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JP4198523B2 - Leather-like sheet and method for producing the same - Google Patents

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JP4198523B2 JP2003138463A JP2003138463A JP4198523B2 JP 4198523 B2 JP4198523 B2 JP 4198523B2 JP 2003138463 A JP2003138463 A JP 2003138463A JP 2003138463 A JP2003138463 A JP 2003138463A JP 4198523 B2 JP4198523 B2 JP 4198523B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然皮革調の柔軟性を有しながら、柔軟剤の移行が極めて少ない皮革様シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、人工皮革に天然皮革のもつ柔らかくかつ充実感のある風合いを再現する為に、従来から人工皮革に対し各種添加剤による処理が行われている。しかしながら未だ天然皮革に近い物は得られていない。例えば、人工皮革を天然皮革並みに柔軟にするために従来からある柔軟剤を用いて柔軟化をはかる方法は公知である。すなわち柔軟剤としてシリコンエマルジョン処理、ワックス処理等を付加して天然皮革に近い風合いを求めることが行われているが天然皮革の持つ柔らかさと充実感のある風合いは充分に出すことが出来なかった。また、本発明者らは、本発明同様油状物質及びその保持体を表面に立毛を有する繊維質基材表面に付与する方法を提案している(特許文献1参照)。しかしこの方法は、立毛面のタッチ・オイル感の改良を行ったものであって、基本的には表面の立毛部分に油状物質及び保持体からなる組成物を付着させる技術であり、本発明のような繊維質基材全体の柔らかさ、充実感は得られない。つまりこれら従来の方法では、表面のタッチは改良されるものの、柔らかさと充実感を兼ね備えた天然皮革本来の風合いを再現するまでには至っていない。
一方天然皮革で処理している加脂剤、例えば魚油、植物油を用いて柔軟処理すると風合いは天然皮革に近い物が得られるが、油脂や油の表面への移行が顕著に見られる。従って油脂や油等の油状物質の移行が無く、かつ柔軟性と充実感に優れた天然皮革に近い風合いの物は未だ得られていない。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−131880号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、繊維質基材からなる皮革様シートに関して、天然皮革の持つ柔軟性に優れさらに充実感のある風合いを有し、さらに油状物質の移行が極めて少ない皮革様シートおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成すべく本発明者らは鋭意検討を重ね、以下に示す皮革様シートおよびその製造方法を見出した。
すなわち本発明は、繊維質基材の少なくとも内部に30℃における粘度が50〜10000mPa・sの油状物質とオレフィン系エラストマーおよびビニル芳香族系エラストマーから少なくとも1つ選ばれる該油状物質の保持体からなる配合物が存在していることを特徴とする皮革様シートである。
そして、好ましくは繊維質基材を構成する繊維が0.3dtex以下の極細繊維であるシート状物であり、繊維が極細繊維束状繊維であり、また繊維質基材が、繊維絡合不織布とその内部に含浸された弾性重合体からなるシート状物である。
本発明の好ましい保持体は、主鎖を構成するエチレンユニットに対して炭素数1〜8の炭化水素基の側鎖を持つユニットを5〜60モル%有するエチレン重合体またはエチレン重合体ブロックを有するブロック共重合体、ビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAおよび共役ジエンからなる重合体ブロックBを有するブロック共重合体、またはその水素添加物である。そして本発明の油状物質と保持体の好ましい質量比が1/1〜20/1である。
また、本発明の皮革様シートからなるスエード調皮革様シート、または銀付調皮革様シートであり、それらの皮革様シートを少なくとも一部に用いてなるスポーツ用手袋に関する。
そして、本発明は、30℃における粘度が50〜10000mPa・sの油状物質とその保持体からなる配合物を水分散液にして、繊維質基材に含浸し、固着させることを特徴とする皮革様シートの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
まず本発明を構成する保持体とは、常温においてエラストマーの性質を示す高分子物質、いわゆる厚さ0.5mmのシートにした場合に常温で伸び100%以上で、外力を与えると容易に変形するが、除くと直ちにほぼ原形に回復する高分子物質である。さらに、該高分子物質の粉末をそれと組み合わせて用いる油状物質中に浸漬して24時間常温で放置した後に自然濾過した後の該粉末の質量増加が油状物質を吸収して200%以上となるものである。なかでも、オレフィン系エラストマーもしくはビニル芳香族エラストマーが油状物質の保持性の点で好ましく用いられる。
【0007】
まず、本発明の保持体の好適例であるオレフィン系エラストマーについて説明する。本発明で用いられるオレフィン系エラストマーとは、炭化水素鎖を中心とした樹脂であり、0℃以下のガラス転移点を有するセグメントを有する。そのような例としては、例えばEPR(エチレンプロピレンゴム)、EBR(エチレンブチレンゴム)、HBR(水添ブタジエンゴム)、ポリイソプレンなどが挙げられる。これら重合体の製造法は公知であり、その主要原料モノマーとして、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、オクテン等のオレフィン、イソブチレン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、ブタジエン、イソプレン、ノルボルネンなどの環状炭化水素化合物やジエン系炭化水素化合物を挙げることができる。これらのモノマーを適宜混合し、既存の重合法、例えばラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合によって重合される。最終物性、特に耐候性を高めるために水素添加を施すことも好ましく行われる。
【0008】
特に良好なオレフィン系エラストマーは、エチレンとα-オレフィンとの共重合体である。α-オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネンなどが挙げられる。重合方法については特に限定するものではないが、通常Zieglar-Natta触媒やメタロセン触媒の存在下において重合が行われる。この場合、炭素数1〜8の炭化水素基の側鎖を有するユニットの含有量が主鎖を構成するエチレンユニットに対して5〜60モル%であるエチレン重合体が、特にエラストマー性と油状物質の保持に優れる点で好ましく用いられる。オレフィン系エラストマーの分子量は特に限定されるものではないが、数平均分子量で1万〜90万である。また、場合によってα-オレフィン以外の他のモノマーを少量共重合していてもよい。そのようなモノマーとしては、スチレン、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アクリロニトリルなどが挙げられる。
【0009】
次に本発明を構成する保持体の好適例であるビニル芳香族系エラストマーについて説明する。ビニル芳香族系エラストマーとはビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAおよび0℃以下のガラス転移点を持つ重合体ブロックBを有するブロック共重合体である。
ブロック共重合体における重合体ブロックAと重合体ブロックBの数に関しては特に制限はない。ここで重合体ブロックAを単にA、重合体ブロックBを単にBと表示すると、好適なブロック共重合体の構造は、A−B、(A−B)n 、(A−B)n −A、(B−A)n−B(但し、これら構造式においてnは1〜10の整数を表す)、(A−B)m X(Xはm価のカップリング剤の残基を表し、mは2〜15の整数を表す)等の構造式で示すことができる。なかでもA−B−Aで表されるトリブロック共重合体が油状物質の保持性の点で特に好ましい。ブロック共重合体においては、ビニル芳香族化合物の含有率は5〜75質量%であることが油状物質の保持性の点で好ましく、10〜65質量%であることがより好ましい。
【0010】
ブロック共重合体における重合体ブロックAを構成するビニル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−、m−、若しくはp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなどが挙げられる。これらの中でもスチレンまたはα−メチルスチレンが柔軟性の点で好ましい。ビニル芳香族化合物は、単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
【0011】
また、ブロック共重合体における重合体ブロックBを構成する重合体は0℃以下のガラス転移点を持つ物であれば特に限定は無いが、柔軟性の面から共役ジエンの重合物もしくはその水添物が特に好ましい。かかる共役ジエンとしては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらの中でも、イソプレン、1,3−ブタジエンまたはこれらの混合物が柔軟性および油状物質の表面への移行を防止する点で好ましい。共役ジエンは、単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。中でも、一般にSBS(スチレン重合体ブロック−ブタジエン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体)、SEBS(スチレン重合体ブロック−エチレン・ブタジエン共重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体)、SEPS(スチレン重合体ブロック−エチレン・プロピレンン共重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体)、SIS(スチレン重合体ブロック−イソプレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体)、SEEPS(スチレン重合体ブロック−エチレン・エチレン・プロピレン共重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体)等の樹脂が油状物質の保持力および繊維基材の風合いの点で好適なブロック共重合体として用いることができる。
【0012】
ブロック共重合体の数平均分子量は特に限定されるものではないが、好ましくは5万〜50万であり、より好ましくは10万〜40万である。5万未満の場合には油状物質の保持性が低下し、また50万を越えると柔軟性が低下する。
このようなブロック共重合体は既に公知であるが、その製造方法としては、例えば、次のような公知のアニオン重合法を用いることができる。すなわち、アルキルリチウム化合物等を開始剤としてn−ヘキサン、シクロヘキサン等の不活性有機溶媒中で、ビニル芳香族化合物および共役ジエンを重合させてブロック共重合体を形成する。この際、所望により、ジクロロメタン、四塩化炭素、テトラクロルシラン等のカップリング剤を使用してもよい。
【0013】
ブロック共重合体が上記ブロック共重合体の水素添加物である場合には、公知の方法に従って不活性有機溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加して水添ブロック共重合体を得ることができる。
【0014】
本発明において、保持体として、上記ブロック共重合体またはその水素添加物である水添ブロック共重合体が用いられるが、耐熱性、耐候性の観点から水添ブロック共重合体がより一層好ましく、水素添加前のブロック共重合体における共役ジエンに由来する炭素−炭素二重結合の70%以上が水素添加されたものであることがより好ましい。水素添加ブロック共重合体における重合体ブロックB中の炭素−炭素二重結合の含有量は、ヨウ素価測定、赤外分光光度計、核磁気共鳴法等により決定することができる。また上記の2種類のブロック以外に本発明を損なわない範囲で他のモノマーがブロック状にまたはランダムに共重合されていてもよい。なおスチレン系エラストマーには、上記したようなブロック共重合体のほかに、SBR(スチレンブタジエンゴム)などのスチレン含有ゴムを含んでも良い。
