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JP4199210B2 - 木材の加工方法 - Google Patents

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本発明は、木材を所定の3次元形状に加工する木材の加工方法に関する。
近年、自然素材である木材が注目されている。木材はさまざまな木目を有するため、原木から形取る箇所に応じて個体差が生じ、その個体差が製品ごとの個性となる。また、長期の使用によって生じる傷や色合いの変化自体も、独特の風合いとなって使用者に親しみを生じさせることがある。これらの理由により、合成樹脂や軽金属を用いた製品にはない、個性的で味わい深い製品を生み出すことのできる素材として木材が注目されており、その加工技術も飛躍的に進歩しつつある。
従来、かかる木材の加工技術として、吸水軟化した一枚の木材を圧縮し、その木材を圧縮方向と略平行に切断して板状の一次固定品を得た後、この一次固定品を加熱吸水させながら所定の3次元形状に成形する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、軟化処理した状態で圧縮した一枚の木材を所定の型枠で仮固定し、この木材の回復を型内で行って型成形する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特許第3078452号公報 特開平11−77619号公報
ところで、木材に個体差があるということは、形取った木材自体が均質ではないということを意味する。このため、従来の加工技術を用いて木材を成形する場合、その木材の加工すべき形状によっては木材の全ての部分を一様な密度に成形することが難しい場合があった。このような場合には、圧縮後の木材に多くの残留応力が生じるため、壊れやすい上に経時変化を起こしやすいという問題もあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、加工すべき木材の形状によらずにその木材の密度を一様にすることができ、加工後に高い形状安定性を実現することができる木材の加工方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る木材の加工方法は、木材を所定の3次元形状に加工する木材の加工方法であって、略長方形状の表面をなす主板部と、この主板部の長手方向に沿うとともに前記主板部の周縁から前記主板部に対して所定の角度をなして延出する側板部とを備えた略椀状の木材の前記主板部に圧縮力を加える一次圧縮工程と、前記一次圧縮工程で前記主板部を圧縮した木材の略椀状の内側面に当接し、前記内側面に当接する部分が粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方の性質を備えた材質から成る第1の型枠と、前記木材の略椀状の外側面と略同形をなす凹部を有する金属製の第2の型枠とによって挟持して前記主板部および前記側板部に圧縮力を加える二次圧縮工程と、を含み、前記二次圧縮工程は、前記第1の型枠が前記主板部の表面に当接した後、前記粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方の性質を備えた材質から成る部分が変形しながら前記木材との隙間を徐々に埋めていくことを特徴とする。
また、本発明に係る木材の加工方法は、上記発明において、前記一次圧縮工程における木材の平均圧縮率は、前記二次圧縮工程における木材の平均圧縮率よりも小さいことを特徴とする。
この発明において、圧縮率とは、圧縮による木材の肉厚の減少分とその木材の圧縮前の肉厚との比のことである。したがって、肉厚r0の木材が肉厚r(<r0)に圧縮された場合の圧縮率は(r0−r)/r0で表される。また、平均圧縮率とは、圧縮を施した木材の圧縮率が部分によって異なる場合において、その異なる圧縮率を相加平均した値のことである。
また、本発明に係る木材の加工方法は、上記発明において、前記一次圧縮工程は、前記所定の3次元形状に対応し、ともに金属から成る一対の型枠によって前記木材を挟持して圧縮力を加えることを特徴とする。
また、本発明に係る木材の加工方法は、上記発明において、前記二次圧縮工程の後、当該木材の形状を所定の形状に合わせる仕上工程をさらに行うことを特徴とする。
また、本発明に係る木材の加工方法は、上記発明において、前記仕上工程は、当該木材を圧縮する仕上圧縮工程を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る木材の加工方法は、上記発明において、前記仕上工程は、当該木材の表面を切削する切削工程を含むことを特徴とする。
