水素系溶剤への浸漬前後における感度変化(明電位の変化量ΔV)を算出することにより、単層型電子写真感光体の耐溶剤性を評価した。感度変化が±10V以内であれば、耐溶剤性が良好である。
上記実施例22〜26で得られた単層型電子写真感光体について、下引き層の形成に用いた樹脂および酸化チタン微粒子と、感光層の形成に用いた電荷発生剤(CGM)、正孔輸送剤(HTM)、電子輸送剤(ETM)およびバインダ樹脂(Resin)とを表5に、上記画像評価と電気特性の評価結果を表6に、それぞれ示す。
<ポリアミド樹脂の溶解性試験>
下引き層形成用樹脂として使用した「PA−100」、「PA−200」、「PA−201」、「トレジンMF−30」および「アミラン(R)CM8000」各1重量部を、メタノール9重量部中に加えて、50℃で4時間撹拌した。撹拌後、目視で観察して、「PA−100」が溶解していない場合を○、溶解した場合を×として、ポリアミド樹脂の溶解性を評価した。
以上の結果を表7に示す。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (4)
- 導電性基体上に、下引き層と、感光層とをこの順で積層してなる電子写真感光体であって、
前記下引き層が、重合脂肪酸およびジアミンを縮合してなるポリアミド樹脂と、金属酸化物の微粒子と、分散媒とのみからなる下引き層形成用塗布液を前記導電性基体上に塗布し、乾燥して形成されたものであることを特徴とする、電子写真感光体。 - 前記金属酸化物が、酸化チタンであることを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、単層型感光層であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、積層型感光層であって、前記下引き層上に、電荷発生層および電荷輸送層の順に積層されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子写真感光体。
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