【0015】
さらに、本発明で用いる保持体を構成する樹脂に関しては、本発明の趣旨を損なわない限り、分子鎖中または分子末端に、カルボキシル基、水酸基、酸無水物基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を含有していてもよい。
このような保持体に配合される油状物質としては、30℃における粘度が50〜10000mPa・sの液状物質である必要があり、常温において水とは実質的に相溶性がなく相分離する物質が用いられる。粘度が50mPa・s未満の場合には、基材に塗布した後に油状物質の移行が発生する。また10000mPa・sを越える場合には、保持体と混ざらずにオイル感の希薄なものとなり柔軟性に欠けるものとなるため不適である。
【0016】
油状物質の種類の具体例としては、パラフィン系またはナフテン系のプロセスオイル、ホワイトオイル、ミネラルオイル、エチレンとα−オレフィンのオリゴマー、パラフィンワックス、流動パラフィン、シリコンオイル、植物油、芳香油などが挙げられ、これらは単独または混合して用いられる。中でもパラフィン系プロセスオイルが天然皮革のオイル感に類似する点で好ましい。
【0017】
本発明において、保持体(1)と油状物質(2)との質量比は、(2)/(1)=1〜20が好ましい。この質量比が1未満の場合には、柔らかな風合いが発現されにくく、20を越える場合には、油状物質の移行が起こりやすい。より好ましくは、(2)/(1)=3〜12の範囲である。
本発明においては、保持体(1)の種類及び分子量と、油状物質(2)の種類と2種以上の油状物質を混合使用する場合の質量比、そして(2)/(1)の割合、及び繊維質基材内部への付与量を変更することにより、所望の天然皮革の柔軟性と充実感を再現することが可能である。
【0018】
繊維質基材内部への付与方法としては、例えば30℃における粘度が50〜10000mPa・sの油状物質とその保持体からなる配合物を良溶剤に溶解した溶液を作製して繊維質基材に含浸し、溶剤を除去し固着する方法がある。しかしながら、30℃における粘度が50〜10000mPa・sの油状物質とその保持体からなる配合物を水分散液にして繊維質基材に含浸、乾燥処理し固着する方法を、環境面および含浸した場合に連続的な皮膜形成がされにくく、天然皮革並みの柔軟性に優れ、充実感のある風合いに仕上がるといった品質上の観点から、選択する必要がある。
【0019】
繊維質基材内部に付与する順序としては特に限定されるものではなく、保持体と油状物質が最終製品内部に含有されていれば本発明の効果が発揮されるものである。しかし、極細繊維からなる立毛で覆われているスエード調人工皮革にする場合は染色後に処理する方が染色中の油状成分の脱離が少なく工程管理がしやすい点で好ましい。
【0020】
次に本発明で使用する繊維質基材であるがこれは公知の繊維質基材が使用でき特に限定されるものではない。例えば編織布、不織布、編織布、またはそれらに高分子弾性体を含浸したもの、絡合不織布、またはそれに高分子弾性体を含浸したもの、極細繊維絡合不織布、またはそれに高分子弾性体を含浸したもの等公知の繊維質基材を用いることができる。
【0021】
特に0.3dtex以下の繊維からなる極細繊維絡合不織布に高分子弾性体が含浸されてなる繊維質基材を用いることが天然皮革調の柔軟性を有する点で好ましい。より好ましくは0.1〜0.0001dtexの範囲である。0.3dtexを越えて太くなると、スエード調皮革様シートとした場合、立毛面の触感がざらざらとした感じとなり、外観が低下する。また0.0001dtex未満では、繊維の破断強力が低下し、層の剥離強力や破断強力が低下し、さらに充分な発色性が得られない傾向がある。
【0022】
極細繊維の製造方法としては、溶融状態で相溶性を有しておらず、溶解性または分解性の異なる2種類以上のポリマーを使用して混合紡糸法、海島型複合紡糸法等により海島構造繊維を製造する方法、複合紡糸法により分割型複合繊維を製造する方法等により極細繊維発生型繊維を得たのち、その一部(例えば海成分)を抽出除去または分解除去して極細繊維とする方法、あるいは分割型複合繊維の異種ポリマー同士の界面を剥離させて極細繊維とする方法等が代表例として挙げられる。これらの方法以外に、溶融紡糸ノズルから繊維形成性ポリマーを吐出した直後に高速気体で吹き飛ばし繊維を細くする、いわゆるメルトブロー法などの方法を用いることもできる。しかしながら、繊維太さの管理や極細繊維の品質安定性から、上記極細繊維発生型繊維を経由する方法が好ましい。
【0023】
本発明の極細繊維を構成する樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、さらにこれらを主体とする共重合ポリエステル等の芳香族ポリエステル類や、ナイロン−6,ナイロン−66,ナイロン−610等のポリアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類などが挙げられる。なかでも、上記芳香族ポリエステル類やポリアミド類が、天然皮革調の人工皮革が得られること、さらに染色性も優れていることから好ましい。またこれらの樹脂には、紡糸の際の安定性を損なわない範囲でカーボンブラックで代表される顔料、染料等の着色剤や紫外線防止剤等で代表される公知の安定剤等が添加されていてもよい。
【0024】
また極細繊維発生型繊維を構成する抽出除去または分解除去される樹脂成分の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリル系モノマー共重合体、スチレン−エチレン共重合体、および共重合ポリエステル等のポリマーから選ばれた少なくとも1種のポリマーが挙げられる。なかでも、ポリエチレンやポリスチレンまたはこれらを主体とする共重合体等が抽出の容易さの点で好ましい。
【0025】
次に上記極細繊維または極細繊維発生型繊維からなる絡合不織布とその内部に弾性重合体が含浸された繊維質基材を形成する方法としては、公知の方法が用いられる。例えば、極細繊維発生型繊維からなる絡合不織布を製造する工程、その絡合不織布に弾性重合体溶液を含浸し凝固する工程、極細繊維発生型繊維を極細繊維に変性する工程を順次行うことにより達成できる。もちろん極細繊維に変性する工程と弾性重合体溶液を含浸・凝固させる工程を逆転させてもよい。
【0026】
極細繊維発生型繊維を用いて絡合不織布を製造する方法としては、極細繊維発生型繊維を従来公知の方法により、紡糸、延伸、熱固定、捲縮、カット等の処理を行って同繊維のステープルを作製し、かかるステープルをカードで解繊し、ウェーバーでランダムウェブまたはクロスラップウェブを形成し、得られたウェブを必要に応じて積層し、所望の重さにする方法が挙げられる。この際のウェブの重さは目的とする最終的な用途分野に応じて適宜選択され、一般的に100〜3000g/mの範囲が好ましい。また低コスト化などの目的で、必要とする質量の約2倍の絡合不織布に弾性重合体溶液を含浸・凝固させた後にバンドナイフなどにより厚さ方向に分割することにより、効率よく1度に2枚の繊維質基材を製造することもできる。
【0027】
ウェブの積層に次いで、公知の方法、たとえばニードルパンチング法や高圧水流噴射法等を用いて絡合処理を施して絡合不織布を形成する。ニードルパンチング法の場合には、使用針の形状やウェブの厚みにより異なるが、一般的には200〜2500パンチ/cmの範囲の条件で設定するのがよい。
【0028】
絡合不織布には、弾性重合体の含浸処理に先立って、必要に応じて熱プレスなどの公知の方法により表面の平滑化処理を行うこともできる。絡合不織布を構成する繊維が、たとえばポリエチレンを海成分とし、ポリエステルやポリアミドを島成分とする海島構造繊維である場合には、熱プレスにより海成分のポリエチレンを融着させ、繊維同士を接着固定することによりきわめて表面平滑性に優れた絡合不織布とすることが出来る。また絡合不織布を構成する繊維が一成分を溶解除去して極細繊維に変性することのできる海島構造繊維でない場合には、含浸させる弾性重合体が繊維に固着して風合いが硬くなることを防止するために、弾性重合体の含浸処理に先立ってポリビニルアルコールなどの仮充填物質で繊維表面を覆っておき、弾性重合体を付与した後に仮充填物質を除去することが好ましい。また1成分を溶解除去又は分解除去することにより極細繊維とすることができる海島構造繊維の場合にも、絡合不織布の段階で上記仮充填物質を付与して多成分繊維の表面を覆い弾性重合体を付与した後に仮充填物質を除去することにより、より一層柔軟なシートとすることができる。そしてこのように海島構造繊維等で代表される極細繊維発生型繊維から極細繊維を発生させることが好ましい。すなわち、繊維質基材を構成する繊維が極細繊維束状繊維であることが、本発明の油状物質とその保持体からなる配合物が選択的に極細繊維束状繊維に含有されやすく、より天然皮革調の柔軟な風合いと充実感に優れたものとなる。
【0029】
次に絡合不織布に含浸させる樹脂としては、天然ゴム、スチレンーブタジエン共重合体、アクリロニトリルーブタジエン共重合体、ポリウレタンエラストマー、その他の合成ゴム或いはこれらの混合物等公知の弾性重合体を用いることが可能である。中でも風合いが優れる点からポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。好ましいポリウレタン樹脂としては、ソフトセグメントとして、ジオールとジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とを反応させて得られるポリエステル系ジオール、ポリラクトン系ジオール、ポリカーボネート系ジオール、ポリエーテル系ジオール、およびポリエーテルエステル系ジオール等からなる群から選ばれた数平均分子量が500〜5000の少なくとも1種類のポリマージオールを使用し、これとジイソシアネート化合物と低分子鎖伸長剤とを反応させて得られる、いわゆるセグメント化ポリウレタンが挙げられる。
【0030】
ソフトセグメントを構成する上記ポリマージオールの合成に用いられるジオール化合物としては、耐久性あるいは皮革様の風合いの点で炭素数6以上10以下の脂肪族化合物が好ましく、たとえば、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどが挙げられる。またジカルボン酸の代表例としてはコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0031】
ポリマージオールの数平均分子量が500未満の場合には、柔軟性に欠け、天然皮革様の風合いが得られないため好ましくない。またポリマージオールの数平均分子量が5000を越える場合には、ウレタン基濃度が減少するため柔軟性及び耐久性、耐熱性、耐加水分解性においてバランスのとれた皮革様シートが得られにくい。ジイソシアネート化合物としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の芳香族、脂肪族、脂環族系のジイソシアネート化合物が挙げられる。
【0032】
また低分子鎖伸長剤としては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、N−メチルジエタノールアミン、エチレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミンなどの分子量が300以下の活性水素原子を2個有する低分子化合物が挙げられる。
ポリウレタンの合成方法としては、ワンショット法であっても、プレポリマー法であってもよい。
また必要に応じて、本発明の目的を損なわない範囲でポリウレタンには、凝固調節剤、安定剤などを添加してもよく、更に他のポリマーを併用しても構わない。さらに、カーボンブラックや染料などの着色剤を添加してもよい。
【0033】