本発明に係る木材の加工方法によれば、少なくとも加工対象の木材表面に当接する部分が粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方の性質を備えた材質から成る第1の型枠と、金属から成る第2の型枠とによって木材を挟持して圧縮する工程を含むことにより、加工すべき木材の形状によらずにその木材の密度を一様にすることができ、加工後に高い形状安定性を実現することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る木材の加工方法によって形成された圧縮木製品の構成を示す斜視図である。また、図2は図1のA−A線断面図である。これら二つの図に示す圧縮木製品1は、略長方形状の表面をなす主板部1aと、この主板部1aの長手方向に沿うとともにその主板部1aに対して所定の角度をなして延出する二つの側板部1bと、主板部1aの短手方向に沿うとともにその主板部1aに対して所定の角度をなして延出する二つの側板部1cとを備え、全体として略椀状をなす。この圧縮木製品1の肉厚(rとする)はほぼ均一である。なお、図1のB−B線断面は、寸法が異なる点を除いて、図2に示すA−A線断面と略同形である。
次に、この実施の形態に係る木材の加工方法を説明する。以後の説明では、上述した構成を有する圧縮木製品1を形成する場合について説明するが、この実施の形態に係る木材の加工方法は、他の構成を有する圧縮木製品に対しても適用可能であることはいうまでもない。
まず、圧縮木製品1の原材料となる木材を無圧縮状態の無垢材から形取る。図3は、圧縮木製品1の原材料となる木材を無垢材から形取る状況を模式的に示す説明図である。この形取工程では、後述する圧縮工程によって減少する分の容積を予め加えた容積を有する略椀状の木材51を無垢材50から形取る。形取った木材51は、図1の圧縮木製品1が有する主板部1a、側板部1bおよび1cにそれぞれ対応する部位として、主板部51a、側板部51bおよび51cを有し、その肉厚(r0とする)はほぼ均一である。
この図3では、無垢材50から形取る木材51の長手方向とその木材51の繊維方向Lとが略平行であり、主板部51aの表面が柾目面となるように形取った場合を示しているが、これはあくまでも一例に過ぎない。この他にも、例えば木材51の長手方向がその木材51の繊維方向Lと略平行であり、主板部51aの表面が板目面または追柾面となるように形取ることも可能である。この実施の形態において、無垢材50からどのように形取るかは、その木材に要求する強度や美観等の条件を考慮して最適なものを採用すればよい。このため、以後の説明において参照する図面では、木目50Gを省略する。
なお、この形取工程では、長手方向が無垢材50の繊維方向に略平行であるような木材を平板状に形取ってもよい。また、ここで使用する無垢材50は、檜、檜葉、桐、杉、松、桜、欅、黒檀、チーク、マホガニー、ローズウッドなどの中から、圧縮木製品1の用途に応じて最適なものを選択すればよい。
この後、上記形取工程で形取った木材51を圧縮する。この実施の形態においては、木材51を2回に分けて圧縮する。これらの圧縮を行うに際し、まず木材51を高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置する。これにより、木材51は過剰に水分を吸収して軟化する。
続いて、同じ水蒸気雰囲気中で1回目の圧縮を行う(一次圧縮工程)。図4は、この一次圧縮工程の概要を示す説明図であり、木材51に対して図2の断面と同じ切断面で見た縦断面図である。この図4に示すように、一次圧縮工程では、圧縮対象の木材51を変形すべき形状に対応する一対の金属製の型枠61および71によって挟持し、この挟持した木材51に対して所定の圧縮力を加える。
二つの型枠のうち、圧縮時に木材51の上方からその木材51に圧縮力を加える型枠61は、下方に突出する凸部62を有する。この凸部62の側面は、木材51の側板部51bおよび51cの内側面と略同形である。また、この凸部62が下方に突出する高さHは、略椀状をなす木材51の内側面の深さhよりも大きい(H>h)。他方、圧縮時に木材51の下方からその木材51に圧縮力を加える型枠71は、下方に窪んだ凹部72を有する。この凹部72の形状は、側板部51bおよび51cの外側面に略同形である。
図5は、図4に示す状態から型枠61を型枠71に近づけるように下降していき、これら二つの型枠61および71で木材51を挟持、圧縮している状態を示す断面図であり、図4と同じ切断面で見た断面図である。この図5に示すように、木材51は凸部62と凹部72の隙間に相当する3次元形状に変形される。
この一次圧縮工程では、凸部62と凹部72とが上述した形状をなすことにより、肉厚方向と圧縮力の作用線の方向とが略平行である主板部51aには大きな圧縮力が作用するため、圧縮後の肉厚r1は圧縮前の肉厚r0に比べて減少する。一方、側板部51bおよび51cには圧縮力がほとんど加わらないため、圧縮後の肉厚はr0のままである。この結果、一次圧縮工程後において、主板部51aの肉厚r1は、側板部51bおよび51cの肉厚r0よりも小さくなる(r1<r0)。主板部51aの圧縮率は、その木材51の素材や圧縮木製品1の用途を考慮した上で最適値をとるように設定すればよく、この設定した圧縮率の値に応じて木材51の形取り(肉厚r0、深さh等)や、型枠61および71の形状(凸部62が下方に突出する高さH等)が定められる。
図5に示す圧縮状態で所定時間放置した後、型枠61を上昇させることによって一次圧縮を受けた木材51'から離間する。その後、別の型枠81を下降させ、この型枠81(第1の型枠)と型枠71(第2の型枠)とによって木材51'を挟持して圧縮する(二次圧縮工程)。この二次圧縮工程も、一次圧縮工程と同じ水蒸気雰囲気中で行われる。
図6〜図8は、二次圧縮工程の概要を示す説明図である。これらの図6〜図8は、木材51'に対して図4および図5に示す木材51と同じ切断面でみた縦断面図である。
まず、型枠81の構成を説明する。この型枠81は、木材51'の内側面に当接して圧縮力を加えるシリコンゴム等の素材から成るゴム型82と、このゴム型82の上端と接着される略直方体状の金型83と、この金型83の周囲を包囲し、二次圧縮時にはその底面が木材51'の側板部51'bおよび51'cの上端に当接する金型84とを備える。このうち金型83は、金型84に対して相対的に上下動させることができる。
ゴム型82の断面は、図6に示すように下方に行くにしたがって水平方向の幅が若干細くなるテーパ形状をなしており、このゴム型82の底面は型枠71の凹部72に嵌合された状態にある木材51'の主板部51'aの内側面よりも若干面積が小さい略長方形をなす。また、金型84底面の内縁コーナー部はR形状をなしている。
以上の構成を有する型枠81を木材51'の方向に下降させていくと、やがて図7に示すようにゴム型82の底面が木材51'の主板部51'aに当接する。この状態では、まだゴム型82と木材51'の間には隙間が生じている。この後、金型84を静止させたまま、この金型84に対して上下動可能な金型83をさらに下降させていくと、ゴム型82は鉛直方向に押圧されることによって変形し、木材51'との間に生じていた隙間を徐々に埋めていく。この際、ゴム型82のテーパ形状と金型84底面の内縁コーナー部のR形状とにより、ゴム型82はスムーズに変形することができる。
ゴム型82によって木材51'との隙間が完全に埋め尽くされ、その木材51'に対して所定の圧縮力が加わる状態に達した時点で金型83の下降を止め、その状態を所定時間だけ保持する。図8は、ゴム型82が木材51'を圧縮している状況を示す図である。同図に示す状態においては、ゴム型82の特性により、そのゴム型82から木材51'に対して、場所によらずに均一な圧縮力が作用する。
図8に示す状態で木材51'を所定時間放置した後、圧縮を解いて木材51'を乾燥させる。この結果、図1および図2に示す圧縮木製品1が完成する。2回の圧縮工程を経ることにより、圧縮木製品1の密度(比重)は略一様となり、その強度も略一様となる。木材51から形成される圧縮木製品1の肉厚方向の圧縮率の平均値(平均圧縮率)は0.5〜0.7程度であり、図2に示す肉厚rは、無垢材50から形取った木材51の圧縮前の肉厚r0(図4を参照)の30〜50%程度となる。
なお、圧縮木製品1の最終的な形状を決める二次圧縮工程の平均圧縮率の方が、一次圧縮工程における平均圧縮率よりも大きければより好ましい。本実施の形態の場合、一次圧縮工程においては、主板部での圧縮率が(r0−r1)/r0、側板部での圧縮率が0であるから、平均圧縮率は(r0−r1)/2r0となる。これに対して、二次圧縮工程においては、主板部の圧縮率が(r1−r)/r1、側板部での圧縮率が(r0−r)/r0であるから、平均圧縮率は{(r0(r1−r)+r1(r0−r)]/2r01となる。これにより、二次圧縮工程の平均圧縮率が一次圧縮工程の平均圧縮率を上回るための条件はr1>rとなる。換言すると、木材51から圧縮木製品1を形成する場合、二次圧縮工程の平均圧縮率が一次圧縮工程の平均圧縮率を上回るためには、二次圧縮工程によって主板部の肉厚が減少すればよい。
図9は、以上説明したように形成された圧縮木製品1の一適用例を示す図であり、より具体的には、その圧縮木製品1を外装材とするデジタルカメラの外観構成を示す斜視図である。同図に示すデジタルカメラ100は、圧縮木製品1に開口部や切り欠き等を適宜設けることによって形成した二つのカバー部材2および3が組み合わさって成る筐体状の外装材を備える。この外装材内部には、撮像処理等に関する駆動制御を行う制御回路、CCDやCMOS等の固体撮像素子、および音声の入出力を行うマイクロフォンやスピーカを含み、デジタルカメラ100の機能を実現するための各種電子的部材および光学的部材が収納される(図示せず)。