絡合不織布にポリウレタンを含有させる方法については特に限定されないが、風合いのバランスの点から絡合不織布にジメチルホルムアミド等で代表されるポリウレタンの良溶媒で希釈するポリウレタン溶液、あるいはポリウレタンの水分散液を直接含浸させ、必要によりマングルで絞る方法や、ポリウレタン溶液、あるいはポリウレタンの水分散液をコーターでコーティングしながらしみ込ませる方法などが好ましい。含浸させたポリウレタン液を湿式凝固又は乾式凝固させることによりポリウレタンを絡合不織布に含有させるが、特に天然皮革様の風合いや触感が得られることから湿式凝固法が好ましい。そして、天然皮革様の柔軟な風合いの点から、繊維質基材を構成する繊維とポリウレタンとの質量比率は、30/70〜90/10の範囲が好ましく、更に好ましくは35/65〜80/20の範囲内である。この範囲より繊維の比率が低くなりすぎると、皮革様シートがゴムライクな風合いとなり、繊維の比率が高くなりすぎるとペーパーライクな風合いになるため、目標とする天然皮革様の風合いが得られない。
【0034】
海島構造繊維を用いた場合には、絡合不織布にポリウレタンを含浸した後に、ポリウレタン及び極細繊維発生型繊維の島成分に対しては、非溶剤でかつ極細繊維発生型繊維の海成分に対しては溶剤または分解剤として働く液体で処理することにより極細繊維発生型繊維を極細繊維束状繊維に変成し、極細繊維絡合不織布とポリウレタンからなる繊維質基材とする。もちろん、ポリウレタンを含浸するに先立って、極細繊維発生型繊維を極細繊維束に変成する方法を用いて繊維質基材とすることもできる。また剥離性の分割型複合繊維を用いた場合には、剥離を促進する液で処理することにより繊維構成ポリマーの界面で剥離させ、極細繊維束とする方法も可能である。
【0035】
そして、得られた繊維質基材は少なくとも片面が起毛されたスエード調皮革様シートや高分子弾性体で造面された銀付調皮革様シート等の公知の仕上げ技術で表面加工を施した皮革様シートに仕上げることが可能である。得られた極細繊維の絡合不織布とポリウレタンからなる繊維質基材の起毛は、サンドペーパーや針布によるバフ、整毛等で代表される公知の方法により行うことができる。起毛する毛羽長は、外観や、油状物を含有させた保持体を塗布した後の外観に影響するため、バフや整毛の条件、例えばバフに用いるサンドペーパーの番手や研削速度や押し当てる圧力等を選択することにより毛羽長を調整する。立毛はシートの片面の全面に存在していても、あるいは両面とも全面に存在していても、あるいは片面あるいは両面の一部にスポット状に存在していてもよい。
【0036】
染色方法は編織布または不織布を染める公知の染色方法が使用でき、特に限定されるものではない。また使用染料は公知の染料を用いれば良く、一例として繊維質基材の立毛部の樹脂がポリエステルであれば分散染料、ポリアミドであれば酸性染料、硫化染料、建染染料、アクリルであればカチオン染料等を用いれば良い。また染色機はサーキュラー、ウインス、ダッシュライン、ワッシャー染色機、タイコ染色機、連続染色機等の公知の染色機が用いることができ、特に限定されるものではない。
【0037】
以上得られた繊維質基材の内部に前述の油状物質とその保持体からなる配合物を付与する。付与方法としては、マングルでの含浸―搾液方法、コーティング方法、スプレー方法等が挙げられ、中でもマングルでの含浸―搾液方法が好ましく用いられる。本発明の目的は油状物質とその保持体からなる配合物が繊維質基材の内部に存在することで初めて達成され、該保持体が表面のみに存在するだけで内部に存在しない場合では本発明の目的とする天然皮革調の柔軟性および充実感ある優れた風合いを達成することは出来ない。
【0038】
また、本発明の繊維質基材と前述の油状物質とその保持体からなる配合物の比率は繊維質基材に対して5〜80%の範囲が天然皮革調の柔軟性および風合いの点から好ましく、10〜50%がより好ましい、5%未満の場合、オイル感が不足し硬い風合いとなる傾向があり、80%を越えた場合、オイルのべとつき感が強くなる傾向がある。
本発明の皮革様シートを用いてスエード調皮革様シートとした場合、該配合物を該シートの内部に限定して存在させることで表面のスエード感を変えることなく柔軟なシートを得ることも出来る。
【0039】
このようにして得られたスエード調皮革様シートは、靴のみならず、手袋、鞄、衣料等、特にはスポーツ用手袋の素材として有用である。
【0040】
【実施例】
次に、本発明を具体的な実施例で説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。そして実施例中の部は断りのない限り質量に関するものである。
【0041】
繊維の太さは、繊維断面の電子顕微鏡写真を用いて、その断面積の平均値から求めた。
また実施例中、柔軟性、充実感は、皮革様シートを手で種々の強さで握るか、あるいは皮革様シートを用いて縫製したスポーツ手袋を手に装着して手を握ったり開いたりした際に総合的に感じられる風合いを発明者らが判定した。それらの評価結果を、良好:○、やや良好:△、不良:×で表現した。
またオイルのブリード(移行)の評価方法は、皮革様シートを綺麗に洗った手で強く握ったときに掌にオイル状物が付着するかどうか、あるいは皮革様シートを用いて縫製したスポーツ手袋を綺麗に洗った手に装着して強く握ったり開いたりした際に手にオイル状物が付着するかどうか、またはそれらの付着状態の程度で判定し、それらの評価結果を、良好:○、やや良好:△、不良:×で表現した。
【0042】
実施例1
ナイロン−6とポリエチレンをチップの状態で50:50の質量比で混合して押出機により溶融紡糸を行い、ポリエチレンが海成分でナイロン−6が島成分となっている海島構造繊維を紡糸し、延伸、捲縮、カットして、4dtex、51mm長のステープルを作製し、ウェーバーでクロスラップを作りニードルパンチング機を用いて700パンチ/cmのニードルパンチングを施して絡合不織布を得た。この不織布に、平均分子量2000のポリ3メチルペンタンアジペートジオールとポリエチレングリコールをソフトセグメント用のポリマージオールとするポリウレタン樹脂のジメチルホルムアミド(以下DMFと略すこともある)溶液を含浸し、湿式凝固させた後、繊維の海成分であるポリエチレンをパークロルエチレンで抽出し、目付450g/m、厚み1.3mm、ポリウレタン樹脂と繊維の比率が40/60の繊維質基材を得た。得られた基材のナイロン極細繊維は、繊度が平均で0.006dtexの極細繊維束状繊維であった。得られた基材の片面をサンドペーパーにてバフして該ナイロン極細繊維からなる立毛表面を有したシート状物を得た。このシート状物をサーキュラー染色機を用いて次の条件で染色すると茶色のスエード調皮革様シートが得られた。
【0043】
染色条件
染料 : Lanacron Brown S−GR(Ciba−Geigy(株)製) 5%owf
Irgalan Yellow GRL(Ciba−Geigy(株)製) 2%owf
浴比 : 1:30
染色温度: 90℃
【0044】
次に保持体として数平均分子量が約29万のスチレン−(エチレン・エチレン・プロピレン)−スチレンのトリブロック共重合体の水素添加物(「セプトン4055」株式会社クラレ製エラストマー:水素添加割合98%;下記油状物中に24時間常温で放置した後の質量増加は1600%)を用い、この保持体に対し、油状物質として質量比で8倍のパラフィン系オイル(「PW−90」出光興産株式会社製;30℃における粘度:140mPa・s)を配合した不揮発成分濃度30%の水分散液(平均粒径1μm)を調製した。
【0045】
この水分散液を、上記の茶色に染色されスエード調皮革様シートにマングルを用いて含浸し、搾液率を70%にして60℃の乾燥機にて乾燥することによって繊維質基材に対し油状物質およびその保持体からなる配合物の質量比率が20%のスエード調皮革様シートが得られた。得られたスエード調皮革様シートは、天然皮革調の優れた柔軟性と充実感のある風合いを有していた。またオイルのブリードも無かった。
【0046】
得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、柔らかな風合いを有し、かつ表面へのオイルのブリードが無く、手へのフィット感に優れたものであった。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったが、付与した配合物の脱落が殆どないために柔らかな風合いと手へのフィット感は保持されていた。
【0047】
実施例2
実施例1で作製した水分散液を実施例1で作製した茶色に染色されたスエード調皮革様シートにマングルを用いて含浸し、搾液率を60%にして90℃の乾燥機で乾燥することによって繊維質基材に対し油状物質およびその保持体からなる配合物の質量比率が18%のスエード調皮革様シートが得られた。得られたスエード調皮革様シートは、天然皮革調の優れた柔軟性と充実感のある風合いを有していた。またオイルのブリードも無かった。
【0048】
得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、柔らかな風合いを有し、かつ表面へのオイルのブリードが無く、手へのフィット感に優れたものであった。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったが、付与した配合物の脱落が殆どないために柔らかな風合いと手へのフィット感は保持されていた。
【0049】
実施例3
実施例1で得られた繊維質基材をスライサー機によって厚み方向に二枚に分割して、更にスライス面をバフ機によって研削し、厚み0.5mmの繊維質基材を得た。この繊維質基材をサーキュラー染色機によって以下の条件で黒色に染色し、乾燥してグレー色の繊維質基材を得た。
【0050】
染色条件
染料 : カヤカラン ブラック 2RL(日本化薬(株)製)
染料濃度: 2%OWF
均染剤 : 2g/l
染色温度: 90℃
染色時間: 60分
このグレー色の繊維質基材に以下の条件で乾式造面を行った。
造面条件
離型紙:DE−123(大日本印刷(株)製)
トップ層組成
NY−324(大日本インキ化学工業(株)製) 100部
L−1770S(ダイラックカラー、大日本インキ化学工業(株)製)
20部
DMF 35部
接着剤組成
レザミンUD8310(大日精化工業(株)製) 100部
タケネートD−110N(武田薬品工業(株)製) 10部
促進剤アクセルQS(大日本インキ化学工業(株)製) 2部
酢酸エチル 20部
【0051】
得られた銀付調皮革様シートの断面写真を走査電子顕微鏡で撮影し、造面(銀付)部分の樹脂層の厚みを測定した結果、トップ層は15μm、接着層は35μmであった。この銀付調皮革様シートに実施例1で使用した水分散液をマングルで含浸し、搾液率を60%にして90℃の乾燥機で乾燥し、繊維質基材に対し油状物質およびその保持体からなる配合物の質量比率が18%の銀付調皮革様シートが得られた。その後タンブラー乾燥機にて揉みを行うことで、黒色の銀付調皮革様シートが得られた。得られた銀付調皮革様シートは、天然皮革調の優れた柔軟性と充実感のある風合いを有していた。またオイルのブリードも無かった。また、衣料用、手袋、袋物に最適なものであった。
【0052】
得られた銀付調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、柔らかな風合いを有し、かつ表面へのオイルのブリードが無く、手へのフィット感に優れたものであった。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったが、付与した配合物の脱落が殆どないために柔らかな風合いと手へのフィット感は保持されていた。
【0053】
実施例4
実施例1と同じ方法で繊維質基材を作製するにあたりニードル後の不織布の質量を700g/mとなるように調整を行った。その後のポリウレタンの含浸、凝固、抽出は実施例1と同じ方法にて処理し、目付が705g/m、厚みが2.1mmの基材を得た。この繊維質基材表面に以下の条件でコーティングした後、DMF5%水溶液に投入することでポリウレタンを凝固して繊維質基材の片面に黒色の発泡層(厚さ500μm)を作製した。
【0054】
コーティング条件
発泡層用コーティング剤組成
クリスボンMP−105(大日本インキ化学工業(株)製) 100部
DILAC L6001(大日本インキ化学工業(株)製) 10部
クリスボンアシスターSD-7(大日本インキ化学工業(株)製) 2部
クリスボンアシスターSD-11(大日本インキ化学工業(株)製)1部
クリスボンアシスターSD-17(大日本インキ化学工業(株)製)2部
DMF 60部
塗布量 300g/m
【0055】
この発泡層側にエンボス機でカーフ調の型押を行い、銀付調皮革様シートとした。該銀付調皮革様シートを実施例1で作製した水分散液を用いてマングルで含浸し、搾液率を60%にして90℃の乾燥機で乾燥し、繊維質基材に対し油状物質およびその保持体からなる配合物の比率は質量比で18%であった。その後タンブラー乾燥機にて揉みを行うことで天然皮革調の充実感があり柔軟性に優れた風合いの黒色の銀付調皮革様シートが得られた。得られた銀付調皮革様シートはグローブ用、靴用等に最適なものであった。
【0056】
実施例5
実施例1の保持体および油状物質を変更して、保持体としてEPR(EP961SP:(株)JSR社製エラストマー:下記油状物質中に24時間常温で放置した後の質量増加率は1500%、側鎖炭化水素基の含有率は20%モル)を用い、油状物質として質量比で2倍のパラフィン系オイル(PW−380:出光興産(株)社製:30℃における粘度は600Pa・s)を配合して不揮発成分濃度30%の水分散液を調製した。その水分散液を実施例1における配合物にすること以外は実施例1と同様の方法にてスエード調人工皮革を作製した。得られたスエード調人工皮革を構成している繊維質基材に対し油状物質およびその保持体からなる配合物の質量比率は20%であった。得られたスエード調皮革様シートは、天然皮革調の優れた柔軟性と充実感のある風合いを有していた。またオイルのブリードも無かった。
【0057】
得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ柔らかな風合いを有し、かつ表面へのオイルのブリードが無く、手へのフィット感に優れたものであった。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったが、付与した配合物の脱落が殆どないために柔らかな風合いと手へのフィット感は保持されていた。
【0058】
比較例1
実施例1の配合物を用いなかったこと以外は実施例1と同様にしてスエード調皮革様シートを得た。得られたスエード調皮革様シートは、ゴムライクでオイル感がなく充実感に乏しい風合いを有し、実施例1のスエード調皮革様シートに比べ著しく劣る風合いであった。得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、実施例1で得られたスポーツ用手袋に比べて充実感に劣り硬い風合いとなり、さらに手のフィット感に劣るものであった。
【0059】
比較例2
実施例1の配合物に替えて繊維質基材にシリコン系柔軟剤(日華化学株式会社製「ニッカシリコーン AM−204」固形分濃度20%)水溶液を用いたこと以外は実施例1と同様にしてスエード調皮革様シートを得た。得られたスエード調皮革様シートの風合いは、柔軟性は得られたが、オイル独特の充実感が無く、天然皮革調の風合いにはほど遠いものであった。
さらに得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、実施例1で得られたスポーツ用手袋に比べて充実感に劣る風合いであった。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったところ、付与したシリコン系柔軟剤が殆ど全て脱落してしまった。そして、この手袋の風合いは硬く変化し、手へのフィット感に劣るものであった。
【0060】
比較例3
実施例1で製造した、配合物を含浸しない状態の茶色に染色されたスエード調皮革様シートを用いて、このシートに天然皮革で使用している加脂剤(スルホン化天然油)を含浸し乾燥して、該スエード調皮革様シートを構成する繊維質基材に対して加脂剤を質量比で16%含浸させた。得られたスエード調皮革様シートの風合いは、充実感と柔軟性に優れたものであった。しかしながら、得られたスエード調皮革様シートを握った手はもちろんのこと紙の上にこのシートを置いただけで紙へ多量に加脂剤が付着してしまうなど、加脂剤の移行が顕著なものであった。得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、実施例1で得られたスポーツ用手袋に劣らない柔軟性や充実感のある風合いを有していた。しかしながら、脱いだ後に手に極めて不快なべとつき感が残存するものであった。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったところ、付与した加脂剤は殆ど脱落していた。そして、この手袋の風合いは硬く変化し、手へのフィット感に劣るものであった。
【0061】
比較例4
実施例1と同じ油状物質と保持体を実施例1と同様の比率にて配合した後、水分散液とせずトルエンで溶解し、トルエン溶液(不揮発成分20%)を調整した。
次に実施例1の配合物を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして茶色のスエード調皮革様シートを得た。得られた茶色のスエード調皮革様シートの立毛表面に、該トルエン溶液(不揮発成分20%)を55メッシュのグラビアロールで固型分付着量約7g/mとなるように塗布し、乾燥してトルエンを蒸発させた。得られたスエード調皮革様シートは、立毛表面にのみに配合物が付着していた。そして、オイルのブリードはなかった。しかしながら風合いは、柔軟性、充実感共に不足しており、染色後のスエード調皮革様シートと大差のないものであった。さらに得られたスエード調皮革様シートを用いてスポーツ用手袋を作製したところ、実施例1で得られたものに比べて柔軟性に劣り、充実感の感じられない風合いのものであり、フィット感にも劣っていた。
さらにこの手袋をJIS L0884 のA−1法の条件で洗濯し、70℃で乾燥した後、着用試験を行ったところ立毛表面にのみ付着させた配合物の脱落はみられないが、洗濯前と同様の固い風合いに変化はなく、手へのフィット感にも劣るものであった。
以上の実施例及び比較例により得られた皮革様シートの性能を表1に示す。
【0062】
【表1】

Figure 0004198523
【0063】
【発明の効果】
本発明の皮革様シートは、天然皮革と同等の充実感と柔らかな風合い、を兼ね備えたものであり、さらに洗濯耐久性に優れる。そして、本発明の皮革様シートからなるスエード調皮革様シートおよび銀付調皮革様シートは、靴、衣料、手袋、あるいは鞄やインテリア等あらゆる用途に適したものである。特に、柔軟性、充実感およびフィット感に優れる点からスポーツ用手袋への応用に有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention has natural leather-like flexibility and extremely little migration of softener.Leather-like sheetIt is about.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, artificial leather has been treated with various additives in order to reproduce the soft and rich texture of natural leather in artificial leather. However, a thing close to natural leather has not yet been obtained. For example, in order to make an artificial leather as soft as natural leather, a method for softening using a conventional softener is known. That is, it has been attempted to add a silicon emulsion treatment, a wax treatment or the like as a softening agent to obtain a texture close to that of natural leather. However, the texture and softness of natural leather have not been fully produced. In addition, the present inventors have proposed a method of applying an oily substance and its holding body to the surface of a fibrous base material having napping on the surface as in the present invention (see Patent Document 1). However, this method is an improvement of the touch oil feeling on the napped surface, and is basically a technique for attaching a composition comprising an oily substance and a holding body to the napped portion of the surface. Such softness and fullness of the fibrous base material cannot be obtained. In other words, these conventional methods have improved surface touch, but have not yet reproduced the natural texture of natural leather that has both softness and fullness.
On the other hand, when softening is performed using a greasing agent treated with natural leather, such as fish oil or vegetable oil, a texture close to that of natural leather is obtained, but the transfer of oil or fat to the surface is noticeable. Accordingly, there has not yet been obtained a texture close to natural leather excellent in flexibility and fullness without transfer of oily substances such as fats and oils.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2001-131880 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
  The present invention comprises a fibrous base materialLeather-like sheetAs for the natural leather, it has excellent softness and rich texture, and there is very little migration of oily substances.Leather-like sheetIt is another object of the present invention to provide a manufacturing method thereof.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above-mentioned problems, the present inventors have made extensive studies and show the following.Leather-like sheetAnd a manufacturing method thereof.
  That is, the present invention provides an oily substance having a viscosity at 30 ° C. of 50 to 10,000 mPa · s at least inside the fibrous base material.The oily substance selected from at least one of an olefin elastomer and a vinyl aromatic elastomerCharacterized by the presence of a formulation comprisingLeather-like sheetIt is.