図10は、カバー部材2および3の概略構成を示す斜視図である。同図に示すように、カバー部材2および3は、圧縮木製品1に開口部や切り欠きを適宜設けたものである。このうち、カバー部材2の主板部2aには、撮像レンズを含む撮像部4を表出する円筒形状の開口部21およびフラッシュ5を表出する直方体形状の開口部22が形成されている。また、カバー部材2の側板部2bおよび2cには、半円筒形状の切り欠き23および直方体形状の切り欠き24がそれぞれ設けられている。カバー部材2および3の肉厚はほぼ均一であり、その肉厚の値が1.6mm程度であればより好ましい。
他方、カバー部材3の主板部3aには、画像情報や文字情報を表示するために液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、または有機ELディスプレイ等を用いて実現される表示部6を表出する直方体形状の開口部31が形成されている。このカバー部材3の側板部3bには、カバー部材2の切り欠き23と組み合わさってシャッターボタン7を表出する開口部41をなす半円筒形状の切り欠き32が設けられている。また、側板部3cには、カバー部材2の切り欠き24と組み合わさって外部機器との接続用インタフェース(DC入力端子やUSB接続端子等を含む)を表出する開口部42をなす切り欠き33が設けられている。
上述した開口部や切り欠きは、原材料となる木材を無垢材50から形取る際に一括して形成してもよいし、一次圧縮工程後または二次圧縮工程後に切削、穿孔等によって形成してもよい。なお、ファインダ取付用の開口部や、操作指示信号の入力を受け付ける入力キー表出用の開口部を適当な位置にさらに設けてもよいし、外装材内部のスピーカが発生する音声を出力する音声出力用孔部を適当な位置に穿設してもよい。
圧縮木製品1を上記の如くデジタルカメラ100の外装材として適用すると、その外装材表面の木材が有する木目や凹凸が滑り止めの役割を果たすため、デジタルカメラ100の操作性を向上させることができる。この意味で、本実施の形態に係る木材の加工方法によって形成された圧縮木製品は、デジタルカメラ以外の電子機器、例えば、携帯電話、PHSまたはPDA等の携帯型通信端末、携帯型オーディオ装置、ICレコーダ、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、各種家電製品のリモコン、デジタルビデオなどの外装材としても適用可能である。
以上説明した本発明の一実施の形態によれば、少なくとも加工対象の木材表面に当接する部分が粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方の性質を備えた材質から成る第1の型枠と、金属から成る第2の型枠とによって木材を挟持して圧縮することにより、加工すべき木材の形状によらずにその木材の密度を一様にすることができる。この結果、圧縮後の木材に対してその形状によらずに一様な強度を付与することが可能となる。
また、この実施の形態によれば、圧縮後の木材内部の残留応力を少なくし、壊れにくく経時変化を生じにくい形状安定性の高い圧縮木製品を製造することが可能となる。特に、ゴム型を用いた圧縮を行うことにより、例えば木材の節の部分などのように、他の部分よりも固くて金型による圧縮では割れを生じやすい箇所に対しても、割れを生じさせることなく一様な圧縮力を加えることができるので、歩留まりの向上にも繋がる。
(その他の実施の形態)
ここまで、本発明を実施するための最良の形態を詳述してきたが、本発明は上記一実施の形態によってのみ限定されるものではない。例えば、木材の形取工程を行った後、上記一次圧縮工程を行うことなく、ゴム型を用いた二次圧縮工程を行ってもよい。
また、二次圧縮工程を行った後の木材に対し、その形状を所定の形状に合わせるための仕上工程をさらに行ってもよい。この仕上工程として、上記一次または二次圧縮工程と同様の水蒸気雰囲気中で、ゴム型よりも寸法精度の高い所定の金型を用いて圧縮する三次圧縮工程(仕上圧縮工程)を行うことができる。かかる三次圧縮工程を行うことにより、木材の形状をより高い精度で所定の形状に合わせることが可能となる。
これに対し、仕上工程として、木材表面を切削することによってその木材表面の形状を整える切削工程を行ってもよい。この切削工程は、例えば木材に節があり、この節の部分の肉厚が他の部分の肉厚よりも厚い状態で残っている場合に表面を平らにするような状況において好適である。かかる切削工程を行うことにより、三次圧縮工程を行う場合と同様、木材の形状をより高い精度で所定の形状に合わせることが可能となる。なお、仕上工程として、上述した三次圧縮工程と切削工程の両方を所定の順序で行っても勿論構わない。さらに、前述した形取工程に続いてゴム型による圧縮工程を行う場合にも、圧縮工程の後に仕上工程を行うことができる。