  Preferably, the fiber constituting the fibrous base material is a sheet-like material that is an ultrafine fiber of 0.3 dtex or less, the fiber is an ultrafine fiber bundle fiber, and the fibrous base material is a fiber-entangled nonwoven fabric. It is a sheet-like material made of an elastic polymer impregnated therein.
  Preferred holding body of the present inventionThe lordAn ethylene polymer having 5 to 60 mol% of a unit having a side chain of a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms with respect to an ethylene unit constituting the chain, or a block copolymer having an ethylene polymer block and a vinyl aromatic compound The block copolymer which has the polymer block A which consists of, and the polymer block B which consists of conjugated dienes, or its hydrogenated substance. And the preferable mass ratio of the oily substance of this invention and a holding body is 1 / 1-20 / 1.
In addition, the present inventionLeather-like sheetA suede-like leather-like sheet or a silver-like leather-like sheet, and a sports glove using these leather-like sheets at least in part.
  The present invention is characterized in that a composition comprising an oily substance having a viscosity of 50 to 10,000 mPa · s at 30 ° C. and a holding body thereof is made into an aqueous dispersion, impregnated into a fibrous base material, and fixed.Leather-like sheetIt is a manufacturing method.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described, but the present invention is not limited to the following descriptions.
First, the holding body constituting the present invention is a high-molecular substance exhibiting elastomeric properties at room temperature, that is, when it is a sheet having a thickness of 0.5 mm, the elongation is 100% or more at room temperature and easily deforms when an external force is applied. However, it is a high-molecular substance that recovers almost to its original shape as soon as it is removed. Furthermore, when the powder of the polymer substance is immersed in an oily substance used in combination with it and left at room temperature for 24 hours and then naturally filtered, the increase in the mass of the powder becomes 200% or more by absorbing the oily substance. It is. Among these, olefin elastomers or vinyl aromatic elastomers are preferably used from the viewpoint of oil retention.
[0007]
First, an olefin elastomer that is a suitable example of the holding body of the present invention will be described. The olefin-based elastomer used in the present invention is a resin centered on a hydrocarbon chain and has a segment having a glass transition point of 0 ° C. or lower. Examples of such include EPR (ethylene propylene rubber), EBR (ethylene butylene rubber), HBR (hydrogenated butadiene rubber), polyisoprene, and the like. Production methods of these polymers are known, and as main raw material monomers, for example, olefins such as ethylene, propylene, butene and octene, isobutylene, cyclopropene, cyclobutene, cyclopentene, cyclooctene, cyclooctadiene, butadiene, isoprene, norbornene And cyclic hydrocarbon compounds such as diene hydrocarbon compounds. These monomers are appropriately mixed and polymerized by existing polymerization methods such as radical polymerization, anionic polymerization, and cationic polymerization. Hydrogenation is also preferably performed in order to improve final physical properties, particularly weather resistance.
[0008]
A particularly good olefin elastomer is a copolymer of ethylene and α-olefin. Examples of the α-olefin include propylene, butene, pentene, hexene, heptene, octene, and nonene. The polymerization method is not particularly limited, but the polymerization is usually performed in the presence of a Zieglar-Natta catalyst or a metallocene catalyst. In this case, an ethylene polymer in which the content of units having a side chain of a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms is 5 to 60 mol% with respect to the ethylene units constituting the main chain is particularly elastomeric and oily. It is preferably used because it is excellent in holding. The molecular weight of the olefin elastomer is not particularly limited, but is 10,000 to 900,000 in terms of number average molecular weight. In some cases, a small amount of a monomer other than the α-olefin may be copolymerized. Examples of such monomers include styrene, methyl methacrylate, butyl methacrylate, acrylonitrile and the like.
[0009]
Next, a vinyl aromatic elastomer which is a preferred example of the holding body constituting the present invention will be described. The vinyl aromatic elastomer is a block copolymer having a polymer block A made of a vinyl aromatic compound and a polymer block B having a glass transition point of 0 ° C. or lower.
There are no particular restrictions on the number of polymer blocks A and polymer blocks B in the block copolymer. Here, when the polymer block A is simply denoted as A and the polymer block B is simply denoted as B, the structures of suitable block copolymers are: AB, (AB) n, (AB) n-A , (BA) n-B (wherein n represents an integer of 1 to 10 in these structural formulas), (AB) m X (X represents a residue of an m-valent coupling agent, m Represents an integer of 2 to 15). Among these, a triblock copolymer represented by A-B-A is particularly preferable from the viewpoint of retaining oily substances. In the block copolymer, the content of the vinyl aromatic compound is preferably 5 to 75% by mass from the viewpoint of retention of the oily substance, and more preferably 10 to 65% by mass.
[0010]
Examples of the vinyl aromatic compound constituting the polymer block A in the block copolymer include styrene, α-methylstyrene, o-, m-, or p-methylstyrene, 1,3-dimethylstyrene, vinylnaphthalene, And vinyl anthracene. Among these, styrene or α-methylstyrene is preferable from the viewpoint of flexibility. A vinyl aromatic compound may be used independently and may use 2 or more types together.
[0011]
Further, the polymer constituting the polymer block B in the block copolymer is not particularly limited as long as it has a glass transition point of 0 ° C. or lower, but from the viewpoint of flexibility, a polymer of conjugated diene or hydrogenation thereof. The product is particularly preferred. Examples of such conjugated dienes include 1,3-butadiene, isoprene, 2,3-dimethyl-1,3-butadiene, 1,3-pentadiene, 1,3-hexadiene, and the like. Among these, isoprene, 1,3-butadiene or a mixture thereof is preferable in terms of flexibility and prevention of migration of oily substances to the surface. Conjugated dienes may be used alone or in combination of two or more. In particular, SBS (triblock copolymer consisting of styrene polymer block-butadiene polymer block-styrene polymer block), SEBS (tripolymer block consisting of styrene polymer block-ethylene-butadiene copolymer block-styrene polymer block) are generally used. Block copolymer), SEPS (triblock copolymer consisting of styrene polymer block-ethylene / propylene copolymer block-styrene polymer block), SIS (styrene polymer block-isoprene polymer block-styrene polymer) Resins such as block triblock copolymer), SEEPS (styrene polymer block-ethylene / ethylene / propylene copolymer block-triblock copolymer block composed of styrene polymer block), etc. Base It can be used as a suitable block copolymer in terms of texture.
[0012]
The number average molecular weight of the block copolymer is not particularly limited, but is preferably 50,000 to 500,000, more preferably 100,000 to 400,000. If it is less than 50,000, the retention of the oily substance is lowered, and if it exceeds 500,000, the flexibility is lowered.
Such a block copolymer is already known, and as its production method, for example, the following known anionic polymerization method can be used. That is, a vinyl aromatic compound and a conjugated diene are polymerized in an inert organic solvent such as n-hexane or cyclohexane using an alkyllithium compound as an initiator to form a block copolymer. At this time, a coupling agent such as dichloromethane, carbon tetrachloride, or tetrachlorosilane may be used as desired.
[0013]
When the block copolymer is a hydrogenated product of the block copolymer, a hydrogenated block copolymer is obtained by hydrogenation in the presence of a hydrogenation catalyst in an inert organic solvent according to a known method. Can do.
[0014]
In the present invention, a hydrogenated block copolymer that is the above block copolymer or a hydrogenated product thereof is used as the holder, but a hydrogenated block copolymer is more preferable from the viewpoint of heat resistance and weather resistance. More preferably, 70% or more of the carbon-carbon double bonds derived from the conjugated diene in the block copolymer before hydrogenation are hydrogenated. The content of the carbon-carbon double bond in the polymer block B in the hydrogenated block copolymer can be determined by iodine value measurement, infrared spectrophotometer, nuclear magnetic resonance method or the like. In addition to the above two types of blocks, other monomers may be copolymerized in block form or randomly within a range not impairing the present invention. The styrene elastomer may contain a styrene-containing rubber such as SBR (styrene butadiene rubber) in addition to the block copolymer as described above.
[0015]
Furthermore, with respect to the resin constituting the support used in the present invention, a functional group such as a carboxyl group, a hydroxyl group, an acid anhydride group, an amino group, or an epoxy group is present in the molecular chain or at the molecular end unless the purpose of the present invention is impaired. It may contain a group.
The oily substance to be blended in such a holding body needs to be a liquid substance having a viscosity of 50 to 10,000 mPa · s at 30 ° C., and is a substance that is substantially incompatible with water at room temperature and phase-separates. Used. When the viscosity is less than 50 mPa · s, the oily substance migrates after being applied to the substrate. On the other hand, if it exceeds 10000 mPa · s, it is not suitable because it does not mix with the holding body and has a thin oily feeling and lacks flexibility.
[0016]
Specific examples of the types of oily substances include paraffinic or naphthenic process oil, white oil, mineral oil, ethylene and α-olefin oligomers, paraffin wax, liquid paraffin, silicone oil, vegetable oil, aromatic oil, and the like. These are used alone or in combination. Among these, paraffinic process oil is preferable in that it is similar to the oily feeling of natural leather.
[0017]
In the present invention, the mass ratio between the support (1) and the oily substance (2) is preferably (2) / (1) = 1-20. When this mass ratio is less than 1, a soft texture is hardly expressed, and when it exceeds 20, the oily substance tends to migrate. More preferably, it is the range of (2) / (1) = 3-12.
In the present invention, the type and molecular weight of the carrier (1), the type of oily substance (2) and the mass ratio when two or more oily substances are used in combination, and the ratio of (2) / (1), Further, by changing the amount applied to the inside of the fibrous base material, it is possible to reproduce the desired flexibility and fullness of natural leather.
[0018]
As an application method to the inside of the fibrous base material, for example, a solution prepared by dissolving an oily substance having a viscosity at 30 ° C. of 50 to 10000 mPa · s and a holding body thereof in a good solvent is prepared into the fibrous base material. There is a method of impregnating, removing the solvent and fixing. However, in the case of impregnating a method of impregnating a fibrous base material with an oily substance having a viscosity of 50 to 10000 mPa · s at 30 ° C. and a holding body thereof into an aqueous dispersion, drying and fixing the environment, and impregnating Therefore, it is necessary to select from the viewpoint of quality such that it is difficult to form a continuous film, is as flexible as natural leather, and is finished in a rich texture.
[0019]
The order of application to the inside of the fibrous base material is not particularly limited, and the effect of the present invention is exhibited as long as the holding body and the oily substance are contained in the final product. However, in the case of using a suede-like artificial leather covered with napped fibers made of ultrafine fibers, it is preferable to treat after dyeing since the oily component during dyeing is less and process management is easy.
[0020]
Next, although it is a fibrous base material used by this invention, this can use a well-known fibrous base material and is not specifically limited. For example, knitted fabric, non-woven fabric, knitted fabric, or those impregnated with a polymer elastic body, entangled nonwoven fabric, or impregnated with a polymer elastic body, ultrafine fiber entangled nonwoven fabric, or impregnated with a polymer elastic body Well-known fibrous base materials such as those obtained can be used.
[0021]
In particular, it is preferable to use a fibrous base material in which a polymer elastic body is impregnated into an ultrafine fiber entangled nonwoven fabric made of fibers of 0.3 dtex or less from the viewpoint of having a natural leather-like flexibility. More preferably, it is the range of 0.1-0.0001 dtex. When the thickness exceeds 0.3 dtex, when the suede-like leather-like sheet is used, the tactile sensation of the raised surface becomes rough and the appearance is deteriorated. If it is less than 0.0001 dtex, the breaking strength of the fiber is lowered, the peel strength and breaking strength of the layer are lowered, and there is a tendency that sufficient color developability cannot be obtained.
[0022]
As a method for producing ultrafine fibers, sea-island structure fibers are produced by a mixed spinning method, a sea-island type composite spinning method, etc., using two or more types of polymers that are not compatible in the molten state but have different solubility or decomposability. After obtaining ultrafine fiber generation type fiber by a method of producing a split type conjugate fiber by a composite spinning method, etc., and then extracting or decomposing and removing a part (for example, sea component) to obtain an ultrafine fiber Alternatively, a representative example is a method of exfoliating the interface between dissimilar polymers of split-type composite fibers to form ultrafine fibers. In addition to these methods, it is also possible to use a method such as a so-called melt-blowing method in which fibers are blown away with a high-speed gas immediately after the fiber-forming polymer is discharged from the melt spinning nozzle. However, from the viewpoint of fiber thickness management and the quality stability of the ultrafine fiber, a method via the ultrafine fiber generating fiber is preferable.
[0023]
The resin constituting the ultrafine fiber of the present invention is not particularly limited, but is an aromatic polyester such as polyethylene terephthalate, polypropylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene naphthalate, and a copolymer polyester mainly composed of these. And polyamides such as nylon-6, nylon-66 and nylon-610, and polyolefins such as polyethylene and polypropylene. Of these, the above aromatic polyesters and polyamides are preferred because natural leather-like artificial leather can be obtained and dyeing properties are excellent. These resins are also added with known stabilizers such as pigments such as carbon black, colorants such as dyes, UV inhibitors, etc. as long as the stability during spinning is not impaired. Also good.
[0024]
Examples of the resin component extracted or decomposed and removed from the ultrafine fiber generating fiber include polyethylene, polypropylene, ethylene-propylene copolymer, ethylene-vinyl acetate copolymer, polystyrene, and styrene-acrylic monomer copolymer. Examples thereof include at least one polymer selected from polymers such as polymers, styrene-ethylene copolymers, and copolyesters. Of these, polyethylene, polystyrene, or a copolymer mainly composed of these are preferable from the viewpoint of easy extraction.
[0025]
Next, a known method is used as a method of forming the entangled nonwoven fabric composed of the above-mentioned ultrafine fibers or ultrafine fiber-generating fibers and the fibrous base material impregnated with the elastic polymer therein. For example, by sequentially performing a step of manufacturing an entangled nonwoven fabric composed of ultrafine fiber-generating fibers, a step of impregnating the entangled nonwoven fabric with an elastic polymer solution and solidifying, and a step of modifying the ultrafine fiber-generated fibers into ultrafine fibers. Can be achieved. Of course, the step of modifying into ultrafine fibers and the step of impregnating and solidifying the elastic polymer solution may be reversed.
[0026]
As a method for producing an entangled nonwoven fabric using an ultrafine fiber generating fiber, the ultrafine fiber generating fiber is subjected to processing such as spinning, drawing, heat setting, crimping, cutting, etc. by a conventionally known method. Examples thereof include a method of producing staples, defibrating such staples with a card, forming a random web or a cross-wrap web with a weber, and laminating the obtained web as necessary to obtain a desired weight. The weight of the web at this time is appropriately selected according to the intended final application field, and is generally 100 to 3000 g / m.2The range of is preferable. Also, for the purpose of cost reduction etc., once entangled non-woven fabric of about twice the required mass is impregnated and solidified with elastic polymer solution, and then divided in the thickness direction with a band knife etc., once efficiently It is also possible to produce two fibrous substrates.
[0027]
Following the web lamination, an entangled nonwoven fabric is formed by performing an entanglement process using a known method such as a needle punching method or a high-pressure water jet method. In the case of the needle punching method, it varies depending on the shape of the needle used and the thickness of the web, but generally 200 to 2500 punches / cm.2It is better to set in the condition of the range.
[0028]
Prior to the impregnation treatment of the elastic polymer, the entangled nonwoven fabric may be subjected to a surface smoothing treatment by a known method such as hot pressing, if necessary. If the fibers that make up the entangled nonwoven fabric are sea-island structure fibers, for example, with polyethylene as the sea component and polyester or polyamide as the island component, the sea component polyethylene is fused by hot pressing to bond the fibers together. By doing so, an entangled nonwoven fabric with extremely excellent surface smoothness can be obtained. In addition, if the fibers that make up the entangled nonwoven fabric are not sea-island structure fibers that can be dissolved and removed by dissolving one component, the impregnated elastic polymer is prevented from sticking to the fibers and becoming hard to the texture. For this purpose, it is preferable to cover the fiber surface with a temporary filling material such as polyvinyl alcohol prior to the impregnation treatment of the elastic polymer, and remove the temporary filling material after applying the elastic polymer. Also, in the case of sea-island structure fibers that can be made into ultrafine fibers by dissolving or removing one component to dissolve and remove, the temporary filling substance is applied at the stage of the entangled nonwoven fabric to cover the surface of the multicomponent fibers and elastic weight By removing the temporarily filled material after the coalescence is applied, a more flexible sheet can be obtained. Thus, it is preferable to generate ultrafine fibers from ultrafine fiber-generating fibers represented by sea-island structure fibers and the like. That is, the fiber constituting the fibrous base material is an ultrafine fiber bundle fiber, and the blend of the oily substance of the present invention and its holding body is easily contained in the ultrafine fiber bundle fiber more naturally. The leather-like soft texture and richness will be excellent.
[0029]
Next, as the resin to be impregnated into the entangled nonwoven fabric, a known elastic polymer such as natural rubber, styrene-butadiene copolymer, acrylonitrile-butadiene copolymer, polyurethane elastomer, other synthetic rubber, or a mixture thereof may be used. Is possible. Of these, polyurethane resins are preferably used from the viewpoint of excellent texture. Preferred polyurethane resins include, as soft segments, polyester diols, polylactone diols, polycarbonate diols, polyether diols, and polyether ester diols obtained by reacting diols with dicarboxylic acids or ester-forming derivatives thereof. And so-called segmented polyurethane obtained by reacting a diisocyanate compound with a low molecular chain extender using at least one polymer diol having a number average molecular weight of 500 to 5,000 selected from the group consisting of It is done.
[0030]
The diol compound used for the synthesis of the polymer diol constituting the soft segment is preferably an aliphatic compound having 6 to 10 carbon atoms in terms of durability or leather-like texture. For example, 3-methyl-1,5 -Pentanediol, 1,6-hexanediol, 2-methyl-1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, 1,10-decanediol and the like. Representative examples of the dicarboxylic acid include aliphatic dicarboxylic acids such as succinic acid, glutaric acid, adipic acid, azelaic acid, and sebacic acid, and aromatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid and isophthalic acid.
[0031]
When the number average molecular weight of the polymer diol is less than 500, it is not preferable because it lacks flexibility and a natural leather-like texture cannot be obtained. On the other hand, when the number average molecular weight of the polymer diol exceeds 5,000, the urethane group concentration decreases, so that it is difficult to obtain a leather-like sheet balanced in flexibility, durability, heat resistance, and hydrolysis resistance. Examples of the diisocyanate compound include aromatic, aliphatic, and alicyclic compounds such as 4,4′-diphenylmethane diisocyanate, xylylene diisocyanate, tolylene diisocyanate, isophorone diisocyanate, dicyclohexylmethane-4,4′-diisocyanate, and hexamethylene diisocyanate. A diisocyanate compound is mentioned.
[0032]
Examples of the low molecular chain extender include 2 active hydrogen atoms having a molecular weight of 300 or less such as ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, hexanediol, N-methyldiethanolamine, ethylenediamine, diaminodiphenylmethane, diaminodicyclohexylmethane, and isophoronediamine. The low molecular compound which has one is mentioned.
The polyurethane synthesis method may be a one-shot method or a prepolymer method.
If necessary, the polyurethane may be added with a coagulation regulator, a stabilizer and the like, and other polymers may be used in combination as long as the object of the present invention is not impaired. Further, a colorant such as carbon black or a dye may be added.
[0033]
The method of adding polyurethane to the entangled nonwoven fabric is not particularly limited, but from the viewpoint of the balance of the texture, a polyurethane solution diluted with a good solvent of polyurethane typified by dimethylformamide or the like, or an aqueous dispersion of polyurethane is used for the entangled nonwoven fabric. A method of directly impregnating and, if necessary, squeezing with a mangle, a method of soaking while coating a polyurethane solution or an aqueous dispersion of polyurethane with a coater are preferred. The impregnated non-woven fabric is made to contain polyurethane by wet coagulation or dry coagulation of the impregnated polyurethane liquid, and the wet coagulation method is particularly preferable because a natural leather-like texture and feel can be obtained. And, from the viewpoint of a soft texture like natural leather, the mass ratio between the fibers constituting the fibrous base material and polyurethane is preferably in the range of 30/70 to 90/10, more preferably 35/65 to 80 /. Within the range of 20. If the fiber ratio is too lower than this range, the leather-like sheet will have a rubber-like texture, and if the fiber ratio is too high, it will have a paper-like texture, so that the desired natural leather-like texture cannot be obtained.