ところで、上記一実施の形態では、二次圧縮工程において弾性体であるゴム型を用いて木材に圧縮力を加えたが、そのようなゴム型の代わりに、例えばより一般の高分子ゲルを含む粘弾性体や粘土等から成る型を用いてもよく、この意味では、粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方を備えた材質によって形成される型を型枠81として適用することができる。
以上の説明からも明らかなように、本発明は、ここでは記載していないさまざまな実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
本発明の一実施の形態に係る木材の加工方法によって形成される圧縮木製品の構成を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 木材を無圧縮状態の無垢材から形取る状況を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施の形態に係る木材の加工方法の一次圧縮工程の概要を示す説明図である。 一次圧縮工程における木材圧縮時の状態を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る木材の加工方法の二次圧縮工程において、木材上方の型枠を下降する時の状態を示す縦断面図である。 本発明の一実施の形態に係る木材の加工方法の二次圧縮工程において、木材上方の型枠が木材に当接した時の状態を示す縦断面図である。 二次圧縮工程において木材圧縮時の状態を示す縦断面図である。 図1の圧縮木製品を外装材として適用したデジタルカメラの外観構成を示す斜視図である。 デジタルカメラを外装するカバー部材の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 圧縮木製品
2、3 カバー部材
1a、2a、3a、51a、51'a 主板部
1b、1c、2b、2c、3b、3c、51b、51'b、51c、51'c 側板部
4 撮像部
5 フラッシュ
6 表示部
7 シャッターボタン
21、22、31、41、42 開口部
50 無垢材
50G 木目
51、51' 木材
61、71、81 型枠
62 凸部
72 凹部
82 ゴム型
83、84 金型
100 デジタルカメラ

Claims (6)

  1. 木材を所定の3次元形状に加工する木材の加工方法であって、
    略長方形状の表面をなす主板部と、この主板部の長手方向に沿うとともに前記主板部の周縁から前記主板部に対して所定の角度をなして延出する側板部とを備えた略椀状の木材の前記主板部に圧縮力を加える一次圧縮工程と、
    前記一次圧縮工程で前記主板部を圧縮した木材の略椀状の内側面に当接し、前記内側面に当接する部分が粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方の性質を備えた材質から成る第1の型枠と、前記木材の略椀状の外側面と略同形をなす凹部を有する金属製の第2の型枠とによって挟持して前記主板部および前記側板部に圧縮力を加える二次圧縮工程と、
    を含み、
    前記二次圧縮工程は、
    前記第1の型枠が前記主板部の表面に当接した後、前記粘性および弾性のうち少なくともいずれか一方の性質を備えた材質から成る部分が変形しながら前記木材との隙間を徐々に埋めていくことを特徴とする木材の加工方法。
  2. 前記一次圧縮工程における木材の平均圧縮率は、前記二次圧縮工程における木材の平均圧縮率よりも小さいことを特徴とする請求項1記載の木材の加工方法。
  3. 前記一次圧縮工程は、
    前記所定の3次元形状に対応し、ともに金属から成る一対の型枠によって前記木材を挟持して圧縮力を加えることを特徴とする請求項1または2記載の木材の加工方法。
  4. 前記二次圧縮工程の後、当該木材の形状を所定の形状に合わせる仕上工程をさらに行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の木材の加工方法。
  5. 前記仕上工程は、当該木材を圧縮する仕上圧縮工程を含むことを特徴とする請求項記載の木材の加工方法。
  6. 前記仕上工程は、当該木材の表面を切削する切削工程を含むことを特徴とする請求項記載の木材の加工方法。
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