[0034]
When sea-island structured fibers are used, after entangled nonwoven fabric with polyurethane, the island components of polyurethane and ultrafine fiber generating fibers are non-solvent and the sea components of ultrafine fiber generating fibers Is treated with a solvent or a liquid that acts as a decomposing agent to transform the ultrafine fiber-generating fibers into ultrafine fiber bundle fibers, thereby forming a fibrous base material made of ultrafine fiber entangled nonwoven fabric and polyurethane. Of course, prior to impregnation with polyurethane, a fiber base material can be formed by using a method of transforming ultrafine fiber-generating fibers into ultrafine fiber bundles. In the case where a peelable split type composite fiber is used, it is possible to peel it at the interface of the fiber-constituting polymer by treating with a liquid that promotes peeling, thereby forming an ultrafine fiber bundle.
[0035]
The obtained fibrous base material is a leather subjected to surface processing by a known finishing technique such as a suede-like leather-like sheet with at least one brushed surface or a silver-like leather-like sheet made of a polymer elastic body. It is possible to finish the sheet. The raising of the fibrous base material made of the entangled nonwoven fabric of ultrafine fibers and polyurethane can be carried out by a known method typified by buffing with a sandpaper or a needle cloth, hair styling and the like. The length of fluffing that affects the appearance and the appearance after applying a holding body containing an oily substance will affect the buffing and hair conditioning conditions, such as the sandpaper count, grinding speed, and pressure applied to the buffing. Adjust the fluff length by selecting etc. The napping may be present on the entire surface of one side of the sheet, may be present on the entire surface of both sides, or may be present in a spot shape on one side or part of both sides.
[0036]
As a dyeing method, a known dyeing method for dyeing a woven fabric or a non-woven fabric can be used, and it is not particularly limited. The dye used may be a known dye. For example, if the resin of the raised portion of the fibrous base material is polyester, it is a disperse dye, if it is polyamide, it is an acid dye, sulfur dye, vat dye, and if it is acrylic, it is a cation. A dye or the like may be used. The dyeing machine may be a known dyeing machine such as a circular, wins, dash line, washer dyeing machine, Tyco dyeing machine or continuous dyeing machine, and is not particularly limited.
[0037]
The above-mentioned oily substance and a blend comprising the support are applied to the inside of the fibrous base material obtained above. Examples of the application method include mangle impregnation-squeezing method, coating method, spraying method, etc. Among them, mangle impregnation-squeezing method is preferably used. The object of the present invention is achieved for the first time when a composition comprising an oily substance and its support is present inside the fibrous base material, and when the support is present only on the surface but not inside, the present invention is achieved. It is not possible to achieve a natural leather-like flexibility and an excellent texture with a sense of fulfillment.
[0038]
  Further, the ratio of the composition comprising the fibrous base material of the present invention, the oily substance and the holding body thereof is in the range of 5 to 80% with respect to the fibrous base material from the viewpoint of natural leather-like flexibility and texture. Preferably, 10 to 50% is more preferable, and when it is less than 5%, the oily feeling tends to be insufficient and a hard texture tends to be obtained, and when it exceeds 80%, the oily sticky feeling tends to increase.
Of the present inventionLeather-like sheetWhen a suede-like leather-like sheet is used, it is possible to obtain a flexible sheet without changing the suede feeling of the surface by allowing the blend to exist only in the interior of the sheet.
[0039]
The suede-like leather-like sheet thus obtained is useful as a material for not only shoes but also gloves, bags, clothing, etc., particularly sports gloves.
[0040]
【Example】
Next, the present invention will be described with specific examples, but the present invention is not limited to these examples. And the part in an Example is related with mass, unless there is a notice.
[0041]
The thickness of the fiber was determined from the average value of the cross-sectional area using an electron micrograph of the fiber cross section.
In addition, in the examples, flexibility and fulfillment were achieved by holding the leather-like sheet with various strengths by hand, or wearing a sports glove sewn using the leather-like sheet on the hand and holding or opening the hand. The inventors determined the texture that can be generally felt. The evaluation results were expressed as good: ◯, slightly good: Δ, and poor: x.
Oil bleed (migration) can be evaluated by checking whether oily material adheres to the palm when the leather-like sheet is held firmly with a clean hand, or sports gloves sewn using a leather-like sheet. When it is attached to a clean hand and gripped or opened strongly, it is judged whether or not the oily substance adheres to the hand or the degree of the attached state, and the evaluation result is good: ○, slightly Good: Δ, bad: x.
[0042]
Example 1
Nylon-6 and polyethylene are mixed at a mass ratio of 50:50 in the form of chips and melt-spun by an extruder, and a sea-island structure fiber in which polyethylene is a sea component and nylon-6 is an island component is spun. Stretching, crimping, and cutting to produce 4 dtex, 51 mm long staples, making a cross wrap with a weber, 700 punches / cm using a needle punching machine2The entangled nonwoven fabric was obtained by needle punching. After impregnating this non-woven fabric with a dimethylformamide (hereinafter sometimes abbreviated as DMF) solution of a polyurethane resin containing poly-3methylpentaneadipate diol having an average molecular weight of 2000 and polyethylene glycol as a polymer diol for a soft segment, Polyethylene, which is a sea component of fiber, is extracted with perchlorethylene, and the basis weight is 450 g / m.2A fibrous base material having a thickness of 1.3 mm and a polyurethane resin to fiber ratio of 40/60 was obtained. The obtained nylon ultrafine fiber of the base material was a bundle of ultrafine fibers having an average fineness of 0.006 dtex. One side of the obtained base material was buffed with sandpaper to obtain a sheet-like product having a raised surface made of the nylon ultrafine fibers. When this sheet-like material was dyed using a circular dyeing machine under the following conditions, a brown suede-like leather-like sheet was obtained.
[0043]
Staining conditions
Dye: Lanacron Brown S-GR (Ciba-Geigy Co., Ltd.) 5% owf
Irgalan Yellow GRL (Ciba-Geigy Co., Ltd.) 2% owf
Bath ratio: 1:30
Dyeing temperature: 90 ° C
[0044]
Next, a hydrogenated product of a triblock copolymer of styrene- (ethylene / ethylene / propylene) -styrene having a number average molecular weight of about 290,000 as a support (“Septon 4055”, an elastomer manufactured by Kuraray Co., Ltd .: hydrogenation ratio 98% A mass increase of 1600% after standing at room temperature for 24 hours in the following oily substance, and a paraffinic oil ("PW-90" Idemitsu Kosan Co., Ltd.) having a mass ratio of 8 times as an oily substance to this support. An aqueous dispersion (average particle diameter: 1 μm) having a non-volatile component concentration of 30% was prepared by blending a product manufactured by company; viscosity at 30 ° C .: 140 mPa · s).
[0045]
This aqueous dispersion is impregnated with the above-mentioned brown dyed suede leather-like sheet using mangles and dried with a drier at 60 ° C. with a squeeze rate of 70%. A suede-like leather-like sheet having a mass ratio of a composition comprising an oily substance and its support was 20%. The resulting suede-like leather-like sheet had a natural leather-like softness and a rich texture. There was no oil bleed.
[0046]
When a glove for sports was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, it had a soft texture, no oil bleed on the surface, and excellent fit to the hand.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of Method A-1 of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wear test. The feeling was retained.
[0047]
Example 2
The aqueous dispersion produced in Example 1 is impregnated with the mungle into the brown dyed suede leather-like sheet produced in Example 1, and the squeezing rate is 60%, followed by drying with a 90 ° C. dryer. As a result, a suede-like leather-like sheet having a mass ratio of a composition comprising an oily substance and its support to the fibrous base material of 18% was obtained. The resulting suede-like leather-like sheet had a natural leather-like softness and a rich texture. There was no oil bleed.
[0048]
When a glove for sports was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, it had a soft texture, no oil bleed on the surface, and excellent fit to the hand.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of Method A-1 of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wearing test. The feeling was retained.
[0049]
Example 3
The fibrous base material obtained in Example 1 was divided into two in the thickness direction by a slicer machine, and the sliced surface was further ground by a buffing machine to obtain a fibrous base material having a thickness of 0.5 mm. This fibrous base material was dyed black with a circular dyeing machine under the following conditions and dried to obtain a gray fibrous base material.
[0050]
Staining conditions
  Dye: Kayakaran Black 2RL (manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.)
  Dye concentration: 2% OWF
  Leveling agent: 2 g / l
  Dyeing temperature: 90 ° C
  Dyeing time: 60 minutes
  This gray fibrous base material was dry-formed under the following conditions.
Surface forming conditions
  Release paper: DE-123 (Dai Nippon Printing Co., Ltd.)
  Top layer composition
  NY-324 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) 100 parts
  L-1770S (Dirac color, Manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.)
                                                          20 copies
35 parts of DMF
  Adhesive composition
  Rezamin UD8310 (manufactured by Dainichi Seika Kogyo Co., Ltd.) 100 parts
  Takenate D-110N (manufactured by Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.) 10 parts
  Accelerator Accelerator QS (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) 2 parts
  20 parts of ethyl acetate
[0051]
As a result of taking a cross-sectional photograph of the obtained leather-like leather-like sheet with a scanning electron microscope and measuring the thickness of the resin layer on the surface-forming (with silver) portion, the top layer was 15 μm and the adhesive layer was 35 μm. The silver-coated leather-like sheet was impregnated with the mangle in the aqueous dispersion used in Example 1, the squeezing rate was 60%, and dried with a dryer at 90 ° C. A silver-finished leather-like sheet having a mass ratio of the composition comprising the support of 18% was obtained. After that, the tumbler dryer was used to obtain a black silver-finished leather-like sheet. The obtained silver-finished leather-like sheet had a natural leather-like softness and a solid texture. There was no oil bleed. In addition, it was optimal for clothing, gloves and bags.
[0052]
When a glove for sports was produced using the obtained leather-like sheet with silver, it had a soft texture, no oil bleed on the surface, and excellent fit to the hand.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of Method A-1 of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wearing test. The feeling was retained.
[0053]
Example 4
In producing the fibrous base material by the same method as in Example 1, the mass of the nonwoven fabric after the needle was 700 g / m.2Adjustments were made so that Subsequent impregnation, coagulation, and extraction of polyurethane were carried out in the same manner as in Example 1, and the basis weight was 705 g / m.2A base material having a thickness of 2.1 mm was obtained. After coating the surface of this fibrous base material under the following conditions, it was poured into a 5% DMF aqueous solution to solidify the polyurethane, thereby producing a black foam layer (thickness 500 μm) on one side of the fibrous base material.
[0054]
Coating conditions
Coating agent composition for foam layer
Crisbon MP-105 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) 100 parts
DILAC L6001 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) 10 parts
Crisbon Assister SD-7 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) 2 parts
1 part of Crisbon Assistor SD-11 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.)
2 parts of Crisbon Assistor SD-17 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.)
60 parts of DMF
Application amount 300g / m2
[0055]
The foam layer was embossed with a kerf-like embossing machine to give a silver-finished leather-like sheet. The silver-finished leather-like sheet was impregnated with mangles using the aqueous dispersion prepared in Example 1, dried at 90 ° C. with a squeezing ratio of 60%, and an oily substance with respect to the fibrous base material. And the ratio of the formulation which consists of the holding body was 18% by mass ratio. After that, it was rubbed with a tumbler dryer to obtain a black leather-like leather-like sheet with a natural leather-like texture and excellent flexibility. The obtained silvered leather-like sheet was optimal for gloves and shoes.
[0056]
Example 5
The holding body and oily substance in Example 1 were changed, and EPR (EP961SP: Elastomer manufactured by JSR Corporation) was used as the holding body: the mass increase rate after standing at room temperature for 24 hours in the following oily substance was 1500%, The content ratio of chain hydrocarbon group is 20% mol), and paraffinic oil (PW-380: manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd .: viscosity at 30 ° C. is 600 Pa · s) as an oily substance at a mass ratio of 2 times. An aqueous dispersion having a nonvolatile component concentration of 30% was prepared by blending. A suede-like artificial leather was produced in the same manner as in Example 1 except that the aqueous dispersion was changed to the formulation in Example 1. The mass ratio of the blend consisting of the oily substance and its support to the fibrous base material constituting the resulting suede-like artificial leather was 20%. The resulting suede-like leather-like sheet had a natural leather-like softness and a rich texture. There was no oil bleed.
[0057]
A glove for sports was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, and it had a soft texture and had no oil bleed on the surface and was excellent in fit to the hand.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of Method A-1 of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wearing test. The feeling was retained.
[0058]
Comparative Example 1
A suede leather-like sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that the formulation of Example 1 was not used. The obtained suede-like leather-like sheet was rubber-like and did not feel oily and had a feeling of lack of fullness, which was significantly inferior to the suede-like leather-like sheet of Example 1. When a sports glove was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, it was inferior to the sports glove obtained in Example 1 and had a hard texture, and was inferior to the hand fit. It was.
[0059]
Comparative Example 2
It is the same as that of Example 1 except having used the silicone type softening agent (Nikka Chemical "Nikka silicone AM-204" solid content concentration 20%) aqueous solution for the fiber base material instead of the compound of Example 1. Thus, a suede-like leather-like sheet was obtained. The texture of the obtained suede-like leather-like sheet was flexible, but there was no oil-specific richness and it was far from a natural leather-like texture.
Furthermore, when a sports glove was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, it was inferior to the sports glove obtained in Example 1 in a feeling of fulfillment.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of Method A-1 of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wearing test. As a result, almost all of the applied silicone softener had fallen off. And the texture of this glove changed hard and was inferior to the fit to a hand.
[0060]
Comparative Example 3
Using the suede-like leather-like sheet dyed in brown that was not impregnated with the formulation produced in Example 1, this sheet was impregnated with a greasing agent (sulfonated natural oil) used in natural leather. After drying, the fibrous base material constituting the suede leather-like sheet was impregnated with a greasing agent in a mass ratio of 16%. The texture of the obtained suede leather-like sheet was excellent in fulfillment and flexibility. However, not only the hand that grips the obtained suede-like leather-like sheet, but also a large amount of the greasing agent adheres to the paper only by placing this sheet on the paper, and the transfer of the greasing agent is remarkable. It was a thing. When a glove for sports was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, it had a softness and a texture that was not inferior to the sports glove obtained in Example 1. However, a very uncomfortable sticky feeling remained in the hand after removal.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of Method A-1 of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wearing test. As a result, most of the added greasing agent had fallen off. And the texture of this glove changed hard and was inferior to the fit to a hand.
[0061]
Comparative Example 4
The same oily substance and support as in Example 1 were blended in the same ratio as in Example 1, and then dissolved in toluene instead of an aqueous dispersion to prepare a toluene solution (nonvolatile component 20%).
Next, a brown suede-like leather-like sheet was obtained in the same manner as in Example 1 except that the formulation of Example 1 was not used. The toluene solution (non-volatile component 20%) is applied to the raised surface of the obtained brown suede-like leather-like sheet with a 55-mesh gravure roll, and the solid content is about 7 g / m.2Then, it was applied and dried to evaporate toluene. In the obtained suede-like leather-like sheet, the composition was adhered only to the napped surface. And there was no oil bleed. However, the texture was insufficient in both flexibility and fullness and was not much different from the dyed suede leather-like sheet. Furthermore, when a glove for sports was produced using the obtained suede-like leather-like sheet, it was inferior to the one obtained in Example 1 and had a texture that did not give a sense of fulfillment, and a fit feeling It was also inferior.
Furthermore, this glove was washed under the conditions of the A-1 method of JIS L0884, dried at 70 ° C., and then subjected to a wearing test. There was no change in the same hard texture, and the hand fit was inferior.
Table 1 shows the performance of the leather-like sheets obtained by the above examples and comparative examples.
[0062]
[Table 1]
Figure 0004198523
[0063]
【The invention's effect】
  Of the present inventionLeather-like sheetHas the same fullness and soft texture as natural leather, and is excellent in washing durability. And the present inventionLeather-like sheetThe suede-like leather-like sheet and the silver-finished leather-like sheet are suitable for all uses such as shoes, clothing, gloves, bags and interiors. In particular, it is useful for application to sports gloves because it excels in flexibility, fulfillment and fit.

Claims (11)

繊維質基材の少なくとも内部に30℃における粘度が50〜10000mPa・sの油状物質とオレフィン系エラストマーおよびビニル芳香族系エラストマーから少なくとも1つ選ばれる該油状物質の保持体からなる配合物が存在していることを特徴とする皮革様シートThere is a composition comprising an oily substance having a viscosity of 50 to 10,000 mPa · s at 30 ° C. and a support for the oily substance selected from olefinic elastomers and vinyl aromatic elastomers at least inside the fibrous base material. A leather-like sheet characterized by 繊維質基材を構成する繊維が0.3dtex以下の極細繊維である請求項1に記載の皮革様シートThe leather-like sheet according to claim 1, wherein the fibers constituting the fibrous base material are ultrafine fibers of 0.3 dtex or less. 繊維質基材が繊維絡合不織布とその内部に含浸された弾性重合体からなる請求項1または2に記載の皮革様シートThe leather-like sheet according to claim 1 or 2, wherein the fibrous base material comprises a fiber-entangled nonwoven fabric and an elastic polymer impregnated therein. オレフィン系エラストマーである保持体が主鎖を構成するエチレンユニットに対して炭素数1〜8の炭化水素基の側鎖を持つユニットを5〜60モル%有するエチレン重合体またはエチレン重合体ブロックを有するブロック共重合体である請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮革様シート The carrier, which is an olefin elastomer, has an ethylene polymer or an ethylene polymer block having 5 to 60 mol% of units having a side chain of a hydrocarbon group having 1 to 8 carbon atoms with respect to the ethylene unit constituting the main chain. The leather-like sheet according to any one of claims 1 to 3, which is a block copolymer. ビニル芳香族系エラストマーである保持体がビニル芳香族化合物からなる重合体ブロックAおよび共役ジエンからなる重合体ブロックBを有するブロック共重合体、またはその水素添加物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮革様シート Any of claims 1 to 3 carrier is a vinyl aromatic elastomer is a block copolymer, or a hydrogenated product having a polymer block B comprising a polymer block A and a conjugated diene comprising a vinyl aromatic compound The leather-like sheet | seat of Claim 1 . 油状物質と保持体の質量比が1/1〜20/1である請求項1〜いずれか1項に記載の皮革様シートThe leather-like sheet according to any one of claims 1 to 5 , wherein the mass ratio of the oily substance and the support is 1/1 to 20/1. 繊維質基材を構成する繊維が極細繊維束状繊維である請求項1〜いずれか1項に記載の皮革様シートThe leather-like sheet according to any one of claims 1 to 6 , wherein the fibers constituting the fibrous base material are ultrafine fiber bundle fibers. 請求項1〜いずれか1項に記載の皮革様シートからなるスエード調皮革様シート。A suede-like leather-like sheet comprising the leather-like sheet according to any one of claims 1 to 7 . 請求項1〜いずれか1項に記載の皮革様シートからなる銀付調皮革様シート。A silver-finished leather-like sheet comprising the leather-like sheet according to any one of claims 1 to 7 . 請求項またはに記載の皮革様シートを少なくとも一部に用いてなるスポーツ用手袋。A sports glove comprising at least a part of the leather-like sheet according to claim 8 or 9 . 30℃における粘度が50〜10000mPa・sの油状物質とオレフィン系エラストマーおよびビニル芳香族系エラストマーから少なくとも1つ選ばれる該油状物質の保持体からなる配合物を水分散液にして、繊維質基材内部に含浸し、固着させることを特徴とする皮革様シートの製造方法。A composition comprising an oily substance having a viscosity of 50 to 10,000 mPa · s at 30 ° C. and a support of the oily substance selected from at least one of an olefinic elastomer and a vinyl aromatic elastomer is used as an aqueous dispersion to form a fibrous base material A method for producing a leather-like sheet , wherein the interior is impregnated and fixed.
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